JP2004220923A - 異常放電検出装置と検出方法、及び該異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異常放電のみを精度よく検出できるようにする。
【解決手段】高周波電源1から印加される高周波電力の高周波電源1からプラズマ処理装置4側への進行波Aと、整合器3から高周波電源1側への反射波Bを方向性結合器11で検出して、検出した進行波レベルに対する反射波レベルの比率を比率算出器14に出力し、比率算出器14で算出された算出値を比較器15に取り込み、設定値と算出値とを比較して算出値が設定値よりも大きい場合にはこの算出値を比較器15から異常放電検出部17に出力する。異常放電検出部17は、方向性結合器11で検出した反射波の中から異常放電のみを検出して、カウンター18で異常放電の発生回数をカウントする。
【選択図】 図1
【解決手段】高周波電源1から印加される高周波電力の高周波電源1からプラズマ処理装置4側への進行波Aと、整合器3から高周波電源1側への反射波Bを方向性結合器11で検出して、検出した進行波レベルに対する反射波レベルの比率を比率算出器14に出力し、比率算出器14で算出された算出値を比較器15に取り込み、設定値と算出値とを比較して算出値が設定値よりも大きい場合にはこの算出値を比較器15から異常放電検出部17に出力する。異常放電検出部17は、方向性結合器11で検出した反射波の中から異常放電のみを検出して、カウンター18で異常放電の発生回数をカウントする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異常放電検出装置と検出方法、及び該異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばプラズマ処理装置としてのエッチング装置は、真空チャンバー内にエッチングガスを導入すると共に、基板を載置した電極に整合器を介して高周波電力を印加してエッチングガスをプラズマ化し、プラズマ中のイオンを加速電圧で加速させて基板表面に衝突させ、基板表面を削ることによってエッチングが行われる。このような高周波電力を印加するエッチング装置では、電極の汚れなどに伴うエッチング条件の変化等によって、真空チャンバー内でアーク放電等の異常放電が発生することがある。アーク放電等の異常放電は、基板の損傷やエッチング装置(プラズマ処理装置)の故障などの原因となる。
【0003】
このため、アーク放電等の異常放電の発生を検出できるようにしたプラズマ処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−74734
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1の装置では、プラズマのインピーダンス変化を検出して異常放電の発生をオシロスコープでモニタするようにしているが、この方法では、図2に示すように、高周波電源から整合器を介してプラズマ処理装置の電極に高周波電力を印加(ON)した際において、整合器でインピーダンスと位相の整合中における放電立ち上がり時(図2のa)に発生する反射波(図2のb)、及び高周波電力の印加を停止(OFF)した際の放電立ち下がり時(図2のc)に発生する反射波(図2のd)を、プロセス処理中に発生した異常放電による反射波(図2のe)と区別ができず、これらの反射波(図2のb、d)も異常放電として検出してしまう。
【0006】
また、図3に示すように、上記の高周波電力としてパルス的な高周波電力を印加してプロセス処理する場合においては、パルス高周波電力の立ち上がり時(図3のf)に発生する反射波(図3のg)、及びパルス高周波電力の立ち下がり時(図3のh)に発生する反射波(図3のi)を、プロセス処理中に発生した異常放電による反射波(図3のe)と区別ができず、これらの反射波(図3のg、i)も異常放電として検出してしまう。なお、図3において、bは放電立ち上がり時(図3のa)に発生する反射波、dは放電立ち下がり時(図3のc)に発生する反射波であり、これらの反射波(図3のb、d)も異常放電として検出してしまう。
【0007】
また、大きな出力(パワー)の高周波電力を必要とするプロセスと小さな出力(パワー)の高周波電力を必要とするプロセスを切り替えて行うことができるプラズマ処理装置では、高周波電力のパワーを切り替える毎に、異常放電の検出レベルも同時に切り替える必要があり、不便であった。即ち、小さなパワーの高周波電力を使用する際には、それに応じたレベルの異常放電が発生し、大きなパワーの高周波電力を使用する際には、それに応じたレベルの異常放電が発生することにより、高周波電力のパワーの切り替えに応じて異常放電の検出レベルを切り替える必要があった。
【0008】
そこで本発明は、放電立ち上がり時と放電立ち下がり時に発生する反射波や、パルス高周波電力の立ち上がり時とパルス高周波電力の立ち下がり時に発生する反射波を異常放電と区別して異常放電のみを検出できるようにし、更に、高周波電力のパワーを切り替える場合でも異常放電の検出レベルを切り替えることなく精度よく異常放電の発生を検出することができる異常放電検出装置と検出方法、及び該異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、高周波電源から印加される高周波電力により、真空容器内で発生されるプラズマを利用して被処理基体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の前記真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出装置であって、前記高周波電源から整合器を介して前記プラズマ処理装置に印加される高周波電力の前記高周波電源から前記プラズマ処理装置側への進行波と、前記高周波電力の前記整合器から前記高周波電源側に反射される反射波とを検出する進行波・反射波検出手段と、前記進行波・反射波検出手段で検出された進行波レベルに対する反射波レベルの比率を算出する比率算出手段と、前記比率算出手段で算出された算出値を取り込み、前記進行波レベルに応じて設定された設定値と前記算出値とを比較し、前記算出値が前記設定値よりも大きい場合に前記算出値を出力する比較手段と、前記比較手段から前記算出値を取り込み、前記進行波・反射波検出手段で検出された反射波の中から異常放電のみを検出する異常放電検出手段と、を具備したことを特徴としている。
【0010】
また、前記異常放電検出手段で検出した異常放電の発生回数をカウントするカウント手段と、前記カウント手段でカウントした異常放電の発生回数を表示する表示手段を有することを特徴としている。
【0011】
また、高周波電源から印加される高周波電力により、真空容器内で発生されるプラズマを利用して被処理基体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の前記真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出方法であって、前記高周波電源から整合器を介して前記プラズマ処理装置に印加される高周波電力の前記高周波電源から前記プラズマ処理装置側への進行波と、前記高周波電力の前記整合器から前記高周波電源側に反射される反射波とを検出する検出工程と、前記検出工程で検出された進行波レベルに対する反射波レベルの比率を算出する比率算出工程と、前記比率算出工程で算出された算出値を取り込み、前記進行波レベルに応じて設定された設定値と前記算出値とを比較し、前記算出値が前記設定値よりも大きい場合に前記算出値を出力する比較工程と、前記比較工程から前記算出値を取り込み、前記検出工程で検出された反射波の中から異常放電のみを検出する異常放電検出工程と、を有することを特徴としている。
【0012】
また、前記異常放電検出工程で検出した異常放電の発生回数をカウントして表示することを特徴としている。
【0013】
また、プラズマ処理時に真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置において、前記異常放電検出装置が請求項1又は2に記載の異常放電検出装置であることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置を示す図である。図1に示すように、高周波電源1は、異常放電検出装置2と整合器(マッチングボックス)3を介してプラズマ処理装置4に電気的に接続されている。
【0016】
本実施の形態では、プラズマ処理装置4として成膜装置の一種である高周波(RF)スパッタリング装置を用いている。このプラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4は、真空チャンバー5内にその上部側に基板6を保持した基板ホルダー7と、基板ホルダー7の下方に基板6と対向するように配置したターゲット8等を有している。高周波電源1は、異常放電検出装置2を間に挟んで整合器3に同軸ケーブル10a、10bで接続されており、整合器3は、高周波電源1の出力インピーダンスとプラズマのインピーダンスとの整合を行う。
【0017】
本実施の形態で使用した高周波電源1は、通常の高周波電力の印加とパルス的な高周波電力の印加を、プラズマ処理装置4のプロセス処理条件等によって切り替えることができ、更に、プラズマ処理装置4のプロセス処理条件等によって高周波電力の出力(パワー)を可変することができる。
【0018】
上記プラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4でスパッタリング処理を行う場合には、真空チャンバー5内を排気して高真空(本実施の形態では3Pa)に維持すると共にアルゴンガス(Arガス)を流入させ、高周波電源1から異常放電検出装置2と整合器3を介してターゲット(本実施の形態ではAlターゲット)8に高周波電力(本実施の形態では1kWの出力)を3分間印加してアルゴンガスをプラズマ状態にする。この際、プラズマ中のアルゴンイオンがターゲット8に衝突し、ターゲット8から飛び出した原子が基板6表面に被着して薄膜が形成される。なお、本実施の形態では、放電ガスとしてアルゴンガスを用いたが、これ以外のガスでもよい。
【0019】
異常放電検出装置2は、方向性結合器11、進行波検波器12、反射波検波器13、比率演算器14、比較器15、レベル電圧発生部16、異常放電検出部17、カウンター18、表示部19、及び制御部20を備えており、制御部20の制御によって異常放電検出装置2による異常放電の検出が行われる。以下、異常放電検出装置2による異常放電の検出方法について説明する。
【0020】
プラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4による上記のスパッタリング動作時において、高周波電源1から同軸ケーブル10a、方向性結合器11、同軸ケーブル10b、整合器3を介してターゲット8に高周波電力を印加している際に、真空チャンバー5内で異常放電(アーク放電)が発生すると、プラズマのインピーダンスに乱れが生じ、整合器3から高周波電源1側への反射波が発生する。この際、異常放電検出装置2の方向性結合器11で、高周波電源1から印加される高周波電力のプラズマ処理装置2側への進行波(矢印A)を検出して進行波検波器12で検波(平滑化)し、更に、方向性結合器11で整合器3から高周波電源1側への反射波(矢印B)を検出して反射波検波器13で検波(平滑化)する。
【0021】
進行波検波器12と反射波検波器13でそれぞれ検波(平滑化)した進行波と反射波は、比率演算器14に入力される。比率演算器14は、入力された進行波のレベルと反射波のレベルから進行波に対する反射波の比率(反射波/進行波)を算出し、算出した比率値に応じた検知信号(検知電圧)を比較器15に出力する。比率演算器14で進行波に対する反射波の比率(反射波/進行波)を求めて、反射波を進行波で規格化することによって、高周波電源1から印加される高周波電力の出力(パワー)をプロセス処理条件等によって変化させた場合でも、異常放電の検出レベルを変更することなく対応することができる。
【0022】
比較器15は、この検知信号(検知電圧)と、レベル電圧発生部16で設定された、このときのプロセス処理における高周波電源1の高周波電力の出力(パワー)に応じた設定信号(設定電圧)とを取り込んで比較し、検知信号(検知電圧)の値が設定信号(設定電圧)の値よりも大きい場合は、異常放電が発生した、もしくは上記した高周波電力の印加のON時かOFF時(或いはパルス高周波電力を印加した場合には、パルスの立ち上がり時か立ち下がり時)と判断して、この検知信号(検知電圧)を異常放電検出部17に出力する。
【0023】
なお、レベル電圧発生部16で設定される設定信号(設定電圧)は、高周波電力の出力(パワー)に応じて制御部20で任意に変更することができる。また、比較器15は、この検知信号(検知電圧)と設定信号(設定電圧)とを取り込んで比較し、検知信号(検知電圧)の値が設定信号(設定電圧)の値よりも小さいと判定した場合は、異常放電等が発生していないときである。この時は、異常放電検出部17に検知信号(検知電圧)を出力しない。
【0024】
異常放電検出部17は、入力される検知信号(検知電圧)から上記の進行波と反射波の状況も同時に把握することができる。よって、入力される検知信号(検知電圧)から、異常放電の発生による反射波か、高周波電力の印加のON時かOFF時(或いはパルス高周波電力を印加した場合には、パルスの立ち上がり時か立ち下がり時)に発生する反射波かを精度よく判定することができる。
【0025】
そして、異常放電検出部17は、比較器15から入力される検知信号(検知電圧)が、把握している進行波の状況から図2に示したように、高周波電源1から高周波電力を印加(ON)した際の放電立ち上がり時(図2のa)に発生する反射波(図2のb)、又は高周波電力の印加を停止(OFF)した際の放電立ち下がり時(図2のc)に発生する反射波(図2のd)に対応していると判定した場合は、異常放電でないと判定してカウンター18への出力をOFFにする。
【0026】
また、異常放電検出部17は、比較器15から入力される検知信号(検知電圧)が、把握している進行波の状況から図3に示したように、高周波電力としてパルス的な高周波電力を印加してプロセス処理する際に、パルス高周波電力の立ち上がり時(図3のf)に発生する反射波(図3のg)、又はパルス高周波電力の立ち下がり時(図3のh)に発生する反射波(図3のi)に対応していると判定した場合は、異常放電でないと判定してカウンター18への出力をOFFにする。
【0027】
そして、異常放電検出部17は、比較器13から入力される検知信号(検知電圧)が、把握している進行波の状況からスパッタ処理中に真空チャンバー5内で発生した異常放電(アーク放電)に対応していると判定した場合は、カウンター18に信号を出力する。カウンター18は、異常放電検出部17から入力される検知信号に基づいて異常放電の発生回数を順次カウントする。
【0028】
カウンター18でカウントした異常放電の発生回数は表示部19に表示され、更に、異常放電の発生をLED(不図示)の点灯によって報知する。そして、カウンター18で異常放電の発生回数がカウントされると、制御部20からプラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4の制御部(不図示)に制御信号を出力し、異常放電が発生したときの薄膜形成不良の基板を取り除く操作が実行される。
【0029】
これにより、スパッタリング処理時における1ロット(例えば25枚)中の、異常放電の発生による薄膜形成不良の基板のみをリアルタイムで取り除くことが可能となる。また、表示部19に異常放電の発生回数が表示されると共に、異常放電の発生がLED(不図示)の点灯によって報知されるので、オペレータは異常放電の発生状況に応じて、プラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4のメンテナンスを効果的に行うことが可能となる。
【0030】
そして、上記した異常放電検出装置2をON状態にして、実際に高周波電源1から高周波電力を印加してプラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4でスパッタ処理を行い、スパッタ処理後に高周波電源1からの高周波電力の印加を停止(OFF)するまでにおける異常放電の検出を行った。
【0031】
その結果、パルス的な高周波電力でない通常の高周波電力を印加した場合では、高周波電源1から高周波電力を印加(ON)したときや高周波電力の印加を停止(OFF)したときにおける、カウンター18でのカウントはゼロであり、異常放電が発生したときのみ異常放電の発生回数に応じてカウントされ、表示部19に発生回数が表示された。
【0032】
また、高周波電力としてパルス的な高周波電力を印加した場合では、高周波電源1からパルス高周波電力を印加(ON)したときやパルス高周波電力の印加を停止(OFF)したときにおける、カウンター18でのカウントはゼロであり、更に、パルス高周波電力の立ち上がり時や立ち下がり時における、カウンター18でのカウントも略ゼロであり、異常放電が発生したときのみ異常放電の発生回数に応じてカウントされ、表示部19に発生回数が表示された。
【0033】
このように、高周波電力の印加ONからスパッタ処理して高周波電力の印加の停止(OFF)までの間において、リアルタイムで異常放電のみを精度よく検出して、異常放電が発生したときにスパッタ処理された基板のみを取り除くことが可能となり、歩留りの向上を図ることができる。
【0034】
また、リアルタイムで異常放電のみを精度よく検出することができるので、真空チャンバー5等の清掃や交換時期を容易に把握することが可能となる。
【0035】
また、上記した実施の形態では、プラズマ処理装置4として高周波(RF)スパッタリング装置を用いた例であったが、これに限定されることなく、例えばエッチング装置やプラズマCVDなどにおいても同様に本発明を適用することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、高周波電力の印加ONからプラズマ処理して高周波電力の印加停止(OFF)までの間において、リアルタイムで異常放電のみを精度よく検出することができるので、異常放電が発生したときにプラズマ処理された被処理基体のみを取り除くことが可能となり、歩留りの向上を図ることができる。
【0037】
また、リアルタイムで異常放電のみを精度よく検出することができるので、プラズマ処理装置の真空容器の清掃や交換時期を容易に把握することが可能となる。
【0038】
また、進行波に対する反射波の比率(反射波/進行波)を求めて、反射波を進行波で規格化することによって、高周波電源から印加される高周波電力の出力(パワー)をプロセス処理条件等によって変化させた場合でも、異常放電の検出レベルを変更することなく対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置を示す図。
【図2】高周波電力の印加のON時とOFF時に発生した反射波と、異常放電の発生による反射波を示す図。
【図3】パルス高周波電力を印加した際の印加のON時とOFF時、及びパルスの立ち上がり時と立ち下がり時に発生した反射波と、異常放電の発生による反射波を示す図。
【符号の説明】
1 高周波電源
2 異常放電検出装置
3 整合器
4 プラズマ処理装置
5 真空チャンバー(真空容器)
6 基板(被処理基体)
7 基板ホルダー
8 ターゲット
11 方向性結合器(進行波・反射波検出手段)
12 進行波検波器
13 反射波検波器
14 比率演算器(比率演算手段)
15 比較器(比較手段)
16 レベル電圧発生部
17 異常放電検出部(異常放電検出手段)
18 カウンター
19 表示部(表示手段)
20 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、異常放電検出装置と検出方法、及び該異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばプラズマ処理装置としてのエッチング装置は、真空チャンバー内にエッチングガスを導入すると共に、基板を載置した電極に整合器を介して高周波電力を印加してエッチングガスをプラズマ化し、プラズマ中のイオンを加速電圧で加速させて基板表面に衝突させ、基板表面を削ることによってエッチングが行われる。このような高周波電力を印加するエッチング装置では、電極の汚れなどに伴うエッチング条件の変化等によって、真空チャンバー内でアーク放電等の異常放電が発生することがある。アーク放電等の異常放電は、基板の損傷やエッチング装置(プラズマ処理装置)の故障などの原因となる。
【0003】
このため、アーク放電等の異常放電の発生を検出できるようにしたプラズマ処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−74734
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1の装置では、プラズマのインピーダンス変化を検出して異常放電の発生をオシロスコープでモニタするようにしているが、この方法では、図2に示すように、高周波電源から整合器を介してプラズマ処理装置の電極に高周波電力を印加(ON)した際において、整合器でインピーダンスと位相の整合中における放電立ち上がり時(図2のa)に発生する反射波(図2のb)、及び高周波電力の印加を停止(OFF)した際の放電立ち下がり時(図2のc)に発生する反射波(図2のd)を、プロセス処理中に発生した異常放電による反射波(図2のe)と区別ができず、これらの反射波(図2のb、d)も異常放電として検出してしまう。
【0006】
また、図3に示すように、上記の高周波電力としてパルス的な高周波電力を印加してプロセス処理する場合においては、パルス高周波電力の立ち上がり時(図3のf)に発生する反射波(図3のg)、及びパルス高周波電力の立ち下がり時(図3のh)に発生する反射波(図3のi)を、プロセス処理中に発生した異常放電による反射波(図3のe)と区別ができず、これらの反射波(図3のg、i)も異常放電として検出してしまう。なお、図3において、bは放電立ち上がり時(図3のa)に発生する反射波、dは放電立ち下がり時(図3のc)に発生する反射波であり、これらの反射波(図3のb、d)も異常放電として検出してしまう。
【0007】
また、大きな出力(パワー)の高周波電力を必要とするプロセスと小さな出力(パワー)の高周波電力を必要とするプロセスを切り替えて行うことができるプラズマ処理装置では、高周波電力のパワーを切り替える毎に、異常放電の検出レベルも同時に切り替える必要があり、不便であった。即ち、小さなパワーの高周波電力を使用する際には、それに応じたレベルの異常放電が発生し、大きなパワーの高周波電力を使用する際には、それに応じたレベルの異常放電が発生することにより、高周波電力のパワーの切り替えに応じて異常放電の検出レベルを切り替える必要があった。
【0008】
そこで本発明は、放電立ち上がり時と放電立ち下がり時に発生する反射波や、パルス高周波電力の立ち上がり時とパルス高周波電力の立ち下がり時に発生する反射波を異常放電と区別して異常放電のみを検出できるようにし、更に、高周波電力のパワーを切り替える場合でも異常放電の検出レベルを切り替えることなく精度よく異常放電の発生を検出することができる異常放電検出装置と検出方法、及び該異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、高周波電源から印加される高周波電力により、真空容器内で発生されるプラズマを利用して被処理基体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の前記真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出装置であって、前記高周波電源から整合器を介して前記プラズマ処理装置に印加される高周波電力の前記高周波電源から前記プラズマ処理装置側への進行波と、前記高周波電力の前記整合器から前記高周波電源側に反射される反射波とを検出する進行波・反射波検出手段と、前記進行波・反射波検出手段で検出された進行波レベルに対する反射波レベルの比率を算出する比率算出手段と、前記比率算出手段で算出された算出値を取り込み、前記進行波レベルに応じて設定された設定値と前記算出値とを比較し、前記算出値が前記設定値よりも大きい場合に前記算出値を出力する比較手段と、前記比較手段から前記算出値を取り込み、前記進行波・反射波検出手段で検出された反射波の中から異常放電のみを検出する異常放電検出手段と、を具備したことを特徴としている。
【0010】
また、前記異常放電検出手段で検出した異常放電の発生回数をカウントするカウント手段と、前記カウント手段でカウントした異常放電の発生回数を表示する表示手段を有することを特徴としている。
【0011】
また、高周波電源から印加される高周波電力により、真空容器内で発生されるプラズマを利用して被処理基体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の前記真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出方法であって、前記高周波電源から整合器を介して前記プラズマ処理装置に印加される高周波電力の前記高周波電源から前記プラズマ処理装置側への進行波と、前記高周波電力の前記整合器から前記高周波電源側に反射される反射波とを検出する検出工程と、前記検出工程で検出された進行波レベルに対する反射波レベルの比率を算出する比率算出工程と、前記比率算出工程で算出された算出値を取り込み、前記進行波レベルに応じて設定された設定値と前記算出値とを比較し、前記算出値が前記設定値よりも大きい場合に前記算出値を出力する比較工程と、前記比較工程から前記算出値を取り込み、前記検出工程で検出された反射波の中から異常放電のみを検出する異常放電検出工程と、を有することを特徴としている。
【0012】
また、前記異常放電検出工程で検出した異常放電の発生回数をカウントして表示することを特徴としている。
【0013】
また、プラズマ処理時に真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置において、前記異常放電検出装置が請求項1又は2に記載の異常放電検出装置であることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置を示す図である。図1に示すように、高周波電源1は、異常放電検出装置2と整合器(マッチングボックス)3を介してプラズマ処理装置4に電気的に接続されている。
【0016】
本実施の形態では、プラズマ処理装置4として成膜装置の一種である高周波(RF)スパッタリング装置を用いている。このプラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4は、真空チャンバー5内にその上部側に基板6を保持した基板ホルダー7と、基板ホルダー7の下方に基板6と対向するように配置したターゲット8等を有している。高周波電源1は、異常放電検出装置2を間に挟んで整合器3に同軸ケーブル10a、10bで接続されており、整合器3は、高周波電源1の出力インピーダンスとプラズマのインピーダンスとの整合を行う。
【0017】
本実施の形態で使用した高周波電源1は、通常の高周波電力の印加とパルス的な高周波電力の印加を、プラズマ処理装置4のプロセス処理条件等によって切り替えることができ、更に、プラズマ処理装置4のプロセス処理条件等によって高周波電力の出力(パワー)を可変することができる。
【0018】
上記プラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4でスパッタリング処理を行う場合には、真空チャンバー5内を排気して高真空(本実施の形態では3Pa)に維持すると共にアルゴンガス(Arガス)を流入させ、高周波電源1から異常放電検出装置2と整合器3を介してターゲット(本実施の形態ではAlターゲット)8に高周波電力(本実施の形態では1kWの出力)を3分間印加してアルゴンガスをプラズマ状態にする。この際、プラズマ中のアルゴンイオンがターゲット8に衝突し、ターゲット8から飛び出した原子が基板6表面に被着して薄膜が形成される。なお、本実施の形態では、放電ガスとしてアルゴンガスを用いたが、これ以外のガスでもよい。
【0019】
異常放電検出装置2は、方向性結合器11、進行波検波器12、反射波検波器13、比率演算器14、比較器15、レベル電圧発生部16、異常放電検出部17、カウンター18、表示部19、及び制御部20を備えており、制御部20の制御によって異常放電検出装置2による異常放電の検出が行われる。以下、異常放電検出装置2による異常放電の検出方法について説明する。
【0020】
プラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4による上記のスパッタリング動作時において、高周波電源1から同軸ケーブル10a、方向性結合器11、同軸ケーブル10b、整合器3を介してターゲット8に高周波電力を印加している際に、真空チャンバー5内で異常放電(アーク放電)が発生すると、プラズマのインピーダンスに乱れが生じ、整合器3から高周波電源1側への反射波が発生する。この際、異常放電検出装置2の方向性結合器11で、高周波電源1から印加される高周波電力のプラズマ処理装置2側への進行波(矢印A)を検出して進行波検波器12で検波(平滑化)し、更に、方向性結合器11で整合器3から高周波電源1側への反射波(矢印B)を検出して反射波検波器13で検波(平滑化)する。
【0021】
進行波検波器12と反射波検波器13でそれぞれ検波(平滑化)した進行波と反射波は、比率演算器14に入力される。比率演算器14は、入力された進行波のレベルと反射波のレベルから進行波に対する反射波の比率(反射波/進行波)を算出し、算出した比率値に応じた検知信号(検知電圧)を比較器15に出力する。比率演算器14で進行波に対する反射波の比率(反射波/進行波)を求めて、反射波を進行波で規格化することによって、高周波電源1から印加される高周波電力の出力(パワー)をプロセス処理条件等によって変化させた場合でも、異常放電の検出レベルを変更することなく対応することができる。
【0022】
比較器15は、この検知信号(検知電圧)と、レベル電圧発生部16で設定された、このときのプロセス処理における高周波電源1の高周波電力の出力(パワー)に応じた設定信号(設定電圧)とを取り込んで比較し、検知信号(検知電圧)の値が設定信号(設定電圧)の値よりも大きい場合は、異常放電が発生した、もしくは上記した高周波電力の印加のON時かOFF時(或いはパルス高周波電力を印加した場合には、パルスの立ち上がり時か立ち下がり時)と判断して、この検知信号(検知電圧)を異常放電検出部17に出力する。
【0023】
なお、レベル電圧発生部16で設定される設定信号(設定電圧)は、高周波電力の出力(パワー)に応じて制御部20で任意に変更することができる。また、比較器15は、この検知信号(検知電圧)と設定信号(設定電圧)とを取り込んで比較し、検知信号(検知電圧)の値が設定信号(設定電圧)の値よりも小さいと判定した場合は、異常放電等が発生していないときである。この時は、異常放電検出部17に検知信号(検知電圧)を出力しない。
【0024】
異常放電検出部17は、入力される検知信号(検知電圧)から上記の進行波と反射波の状況も同時に把握することができる。よって、入力される検知信号(検知電圧)から、異常放電の発生による反射波か、高周波電力の印加のON時かOFF時(或いはパルス高周波電力を印加した場合には、パルスの立ち上がり時か立ち下がり時)に発生する反射波かを精度よく判定することができる。
【0025】
そして、異常放電検出部17は、比較器15から入力される検知信号(検知電圧)が、把握している進行波の状況から図2に示したように、高周波電源1から高周波電力を印加(ON)した際の放電立ち上がり時(図2のa)に発生する反射波(図2のb)、又は高周波電力の印加を停止(OFF)した際の放電立ち下がり時(図2のc)に発生する反射波(図2のd)に対応していると判定した場合は、異常放電でないと判定してカウンター18への出力をOFFにする。
【0026】
また、異常放電検出部17は、比較器15から入力される検知信号(検知電圧)が、把握している進行波の状況から図3に示したように、高周波電力としてパルス的な高周波電力を印加してプロセス処理する際に、パルス高周波電力の立ち上がり時(図3のf)に発生する反射波(図3のg)、又はパルス高周波電力の立ち下がり時(図3のh)に発生する反射波(図3のi)に対応していると判定した場合は、異常放電でないと判定してカウンター18への出力をOFFにする。
【0027】
そして、異常放電検出部17は、比較器13から入力される検知信号(検知電圧)が、把握している進行波の状況からスパッタ処理中に真空チャンバー5内で発生した異常放電(アーク放電)に対応していると判定した場合は、カウンター18に信号を出力する。カウンター18は、異常放電検出部17から入力される検知信号に基づいて異常放電の発生回数を順次カウントする。
【0028】
カウンター18でカウントした異常放電の発生回数は表示部19に表示され、更に、異常放電の発生をLED(不図示)の点灯によって報知する。そして、カウンター18で異常放電の発生回数がカウントされると、制御部20からプラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4の制御部(不図示)に制御信号を出力し、異常放電が発生したときの薄膜形成不良の基板を取り除く操作が実行される。
【0029】
これにより、スパッタリング処理時における1ロット(例えば25枚)中の、異常放電の発生による薄膜形成不良の基板のみをリアルタイムで取り除くことが可能となる。また、表示部19に異常放電の発生回数が表示されると共に、異常放電の発生がLED(不図示)の点灯によって報知されるので、オペレータは異常放電の発生状況に応じて、プラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4のメンテナンスを効果的に行うことが可能となる。
【0030】
そして、上記した異常放電検出装置2をON状態にして、実際に高周波電源1から高周波電力を印加してプラズマ処理装置(高周波スパッタリング装置)4でスパッタ処理を行い、スパッタ処理後に高周波電源1からの高周波電力の印加を停止(OFF)するまでにおける異常放電の検出を行った。
【0031】
その結果、パルス的な高周波電力でない通常の高周波電力を印加した場合では、高周波電源1から高周波電力を印加(ON)したときや高周波電力の印加を停止(OFF)したときにおける、カウンター18でのカウントはゼロであり、異常放電が発生したときのみ異常放電の発生回数に応じてカウントされ、表示部19に発生回数が表示された。
【0032】
また、高周波電力としてパルス的な高周波電力を印加した場合では、高周波電源1からパルス高周波電力を印加(ON)したときやパルス高周波電力の印加を停止(OFF)したときにおける、カウンター18でのカウントはゼロであり、更に、パルス高周波電力の立ち上がり時や立ち下がり時における、カウンター18でのカウントも略ゼロであり、異常放電が発生したときのみ異常放電の発生回数に応じてカウントされ、表示部19に発生回数が表示された。
【0033】
このように、高周波電力の印加ONからスパッタ処理して高周波電力の印加の停止(OFF)までの間において、リアルタイムで異常放電のみを精度よく検出して、異常放電が発生したときにスパッタ処理された基板のみを取り除くことが可能となり、歩留りの向上を図ることができる。
【0034】
また、リアルタイムで異常放電のみを精度よく検出することができるので、真空チャンバー5等の清掃や交換時期を容易に把握することが可能となる。
【0035】
また、上記した実施の形態では、プラズマ処理装置4として高周波(RF)スパッタリング装置を用いた例であったが、これに限定されることなく、例えばエッチング装置やプラズマCVDなどにおいても同様に本発明を適用することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、高周波電力の印加ONからプラズマ処理して高周波電力の印加停止(OFF)までの間において、リアルタイムで異常放電のみを精度よく検出することができるので、異常放電が発生したときにプラズマ処理された被処理基体のみを取り除くことが可能となり、歩留りの向上を図ることができる。
【0037】
また、リアルタイムで異常放電のみを精度よく検出することができるので、プラズマ処理装置の真空容器の清掃や交換時期を容易に把握することが可能となる。
【0038】
また、進行波に対する反射波の比率(反射波/進行波)を求めて、反射波を進行波で規格化することによって、高周波電源から印加される高周波電力の出力(パワー)をプロセス処理条件等によって変化させた場合でも、異常放電の検出レベルを変更することなく対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置を示す図。
【図2】高周波電力の印加のON時とOFF時に発生した反射波と、異常放電の発生による反射波を示す図。
【図3】パルス高周波電力を印加した際の印加のON時とOFF時、及びパルスの立ち上がり時と立ち下がり時に発生した反射波と、異常放電の発生による反射波を示す図。
【符号の説明】
1 高周波電源
2 異常放電検出装置
3 整合器
4 プラズマ処理装置
5 真空チャンバー(真空容器)
6 基板(被処理基体)
7 基板ホルダー
8 ターゲット
11 方向性結合器(進行波・反射波検出手段)
12 進行波検波器
13 反射波検波器
14 比率演算器(比率演算手段)
15 比較器(比較手段)
16 レベル電圧発生部
17 異常放電検出部(異常放電検出手段)
18 カウンター
19 表示部(表示手段)
20 制御部
Claims (5)
- 高周波電源から印加される高周波電力により、真空容器内で発生されるプラズマを利用して被処理基体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の前記真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出装置であって、
前記高周波電源から整合器を介して前記プラズマ処理装置に印加される高周波電力の前記高周波電源から前記プラズマ処理装置側への進行波と、前記高周波電力の前記整合器から前記高周波電源側に反射される反射波とを検出する進行波・反射波検出手段と、
前記進行波・反射波検出手段で検出された進行波レベルに対する反射波レベルの比率を算出する比率算出手段と、
前記比率算出手段で算出された算出値を取り込み、前記進行波レベルに応じて設定された設定値と前記算出値とを比較し、前記算出値が前記設定値よりも大きい場合に前記算出値を出力する比較手段と、
前記比較手段から前記算出値を取り込み、前記進行波・反射波検出手段で検出された反射波の中から異常放電のみを検出する異常放電検出手段と、を具備した、
ことを特徴とする異常放電検出装置。 - 前記異常放電検出手段で検出した異常放電の発生回数をカウントするカウント手段と、前記カウント手段でカウントした異常放電の発生回数を表示する表示手段を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の異常放電検出装置。 - 高周波電源から印加される高周波電力により、真空容器内で発生されるプラズマを利用して被処理基体に対して所定のプラズマ処理を施すプラズマ処理装置の前記真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出方法であって、
前記高周波電源から整合器を介して前記プラズマ処理装置に印加される高周波電力の前記高周波電源から前記プラズマ処理装置側への進行波と、前記高周波電力の前記整合器から前記高周波電源側に反射される反射波とを検出する検出工程と、
前記検出工程で検出された進行波レベルに対する反射波レベルの比率を算出する比率算出工程と、
前記比率算出工程で算出された算出値を取り込み、前記進行波レベルに応じて設定された設定値と前記算出値とを比較し、前記算出値が前記設定値よりも大きい場合に前記算出値を出力する比較工程と、
前記比較工程から前記算出値を取り込み、前記検出工程で検出された反射波の中から異常放電のみを検出する異常放電検出工程と、を有する、
ことを特徴とする異常放電検出方法。 - 前記異常放電検出工程で検出した異常放電の発生回数をカウントして表示する、
ことを特徴とする請求項3に記載の異常放電検出方法。 - プラズマ処理時に真空容器内で発生する異常放電を検出する異常放電検出装置を備えたプラズマ処理装置において、
前記異常放電検出装置が請求項1又は2に記載の異常放電検出装置である、
ことを特徴とするプラズマ処理装置。
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