JP2015513609A - 封止膜を堆積するための方法 - Google Patents

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Abstract

材料層(例えば、封止膜)を基板上に堆積するための方法及び装置が説明される。一実施形態では、封止膜の形成方法は、ケイ素含有ガス、第1窒素含有ガス、第2窒素含有ガス及び水素ガスを含むガス混合物を処理チャンバ内に送出する工程と、処理チャンバ内に配置された基板の上方に約800ミル〜約1800ミル離間させたガス分配プレートアセンブリに、約0.350ワット/cm2〜約0.903ワット/cm2を印加することによって、処理チャンバ内でガス混合物を励起させる工程と、処理チャンバ内で励起したガス混合物を約0.5トール〜約3.0トールの圧力に維持する工程と、励起したガス混合物の存在下で基板上に無機封止膜を堆積する工程を含む。他の実施形態では、有機誘電体層が無機封止層間に挟まれる。

Description

発明の背景
(発明の分野)
本発明の実施形態は、概して、化学蒸着処理を用いた薄膜の堆積に関する。特に、本発明は、大面積基板上に薄膜を堆積する方法に関する。
(関連技術の説明)
有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)と比較して、より高速な応答時間、より大きな視野角、より高いコントラスト、より軽量、より低い消費電力、及びフレキシブル基板へ対応可能であるという観点から、ディスプレイ用途において、最近大きな関心を得ている。効率的なエレクトロルミネセンス(EL)が1987年にC.W.Tang及びS.A.Van Slykeによって報告された後、OLEDの実用化は、光を放射するための二つの電極の間に挟まれた有機材料の2つの層を使用することによって可能となっている。2つの有機層を、旧来の単一の有機層とは対照的に、モノポーラ(正孔)の輸送が可能な一方の層と、電界発光(エレクトロルミネッセンス)のための他方の層を含み、こうして、OLEDディスプレイのための必要な動作電圧を下げている。
OLEDで使用される有機材料に加えて、多くのポリマー材料もまた、小分子ディスプレイ、柔軟な有機発光ダイオード(FOLED)ディスプレイ、及びポリマー発光ダイオードディスプレイ(PLED)用に開発されている。これらの有機及びポリマー材料の多くは、基板の範囲上における複雑な多層デバイスの製造に対して柔軟であり、様々な透明多色ディスプレイ用途(例えば、薄いフラットパネルディスプレイ(FPD)、電気的なポンピングされた有機レーザ、及び有機光増幅器)に対してそれらを理想的にしている。
長年にわたって、ディスプレイデバイス内の層は、各層が異なる機能を提供する複数の層へと進化してきた。図1は、基板101上に構築されたOLEDデバイス構造の一例を示す。透明な陽極層102(例えば、酸化インジウムスズ(ITO)層)を基板101上に堆積した後、有機層のスタックが陽極層102の上に堆積される。有機層は、正孔注入層103、正孔輸送層104、発光層105、電子輸送層106、及び電子注入層107を含むことができる。なお、有機層のうちの5つの層全てがOLEDセルを構築するために必要とされるわけでない。例えば、いくつかの場合では、正孔輸送層104と発光層105のみが必要とされる。有機層の堆積に続いて、金属陰極108が有機層のスタックの上に堆積される。適切な電圧110(典型的には数ボルト)がセルに印加されると、注入された正及び負の電荷は、発光層内で再結合し、これによって光120(エレクトロルミネッセンス)を生成する。有機層の構造と陽極及び陰極の選択は、発光層で再結合プロセスを最大にするように設計され、このようにしてOLEDデバイスからの光出力を最大化している。
ディスプレイデバイスの寿命は、有機又はポリマー材料の劣化、非発光ダークスポットの形成、及び約55℃以上の高温での有機層の結晶化(例えば、正孔輸送材料の結晶化は、室温で発生する可能性がある。)による、EL効率の低下と駆動電圧の上昇によって制限され、特徴づけられる。したがって、これらの材料のための低温堆積プロセス(例えば、約100℃以下)が必要である。また、材料の劣化及びダークスポットの問題の主な理由は、水分及び酸素侵入である。例えば、湿度の高い雰囲気への曝露は、しばしば発光層として用いられる8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq)の結晶構造の形成を誘導することが見出されており、これは陰極の剥離をもたらし、したがってやがてより大きく成長する非発光ダークスポットを生成する。また、空気又は酸素への曝露は、陰極酸化を引き起こす可能性があり、一度有機材料は、水又は酸素と反応すると、有機材料は死んでしまう。
現在、ほとんどのディスプレイメーカーが、水(HO)又は酸素(O)の攻撃からデバイス内の有機材料を保護するための封止層としてメタルキャン又はガラスキャン材料を使用している。図2は、ガラス又は金属封止材料205による基板201上のOLEDデバイス200の従来のパッケージングを示している。デバイス200は、有機材料203の多層と共に陽極層202及び陰極層204を含む。金属又はガラス材料205は、UV硬化エポキシ206のビードを使用して、蓋のように基板201に装着される。しかしながら、水分が容易にエポキシ206を貫通し、デバイス200を損傷する可能性がある。
プラズマ強化化学蒸着(PECVD)によって調製した無機材料(例えば、窒化ケイ素(SiN)、酸窒化ケイ素(SiON)及び酸化ケイ素(SiO))などの他の材料もまた、水分、空気及びこのようなデバイスに対して腐食性のイオンに対する効果的な封止/バリア層として使用することができる。しかしながら、得られる膜が低密度であり、欠陥の多いピンホール構造を有するので、低温堆積プロセスを用いて、水バリア無機封止材を生成することは非常に困難である。有機層内の残留水分の存在は、封止されたデバイス内でさえAlq結晶化プロセスを促進する可能性があることに留意することも重要である。また、封止の間にトラップされて、陰極及び有機材料と接触するようにOLEDデバイス内に侵入した酸素や湿気は、一般的に頻繁にOLEDを破壊する欠陥であるダークスポット形成をもたらす。したがって、良好な封止/バリア膜は、低水蒸気透過率(WVTR)もまた必要とする。
封止/バリア層として薄膜無機窒化ケイ素(SiN)関連材料による追加の問題が発生する。封止層が、良好な酸素及び水バリアとして機能するように厚い場合、それは通常硬く脆く、基板表面に良好に付着するには厚すぎて、特に高温高湿の応力(ストレス)条件では、基板表面の割れ又は剥離を生じる。封止層が接着性及び熱安定性を改善するために薄くされる場合は、水分バリアとして十分な厚さではない。したがって、追加の層又は他の操作が必要とされる可能性がある。
したがって、下のデバイスを保護する改善された水バリア及び熱応力性能を備えた大面積基板上に低温封止/バリア膜を堆積させる方法が依然として必要とされている。
材料層(例えば、封止膜)を基板上に堆積するための方法及び装置が説明される。一実施形態では、封止膜の形成方法は、ケイ素含有ガス、第1窒素含有ガス、第2窒素含有ガス及び水素ガスを含むガス混合物を処理チャンバ内に送出する工程と、処理チャンバ内に配置された基板の上方に約800ミル〜約1800ミル離間させたガス分配プレートアセンブリに、約0.553ワット/cm〜約0.903ワット/cmを印加することによって、処理チャンバ内でガス混合物を励起させる工程と、処理チャンバ内で励起したガス混合物を約0.5トール〜約3.0トールの圧力に維持する工程と、励起したガス混合物の存在下で基板上に無機封止膜を堆積する工程を含む。他の実施形態では、有機誘電体層が無機封止層間に挟まれる。
本発明の上述した構成を詳細に理解することができるように、上記に簡単に要約した本発明のより具体的な説明を、実施形態を参照して行う。実施形態のいくつかは添付図面に示されている。しかしながら、添付図面は本発明の典型的な実施形態を示しているに過ぎず、したがってこの範囲を制限していると解釈されるべきではなく、本発明は他の等しく有効な実施形態を含み得ることに留意すべきである。
OLEDデバイスの断面概略図を示す。 上部に封止材料(ガラス又は金属)が取り付けられたOLEDデバイスの概略断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る、上部に封止材料が堆積されたOLEDデバイスの概略断面図を示す。 本発明に係る処理チャンバの一実施形態の概略断面図である。 本発明の一方法にしたがって堆積された封止層の一実施形態の概略断面図を示す。 本発明の実施形態に係る基板処理システム内部の基板上に多層封止膜を形成する一方法のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る処理チャンバ内部の基板上に低誘電率材料を堆積させる一方法のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る基板処理システム内部の基板上に多層封止膜を形成する別の一方法のフローチャートである。 本発明の方法によって堆積された1つの例示的なバリア層と例示的な低誘電率材料層の光学特性を示す。 本発明の一方法によって堆積された窒化ケイ素無機バリア膜の4層及びアモルファスカーボン低誘電率膜の3層を有する1つの例示的な多層封止膜を示す。 従来技術の膜と本発明の封止膜のパーセント透過率を異なる波長で比較したグラフである。
詳細な説明
本発明は、概して、改良された堆積速度、光透過率、より低い応力、改善された遮水及び熱安定性特性を有する封止膜を堆積させる方法に関する。本発明は、上記の所望の特性を有する封止膜を得るために、ケイ素含有前駆体、窒素含有前駆体、及び水素ガスの組み合わせを使用することを記述する。重要なことは、より低い応力とともに堆積速度及び光透過率の増加は、次世代フレキシブルディスプレイに非常に重要であり、特に、低い膜応力は、膜が割れることなしにディスプレイの柔軟性を可能にするための鍵である。封止膜は更に、大気から膜中に侵入する水及び酸素を防ぎ、WVTR(水蒸気透過率)の値を示す。WVTRは、フラットパネルディスプレイ(FPD)業界での遮水性能を示すための重要なパラメータである。更に、本発明は、デバイスの寿命を大幅に増強/長くするために、基板(例えば、ディスプレイデバイス)の表面上に封止/バリア層を堆積させる方法及び装置を提供する。
更に、本発明は、大面積基板表面上に低温(例えば、約200℃以下)で低誘電率材料層を堆積させる方法を説明する。低誘電率材料層は、とりわけ、アモルファスカーボン材料、ダイヤモンドライクカーボン材料、炭素ドープされたケイ素含有材料であることができる。低誘電率材料及び/又はアモルファスカーボン材料は、封止層の一部として使用することができ、これによって封止層の膜均一性、膜接着性、及び熱安定性を改善する。したがって、低誘電率材料又はアモルファスカーボン材料の1以上の層を基板表面に堆積させ、これによって水性能を向上させる接着強化層又は熱応力緩和層として機能させ、これによってディスプレイデバイス(とりわけ、OLEDデバイスなど)の水性能を改善することができる。
本発明は更に、光透過率を向上させ、膜応力を低減しながら、水及び酸素が基板の表面上に拡散するのを防止するために使用することができる単層又は多層の封止膜を提供する。単層封止膜は、ケイ素含有無機バリア材料(とりわけ、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素など)であることができる。多層封止膜は、1以上のバリア層及び1以上の低誘電率材料の層を含むことができる。1以上の低誘電率材料層は、封止層及び/又は1以上のバリア層の接着及び熱安定性を高めるように機能する。
一実施形態では、1以上の低誘電率材料層が、1以上のバリア層の間に堆積される。例えば、少なくとも1つの低誘電率材料層と少なくとも1つのバリア層の交互の層が、ディスプレイデバイス等の基板の表面上に堆積される。
別の一実施形態では、第1バリア層が、基板の表面上に堆積され、これによって第1低誘電率材料層の前に、良好な遮水性能、改善された光透過率、及び低い膜応力を提供する。更に別の一実施形態では、多層封止膜の良好な遮水性能、改善された光透過率、及び低い膜応力を提供するために、ケイ素含有無機バリア材料の最終層が堆積されるように、多層封止膜が基板表面の上に堆積される。
本発明の基板は、半導体ウェハの製造及びフラットパネルディスプレイの製造用に円形又は多角形であることができる。フラットパネルディスプレイ用の長方形の基板の表面積は典型的には大きく、例えば、約500mm以上(例えば、少なくとも約300mm×約400mm(例えば、約120000mm以上))の長方形である。また、本発明は、任意のデバイス(例えば、OLED、FOLED、PLED、有機TFT、アクティブマトリクス、パッシブマトリクス、上面発光デバイス、底面発光デバイス、太陽電池など)に適用することができ、とりわけ、シリコンウェハ、ガラス基板、金属基板、プラスチック膜(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等)、プラスチックエポキシ膜のいずれかの上にあることができる。
図3は、本発明の方法を用いてディスプレイデバイス300の基板301上に堆積された封止層305の例示的な実施形態を示している。例えば、透明陽極層302は、ガラス又はプラスチック(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンテレフタレート(PEN))で作ることができる基板301上に堆積される。透明陽極層302の一例は、約200Å〜約2000Åの範囲の厚さを有するインジウム錫酸化物(ITO)である。
有機又はポリマー材料303の複数の層を陽極層302の上に堆積させることができる。例えば、材料層303は、陽極層の上に堆積された正孔輸送層を含むことができる。正孔輸送層の例としては、約200Å〜約1000Åの厚さに対して、ジアミン(例えば、ナフチル置換ベンジジン(NPB)誘導体、又はN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD))を含む。正孔輸送層の堆積に続いて、発光層を堆積させることができる。発光層用の材料は、典型的には、蛍光金属キレート錯体のクラスに属する。一例は、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq)である。発光層の厚さは、典型的には、約200Å〜約1500Åの範囲内である。発光層が堆積された後、これらの有機層はパターニングされる。OLEDディスプレイは、典型的には、インクジェット印刷又は蒸着法によって、基板の予めパターン化された表面上に堆積される。有機材料303のパターニングの後、上部電極層304(例えば、陰極層)が次に堆積され、パターニングされる。上部電極層304は、金属、金属の混合物又は金属の合金であることができる。上部電極材料の例は、約1000Å〜約3000Åの厚さの範囲内のマグネシウム(Mg)、銀(Ag)、及びアルミニウム(Al)の合金である。
封止層305は、ディスプレイデバイス300(例えば、OLEDデバイス)の構築が完了した後、基板表面の上に堆積される。本発明の封止層305の例示的な材料は、約500Å〜約500000Å(例えば、約2000Å〜約50000Åの間)の厚さ範囲内で堆積される無機窒化膜、無機酸化物膜、及びポリマー系有機膜の薄い層を含む。例えば、とりわけ、窒化ケイ素(SiN)、酸窒化ケイ素(SiON)、酸化ケイ素(SiO)、炭化ケイ素(SiC)を封止材料として使用することができる。
本発明の一実施形態は、基板301上に堆積された封止層305が、バリア/封止材料(例えば、無機窒化物、無機酸化膜、及び高分子系有機材料)の1以上の層を含むことを提供する。また、本発明は更に、1以上の追加の材料層(例えば、様々な炭素含有材料及び高分子系有機材料、及び低誘電率材料(例えば、アモルファスカーボン、ダイヤモンドライクカーボン、炭素ドープされたケイ素含有材料など))を封止層305内に使用し、これによって接着性を向上させ、封止層305を軟化させることを提供する。
(基板処理システム)
本発明は、大面積基板を処理するように構成されたプラズマ化学蒸着システム(例えば、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアル社(Applied Materials Inc.)の一部門であるAKT(商標名)から入手できる様々な基板サイズ用のAKT(商標名)1600、AKT(商標名)3500、AKT(商標名)4300、AKT(商標名)5500、AKT(商標名)10K、AKT(商標名)15K、及びAKT(商標名)25Kを含む各種の平行平板型高周波(RF)プラズマ強化化学蒸着(PECVD)システム)を参照して以下に例示的に記載される。しかしながら、本発明は、他のシステム構成(例えば、円形基板を処理するように構成されたシステムを含む他の化学蒸着システム及び他の膜堆積システム)において有用性を有することが理解されるべきである。
本発明は、基板表面上に単層又は多層の封止膜を堆積させるために、1以上の処理チャンバを有する基板処理システムを提供する。本発明の多層封止膜は、同一又は異なる基板処理システム内で、1つの基板処理システム内の同一又は異なる処理チャンバ内で堆積させることができる。一実施形態では、多層封止膜を同一の真空基板処理システム内に堆積させ、これによって時間を節約し、処理スループットを向上させる。別の一実施形態では、本発明の多層封止膜は、マルチチャンバ基板処理システム内部の同一又は異なる処理チャンバ内の基板表面上に堆積させることができる。例えば、1以上のケイ素含有無機バリア層及び1以上の低誘電率材料層を有する多層封止膜は、CVDシステムから基板を取り出すことなく、化学蒸着(CVD)システム内で効率的に堆積させることができ、水及び酸素が基板表面上に拡散する可能性を減少させる。
図4は、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアル社の一部門であるAKT(商標名)から入手できる1以上のプラズマ化学蒸着チャンバを有する基板処理システム400の一実施形態の概略断面図である。基板処理システム400は、一般に、1以上の処理チャンバ402と、基板搬入/搬出チャンバと、基板搬入/搬出チャンバ及び処理チャンバ402の間で基板を搬送する主搬送ロボットと、自動基板処理制御のためのメインフレームコントローラを含む。
処理チャンバ402は、通常、1以上のソース(原料)化合物及び/又は前駆体の送出のための1以上の供給源404に結合される。1以上の供給源404は、とりわけ、ケイ素含有化合物供給源、水素ガス供給源、炭素含有化合物供給源を含むことができる。処理チャンバ402は、処理容積412を部分的に画定する壁406及び底408を含む。処理容積412は、典型的には、ポート及びバルブ(図示せず)を通してアクセスされ、これによって基板440(例えば、大面積ガラス基板)の処理チャンバ402内外への移動を促進する。壁406は、蓋アセンブリ410を支持する。ポンピングポート414は、処理チャンバ402の蓋アセンブリ410、壁406、又は底408のうちの1つを貫通して配置され、これによって任意のガス及び処理副生成物を処理チャンバ402から排出するための(図示されない様々なポンピングコンポーネントを含む)排気ポートに処理容積412を結合する。
温度制御基板支持アセンブリ438は、処理チャンバ402内に中央配置される。基板支持アセンブリ438は、処理中に基板440を支持する。基板支持アセンブリ438は、少なくとも1つの埋め込みヒータ432を封止するアルミニウム本体424を含む。基板支持アセンブリ438内に配置されたヒータ432(例えば、抵抗素子)は、オプション電源474に結合され、支持アセンブリ438及びその上に配置された基板440を所定の温度に制御可能に加熱する。
一実施形態では、ヒータ432の温度は、堆積される材料層に対する堆積/処理パラメータに応じて、約200℃以下(例えば、150℃以下、又は約20℃〜約100℃の間)に設定することができる。例えば、ヒータは、低温堆積プロセスのために、約60℃〜約80℃の間(例えば、約70℃)に設定することができる。
別の一実施形態では、内部を温水が流れるポートが基板支持アセンブリ438内に配置され、これによって200℃以下(例えば、約20℃〜約100℃の間)の均一な温度に基板440を維持する。あるいはまた、温水が基板支持アセンブリ438の内部を流れるだけで、ヒータ432はオフにされ、これによって成膜中に基板の温度を制御し、低温堆積処理のための約100℃以下の基板温度をもたらす。
支持アセンブリ438は、一般的に接地され、これによって蓋アセンブリ410と基板支持アセンブリ438との間に位置するガス分配プレートアセンブリ418(又はチャンバの蓋アセンブリ内又は近傍に位置する他の電極)にプラズマ電源422によって供給されるRF電力は、処理容積412内で支持アセンブリ438とガス分配プレートアセンブリ418の間に存在するガスを励起することができる。電源422からのRF電力は、一般的に化学蒸着プロセスを駆動するために、基板のサイズに応じて選択される。
一実施形態では、約10W以上(例えば、約400W〜約5000Wの間)のRFプラズマ電力が、プラズマ電源422に印加され、これによって処理容積412内に電界を発生させる。例えば、約0.35ワット/cm以上(例えば、約0.350ワット/cm〜約0.903ワット/cmの間(例えば、約0.615ワット/cm〜約0.821ワット/cmの間、又は約0.615ワット/cm))の電力密度が、本発明の低温基板堆積法に適合するように使用される。電源422及び整合ネットワーク(図示せず)は、処理チャンバ412内で前駆体ガスから処理ガスのプラズマを生成し維持する。好ましくは、13.56MHzの高周波RF電力を使用することができるが、これは重大ではなく、より低い周波数もまた使用できる。更に、チャンバの壁は、セラミックス材料又は陽極酸化アルミニウム材料によって覆うことによって保護することができる。
一般的に、支持アセンブリ438は、下側426と、基板440を支持する上側434を有する。下側426は、それに結合され、上昇処理位置(図示)と下降基板搬送位置との間で支持アセンブリ438を移動させるためのリフトシステム(図示せず)に接続されたステム442を有する。ステム442は、更に、支持アセンブリ438とシステム400の他のコンポーネントの間の電線及び熱電対線用の導管を提供する。ベローズ446は、基板支持アセンブリ438に結合され、これによって処理容積412と処理チャンバ外部の大気の間の真空シールを提供し、支持アセンブリ438の鉛直方向の移動を促進する。
一実施形態では、リフトシステムは、処理中、基板とガス分配プレートアセンブリ418との間の間隔が、約400ミル以上(例えば、約400ミル〜約1800ミルの間(例えば、約800〜約1000ミル))となるように調整される。間隔を調整できる機能は、大型基板の領域に亘って必要な膜均一性を維持しながら、幅広い範囲の処理条件に亘って処理を最適化可能にする。接地された基板支持アセンブリ、セラミックスライナ、高い圧力、及び接近した間隔の組み合わせは、ガス分配プレートアセンブリ418と基板支持アセンブリ438との間の高度なプラズマ閉じ込めを与え、これによって反応種の濃度と対象の薄膜の堆積速度を増大させる。
支持アセンブリ438は、更に、外接するシャドウフレーム448を支持する。一般的に、シャドウフレーム448は、基板440及び支持アセンブリ438の端部における堆積を防止し、これによって基板は、支持アセンブリ438に付着しない。蓋アセンブリ410は、典型的には、ガス源404によって供給される処理ガスが処理チャンバ402内へ導入されるときに通過する入口ポート480を含む。入口ポート480は、洗浄源482にも結合される。洗浄源482は、典型的には、処理チャンバ402内に導入される洗浄剤(例えば、解離したフッ素)を提供し、これによってガス分配プレートアセンブリ418を含む処理チャンバハードウェアから副生成物及び膜の堆積を除去する。
ガス分配プレートアセンブリ418は、典型的には、基板440の輪郭に実質的に追従するように(例えば、大面積基板に対して多角形及びウェハに対して円形に)構成される。ガス分配プレートアセンブリ418は、ガス源404から供給される前駆体及び他のガス(例えば、水素ガス)が、処理容積412へ送出される際に通過する穿孔領域416を含む。穿孔領域416は、ガス分配プレートアセンブリ418を通って処理チャンバ402内へと通過するガスの均一な分布を提供するように構成される。ガス分配プレートアセンブリ418は、典型的には、ハンガープレート460から懸架されるディフューザプレート458を含む。複数のガス通路462が、ディフューザプレート458を貫通して形成され、これによってガス分配プレートアセンブリ418を通って、処理容積412内へ通過するガスの所定の分布が可能となる。
本発明から利益を得るように用いることができるガス分配プレートは、ケラー(Keller)らによって2001年8月8日に出願され、米国特許第6,772,827号として発行され、同一譲受人に譲渡された米国特許出願第09/922,219号;2002年5月6日に出願され、米国特許第7,008,484として発行された第10/140,324号;ブロニガン(Blonigan)らによって2003年1月7日に出願され、米国特許出願公開第2004/0129211A1号として公開された第10/337,483号;ホワイト(White)らに2002年11月12日に発行された米国特許第6,477,980号;チョイ(Choi)らによって2003年4月16日に出願され、米国特許第6,942,753号として発行された米国特許出願第10/417,592号で説明されており、これらの全てを参照によりここに援用する。本発明は、特定の実施形態及び実施例に即して説明したが、本発明はこれらに限定されることを意味するものではない。本明細書内のCVDプロセスは、ガス流量、圧力、プラズマ密度、及び温度を調整する他のCVDチャンバを用いて行うことができ、これによって実用的な堆積速度で高品質の膜を得ることができる。
(封止膜の堆積)
図5は、本発明の実施形態に係る本発明の方法を用いて作製された例示的なディスプレイデバイス500を示す。ディスプレイデバイス500は、基板501とデバイス502を含むことができ、これは封止される必要がある任意のタイプのディスプレイデバイスであることができる。例えば、デバイス502は、とりわけ、OLED、FOLED、PLED、有機TFT、太陽電池、上面発光デバイス、底面発光デバイスであることができる。そこで、約1000Å以上の厚さを有する封止層は、本発明の方法を用いて堆積され、これによって水/湿気及び空気が基板501及びデバイス502内へ侵入するのを防止する。
一実施形態では、少なくとも1つのバリア層と少なくとも1つの低誘電率材料層を有する多層封止膜が、デバイス502の上に堆積され、これによって水及び他のガス又は液体がデバイス502内へ拡散するのを防ぎ、接着不良や熱的不安定性のために多層封止膜に亀裂が生じたり、デバイス502の表面からはがれて落ちることなくデバイス502を短絡する。図5に示されるように、多層封止膜は、1以上のバリア層511、512、513などと、1以上の低誘電率材料層521、522などの交互の層を含む。
一態様では、本発明は、1以上のバリア層511、512、513間に堆積された1以上の低誘電率材料層521、522を提供する。別の一態様では、基板表面の上に堆積された多層封止膜の最終層は、バリア層(例えば、バリア層513)である。最終層は、本発明の方法を用いて堆積されたバリア材料(とりわけ、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化ケイ素、及び炭化ケイ素など)を含み、これによって例示的なディスプレイデバイス500の最終面に対する良好な水及び酸素バリアとして機能する。
デバイス502の上の第1層は、低誘電率材料層又はバリア層とすることができる。好ましい一実施形態では、本発明は、バリア層であるデバイス502の上に堆積された第1層を提供し、これによって例示的なディスプレイデバイス500に対する遮水性能を向上させる。例えば、第1バリア層(例えば、バリア層511)は、低誘電率材料層521として、接着強化層及び/又は低誘電率材料層(例えば、低誘電率材料層521)の前に堆積させることができる。したがって、低誘電率材料層は、バリア層の上に堆積され、これによって隣接するバリア層間の接着を促進し、これによって多層封止膜は、十分な厚さ(例えば、約8000Å以上)に堆積させることができる。
図6は、本発明の一実施形態に係る堆積方法600のフローチャートを示す。まず、基板は、材料層(例えば、封止層305)を基板上に堆積させるための基板処理システムの処理チャンバ内に配置される。方法600は、オプションで、基板上にデバイスを形成する工程を含む。例示的なデバイスとしては、とりわけ、OLED、PLED、及びFOLEDを含むが、これらに限定されない。
工程602では、バリア層(例えば、ケイ素含有バリア層)のための前駆体の第1混合物が、工程606で封止層を堆積させるための基板処理システム内に送出される。前駆体の第1混合物は、1以上のケイ素含有ガス(とりわけ、シラン(SiH)、SiF、及びSiなど)を含むことができる。前駆体の第1混合物は、1以上の窒素含有ガス(とりわけ、アンモニア(NH)、亜酸化窒素(NO)、一酸化窒素(NO)、窒素ガス(N)など)を更に含むことができる。前駆体の第1混合物はまた、炭素含有ガス及び/又は酸素含有ガスを含むことができる。
例えば、窒化ケイ素バリア層は、ケイ素含有ガス及び窒素含有ガスの混合物(例えば、シラン、アンモニア、及び/又は窒素ガスの混合物)から堆積させることができる。別の一例として、酸窒化ケイ素バリア層は、ケイ素含有ガス、酸素含有ガス、及び窒素含有ガスの混合物(例えば、シラン、亜酸化窒素、及び/又は窒素ガスの混合物)から堆積させることができる。
別の一例では、窒化ケイ素バリア層は、ケイ素含有ガス(例えば、SiH)、第1窒素含有ガス(例えば、NH)、及び第2窒素含有ガス(例えば、N)の混合物から堆積させることができる。窒化ケイ素バリア層は、約800ミル〜約100ミルの間隔を使用して、約0.350ワット/cm〜約0.903ワット/cmの間(例えば、約0.615ワット/cm〜0.821ワット/cmの間)のプラズマ電力密度、及び約0.5トール〜約3.0トール(例えば、約1.5トール〜約2.8トール)のチャンバ圧力で堆積させることができる。以上の処理パラメータは、400mm×500mm基板上に窒化ケイ素バリア層を堆積させるために利用されたが、このようなパラメータは更に、より大きなサイズの基板上に窒化ケイ素バリア層を堆積させるために利用することができる。窒化ケイ素バリア層を堆積させるために利用される流量は、基板のサイズに対してスケーラブル(比例して拡大縮小可能)であり、一実施形態では、400mm×500mm基板と730mm×920mm基板との間で3.3倍拡張可能である。一実施形態では、400mm×500mm基板上に窒化ケイ素バリア層を堆積させるために利用されるガス混合物は、以下のように供給された。
基板面積1m当たり約72〜約108sccmの流量でケイ素含有ガス(例えば、SiH)を供給することができ、
基板面積1m当たり約96〜約144sccmの流量で第1窒素含有ガス(例えば、NH)を供給することができ、
基板面積1m当たり約240〜約360ccmの流量で第2ケイ素含有ガス(例えば、N)を供給することができる。
別の一例では、窒化ケイ素バリア層は、ケイ素含有ガス(例えば、SiH)、第1窒素含有ガス(例えば、NH)、及び第2窒素含有ガス(例えば、N)の混合物から堆積させることができる。窒化ケイ素バリア層は、約1800ミル〜約100ミルの間隔を使用して、約0.553ワット/cm〜約0.903ワット/cmの間(例えば、約0.615ワット/cm〜0.821ワット/cmの間)のプラズマ電力密度のために2700〜4400ワットのプラズマ電力、及び約0.5トール〜約3.0トール(例えば、約1.5トール〜約2.8トール)のチャンバ圧力で堆積させることができる。一実施形態では、650mm×750mm基板上に窒化ケイ素バリア層を堆積させるために利用されるガス混合物は、以下のように供給された。
基板面積1m当たり約1550〜約3115sccm(例えば、基板面積1m当たり約1720〜約2830sccmの間(例えば、基板面積1m当たり約1720sccm))の流量でケイ素含有ガス(例えば、SiH)を供給することができ、
基板面積1m当たり約2360〜約6140sccm(例えば、基板面積1m当たり約2625〜約5580sccmの間(例えば、基板面積1m当たり約2750sccm))の流量で第1窒素含有ガス(例えば、NH)を供給することができ、
基板面積1m当たり約9305〜約15455sccm(例えば、基板面積1m当たり約10340〜約14050sccmの間(例えば、基板面積1m当たり約10340sccm))の流量で第2ケイ素含有ガス(例えば、N)を供給することができる。
工程604では、水素ガスが、工程606でのケイ素含有無機バリア層の堆積のために、基板処理システム内に送出される。ディスプレイデバイス(例えば、OLEDデバイス300)のための基板処理中の基板温度は、OLEDデバイス内の有機層(例えば、多層の有機材料303)の熱的不安定性により低温に保たれる必要がある。一般的に、約150℃以下(例えば、約100℃以下、約90℃以下、又は約20℃〜約90℃の間(例えば、85℃))の温度が望まれる。
水素ガスの存在が、堆積されたケイ素含有無機バリア層の表面粗さを減少させ、その結果、表面粗さの測定値(RMS)が、約40Å〜約70Åから約40Å以下(例えば、約15Å以下、好ましくは約10Å以下)へと低下することが見出されている。我々はまた、減少した表面粗さ(平滑面)を有するバリア層は、バリア層内への水の侵入を著しく防止し、下にある任意の材料(例えば、ディスプレイデバイス用に使用される有機及び/又は高分子材料)に対する良好な封止層にすることを見出した。水素ガスの導入は、1平方メートル当たり1日当たり約1×10−2グラム未満(例えば、約38度、相対湿度90%で測定されたとき、1平方メートル当たり1日当たり約1×10−3グラム〜約1×10−4グラムの間)の水蒸気透過率で水の侵入を防ぐ。
窒化ケイ素バリア層の堆積中に水素ガスを提供するために使用される流量は、基板のサイズに対してスケーラブルであり、一実施形態では、400mm×500mm基板と730mm×920mm基板の間で3.3倍スケーラブルである。一実施形態では、400mm×500mm基板上に窒化ケイ素バリア層を堆積させる間に使用される水素ガスは、基板面積の1m当たり約640〜約960sccmで供給することができる。更に別の一実施形態では、650mm×750mm基板上に窒化ケイ素バリア層を堆積させる間に使用される水素ガス(例えば、H)は、基板面積1m当たり約23255〜43325sccm(例えば、基板面積1m当たり約26255〜39385sccm(例えば、基板面積1m当たり約27550sccm))の流量で供給することができる。
窒化ケイ素バリア層は、本明細書に記載されるプロセスを用いて、2230から少なくとも4100Å/分の速度で堆積させることができる。
工程608では、低誘電率材料層のための前駆体の第2混合物が、同じ又は異なる基板処理システム内に送出される。好ましくは、低誘電率材料層は、基板処理のスループットを向上させるために、バリア層堆積システムと同一の基板処理システムで処理される。また、基板は、操作を容易にし、基板を基板処理システム内外へ移動する際に空気及び水分への曝露の可能性を低減するために、バリア層及び/又は低誘電率材料を堆積させるための基板処理システムの同じ又は異なる処理チャンバ内に配置することができる。
前駆体の第2混合物は、1以上の炭素含有化合物(とりわけ、アセチレン(C)、エタン(C)、エテン(C)、メタン(CH)、プロピレン(C)、プロピン(C)、プロパン(C)、ブタン(C10)、ブチレン(C)、ブタジエン(C)、ベンゼン(C)、及びトルエン(C)など)を含むことができる。
低誘電率材料層は、とりわけ、アモルファスカーボン材料、ダイヤモンドライクカーボン材料、及び炭素ドープされたケイ素含有材料であってもよい。例えば、アモルファスカーボン層は、炭素含有化合物(例えば、アセチレン(C))の混合物から堆積させることができる。
工程610では、水素ガスが基板処理システムに送出され、一方工程612では、約200℃以下の基板温度で、基板の表面上に低誘電率材料層が堆積される。好ましくは、約150℃以下(例えば、約100℃以下、約80℃以下、又は約20℃〜約80℃の間)の基板温度が使用される。
水素ガスの存在が、堆積された低誘電率材料層の膜均一性を向上させ、その結果、膜の均一性の測定値が、約±15%〜約±35%の間から、約±10%以下(例えば、約±5%以下、又は約±3%以下)へと改良されることが見出されている。また、改良された膜均一性を有する低誘電率材料層は、堆積された低誘電率材料層のステップカバレッジを大幅に改善し、これによって追加の多層膜を、良好なステップカバレッジで堆積させることができることも見出されている。例えば、封止膜の層に対して、約80%以上(例えば、約95%以上)のステップカバレッジが観察される。
工程614では、ケイ素含有無機バリア層と低誘電率材料層を有する封止膜が所定の厚さに達したならば、堆積プロセスは工程616で終了することができる。しかしながら、封止層が所定の厚さに達していないならば、工程602、604、606、608、610、612の組み合わせのいずれかを繰り返すことができる。例えば、1以上のケイ素含有無機バリア層及び1以上の低誘電率材料層が堆積された後で、一旦所望の厚さが得られると、方法600は、ケイ素含有無機バリア層又は低誘電率材料層を最後に堆積して、終了することができる。
封止層の厚さは変えることができる。例えば、約1000Å以上(例えば、約10000Å以上(例えば、約20000Å〜約60000Åの間)の厚さが望まれるかもしれない。我々は、デバイス502用の封止膜の厚さは、その空気及び水分バリア性能と相関し、したがってデバイス502の寿命を延ばすことを見出した。本発明の方法を用いることによって、デバイス502に対して約40日間以上(例えば、約45日以上、又は約60日以上)の寿命を得ることができる。
一態様では、本発明の方法を用いて堆積された単一のバリア層は、本発明のディスプレイデバイス用の封止膜として用いることができる。例えば、約10000Åの厚さを有する単一の窒化ケイ素バリア層を封止膜として用いることができる。別の一態様では、本発明は、少なくとも1つのケイ素含有無機バリア層と少なくとも1つの低誘電率材料層を有する多層封止膜を提供する。ケイ素含有無機バリア層は、約1000Å〜約10000Åの間(例えば、約2000Å〜約8000Åの間)の厚さを有することができる。低誘電率材料層は、約1000Å〜約10000Åの間の厚さを有することができる。低誘電率材料の存在は、改良された熱安定性と共に、隣接するバリア層間の密着性を増大させ、多層のケイ素含有無機バリア層を十分な厚さにできることが見出されている。
本発明の1つの例示的な封止膜は、2つの窒化ケイ素層と、窒化ケイ素層間にアモルファスカーボン材料層を含み、全体の厚さが約3000Å〜約30000Åの間であることができる。本発明の別の1つの例示的な封止膜は、5つの窒化ケイ素層と、5つの窒化ケイ素層間に4つのアモルファスカーボン材料層を含み、全体の厚さが約9000Å〜約90000Åであることができる。
基板の表面は、各層を堆積する前又は後に、プラズマで洗浄することができる。例えば、1以上の洗浄ガスを処理チャンバに供給することができ、洗浄プラズマを生成するためにRF電源又はマイクロ波電源からの電界を印加することができる。洗浄ガスは、とりわけ、酸素含有ガス(例えば、酸素、二酸化炭素)、水素含有ガス(例えば、水素ガス)、窒素含有ガス(例えば、アンモニア、亜酸化窒素)、不活性ガス(例えば、ヘリウム、アルゴン)を含むことができるが、これらに限定されない。水素含有ガスの例としては、とりわけ、水素ガス(H)とアンモニア(NH)を含むが、これらに限定されない。また、チャンバが、洗浄ガスから生成されたプラズマによって洗浄されるとき、洗浄ガスは、オプションでキャリアガスと共に送出され、チャンバ内に供給される。例示的なキャリアガスは、とりわけ、不活性ガス(例えば、ヘリウム、アルゴン)を含む。例えば、前の基板処理及び基板除去後に、処理チャンバ内部の任意の材料(例えば、チャンバ壁、ガス分配プレート、いたるところの表面上にある材料)をきれいに洗浄するために、インサイチューの酸素プラズマを生成することができる。
本発明の実施形態は、本明細書に記載されるような順序で実行される工程を必要としないことが理解される。例えば、水素ガスは、前駆体の混合物がチャンバ内に送出される前に、処理チャンバ内に送出されることができ、場合によっては、工程602及び604を同時に実行することができる。同様に、工程608及び610を同時に実行することができる。
(少なくとも1つのケイ素含有バリア層の堆積)
1以上のケイ素含有無機バリア層が、処理チャンバ内に送出された前駆体の混合物から堆積される。前駆体は、ケイ素含有前駆体(例えば、とりわけ、基板上に封止層として窒化ケイ素(SiN)、窒化ケイ素(SiON)、又は酸化ケイ素(SiO)、炭化ケイ素(SiC)の層を堆積させるために、シラン(SiH)、Si、SiF)を含むことができる。ケイ素含有前駆体は、例えば、約400mm×約500mmの基板サイズに対して、10sccm以上(例えば、約100sccm〜約500sccm)の流量で送出させることができる。窒素含有前駆体は、様々な窒素含有前駆体に対して、約5sccm以上(例えば、約100sccm〜約6000sccm)の流量で送出させることができる。
別の一例では、例えば、約650mm×約750mmの基板サイズに対して、750sccm以上(例えば、約800sccm〜約1520sccm)の流量で送出されたケイ素含有前駆体を用いて、ケイ素含有無機バリア層(例えば、SiN、但し、Xは正数)を堆積させることができる。第1窒素含有前駆体(例えば、NH)は、約1000sccm以上(例えば、約1150sccm〜約2995sccm)の流量で送出させることができる。第2窒素含有前駆体(例えば、N)は、約4500sccm以上(例えば、約4535sccm〜約7535sccm)の流量で送出させることができる。水素含有前駆体(例えば、H)もまた、約12000sccm以上(例えば、約11520sccm〜約21120sccm)の流量で送出させることができる。
例えば、前駆体の混合物は、ケイ素酸窒化膜を堆積させるために、とりわけ、シラン、亜酸化窒素、及び窒素を含むことができる。あるいはまた、窒化ケイ素膜を堆積させるために、とりわけ、シラン、アンモニア、及び窒素が使用される。また、前駆体は、酸化ケイ素膜を堆積させるために、シラン及び亜酸化窒素を含むことができる。また、各前駆体は、必要な様々な堆積パラメータに応じて、異なる又は同じ流量で送出することができる。本発明の実施形態は、とりわけ基板サイズ、チャンバ条件等に応じて本明細書で説明したようなプロセスパラメータ/変数のいずれかをスケールアップ又はスケールダウンすることを含むことが理解される。
1以上のケイ素含有無機バリア層の堆積中に、水素ガスが、本発明の封止層の遮水性能を改善するために、処理チャンバに送出される。また、水素ガスの導入は、1以上のケイ素含有無機バリア層の表面粗さを小さくして、良好な封止層にすることが見出されている。
電界を印加して、処理チャンバ内にプラズマを発生させることによって、1以上のケイ素含有無機バリア層が、基板上に堆積される。電界は、処理チャンバに電源(例えば、高周波電力、マイクロ波電力)を印加することによって生成することができる。電源は、誘導的又は容量的に処理チャンバに結合することができる。更に、処理チャンバの圧力は、約0.5トール〜約10トールに維持される。
その結果、1以上のケイ素含有無機バリア層は、約500Å/分以上(例えば、約2000Å/分〜少なくとも約4110Å/分の間)の堆積速度で堆積される。1以上のケイ素含有無機バリア層の厚さは、約1000Å〜約30000Åの範囲に変化させることができる。通常、より厚いバリア層は、水の侵入を防止するために薄いバリア層よりも良好である。これらの高い堆積速度では、厚さの均一性は、基板全体に亘って96.2〜98.7%と高いことが示されている。
工程602〜606を参照して上述したように、1以上のケイ素含有無機バリア層を堆積させることができる。このようにして堆積されたケイ素含有無機バリア層は、従来の堆積技術に比べて光透過率の改善を示す。例えば、図11に示されるように、工程602〜606を参照して上述したように堆積されたケイ素含有無機バリア層として構成された封止膜を表すトレース1102は、封止膜を表すトレース1104と比較して、より低い波長で大幅に改善された光透過率を示す。更に、このようにして堆積されたケイ素含有無機バリア層は、従来技術の堆積技術と比較して減少した応力も示す。例えば、最も一般的な膜は、約−2.10×10ダイン/cmの圧縮応力を有し、一方、ケイ素含有無機バリア層の封止膜は、約−0.80×10ダイン/cmの圧縮応力を有する。この大幅な応力の減少は、次世代のフレキシブルディスプレイに対して最も重要である膜の柔軟性の向上及びクラッキングの減少傾向を可能にする。
これに対して、従来の低温無機膜堆積プロセスは、封止層に望ましくない性質を生み出している。例えば、膜は低密度であり、膜の表面は、欠陥構造により粗く、膜特性が悪い(例えば、水試験後の高い屈折率変化、透過型フーリエ変換赤外分光(FTIR)の大きな変化、水試験後の高い水蒸気透過率(WVTR))。例として、良好な水分バリア/膜として使用されるような良好な遮水性能を有する窒化ケイ素薄膜の堆積が、本明細書において更に以下に説明されるが、本発明は、本明細書に記載される詳細に限定されるものではない。
基板(サイズは400mm×500mm)が、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアル社から入手可能な従来の平行平板型高周波(RF)プラズマ化学蒸着(PECVD)システムであるAKT1600PECVDのチャンバ内部に、真空下で約800ミル〜約1800ミル(例えば、約900ミル)の間隔と共にもたらされた。基板支持体(サセプタ)の温度は、低温堆積プロセスのために約60℃に設定された。水素ガス(H)の存在下でシラン(SiH)、アンモニア(NH)、窒素(N)の混合物が、光透過率が改善され応力の低い水分及び酸素バリアとしての窒化ケイ素膜を堆積させるためのソース前駆体ガスとしてチャンバ内に送出された。更に堆積速度の増加が実現された。比較として、窒化ケイ素を堆積するためにシラン(SiH)、アンモニア(NH)、及び窒素(N)を使用する従来技術の方法が、同一の処理条件下で並行して準備された。チャンバ内部の圧力は約2.1トールである。プラズマは、RF電力発生器を約13.56MHz及び約900Wに設定して維持された。
水素ガスの存在下で堆積された窒化ケイ素膜は、当初は、約1.70〜約1.96の屈折率(RI)と0〜約2×10ダイン/cmの膜応力をもつ膜特性を呈する。水素ソースガスの存在下で堆積した窒化ケイ素膜の平均表面粗さは、平滑な表面を示す約9Å〜約12Åであった。Hガスの存在は、膜の表面粗さを低下させるのに重要な役割を果たしており、滑らかな表面は、大気から膜内部への水/酸素の侵入を防止し、これははるかに低いWVTR(水蒸気透過率)値をもたらし、これは湿気/水に対する耐性を示すフラットパネルディスプレイ産業における重要なパラメータである。本明細書に記載されるような水素ソースガスの存在下で堆積した窒化ケイ素膜は、95g/m・日と低いWVTRを示した。WVTRを測定するための水試験は、通常は約25℃〜約100℃の温度範囲及び約40%〜約100%の相対湿度(RH)で動作する湿度チャンバ内に試験構造体を指定した時間(数時間又は数日など)配置することによって行われる高湿試験である。試験時間当たりの試験された構造体の特定の大きさに保持される水の量は、試験された温度及び試験された相対湿度での水蒸気透過度(WVTR)を与えるように計算された。
また、ウェットエッチング速度(WER)は、約210Å/分以下に改善し、これは従来の方法で堆積された膜よりも優れている。いくつかの例では、ウェットエッチング速度(WER)は、約95Å/分と低いことが示された。
水素ソースガスで堆積されたSiN膜の水処理前後に、透過型フーリエ変換赤外分光(FTIR)がまた実施され比較された。特定の時間(例えば、約100時間)、温水(例えば、約100℃)に異なる堆積膜を浸漬することによって、FTIR及び屈折率(RI)の変化を比較するための水処理がまた実施された。FTIRスペクトルは、1500cm−1〜4000cm−1の範囲内で記録された。Si−H、N−H、及びO−H結合が、スペクトルに示された。水処理前後に大きな違いはなく、これは水素ソースガスで堆積されたSiN膜から水処理後にどの結合にも変化がないことを示している。表1に示されるように、約100℃で約100時間(高温多湿)、水中でSiN膜を処理した後、前駆体ソースガスの1つとして水素ガスの存在する成膜条件下で堆積されたSiN膜の屈折率の変化はないことを結果はまた示した。水試験後に測定された低い水蒸気透過率の結果(WVTR)と共に、これらの全ては、ソースガス混合物の一部として水素ガスを用いることによって、良好な遮水性能をもつ高品質の窒化ケイ素が堆積されたことを示す。
比較として、水素ソースガス無しの従来技術の方法を使用して堆積されたSiN膜に対する水処理前後の透過型フーリエ変換赤外分光(FTIR)の変化がまた実施され比較された。結果は、Si−H結合の大きな減少、N−H結合のわずかな減少、及びO−H結合の小さなピーク増加を示した。また、表1に示される結果は、水素ソースガス無しで堆積されたSiN膜の屈折率の変化が約15%であることを示した。また、より高い水蒸気透過率(WVTR)が、水試験後に測定された。これらの全ては、水素ソースガスが存在しないで堆積された窒化ケイ素膜は、悪い遮水性能を呈することを示している。
(少なくとも1つの低誘電率材料層の堆積)
本発明の態様は、低誘電率材料層とケイ素含有無機バリア層を交互に堆積する工程を提供する。約4未満の誘電率(κ)を有する1つの例示的な低誘電率材料層は、アモルファスカーボン材料である。低誘電率材料の他の例は、とりわけ、炭素含有低誘電率材料、炭素ドープされたシリコン材料、ダイヤモンドライクカーボン材料が挙げられる。
図7は、本発明の一実施形態に係る堆積方法700のフローチャートを示す。工程702において、基板上に低誘電率材料(例えば、アモルファスカーボン材料層)を堆積させるための堆積処理チャンバ内に基板が配置される。
工程704において、アモルファスカーボン材料用の前駆体の混合物が処理チャンバ内に送出される。低誘電率材料を堆積させるために多種多様なガス混合物を用いることができ、そのようなガス混合物の非限定的な例が以下に提供される。一般に、ガス混合物は、1以上の炭素含有化合物及び/又は炭化水素化合物を含むことができる。適切な有機炭素含有化合物は、脂肪族有機化合物、環状有機化合物、又はそれらの組み合わせが挙げられる。脂肪族有機化合物は、1以上の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状構造を有する。有機炭素含有化合物は、有機基中に炭素原子を含有する。有機基は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロヘキセニル基、及びアリール基、更にこれらの官能性誘導体を含むことができる。炭素含有前駆体/化合物は、例えば、約400mm×約500mmの基板サイズに対して10sccm以上(例えば、約100sccm〜約500sccm)の流量で送出することができる。
例えば、炭素含有化合物は、式CxHyを有することができ、xは1〜8の範囲を有し、yは2〜18の範囲を有し、アセチレン(C)、エタン(C)、エテン(C)、プロピレン(C)、プロピン(C)、プロパン(C)、メタン(CH)、ブタン(C10)、ブチレン(C)、ブタジエン(C)、ベンゼン(C)、トルエン(C)、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。あるいはまた、アモルファスフルオロカーボン層として記述することができるフッ素化アモルファスカーボン層を堆積させるために、部分的に又は完全にフッ素化された炭素含有化合物の誘導体(例えば、C又はC)を使用することができる。炭化水素化合物と炭化水素化合物のフッ素化誘導体の組み合わせは、アモルファスカーボン層又はアモルファスフルオロカーボン層を堆積させるために使用することができる。
アモルファスカーボン材料の特性を変更するために多様なガスをガス混合物に添加してもよい。とりわけ、約5sccm以上(例えば、約100sccm〜約6000sccm)の流量で送出される不活性ガス(例えば、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン、クリプトン等)、窒素(N)、アンモニア(NH)、亜酸化窒素(NO)、一酸化窒素(NO)、又はそれらの組み合わせが、低誘電率アモルファスカーボン層の密度及び堆積速度を制御するために使用される。更に、H及び/又はNHの添加は、反射率などの層特性を制御するためのアモルファスカーボン層の水素比を制御するために使用することができる。
工程706では、水素ガスが、膜の均一性を向上(%均一性測定値を減少)させるために処理チャンバに送出される。水素ガスがソースガスとして追加された場合、約±10%以下(例えば、約±5%以下又は約±3%以下)の膜均一性が得られる。対照的に、水素ガスを添加することなく、堆積された低誘電率アモルファスカーボン材料は、約±15%〜約±35%の膜均一性の測定値を有し非常に粗く、不均一である。複数の層が堆積される場合、膜の均一性を改善するための水素ガスがなければ、ステップカバレッジにはるかに劇的な影響がある。強化された膜均一性(滑らかで均一な膜表面)を有する低誘電率アモルファスカーボン材料層は、ステップカバレッジを約80%以上又は更には約95%以上にかなり改善し、多層膜スタック内のケイ素含有無機バリア層間の付着も良好である。
工程708では、電界が印加され、プラズマが処理チャンバの内部で生成される。電界は、処理チャンバに電源(例えば、高周波電力、マイクロ波周波電力)を印加することによって生成することができる。電源は、誘導的又は容量的に処理チャンバに結合することができる。単一の13.56MHzのRF電源からの電力が処理チャンバに供給され、これによって約0.14ワット/cm〜約8.6ワット/cmの電力密度で、又は約100ワット〜約6000ワットの電力レベルでプラズマを形成することができる。プラズマを生成するために、好ましくは、約0.25ワット/cm〜約0.6ワット/cmの間の電力密度が処理チャンバに供給される。RF電力は、約0.01MHz〜300MHzの間の周波数で供給することができる。RF電力は、連続的に又は短い持続時間のサイクルで供給することができる。RF電力が処理チャンバに結合され、これによって化合物の解離を増加させる。化合物はまた、堆積チャンバに入る前にマイクロ波チャンバで解離されてもよい。ただし、各パラメータは、様々なチャンバ内でプラズマ処理を実行するために、そして異なる基板サイズに対して修正されてもよいことに留意すべきである。
炭素含有化合物及び水素ガスが、炭素含有化合物供給源及び水素ガス供給源からガス分配システムを通って処理チャンバ内へと処理チャンバに導入される。ガス分配システムは、一般に、低誘電率アモルファスカーボン層が上に堆積される基板から約180ミル〜約2000ミルの間(例えば、約900ミル)離間している。更に、処理チャンバの圧力は、約100ミリトール〜約20トールに維持される。
工程710では、約100℃以下の基板温度で(例えば、基板温度を約−20℃〜約100℃の間に維持して(好ましくは、約20℃〜約80℃の間に維持して))アモルファスカーボン層を塗布することによって、アモルファスカーボン材料が基板上に堆積される。一実施形態では、毎分約100標準立方センチメートル(sccm)〜約5000sccmの間(例えば、約200sccm)の流量でプラズマ処理チャンバにアセチレンを供給することによって、好ましいアモルファスカーボン層が堆積される。水素ガスもまた、約100sccm〜約2500sccmの間(例えば、約200sccm〜約600sccmの間)の流量で処理チャンバに添加される。
上記のプロセスパラメータは、約500Å/分以上の範囲(例えば、約1500Å/分〜約2500Å/分の間)で低誘電率アモルファスカーボン層の典型的な堆積速度を提供し、カリフォルニア州サンタクララにあるアプライドマテリアルズ社から入手可能な従来の平行平板型高周波(RF)プラズマ化学蒸着(PECVD)システム内で、便宜上ケイ素含有無機バリア層を堆積させるためのシステムと同一又は異なる化学蒸着チャンバで実施することができる。本明細書で提供されるアモルファスカーボン堆積の値は例示であり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
堆積した低誘電率アモルファスカーボン材料は、炭素原子及び水素原子を含み、これは約10%水素から約60%水素の範囲に及ぶ調整可能な炭素:水素比であることができる。アモルファスカーボン層の水素比を制御することは、そのそれぞれの光学特性、エッチング選択性、及び耐化学機械研磨特性を調整するのに望ましい。具体的には、水素含有量が低下すると、堆積したままの層の光学特性(例えば、屈折率(n)及び吸収係数(k))は、増加する。同様に、水素含有量が低下すると、アモルファスカーボン層の耐エッチング性が増加する。本発明の実施形態は、とりわけ基板サイズ、チャンバ条件等に応じて本明細書内で説明したようなプロセスパラメータ/変数のいずれかをスケールアップ又はスケールダウンすることを含むことが理解される。また、本発明の実施形態は、本明細書に記載されるような順序で実行される工程を必要としないことに留意されたい。例えば、水素ガスは、前駆体の混合物がチャンバ内に送出される前に、処理チャンバ内に送出されることができ、場合によっては、工程704及び706は、同時に実行することができる。オプションで、窒素含有ガス(例えば、窒素ガス)は、約200sccm〜約5000sccmの間(例えば、約1000sccm〜約2000sccmの間)の流量でガス混合物内に供給される。
図8は、本発明の一実施形態に係る1つの例示的な堆積方法800のフローチャートを示す。工程802では、1以上のケイ素含有無機バリア層が、ケイ素含有化合物及び水素ガスを用いて、基板処理システム内の基板の表面上に堆積される。工程804では、1以上のアモルファスカーボン層が、炭素含有化合物及び水素ガスを用いて、同じ又は異なる基板処理システム内の1以上のケイ素含有無機バリア層間に堆積される。好ましくは、ケイ素含有無機バリア材料の初期層(例えば、窒化ケイ素層)が、窒化ケイ素層の下及び基板の上の任意の層のための良好な水及び酸素バリアとして提供するために最初に堆積される。
図9は、1つの例示的なバリア層と例示的な低誘電率材料層の光透過率を示している。例示的なバリア層は、PECVD処理チャンバ内に、シラン、アンモニア、窒素ガス、及び水素ガスをそれぞれ約150sccm、約400sccm、約1500sccm、及び約4000sccmで送出された混合物によって堆積された窒化ケイ素層である。基板は、約900ミルの間隔で、PECVD処理チャンバ内に配置され、約2.1トールの圧力が維持された。プラズマは、基板バイアスの存在下で約390秒の堆積時間の間、約0.45ワット/cmのRF電力密度が印加された。約70℃の基板温度が、堆積中に維持され、その結果、堆積速度は約1700Å/分となる。
例示的な低誘電率材料層は、同一のPECVD処理チャンバ内に、アセチレン、窒素ガス、及び水素ガスをそれぞれ約200sccm、約1000sccm、及び約500sccmで送出した混合物によって堆積されたアモルファスカーボン層である。基板は、約900ミルの間隔でPECVD処理チャンバ内に配置され、圧力は約1.5トールに維持された。プラズマは、基板バイアスの存在下で約500秒の堆積時間の間、約0.25ワット/cmのRF電力密度が印加された。約70℃の基板温度が、堆積中に維持され、その結果、堆積速度は約1200オングストローム/分となる。
堆積された窒化ケイ素膜(910)及び堆積されたアモルファスカーボン膜(920)の光透過率の測定が、図9に示される。異なる波長での両方の膜の透過率は非常に高く、平均が約65%〜約100%の間である。約500nm以上の高波長では、透過率は更に良好であり、約90%〜約100%の間の光透過率を有する。結果は、本発明の窒化ケイ素及びアモルファスカーボン膜が、上面又は底面発光ディスプレイデバイスを含む多様な用途に使用することもできることを示唆している。
図8を再び参照すると、工程806では、ケイ素含有無機バリア層が、オプションで最終層として堆積される。工程602〜606に対して記載したように工程806を実行して、これによって類似の特性を有する封止層を生成することができる。こうして、1以上のケイ素含有無機バリア層及び1以上のアモルファスカーボン層を有する封止層が、工程808において、基板の表面上に堆積される。したがって、バリア材料を1層、2層、3層、4層、又は5層有する様々な封止膜を堆積可能である。同様に、低誘電率材料を1層、2層、3層、4層、又は5層有する様々な封止膜を堆積可能である。
例えば、窒化ケイ素材料の2層、3層、4層、5層、又は6層間に、アモルファスカーボン材料をそれぞれ1層、2層、3層、4層、又は5層有する様々な封止膜が堆積され、比較/試験された。また、様々な厚さで、又は水素ソースガスの存在下及び非存在下で堆積されたケイ素含有無機バリア層及びアモルファスカーボン層もまた、試験された。
ケイ素含有無機バリア層及びアモルファスカーボン層を有する本発明の封止膜は、セロハンテープ剥離試験及びカルシウム試験を用いて試験された。結果は非常に良好であり、基板からの様々な多層封止膜の剥離を示すことはなく、水及び酸素による腐食は無いか、又は低レベルであった(カルシウム試験では、透明なカルシウム塩の形成は無いか、又は低レベルであった)。本発明の封止膜はまた、デバイスの表面を剥離することなく所望の厚さに堆積させ、且つ水及び酸素がデバイス内に侵入するのを防止し、デバイスの寿命を長くすることができるかについて、デバイス(例えば、OLEDデバイス)上で試験された。約60℃及び約85%の高湿度で試験すると、本発明の封止膜は、約1440時間を上回るまでにデバイスの寿命を長くすることができる。
本発明の方法を用いて堆積された1つの例示的な多層封止膜が図10に示され、上部に多層封止膜1020を堆積された基板1010の断面走査電子顕微鏡の顕微鏡写真が示されている。本発明の多層封止膜1020は、窒化ケイ素バリア材料の4層1011、1012、1013、1014と、窒化ケイ素材料の間にアモルファスカーボン材料の3層1021、1022、1023を含み、これによって窒化ケイ素材料の接着を促進させ、多層封止膜1020の最終的な厚さを約35000オングストロームにしている。全部で9つの堆積された材料層を有する多層封止膜1020の全体のステップカバレッジは非常に良好であり、約95%のステップカバレッジが得られている。
上記は本発明の実施形態を対象としているが、本発明の他の及び更なる実施形態は本発明の基本的範囲を逸脱することなく創作することができ、その範囲は以下の特許請求の範囲に基づいて定められる。

Claims (16)

  1. ケイ素含有ガス、第1窒素含有ガス、第2窒素含有ガス及び水素ガスを含むガス混合物を処理チャンバ内に送出する工程と、
    処理チャンバ内に配置された基板の上方に約800ミル〜約1800ミル離間したガス分配プレートアセンブリに、約0.350ワット/cm〜約0.903ワット/cmを印加することによって、処理チャンバ内でガス混合物を励起させる工程と、
    処理チャンバ内で励起したガス混合物を約0.5トール〜約3.0トールの圧力に維持する工程と、
    励起したガス混合物の存在下で基板上に無機封止膜を堆積させる工程を含む封止膜の形成方法。
  2. ガス混合物を送出する工程は、
    基板面積1m当たり約1550〜約3115sccmの流量でケイ素含有ガスを送出する工程と、
    基板面積1m当たり約2360〜約6140sccmの流量で第1窒素含有ガスを送出する工程と、
    基板面積1m当たり約9305〜約15455sccmの流量で第2ケイ素含有ガスを送出する工程を含む請求項1記載の方法。
  3. ガス混合物を送出する工程は、
    基板面積1m当たり約23630〜約43325sccmの流量で水素ガスを送出する工程を含む請求項2記載の方法。
  4. 無機封止膜は、約0.8ダイン/cmの応力を有する請求項3記載の方法。
  5. 無機封止膜は、波長400nmで約80%を超える透明性を有する請求項4記載の方法。
  6. 第2窒素含有ガスは、Nである請求項2記載の方法。
  7. 無機封止膜上に有機誘電体層を堆積させる工程を含む請求項1記載の方法。
  8. 有機誘電体層上に第2無機封止膜を堆積させる工程を含む請求項7記載の方法。
  9. 第2無機封止膜を堆積させる工程は、第1無機封止膜上に第2無機封止膜の一部を堆積させる工程を含む請求項6記載の方法。
  10. 第2無機封止膜を堆積させる工程は、
    基板の上方に約800ミル〜約1800ミル離間させたガス分配プレートアセンブリに、約0.350ワット/cm〜約0.903ワット/cmを印加することによって、ケイ素含有ガス、第1窒素含有ガス、第2窒素含有ガス及び水素ガスを含む第2ガス混合物を励起させる工程と、
    励起した第2ガス混合物を約0.5トール〜約3.0トールの圧力に維持する工程と、
    励起した第2ガス混合物の存在下で基板上に無機封止膜を堆積させる工程を含む請求項6記載の方法。
  11. 第2ガス混合物を送出する工程は、
    基板面積1m当たり約1550〜約3115sccmの流量でケイ素含有ガスを送出する工程と、
    基板面積1m当たり約2360〜約6140sccmの流量で第1窒素含有ガスを送出する工程と、
    基板面積1m当たり約9305〜約15455sccmの流量で第2ケイ素含有ガスを送出する工程を含む請求項8記載の方法。
  12. 第2ガス混合物を送出する工程は、
    基板面積1m当たり約23630〜約43325sccmの流量で水素ガスを送出する工程を含む請求項11記載の方法。
  13. 第2無機封止膜は、約0.8ダイン/cmの応力を有する請求項12記載の方法。
  14. 無機封止膜は、波長400nmで約80%を超える透明性を有する請求項13記載の方法。
  15. 無機封止膜を堆積させる工程は、有機誘電体層上に無機封止膜を堆積させる工程を含む請求項1記載の方法。
  16. 無機封止膜を堆積させる工程は、SiNxを含む請求項1記載の方法。
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