JP4252264B2 - 有機金属錯体およびその製造方法ならびにそれを用いた電荷保持材料および単電子トランジスター - Google Patents

有機金属錯体およびその製造方法ならびにそれを用いた電荷保持材料および単電子トランジスター Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機金属錯体およびその製造方法、ならびに上記有機金属錯体を含む電荷保持材料であって、単電子トランジスターの電荷保持部分に用いられる電荷保持材料、そしてこの電荷保持材料からなる電荷保持部分を1対のシリコン電極間あるいは金属電極間に備える単電子トランジスターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のトランジスターでは、ゲート電極に何万個という電子を注入し、ソース電極とドレイン電極との間を流れる電子の流れを制御して電気的な切換動作を行っているために、消費電力が莫大になってしまうといった問題があった。
【0003】
そこで近年では、従来のトランジスターに代わって、ソース電極とドレイン電極との間を流れる電子1つ1つを制御することが可能な、単電子トランジスターが注目されている。
【0004】
図1に示すのは、単電子トランジスターの概略的構成である。同図に示すように、単電子トランジスター10は、電荷保持部分(電荷プール)となるナノメートルサイズのシリコン微粒子(シリコンアイランド)40が、2個のトンネル障壁50a・50bを挟んで、シリコン、あるいは金属からなるソース電極20およびドレイン電極30に接続されて構成されている。
【0005】
ここで、電子が電荷素量eを有する粒子であるとする。シリコン微粒子40に存在する伝導電子の数は原理的に整数に限られているため、トンネル障壁50a・50bを介して、電子1個が容量(C)を有するシリコン微粒子40に出入りするごとに、シリコン微粒子40のポテンシャルは(e/2C)だけ増加する。このため、シリコン微粒子40の電子の状態密度が連続であったとしても、電子数の変化に対してトンネルが禁制されるエネルギー帯(クーロンギャップ)が生じる。
【0006】
これにより、ソース電極20およびドレイン電極30におけるフェルミ準位がこのクーロンギャップ内にあると、電子はシリコン微粒子40に出入りすることができず電流は流れない。このような現象をクーロンブロッケードという。
【0007】
しかしながら、シリコン微粒子40に静電容量結合したゲート電極60によって誘導電荷を変化させると、上述したクーロンギャップをシフトさせることができ、上述したクーロンギャップ端にフェルミ準位がきた時に、電流が流れるようになる。
【0008】
したがって、ゲート電極60に印加する電圧を増加させると、過剰な電子1個がシリコン微粒子40に出入りすることができ、これにより電流が流れるようになる。そしてさらに電圧を増加させれば、過剰な電子が2個まで入れるようになり、さらに電流は増加する。
【0009】
このように、単電子トランジスター10では、ゲード電極60に印加する電圧を変化させることで、シリコン微粒子40に出入りできる電子の数を1個1個変化させることで電流を調整することができ、これによって超低消費電力のトランジスターを実現することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようにシリコン微粒子40を単電子トランジスター10の電荷保持部分として用いると、次のような問題が生じる。
(I)シリコン微粒子は、完全に均一な粒径のものを得ることが困難であるため、これにより電荷保持部分の電荷保持能力にばらつきが生じる。その結果、単電子トランジスターの動作特性にもばらつきが生じる。
(II)シリコンという無機物質を用いているため、シリコン微粒子の粒子径だけで電荷保持部分の電荷保持能力が決まってしまう。したがって、単電子トランジスターの特性を制御することが困難である。
【0011】
また、文献Tohru Kubota et al., Thin Solid Films 393 (2001) 379-382 には、デンドリックポリマー(デンドリマー)を有する有機分子を、単電子トランジスターにおけるシリコン微粒子の代わりとして用いることが開示されている。
【0012】
しかしながら、上記文献の場合、有機分子は、単なる微粒子として電荷を保持しているだけであるため、電荷保持能力が低く、また、酸化還元(レドックス)反応を起こさないので、電荷保持能力の制御を行うことはできない。
【0013】
本発明の目的は、単電子トランジスターの電荷保持部分に用いられる電荷保持材料であって、均一かつ十分な電荷保持能力を持ち、かつ、特性の異なる複数種類の電荷保持部分を容易に作り分けることが可能な電荷保持材料、およびこの電荷保持材料を用いた単電子トランジスター、並びに、上記電荷保持材料に適した新規な有機金属錯体およびその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、有機金属錯体を単電子トランジスターにおけるシリコン微粒子の代わりとして用いることで、電荷保持部分の電荷保持能力のばらつきをなくし、単に電荷を保持するだけでなく、有機金属錯体の分子設計により、電荷保持能力の制御や電荷保持部分の特性を容易に変更できることを発案した。
【0015】
本発明では、まず単電子トランジスターにおけるシリコン微粒子の代わりとして用いることのできる新規な有機金属錯体を提供する。この新規な有機金属錯体とは、具体的には、
一般式(12)
【0016】
【化22】
Figure 0004252264
【0017】
{式中、Dは一般式(10)
【0018】
【化23】
Figure 0004252264
【0019】
(式中、Rは−COOR1基、−Si(OR23基、−NHR3基、メルカプト基を末端に有するアルカン基、あるいはメルカプト基を末端に有するアルケン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルカン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルケン基を示し、R1、R2、R3はそれぞれ炭化水素基を示す)または一般式(11)
【0020】
【化24】
Figure 0004252264
【0021】
(式中、Rは−COOR1基、−Si(OR23基、−NHR3基、メルカプト基を末端に有するアルカン基、あるいはメルカプト基を末端に有するアルケン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルカン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルケン基を示し、R1、R2、R3はそれぞれ炭化水素基を示す)
で表される構造を示し、bpyは、式(13)
【0022】
【化25】
Figure 0004252264
【0023】
で表される配位子(2,2’−ビピリジル)を示す}
で表されることを特徴とする有機金属錯体である。
【0024】
上記の構成によれば、上記有機金属錯体は、中心に酸化還元反応を示す遷移金属であるルテニウム(Ru)を有している。これにより、上記有機金属錯体自体が酸化還元反応を示すことができる。
【0025】
また、本発明では、上記の新規な有機金属錯体の製造方法を提供する。この新規な有機金属錯体の製造方法とは、具体的には、
一般式(1)
【0026】
【化26】
Figure 0004252264
【0027】
(式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示す)
で表される化合物を、一般式(8)
【0028】
【化27】
Figure 0004252264
【0029】
で表されるジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンと反応させることによって、一般式(9)
【0030】
【化28】
Figure 0004252264
【0031】
{式中、Dは一般式(11)
【0032】
【化29】
Figure 0004252264
【0033】
(式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示す)}
で表されるデンドリマー配位子を合成する工程と、
さらにこのデンドリマー配位子に、式(14)
(bpy)2RuCl2………(14)
{式中、bpyは、式(13)
【0034】
【化30】
Figure 0004252264
【0035】
で表される配位子(2,2’−ビピリジル)を示す}
で表される2価のルテニウム錯体を反応させることによって、一般式(12)
【0036】
【化31】
Figure 0004252264
【0037】
{式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示し、Dは、一般式(11)
【0038】
【化32】
Figure 0004252264
【0039】
(式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示す)}
で表される有機金属錯体を製造する工程と、
上記有機金属錯体におけるRで表される置換基を加水分解する工程とを含むことを特徴としている。
【0040】
あるいはまた、新規な有機金属錯体のさらに他の製造方法とは、具体的には、一般式(1)
【0041】
【化33】
Figure 0004252264
【0042】
(式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示す)
で表される化合物と、
式(3)
【0043】
【化34】
Figure 0004252264
【0044】
で表されるトリオールとを反応させることによって、一般式(4)
【0045】
【化35】
Figure 0004252264
【0046】
(式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示す)
で表されるデンドリマーを合成するデンドリマー合成工程と、
上記デンドリマーの末端に位置するOH基をBr基に置換することによって、一般式(6)
【0047】
【化36】
Figure 0004252264
【0048】
(式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示す)
で表されるブロモ基含有デンドリマーを得る工程と、
上記ブロモ基含有デンドリマーを、一般式(8)
【0049】
【化37】
Figure 0004252264
【0050】
で表されるジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンと反応させることによって、一般式(9)
【0051】
【化38】
Figure 0004252264
【0052】
{式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示し、Dは、一般式(10)
【0053】
【化39】
Figure 0004252264
【0054】
で表される構造を示す}
で表されるデンドリマー配位子を合成する工程と、
さらにこのデンドリマー配位子に、式(14)
(bpy)2RuCl2………(14)
{式中、bpyは、式(13)
【0055】
【化40】
Figure 0004252264
【0056】
で表される配位子(2,2’−ビピリジル)を示す}
で表される2価のルテニウム錯体を反応させることによって、一般式(12)
【0057】
【化41】
Figure 0004252264
【0058】
{式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示し、Dは、一般式(10)
【0059】
【化42】
Figure 0004252264
【0060】
(式中、Rは−COOR1基を示し、R1は炭化水素基を示す)
で表される構造を示す}
で表される有機金属錯体を製造する工程と、
上記有機金属錯体におけるRで表される置換基を加水分解する工程とを含むことを特徴としている。
【0061】
上記の構成によれば、2価のルテニウム錯体を用いて有機金属錯体を製造することで、有機金属錯体自体が酸化還元反応を示す有機金属錯体を製造することができる。
【0062】
さらに本発明に係る単電子トランジスターの電荷保持部分に用いられる電荷保持材料は、上記の新規な有機金属錯体を含むことを特徴としている。
【0063】
また、本発明に係る単電子トランジスターの電荷保持部分に用いられる電荷保持材料は、遷移金属からなる中心原子と、上記中心原子に配位すると共に該中心原子を周囲の環境から絶縁するデンドリマーとを有する有機金属錯体を含み、上記デンドリマーは、末端にシリコンあるいは金属に結合可能な官能基を有することを特徴としている。
【0064】
上記各構成によれば、電荷保持材料は遷移金属からなる中心原子を有する有機金属錯体を含んでいる。そのため、上記電荷保持材料を単電子トランジスターの電荷保持部分とすれば、中心原子の示す酸化還元反応を利用して充分な電荷を保持することができる。
【0065】
また、電荷保持部分は、均一な大きさを得ることの容易な有機金属錯体を含んでいるので、これにより電荷保持部分の電荷保持能力のばらつきをなくすることができる。
【0066】
また、上記中心原子を異ならせて有機金属錯体の分子設計を行なうことで、電荷保持能力の制御や電荷保持部分の特性を容易に変更することができる。
【0067】
また、中心原子に配位すると共に該中心原子を周囲の環境から絶縁するデンドリマーとを有する有機金属錯体を含んでいるので、中心原子が周囲の環境の影響を受けることはない。その結果、中心原子の示す酸化還元反応を好適に利用することができる。
【0068】
さらに、上記デンドリマーが末端にシリコン、あるいは金属に結合可能な官能基を有しているので、この官能基を用いて、上記有機金属錯体を含む電荷保持材料をシリコン電極、あるいは金属電極に接続させることができる。
【0069】
本発明においては、さらに上記遷移金属はルテニウムであることを特徴としている。
【0070】
上記の構成によれば、ルテニウムは明確な酸化還元反応を示すので、該ルテニウムの示す明確な酸化還元反応を利用した電荷保持材料とすることができる。
【0071】
本発明の単電子トランジスターは、上記電荷保持材料からなる電荷保持部分を、1対のシリコン電極あるいは金属電極間に備えることを特徴としている。
【0072】
上記の構成によれば、単電子トランジスターは、電荷保持材料からなる電荷保持部分を有しているので、電荷保持材料の含む有機金属錯体の中心原子の示す酸化還元反応を利用して電荷を保持することのできる単電子トランジスターとすることができる。また、電荷保持能力のばらつきのない電荷保持部分を有しているので、単電子トランジスターの動作特性にばらつきは生じない。また、電荷保持材料が含む有機金属錯体の分子設計を行なうことで、様々な特性を持つ単電子トランジスターとすることができる。
【0073】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる新規な有機金属錯体は、一般式(12)
【0074】
【化43】
Figure 0004252264
【0075】
{式中、Dは一般式(10)
【0076】
【化44】
Figure 0004252264
【0077】
(式中、Rは−COOR1基、−Si(OR23基、−NHR3基、メルカプト基を末端に有するアルカン基、あるいはメルカプト基を末端に有するアルケン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルカン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルケン基を示し、R1、R2、R3はそれぞれ炭化水素基を示す)または、一般式(11)
【0078】
【化45】
Figure 0004252264
【0079】
(式中、Rは−COOR1基、−Si(OR23基、−NHR3基、メルカプト基を末端に有するアルカン基、あるいはメルカプト基を末端に有するアルケン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルカン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルケン基を示し、R1、R2、R3はそれぞれ炭化水素基を示す)で表される構造を示し、bpyは、式(13)
【0080】
【化46】
Figure 0004252264
【0081】
で表される配位子(2,2’−ビピリジル)を示す}
で表される有機金属錯体である。
【0082】
上記有機金属錯体は、中心に酸化還元反応を示す遷移金属であるルテニウム(Ru)を有している。これにより、上記有機金属錯体自体が酸化還元反応を示すことができる。
【0083】
上記有機金属錯体の第1の製造方法は、最初に、一般式(1)
【0084】
【化47】
Figure 0004252264
【0085】
で表される化合物と、
式(3)
【0086】
【化48】
Figure 0004252264
【0087】
で表されるトリオールとを反応させることによって、デンドリマーを合成するデンドリマー合成工程を有するものである。
【0088】
上記化合物(1)におけるRは−COOR1基、−Si(OR23基、−NHR3基、メルカプト基を末端に有するアルカン基、あるいはメルカプト基を末端に有するアルキン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルカン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルケン基を示し、R1、R2、R3はそれぞれ炭化水素基を示す。−COOR1基は、加水分解によって−COOH基に変換できるものであればよい。上記R1の炭化水素基とは、直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基であり、具体的には、たとえば、メチル基(−CH3)、t−ブチル基、ベンジル基(−CH265)等が挙げられる。
【0089】
また、上記−Si(OR23基におけるR2の炭化水素基とは、直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基であり、具体的には、例えば、メチル基(−CH3)、t−ブチル基、ベンジル基(−CH265)等が挙げられる。また、上記−NHR3基におけるR3の炭化水素基とは、直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基であり、具体的には、例えば、メチル基(−CH3)、t−ブチル基、ベンジル基(−CH265)等が挙げられる。
【0090】
上記トリオールは、3,5−ジヒドロキシ安息香酸を還元剤、例えば、水素化リチウムアルミニウムで還元することで得られる。
【0091】
上記化合物(1)とトリオールとの反応においては、さらに、炭酸カリウム(K2CO3)および18−クラウン−6を用いるとよい。具体的には、例えば、化合物(1)、炭酸カリウムおよび18−クラウン−6の混合物にアセトンを適量加えて還流し、化合物(1)とトリオールとを反応させる。還流終了後、反応液を塩化メチレン(CH2Cl2)で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機層を減圧下濃縮し、精製する。これによって、一般式(4)
【0092】
【化49】
Figure 0004252264
【0093】
で表されるデンドリマーを得ることができる。
【0094】
上記反応において、化合物(1)と、トリオールとのモル比は、2.0:1.0〜2.2:1.0の範囲内であることがより好ましい。上記範囲内とすることで、副生する不純物が少なくなり、得られるデンドリマーの収率を高くすることができる。
【0095】
次に、臭化剤、例えば四臭化炭素(CBr4)を用いて、デンドリマーの末端に位置するOH基をBr基に置換する。例えば、デンドリマーを乾燥テトラヒドロフランに溶かし、さらにデンドリマーにトリフェニルホスフィン、四臭化炭素を加えて反応させ、デンドリマーの末端に位置するOH基をBr基に置換する。反応終了後、反応生成物をCH2Cl2で抽出する。抽出された有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮する。これによって、一般式(6)
【0096】
【化50】
Figure 0004252264
【0097】
で表されるブロモ基含有デンドリマーを得る。
【0098】
上記反応において、使用するデンドリマーとCBr4とのモル比は、1.0:1.2〜1.0:1.5の範囲内であることがより好ましい。また、上記反応において、使用する乾燥テトラヒドロフランの量は、上記デンドリマーとトリフェニルホスフィンとを溶かすことのできる最小限の量を使用することが好ましい。
【0099】
次に、上記のようにして得られたブロモ基含有デンドリマーと、一般式(8)
【0100】
【化51】
Figure 0004252264
【0101】
で表されるジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンとを反応させる。上記ブロモ基含有デンドリマーとジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンとの反応においては、さらに、K2CO3および18−クラウン−6を用いることが好ましい。具体的には、これらブロモ基含有デンドリマー、ジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリン、K2CO3および18−クラウン−6の混合物を乾燥ジメチルスルフォキシドに溶かして加熱して反応させる。反応終了後、反応液をCH2Cl2で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機層を減圧下濃縮し、精製する。これによって、一般式(9)
【0102】
【化52】
Figure 0004252264
【0103】
{式中、Dは、一般式(10)
【0104】
【化53】
Figure 0004252264
【0105】
で表される構造を示す}
で表されるデンドリマー配位子を得ることができる。
【0106】
上記の反応において、使用するブロモ基含有デンドリマーとジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンとのモル比は2.0:1.0〜2.2:1.0の範囲内であることがより好ましい。また、使用する乾燥ジメチルスルフォキシドの量は、ブロモ基含有デンドリマー、ジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリン、K2CO3および18−クラウン−6を十分に溶かせることのできる量であればよく、使用するブロモ基含有デンドリマー、ジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリン、K2CO3および18−クラウン−6の量に応じて適宜変更すればよい。
【0107】
また、上記反応における加熱温度は、80℃〜120℃の範囲内であることがより好ましい。加熱温度が80℃未満であると反応の進行が不完全となるおそれがあるので好ましくない。また、加熱温度が120℃を超えると、生成物が分解するおそれがあるので好ましくない。上記の範囲内における加熱温度の下で、上記ブロモ基含有デンドリマーとジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンとを効率よく反応させることができる。
【0108】
上記反応によって得られるデンドリマー配位子に、2価のルテニウム錯体を反応させる。2価のルテニウム錯体としては、例えば、式(14)
(bpy)2RuCl2………(14)
{式中、bpyは式(13)
【0109】
【化54】
Figure 0004252264
【0110】
で表される配位子(2,2’−ビピリジル)、あるいは、一般式(15)
【0111】
【化55】
Figure 0004252264
【0112】
(式中、Rは炭化水素基を示す)
で表されるルテニウム錯体が挙げられる。
【0113】
上記デンドリマー配位子とルテニウム錯体との反応においては、例えば、まず、上記デンドリマー配位子に、乾燥N,N’−ジメチルホルムアミドを加える。次に、これらデンドリマー配位子と乾燥N,N’−ジメチルホルムアミドとの混合物を懸濁液にする。
【0114】
そして、上記ルテニウム錯体に、熱乾燥テトラヒドロフランを加えることによって、ルテニウム錯体を乾燥テトラヒドロフランに溶解させる。
【0115】
そして、上記デンドリマー配位子の懸濁液と熱乾燥テトラヒドロフランに溶解したルテニウム錯体とを混合し、これらを加熱しながら攪拌して反応させる。このとき、上記デンドリマー配位子に対して、上記ルテニウム錯体を1.0:1.0の割合で反応させることがより好ましい。
【0116】
上記加熱温度は80℃〜120℃の範囲内であることがより好ましい。加熱温度が80℃未満であると、反応の進行が不完全となるおそれがある。また、加熱温度が120℃を超えると、生成物が分解するおそれがあり好ましくない。
【0117】
上記のように加熱後、ジメチルホルムアミドを減圧下で蒸留、除去後、純水を加え、NH4PF6水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮する。
【0118】
このようにして、一般式(12)
【0119】
【化56】
Figure 0004252264
【0120】
{式中、Dは、一般式(10)
【0121】
【化57】
Figure 0004252264
【0122】
で表される構造を示す}
で表される有機金属錯体を得ることができる。
【0123】
このように、本発明の有機金属錯体の製造方法においては、2価のルテニウム錯体を用いて有機金属錯体を製造することで、有機金属錯体自体が酸化還元反応を示す有機金属錯体を製造することができる。
【0124】
なお、有機金属錯体の第2の製造方法として、一般式(1)
【0125】
【化58】
Figure 0004252264
【0126】
で表される化合物を、上述したブロモ基含有デンドリマーの代わりとして、第1の製造方法と同様の反応条件で、該ブロモ基含有デンドリマーを、一般式(8)
【0127】
【化59】
Figure 0004252264
【0128】
で表される(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンと反応させることによって、一般式(9)
【0129】
【化60】
Figure 0004252264
【0130】
{式中、Dは、一般式(11)
【0131】
【化61】
Figure 0004252264
【0132】
で表される構造を示す}
で表されるデンドリマー配位子を合成する工程と、
さらにこのデンドリマー配位子に、式(14)
(bpy)2RuCl2………(14)
{式中、bpyは、式(13)
【0133】
【化62】
Figure 0004252264
【0134】
で表される配位子(2,2’−ビピリジル)を示す}
で表される2価のルテニウム錯体を反応させることによって、一般式(12)
【0135】
【化63】
Figure 0004252264
【0136】
{式中、Dは、一般式(11)
【0137】
【化64】
Figure 0004252264
【0138】
で表される有機金属錯体を製造してもよい。
【0139】
なお、本発明の有機金属錯体は、上記ルテニウム錯体の代わりに、例えば、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)等、空気中および室温で安定な遷移金属のイオンを中心イオンとして有する有機金属錯体であってもよい。このような有機金属錯体は、ジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンのN原子に配位可能な金属錯体を用いて製造できる。
【0140】
本発明においては、上記有機金属錯体を含む電荷保持材料を単電子トランジスターの電荷保持部分に用いる。上記電荷保持材料は、遷移金属からなる中心原子と、上記中心原子に配位すると共に該中心原子を周囲の環境から絶縁するデンドリマーとを有する有機金属錯体を含み、上記デンドリマーは、末端にシリコンあるいは金属に結合可能な官能基を有している。
【0141】
上記電荷保持材料は遷移金属からなる中心原子を有する有機金属錯体を含んでいる。そのため、上記電荷保持材料を単電子トランジスターの電荷保持部分に用いれば、中心原子の示す酸化還元反応を利用して電荷を保持することができる。また、電荷保持部分は、均一な大きさを得ることの容易な有機金属錯体を含んでいるので、これにより電荷保持部分の電荷保持能力のばらつきをなくすることができる。また、上記中心原子を異ならせて有機金属錯体の分子設計を行なうことで、電荷保持能力の制御や電荷保持部分の特性を容易に変更することができる。また、中心原子に配位すると共に該中心原子を周囲の環境から絶縁するデンドリマーとを有する有機金属錯体を含んでいるので、中心原子が周囲の環境の影響を受けることはない。その結果、中心原子の示す酸化還元反応を好適に利用することができる。さらに、上記デンドリマーが末端にシリコン、あるいは金属に結合可能な官能基を有しているので、この官能基を用いて、上記有機金属錯体を含む電荷保持材料をシリコン電極、あるいは金属電極に接続させることができる。
【0142】
さらに、上記遷移金属をルテニウムとすれば、ルテニウムの明確な酸化還元反応を利用した電荷保持材料とすることができる。
【0143】
そして本発明の単電子トランジスターは、上記電荷保持材料からなる電荷保持部分を1対のシリコン電極あるいは金属電極間に備える。このとき、有機金属錯体におけるデンドリマーが、単電子トランジスターにおけるトンネル障壁の役割を果たす。
【0144】
このように、単電子トランジスターは、電荷保持材料からなる電荷保持部分を有しているので、電荷保持材料の含む有機金属錯体の中心原子の示す酸化還元反応を利用して電荷を保持することのできる単電子トランジスターとすることができる。また、電荷保持能力のばらつきのない電荷保持部分を有しているので、単電子トランジスターの動作特性にばらつきは生じない。また、電荷保持材料が含む有機金属錯体の分子設計を行なうことで、様々な特性を持つ単電子トランジスターとすることができる。
【0145】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0146】
〔実施例1〕
3,5−ジヒドロキシ安息香酸25.3g(0.157mol)、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン50ml、およびトリメチルクロロシラン2mlを混合させ、これら混合物を90℃に加熱して5時間還流した。その後、上記混合物を室温まで冷却し、一晩攪拌した。
【0147】
次に、上記混合物にジエチルエーテル100mlを加えた。これにより、白色残留物が生じたため、該白色残留物を濾別することにより取り除いた。白色残留物を濾別することで得られた濾液を減圧下濃縮した。これによって得られた残留物にテトラヒドロフラン100mlを加え、攪拌しながらテトラヒドロフラン50mlに溶かした水素化リチウムアルミニウム7.6g(0.2mol)を滴下した。その後、90℃で加熱して4時間還流した。そして、室温まで冷却して一晩攪拌した。
【0148】
次に、塩化アンモニウム水溶液を加え、水素化リチウムアルミニウムを焼失させた。濃塩酸を弱酸性になるまで加えた。残留物を濾別することにより取り除き、テトラヒドロフラン(300ml)で洗浄した。
【0149】
濾液を分液ロートに移し、飽和食塩水を加え有機層だけを抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。
【0150】
残渣をメタノール−CHCl3を用いた再結晶で精製して、5−ヒドロキシメチル-ベンゼン-1,3-ジオール(収量:14.4g,収率65%)を得た。構造を以下に示す。
【0151】
【化65】
Figure 0004252264
【0152】
次に、アルゴン置換下、上記5-ヒドロキシメチル-ベンゼン-1,3-ジオールを1.68g(12.0mmol)、4-ブロモメチル-ベンゼン酸メチルエステル
【0153】
【化66】
Figure 0004252264
【0154】
を5.608g(24.6mmol)、K2CO3を4.15g(30.0mmol)、18−クラウン−6を0.634g(2.40mmol)加えて、アセトンを適宜加えた。
【0155】
24時間還流した後、シリカゲル薄層クロマトグラフィーによって反応終了を確認し、CH2Cl2で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ有機層を減圧下濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン混合溶媒(酢酸エチル30重量%含有)によって精製し、3,5-ビス(4’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメタノール(外観:白色粉末,収量:2.11g,収率40%)を得た。構造を以下に示す。
【0156】
【化67】
Figure 0004252264
【0157】
アルゴン置換下、3,5-ビス(4’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメタノールを1.102g(2.53mmol)と、トリフェニルホスフィン0.828g(3.16mmol)を乾燥テトラヒドロフランに最小限に溶かし、CBr41.05g(3.07mmol)を少しずつ加えていった。
【0158】
室温で15分間攪拌して、反応しきっているかを確認した。反応しきっていなければ、少しずつトリフェニルホスフィン、CBr4を加えて完全に反応させた。CH2Cl2で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ有機層を減圧下濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン混合溶媒(酢酸エチル30重量パーセント含有)によって精製し、3,5-ビス(4’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメチルブロマイド(外観:白色粉末,収量:1.22g,収率:97パーセント)を得た。構造を以下に示す。
【0159】
【化68】
Figure 0004252264
【0160】
アルゴン置換下、3,5-ビス(4’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメチルブロマイドを1.20g(2.40mmol)、3,8-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)フェナントロリン
【0161】
【化69】
Figure 0004252264
【0162】
を0.418g(1.10mmol)、K2CO3を0.396g(2.87mmol)、18−クラウン−6を0.0606g(0.229mmol)加え、乾燥ジメチルスルフォキシドに溶かした。
【0163】
90℃で18時間加熱攪拌後、減圧下濃縮することによってジメチルスルフォキシドを取り除いた。
【0164】
CH2Cl2で抽出し、有機層を水、飽和食塩水によって洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開溶媒:メタノール/CHCl3(メタノール2重量%含有))によって精製し、3,8-ビス(4’-(3”,5”-ビス(4”’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリン(外観:黄色粉末,収量:0.608g,収率:46%)を得た。構造を以下に示す。
【0165】
【化70】
Figure 0004252264
【0166】
アルゴン置換下、還流冷却管を装着した反応容器に、乾燥N,N’−ジメチルホルムアミド6mlおよび3,8−ビス(4’-(3”,5”-ビス(4”’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンを0.468g(0.390mmol)加え、60℃に加熱した。
【0167】
この懸濁液に熱乾燥テトラヒドロフラン8mlに溶解させたcis−bis2,2’−ビピリジルジクロロルテニウム(II)水和物0.189g(0.390mmol)を加え、反応混合物を100℃にし、66時間加熱攪拌をした。
【0168】
ジメチルホルムアミドを減圧下蒸留除去後、純水を加え、NH4PF6水溶液5ml(NH4PF610mmol)に注ぎ、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ減圧濃縮した。
【0169】
粗生成物をカラムクロマトグラフィー(アルミナ、CHCl3)によって精製し、液体クロマトグラフィーによって、3,8-ビス(4’-(3”,5”-ビス(4”’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)(外観:赤黄色結晶,収量:0.339g,収率:54%)を得た。構造を以下に示す。
【0170】
【化71】
Figure 0004252264
【0171】
〔実施例2〕
実施例1と同様にして、5-ヒドロキシメチル-ベンゼン-1,3-ジオールを得た後、アルゴン置換下、5-ヒドロキシメチル-ベンゼン-1,3-ジオールを0.490g(3.49mmol)、3,5−ビス(4’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメチルブロマイド)を3.658g(7.34mmol)、K2CO3を(8.74mmol)、18−クラウン−6を0.185g(0.70mmol)加えて、アセトンを適宜加えた。
【0172】
24時間還流した後、シリカゲル薄層クロマトグラフィーによって反応終了を確認し、CH2Cl2で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ有機層を減圧下濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン(酢酸エチル30重量%含有))によって精製し、3,5-ビス(3’,5’-ビス(4”-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメタノール(外観:白色粉末,収量:1.82g,収率:53%)を得た。構造を以下に示す。
【0173】
【化72】
Figure 0004252264
【0174】
アルゴン置換下、3,5-ビス(3’,5’-ビス(4”-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメタノールを1.36g(1.42mmol)と、トリフェニルホスフィン0.464g(1.77mmol)を乾燥テトラヒドロフランに最小限に溶かし、CBr40.580g(1.73mmol)を少しずつ加えていった。
【0175】
室温で15分間攪拌して、反応しきっているかを確認した。反応しきっていなければ、少しずつトリフェニルホスフィン、CBr4を加えて完全に反応させた。CH2Cl2で抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ有機層を減圧下濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン(酢酸エチル40重量%含有)によって精製し、3,5-ビス(3’,5’ビス(4”-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメチルブロマイド(外観:白色粉末,収量:14.6g,収率99%)を得た。構造を以下に示す。
【0176】
【化73】
Figure 0004252264
【0177】
アルゴン置換下、3,5−ビス(3’,5’ビス(4”−メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメチルブロマイドを0.155g(0.149mmol)、3,8−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)フェナントロリンを0.020g(0.055mmol)、KCOを0.0517g(0.37mmol)、18−クラウン−6を0.010g(0.038mmol)加え、乾燥ジメチルスルフォキシドに溶かした。
【0178】
90℃で18時間加熱攪拌後、減圧下濃縮することによってジメチルスルフォキシドを取り除いた。
【0179】
CHClで抽出し、有機層を水、飽和食塩水によって洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(充填剤:アルミナ、展開溶媒:メタノール/CHCl(メタノール2重量%含有)によって精製し、3,8−ビス(4’(3”,5”−ビス(3”’,5”’−ビス(4””−メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリン(外観:黄色粉末,収量:0.0389g,収率:31%)を得た。
【0180】
アルゴン置換下、還流冷却管を装着した反応容器に、乾燥ジエチルフォルムアミド6mlおよび3,8−ビス(4’(3”,5”−ビス(3”’,5”’−ビス(4””−メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンを0.112g(0.049mmol)加え、60℃に加熱した。
【0181】
この懸濁液に熱乾燥テトラヒドロフラン8mlに溶解させたcis−bis2,2’−ビピリジルジクロロルテニウム(II)水和物0.0237g(0.049mmol)を加え、反応混合物を100℃にし、66時間加熱攪拌をした。
【0182】
ジメチルホルムアミドを減圧下蒸留除去後、純水を加え、NH4PF6水溶液(NH4PF610mmol)に注ぎ、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ減圧下濃縮した。
【0183】
粗生成物をカラムクロマトグラフィー(アルミナ、CHCl3)によって精製し、3,8-ビス(4’(3”,5”-ビス(3”’,5”’-ビス(4””-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)(外観:赤色結晶,収量:0.0584g,収率44%)を得た。構造を以下に示す。
【0184】
【化74】
Figure 0004252264
【0185】
〔実施例3〕
以下に、実施例1によって得た3,8-ビス(4’-(3”,5”-ビス(4”’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)あるいは実施例2によって得た3,8−ビス(4’(3”,5”-ビス(3”’,5”’-ビス(4””-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)をナノギャップ電極(ナノメーターオーダの間隔で配置された1対の電極)に取り付け、単電子トランジスターとする方法について、以下に説明する。
【0186】
上記の方法によって合成した分子3,8-ビス(4’-(3”,5”-ビス(4”’−メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)あるいは3,8-ビス(4’(3”,5”-ビス(3”’,5”’-ビス(4””-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)をエチレングリコール溶液とし、水酸化カリウムを加えて加熱することで加水分解し、表面のメトキシカルボニル基をカルボキシル基に変換した。
【0187】
この溶液を水で希釈し、希塩酸で中和した。生じた沈殿を濾過して真空中で80℃程度に加熱することで乾燥し、本発明に係る有機金属錯体として、有機金属錯体分子3,8-ビス(4’-(3”,5”-ビス(4”’-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)あるいは3,8-ビス(4’(3”,5”-ビス(3”’,5”’-ビス(4””-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)表面のメトキシカルボニル基がカルボキシル基に変換された有機金属錯体を得た。
【0188】
この分子表面のメトキシカルボニル基がカルボキシル基に変換された化合物をアセトンに溶かし、およそ1mmol/lの溶液とした。この溶液をメンブレンフィルターに通して、不要の微粒子を取り除き、電荷保持部分に用いる溶液(電荷保持材料)を得た。
【0189】
ドープしたシリコンからなるナノギャップ電極を、100Wの酸素プラズマで5分間処理して、表面の有機物を取り除いた。
【0190】
このナノギャップ電極を、上記の溶液(電荷保持材料)に、約2時間程度浸透することで、上記の溶液をナノギャップ電極に吸着させた。
【0191】
このようにして、有機金属錯体分子3,8-ビス(4’-(3”,5”-ビス(4”’−メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)あるいは、3,8-ビス(4’(3”,5”-ビス(3”’,5”’-ビス(4””-メトキシカルボニルフェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニルメトキシ)フェニル)フェナントロリンビピリジルルテニウム(II)表面のメトキシカルボニル基がカルボキシル基に変換された有機金属錯体(電荷保持材料)を電荷保持部分とした単電子トランジスターを得た。
【0192】
【発明の効果】
本発明の有機金属錯体は、以上のように、中心に酸化還元(レドックス)反応を示す遷移金属であるルテニウム(Ru)を有する構成である。
【0193】
それゆえ、上記有機金属錯体自体が酸化還元反応を示すことができるという効果を奏する。
【0194】
本発明の有機金属錯体の製造方法は、以上のように、2価のルテニウム錯体を用いて有機金属錯体を製造する構成である。
【0195】
それゆえ、有機金属錯体自体が酸化還元反応を示す有機金属錯体を製造することができるという効果を奏する。
【0196】
本発明では、さらに、上記有機金属錯体を含む電荷保持部分を単電子トランジスターの電荷保持部分に用いる構成である。より具体的には、上記電荷保持材料は、遷移金属からなる中心原子と、上記中心原子に配位すると共に該中心原子を周囲の環境から絶縁するデンドリマーを有する有機金属錯体を含み、上記デンドリマーは、末端にシリコンあるいは金属に結合可能な官能基を有する構成である。
【0197】
それゆえ、上記電荷保持材料を単電子トランジスターの電荷保持部分とすれば、中心原子の示す酸化還元反応を利用して電荷を保持することができる。また、電荷保持部分は、均一な大きさを得ることの容易な有機金属錯体を含んでいるので、これにより電荷保持部分の電荷保持能力のばらつきをなくすることができる。また、上記中心原子を異ならせて有機金属錯体の分子設計を行なうことで、電荷保持能力の制御や電荷保持部分の特性を容易に変更することができる。また、中心原子に配位すると共に該中心原子を周囲の環境から絶縁するデンドリマーとを有する有機金属錯体を含んでいるので、中心原子が周囲の環境の影響を受けることはない。その結果、中心原子の示す酸化還元反応を好適に利用することができる。さらに、上記デンドリマーが末端にシリコンあるいは金属に結合可能な官能基を有しているので、この官能基を用いて、上記有機金属錯体を含む電荷保持材料をシリコン電極あるいは金属電極に接続させることができるという効果を奏する。
【0198】
そしてさらに、上記遷移金属はルテニウムである構成である。
【0199】
それゆえ、ルテニウムは明確な酸化還元反応を示すので、該ルテニウムの示す明確な酸化還元反応を利用した電荷保持材料とすることができるという効果を奏する。
【0200】
本発明の単電子トランジスターは、以上のように、上記電荷保持材料からなる電荷保持部分を、1対のシリコン電極あるいは金属電極間に備える構成である。
【0201】
それゆえ、単電子トランジスターは、電荷保持材料からなる電荷保持部分を有しているので、電荷保持材料の含む有機金属錯体の中心原子の示す酸化還元反応を利用して電荷を保持することのできる単電子トランジスターとすることができる。また、電荷保持能力のばらつきのない電荷保持部分を有しているので、単電子トランジスターの動作特性にばらつきは生じない。また、電荷保持材料が含む有機金属錯体の分子設計を行なうことで、様々な特性を持つ単電子トランジスターとすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】単電子トランジスターの概略的構造を示す図である。
【符号の説明】
10 単電子トランジスター
20 ソース電極
30 ドレイン電極
40 シリコン微粒子
50a トンネル障壁
50b トンネル障壁
60 ゲート電極

Claims (6)

  1. 一般式(12)
    Figure 0004252264
    {式中、Dは一般式(10)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基、−Si(OR基、−NHR基、メルカプト基を末端に有するアルカン基、あるいはメルカプト基を末端に有するアルケン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルカン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルケン基を示し、R、R、Rは、それぞれ独立して、直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)または、一般式(11)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基、−Si(OR基、−NHR基、メルカプト基を末端に有するアルカン基、あるいはメルカプト基を末端に有するアルケン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルカン基、あるいはジスルフィド基を末端に有するアルケン基を示し、R、R、Rは、それぞれ独立して、直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)で表される構造を示し、bpyは、式(13)
    Figure 0004252264
    で表される配位子(2,2’−ビピリジル)を示す}
    で表されることを特徴とする有機金属錯体。
  2. 、R 、R は、それぞれ独立して、メチル基(−CH )、t−ブチル基、およびベンジル基(−CH )からなる群から選択される置換基である、請求項1に記載の有機金属錯体
  3. 一般式(1)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)
    で表される化合物を、一般式(8)
    Figure 0004252264
    で表されるジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンと反応させることによって、一般式(9)
    Figure 0004252264
    {式中、Dは一般式(11)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)}
    で表されるデンドリマー配位子を合成する工程と、
    さらにこのデンドリマー配位子に、式(14)
    (bpy)RuCl………(14)
    {式中、bpyは、式(13)
    Figure 0004252264
    で表される配位子(2,2’−ビピリジル)を示す}
    で表される2価のルテニウム錯体を反応させることによって、一般式(12)
    Figure 0004252264
    {式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示し、Dは、一般式(11)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)}
    で表される有機金属錯体を製造する工程と、
    上記有機金属錯体におけるRで表される置換基を加水分解する工程とを含むことを特徴とする有機金属錯体の製造方法。
  4. は、メチル基(−CH )、t−ブチル基、およびベンジル基(−CH )からなる群から選択される置換基である、請求項3に記載の有機金属錯体の製造方法。
  5. 一般式(1)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)
    で表される化合物と、
    式(3)
    Figure 0004252264
    で表されるトリオールとを反応させることによって、一般式(4)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)
    で表されるデンドリマーを合成するデンドリマー合成工程と、
    上記デンドリマーの末端に位置するOH基をBr基に置換することによって、一般式(6)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)
    で表されるブロモ基含有デンドリマーを得る工程と、
    上記ブロモ基含有デンドリマーを、一般式(8)
    Figure 0004252264
    で表されるジ(ヒドロキシフェニル)フェナントロリンと反応させることによって、一般式(9)
    Figure 0004252264
    {式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示し、Dは、一般式(10)
    Figure 0004252264
    で表される構造を示す}
    で表されるデンドリマー配位子を合成する工程と、
    さらにこのデンドリマー配位子に、式(14)
    (bpy)RuCl………(14)
    {式中、bpyは、式(13)
    Figure 0004252264
    で表される配位子(2,2’−ビピリジル)を示す}
    で表される2価のルテニウム錯体を反応させることによって、一般式(12)
    Figure 0004252264
    {式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示し、Dは、一般式(10)
    Figure 0004252264
    (式中、Rは−COOR基を示し、R直鎖状、枝分かれ状、あるいは環状のアルキル基を示す)
    で表される構造を示す}
    で表される有機金属錯体を製造する工程と、
    上記有機金属錯体におけるRで表される置換基を加水分解する工程とを含むことを特徴とする有機金属錯体の製造方法。
  6. は、メチル基(−CH )、t−ブチル基、およびベンジル基(−CH )からなる群から選択される置換基である、請求項5に記載の有機金属錯体の製造方法。
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