JP4250771B2 - カチオン交換クロマトグラフィーによる因子VIII/vWF複合体の精製方法 - Google Patents
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Description
フォンビルブラント因子は、5から10mg/Lの濃度で、主に因子VIIIとの非共有結合複合体の形態で血漿中を循環している。クリオ沈降物(クリオプレシピテート)中では、因子VIII/vWF複合体が非常に豊富であり、そこから、あるいは血漿から、あるいは血漿フラクションから既知のフラクション化法によって単離することができる。
血友病では、ある血漿の血液凝固因子の欠如によって血液凝固が損なわれている。血友病Aにおいて、出血しやすいのは因子VIIIまたはvWFの欠如のせいである(表現型血友病)。血友病Aは主に、失われている凝固因子を因子の濃縮液で置換すること、例えば因子VIIIまたは因子VIII/vWF複合体を注入することによって処置される。
vWFと複合体形成した精製された因子VIIIは、血友病Aの患者の処置に用いるのに望ましいばかりでなく、フォンビルブラント症候群の処置用にも望ましい(Berntorp,1994,Haemostasis 24:289-297)。特に、vWFを欠くか、あるいは低い含量しか有さない調製物では、出血時間の増加および因子VIII:Cの半減期の減少がインビボで観察され得ることが繰り返し強調されてきた。因子VIIIが排除される割合を減少させ、ならびに内因性の因子VIIIの放出を助けることによって血漿中の因子VIIIの濃度を維持するために、インビボのvWFを正常化することは重要である(Lethagen et al.,1992,Ann.Hematol.65: 253-259)。
DE3 504 385には、因子VIII複合体を硫酸基を介して結合させ、クエン酸緩衝液、塩化カルシウムおよびNaCl濃度勾配で溶出させる因子VIII/vWF複合体を精製するためのイオン交換クロマトグラフィーの実行方法が記載されている。ここでは、0.5M NaClの濃度で因子VIII/vWF複合体を担体から溶出させている。
EP0 416 983には、塩化バリウムまたは水酸化アルミニウム沈降およびDEAEフラクトゲルのアニオン交換クロマトグラフィーの組み合わせによって因子VIII/vWF複合体をヒト血漿から回収する方法が記載されている。
Harrisonら(Thrombosis Res.,1988;50,295-304)は、デキストラン−硫酸−セファロースクロマトグラフィーによる因子VIII/vWF複合体の精製方法について記載している。
EP0 600 480には、アニオン交換/カチオン交換クロマトグラフィーの組み合わせによる全血漿からの因子VIII/vWF複合体用の精製方法を記載している。ここでは、pH6.6から7.0の0.3M NaClを有するCaを含む緩衝液を用いて、カチオン交換体に吸着したFVIII/vWF複合体の溶出を行っている。
WO96/10584には、アニオン交換/ヘパリンアフィニティークロマトグラフィーの組み合わせによる高度に精製された組換えvWFの回収方法が記載され、EP0 705 846には、ヘパリンアフィニティークロマトグラフィーによる組換えvWFの高分子フラクションおよび低分子フラクションの分離方法が記載されている。
先行技術分野で大部分まで記載されている因子VIII調製物は、完全なvWF多量体パターンを含むが、高分子vWF(HMW-vWF)および低分子vWF(LMW-vWF)の割合(比率)に関して変化し、また、いわゆるトリプレット構造を示し、特にHMW-vWFのタンパク質分解を示す。それによりこれらの調製物の安定性は制限されることが多い。
実質的にHMW-vWFを含む因子VIII/vWF調製物は、vWFの主要な機能である血小板凝集を行い、血小板レセプター糖タンパク質IBおよびIIb/IIIaに対して低分子vWF多量体より高いアフィニティーを有するので、出血時間にポジティブな影響を与え得ることが繰り返し強調されてきた。
因子VIII:C活性およびvWF活性の十分な比活性を有する因子VIII複合体に対する要望が存在している。このような複合体の回収に関する問題は、特に低分子vWF多量体を含む分子を分離し、高い特異的vWF活性(vWF比活性)を有する複合体を豊富にすることである。
したがって、改良された比活性および安定性を有する因子VIII/vWF複合体を提供することが本発明の目的である。
上記因子VIII/vWF複合体の回収方法を提供することがさらなる目的である。この方法は組換えおよび血漿因子VIII/vWF複合体いずれの精製にも用いることができる。
本発明にしたがい、タンパク質溶液由来の因子VIII/vWF複合体をカチオン交換体と結合させ、改良された特異的vWF活性を有する因子VIII/vWF複合体を段階的フラクション化溶出によって回収する因子VIII/vWF複合体の回収方法を提供することでこの目的が達成される。特に、低塩濃度で因子VIII/vWF複合体を結合させ、段階的に塩濃度を上げることによって、中塩濃度で、低分子vWF多量体、不活性なvWF分解産物および非特異的な付随タンパク質を有する因子VIII/vWF複合体を含むフラクションを分離し、より高い塩濃度で、特に高分子vWF多量体を含む因子VIII/vWF複合体を含むフラクションを回収することで、改良された活性および安定性を有する因子VIII/vWFの回収および濃縮が行われる。
その酸性等電点(IEP=5.5〜6)およびその結果としての正味の負電荷のため、通常、弱酸性から塩基性環境下、正に帯電しているアニオン交換体によって因子VIII/vWF複合体を精製する。このように、従来、正に帯電しているアニオン交換体による因子VIII/vWF複合体の精製方法が記載されているため、複合体のIEPより上のpHかつ低塩濃度で、因子VIII/vWF複合体がカチオン交換体の負に帯電しているゲルマトリックスに結合し、塩濃度を上げることによってそれから選択的に溶出可能であることは予測できないことであった。塩濃度
の範囲で段階的に溶出させることによって、非特異的な付随タンパク質、不活性なvWF分解産物、低い比活性を有する複合体成分、低分子vWF多量体を含む因子VIII/vWF複合体、複合体形成していないか、あるいは弱く結合しているだけの因子VIIIおよび遊離の因子VIIIを溶出させ、塩濃度
で、特に高分子vWF多量体を有する因子VIII/vWF複合体が得られることも予測できないことであった。
本発明の方法を用いて、不純な生物学的物質から出発し、核酸が実質的に混入していない精製されたフラクションを得ることも本発明の範囲内に認められた。それにより、本発明の方法によればタンパク質調製物から核酸をも除去される。アニオン交換体による慣用の方法では、核酸がその負の電荷のためにアニオン交換体に結合し、塩濃度を上げるとアニオン交換体から再び脱着し、溶出液に入るため、この効果を示すことができない。
因子VIII/vWF複合体を精製する場合、500000から数百万のvWFのサイズのせいで、用いる担体物質中での因子VIII/vWF複合体の拡散および分配を妨げないような担体物質のみが良好な精製および良好な収率をもたらすことに特に注意を払わなければならない。カチオン交換体によって高い比活性の因子VIII/vWF複合体の精製を行う本発明の方法を実行する場合、高いローディング容量を有し、扱うのに丈夫であり、はっきりした溶出プロファイルを有するばかりでなく、工業規模で経済的に用いることができるゲルマトリックスを用いる。したがって、本発明の方法は、精製された因子VIII/vWF複合体を大量工業規模で回収するために特に興味深い。
本発明の実施には、すべての既知のカチオン交換体を用いることができ、このカチオン交換体はスルホプロピル基またはカルボキシメチル基を有する担体であるのが好ましい。例えば、SP−セファロースR Fast FlowおよびCM−セファロースR Fast Flow(Pharmacia)、フラクトゲルR EMD−SO3およびフラクトゲルR EMD COOH(Merck)、PorosR 10 SPおよびPorosR 10S(Perseptive Biosystems)およびトヨパール(Toyopearl)TM SP 550 CおよびトヨパールTM CM−650(M)(TosoHaas)は非常に適していることがわかっている。
フラクトゲルR EMD−SO3およびフラクトゲルR EMD COOH(Merck)のタイプのテンタクル(tentacle)構造を有する多孔性のゲルは精製されたvWFの回収に特に適当であることがわかっている。
緩衝液中の塩濃度
で、因子VIII/vWF複合体はカチオン交換体に好ましく吸着する。これゆえ、好ましい吸着緩衝液は50から250mM、特に150−250mMの範囲の塩濃度(例えば150mM)を有する。緩衝液の塩濃度を段階的に上げることによって、特に高分子vWF多量体を含む因子VIII/vWF複合体を塩濃度
好ましくは
で選択的に溶出させることができる。タンパク質溶液に含まれ、vWF活性、特にリストセチン補因子活性に関して、低い比活性を有し、コラーゲン結合活性を有し、ならびに特異的な血小板凝集活性を有する、低分子vWF多量体およびvWFタンパク質分解産物を含有する因子VIII/vWF複合体および遊離の因子VIII:Cを、塩濃度
好ましくは300mMでカチオン交換体から溶出させ、所望により回収する。このフラクション、特に血小板凝集vWF活性を有さないものを、例えば因子VIII:Cのさらなる精製用に用いることができる。
塩として一価または二価の金属イオンを含む緩衝液中で、因子VIII/vWFの吸着および脱着を行うことができ、塩としてはNaClを用いるのが好ましい。
本発明の方法では、カチオン交換体と結合したタンパク質を溶出させるための緩衝液系として、緩衝物質、特にグリシン、リン酸緩衝液またはクエン酸緩衝液、および塩からなる緩衝溶液を用いる。
溶出緩衝液はpH4.5から8.5、好ましくはpH
の範囲のpHを有し得る。
本発明の方法はバッチ法として、あるいはカラムクロマトグラフィーとして行うことができる。
しかし、本発明の方法を行うのに最適なパラメーター、例えば塩濃度、pHおよび温度はそれぞれ用いるカチオン交換体物質に依存する。しかし、個別に用いられるカチオン交換体タイプについて、本方法を実行するために本発明の範囲内で開示されている条件を最適化することは、当業者の一般的知識の範囲内である。
特に、本発明の方法によって、特に高分子vWF多量体を含む因子VIII/vWF複合体を回収し、濃縮する。
回収された因子VIII/vWF複合体フラクションは、低分子vWF多量体、比活性が低いvWF断片および混入核酸を実質的に含まない。
本発明の方法によって精製された因子VIII/vWF複合体を回収するため、任意の因子VIII複合体含有溶液を出発物質として用いることができる。出発物質は、特に血漿、血漿フラクション、クリオ沈降物または組換え細胞培養物の上清または抽出物のような生物学的物質である。
しかし、因子VIII/vWF複合体を含有する溶液はまた、前精製工程、例えばゲルろ過、アニオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーまたはそれらの組み合わせによって前精製され、あるいは濃縮(enriched)されたタンパク質に富む溶液であり得る。
本発明の方法の特定態様では、アニオン交換体によって濃縮した因子VIII/vWF複合体を含有するフラクションを出発溶液として用いる。続くカチオン交換クロマトグラフィーでは、高分子または低分子vWF多量体を含む因子VIII/vWF複合体の精製および分離を行う。しかしまた、アフィニティー/カチオン交換クロマトグラフィー、アニオン交換/アフィニティー/カチオン交換クロマトグラフィーのような他の組み合わせでも、改良された比活性および安定性を有する因子VIII/vWFの濃縮および選択的回収を達成することができる。
本発明の上記方法によって、改良された比活性を有する因子VIII/vWFは、不純な因子VIII/vWF複合体含有物質から数倍濃縮される。
原則として、あらゆる生物学的物質に感染性の病原体が混入し得るので、得られた因子VIII/vWF複合体含有フラクションに対して、ウイルスを不活化または涸渇するための処理を行い、ウイルスに関して安全な調製物を生産する。この目的のために、先行技術分野に既知のすべての方法、例えば化学的/物理的方法、光活性化物質と光の組み合わせによる不活化、またはろ過による涸渇を用いることができる。特に、脂質包膜ウイルスおよび非脂質包膜ウイルスの両方を確実に不活化できる、溶液または固体状態での熱処理は、ウイルスの不活化に適当である。ウイルスの涸渇はナノフィルターでのろ過によって行うのが好ましい。
さらなる側面では、本発明は、カチオン交換クロマトグラフィーによって因子VIII/vWF含有溶液から得ることができる、特に高分子vWF多量体を含む精製された因子VIII/vWF複合体を提供する。低い純度および低い比活性の因子VIII/vWFを含有する出発物質から出発して、好ましくは少なくとも66U/タンパク質mgの高い特異的vWF活性を有し、ならびに好ましくは少なくとも500U/タンパク質mgの高い因子VIII比活性を有する因子VIII/vWFを濃縮し、付随タンパク質、特に結合していないか、あるいは弱く結合しているだけの、遊離の因子VIII、または低vWF活性を有する因子VIII複合体を選択的に分離する。それにより、高分子vWF多量体を含み、低分子vWF多量体との因子VIII複合体、vWF分解産物、複合体形成していない因子VIIIならびにおそらく因子VIIIaを実質的に含まない、因子VIII/vWF複合体を回収する。高分子vWF多量体を選択的に濃縮するおかげで、本発明の因子VIII/vWF複合体は改良された血小板凝集活性および高い安定性を有する。
さらなる側面では、カチオン交換クロマトグラフィーおよび塩濃度
の範囲での段階的溶出によって、因子VIII/vWFを含有する溶液から得ることができる、血小板凝集性vWF活性を実質的に有さない因子VIII:Cを提供する。
さらなる側面では、特に高分子vWF多量体を含む因子VIII/vWF複合体、または血小板凝集vWF活性を実質的に含まない因子VIII:Cを含有する精製された調製物を提供する。
血漿または組換え起源の出発物質を用いて本発明の調製物を回収および生産する場合、所望により上記のウイルスの涸渇/または不活化法を行って、感染性粒子を除去する。原理的には、出発物質から出発し、生産された医薬調製物までの各精製工程の前または後において、ウイルスの不活化および/またはウイルスの涸渇を行うことができる。それにより、いずれにしても、本発明の調製物はウイルスに関して安全であり、いかなる感染性物質をも含まないであろう。
また、生成物の純度および低い感染性についてのさらなる基準は、核酸が混入していないことである。したがって、本発明の調製物は実質的に核酸を含まない。ここで「実質的に」とは、260/280nmの比を基準にして、核酸含量が
であることを意味する。しかしまた、例えばEP 0 714 987およびEP 0 714 988に記載されている方法にしたがい、核酸を定量することもできる。
さらなる側面では、本発明の調製物は保存安定形態で存在する。改良された特異的vWF活性を有する精製された因子VIII/vWFを含む調製物を、溶液用調製物、凍結乾燥物、または急速冷凍状態で提供することができる。本調製物はその純度のために特に安定である。本発明の調製物は−20℃で少なくとも6月、溶液中4℃で少なくとも4週間および凍結乾燥物として少なくとも1年間安定であることが示されている。各期間内に因子VIII/vWF活性は最大10%減少するだけであり、vWF多量体の多量体パターンはいかなる実質的な変化をも示さない。
本発明の調製物の製剤化は既知の慣用方法により行うことができる。本発明の調製物中に含まれる精製された因子VIII/vWFを塩、例えばNaCl、クエン酸三ナトリウム二水和物および/またはCaCl2、およびアミノ酸、例えばグリシンおよびリシンを含み、pH範囲が6から8の緩衝液と混合し、医薬調製物に製剤化する。
血友病、表現型(遺伝子発現型)血友病およびvWDの患者の処置用薬物を生産するために本調製物を用いることができる。
さらなる側面では、本発明は、血漿または血漿フラクションから因子VIII/vWF複合体調製物を調製する方法であって、血漿または血漿フラクションをカチオン交換体と接触させ、それにより因子VIII/vWF複合体を吸着させ、因子VIII/vWF複合体を載せたカチオン交換体を所望により洗浄し、次いで因子VIII/vWF複合体を溶出させ、血漿を基準にして、因子VIII/vWF複合体に関し、少なくとも300倍の純度および少なくとも50%の因子VIII/vWF複合体の収率を有する溶出液を得、次いで得られた溶出液を処理して因子VIII/vWF複合体調製物にすることを特徴とする方法に関する。
驚くべきことに、因子VIII/vWF複合体は、血漿または血漿フラクションから出発し、カチオンクロマトグラフィーによって高い純度と同時に高い収率で提供され得ることが本発明の過程で認められた。
血漿フラクションとして、例えばプロトロンビン複合体を除去する前吸着処理後のクリオ沈降物またはコーン(Cohn)フラクションを用いる。
本方法は、効率的な精製のおかげで、大部分のさらなる精製工程、例えばさらなるクロマトグラフィー精製工程を必要としないため、因子VIII複合体を血漿フラクションから工業規模で精製するのに非常に適している。驚くべきことに、単純なカチオン交換クロマトグラフィーによって、血漿と比べて少なくとも300倍の純度、好ましくは少なくとも400倍の純度、と同時に血漿を基準にして少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%の高い収率で因子VIII複合体を得ることができることが示されている。したがって、精製手順は、単一のクロマトグラフィー精製、すなわちカチオン交換体でのクロマトグラフィー精製のみを行うように設計されるのが好ましい。通常、最終精製工程としてこのクロマトグラフィー精製を行い、その後因子VIII複合体を医薬調製物に製剤化する。
通常、カルシウム含有緩衝液中、出発物質をカチオン交換体にアプライする。そのアプライ直前に、潜在的に存在するウイルス、例えば血液を介して感染可能なヒト病原性ウイルスの不活化について測定することも想定できる。このために、殺ウイルス性の界面活性剤、または有機溶媒および/または界面活性剤で処理することが好ましい。例えばEP0 131 740にしたがい、TNBP(リン酸トリ(n−ブチル))の存在下、トリトンまたはトゥイーンで処理する。続くカチオン交換クロマトグラフィーによって、効果的に殺ウイルス剤を除去する。吸着させた複合体を洗浄する場合、該洗浄は、イオン強度が吸着緩衝液よりも、例えば10−30%高い洗浄緩衝液を用いて行うのが好ましい。因子VIII/vWF複合体を溶出するためには、イオン強度をさらに高くするのが好ましい。好ましくは、出発溶液のイオン強度と比べて少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも100%イオン強度を高くすることによって、因子VIII/vWF複合体の溶出を行う。溶出緩衝液は塩化ナトリウムを含むのが好ましい。因子VIII/vWF複合体の医薬調製物を製剤化するため、通常、ダイアフィルトレーション(diafiltration)、滅菌ろ過および所望により凍結乾燥を行う。
カチオン交換クロマトグラフィーは因子VIIIまたはvWFの活性にほとんど影響しない。因子VIII複合体の収率がクロマトグラフィー前の活性を基準にして確実に90%以上であることがわかっている。それゆえ、慣用の因子VIIIの安定化剤、例えば抗トロンビンIIIおよび/またはヘパリンを用いずに、クロマトグラフィー精製を行うことができる。
常に、あらかじめ精製された因子VIII/vWF複合体調製物に関してのみ、カチオン交換クロマトグラフィーを考慮している先行技術分野の既知の方法(EP0 600 480 A2参照)とは対照的に、本発明では、カチオン交換クロマトグラフィーが血漿または(粗製の)血漿フラクションから因子VIII/vWF複合体を直接精製するのに非常に適することが示された。上記方法を用いた場合、血漿または血漿フラクションから出発し、カチオン交換クロマトグラフィーによって達成される純度はすでに市販の因子VIII/vWF複合体調製物に対するあらゆる要求を満たしているので、因子VIII/vWF複合体調製物を製造するためのさらなるクロマトグラフ法を提供する必要さえない。
以下の実施例および図面によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの例示的態様に限定されるべきではない。
図1は、カチオン交換体での精製前および後におけるクリオ沈降物からの因子VIII/vWF複合体のvWF多量体分析を表し;
図2は、アニオン/カチオン交換クロマトグラフィーの組み合わせによる精製前および後におけるクリオ沈降物からの因子VIII/vWF複合体のvWF多量体分析を表す。
実施例1は、カチオン交換クロマトグラフィーおよび段階的溶出による血漿因子VIII/vWF複合体の精製を記載し;実施例2は、アニオン/カチオン交換クロマトグラフィーの組み合わせおよびカチオン交換体からの段階的溶出による因子VIII/vWF複合体の精製を記載し;実施例3は、カチオン交換体によるrvWF/r因子VIII複合体の精製を記載し;実施例4は、カチオン交換体による因子VIII/vWF複合体の単離を記載する。
実施例1:
カチオン交換クロマトグラフィーによる血漿FVIII複合体の精製
ヒト血漿由来のクリオ沈降物をpH7の酢酸ナトリウム緩衝液に溶解し、溶液1mL当たり20ユニットのヘパリンを加えた。クリオ沈降物1g当たり2% Al(OH)3懸濁液0.25mLを加え、30分間インキュベートした。次いで、10 000rpmで20分間遠心し、濁りのないクリオ沈降物を得た。
クロマトグラフィーカラムにフラクトゲルR EMD−SO3を充填し、これを緩衝液(30mMグリシン−NaCl緩衝液)ですすいだ。次いで、溶解したクリオ沈降物をカチオン交換カラムを通してろ過し、交換体に結合しないタンパク質を流出液中に得た(フラクション1)。緩衝液中の0.3M NaClでこのカラムをすすぎ、非特異的に結合したタンパク質を除去した(フラクション2)。次いで、それぞれ0.4Mおよび0.5M NaClで溶出を行い、交換体カラムからFVIII/vWF複合体を溶出させた(それぞれフラクション3およびフラクション4)。
vWFおよびFVIIIが両方ともカチオン交換体と結合することは表1から明らかである。カチオン交換体カラムを0.3M NaClですすいだ(フラクション2)が、vWFを全く得ることができず、10%のFVIII活性しか得られなかった。この溶出工程では、機能的に活性なvWFとの複合体として存在しないFVIIIを分離した。次いで0.4M NaClによって脱着させ(フラクション3)、機能的に活性なvWF約20%およびFVIII総量の約30%を含むFVIII/vWF複合体を得た。次いで、500mM NaClによって、残留するFVIII複合体をカチオン交換体から溶出させた(フラクション4)。フラクション4は、クリオ沈降物から出発して、vWF活性の80%およびFVIII活性の50%を含む因子VIII/vWF複合体を含んでいた。カチオン交換クロマトグラフィーによって、クリオ沈降物と比べてFVIIIの20倍精製(比活性:FVIII:C 12IU/タンパク質mg)および血漿を基準にしてFVIIIの350倍精製が達成された(フラクション4)。フラクション3からFVIIIを回収することができる。
図1は、カチオン交換体での精製前および後の因子VIII/vWF複合体のvWF多量体分析を示し、レーンAはクリオ沈降物の、レーンBは300mM NaCl溶出液(フラクション2、表1)の、レーンCは400mM NaCl溶出液(フラクション3、表1)の、レーンDは500mM溶出液(フラクション4、表1)の、vWF多量体パターンを示す。図1から、カチオン交換クロマトグラフィーによって、高分子vWF多量体構造を有する因子VIII/vWF複合体が得られることは明らかである。低分子vWF多量体を有する因子VIII/vWF複合体はカチオン交換体に結合しない(フラクション1)か、あるいは0.3M NaClでの溶出で分離する(フラクション2)。
実施例2:
アニオン/カチオン交換クロマトグラフィーの組み合わせによる血漿FVIII/vWF複合体の精製
ヒト血漿のクリオ沈降物をpH6.7の7mMトリス、100mM酢酸ナトリウム、100mMリシン、120mM NaClの緩衝液に溶解させた。前処理としてAl(OH)3を攪拌しながら加えた。次いでこの沈降物を遠心して分離した。
このように前処理したクリオ沈降物をフラクトゲルR EMD−TMAEのカラムにアプライした。このカラムを溶液緩衝液ですすぎ、非結合タンパク質を得た(フラクション1)。このフラクションはvWF活性の60%を含んでいたが、FVIII活性のほんの10%しか含んでいなかった。次いで400mM NaClでこのカラムからの溶出を行い(フラクション2)、FVIII/vWF複合体を得た。フラクション2は、クリオ沈降物から出発して、残りのvWF活性およびFVIII活性の70%を含んでいた。
フラクション2のFVIII/vWF複合体を20mMグリシン/NaCl緩衝液で4倍希釈し、次いでフラクトゲルR EMD−SO3のカチオン交換カラムにアプライした。非結合タンパク質をフラクション1中に得た。このカラムを200mM NaClですすぎ、弱く結合したタンパク質を除去した(フラクション2)。次いで400mM NaCl(フラクション3)および500mM NaCl(フラクション4)で段階的に溶出させた。フラクション3および4には、それぞれvWF活性45%およびFVIII活性55%または40%が認められた。
表3から、vWFおよびびFVIIIの両者がカチオン交換体と結合することは明らかである。このカチオン交換体カラムを0.2M NaClですすいだ(フラクション2)がvWFおよびFVIIIは全く認められなかった。次いでFVIII/vWF複合体をフラクション3および4中に溶出させた。
クリオ沈降物中のFVIII:Cの比活性は0.59U/タンパク質mgであったが、フラクション3およびフラクション4中のFVIII:Cの比活性はそれぞれ500U/タンパク質mgおよび477U/タンパク質mgであった。クリオ沈降物から出発してフラクション3および4中では、vWFの比活性は0.6U/タンパク質mgから66U/タンパク質mgおよび83U/タンパク質mgに上がった。
図2は、アニオン/カチオン交換クロマトグラフィーの組み合わせによる精製前および後の因子VIII/vWF複合体のvWF多量体分析を示し、レーンaからcはアニオン交換体でのクロマトグラフィーを示し、レーンdからgはカチオン交換体でのクロマトグラフィーを示す。図2のレーンaはクリオ沈降物の、レーンbは流出液(フラクション1、表2)中の、レーンcは400mM NaCl溶出液(フラクション2、表2)中の、レーンdはカチオン交換体前の400mM NaCl溶出液(フラクション2、表2)中の、レーンeは200mM NaCl溶出液(フラクション2、表3)中の、レーンfは400mM NaCl溶出液(フラクション3、表3)中の、ならびにレーンgは500mM NaCl溶出液(フラクション4、表3)中の、vWF多量体パターンを示す。
実施例3:
カチオン交換クロマトグラフィーによるrvWF/rFVIII複合体の精製(現時点で発明者らが、本発明の最良の実行方法であると考えているもの)
組換えrFVIII/rvWF複合体を含む細胞培養上清1000mLを、フラクトゲルR TSK−SO3 20mLを充填したカラムにアプライした。250mM NaClを含むpH7.4の緩衝液でこのカラムを洗浄した後、600mM NaClを含むpH7.4の緩衝液によって結合したrFVIII/rvWF複合体を溶出させた。表4にこのカラムの溶出結果を示す。
この実施例は、(通常、組換えFVIIIの発酵時に生じる)組換えFVIIIおよび組換えvWFからなる複合体がカチオン交換体と結合し、塩濃度を上げることにより、付随タンパク質から分離して選択的に溶出し得ることを示す。
この実施例では、特異的FVIII活性130U/タンパク質mgを有するrFVIII/rvWF複合体を収率75%で得た。これはこの工程での28倍精製に相当する。rvWFの比活性は発現されるrvWFの質に大きく依存している。この例では、溶出液中7U/mgであり、35倍精製に相当した。
出発物質中のrFVIII/rvWFの関係を変化させることによって、あるいはさらなるクロマトグラフィー工程にかけることによってFVIII:Cの比活性をさらに改良することができる。
実施例4:
カチオン交換による因子VIII/vWF複合体の単離
実施例4A:
クリオ沈降物210gをCaCl2−ヘパリン含有クエン酸緩衝液950mLに溶解させ、pH6.0に調節する。
不溶性物質、主にフィブリノーゲンを分離した。存在する可能性がある病原性ウイルスを不活化するため、透明な溶液を1%トリトンX100および0.3%TNBP(リン酸トリ(n−ブチル))で処理した。
伝導度10mS/cmの酢酸緩衝化NaCl溶液pH6.0中で前もって平衡化しておいたMerck Darmstadt(DE)のフラクトゲルEMD−SO3 -−650(M)100mLを用い、ウイルスを不活化したFVIIIを吸着させた。
150mM NaCl溶液500mLで前もって洗浄し、イオン強度を500mM NaClに増加させることによって、FVIIIをゲルから溶出させた。
実施例4B:
この実施例では、フラクトゲルEMD−SO3 -の代わりにトヨパールSP−550Cを用いた。
結果
同じフラクションにFVIIIcおよびFvWFを回収した。
Claims (6)
- 特に低分子vWF多量体およびvWF分解産物、複合体形成していない因子VIIIまたはvWFと弱く結合している因子VIII、および混入核酸を含まない、因子VIII/vWF複合体を含有するフラクションを回収することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- カチオン交換体がスルホプロピル基を有する担体またはカルボキシメチル基を有する担体であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- 特に高分子vWF多量体を含む因子VIII/vWF複合体を回収することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の方法。
- 血漿、血漿フラクション、クリオ沈降物、組換え細胞培養物の細胞を含まない上清または抽出物から、あるいは濃縮されたタンパク質溶液から因子VIII/vWF複合体を回収することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の方法。
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