JP2931655B2 - 全血漿から血液疑固▲viii▼因子―フオン・ビルブラント因子複合体濃縮物の製造方法 - Google Patents

全血漿から血液疑固▲viii▼因子―フオン・ビルブラント因子複合体濃縮物の製造方法

Info

Publication number
JP2931655B2
JP2931655B2 JP2240177A JP24017790A JP2931655B2 JP 2931655 B2 JP2931655 B2 JP 2931655B2 JP 2240177 A JP2240177 A JP 2240177A JP 24017790 A JP24017790 A JP 24017790A JP 2931655 B2 JP2931655 B2 JP 2931655B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concentrate
plasma
factor viii
chromatography
viii
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2240177A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04124199A (ja
Inventor
ミリヤナ・ビユルヌ―ラドセビチ
テイエリ・ビユルヌ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANTORU REJONARU DO TORANSUFUYUJION SANGIN DO RYU
Original Assignee
SANTORU REJONARU DO TORANSUFUYUJION SANGIN DO RYU
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANTORU REJONARU DO TORANSUFUYUJION SANGIN DO RYU filed Critical SANTORU REJONARU DO TORANSUFUYUJION SANGIN DO RYU
Priority to JP2240177A priority Critical patent/JP2931655B2/ja
Publication of JPH04124199A publication Critical patent/JPH04124199A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2931655B2 publication Critical patent/JP2931655B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は全血液血漿から高い特異性を有するVIII因子
−フォン・ビルブラント(Von Willebrand)因子の濃縮
物の製造方法に関する。
本発明を要約すれば、本発明は全(非−寒冷沈澱)血
漿から高い特異性を有するVIII因子−フォン・ビルブラ
ント因子複合体の濃縮物を製造する方法に関し、本方法
は塩化バリウムを用い、及び水酸化アルミニウムを用い
る二重処理によって予備精製することを含んで成り、次
いで本方法はDEAE−フラクトゲル型の陰イオン交換樹脂
によるクロマトグラフィーにより精製することを含んで
成り、本方法は溶剤−界面活性剤を用いる処理によるウ
ィルス不活性化段階を含んでおり、本方法は同じ血漿か
らフィブリノーゲン、アルブミン、免疫グロブリン、抗
トロンビンIII、フィブロネクチン及びプロトロンビン
複合体を回収することを可能とするものであることであ
って、本発明による方法を用いて得られる濃縮物は特に
治療用を対象としていることである。
VIII因子の注射による血友病Aの治療は普通に実施さ
れており、高純度の製剤の使用を必要としているが、一
方ではウィルスの感染の危険を減少させ、且つ他方で
は、注射は度々繰り返されなければならないので、残留
する汚染物質があれば患者に望ましくない免疫応答の危
険を誘発する危険があり、これを避けることが必要であ
る。
VIII因子を精製するためにヒトの血漿の処理を行うた
めの数種の方法が既に工業センターで使用されている。
かような方法は各種の化学剤を用いる汚染蛋白質の沈
澱、ゲル透過クロマトグラフィー、免疫アフィニティク
ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、及
び種々の方法の各種の組み合わせを含んでいる。
血漿中には少量のVIII因子が存在するだけであるか
ら、精製方法の収量は解決さるべき主要な問題である。
更にVIII因子は不安定な蛋白質であり、他の血液因子に
より活性化できる蛋白質である;しかし活性化条件にお
いてはそれは治療的価値を失う;従って精製方法及び最
終的投薬量もこの問題に取り組むように適応させなけれ
ばならない。
本発明者はフランス特許出願第88 07530号に記載され
ており、高純度のVIII因子を得ることができる、イオン
交換クロマトグラフィーを用いる精製方法を開発した。
しかし、この方法においては、他の方法により使用さ
れるものと同じく、使用される出発物質は血漿の寒冷沈
降画分である、この寒冷沈降段階は上澄液に留まる、VI
II因子の30ないし40%の損失を招く。
従ってVIII因子の損失を抑制するために寒冷沈降され
なかった全血漿からの製造方法を開発することは有益で
あろう。更に、かような方法は寒冷沈降法を実施するこ
とが困難である、設備の不備な製造センターに極めて有
利な簡易化をもたらすであろう。
以上は本発明者が全血漿からVIII因子を精製する高純
度で、安定な濃縮物を得ることを可能とし、しかも極め
て良好な収率を与える、簡易な方法を開発した理由であ
る。
従って本発明は全血漿からVIII因子濃縮物を製造する
方法に関する。この方法はプロトロンビン複合体(II、
VII、IX、X因子)の構成分を除去するための予備精
製、及びゲル及び溶離緩衝液の選択によりVII因子−フ
ォン・ビルブラント因子複合体を高純度で得ることを可
能とする陰イオン交換クロマトグラフィーによる精製を
含んでいる。
この方法は追加的精製段階の後に、フィブリノーゲ
ン、フィブロネクチン、アルブミン、免疫グロブリン及
び抗トロンビンIIIのような他の血漿蛋白質の精製溶液
を得るために使用することができる。
本方法はヒトの血漿を用いて開発されたが、動物起源
の血漿にも等しく利用可能である。
かように本発明による方法は出発物質として全血漿、
即ち新鮮であっても又は保存するために凍結してあって
もよいが、寒冷沈降されていない血漿を使用することを
可能とする。この血漿は抗凝固剤又は安定化溶液の存在
下で採用されることが有利である。通常は、クエン酸塩
−デキストロース−燐酸塩混合物が使用される;それに
VIII因子の任意の特異的安定剤を追加又は代用すること
も有利である。
0.2ないし2U/mlのヘパリン、1ないし5mMのEDTA及び
1ないし10mMのCaCl2の混合物に、5ないし60g/の濃
度にグルコースをできるだけ添加して、血漿出発物質の
安定剤溶液として都合良く使用できる。
本発明による方法は、塩化バリウムでの沈澱及び水酸
化アルミニウムゲル上への吸着を組み合わせた最初の予
備精製段階を含んでいる。
塩化バリウム処理はpHが6.5に調節された血漿を用い
て、1Mの塩化バリウム溶液を最終的に0.08Mの濃度が得
られるまで、撹拌しながら添加することによって行われ
ることが有利であり、沈澱した蛋白質を除去するために
5゜ないし10℃で遠心し、次いで上澄液を集める処理が
続いて行われる。沈澱した蛋白質はプロトロンビン複合
体又はその構成分を製造するために都合良く採取するこ
とができる。
次いで上澄液を3%の水酸化アルミニウムゲルとpH6.
5で接触させると、それは残りの汚染蛋白質を吸収す
る;この処理に続いて低温槽内で5゜ないし8℃に冷却
し、上澄液を集め、それを5゜ないし8℃で保存するこ
とが行われる。
この上澄液を脱塩しなければならないが、それは次ぎ
のクロマトグラフィー段階のための、0.5ないし2U/mlの
ヘパリンを添加した装入緩衝液の存在における限外濾過
によって、又は同じ緩衝液の存在におけるセファデック
スG25を用いるクロマトグラフィーによるかのいずれか
によって行うことができる。
本発明による方法は次いで陰イオン交換クロマトグラ
フィーによる分離を含んでいる。本発明者は既にフラン
ス特許出願第88 07530号に、低いイオン交換能及び寸法
の大きい細孔を有する形式の樹脂について、これが極め
て寸法の大きい分子を保持することを可能とする点を解
明した利点を記載した。この長期の保持が樹脂との僅か
に疎水性の結合の形成を可能とし、及び緩衝液のイオン
強度の選択によって固定された分子の選択的な脱着が可
能となる。
この種の樹脂のフラクトゲル(Fractogel)の一般名
で商業的に入手し得る。DEAE−フラクトゲル650 及び
T−又はD−MAE−フラクトゲル(メルク[Merck])が
使用できる。これらの同じ樹脂は現在“触毛(tentacul
ar)型樹脂”として供給者により記載された形状で入手
できる。これらのマトリックスの構造はゲルの能力の増
大に資する、正電荷の固定表面を増大するように改質さ
れている。
クロマトグラフィーカラムの装入緩衝液はpH7に調節
されたクエン酸ナトリウム及び塩化ナトリウムを基剤と
した緩衝液であり、塩化カルシウムを0.5ないし6mMの間
の濃度に、リジンを2ないし4g/の程度の濃度に、及
びグリシンを8ないし11g/の濃度に含むことが有利で
ある。工程の実施はこの塩化ナトリウム濃度の予定され
た増大を含んで成る。
本発明による精製工程の実施はクロマトグラフィーカ
ラム上に上記の予備精製調製物を注入することを含む。
規定された条件(0.11M NaCl)下で、カラムはフォン・
ビルブラント因子−VIII因子複合体のような極めて寸法
の大きい分子を固定することができ、そしてフィブリノ
ーゲン、アルブミン、免疫グルブリン、抗トロンビンII
I及びフィブロネクチンを濾液として流出させる。
最適なVIII因子回収効率を達成することを目的とする
本発明の好適な形態の具体化によれば、クロマトグラフ
ィーカラムの溶離のための緩衝液のイオン強度は、一回
だけ塩化ナトリウム0.27Mまで増大される。本発明の具
体化の他の形態によれば、この溶離工程はフィブロネク
チンを除去するため塩化ナトリウム0.13Mまでイオン強
度を上げることによって先行される。
これらの条件下で脱着され溶離されたVIII因子−フォ
ン・ビルブラント因子複合体は、少なくとも5ないし10
U/mgに等しい特異的活性を有している。この方法の全体
的な収率は始めの血漿1当たり少なくとも350Uであ
り、上記のように安定化剤混合物が初期血漿に添加され
た場合は少なくとも500U/であることができる。
次ぎの用途により、VIII因子−フォン・ビルブラント
因子複合体は更に精製段階を追加することができ、特に
他のクロマトグラフィーにより濃縮することができる。
前記のように、これはDEAE−又はT/D−MAE−フラクトゲ
ルにより行うことができ;硫酸デキストラン、固定化さ
れたアミノ−ヘキシル、固定化されたヘパリン、及びス
ルホプロピル樹脂及びアフィニティ又は免疫アフィニテ
ィ樹脂のような他の支持体も使用できる。
この追加的クロマトグラフィー段階は上記と同じ基礎
的緩衝液中で行われる。できるだけ濃縮されたVIII因子
を得ることを目的とする、本発明の具体化の好適な形態
によれば、この追加的クロマトグラフィーは最初のもの
と同じ条件下で行われる、即ち、緩衝液のイオン強度を
0.27M NaClに増大することによる単一的脱着条件を用い
て行われる。本発明の他の形態の具体化によれば、残存
する汚染蛋白質を除去するために緩衝液のイオン強度を
最初0.13Mに増大させることが行われ、少なくとも10な
いし20U/mgの特異的活性を有する高純度のVIII因子−フ
ォン・ビルブラント因子複合体をを得るために0.27Mへ
の第二の増大が行われる。
免疫グロブリン、アルブミン、抗トロンビンIII、フ
ィブリノーゲン及びフィブロネクチンのようなカラムの
最初の濾液の他の蛋白質も慣用のクロマトグラフィー法
により精製及び濃縮することができる。
本発明による方法は又既知の技術によるウィルス不活
性化処理を含む。例えば溶剤−界面活性剤を用いる処理
のような化学薬品が使用される場合は、クロマトグラフ
ィーが不活性化剤を確実に除去するように、いずれか一
つのクロマトグラフィー段階に先立って行うことが推奨
される。
VIII因子−フォン・ビルブラント因子複合体の濃縮物
及び上記の方法を用いて得られる他の血漿蛋白質の濃縮
物は又本発明の目的である。
該濃縮物は薬局法の標準法に従って製剤化され、治療
目的に使用することができる。
下記の実施例は本発明の具体化の二つの形態を説明す
るためのものであるが、しかし本発明の範囲を限定する
ものではない。
実施例 1 抗凝固剤/安定化剤(例えばクエン酸塩−デキストロ
ース−燐酸塩)の存在において採血された、新鮮な血
漿、又は22−25℃で解凍された凍結血漿250mlを用い、
酢酸でpHを6.5に調節する。
a)予備精製 pH6.5で20mlの1M塩化バリウムを蠕動式ポンプを用い
て0.08Mの最終濃度が得られるまで添加する。塩化バリ
ウムは4ないし8ml毎分の速度で添加され、混合物を室
温で15分間撹拌する。
次いで混合物を8℃で20分間700rpmで遠心し、次いで
上澄液を回収する。
次いで血漿1当たり2.3gの割合で水酸化アルミニウ
ムゲル(3%のAl(OH)を有するアルヒドロゲル・ユ
ーロビオ[Alhydrogel Eurobio])上に吸着させる。pH
を6.5に調節し、温度を低温槽中に5℃に下げる。混合
物を5℃で2700rpmで20分間遠心し、上澄液を回収し、
5℃で保存する。
この処理によってプロトロンビン複合体(II、VII、I
X、X因子)の各成分を除去することができ、それらは
採取され、既知の方法で精製することができる。
アルヒドロゲル処理単独法ではプロトロンビン及び他
のPPSBの成分を完全に除去することができず、及び塩化
バリウム処理のみでは或程度X因子、プロトロンビン及
びとりわけVIII因子が残るから、これらの二つの処理を
組み合わせることにより、特に満足すべき結果を得るこ
とができる。
こうして集められた上澄液は、1U/mlのヘパリンを加
えた次ぎのクロマトグラフィー段階(下記参照)の緩衝
液の存在における限外濾過か、又は同じ緩衝液中でのセ
ファデックスG25によるクロマトグラフィーのいずれか
によって脱塩される。
次いで溶剤−界面活性剤を用いる慣用のウィルス不活
性化処理が24℃で6時間行われる。(この処理方法は欧
州特許出願第0,131,740号に記載されている。) b)クロマトグラフィーによる精製 予備精製された、透析された上澄液はクロマトグラフ
ィー濾過段階に付される。2.6cmの直径及び30cmの有効
高さを有し、その中10cmはDEAE−フラクトゲル−TSK650
樹脂(メルク)が充填されているK26/3カラム(ファ
ルマシア[Pharmacia]−ウプサラ、スェーデン)が使
用される。
カラム装入及び試料溶解用緩衝液の組成は下記の通り
である:クエン酸ナトリウム、10mM;塩化カルシウム、1
mM;グリシン、9g/;リジン、3g/。この緩衝液に塩
化ナトリウムを添加し、最終濃度0.11M及びpH7に調節す
る。
試料をカラムに100ml/時間の速度で注入する。
フィブリノーゲン、アルブミン、免疫グロブリン、抗
トロンビンIII及びフィブロネクチンを含む、非吸着蛋
白質、並びにウィルス不活性化剤を除去するために装入
緩衝液でカラムを洗浄する。
次いで緩衝液のイオン強度を塩化ナトリウム0.27Mに
増やして、VIII因子−フォン・ビルブラント因子を脱着
する。
この方法を用いて得られるVIII因子溶液は5ないし10
IU/mgの特異的活性を有し、カラムに注入した血漿に関
する精製効率は60ないし80%の間である。二つの因子、
VIII因子及びリストセチン補助因子単位で表現されたフ
ォン・ビルブラント因子の濃度について、1U/1Uに近い
比率が常時観察される。
このVIII因子の溶液の純度は生成物を濃縮できる追加
的クロマトグラフィー分離工程により更に僅かに向上さ
せることができる。例えば上記と同じ装入条件下でDEAE
−フラクトゲルの第二のカラムが使用され、残留する汚
染蛋白質を除去する0.13MのNaClを用いる予備洗浄が実
施される。次いで緩衝液のイオン強度を塩化ナトリウム
0.27Mまで増大させ、高度に精製され且つ濃縮されたVII
I因子−フォン・ビルブラント因子複合体を脱着させて
溶離する。
第二のクロマトグラフィー濃縮段階は限外濾過によっ
て代替することができる。
本発明の具体化の通常の形態によれば、クロマトグラ
フィーによる第一の精製段階はDEAE−フラクトゲル樹脂
を用いて行われる。しかし又DEAE−フラクトゲルの性質
と等しい性質を有する、TMAE−フラクトゲル(TMAE=ト
リメチルアミノエチル)又はDMAE−フラクトゲル(DMAE
=ジ−MAE)のような、メルクにより市販されている新
しい樹脂を用いても極めて良好な結果が得られた。又メ
ルク社により開発され、W.ミュラー(Mller)により
1989年6月ストックホルムの“液体クロマトグラフィー
会議(Conference on Liquid Chromatography)”で発
表された“触毛(tentacular)型”の新型樹脂を使用す
ることもできる。
実施例 2 本発明の具体化の他の形態は、やや低い収率及び僅か
に向上した特異性を持ったVIII因子−フォン・ビルブラ
ント因子濃縮物を同時に与えると共に、フィブリノーゲ
ン及びフィブロネクチンの濃縮物の製造を可能とするも
のである。
本方法はDEAE−フラクトゲルの第一のカラムからVIII
因子−フォン・ビルブラント因子複合体の溶離までは実
施例1と同一である。
フィブリノーゲン、抗トロンビンIII、アルブミン及
び免疫グロブリンはカラムによって保持されず、濾液中
に回収できる。
VIII因子−フォン・ビルブラント因子は残留する汚染
蛋白質を固体しないように、0.17Mの塩化ナトリウムの
イオン強度における緩衝液の装入により、DEAE−フラク
トゲルによる第二のクロマトグラフィー分離段階によっ
て精製及び濃縮できる;塩化ナトリウムのイオン強度を
0.27Mに増大させることにより、VIII因子−フォン・ビ
ルブラント因子複合体を脱着し、溶離することにより10
ないし20IU/mgの特異的活性がこうして得られる。
フィブリノーゲン及びフィブロネクチンは次いで既知
のクロマトグラフィー法を用いて精製及び濃縮でき、フ
ランス特許出願第88 07530号に記載されたように、治療
用として適当な性質を有する溶液を与える。
血漿の他の蛋白質は慣用の分別方法応を使用して精製
及び濃縮することができる。
実施例 3 精製効率は始めの血漿に、その解凍から25℃まで上げ
る際に下記の混合物: ヘパリン:1U/ml EDTA:2mM又は0.74g/ 塩化カルシウム:6mM又は0.67g/ を添加することによりなお更に向上することができる。
更に5ないし60g/の間のグルコースを更にこの溶液
に添加することができる。
次いで酢酸を添加することによりpHを6.5に下げる。
精製段階は実施例1又は2のようにして行われる。
これらの条件下で精製工程の全体の収率は、初期血漿
1当たり少なくとも500UのVIII因子凝固活性蛋白質
(VIII:C)に等しい。
これは蛋白質1mg当たり10ないし30単位のVIII因子凝
固活性蛋白質(VIII:C)の特異的活性に対し、VIII因子
活性の55ないし65%の全体的回収率に対応する。
本発明の主なる特徴及び態様は以下の通りである。
1. 全血漿を塩化バリウムを用い、及び水酸化アルミニ
ウムを用いる二重処理による予備精製、及び極めて大き
い寸法の分子の保持を可能とする陰イオン交換樹脂によ
る精製に付することを特徴とする、高い特異的活性を有
するVIII因子−フォン・ビルブラント因子複合体の安定
な濃縮物を製造する方法。
2. 全血漿が新鮮であるか又は凍結した血漿である、上
記1に記載の方法。
3. 0.2ないし2U/mlのヘパリン、1ないし5mMのEDTA及
び1ないし10mMのCaCl2から成る安定剤混合物が血漿に
添加される、上記1又は2に記載の方法。
4. 安定剤混合物が更に5ないし60g/の濃度のグルコ
ースを含む、上記3に記載の方法。
5. 予備精製が: a)塩化バリウムによる沈澱に続いて遠心及び上澄液の
採取、 b)水酸化アルミニウムゲルによる吸着に続いて冷間遠
心及び上澄液の採取、 c)脱塩処理 を含んで成る、上記1ないし4のいずれか一つに記載の
方法。
6. 塩化バリウムによる沈澱がpH6.5において1Mの塩化
バリウムの溶液を撹拌しながら添加し、次いで5ないし
10℃で遠心し、及び上澄液を採取することにより行われ
る、上記5に記載の方法。
7. 水酸化アルミニウムゲルによる吸着がpH6.5で3%
ゲルで行われ、次いで迅速に5℃に冷却され、5℃で遠
心され、及び上澄液が採取される、上記5又は6に記載
の方法。
8. 脱塩が継続して行われるクロマトグラフィー段階用
の、ヘパリンが添加されている、装入緩衝液の存在にお
ける限外濾過により行われる、上記5ないし7のいずれ
か一つに記載の方法。
9. 脱塩が継続して行われるクロマトグラフィー段階用
の、ヘパリンが添加されている、装入緩衝液の存在にお
けるセファデックスG25のカラムによるクロマトグラフ
ィーにより行われる、上記5ないし7のいずれか一つに
記載の方法。
10. 予備精製を受けた血漿の上澄液が極めて大きい寸
法の分子を排除しない陰イオン交換ゲルを含むクロマト
グラフィーカラム上に注入され、フィブリノーゲン、ア
ルブミン、免疫グロブリン、抗トロンビンIII及びフィ
ブロネクチンを濾液中に流出させる、上記1ないし9の
いずれか一つに記載の方法。
11. クロマトグラフィーゲルがDEAE又はT−又はD−M
AE型の基が固定されている種類のビニル重合体のゲルで
ある、上記1ないし10のいずれか一つに記載の方法。
12. 重合体ゲルがフラクトゲルである、上記11に記載
の方法。
13. クロマトグラフィーカラム装入緩衝液がグリシン
及びリジンを含み、0.11Mの塩化ナトリウムが添加さ
れ、及びpH7に調節された、クエン酸ナトリウム及び塩
化カルシウム基剤の緩衝液である、上記10ないし12のい
ずれか一つに記載の方法。
14. 緩衝液が8ないし11g/のグリシン及び2ないし4
g/のリジンを含む、上記13に記載の方法。
15. 緩衝液のイオン強度が塩化ナトリウムの0.27Mまで
増大されて、クロマトグラフィーカラムからVIII因子−
フォン・ビルブラント因子複合体を脱着する、上記10な
いし14のいずれか一つに記載の方法。
16. 緩衝液のイオン強度がフィブロネクチンを除去す
る、塩化ナトリウムの0.13Mまで増大され、次いでクロ
マトグラフィーカラムからVIII因子−フォン・ビルブラ
ント因子複合体を脱着する、塩化ナトリウムの0.27Mま
で増大される、上記10ないし14のいずれか一つに記載の
方法。
17. クロマトグラフィーカラムから脱着されたVIII因
子−フォン・ビルブラント因子複合体が追加的精製段階
及びクロマトグラフィーによる濃縮に付される、上記1
ないし16のいずれか一つに記載の方法。
18. 追加的クロマトグラフィーが下記:DEAE−又はT/D
−MAE−フラクトゲル、固定化アミノ−ヘキシル、固定
化ヘパリン、硫酸デキストラン、スルホプロピル、又は
アフィニティ又は免疫アフィニティ樹脂;から選択され
たイオン交換樹脂を用いて行われる、上記1ないし17の
いずれか一つに記載の方法。
19. 追加的クロマトグラフィーが塩化ナトリウム0.17M
に調節された緩衝液を用いて行われ、イオン強度を二段
階に分けて0.13Mに、次いで0.27Mの増大させることを含
む、上記17又は18に記載の方法。
20. 追加的クロマトグラフィーが塩化ナトリウムを0.1
7Mに調節された緩衝液を用いて行われ、イオン強度を0.
27Mに一回増大させることを含んで成る、上記17又は18
に記載の方法。
21. 上記10に記載のクロマトグラフィー濾液中に存在
する蛋白質が追加的精製及び濃縮段階に付される、上記
1ないし14のいずれか一つに記載の方法。
22. 慣用のウィルス不活性化処理が任意のクロマトグ
ラフィー段階に先立って溶剤−界面活性剤を用いて行わ
れる、上記1ないし21のいずれか一つに記載の方法。
23. 上記1ないし22のいずれか一つに記載の方法によ
り得られる、VIII因子−フォン・ビルブラント因子複合
体濃縮物。
24. 上記1ないし14のいずれか一つ及び21又は22に記
載の方法により得られる、血漿から誘導された蛋白質濃
縮物。
25. 治療用として製剤化されている、上記23又は24に
記載の濃縮物。
フロントページの続き (56)参考文献 国際公開89/12065(WO,A1) Thromb.Res.,(1981)23 (1−2)p.193−196 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/755 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全血漿を、塩化バリウムを用いる沈澱処理
    と、それに続く水酸化アルミニウムを用いる吸着処理と
    からなる予備精製、及び大きな細孔を有し、少なくとも
    VIII因子−フォン・ビルブラント因子複合体を保持する
    ことができるビニル重合体の陰イオン交換ゲルによる精
    製に付することを特徴とする、高い特異的活性を有する
    VIII因子−フォン・ビルブラント因子複合体の安定な濃
    縮物を製造する方法。
JP2240177A 1990-09-12 1990-09-12 全血漿から血液疑固▲viii▼因子―フオン・ビルブラント因子複合体濃縮物の製造方法 Expired - Fee Related JP2931655B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2240177A JP2931655B2 (ja) 1990-09-12 1990-09-12 全血漿から血液疑固▲viii▼因子―フオン・ビルブラント因子複合体濃縮物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2240177A JP2931655B2 (ja) 1990-09-12 1990-09-12 全血漿から血液疑固▲viii▼因子―フオン・ビルブラント因子複合体濃縮物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04124199A JPH04124199A (ja) 1992-04-24
JP2931655B2 true JP2931655B2 (ja) 1999-08-09

Family

ID=17055620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2240177A Expired - Fee Related JP2931655B2 (ja) 1990-09-12 1990-09-12 全血漿から血液疑固▲viii▼因子―フオン・ビルブラント因子複合体濃縮物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2931655B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT403764B (de) 1996-03-15 1998-05-25 Immuno Ag Stabiler faktor viii/vwf-komplex

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Thromb.Res.,(1981)23(1−2)p.193−196

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04124199A (ja) 1992-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5679776A (en) Process for preparing a concentrate of blood coagulation factor VIII-von willebrand factor complex from total plasma
US5457181A (en) Preparation of a high-purity human factor IX concentrate and other plasmatic proteins and their therapeutic use
US4743680A (en) Method for purifying antihemophilic factor
JP2805364B2 (ja) 血漿蛋白質のクロマトグラフィーによる分離
US4203891A (en) Method of collecting anti-hemophilic factor VIII from blood and blood plasma using heparin or sodium heparin
EP0144957B1 (en) Process for purifying factor viii:c
PL168353B1 (pl) Sposób wytwarzania zatezonego, standaryzowanego ludzkiego c z y n n i k a von Willebranda o wysokiej czystosci PL PL PL PL PL PL PL
JP2559645B2 (ja) 抗血友病因子(第VIIIc因子)をほとんど含まない高純度のフォン・ヴィレブラント因子を生成する方法
JP4250771B2 (ja) カチオン交換クロマトグラフィーによる因子VIII/vWF複合体の精製方法
US4774323A (en) Purification of von Willebrand Factor solutions using gel permeation chromatography
CA2017039C (en) Gel filtration of heat treated factor viii
US4952675A (en) Method for purifying antihemophilic factor
US5006642A (en) Purification of von Willebrand Factor by affinity chromatography
US4847362A (en) Method for purifying antihemophilic factor
US5760183A (en) Process for the manufacture of very high-purity antithaemophilic factor (FVIIIC), and von Willebrand factor, and pharmaceutical compositions containing same
JP2931655B2 (ja) 全血漿から血液疑固▲viii▼因子―フオン・ビルブラント因子複合体濃縮物の製造方法
CA2315143A1 (en) Method for refinement or method for elimination of thrombin substrate
EP0229026A2 (en) Therapeutic blood product, means and methods of preparing same
JPH07508989A (ja) 第9因子の精製
KR0168415B1 (ko) 전체혈장으로 혈액응고 viii 인자-반 빌레브란트 인자 복합 농축물을 제조하는 방법
de Lille Burnouf-Radosevich et a
de Lille llllll" 111 ill Ilill ll| l| lllll lllll|||| l lilil lllll| l|||" II" III lllll| ll|

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees