JP4248125B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ等の光源を用いて光学的に情報担体上に信号を記録し、この記録された信号を再生する光ディスク装置に関し、特に情報担体上に照射されている光ビームの収束状態が常に所定の収束状態になるように制御するフォーカス制御器を備える光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本明細書において、「再生品質信号」とは再生信号の品質を表わす信号というものとする。再生品質信号は、ジッタと再生信号振幅とを含む。
【0003】
従来の光ディスク装置では、例えば特願平2−135024号公報に記載されているように、フォーカス制御系の目標位置に対して変化する再生信号の再生信号振幅を関数に近似して、再生信号振幅が略最大となるように目標位置を調整するものがある。図18Aは従来の光ディスク装置1800の構成を示すブロック図である。
【0004】
光ディスク装置1800は、ディスク101にビームスポット111を照射形成する光学系131と、ディスク111を所定の回転数で回転させるディスクモータ102と、光検出器109と、プリアンプ120A〜120Dと、マトリックス演算器121と、フォーカス制御器132と、再生信号処理部130と、DSP1801と、移動手段133とを備える。光学系131は、光源103と、カップリングレンズ104と、偏光ビームスプリッタ105と、偏光ホログラム素子106と、収束レンズ107と集光レンズ108とを含む。フォーカス制御器132は、フォーカスバランス回路122と、ローパスフィルタ123とを含む。DSP1801は、再生信号振幅計測部1802と、目標位置探索部1803と、フィルタ演算回路134とを含む。移動手段133は、フォーカスアクチュエータ127と、フォーカス駆動回路126とを含む。光検出器109は、4つの光検出部109A〜109Dを含む。
【0005】
発光された光ビーム110はカップリングレンズ104により平行光にされ、この平行光はその後、偏光ビームスプリッタ105で反射された後に偏光ホログラム素子106を通過して、収束レンズ107によって収束されてディスク101の情報トラック上に光ビームスポット111を形成する。光ビームスポット111のディスク101からの反射光は収束レンズ107、偏光ホログラム素子106、偏光ビームスプリッタ105を通過し、集光レンズ108を介して、光検出器109に入力される。
【0006】
4分割の光検出部109A〜Dの出力A〜Dは、プリアンプ120A〜120Dに入力されて電流−電圧変換され、マトリックス演算器121に入力される。マトリックス演算器121は、各検出部109A〜109Dからの出力A〜Dの全加算(A+D)+(B+C)によって再生信号RFを出力し、(A+D)−(B+C)によって、収束状態信号FSを出力し、(A+D)と(B+C)の信号の位相を比較して図示しない位相差トラッキングエラー信号を出力する。再生信号処理回路130は再生信号RFのエンベロープを検波し、再生信号振幅計測信号RFENVを生成する。
【0007】
フォーカス制御について説明する。フォーカスバランス回路122は、収束状態信号FSから目標位置信号FBALを減算あるいはゲインバランスを調整し、ローパスフィルタ123を介しフォーカスエラー信号FEをDSP1801内のフィルタ演算回路134に入力する。フォルタ演算回路134は、フォーカスエラー信号FEに対してAD変換、加算、乗算、シフト処理などのフィルタ演算を実行し、フォーカス駆動信号FODを出力する。フォーカス駆動回路126は、フォーカス駆動信号FODを電流増幅する。フォーカスアクチュエータ127は、電流増幅された駆動信号FODに基づいてビームスポット111をディスク101の表面に垂直な方向に移動させるように収束レンズ107を駆動する。これによってディスク上の光ビームが所定の収束状態になるように制御される。
【0008】
再生信号振幅の計測について説明する。再生信号処理部130は、再生信号RFに基づいて再生信号振幅計測信号RFENVを生成する。再生信号振幅計測部1802は再生信号振幅計測信号RFENVを内蔵のADコンバータ(図示せず)で受け、デジタルでサンプリングすることで再生信号振幅計測信号RFENVのレベルを計測する。
【0009】
次に上述した図18AのDSP1801による目標位置の調整方法を図18A、図18Bを用いて詳しく説明する。図18Bは所定の間隔でステップ的にフォ−カス制御の目標位置を移動した時の再生信号振幅と目標位置との関係を近似した3次関数曲線1901を示す。X軸は目標位置を示し、Y軸は再生信号振幅を示している。再生信号振幅計測部1802は所定の間隔でA点、B点、C点...E点と目標位置を移動していき、移動した各々の目標位置で再生信号振幅計測信号RFENVのレベルを計測する。このとき近似の精度を上げるために再生信号振幅計測部1802は、再生信号振幅特性上の極大点(最大点)Mの両側の目標位置で再生信号振幅計測信号RFENVのレベルを計測する。
【0010】
次に、目標位置xと再生信号振幅yとの関係を関数y=f(x)で近似する。ところで再生信号振幅特性は図18Bの例のように最大点Mを中心に左右非対称の特性になる。非対称な特性に対して十分な近似精度を確保するには3次以上の関数で近似する必要がある。逆に高次の関数になると近似のための計算が複雑になるので再生信号振幅特性を近似する関数は3次関数
f(x)=ax3+bx2+cx+d ・・・式(1)
が最適である。
【0011】
近似の方法としては種々の方法があるが、例えば最小二乗法を適用して行うことができる。上記した式(1)より
ax3+bx2+cx+d−y=0 ・・・式(2)
が成り立つ。この式(2)に実際に目標位置xjと再生信号振幅yjを代入したときはノイズ、あるいは測定誤差等の影響により0とはならず
a(xj)3+b(xj)2+cxj+d−yj=vj ・・・式(2)´
なる値をもつ。ここでvjの二乗の総和
【0012】
【数1】
Figure 0004248125
【0013】
が最小になるようにa、b、c、dの値を定める(但し、Nは設定された所定のサンプル数)と式(1)で表される曲線1901は図18Bで示すように再生信号振幅計測部1802による実測値(A点〜E点)のほぼ近傍の位置を通る。このように目標位置xと再生信号振幅yとの関係を近似する所定の関数y=f(x)を算出することができる。
【0014】
再生信号振幅計測部1802は、目標位置と再生信号振幅を所定のサンプル数N個記憶したあと上記したvjの二乗の総和が最小になるように演算を実行し、近似する関数y=f(x)を求める。目標位置探索部1802は、再生信号振幅yが極大となる点Mに対応した目標位置XMすなわち関数y=f(x)における極大点Mを算出する。この極大点MにおけるXMが最適なフォ−カス制御の目標位置である。
【0015】
次にこの極大点の求め方について詳しく説明する。3次関数の場合、一般的に極大点、極小点が各1点存在する。極大点、極小点のx座標の値は、3次関数
y=ax3+bx2+cx+d ・・・式(3)
を微分した2次関数
y´=3ax2+2bx+c ・・・式(4)
でy´=0におけるxの値である。したがって
3ax2+2bx+c=0 ・・・式(5)
を2次方程式の解の公式を用いて解くと
x1=[−b+{(b2−3ac)}1/2]/(3a) ・・・式(6)
x2=[−b−{(b2−3ac)}1/2]/(3a) ・・・式(6A)
となり、このいずれかのxが極大値あるいは極小値となる。ところで3次関数の特性上、極大点と極小点が存在するときは、必ず極大点のyの値が極小点のyの値よりも大きくなる。したがって上記x1、x2をもとの3次関数に代入して求めたyの値y1、y2を比較すれば(x1、y1)か(x2、y2)のどちらが極大点に相当するか判別することができる。したがって例えばy1>y2のときは、y1に対応するx1が極大点のx座標である。再生信号振幅計測部1802が近似関数を求めた後、目標位置探索部1803はその係数の値より、(6)および(6A)式の演算を実行すれば、極大点、極小点のxの値を求めることができ、このxの値より求めたyの値を比較することで極大点のxの値を求めることができる。
【0016】
以上のように、従来の技術では、極大点のxの値を求めた後、再生信号振幅計測部1802は前記xの値を目標位置可変信号FBALとしてフォーカスバランス回路122へ出力し、記録媒体101上の光ビ−ムの収束状態すなわちフォーカス制御の目標位置を最適な状態にしていた。
【0017】
図19A、図19Bを参照して、目標位置に対して変化するジッタを関数に近似して、ジッタが略最小となるように目標位置を調製する光ディスク装置を説明する。
【0018】
図19Aは、光ディスク装置1800Aのブロック図である。図18Aで前述した光ディスク装置1800の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、これらの詳細な説明はくり返さない。
【0019】
図18Aの光ディスク装置1800と異なる点は光ディスク装置1800Aが、ジッタ検出部124とDSP1801Aとを備える点である。DSP1801Aは、ジッタ計測部1802Aと目標位置探索部1803Aとフィルタ演算回路とを含む。
【0020】
図19A、図19Bを参照して、ジッタ計測部1802Aは、図18Aの再生信号振幅計測部1802と同様に、A点、B点、C点・・・E点と目標位置を移動させ、移動させる。再生信号振幅計測部1802は、各々の目標位置でジッタ信号JITを計測する。目標位置探索部1803Aは、図18Aの目標位置探索部1803と同様に、目標位置xとジッタyとの関係を関数y=ax2+bx2+cx+dで近似し、極小点Mと最適目標位値XMとを求める。即ち図18Aの目標位置探索部1803は再生信号振幅の極大値に基づいて最適目標位値を求めるが、図19Aの目標位置探索部1803Aはジッタの極小値に基づいて最適目標位値を求める点で異なる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
図20A、図21Aに示すように、前述した従来の技術ではジッタが極小となる目標位置、あるいは再生信号振幅が極大となる最適目標位置を求めるために、サンプリング結果を関数2001、2101に近似して、その関数2001、2101の極小点M1、あるいは極大点M2を求めてその点に対応する最適目標位置2002、2102を求めていた。
【0022】
ところが図20B、図21Bに示すように、再生信号処理部130内蔵の波形等価回路(イコライザ/図示せず)の特性がオーバイコラズ(強調)しすぎていたり、光学的な収差等の影響でデフォーカスしてクロストークの影響が増えたりすると、ジッタ特性2003、再生信号振幅特性2103は目標位置に対するジッタや再生信号振幅が変曲点M2、M3近傍にてあまり変化しないフラットな鍋底状あるいは逆鍋底状の特性となる。
【0023】
このときには、変曲点M2、M3を特定するため、計測精度を上げるためにジッタ又は再生信号振幅の計測点を増やす方法が考えられる。しかし計測点を増やすと計測に時間がかかるという課題があった。
【0024】
計測点を増やして再生信号振幅またはジッタが極大または極小となる最適目標位置を特定できたとしても、図20C、図21Cに示すように片側が急峻な特性2004、2104の場合に最適目標位置が極小点M4、極大点M5に対応する目標位置2005、2105に設定されると、片側のマージンが非常に少なくなるので、最悪の場合は、調整中にフォーカス制御が外れるという課題があった。
【0025】
さらにDVD−RAMディスクのような凹凸状のランドトラック、グルーブトラックを有し、そのランドトラック、グルーブトラックに情報が記録された光ディスクの場合、光学的な収差やビームプロファイルなどの要因でランドトラックとグルーブトラックとの間で目標位置に対するジッタや再生信号振幅の特性が大きく異なる。例えば図22に示すようにランドトラックでは変曲点MG近傍にてジッタがあまり変化しないフラットな鍋底状のジッタ特性2201となるが、グルーブトラックでは変曲点MLを中心に急峻な逆放物線状の特性2202になる。したがってランドトラック、グルーブトラックで独立に最適目標位置を設定する必要があった。
【0026】
ランドトラック、グルーブトラックで独立に最適目標位置FL、FGを設定するのはよいが、図23Aに示すようにその最適目標位置FLと、FGとの間の差が大きいと、図23B、23C、23Dのようにランドからグルーブへ切り替わる時刻t23の直後でフォーカスエラー、ジッタ及び再生信号振幅のステップ応答2301、2302および2303が生じ、切換セクタの情報を読むことができないという課題がある。
【0027】
またディスクの面振れが大きいと、一回転中に最適目標位置が変化するので、一回転のジッタや再生信号振幅に基づいて求めた最適目標位置は実際の最適な目標位置に対して誤差を有するおそれがある。この誤差の影響で面振れが最大となる部分の情報が再生できないという課題がある。
【0028】
本発明の目的は、目標位置に対する再生品質信号の特性に基づいて最適な目標位置探索方法を実行し、最適目的位置を速やかに精度よく探索することにより、安定なフォーカス制御と再生信号性能を確保できる光ディスク装置を提供することにある。
【0029】
本発明のほかの目的は、DVD−RAMディスクのような凹凸状のランドトラック、グルーブトラックを有する媒体において、光学収差やビームプロファイルなどの要因でランドトラックとグルーブトラックとの間で目標位置に対するジッタや再生信号振幅の特性が大きく異なる場合でも、最適目標位置を設定することができる光ディスク装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光ディスク装置は、情報担体に向けて光ビームを収束させる収束手段と、前記収束手段により収束された光ビームの収束点を前記情報担体の面に垂直な方向に移動させる移動手段と、前記光ビームの前記情報担体からの反射光を検出する光検出器と、前記光検出器の出力に基づいて、前記情報担体上の前記収束点の収束状態を表す収束状態信号と前記情報担体から再生された再生信号とを生成する収束状態検出器と、前記収束状態信号と所定の目標位置とに基づいて、前記収束状態が一定となるように前記移動手段を駆動するフォーカス制御器と、前記再生信号に基づいて、前記再生信号の品質を表す再生品質信号を検出する再生品質信号検出器と、前記目標位置を変化させ、変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生品質信号の値を計測する再生品質信号計測手段と、変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生品質信号の値に基づいて前記再生品質信号の特性を判定する再生品質信号特性判定手段と、前記再生品質信号特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生品質信号が最適な値となるような前記フォーカス制御器の最適目標位置を探索する目標位置探索手段とを備え、そのことにより上記目的が達成される。
【0031】
前記再生品質信号特性判定手段は、前記再生品質信号計測手段により計測された前記再生品質信号の値に基づいて、前記再生品質信号が前記目標位置の所定範囲で略略極値をとるか否かを判定し、前記目標位置探索手段は、前記再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとる放物線形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第1目標位置探索手段と、前記再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとることのない鍋底形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第2目標位置探索手段とを含んでもよい。
【0032】
前記第1目標位置探索手段は、前記最適目標位置を探索する過程において、前記再生品質信号が良くなると推測される方向に前記目標位置を移動させる第1制御手段を含み、前記第2目標位置探索手段は、予め定められた方向に前記目標位置を移動させる第2制御手段を含んでもよい。
【0033】
前記第1目標位置探索手段は、前記目標位置と前記再生品質信号の値との関係を近似する近似関数を求める関数近似手段を含み、前記第1目標位置探索手段は、前記近似関数に基づいて、前記最適目標位置を決定し、前記第2目標位置探索手段は、前記再生品質信号の変化が所定値以下となるような前記目標位置の範囲での中間の点を求めることによって、前記最適目標位置を決定してもよい。
【0034】
前記第2目標位置探索手段は、前記目標位置の探索範囲を所定の範囲に制限してもよい。
【0035】
前記第1目標位置探索手段は、前記関数近似手段により求められた前記近似関数と前記再生品質信号の前記特性の所定形状との間の近似度を求める近似関数判定手段を含み、前記近似関数判定手段により求められた前記近似度が所定値以上の場合には、第1目標位置探索手段は、前記近似関数を用いずに、前記再生品質信号計測手段により測定された前記再生品質信号の値が略略極値となる目標位置を前記最適目標位置として求めてもよい。
【0036】
前記再生品質信号特性判定手段が、前記再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとることのない鍋底形状を有すると判断した場合に、前記再生品質信号計測手段は、前記目標位置の変化ステップをさらに密にして前記目標位置を変化させ、前記変化ステップをさらに密にして変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生品質信号の値を計測してもよい。
【0037】
前記情報担体は、凹状の形状を有する凹部情報トラックと凸状の形状を有する凸部情報トラックとを有し、前記再生品質信号特性判定手段は、前記凹部情報トラックにおいて変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生品質信号の値に基づいて前記再生品質信号の特性を判定する凹部再生品質信号特性判定手段と、前記凹部情報トラックにおいて変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生品質信号の値に基づいて前記再生品質信号の特性を判定する凸部再生品質信号特性判定手段とを含み、前記目標位置探索手段は、前記凹部再生品質信号特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生品質信号が最適な値となるような凹部最適目標位置を探索し、前記凸部再生品質信号特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生品質信号が最適な値となるような凸部最適目標位置を探索してもよい。
【0038】
前記凹部再生品質信号特性判定手段は、前記再生品質信号計測手段により計測された前記凹部情報トラックにおける前記再生品質信号の値に基づいて、前記再生品質信号が前記目標位置の所定範囲で略略極値をとるか否かを判定し、前記凸部再生品質信号特性判定手段は、前記再生品質信号計測手段により計測された前記凸部情報トラックにおける前記再生品質信号の値に基づいて、前記再生品質信号が前記目標位置の所定範囲で略略極値をとるか否かを判定し、前記目標位置探索手段は、前記再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとる放物線形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第1目標位置探索手段と、前記再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとることのない鍋底形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第2目標位置探索手段とを含んでもよい。
【0039】
前記第1目標位置探索手段は、前記最適目標位置を探索する過程において、前記再生品質信号が良くなると推測される方向に前記目標位置を移動させる第1制御手段を含み、前記第2目標位置探索手段は、予め定められた方向に前記目標位置を移動させる第2制御手段を含んでもよい。
【0040】
前記第1目標位置探索手段は、前記目標位置と前記再生品質信号の値との関係を近似する近似関数を求める関数近似手段を含み、前記第1目標位置探索手段は、前記近似関数に基づいて、前記最適目標位置を決定し、前記第2目標位置探索手段は、前記再生品質信号の変化が所定値以下となるような前記目標位置の範囲での中間の点を求めることによって、前記最適目標位置を決定してもよい。
【0041】
前記目標位置探索手段は、前記凹部再生品質信号特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生品質信号が最適な値となるような凹部最適目標位置を探索する凹部目標位置探索手段と、前記凸部再生品質信号特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生品質信号が最適な値となるような凸部最適目標位置を探索する凸部目標位置探索手段と、前記凹部最適目標位置と前記凸部最適目標位置とに基づいて、前記凹部情報トラックと前記凸部情報トラックとで共通に用いられる共通目標位置を算出する共通目標位置算出手段とを含んでもよい。
【0042】
前記共通目標位置算出手段は、前記凹部最適目標位置と前記凸部最適目標位置との間の中間位置を前記共通目標位置として算出してもよい。
【0043】
前記共通目標位置算出手段は、前記凹部最適目標位置に対応する前記ジッタ値と前記凸部最適目標位置に対応する前記ジッタ値との比較結果に基づいて、前記共通目標位置を決定してもよい。
【0044】
前記凹部再生品質信号特性判定手段と前記前記凸部再生品質信号特性判定手段とのいずれか一方が、前記再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとる放物線形状を有すると判定した場合に、前記共通目標位置算出手段は、前記再生品質信号が前記放物線形状を有すると判定した方の前記再生品質信号特性判定手段に対応する前記目標位置探索手段により探索された前記最適目標位置を前記共通目標位置として決定してもよい。
【0045】
前記共通目標位置算出手段は、前記凹部最適目標位置から前記目標位置を移動させたときに前記再生品質信号計測手段で計測される第1再生品質信号と、前記凸部最適目標位置から前記目標位置を移動させたときに前記再生品質信号計測手段で計測される第2再生品質信号とを比較し、前記共通目標位置算出手段は、前記第1再生品質信号が前記第2再生品質信号よりも良好でないときは、前記凹部最適目標位置を前記共通目標位置として決定し、前記第1再生品質信号が前記第2再生品質信号よりも良好なときは、前記凸部最適目標位置を前記前記共通目標位置として決定してもよい。
【0046】
前記再生品質信号は、ジッタを含み、前記再生品質信号検出器は、前記再生信号に基づいて前記ジッタを検出するジッタ検出器を含み、前記再生品質信号計測手段は、変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記ジッタの値を計測するジッタ計測手段を含み、前記再生品質信号特性判定手段は、前記ジッタの値に基づいて前記ジッタの特性を判定するジッタ特性判定手段を含み、前記目標位置探索手段は、前記ジッタ特性判定手段による判定結果に基づいて、前記ジッタが略略最小な値となるような最適目標位置を探索してもよい。
【0047】
前記ジッタ特性判定手段は、前記ジッタ計測手段により計測された前記ジッタの値に基づいて、前記ジッタが前記目標位置の所定範囲で略略最小値をとること否かを判定し、前記目標位置探索手段は、前記ジッタが前記所定範囲で略略最小値をとる逆放物線形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第1目標位置探索手段と、前記ジッタが前記所定範囲で略略最小値をとることのない鍋底形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第2目標位置探索手段とを含んでもよい。
【0048】
前記第1目標位置探索手段は、前記最適目標位置を探索する過程において、前記ジッタが小さいと推測される方向に前記目標位置を移動させる第1制御手段を含み、前記第2目標位置探索手段は、予め定められた方向に前記目標位置を移動させる第2制御手段を含んでもよい。
【0049】
前記第1目標位置探索手段は、前記目標位置と前記ジッタの値との関係を近似する近似関数を求める関数近似手段を含み、前記第1目標位置探索手段は、前記近似関数に基づいて、前記最適目標位置を決定し、前記第2目標位置探索手段は、前記ジッタの変化が所定値以下となるような前記目標位置の範囲での中間の点を求めることによって、前記最適目標位置を決定してもよい。
【0050】
前記第2目標位置探索手段は、前記目標位置の探索範囲を所定の範囲に制限してもよい。
【0051】
前記ジッタ特性判定手段が、前記ジッタが前記所定範囲で略略最小値をとることのない鍋底形状を有すると判断した場合に、前記ジッタ計測手段は、前記目標位置の変化ステップをさらに密にして前記目標位置を変化させ、前記変化ステップをさらに密にして変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記ジッタの値を計測してもよい。
【0052】
前記第1目標位置探索手段は、前記関数近似手段により求められた前記近似関数と前記ジッタの前記特性の所定形状との間の近似度を求める近似関数判定手段を含み、前記近似関数判定手段により求められた前記近似度が所定値以上の場合には、第1目標位置探索手段は、前記近似関数を用いずに、前記ジッタ計測手段により測定された前記ジッタの値が略略最小となる目標位置を前記最適目標位置として求めてもよい。
【0053】
前記情報担体は、凹状の形状を有する凹部情報トラックと凸状の形状を有する凸部情報トラックとを有し、前記ジッタ特性判定手段は、前記凹部情報トラックにおいて変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記ジッタの値に基づいて前記ジッタの特性を判定する凹部ジッタ特性判定手段と、前記凹部情報トラックにおいて変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記ジッタの値に基づいて前記ジッタの特性を判定する凸部ジッタ特性判定手段とを含み、前記目標位置探索手段は、前記凹部ジッタ特性判定手段による判定結果に基づいて、前記ジッタが最適な値となるような凹部最適目標位置を探索し、前記凸部ジッタ特性判定手段による判定結果に基づいて、前記ジッタが最適な値となるような凸部最適目標位置を探索してもよい。
【0054】
前記凹部ジッタ特性判定手段は、前記ジッタ計測手段により計測された前記凹部情報トラックにおける前記ジッタの値に基づいて、前記ジッタが前記目標位置の所定範囲で略略最小値をとること否かを判定し、前記凸部ジッタ特性判定手段は、前記ジッタ計測手段により計測された前記凸部情報トラックにおける前記ジッタの値に基づいて、前記ジッタが前記目標位置の所定範囲で略略最小値をとること否かを判定し、前記目標位置探索手段は、前記ジッタが前記所定範囲で略略最小値をとる逆放物線形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第1目標位置探索手段と、前記ジッタが前記所定範囲で略略最小値をとることのない鍋底形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第2目標位置探索手段とを含んでもよい。
【0055】
前記第1目標位置探索手段は、前記最適目標位置を探索する過程において、前記ジッタが小さいと推測される方向に前記目標位置を移動させる第1制御手段を含み、前記第2目標位置探索手段は、予め定められた方向に前記目標位置を移動させる第2制御手段を含んでもよい。
【0056】
前記第1目標位置探索手段は、前記目標位置と前記ジッタの値との関係を関数近似する近似関数を求める関数近似手段を含み、前記第1目標位置探索手段は、前記近似関数に基づいて、前記最適目標位置を決定し、前記第2目標位置探索手段は、前記ジッタの変化が所定値以下となるような前記目標位置の範囲での中間の点を求めることによって、前記最適目標位置を決定してもよい。
【0057】
前記目標位置探索手段は、前記凹部ジッタ特性判定手段による判定結果に基づいて、前記ジッタが最適な値となるような凹部最適目標位置を探索する凹部目標位置探索手段と、前記凸部ジッタ特性判定手段による判定結果に基づいて、前記ジッタが最適な値となるような凸部最適目標位置を探索する凸部目標位置探索手段と、前記凹部最適目標位置と前記凸部最適目標位置とに基づいて、前記凹部情報トラックと前記凸部情報トラックとで共通に用いられる共通目標位置を算出する共通目標位置算出手段とを含んでもよい。
【0058】
前記再生品質信号は、再生信号振幅を含み、前記再生品質信号検出器は、前記再生信号に基づいて前記再生信号振幅を検出する再生信号処理器を含み、前記再生品質信号計測手段は、変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生信号振幅の値を計測する再生信号振幅計測手段を含み、前記再生品質信号特性判定手段は、前記再生信号振幅の値に基づいて前記再生信号振幅の特性を判定する再生信号振幅特性判定手段を含み、前記目標位置探索手段は、前記再生信号振幅特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生信号振幅が最適な値となるような最適目標位置を探索してもよい。
【0059】
前記再生信号振幅特性判定手段は、前記再生信号振幅計測手段により計測された前記再生信号振幅の値に基づいて、前記再生信号振幅が前記目標位置の所定範囲で略略最大値をとること否かを判定し、前記目標位置探索手段は、前記再生信号振幅が前記所定範囲で略略最大値をとる放物線形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第1目標位置探索手段と、前記再生信号振幅が前記所定範囲で略略最大値をとることのない逆鍋底形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第2目標位置探索手段とを含んでもよい。
【0060】
前記第1目標位置探索手段は、前記最適目標位置を探索する過程において、前記再生信号振幅が大きいと推測される方向に前記目標位置を移動させる第1制御手段を含み、前記第2目標位置探索手段は、予め定められた方向に前記目標位置を移動させる第2制御手段を含んでもよい。
【0061】
前記第1目標位置探索手段は、前記目標位置と前記再生信号振幅の値との関係を近似する近似関数を求める関数近似手段を含み、前記第1目標位置探索手段は、前記近似関数に基づいて、前記最適目標位置を決定し、前記第2目標位置探索手段は、前記再生信号振幅の変化が所定値以下となるような前記目標位置の範囲での中間の点を求めることによって、前記最適目標位置を決定してもよい。
【0062】
前記第2目標位置探索手段は、前記目標位置の探索範囲を所定の範囲に制限してもよい。
【0063】
前記再生信号振幅特性判定手段が、前記再生信号振幅が前記所定範囲で略略最大値をとることのない逆鍋底形状を有すると判断した場合に、前記再生信号振幅計測手段は、前記目標位置の変化ステップをさらに密にして前記目標位置を変化させ、前記変化ステップをさらに密にして変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生信号振幅の値を計測してもよい。
【0064】
前記第1目標位置探索手段は、前記関数近似手段により求められた前記近似関数と前記再生信号振幅の前記特性の所定形状との間の近似度を求める近似関数判定手段を含み、前記近似関数判定手段により求められた前記近似度が所定値以上の場合には、第1目標位置探索手段は、前記近似関数を用いずに、前記再生信号振幅計測手段により測定された前記再生信号振幅の値が略略最大となる目標位置を前記最適目標位置として求めてもよい。
【0065】
前記情報担体は、凹状の形状を有する凹部情報トラックと凸状の形状を有する凸部情報トラックとを有し、前記再生信号振幅特性判定手段は、前記凹部情報トラックにおいて変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生信号振幅の値に基づいて前記再生信号振幅の特性を判定する凹部再生信号振幅特性判定手段と、前記凹部情報トラックにおいて変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生信号振幅の値に基づいて前記再生信号振幅の特性を判定する凸部再生信号振幅特性判定手段とを含み、前記目標位置探索手段は、前記凹部再生信号振幅特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生信号振幅が最適な値となるような凹部最適目標位置を探索し、前記凸部再生信号振幅特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生信号振幅が最適な値となるような凸部最適目標位置を探索してもよい。
【0066】
前記凹部再生信号振幅特性判定手段は、前記再生信号振幅計測手段により計測された前記凹部情報トラックにおける前記再生信号振幅の値に基づいて、前記再生信号振幅が前記目標位置の所定範囲で略略最大値をとること否かを判定し、前記凸部再生信号振幅特性判定手段は、前記再生信号振幅計測手段により計測された前記凸部情報トラックにおける前記再生信号振幅の値に基づいて、前記再生信号振幅が前記目標位置の所定範囲で略略最大値をとること否かを判定し、前記目標位置探索手段は、前記再生信号振幅が前記所定範囲で略略最大値をとる逆放物線形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第1目標位置探索手段と、前記再生信号振幅が前記所定範囲で略略最大値をとることのない逆鍋底形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第2目標位置探索手段とを含んでもよい。
【0067】
前記第1目標位置探索手段は、前記最適目標位置を探索する過程において、前記再生信号振幅が大きいと推測される方向に前記目標位置を移動させる第1制御手段を含み、前記第2目標位置探索手段は、予め定められた方向に前記目標位置を移動させる第2制御手段を含んでもよい。
【0068】
前記第1目標位置探索手段は、前記目標位置と前記再生信号振幅の値との関係を近似する近似関数を求める関数近似手段を含み、前記第1目標位置探索手段は、前記近似関数に基づいて、前記最適目標位置を決定し、前記第2目標位置探索手段は、前記再生信号振幅の変化が所定値以下となるような前記目標位置の範囲での中間の点を求めることによって、前記最適目標位置を決定してもよい。
【0069】
前記目標位置探索手段は、前記凹部再生信号振幅特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生信号振幅が最適な値となるような凹部最適目標位置を探索する凹部目標位置探索手段と、前記凸部再生信号振幅特性判定手段による判定結果に基づいて、前記再生信号振幅が最適な値となるような凸部最適目標位置を探索する凸部目標位置探索手段と、前記凹部最適目標位置と前記凸部最適目標位置とに基づいて、前記凹部情報トラックと前記凸部情報トラックとで共通に用いられる共通目標位置を算出する共通目標位置算出手段とを含んでもよい。
【0070】
前記光ディスク装置は、前記再生品質信号検出器により検出された再生品質信号に基づいて、前記情報媒体上での情報の記録の有無を判別する記録判別手段をさらに備え、前記再生品質信号計測手段は、前記記録判別手段による判別結果に基づいて前記目標位置を変化させてもよい。
【0071】
前記記録判別手段が前記情報媒体上に情報が記録されていると判別した場合に、前記再生品質信号計測手段は前記目標位置を変化させてもよい。
【0072】
前記情報担体は、凹状の形状を有する凹部情報トラックと凸状の形状を有する凸部情報トラックとを有し、前記再生品質信号計測手段は、前記凹部情報トラックで計測する前記再生品質信号のサンプル数を表す第1サンプル数に対応する回数だけ前記凹部情報トラックにおいて前記目標位置を変化させ、前記凸部情報トラックで計測する前記再生品質信号のサンプル数を表す第2サンプル数に対応する回数だけ前記凸部情報トラックにおいて前記目標位置を変化させ、前記第1サンプル数と前記第2サンプル数とが実質的に等しくてもよい。
【0073】
前記情報担体は、凹状の形状を有する凹部情報トラックと凸状の形状を有する凸部情報トラックとを有し、前記再生品質信号計測手段は、前記凹部情報トラックで計測する前記再生品質信号のセクタ数を表す第1セクタ数に対応する回数だけ前記凹部情報トラックにおいて前記目標位置を変化させ、前記凸部情報トラックで計測する前記再生品質信号のセクタ数を表す第2セクタ数に対応する回数だけ前記凸部情報トラックにおいて前記目標位置を変化させ、前記第1セクタ数と前記第2セクタ数とが実質的に等しくてもよい。
【0074】
前記再生品質信号計測手段は、所望の情報の再生ができなかった場合、再生ができなかった前記所望の情報か記録される情報トラックの近傍において前記目標位置を変化させてもよい。
【0075】
前記情報担体は、トラック1周を分割した第1分割部と第2分割部とを含み、前記再生品質信号計測手段は、前記第1分割部において前記目標位置を変化させ、変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記第1分割部再生品質信号の値を計測し、前記第2分割部において前記目標位置を変化させ、変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記第2分割部再生品質信号の値を計測し、前記再生品質信号特性判定手段は、前記第1分割部再生品質信号の値に基づいて前記第1再生品質信号の特性を判定し、前記第2分割部再生品質信号の値に基づいて前記第2再生品質信号の特性を判定し、前記目標位置探索手段は、前記再生品質信号特性判定手段による前記第1再生品質信号の特性の判定結果に基づいて前記第1再生品質信号が最適な値となるような第1最適目標位置を探索し、前記第2再生品質信号の特性の判定結果に基づいて前記第2再生品質信号が最適な値となるような第2最適目標位置を探索してもよい。
【0076】
前記前記目標位置探索手段は、前記第1最適目標位置と前記第2最適目標位置との平均値に基づいて前記最適目標位置を決定してもよい。
【0077】
前記再生品質信号計測手段は、前記第1最適目標位置と前記第2最適目標位置とを所定の時定数で平滑化して、前記フォーカス制御器へ出力してもよい。
【0078】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
実施の形態1の光ディスク装置1000の構成を示すブロック図である図1を用いて説明する。図18Aで前述した光ディスク装置1800の構成要素と同一の構成要素には同一の参照番号を付し、これらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0079】
光ディスク装置1000は、図18Aの光ディスク装置と同様にディスク101にビームスポット111を照射形成する光学系131と、ディスク111を所定の回転数で回転させるディスクモータ102と、光検出器109と、プリアンプ120A〜120Dと、マトリックス演算器121と、フォーカス制御器132と、移動手段133とを備える。光学系131は、光源103と、カップリングレンズ104と、偏光ビームスプリッタ105と、偏光ホログラム素子106と、収束レンズ107と集光レンズ108とを含む。フォーカス制御器132は、フォーカスバランス回路122と、ローパスフィルタ123とを含む。移動手段133はフォーカスアクチュエータ127と、フォーカス駆動回路126とを含む。光検出器109は4つの光検出部109Aから109Dを含む。
【0080】
光ディスク装置1000は、ジッタ検出部124と、DSP125とをさらに備える。DSP125は、ジッタ計測部1251とジッタ特性判定部1252と目標位置探索部1253とフィルタ演算回路134を含む。
【0081】
図18Aの光ディスク装置1800と同様に、発光された光ビーム110はカップリングレンズ104により平行光にされ、この平行光はその後、偏光ビームスプリッタ105で反射された後に偏光ホログラム素子106を通過して、収束レンズ107によって収束されてディスク101の情報トラック上に光ビームスポット111を形成する。光ビームスポット111のディスク101からの反射光は収束レンズ107、偏光ホログラム素子106、偏光ビームスプリッタ105を通過し、集光レンズ108を介して、光検出器109に入力される。
【0082】
4分割の光検出部109A〜Dの出力A〜Dは、プリアンプ120A〜120Dに入力されて電流−電圧変換され、マトリックス演算器121に入力される。マトリックス演算器121は、各検出部109A〜109Dからの出力A〜Dの全加算(A+D)+(B+C)によって再生信号RFを出力し、(A+D)−(B+C)によって、収束状態信号FSを出力し、(A+D)と(B+C)の信号の位相を比較して図示しない位相差トラッキングエラー信号を出力する。ジッタ検出部124は再生信号RFに基づいてジッタ信号JITを生成する。
【0083】
フォーカス制御について説明する。フォーカスバランス回路122は、収束状態信号FSから目標位置信号FBALを減算あるいはゲインバランスを調整し、LPF(ローパスフィルタ)123を介し、フォーカスエラー信号FEをDSP125内のフィルタ演算回路134に入力する。フィルタ演算回路134は、フォーカスエラー信号FEに対してAD変換、加算、乗算、シフト処理等のフィルタ演算を実行し、フォーカス駆動信号FODを出力する。フォーカス駆動回路126は、フォーカス駆動信号FODを電流増幅する。フォーカスアクチュエータ127は、電流増幅された駆動信号FODに基づいてビームスポット111をディスク101の表面に垂直な方向に移動させるように収束レンズ107を駆動する。これによってディスク101上の光ビームが所定の収束状態になるように制御される。
【0084】
ジッタの計測について説明する。ジッタ検出部124は、再生信号RFに基づいてジッタ信号JITを生成する。ジッタ計測部1251はジッタ信号JITを内臓のADコンバータ(図示せず)で受け、デジタルでサンプリングすることでジッタ信号JITのレベルを計測する。
【0085】
ジッタ検出部124の構成をさらに詳細に示したブロック図である図2Aを加えて説明する。マトリックス演算器121から入力された再生信号RFは、AGC回路1241で振幅一定にされた後、信号帯域の周波数を強調しノイズ成分をカットする波形等価回路1242を介して、2値化回路1243に入力される。2値化されたデータ信号はPLL回路1244に入力され、データ抽出のための同期クロックに合致するように周波数制御、位相制御が施され、位相比較器1247とデコード:ECC回路1245とへ出力される。データ信号はデコード・ECC回路1245によってデコードとエラー訂正がなされ、ホストI/F回路1246を介して再生情報としてホスト(図示せず)に出力される。
【0086】
位相比較器1247はデータ信号に基づいてジッタに相当する位相誤差データをDA変換器1248へ出力する。DA変換器1248は位相誤差データを電圧に変換してジッタ信号JITとしてジッタ計測部1251へ出力する。ジッタ計測部1251はジッタ信号JITのレベルを検出する。ジッタ信号JITは実際のジッタと比例関係にあり、ジッタが小さいとジッタ信号JITの電圧レベルが小さくなり、ジッタが大きいとジッタ信号JITの電圧レベルが大きくなる。
【0087】
図2Bを参照して、DSP125の詳細構成を説明する。ジッタ計測部1251は、メモリ136と目標位置可変部135とを含む。目標位置探索部1253は、第1目標位置探索部1254と、第2目標位置探索部1255とを含む。第1目標位置探索部1254は、第1制御部1256と関数近似部1257と近似関数判定部1259とを含む。第2目標位置探索部1255は、第2制御部1258を含む。
【0088】
図3A〜図3Cは、フォーカス制御の目標位置とジッタとの関係を示す。図4は、光ディスク装置1000の動作を説明するフローチャートを示す。
【0089】
図1、図2B、図3A〜図3Cおよび図4を参照して、ジッタ計測部1251の目標位置可変部135は、目標位置信号FBALをフォーカスバランス回路122に出力し、フォーカス制御の目標位置を可変する。目標位置可変部135は、所定量目標位置を変化させる。ジッタ計測部1251は、そのときの各ジッタ信号JITを計測し、各目標位置とその目標位置に対するジッタとをテーブル状の内蔵メモリ136に保存する(S401)。
【0090】
ジッタ特性判定部1252は、メモリ136の中のジッタ測定データに基づいてジッタが極小となる目標位置が一意に決定できるかどうかを判定する(S402)。判定方法は種々の方法が考えられるが、例えば図3Aに示すように、ジッタがその極小値303から所定の変化量d以下となる条件を満たす目標位置の範囲301が所定値L以下であった場合は、ジッタ極小の目標位置302が決定できるシャープな特性と判定する。図3B、図3Cに示すように、ジッタがその極小値304、306から所定の変化量d以下となる条件を満たす目標位置の範囲305、307が所定値Lを超える場合は、ジッタが極小となる目標位置が一意に決定できないフラットな鍋底特性と判定する。
【0091】
図3Aのような特性でジッタが極小となる目標位置が一意に決定できると判定した場合は(S402でYES)、第1目標位置探索部1254は、放物線状(2次関数状)の特性を利用して2点308、309の中点M301を検出することで、探索すべき最適目標位置302を求める。またさらに精度を上げるために、関数近似部1257は目標位置Xに対するジッタYの関係を関数近似し(S403)、第1制御部1256は、ジッタが小さくなる方向に目標位置を移動させて、近似した関数の極小点を検出することで(S404)、ジッタが略最小となる最適目標位置302を求めることができる(S405)。
【0092】
図3Bのように目標位置とジッタとの関係が極小点M302近傍においてフラットであるときは、上記の方法を用いても、精度良く最適目標位置を求めることが困難であり、精度が悪いときはフラット部分の端を最適目標位置とするおそれがある。また図3Cのように極小点M303がフラット部分の端の方にあるときにも、最適目標位置310がフラット部分の端(A近傍)になり、小さな目標位置ずれが生じてもジッタが極端に悪化するためフォーカス制御は不安定になる。図3B及び図3Cのような特性となる場合には、ジッタ特性判定部1252はジッタ極小となる点を探索不可能なフラットな鍋底形状であると判定する(S402でNO)。
【0093】
探索不可能であると判定した場合には、ジッタ計測部1251は、極小点M302又はM303近傍においてジッタ信号JITの測定を目標位置可変部135による目標位置の変化ステップを密にして行った上で(S406)、ジッタ特性判定部1252は、再度ジッタ極小の目標位置が決定できるかをS402と同じ方法で判定する(S407)。
【0094】
再度ジッタ極小となる点を探索不可能なフラットなジッタ特性の形状であると判定された場合は(S407でNO)、第2目標位置探索部1255はジッタが大きく変化しない目標位置の範囲305、307を抽出し、その範囲の中点M302、M304に対応する目標位置311、312を最適目標位置として求める(S408、S409)。これによって正負のデフォーカスマージンを等しくすることができ、安定したフォーカス制御ができる。
【0095】
第1目標位置探索部1254は、望ましくは以下の方法で最適目標位置を探索する。
【0096】
図5Aに示すように、第1目標位置探索部1254は、第1の目標位置501で第1のジッタ値を得た後、第2の目標位置502で第2のジッタ値を得る。第1制御部1256は、第1と第2のジッタの大小を比較する。第2ジッタは第1ジッタよりも小さいので、第1制御部1256はさらにジッタが減少すると推定される方向526に第3の目標位置503を設定し第3のジッタ値を得る。第1制御部1256は第2および第3ジッタを比較して第3ジッタが第2ジッタよりも小さくないので、方向526とは逆の方向に第4目標位置504を設定し第4ジッタを得る。同様にして第5以降の目標位置505、506を設定する。第1制御部1256は、ジッタが現在の点より減少すると推定される未測定点へ移動し、所定のサンプル数に達すると終了する。この方法では、ジッタが略最小となる位置を挟んで正負の方向に存在する目標位置を速やかかつ確実に得ることができ、その目標位置とジッタ値の関係からから回帰分析、関数近似などを使用して求めたジッタ値が略最小となる位置を最適目標位置とする。
【0097】
第2目標位置探索部1255は、望ましくは以下の方法で最適目標位置を探索する。図5Bに示すように、ジッタ特性判定部1252が鍋底形状と判別した場合は、第2目標位置探索部1255は移動するSTEPを細かくするとともに、あらかじめ決定している方向に移動し、ジッタのほとんど変化しないフラットな目標位置の範囲を求める。
【0098】
第2目標位置1255は、第1の目標位置511で第1のジッタを得た後、第2の目標位置512で第2のジッタを得る。第2制御部1258は、所定の方向525へ目標位置を移動させる。測定するジッタが所定の変化量以内である目標位置518までの間、目標位置の移動と得られたジッタの評価を繰り返す。目標位置519でジッタが所定量以上に増大したとき、鍋底形状の肩の部分522を通過したと判断し、第2制御部1258はその方向525への移動をやめ、逆方向へ目標位置を移動させる。同様に目標位置521でジッタが所定量以上に増大したとき、鍋底形状の肩の部分523を通過したと判断する。第2目標位置探索部1255は、フラットな目標位置の範囲524を求め、その求めた範囲524の中点にあたる目標位置を最適な目標位置とする。
【0099】
鍋底形状の場合は、肩の部分522、523を通過すると急激にジッタが悪化するので、目標位置を移動させていくと、フォーカス制御がはずれてしまう。よって鍋底形状と判定したときは、探索のための移動を制限したほうがよい。フラットな部分が、所定の範囲以上あるために、十分なマージンが確保できている場合は、そのフラットな部分の範囲の中点を算出し最適目標位置として設定する。
【0100】
放物線形状の場合に、関数近似部1257により関数で近似したジッタ特性が理想的な特性からかなりはずれている場合は、関数近似で求めたジッタ極小点での目標位置と実際に極小値をとる目標位置とでは、かなり異なる場合がある。この場合には、関数近似部1257で関数近似したジッタ特性の理想的な特性に対する近似度を近似関数測定部1259が求め、その近似度が所定値以上のときは、ジッタ計測部1251により計測された実測データに基いて最小ジッタをとる目標位置を最適目標位置を求める。
【0101】
(実施の形態2)
図6Aは、実施の形態2の光ディスク装置2000のブロック図である。図1Aで前述した実施の形態1の光ディスク装置1000の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、これらの詳細な説明はくり返さない。
【0102】
実施の形態1と異なる点は、光ディスク装置2000が図6Cで後述する凹凸の案内溝のトラックをもつディスク601を用いる点とDSP125Aを備える点である。DSP125Aは、ジッタ計測部1251とジッタ特性判定部1252Aと目標位置探索部1253Aとフィルタ演算部134とを含む。
【0103】
図6Cは、DSP125Aの詳細ブロック図である。図2Bで前述した実施の形態1のDSP125と異なる点はジッタ特性判定部1252Aが、凹部ジッタ特性判定部1252Gと凸部ジッタ特性判定部1252Lとを含む点である。
【0104】
実施の形態2においては図1のディスク101は図6Cで示すように凹凸の案内溝のトラックをもつディスク601である。図6Cに示しているように凸部はランドトラック、凹部はグルーブトラックと称する。またディスクの最内周には情報ピットが形成された(エンボス状の)リードイン領域があり、このディスクの容量や線速など再生や記録に必要な情報が予め記録されている。
【0105】
図7Aに示すように光ビームスポットのプロファイルあるいは光学収差と溝形状との関係で、上記ランドトラックの特性701、705とグルーブトラックの特性702、706とでジッタが極小となる最適目標位置703、704が異なり、ジッタの特性の形状(逆放物線か鍋底か)が異なる場合がある。図7Bでも同様にランドトラックの特性705とグルーブトラックの特性706とでジッタが最小となる最適目標位置708、707が異なる。図7Aはランドトラックでの最適目標位置703でのジッタがグルーブトラックでの最適目標位置704でのジッタより小さい例を示す。図7Bは、逆に、グルーブトラックでの最適目標位置707でのジッタの方がランドトラックでの最適目標位置708でのジッタよりも小さい場合を示す。
【0106】
図6A、図6Bを参照して、フォーマッタ回路(不図示)からのランドグルーブの切換信号LGがジッタ計測部1251に入力され、目標位置可変部135はこのグルーブトラックおよびランドトラックにおいて、別々に目標位置を変化させる。ジッタ計測部1251はグルーブトラックおよびランドトラック別々にジッタ特性を計測する。凹部ジッタ特性判定部1252G、凸部ジッタ特性判定部1252Lは、それぞれのジッタ特性を判定する。
【0107】
図6A、図6B、図8A、図8Bを参照して、光ディスク装置2000の動作を説明する。まず装置2000に図6Cに示すディスク601が挿入されると、DSP125Aはディスクモータ102を回転させ、光源103を発光させる。その後フォーカスアクチュエータ127にフォーカス駆動信号FODを送り、収束レンズ107をディスク601に接近離間させる。そのときにマトリックス演算器121が出力する収束状態信号FSに基づいてフォーカスアクチュエータ127がフォーカス制御を実行し、トラッキングアクチュエータ(不図示)を用いてトラッキング制御をかける。DSP125Aは所定のトラック位置を検索し、そのトラック位置でコマンド処理待ち状態となる。ホストからの命令コマンドにより所望のトラックの情報を再生あるいは所望のトラックに記録を行う。
【0108】
この起動処理の中で、DSP125Aは予め記録されている領域(例えば交代領域情報を格納するDMA(Disk Management Area)など)を検索し、目標位置の調整を行う。ジッタ計測部1251は、まずDMAのランドトラックの先頭位置を検索し、先頭位置からランドトラックの終了位置までジッタ信号JITを計測し、その平均値をメモリ136に格納する。光ディスク601はスパイラル状のトラックを有するので、光ビームはランドトラックに続くグルーブトラックに突入していく。ジッタ計測部1251はグルーブトラックの先頭位置から終了位置までジッタ信号JITを計測し、その平均値をメモリ136に格納する。その後目標位置可変部135はフォーカスバランス回路122に出力する目標位置信号FBALを変化させ、目標位置を1ステップ変化させる。ジッタ計測部1251は、DMAのランドトラックの先頭位置へ再度戻り、1ステップ変化させた目標位置におけるランド、グルーブトラックでのジッタ信号を測定し、メモリ136に格納する。
【0109】
このように目標位置を所定のステップで変化させながら、ランド、グルーブトラックに記録された信号のジッタを計測していき、所定の回数分(例えば5回)変化させる(S801)。グルーブトラック、ランドトラックの目標位置に対するジッタの特性を、凹部ジッタ特性判定部1252Gと凸部ジッタ特性判定部1252Lとで、それぞれ判定する(S802)。ランドトラック及びグルーブトラックそれぞれにおいて、目標位置とジッタ信号JITの関係であるジッタ特性が、図8A中の特性801のように極小点802近傍においてボトムがフラットな鍋底形状の特性であるか、図8A中の特性803のようにボトムがシャープで極小点804が容易に検出できる逆放物線形状の特性であるかを判定する。
【0110】
判定の方法は実施の形態1と同様に、ジッタ計測部1251により所定のステップで目標位置を変化させて測定されたジッタに基づいて、図8A中の特性803のようにジッタがその最小値805から所定の変化量d以下となる条件を満たす目標位置の範囲806が所定値L以下であった場合は、ジッタ最小の目標位置807が決定できるシャープな特性と判定する。また図8中の特性801のようにジッタがその最小値808から所定の変化量d以下となる条件を満たすフォーカス位置の範囲809が所定値Lを超える場合は、ジッタが最小となる目標位置810が一意に決定できないフラットな特性と判定する。
【0111】
ランドトラックもグルーブトラックもシャープな特性で容易にジッタが最小となる極小点が検出できると判定された場合には、第1目標位置探索部1254はそれぞれのトラックでの特性を実施の形態1と同様に関数近似し(S803)、その関数の極小点を求めることで凹部最適目標位置LBALと凸部最適目標信号GBALとを設定する(S804、S805)。
【0112】
凹部ジッタ特性判定部1252Gおよび凸部ジッタ特性判定部1252Lが、ランドあるいはグルーブトラックのいずれか一方がシャープな特性で極小点を求めることが容易にできると判定され、他方がフラットな特性と判定された場合は、目標位置可変部135はフラットな特性をもつトラックで変化ステップを密にして目標位置を変化させ、ジッタ計測部1251は、再度目標位置に対するジッタを測定しジッタ特性判定部1252Aは、再度ジッタ特性を判定する(S807)。ジッタ最小の目標位置が求められると判定された場合は(S807でYES)、上記処理と同様関数近似部1257はランド、グルーブでそれぞれのジッタ特性を関数近似し(S803)、第1目標位置探索部1254は、その関数の極小点を求めることで最適目標位置LBAL、GBALを設定する(S804、S805)。ジッタ最小の目標位置を求めることのできないフラットな特性と判定された場合は(S807でNO)、第2目標位置探索部1255は、実施の形態1の図4のS408、S409と同様に、ジッタが大きく変化しない目標位置の範囲を求め、その中点に相当する最適目標位置LBAL、GBALを設定する(S808)。
【0113】
凹部ジッタ特性部1252Gおよび凸部ジッタ特性判定部1252Lが、ランドトラックおよびグルーブトラックのいずれもフラットな鍋底形状の特性と判定した場合には、第2目標位置探索部1255はランドトラックおよびグルーブトラックのそれぞれでジッタが大きく変化しない目標位置の範囲を求め、その中点に相当する目標位置をそれぞれ凸部最適目標位置LBAL、凹部最適目標位置GBALとして決定する(S809)。
【0114】
以上のようにランド及びグルーブで別々に特性を判定し、最適な目標位置を探索設定することが本実施の形態2の特徴である。
【0115】
(実施の形態3)
図9Aは、実施の形態3の光ディスク装置3000のブロック図である。図6Aで前述した実施の形態2の光ディスク装置2000の構成要素と同一の構成要素は同一の参照符号を付し、これらの詳細な説明はくり返さない。
【0116】
実施の形態2と異なる点は、光ディスク装置3000がDSP125Bを備える点である。図9BはDSP125Bの詳細ブロック図である。図6Bで前述した実施の形態2のDSP125Aと異なる点は、DSP125Bが、目標位置探索部1253Bを含む点である。目標位置探索部1253Bは、共通目標位置算出部1253Eと凹部目標位置探索部1253Cと凸部目標位置探索部1253Dとを含む。凹部目標位置探索部1253Cと凸部目標位置探索部1253Dとのそれぞれは、第1目標位置探索部1254と第2目標位置探索部1255とを含む。
【0117】
ランドトラックとグルーブトラックとの間で最適目標位置があまりに異なると図23A〜23Dで前述したようにランドからグルーブへ切り換わるときにフォーカス制御でステップ応答が発生する。実施の形態3は、ステップ応答によるフォーカスずれのため切換セクタの情報を読むことができないという課題を解決する。
【0118】
凸部ジッタ特性判定部1252Lと凹部ジッタ特性判定部1252Gとが、凸部であるランドトラックも凹部であるグルーブトラックもシャープな特性で容易にジッタが最小となる極小点が検出できると判定した場合には、凸部目標位置探索部1253Dと凹部目標位置探索部1253Cとは、それぞれのトラックでの特性を関数近似し、その関数の変曲点を求め、それぞれの変曲点に基づいて凸部最適目標位置LBAL、凹部最適目標位置GBALを求める。共通目標位置算出部1253Eは、凸部最適目標位置LBALと凹部最適目標位置GBALとの中間の点(中点)算出し、ランド、グルーブ共通の最適な目標位置として共通目標位置CBALを出力する。
【0119】
凹部ジッタ特性判定部1252Gがグルーブトラックのジッタ特性がシャープな特性と判定し、凸部ジッタ特性判定部1252Lがランドトラックのジッタ特性がフラットな特性と判定した場合は、目標位置可変部135はフラットな特性をもつランドトラックで目標位置の変化ステップを密にし、ジッタ計測部1251は再度目標位置に対するジッタを測定する。凸部ジッタ特性判定部1252Lは再度ジッタ特性を判定する。ジッタ最小の目標位置が求められると凸部ジッタ特性部1252Lが判定した場合は、凸部目標位置探索部1253Dと凹部目標位置探索部1253Cとは、上記処理と同様ランド、グルーブでそれぞれの特性を関数近似し、その各関数の変曲点を求め、凸部最適目標位置LBAL,凹部最適目標位置GBALを出力する。共通目標位置算出部1253Eは、その中間の目標位置を設定する。
【0120】
フラットな特性と凸部ジッタ特性判定部1252Lが判定した場合は、凸部目標位置探索部1253Dの第2の目標位置探索部1255はジッタが大きく変化しない目標位置の範囲を求め、その範囲の中点に相当する目標位置を求め、凸部最適目標位置LBALとして出力する。共通目標位置算出部1253Eは、鍋底形状の凸部最適目標位置LBALと放物線形状の凹部最適目標位置GBALの中間の点を算出し、共通目標位置CBALとして設定する。
【0121】
最後にランドもグルーブもフラットな鍋底形状の特性と判定された場合は、それぞれのトラックでジッタ信号が大きく変化しない目標位置の範囲を求め、その中点に相当するフォーカス位置をランドとグルーブでそれぞれ凸部最適目標位置LBAL、凹部最適目標位置GBALとして求め、その中間の点を共通目標位置CBALとして共通目標位置算出部1253Eは設定する。
【0122】
以上本実施形態3での説明では、ランドトラックの最適な目標位置とグルーブトラックの最適な目標位置との間の中点を共通目標位置CBALとして目標位置を設定するように構成したが、極端にランドあるいはグルーブの一方が他方に比べ、ジッタが悪化していたり、マージンが少なかったりする場合はこの限りではない。
【0123】
例えば、共通目標位置算出部1253Eがランドとグルーブの共通目標位置を求めるときに、ランドトラック及びグルーブトラックそれぞれで最適な目標位置を探索する場合に計測したジッタ値の差が所定値以上ある場合、あるいは最適目標位置から所定の移動量だけ目標位置を移動したときのジッタ差が所定以上ある場合にその悪い方を最適目標位置とする。例えば、ランドトラックで最適目標位置におけるジッタが12%、グルーブトラックで最適目標位置におけるジッタが8%であったときは、比較する所定レベル2%を越えているので、ジッタが悪いランドトラックの最適目標位置を共通目標位置CBALとして設定する。また別な例として、ランドトラックで最適目標位置から1μm離間した目標位置におけるジッタ15%、グルーブトラックで最適目標位置から1μm離間した目標位置におけるジッタが12%であったときは、比較する所定レベル2%を越えているので、ジッタが悪いランドトラックの最適目標位置を共通目標位置CBALとして設定する。
さらに演算処理やメモリに余裕のある場合には、ランドとグルーブの最適目標位置の差とジッタ値の差とに重み付けを行い、その加重平均に基いて共通目標位置CBALを決めても良い。
【0124】
またフラットな特性のほうが多くの場合マージンがあるので、極小点を容易に求められるシャープな特性と判定された側のトラックのジッタ最小となる最適目標位置を求め、フラットな特性側のトラックも同じ値に最適目標位置を設定するように構成すれば、速やかに共通目標位置CBALを求めることができる。
【0125】
上記実施の形態2、3においては、目標位置に対するジッタの特性がシャー
プな特性と判定された場合に、極小点を関数近似によって求めると説明したが、近似の方法によって本発明は限定をうけない。関数近似を使用しなくとも、例えばジッタ信号の等しくなる2つの点のそれぞれの目標位置を正負に等しく変化させていくことで求める方法を使用してもよい。
【0126】
またディスク601の一部の領域(例えば最内周)にエンボスピットで構成されたディスク情報等を格納する場合に、そのエンボスすなわちROM領域での信号のジッタが極小となる目標位置を関数近似等でもとめ、その目標位置を記録可能領域すなわちランド、グルーブトラックでの目標位置探索の際の初期値として設定することにより、ヘッド等の初期状態のばらつきによるデフォーカスを吸収することがさき、さらに安定なシステムとすることができる。またランド及びグルーブトラックでの判定中あるいはフォーカス位置の調整中に外乱等の影響で判定または調整ができずエラーとなった場合には、この初期値に戻すことで安定にリトライ動作に移行することができる。
【0127】
(実施の形態4)
図10は実施の形態4の光ディスク装置4000のブロック図である。図6Aで前述した実施の形態2の光ディスク装置2000の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、これらの詳細な説明は繰り返さない。
【0128】
実施の形態2と異なる点は、光ディスク装置4000が再生信号処理部130とDSP125Cとを備える点である。DSP125Cは、記録判別部141とジッタ計測部1251とジッタ特性判定部1252Aと目標位置探索部1253Aとフィルタ演算回路134を含む。
【0129】
実施の形態2では、予め記録されている領域(例えば交代領域情報を格納するDMA(Disk Management Area)など)を検索して、目標位置の調整を行うが、本実施の形態4の装置4000においては、再生信号RFは、ジッタ検出部124の他に再生信号振幅を検出する再生信号処理部130に入力され、再生信号処理部130で検出された再生信号振幅計測信号RFENVとジッタ信号JITとが記録判別部141に入力される。再生信号振幅計測信号RFENVとジッタ信号JITとランド、グルーブ切換信号LGとに基いて記録判別部141は記録部、未記録部の判別をランドトラック、グルーブトラックとで別々に行うことができる。
【0130】
記録判別部141は、ランド、グルーブで記録されている部分いわゆる記録済みセクタを検出し、所定の長さ(ランドトラック、グルーブトラックで少なくとも各1周以上が望ましい)の記録部分を検出する。ジッタ計測部1251は記録判別部141により検出された記録部分でジッタを計測する。
【0131】
実施2の形態で述べたように、ランドトラックとグルーブトラックとでは、ジッタ特性の形状や最適目標位置が異なるので、正確なジッタ特性の形状判定と最適目標位置の探索が必要である。したがって、ランドとグルーブで目標位置を独立に移動して、その各目標位置とジッタとの関係を求める場合に、ランドとグルーブとでサンプル数が同じになるようにあるいは情報長すなわちセクタ数が同じになるように、ジッタ計測部1251はランドトラックとグルーブトラックで目標位置を変化させてジッタを計測する。
【0132】
最適目標位置の探索は実施の形態1や2で述べたようにジッタ特性の形状に基いて、関数近似や所定の鍋底範囲の中点を求めることで実現することができる。
【0133】
以上のように装置4000の起動時に最適目標位置の探索が終了した後、実際の情報を再生することになるが、再生できなかったときのリトライ処理における目標位置再探索について説明する。
【0134】
図11A〜11CはDVD−RAMディスクの情報ブロックの構成を示す。図10、図11Aを参照して、例えばDVD−RAMディスクにおいてアドレス番号267740のセクタ1101を読もうとしたが読み取りに失敗した場合を述べる。図11Aはアドレス番号267740のセクタ1101を含む情報ブロック1102の構造を示している。図11Aからわかるようにこのセクタ1101を含む情報ブロック1102はアドレス番号267728のセクタ1103から267743のセクタ1104の16個のセクタで構成されている。この情報ブロック1102ではアドレス番号267728のセクタ1103から267741のセクタ1105の14個のセクタがランド1114に含まれ、アドレス番号267742のセクタ1106と267743のセクタ1104の2個のセクタがグルーブ1115に含まれる。
【0135】
CPU140は目標位置探索部1253Aに情報ブロック1102のランド、グルーブ構成を連絡する。目標位置調整に必要なセクタ数は6個のセクタなので、
目標位置探索部1253Aはこの情報ブロック1102で目標位置調整を行う場合、ランド1114は、14個のセクタがあるので調整に必要なセクタ数が得られるが、グルーブ1115については2個のセクタしかないので調整に必要なセクタ数が得られないと判断し、この情報ブロック1102の次の情報ブロック1107(アドレス番号267744から267760の16個のセクタで構成される)と共に2情報ブロック1102、1107を用いて目標位置調整を行う。
【0136】
図11Aのようにアドレス番号267742のセクタ1106から267761(図示しない)の19個のセクタはグルーブ1115に含まれるので、この情報ブロック1102の次の情報ブロック1107(アドレス番号267744から267760)はすべてグルーブ1115に含まれる。
【0137】
これら2つの情報ブロック1102、1107を合計すればランドは14個のセクタ、グルーブは18個のセクタを含むので、それぞれ、調整に必要な6個以上のセクタが得られることがわかる。次にCPU140は移動機構(図示しない)に命じて光ビーム111をDVD−RAMディスク601上の2つの情報ブロック1102、1107上へ移動させる。
【0138】
図11Bを参照して、アドレス番号269000のセクタ1121を読もうとしたが読み取りに失敗した場合を述べる。図11Bはアドレス番号269000のセクタ1121を含む情報ブロック1122の構造を示している。図11Bからわかるようにこのセクタ1121を含む情報ブロック1122はアドレス番号268992のセクタ1123から269007のセクタ1124の16個のセクタで構成されている。この情報ブロック1122ではアドレス番号268992のセクタ1123から268995のセクタ1125までの4個のセクタがランド1127で、アドレス番号268996のセクタ1126から269007のセクタ1124までの12個のセクタがグルーブ1128である。
【0139】
CPU140は目標位置探索部1253Aに情報ブロック1122のランド、グルーブ構成を連絡する。目標位置調整に必要なセクタ数は6個のセクタなので、目標位置探索部1253Aはこの情報ブロック1122で目標位置調整を行う場合、グルーブ1128は12個のセクタがあるので調整に必要なセクタ数が得られるが、ランド1127については4個のセクタしかないので調整に必要なセクタ数が得られないと判断し、この情報ブロック1122の直前の情報ブロック1129も使用して目標位置調整を行う。
【0140】
図11Bのようにアドレス番号268977のセクタ(図示しない)から268995のセクタ1125の19個のセクタはランド1127に含まれるため、この情報ブロック1122の直前の情報ブロック1129(図示せざるアドレス番号268976のセクタから268991のセクタ1130)はランド1127が15個のセクタ、グルーブ1128が1個のセクタで構成されており2つの情報ブロック1121、1129を合計すればランド1127は19個(=4+15)のセクタ、グルーブ1128は13個(=12+1)のセクタの大きさがあるのでそれぞれ調整に必要な6個以上のセクタが得られることがわかる。次にCPU140は移動機構(図示しない)に命じて光ビーム111をDVD−RAMディスク601上の2つの情報ブロック1129、1122へ移動させる。
【0141】
図11Cに示すようにアドレス番号269264のセクタ1141から269279のセクタ1142までの16個のセクタによる情報ブロック1143の場合はすべてのセクタがグルーブ1144でランド1145のセクタが無い。この場合ランド1145に記録されたデータが情報ブロック1143に無いので再調整もランドについてはする必要がない。目標位置探索部1253Aは情報ブロック1143内のグルーブ1144の16個のセクタのみを用いて再調整を行う。グルーブ領域では6個以上のセクタにより精度の良い再調整ができると共に、再調製の必要の無いランド領域の再調整の時間が省略できるという効果がある。同様にグルーブが全くなくすべてがランドで構成されている情報ブロックの場合はグルーブでの再調整は行わない。
【0142】
以上のように、本実施の形態4による光ディスク装置4000によると、目標位置の再調整を行う所望の情報ブロックに含まれるランド、グルーブのいずれかの領域が非常に小さくても、その情報ブロックの近傍の前後いずれかの情報ブロックを加えて、ランドとグルーブとの各々ほぼ等しい条件で目標位置調整を行うことにより、どのような場所での再調整でも調整に必要なセクタ数が得られるので精度の高い目標位置の探索ができる。
【0143】
(実施の形態5)
実施の形態5について説明する。実施の形態5は、図10のブロック図で示す実施の形態4とほぼ同様の構成である。
【0144】
実施の形態4で少なくとも1周のジッタを検出、計測することを提案したが、図12Aに示すように光ディスクには面振れがある。光ディスクはチルトを有する。面振れとチルトとが互いに影響して、ディスクが回転する間でのジッタの変化は図12Bに示すように一様でなくなる。このとき最適目標位置も変動しており、例えば90度毎の最適目標位置の変動は図12Cのようになる。したがって、ディスクモータ102から得られる回転制御用のFGを用いて、ディスク601の1回転のトラックを所定の角度毎(例えば90度毎)に分割し、その分割したトラック毎に目標位置を変化させてジッタ計測部1251はジッタの計測を行う。これによって各分割された各トラック毎に最適な目標位置を求めることができる。求めた1回転における各分割トラックにおける最適目標位置は下記のような設定方法があるが、これは光ディスク装置の状態に応じて適当に設定すればよい。
1) 所望の再生セクタが数セクタの場合に、そのセクタの回転位置(分割時間)に対する目標位置を個別設定
2) 最適目標位置の1回転で変動量が小さい場合は、1回転での最適目標値の平均値をランドトラック、グルーブトラックのそれぞれについて出力する。
3) 最適目標位置の1回転(1周期)の変動量が大きい場合は、例えばフォーカス制御系の応答に対して問題にならない時定数で、最適目標位置にLPF(ローパスフィルタ)をかける。
【0145】
以上説明したようにまたディスクの面振れやチルトが発生して一回転の最適な目標位置が変化してもこの実施の形態5を用いることで、目標位置誤差の発生を低減し、再生性能をさらに向上することができる。
【0146】
(実施の形態6)
図13Aは、実施の形態6の光ディスク装置6000のブロック図である。図13Bは、光ディスク装置6000のDSP125Dの詳細ブロック図である。図1Aで前述した実施の形態1の光ディスク装置1000の構成要素と同一の構成要素には同一の参照番号を付し、これらの詳細な説明は繰り返さない。
【0147】
実施の形態1と異なる点は、光ディスク装置6000が再生信号処理部130とDSP125Dを備える点である。DSP125Dは再生信号振幅計測部1251Aと再生信号振幅特性判定部1252Bと目標位置探索部1253とフィルタ演算回路134とを含む。再生信号振幅計測部1251Aは、メモリ136Aと目標位置可変部135Aとを含む。再生信号処理部130は、再生信号RFに基いて再生信号振幅計測信号RFENVを生成する。再生信号振幅計測部1251Aは、再生信号振幅計測信号RFENVに基いて再生信号振幅を計測する。
【0148】
図14A〜図14Cに諸処の場合の目標位置と再生信号振幅の関係を示す。
【0149】
図13A、図13B、図14A〜図14C、図15を参照して、再生信号振幅計測計1251Aの目標位置可変部135Aは、目標位置信号FBALをフォーカスバランス回路122に出力し、フォーカス制御の目標位置を可変する。目標位置可変部135Aは、所定量目標位置を変化させる。再生信号振幅計測部1251Aは、そのときの再生信号振幅RFENVを各目標位置とその目標位置に対する再生信号振幅とをテーブル状の内蔵メモリ136Aに保存する(S1501)。
【0150】
再生信号振幅特性判定部1252Bはメモリ136Bの中の再生信号振幅測定データに基いて、再生信号振幅が極大となる目標位置が一意に決定できるかどうかを判定する(S1502)。判定方法は種々の方法が考えられるが、例えば図14Aに示すように、再生信号振幅がその極大値1401から所定の変化量d以下となる条件を満たす目標位置の範囲1402が所定値L以下であった場合は、再生信号振幅極大の目標位置1403が決定できるシャープな特性と判定する。図14B,図14Cに示すように、再生信号振幅がその極大値1404、1405から所定の変化量d以下となる条件を満たす目標位置の範囲1406、1407が所定値Lを超える場合は、再生信号振幅が極大となる目標位置が一意に決定できないフラットな特性と判定する。
【0151】
図14Aのような特性で再生信号振幅が極大となる目標位置が一意に決定できると判定した場合は(S1502でYES)、第1目標位置探索部1254は、放物線状(2次関数状)の特性を利用してその2点1408、1409の中点M1402を検出することで、探索すべき最適な目標位置1403を求める。またさらに精度を上げるために、関数近似部1257は目標位置Xに対する再生信号振幅Yの関係を関数近似し(S1503)、第1制御部1256は再生信号振幅が大きくなる方向に目標位置を移動させて、近似した関数の極大点を検出することで(S1504)、再生信号振幅が略略最大となる最適目標位置1403を求めることができる(S1505)。
【0152】
図14Bのように目標位置と再生信号振幅との関係が極大点M1403近傍においてフラットであるときは、上記の方法を用いても、精度良く最適目標位置を求めることが困難であり、精度が悪いときはフラット部分の端を最適目標位置とするおそれがある。また図14Cのように極大点M1404がフラット部分の端の方にあるときにも、最適目標位置1410がフラット部分の端(A近傍)になり、小さな目標位置ずれが生じても再生信号振幅が極端に悪化するためフォーカス制御は不安定になる。図14B及び図14Cのような特性となる場合には、再生信号振幅特性判定部1252Bは再生信号振幅最大となる点を探索不可能なフラットな鍋底形状である判定する(S1502でNO)。
【0153】
探索不可能であると判定した場合には、再生信号振幅計測部1251Aは、極大点M1403またはM1404近傍において再生信号振幅RFENVの測定を目標位置可変部135Aによる目標位置の変化ステップを密にして行った上で(S1506)、再生信号振幅判定部1251Aは再度再生信号振幅極大の目標位置が決定できるかをS1502と同じ方法で判定する(S1507)。
【0154】
再度再生信号振幅極大となる点を探索不可能なフラットな再生信号振幅特性の形状であると判定された場合は(S1507でNO)、第2目標位置探索部1255は再生信号振幅が大きく変化しない目標位置の範囲1406、1407を抽出し、その範囲の中点M1403、M1405に対応する目標信号1411、1412を最適目標位置として求める(S1508、S1509)。これによって正負のデフォーカスマージンを等しくすることができ、安定したフォーカス制御ができる。
【0155】
第1目標位置探索部1254は、望ましくは以下の方法で最適目標位置を探索する。
【0156】
図16Aに示すように、第1目標位置探索部1254は、第1の目標位置1601で第1の再生信号振幅値を得た後、第2の目標位置1602で第2の再生信号振幅値を得る。第1制御部1256は、第1と第2の再生信号振幅の大小を比較する。第2ジッタは第1ジッタよりも大きいので、第1制御部1256はさらに再生信号振幅が増加すると推定される方向1626に第3の目標位置1603を設定し第3の再生信号振幅値を得る。第1制御部1256は第2および第3再生信号振幅を比較して、第3再生信号振幅が第2再生信号振幅よりも大きくないので、方向1626とは逆の方向に第4目標位置1604を設定し第4の再生信号振幅を得る。同様にして第5以降の目標位置1605、1606を設定する。第1制御部1256は、再生信号振幅が現在の点より増加すると推定される未測定点へ移動し、所定のサンプル数に達すると終了する。この方法では、再生信号振幅が略最大となる位置を挟んで正負の方向に存在する目標位置を速やかかつ確実に得ることができ、その目標位置と再生信号振幅値の関係からから回帰分析、関数近似などを使用して求めた再生信号振幅が略最大となる位置を最適目標位置とする。
【0157】
第2目標位置探索部1255は、望ましくは以下の方法で最適目標を探索する。図16Bに示すように、再生信号振幅特性判定部1252Bが逆鍋底形状と判別した場合は、第2目標位置探索部1255は移動するSTEPを細かくするとともに、あらかじめ決定している方向に移動し、再生信号振幅のほとんど変化しないフラットな目標位置の範囲を求める。
【0158】
第2目標位置探索部1255は、第1の目標位置1611で第1の再生信号振幅を得た後、第2の目標位置1612で第2の再生信号振幅を得る。第2制御部1258は所定の方向1622へ目標位置を移動させる。測定する再生信号振幅が所定の変化量以内である目標位置1617までの間、目標位置の移動と得られた再生信号振幅の評価を繰り返す。目標位置1618で再生信号振幅が所定量以上に減少したとき、逆鍋底形状の肩の部分1624を通過したと判断し、その方向1622への移動をやめ、逆方向へ目標位置を移動させる。同様に目標位置1621で再生信号振幅が所定量以上に減少したとき、逆鍋底形状の肩の部分1625を通過したと判断する。第2目標位置探索部1255は、フラットな目標位置の範囲1623を求め、その求めた範囲1623の中点にあたる目標位置を最適な目標位置とする。
【0159】
逆鍋底形状の場合は、肩の部分1624、1625を通過すると急激に再生信号振幅が悪化するので、目標位置を移動させていくと、フォーカス制御がはずれてしまう。よって逆鍋底形状と判定したときは、探索のための移動を制限したほうがよい。フラットな部分が、所定の範囲以上あるために、十分なマージンが確保できている場合は、そのフラットな部分の範囲の中点を算出し最適目標位置として設定する。
【0160】
放物線形状の場合に、関数近似部1257により関数で近似した再生信号振幅特性が理想的な特性からかなりはずれている場合は、関数近似で求めた再生信号振幅極大点での目標位置と実際に極大値をとる目標位置とでは、かなり異なる場合がある。この場合には、関数近似部1257で関数近似した再生信号振幅特性の理想的な特性に対する近似度を近似値関数測定部1259が求め、その近似度が所定値以上のときは、実測データに基いて最大再生信号振幅をとる目標位置を最適目標位置を求める。
【0161】
(実施の形態7)
図17Aは、実施の形態7の光ディスク装置7000のブロック図である。図6Aで前述した実施の形態2の光ディスク装置2000の構成要素と同一の構成要素には同一の参照番号を付し、これらの詳細な説明は繰り返さない。
【0162】
実施の形態2と異なる点は、光ディスク装置7000が、再生信号処理部130と、DSP125Eとを備える点である。DSP125Eは、再生信号振幅計測部1251Aと再生信号振幅特性判定部1252Cと目標位置探索部1253Aとを含む。
【0163】
図17Bは、DSP125Eの詳細ブロック図である。図6Cで前述した実施の形態2のDSP125Aと異なる点は、DSP125Eが再生信号振幅計測部1251Aと再生信号振幅特性判定部1252Cとを含む点である。再生信号振幅計測部1251Aは、メモリ136Aと目標位置可変部135Aとを含む。再生信号振幅特性判定部1252Cは、凹部再生信号振幅特性判定部1252Dと、凸部再生信号振幅特性判定部1252Eとを含む。
【0164】
すなわち本実施の形態7においては実施の形態2と同様に図13Aのディスク101は図6Cで示すように凹凸の案内溝のトラックをもつディスク601である。光ビームスポットのプロファイルあるいは光学収差と溝形状との関係で、上記凹凸トラックは凹部と凸部とで再生信号振幅が最大となる最適目標位置が異なる場合が一般的である。目標位置可変部135Aはこの凹部のトラックおよび凸部のトラックにおいて、別々に目標位置を変化させる。再生信号振幅計測部1251Aは、凹部トラックおよび凸部トラック別々に再生信号振幅を測定する。凹部再生信号振幅特性判定部1252D、凸部再生信号振幅特性判定部1252Eは、それぞれの再生信号振幅特性を判定する。
【0165】
図17Aから17Dを参照して、光ディスク装置7000の動作を説明する。実施の形態2と同様にまず装置7000に図6Cのようなディスク601が挿入されると、DSP125Eはディスクモータ102を回転させ、光源103を発光させる。その後フォーカスアクチュエータ127にフォーカス駆動信号FODを送り、収束レンズ107をディスク601に接近離間させる。そのときマトリックス検出回路121が出力する収束状態信号FSに基づいてフォーカス制御器132がフォーカス制御を実行し、トラッキングアクチュエータ(不図示)を用いてトラッキング制御をかける。DSP125Eは所定のトラック位置を検索し、そのトラック位置でコマンド処理待ち状態となる。ホストからの命令コマンドにより所望のトラックの情報を再生あるいは所望のトラックに記録を行う。
【0166】
この起動処理の中で、DSP125Eは予め記録されている領域(例えば交代領域情報を格納するDMA(Disk Management Area)など)を検索し、目標位置の調整を行う。再生信号振幅計測部1251Aは、まずDMAのランドトラックの先頭位置を検索し、先頭位置からランドトラックの終了位置まで再生信号振幅計測信号RFENVを計測し、その平均値をメモリ136Aに格納する。光ディスク601はスパイラル状のトラックを有するので、光ビームはランドトラックに続くグルーブトラックに突入していく。再生信号振幅計測部1251Aは、グルーブトラックの先頭位置から終了位置まで再生信号振幅を計測し、その平均値をメモリ136Aに格納する。その後目標位置可変部135Aはフォーカスバランス回路122に出力する目標位置信号FBALを変化させ、目標位置を1ステップ変化させる。再生信号振幅計測部1251AはDMAのランドトラックの先頭位置へ再度戻り、1ステップ変化させた目標位置におけるランド、グルーブトラックでの再生信号振幅を測定し、メモリ136Aに格納する(S1701)。
【0167】
このように目標位置を所定のステップで変化させながら、ランド、グルーブトラックに記録された信号の再生信号振幅を計測していき、所定の回数分(例えば5回)変化させる(S1701)。ランドトラック、グルーブトラックの目標位置に対する再生信号振幅の特性を、凹部再生信号振幅特性判定部1252Dと凸部再生信号振幅特性判定部1252Eとは、それぞれ判定する(S1702)。ランドトラック及びグルーブトラックそれぞれにおいて、目標位置と再生信号振幅の関係である再生信号振幅特性が、図17C中の特性1701のように極大点1702近傍においてフラットな特性であるか、図17C中の特性1703のようにシャープで極大点1704が容易に検出できる特性であるかを判定する。
【0168】
判定の方法は実施の形態6と同様に、所定のステップで目標位置を変化させて測定された再生信号振幅に基いて、再生信号振幅がその極大値1705から所定の変化量d以下となる条件を満たす目標位置の範囲1706が所定値L以下であった場合に再生信号振幅極大の目標位置1707が決定できるシャープな特性と判定する。再生信号振幅がその極大値1708から所定の変化量d以下となる条件を満たすフォーカス位置の範囲1709が所定値Lを超える場合は、再生信号振幅が最大となる目標位置が一意に決定できないフラットな特性と判定する。
【0169】
ランドトラックもグルーブトラックもシャープな特性で容易に再生信号振幅が最大となる極大点が検出できると判定された場合には、第1目標位置探索部1254はそれぞれのトラックでの特性を関数近似し(S1703)、その関数の極大点を求めることで凹部最適目標位置LBALと凸部最適目標位置GBALを設定する(S1704、S1705)。
【0170】
凹部再生信号振幅特性判定部1252Dおよび凸部再生信号振幅特性判定部1252Eが、ランドあるいはグルーブトラックのいずれか一方がシャープな特性で極大点を求めることが容易にできると判定し、他方がフラットな特性と判定された場合は、目標位置可変部135Aはフラットな特性をもつトラックで変化ステップを密にして目標位置を変化させ、再生信号振幅計測部1251Aは再度目標位置に対する再生信号振幅を測定し(S1706)再生信号振幅特性判定部1252Cは再度再生信号振幅特性を判定する(S1707)。再生信号振幅極大の目標位置が求められると判定された場合は(S1707でYES)、上記処理と同様関数近似部1257はランド、グルーブでそれぞれの特性を関数近似し(S1703)、その関数の極大点を求めることで最適な目標位置LBAL、GBALを設定する(S1704、S1705)。再生信号振幅極大の目標位置を求めることのできないフラットな特性と判定された場合は、第1目標位置探索部1254は、極大点を容易に求められるシャープな特性と判定された側のトラックの再生信号振幅極大となる目標位置を求め、フラットな特性側のトラックも同じ値に設定することで、速やかにかつ安定に目標位置を調整することができ、安定したフォーカス制御及び信号再生が可能となる(S1708)。ランド及びグルーブ両方ともフラットな特性と判定された場合は、第2目標位置探索部1255はどちらか一方のトラックにおいて再生信号振幅の変化しない目標位置の範囲を求め、その中点に相当する目標位置をランド、グルーブ両方に設定する(S1709)。
【0171】
実施の形態7においては、目標位置に対する再生信号振幅の特性がシャープな特性と判定された場合に、その再生信号振幅の極大点を関数近似によって求めると説明したが、近似の方法によって本発明は限定をうけない。また関数近似を使用しなくとも、例えば再生信号振幅の等しくなる2つの点のそれぞれの目標位置を正負に等しく変化させていくことで求める方法を使用してもよい。
【0172】
またディスク601の一部の領域(例えば最内周)にエンボスピットで構成されたディスク情報等を格納する場合に、そのエンボスすなわちROM領域での信号の再生信号振幅が極大となる目標位置を関数近似等でもとめ、その目標位置を記録可能領域すなわちランド、グルーブトラックでの目標位置の初期値として設定することにより、ヘッド等の初期状態のばらつきによるデフォーカスを吸収することがさき、さらに安定なシステムとすることができる。またランド及びグルーブトラックでの判定中あるいはフォーカス位置の調整中に外乱等の影響で判定または調整ができずエラーとなった場合には、この初期値に戻すことで安定にリトライ動作に移行することができる。
【0173】
以上説明したようにジッタを検出する実施の形態1及び実施の形態2を実施の形態6、7として再生信号振幅を検出するように構成することで実現できることを説明したが、実施の形態3、4、5も同様にジッタの検出を再生信号振幅の検出に置換することができる。
【0174】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、目標位置に対する再生信号の特性に基づいた最適な目標位置探索方法を実行し、最適目標位置を速やかに精度よく探索することにより、安定な目標制御と再生信号性能を確保できる。
【0175】
またDVD−RAMディスクのような凹凸状のランドトラック、グルーブトラックを有する媒体において、光学収差やビームプロファイルなどの要因でランドトラックとグルーブトラックとの間で目標位置に対するジッタや再生信号振幅の特性が大きく異なる場合でも、最適目標位置を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における光ディスク装置の構成図
【図2A】実施の形態1における光ディスク装置のジッタ検出部の構成図
【図2B】実施の形態2における光ディスク装置のDSPの構成図
【図3A】実施の形態1における目標位置に対するジッタ特性図
【図3B】実施の形態1における目標位置に対する他のジッタ特性図
【図3C】実施の形態1における目標位置に対するさらに他のジッタ特性図
【図4】実施の形態1の目標位置探索のフローチャート
【図5A】実施の形態1における目標位置探索を説明するグラフ
【図5B】実施の形態1における他の目標位置探索を説明するグラフ
【図6A】実施の形態2における光ディスク装置の構成図
【図6B】実施の形態2における光ディスク装置のDSPの構成図
【図6C】実施の形態2で用いるディスクの模式図
【図7A】実施の形態2におけるディスク凹凸部それぞれの目標位置に対するジッタ特性図
【図7B】実施の形態2におけるディスク凹凸部それぞれの目標位置に対する他のジッタ特性図
【図8A】実施の形態2における目標位置探索を説明するグラフ
【図8B】実施の形態2の目標位置探索のフローチャート
【図9A】実施の形態3における光ディスク装置の構成図
【図9B】実施の形態3における光ディスク装置のDSPの構成図
【図10】実施の形態4における光ディスク装置の構成図
【図11A】実施の形態4におけるDVD−RAMディスクの情報ブロックの構成を示す図
【図11B】実施の形態4におけるDVD−RAMディスクの情報ブロックの他の構成を示す図
【図11C】実施の形態4におけるDVD−RAMディスクの情報ブロックのさらに他の構成を示す図
【図12A】実施の形態5における光ディスクの回転角と面ぶれ量との関係を示すグラフ
【図12B】実施の形態5における光ディスクの回転角とジッタとの関係を示すグラフ
【図12C】実施の形態5における光ディスクの回転角と最適目標位置との関係を示すグラフ
【図13A】実施の形態6における光ディスク装置の構成図
【図13B】実施の形態6における光ディスク装置のDSPの構成図
【図14A】実施の形態6における目標位置に対する再生信号振幅特性図
【図14B】実施の形態6における目標位置に対する他の再生信号振幅特性図
【図14C】実施の形態6における目標位置に対するさらに他の再生信号振幅特性図
【図15】実施の形態6における目標位置探索のフローチャート
【図16A】実施の形態6における目標位置の探索を説明するグラフ
【図16B】実施の形態6における他の目標位置の探索を説明するグラフ
【図17A】実施の形態7における光ディスク装置の構成図
【図17B】実施の形態7における光ディスク装置のDSPの構成図
【図17C】実施の形態7における目標位置の探索を説明するグラフ
【図17D】実施の形態7における目標位置探索のフローチャート
【図18A】従来の光ディスク装置の構成図
【図18B】従来の目標位置の探索方法を説明するグラフ
【図19A】従来の他の光ディスク装置の構成図
【図19B】従来の目標位置の他の探索方法を説明するグラフ
【図20A】目標位置に対するジッタ特性を示すグラフ
【図20B】目標位置に対する他のジッタ特性を示すグラフ
【図20C】目標位置に対するさらに他のジッタ特性を示すグラフ
【図21A】目標位置に対する再生信号振幅特性を示すグラフ
【図21B】目標位置に対する他の再生信号振幅特性を示すグラフ
【図21C】目標位置に対するさらに他の再生信号振幅特性を示すグラフ
【図22】ランドとグルーブでの目標位置に対するジッタ特性を示すグラフ
【図23A】ランドトラックとグルーブトラックとでの目標位置の切り換えを示すグラフ
【図23B】目標位置をランドトラックとグルーブトラックとで切り換えるときのフォーカスエラー応答波形を示すグラフ
【図23C】目標位置をランドトラックとグルーブトラックとで切り換えるときのジッタの応答波形を示すグラフ
【図23D】目標位置をランドトラックとグルーブトラックとで切り換えるときの再生信号振幅の応答波形を示すグラフ
【符号の説明】
131 光学系
133 移動手段
109 光検出器
121 マトリックス演算器
132 フォーカス制御器
124 ジッタ検出部
130 再生信号処理部
1251 ジッタ計測部
1251A 再生信号振幅計測部
1252 ジッタ特性判定部
1252B 再生信号振幅特性判定部
1253 目標位置探索部

Claims (9)

  1. 凹状の形状を有する凹部情報トラックと凸状の形状を有する凸部情報トラックとを有する情報担体から再生された信号により、各々のトラックの再生品質信号を取得する再生品質信号計測手段であって、フォーカスの目標位置を変化させ、変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生品質信号の値を計測する再生品質信号計測手段と、
    前記凹部情報トラックの再生信号の品質を示す凹部再生品質信号の特性を判定する凹部再生品質信号特性判定手段及び前記凸部情報トラックの再生信号の品質を示す凸部再生品質信号の特性を判定する凸部再生品質信号特性判定手段を含む再生品質特性判定部と、
    前記凹部再生品質信号特性判定手段及び前記凸部再生品質信号特性判定手段の判定結果を入力し、前記凹部再生品質信号が最適な値となるような凹部最適目標位置を探索する凹部目標位置探索手段及び前記凸部再生品質信号が最適な値となるような凸部最適目標位置を探索する部目標位置探索手段を含む目標位置探索部と、を含み、
    前記目標位置探索部は、
    更に、前記凹部最適目標位置と前記凸部最適目標位置とに基づいて、前記凹部情報トラックと前記凸部情報トラックとで共通に用いられる共通目標位置を決定する共通目標位置算出手段を含み、
    前記目標位置探索部は、いずれか一方の形状のトラック再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとる放物線形状を有し、かつ、他方の再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとることのない鍋底形状を有すると判定された場合に、当該一方の形状の情報トラックについての再生品質信号が最適な値となるような最適目標位置を探索した結果を、他方の形状の情報トラックについての前記目標位置として決定する、
    光ディスク装置。
  2. 前記目標位置探索部は、前記凹部再生品質信号特性判定手段と前記凸部再生品質信号特性判定手段との出力が、両方の前記再生品質信号において前記所定範囲で略略極値をとる放物線形状を有すると判定した判定した場合に、
    前記共通目標位置算出手段により算出された凹部目標位置探索部と凸部目標位置探索部との各々で探索された目標位置の中点を、前記共通目標位置として決定する、
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記再生品質信号は、再生信号のジッタである、請求項1または2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記再生品質信号は、再生信号の振幅値である、請求項1または2に記載の光ディスク装置。
  5. 前記凹部目標位置探索手段は、前記再生品質信号が前記所定範囲で前記放物線形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第1目標位置探索手段と、前記再生品質信号が前記所定範囲で前記鍋底形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第2目標位置探索手段とを含み、
    前記凸部目標位置探索手段は、前記再生品質信号が前記所定範囲で前記放物線形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第1目標位置探索手段と、前記再生品質信号が前記所定範囲で前記鍋底形状を有する場合に、前記最適目標位置を探索する第2目標位置探索手段とを含む、請求項1または2記載の光ディスク装置。
  6. 前記凹部目標位置探索部および前記凸部目標位置探索部にそれぞれ設けられた前記第1目標位置探索手段は、前記最適目標位置を探索する過程において、前記再生品質信号が良くなると推測される方向に前記目標位置を移動させる第1制御手段を含み、
    前記凹部目標位置探索部および前記凸部目標位置探索部にそれぞれ設けられた前記第2目標位置探索手段は、予め定められた方向に前記目標位置を移動させる第2制御手段を含む、請求項5記載の光ディスク装置。
  7. 前記第1目標位置探索手段は、前記目標位置と前記再生品質信号の値との関係を近似する近似関数を求める関数近似手段を含み、
    前記第1目標位置探索手段は、前記近似関数に基づいて、前記最適目標位置を決定する、請求項6記載の光ディスク装置。
  8. 前記第2目標位置探索手段は、前記目標位置の探索範囲を所定の範囲に制限する、請求項6記載の光ディスク装置。
  9. 光ディスク装置で用いられるプロセッサであって、
    前記光ディスク装置は、
    凹状の形状を有する凹部情報トラックと凸状の形状を有する凸部情報トラックとを有する情報担体から再生された信号により、各々のトラックの再生品質信号を取得する再生品質信号計測手段であって、フォーカスの目標位置を変化させ、変化させた前記目標位置のそれぞれに対応する前記再生品質信号の値を計測する再生品質信号計測手段と、
    前記凹部情報トラックの再生信号の品質を示す凹部再生品質信号の特性を判定する凹部再生品質信号特性判定手段及び前記凸部情報トラックの再生信号の品質を示す凸部再生品質信号の特性を判定する凸部再生品質信号特性判定手段を含む再生品質特性判定部と、
    を含み、
    前記プロセッサは、
    前記凹部再生品質信号特性判定手段及び前記凸部再生品質信号特性判定手段の判定結果を入力し、前記凹部再生品質信号が最適な値となるような凹部最適目標位置を探索し、
    前記凸部再生品質信号が最適な値となるような凸部最適目標位置を探索し、
    更に、前記凹部最適目標位置と前記凸部最適目標位置とに基づいて、前記凹部情報トラックと前記凸部情報トラックとで共通に用いられる共通目標位置を決定する処理を実行し、
    いずれか一方の形状のトラック再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとる放物線形状を有し、かつ、他方の再生品質信号が前記所定範囲で略略極値をとることのない鍋底形状を有すると判定された場合に、当該一方の形状の情報トラックについての再生品質信号が最適な値となるような最適目標位置を探索した結果を、他方の形状の情報トラックについての前記目標位置として決定する、
    光ディスク装置で用いられるプロセッサ。
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