JP5623948B2 - 推奨記録条件の決定方法及び記録調整方法 - Google Patents

推奨記録条件の決定方法及び記録調整方法 Download PDF

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Description

本発明は,記録調整方法及び記録パワー調整方法,並びに当該記録調整方法及び記録パワー調整方法を実施する光情報記録再生装置,及び情報記録媒体に関する。
現在,光情報記録媒体である光ディスクとして,CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disc),BD(Blu-ray Disc)などが普及しており,近年ではBDのデータ層を3〜4層に増加させたBDXLも商品化されている。これらの光ディスクには,再生専用型(ROM:Read Only Memory),追記型(R:Recordable),書き換え型(RE:Rewritable)等,様々な種類がある。
光ディスクにおける情報の記録再生は,レーザ光を用いて行われる。追記型及び書き換え型光ディスクへの記録では,レーザ光をデータ層に照射し,データ層の光学特性を変化させる。この時,データ層には光学特性が変化した領域であるマークと,変化していない領域であるスペースが形成され,これらマークとスペースの組合せによって情報は記録されることとなる。一方,再生では,記録よりも低いパワーのレーザ光をデータ層に照射し,その反射光量を検出する。この反射光量は,レーザの光スポットがマーク上にある場合と,スペース上にある場合で変化するため,反射光量の変化を用いて情報は再生される。
上述した光ディスクの記録再生において,光スポットの位置はフォーカスサーボとトラッキングサーボによって制御される。フォーカスサーボは光ディスクの垂直方向にレーザ光の焦点を移動させる制御であり,これによりレーザ光の焦点は常にデータ層上に維持される。また,トラッキングサーボは光ディスクの水平方向(面内方向)に光スポットを移動させる制御であり,これにより光スポットは常にマーク,スペース列(以降トラック呼ぶ)上に維持される。これらの制御によって,記録再生中の光スポットは常にデータ層のトラック上を走査することができる。
トラッキングサーボにおける光スポットの位置制御は,トラックからのオフセット量と相関のあるトラッキングエラー信号(TES)に基づいて行われる。TESはトラックからの反射光の回折パターンから算出される信号であり,その生成方式の代表例としてDPD(Differential Phase Detection)方式とPP(Push-pull)方式が挙げられる。DPD方式は,トラックを構成するマークとスペースの回折を利用するため,マークが凹凸形状のピットで形成される再生専用型光ディスクにおいて主に用いられる。一方,PP方式は主に追記型及び書き換え型光ディスクにおいて用いられ,これらのデータ層上に存在するトラックのガイド溝であるグルーブの回折を利用する。
ここで,グルーブによる回折光を利用したPP方式によるTES(以降PP−TESと呼ぶ)の生成原理を,図1を用いて説明する。図1(a)は,グルーブと平行に2分割されたフォトディテクタ101aと,引き算回路102aによって構成されるPP−TES生成回路の模式図である。ディテクタ101aで受光される反射光のA,B領域の光強度はグルーブによる回折によって,光スポットのグルーブからのオフセット量に応じて変化する。そのため,ディテクタ101aのA,Bからの信号の差分を引き算回路102aで取得することにより,PP−TESは生成される。図1(b−1)は,スポット101bがグルーブ102b上を過った場合の模式図であり,その際に生成されるPP−TESの模式図が図1(c)である。図1(c)から分かるように,グルーブ中心とPP−TESの立ち下がりのゼロクロス点(グルーブ位相によっては立ち上がりのゼロクロス点)は一致しているため,PP−TESが常にこのゼロクロス点と一致するように光スポット101bを制御することで,光スポット101bはトラック上に維持される。このトラッキングサーボは,図1(b−2)に示すような再生専用型光ディスクのピット104bからも生成可能である。この場合,光スポット103bがピット上を通過した場合はPP−TESは振幅を持つが,ピット間を通過した場合はPP−TES振幅はほぼゼロとなる。しかし,スポットの移動速度はトラック垂直方向よりも平行方向に十分早いため,PP−TESの平均としては図1(c)と同様な信号が得られる。
再生専用型光ディスクのピットに対して,PP方式よりも安定にTESを生成する方式がDPD方式である。DPD方式で用いるTES(以降DPD−TESと呼ぶ)の生成方法を,図2を用いて説明する。図2(a)はDPD−TES生成回路の模式図であり,DPD方式では4分割のフォトディテクタ201aを使用する。ディテクタ201aで受光される反射光の対角成分の和A+CとB+Dの光強度比は,ピットエッジの回折によって変化する。そこで,図2(b)のように光スポット201bがピット202b列を過った場合を想定し,その際に生成されるDPD−TESを以下に述べる。
まず,ディテクタ201aで受光された信号から,加算回路202aによってA+C入力信号S211,及びB+D入力信号S212が作られる。これらの信号の模式図が図2(c)であり,光スポットのオフセット方向に応じて,ピットエッジにおける各信号の相対位置が変化している。これらの信号は高域強調回路203aによって高周波成分が強調され,二値化器204aによってA+C二値化信号S221及びB+D二値化信号S222に変換される。二値化された信号の模式図が図2(d)である。二値化された信号を用いて,位相差検出器205aではA+C二値化信号とB+D二値化信号の相対位相差を検出し,A+C二値化信号の位相が進んでいる場合には進み位相パルス信号S231を生成し,遅れている場合には遅れ位相パルス信号S232を生成する。それぞれの信号の模式図が図2(e)であり,図中には続くLPF206aで処理した後の信号S241及びS242も示してある。
最後に,これらの信号の差分を引き算回路207aで演算することによって,DPD−TESが生成される。図2(b)の場合に生成されるDPD−TESの模式図が図2(f)であり,図中には進み位相パルス信号と遅れ位相パルス信号の差分信号S250も示してある。以上で生成されるDPD−TESの立ち下がりのゼロクロス点はスポット201bがトラック中心にある場合と一致している。従って,DPD−TESが常にこのセロクロス点と一致するように光スポットを制御することで,光スポット201bはトラック上に維持される。
これらに代表されるTESによってトラッキングサーボは制御され,従来の光ディスクでは記録再生時に高い精度の位置決めが実現されてきた。
近年,光ディスクの大容量化に向け,BDXLよりもデータ層を増やし,ディスク1枚当たりの容量を増加させる方式が学会等で報告されている。また,データ層を増やした場合の媒体作成プロセスを容易化するために,データ層からグルーブ構造を無くす方式(グルーブレス)も提案され,非特許文献1では16層のデータ層を持つ追記型のグルーブレス光ディスクが報告されている。本方式のディスクには16層のデータ層に加え,グルーブ構造を持つサーボ面が存在する。また,記録再生装置には記録再生に用いるレーザとスポットの相対位置が固定された,波長の異なるサーボ専用のレーザが追加されている。これにより,サーボ専用のレーザでディスクのサーボ面にトラッキングサーボを行い,サーボスポットと同期して動く記録再生スポットで記録再生を行うことができ,実質的にデータ層でのトラッキングサーボを実現している。
US 2010/0260025 A1
Pioneer, TDK, 16 layers Write Once Disc with a Separated Guide Layer, ISOM10’ Th-L-07
グルーブレス光ディスクにおいて,媒体可換を考慮すると,光ディスク装置間でサーボ用レーザと記録再生用レーザの相対位置が異なっている場合がある。その場合,サーボ面でトラッキングサーボを行っても,データ層の予定しているトラックを正確に走査できない。また,ディスクが傾きレーザ光が斜めに入射した場合にも,ディスク内におけるサーボ用レーザと記録再生用レーザのスポット相対位置は変化するため,サーボ面でのトラッキングサーボではデータ層の予定しているトラックを正確に走査できない。従って,グルーブレス光ディスクにおいては,データ層の既記録マークを用いてトラッキングサーボできることが望ましい。
しかし,記録マークの状態によっては,PP−TESやDPD−TESを用いてトラッキングサーボできない場合がある。
図3は,特許文献1で規定される光学系で,トラックピッチ0.32μmで規格化したマーク幅とPP−TES振幅の関係を示す図である。PP−TES振幅は記録マーク幅が狭い場合も,広い場合も減少しており,マーク幅によっては光ディスク装置のトラッキングサーボ回路の性能で決定されるPP−TES振幅の下限値を下回り,正確なトラッキングサーボが不可能となる。従って,記録マークでトラッキングサーボをかけるには,記録マークの幅を適度なサイズに調整する必要がある。
同様のことはDPD方式でトラッキングサーボを行う場合にも言える。図4(a)〜(c)は,トラックピッチで規格化した記録マーク幅とDPD−TES及びDPD−TES生成に関わる信号の関係を示す図であり,再生条件は図3と同様に特許文献1に基づく。図4(a)の縦軸は,図2(a)のDPD−TES生成回路における(A+C)入力信号S211又は(B+D)入力信号S212(以降,DPD入力信号と呼ぶ)の振幅である。また,図4(b)の縦軸はDPD−TES振幅である。また,図4(c)の縦軸はDPD−TESの相対時間差(以降,DPD相対時間差と呼ぶ)であり,所定のトラックオフセット量でトラックを走査した際に得られる,図2(a)のDPD−TES生成回路における進み位相パルス信号S231又は遅れ位相パルス信号S232のパルス幅積算値を,マークエッジ数とチャネルビット周期で規格化した値である。図2(c)においては,トラックオフセット量を0.050μmとした。DPD入力信号振幅,DPD−TES振幅,DPD相対時間差もマーク幅によって大きく変化しており,マーク幅が狭い,又は広い場合には,DPD−TESを用いてトラッキングサーボを行うための下限値を下回ってしまい,正確なトラッキングサーボが不可能となる。従って,DPD方式を用いてトラッキングサーボを行う場合も,記録マーク幅は適切なサイズに調整する必要がある。
以上から,記録マークの状態によっては,記録マークから得られるPP−TES又はDPD−TESを用いたトラッキングサーボが実現できない。
ここで,図3及び図4の例では横軸を規格化したマーク幅とし,PP−TESやDPD−TESの変化を示したが,実際には同じマーク幅でも記録パワーの絶対値,記録波形,記録マークのエッジ形状等によってもPP−TESやDPD−TESは変化する。従って,上述の記録マークの状態に含まれるパラメータにはマーク幅だけではなく,記録パワー,記録波形,記録マークのエッジ形状等も含まれている。
上記課題は,記録信号のマークから得られるTESの品質が,トラッキングサーボを可能とするTES品質の下限値以上となる記録条件を用いて記録を行うことで解決される。
例えば,複数の記録条件で試し書きを行い,各試し書き信号を再生することで,良好な再生信号品質とTES品質が得られる推奨記録条件を決定し,推奨記録条件を用いて記録を行う。これにより,記録信号は良好な再生信号品質を持ち,且つ記録信号によってトラッキングサーボが可能となる。
また,例えば,良好な再生信号品質とTES品質を与える推奨記録条件,及び/又は推奨記録条件に関する情報が,光ディスクの管理情報に記憶されている場合には,記録に先立ち管理情報に基づいて記録パワー調整を実施し,推奨記録条件を取得する。取得した推奨記録条件を用いて記録を行うことで,記録信号からは良好な品質の再生信号とTESが得られ,記録信号によるトラッキングサーボが可能となる。
本発明の記録調整方法によれば,記録信号を用いてトラッキングサーボが実現できる。
上記した以外の,課題,構成及び効果は,以下の実施形態の説明により明らかにされる。
PP方式のトラッキングサーボに用いるPP−TESの生成原理を示す図。 DPD方式のトラッキングサーボに用いるDPD−TESの生成原理を示す図。 記録マーク幅とPP−TES振幅の関係の一例を示す図。 記録マーク幅とDPD入力信号振幅,DPD−TES及びDPD相対時間差の関係の一例を示す図。 ガイド層が光入射側から見て奥側に存在するグルーブレス光ディスクの構造例を示す図。 ガイド層のあるグルーブレス光ディスクの記録再生を行う光ピックアップの要部構成例を示す図。 光ディスク装置の一例を示すブロック図。 光ディスク装置の制御部の一例を示すブロック図。 本発明の推奨記録条件決定方法の一例を示すフローチャート。 各目標変調度において記録調整を行った際の目標変調度とPP−TES振幅及びbERの関係の一例を示す図。 光ディスクの管理情報領域の一例を示す図。 各記録パワーPwにおいて記録調整を行った際の記録パワーPwとDPD入力信号振幅及びi−MLSEの関係の一例を示す図。 各記録パワーPwにおいて記録調整を行った際の記録パワーPwとDPD相対時間差及びi−MLSEの関係の一例を示す図。 ガイド層が光入射側から見て手前側に存在するグルーブレス光ディスクの構造例を示す図。 ガイド層の無いグルーブレス光ディスクの構造例を示す図。 ガイド層の無いグルーブレス光ディスクの記録再生を行う光ピックアップの要部構成例を示す図。 本発明の記録調整方法の一例を示すフローチャート。 PP−TES目標値を用いた記録パワー調整における,記録パワーPwとPP−TES振幅及びi−MLSEの関係の一例を示す図。
以下,図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施例1]
本実施例では,記録信号から適切なTESが得られる推奨記録条件を予め決定し,推奨記録条件を用いて記録を行うことで,記録信号によってトラッキングサーボが実現できる例を示す。
光ディスクとしては,図5に断面模式図を示すグルーブレスディスクを用いた。複数のデータ層501はグルーブレス構造であり,スパイラル構造のグルーブを持つサーボ面502は光入射側から見て奥側に1層のみ設けてある。ここで,サーボ面は記録時に光スポットをスパイラル状に走査させるために設けてあり,この機能を果たせる構成であればサーボ面の位置,数などは図5の構造に限ったものではない。
このグルーブレスディスクに記録再生を行うための光ピックアップの構成例を図6に示す。本ピックアップでは,トラッキングサーボを行う専用のレーザとして,波長650nmの赤色LD601を用いる。赤色LD601から出射された赤色光はコリメートレンズ602で平行光となり,偏光ビームスプリッタ(以下,PBSという)603を通過後,1/4波長板604にて円偏光になる。ダイクロミックミラー605は,赤色波長を通過し,青色波長を反射する設計となっているため,1/4波長板605を通過した赤色光はダイクロミックミラー605も通過し,対物レンズ606にて集光され,光ディスク607のサーボ面632に集光する。
図6の拡大図は,赤色光621が光ディスク607のサーボ面632に集光している状態の模式図である。サーボ面632から反射した赤色光621は,再び対物レンズ606を通過することで平行光となり,ダイクロミックミラー605を通過した後,1/4波長板604によって,赤色LD601から出射された直後とは直交した直線偏光となる。これにより,今度はPBS603で反射し,集光レンズ608にてフォトディテクタ609上に集光する。フォトディテクタ609は,TESが生成できるように分割されているため,赤色光による信号S601に種々の演算を行うことでTESは生成される。生成されたTESに基づいて対物レンズ606を制御することで,赤色光621のスポットは常にサーボ面632に対してトラッキングサーボされる。
一方,記録再生及び記録マークでのサーボに用いるレーザとしては,波長405nmの青色LD610を用いる。青色LD610から出射された青色光はコリメートレンズ611にて平行光となり,PBS612を通過後,1/4波長板613にて円偏光となる。円偏光となった青色光はダイクロミックミラー605にて反射され,対物レンズ606にて光ディスク607のデータ層631に集光する。ここで,赤色光621でトラッキングサーボを行っている場合,赤色光621と青色光622は同じ対物レンズ606を共有しているため,青色光622のスポットはトラッキングサーボによる対物レンズ606の動きと同期して動くこととなる。つまり,青色光622のスポットはサーボ面632のグルーブと同期することとなり,グルーブレスのデータ層上で面内方向の位置決めが可能となる。
データ層631で反射した青色光622は,対物レンズ606を再び通過することで平行光となり,ダイクロミックミラー605で反射された後,1/4波長板613によって,青色LD610から出射された直後とは直交した直線偏光となる。これにより,今度はPBS612で反射され,集光レンズ614にてフォトディテクタ615上に集光する。フォトディテクタ615はRF信号及びTESが生成できる構造となっており,青色光による信号S602に種々の演算を行うことでRF信号やTESは生成される。青色LD610による青色光は主に記録再生に使用するが,この青色光でトラッキングサーボを行う場合,対物レンズ606は青色光による信号S602から生成されたTESに基づいて制御される。
上述した構成を持つ光ピックアップを搭載した光ディスク装置のブロック図を,図7に示す。以下では,このブロック図を用いて,グルーブレスディスクの記録再生方法を説明する。光ディスク701はスピンドルモータ702によって回転し,制御部703からの信号に基づいてCLV(Constant Linear Velocity)制御,又はCAV(Constant Angular Velocity)制御される。
光ディスク701を再生する場合,制御部703の信号に基づいて,LD駆動部704は再生に用いるLDの駆動電流を光ピックアップ部705に供給し,光ピックアップ部705のLDからレーザ光706が出射する。具体的には,図6における赤色光621と青色光622が再生パワーで光ディスク607に照射される。この時,光ピックアップ部705はサーボ信号処理部707に信号を供給し,サーボ信号処理部707の信号に基づいて制御部703にて生成されるフォーカスエラー信号,及びトラッキングエラー信号(TES)を受けて,光ピックアップ部705はフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行う。フォーカスサーボは赤色光,青色光のどちらに基づいても実施可能であるが,本実施例ではデータ層に集光している青色光に基づいてフォーカスサーボを行うこととする。一方,再生時のトラッキングサーボは,赤色光を用いたサーボ面,又は青色光を用いた記録マークのどちらかで行うこととする。フォーカスサーボ及びトラッキングサーボした状態で,青色光により取得される再生信号は,RFアンプやイコライザ,二値化部,PLL部等を有するRF信号処理部708に供給され,デコーダ709によってデコードされることで再生データとなる。ここで,RF信号処理部708からは,再生信号レベル,ウォブル信号,デコード信号などがサーボ信号処理部707及び制御部703に供給される。
光ディスク701に記録する場合,光ピックアップ705から出射される赤色光は再生パワーでサーボ面に照射され,トラッキングサーボはこの赤色光に基づいて行われる。一方,青色光は,記録データに基づいてエンコーダ710から供給される信号と,制御部703から供給される信号に基づき,LD駆動部704から供給されるLD駆動電流で制御される。これにより,光ディスク701のデータ層には記録データに基づいた信号が記録される。
ここで,光ディスク装置は記録に先立ち記録パワー調整(OPC:Optimum Power Control)を行い,最適記録パワーを調整する場合がある。OPCは制御部703で実施され,その機能を果たすブロック図を図8に示す。制御部における記録パワー調整部801では,記録条件記憶部802,再生信号記憶部803,サーボ信号記憶部804,OPCパラメータ記憶部805から供給される情報に基づいて,記録パワー決定部806が最適記録パワーを決定し,パワー制御信号として出力する。この際,パラメータ記憶部807は,決定された最適記録パワーや記録条件などを記憶する。
ここで,記録条件記憶部802には,記録速度や対象位置,記録波形など記録条件に関わる情報が記憶されており,再生信号記憶部803には,RF処理部から供給されるbER(bit Error Rate),MLSE(Maximum Likelihood Sequence Error),i−MLSE(integrated-Maximum Likelihood Sequence Error:必要ならUS 2003/0067998 A1参照),L−SEAT(run-length-Limited Sequence Error for Adaptive Target:特許文献1),ジッタ等の再生信号品質や再生信号レベル等が記憶されている。また,サーボ信号記憶部804には,サーボ信号処理部から供給されるPP−TES振幅,DPD−TES振幅,DPD入力信号振幅,DPD相対時間差等が記憶されており,OPCパラメータ記憶部805には,光ディスクの管理情報から取得される媒体固有のOPCパラメータκ,ρ,β,ε,Pind,mind,PP−TES振幅の目標値,DPD−TES振幅の目標値,DPD入力信号振幅の目標値,DPD相対時間差の目標値等が記憶されている。
図8に示す機能を用いたOPCの実施方法の一例として,特許文献1に記載されているような,記録パワーPwと変調度mの関係を用いたκ方式がある。κ方式では,まず光ディスクの試し書き領域に種々の記録パワーPwで試し書きを行い,各試し書き信号を再生して変調度m(Pw)を取得する。ついで,各Pwの近傍においてPwとPw×m(Pw)の関係を直線近似し,その近似直線のPw切片であるPth(Pw)とOPCパラメータであるκを用いて,κ×Pth(Pw)=Pwが成立するPw値を決定する。最後に,決定したPw値にOPCパラメータであるρを乗じた値を最適記録パワーと決定する。このように,κ方式は,指定された手順に従って試し書き及び演算を行うだけで,容易に最適記録パワーが決定できるOPC方法となっている。ここで,試し書きにおける試し書き条件の決定は,OPCパラメータ805及び記録条件記憶部802に基づいて行われるため,記録パワー決定部806はOPCにおける試し書きの記録条件決定にも使用される。
以上の光ディスク装置を用いて,グルーブレスディスクの推奨記録条件を決定する方法を以下に説明する。グルーブレスディスクでは,図3及び図4に示したようにTESが良好に得られる記録条件が限られる。従って,グルーブレスにおける推奨記録条件は,記録信号の品質が良好であり,且つ記録信号のマークから得られるTESが良好であることを満たさなければならない。そこで,推奨記録条件は図9のフローチャートに従って決定した。
まず,ステップS11に従い,種々の記録条件(記録パワーと記録波形)で,ランダムパターンを連続5トラックに試し書きした。ついで,各記録条件の中心トラックを再生することで再生信号品質を取得し,中心トラックから隣接トラックにトラックジャンプした際に発生するPP−TES振幅を測定し,トラッキングエラー信号品質を取得した(S12)。また,各記録条件の中心トラックの信号から,変調度も取得した。図10は,同一変調度を持つ記録条件において最もbERが低くなる記録条件を選び出し,それらの変調度とbER及びPP−TES振幅の関係をプロットした結果を示す図である。これは,各目標変調度に対してbERが最も低くなるように記録条件を調整し,その記録条件で記録した際のbERとPP−TESをプロットした結果と同じである。図10における点線は,bERの許容上限値とPP−TES振幅の許容下限値を示すものであり,今回これらは光ディスク装置の性能に基づいて決定しているが,規格等の条件を適用してもよい。
図10から,bERとPP−TES振幅の両方が許容値を満たす記録条件は,図中に示される推奨記録条件の設定範囲と決定される(S13)。推奨記録条件はこの範囲内で決定すれば良く,推奨記録条件の決定方法としては,例えば,記録条件のマージンを最も広く取るために設定範囲の中心を推奨記録条件としてもよい。また,例えば,再生信号品質を最も良好とするために,設定範囲内でbERが最も低い記録条件を推奨記録条件としても良い。また,例えば,トラッキングサーボを確実に保証するために,設定範囲内でPP−TES振幅が最も高い記録条件を推奨記録条件としても良い(S14)。以上の方法で推奨記録条件は決定され,決定した推奨記録条件を用いて当該ディスクのデータ層に記録を行うことで,再生時に記録信号から良好なTESが取得でき,トラッキングサーボが可能となる。
上記方法では,信号品質の指標としてbERを用いたが,記録信号の最短信号長においても再生信号振幅が得られるような場合には,信号品質としてジッタを用いても良い。この場合も上述と同様に推奨記録条件が決定でき,再生時に記録信号に対してトラッキングサーボが可能となる。また,記録信号の最短信号長において再生信号振幅が略ゼロとなる符合の場合には,特許文献1に記載されているMLSE,i−MLSE,L−SEATを信号品質指標に用いることで,上述と同様に推奨記録条件を決定可能である。
また,上記方法では,トラッキングエラー信号品質の指標としてPP−TES振幅を用いたが,再生時のトラッキングサーボをDPD方式で実施する場合には,DPD−TES振幅,DPD入力信号振幅,DPD相対時間差を用いることで,上述と同様に推奨記録条件を決定でき,再生時に記録信号に対してトラッキングサーボが可能となる。また,再生時のトラッキングサーボとしてPP方式とDPD方式の両方を保証する場合には,トラッキングエラー信号品質の指標としてPP−TES振幅,及びDPD−TES振幅,DPD入力信号振幅,又はDPD相対時間差の両方を用い,これらと再生信号品質が許容値を満たす条件で推奨記録条件を決定する。これにより,推奨記録条件で記録した信号は,PP方式とDPD方式の両方でトラッキングサーボが可能となる。
また,上記ではトラッキングエラー信号品質の指標をPP−TES振幅,DPD−TES振幅,DPD入力信号振幅,DPD相対時間差としたが,トラッキングサーボを安定してかける為には,これら指標に加えてTESの揺らぎ量,トラック中心近傍での直線性,振幅中心とトラック中心のズレ量(アシンメトリ)を確認する必要がある。TESの直線性は,トラック中心からのデトラック量とPP−TES振幅,DPD相対時間差の関係の直線性を評価することで取得される。また,TES揺らぎ量は,各デトラック量におけるPP−TES振幅,DPD相対時間差の標準偏差として取得される。また,アシンメトリは,トラック中心から±1/4トラックデトラックした際のDPD相対時間差の絶対値の差を,絶対値の和で割った値として取得される。これらのパラメータをトラッキングエラー信号品質の指標に加えた場合も,上述と同様な方法により推奨記録条件を決定することが可能であり,これにより記録信号から得られるTES品質が向上し,再生時に高精度な記録信号を用いたトラッキングサーボが可能となる。
また,上記方法においては図10の横軸を変調度とし,推奨記録条件の決定範囲を取得したが,各測定点を与える記録パワーを横軸としても変調度の場合と同様に推奨記録条件の決定が可能である。また,記録波形を固定して記録パワーを横軸とすることで,当該記録波形における推奨記録条件の設定範囲が決定され,その中で推奨記録条件を決定することが可能となる。同様に,記録パワーを固定して記録波形を横軸とした場合には,当該記録パワーにおける推奨記録条件の決定が可能である。これらの信号品質指標,TES品質指標,横軸のパラメータは推奨記録条件の決定における制約条件に基づき,選択すればよい。特に制約条件が無い場合においては,横軸に再生信号品質やトラッキングエラー信号品質を適用することで,より簡易に推奨記録条件を決定することが可能となる。以上述べた方法では推奨記録条件の設定範囲を決定し,その範囲内で推奨記録条件を決定するとしたが,信号品質指標とTES品質指標が許容範囲内である記録条件を任意に選択し,推奨記録条件と決定しても同様な効果を得ることは可能である。
また,上記方法では,TES品質の測定方法としてトラックジャンプする方式を述べた。これ以外の方法として,記録信号を再生する際にトラッキングサーボを行っている赤色光のスポットを一定量デトラックさせ,その際にデータ層に照射している青色光のスポットで記録信号のTES品質を測定してもよい。この方法を用いて測定した場合,TES品質の許容範囲はデトラック量に応じて変化するが,結果として得られる推奨記録条件は上述と同様である。このTES品質の測定方法は,以降の実施例におけるTES品質測定方法にも適用可能である。
また,上記方法ではランダムパターンを連続5トラック記録したが,隣接する2トラック以上に同一記録条件の信号が記録されていれば,再生信号品質の取得,及びトラッキングエラー信号品質の取得は可能である。この時,同一記録条件の信号は2トラック全体に記録されている必要は無く,同一記録条件の信号が隣接するように,一周内で複数の記録条件で記録をしても良い。これにより,試し書きに使用する領域を削減することが可能である。
また,上記方法におけるPP−TES振幅を,トラック中心から±1/4トラックデトラックした際のそれぞれのPP−TESを,それぞれの和レベル(図1(a)のディテクタ101aの(A+B)信号)で割った値の絶対値の和,として定義する場合,PP−TES振幅の許容値は,0.10≦PP−TES振幅≦0.35としても良い。また,PP−TES振幅の揺らぎ量を,PP−TES振幅の最大値と最小値の差を,最大値と最小値の和で割った値と定義し,揺らぎ量の許容範囲は0.25以下としても良い。
また,上記方法におけるDPD相対時間差は,トラック中心から50nmデトラックした時の値と定義し,その許容範囲は,0.28≦DPD相対時間差≦0.62としても良い。また,DPD相対時間差の振幅中心のズレ量(アシンメトリ)は,トラック中心から±1/4トラックデトラックした際のDPD相対時間差の絶対値の差を,絶対値の和で割った値として取得され,その許容範囲は0.20以下としても良い。
ここで,決定した推奨記録条件を媒体固有のパラメータとして,当該ディスクに記憶させておくと,光ディスク装置間での記録条件の最適化が容易となる。図11(a)はグルーブレスディスク1001の管理情報1002を示す模式図であり,例えば,管理情報はDI(Disc Information)1003,欠陥管理情報1004,試し書き領域1005等で構成されている。図11(b)はDI1003に含まれる情報をテーブル化した一例であり,例えば,推奨記録条件はDI1003におけるWrite Strategy情報及びOPCパラメータに記憶させておくとよい。この時,推奨記録条件は,各光ディスク装置において推奨記録条件が復元できる情報として記憶される。例えば,OPCパラメータに関しては,推奨記録条件の記録波形における記録パワーと変調度の関係からκ方式で使用するOPCパラメータ(PIND,mIND,ρ,εBW,εC,εS,κ,β,TES品質目標値)を算出し,これらをDI1003に記憶させておけばよい。記録時,光ディスク装置はこれらのOPCパラメータに基づいてκ方式によるOPCを実施することで推奨記録条件が取得でき,記録信号でトラッキングサーボが可能な記録を実現できる。
[実施例2]
本実施例では,実施例1における推奨記録条件の決定方法を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
推奨記録条件の決定には,例えば,種々の記録パワーに対して最もbERが低くなる記録波形を決定し,記録パワーとi−MLSE及びDPD入力信号振幅の関係を用いてもよい。これらの関係を図12に示す。図12において,i−MLSEが許容上限値以下であり,DPD入力信号振幅が許容下限値以上である領域は矢印で示される範囲であり,推奨記録条件はこの範囲内で決定すれば良いことが分かる。かかる設定範囲内で決定した推奨記録条件を用いて記録を行うことで,再生時に記録信号を用いたトラッキングサーボが実現される。
本実施例の図12の横軸には記録パワーを用いたが,横軸に記録信号の変調度を用いた場合でも,同様に推奨記録条件が決定可能である。
[実施例3]
本実施例では実施例1における推奨記録条件の決定方法を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1〜2と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
推奨記録条件の決定には,例えば,種々の記録パワーに対して最もbERが低くなる記録波形を決定し,記録パワーとi−MLSE及びDPD相対時間差の関係を用いてもよい。これらの関係を図13に示す。図13において,i−MLSEが許容上限値以下であり,DPD相対時間差が許容下限値以上である領域は矢印で示した範囲であり,推奨記録条件はこの範囲内で決定すれば良いことが分かる。かかる設定範囲内で決定した推奨記録条件を用いて記録を行うことで,再生時に記録信号を用いたトラッキングサーボが実現される。
本実施例の図13の横軸には記録パワーを用いたが,横軸に記録信号の変調度を用いた場合でも,同様に推奨記録条件が決定可能である。また,TES品質の指標としてDPD相対時間差を用いたが,DPD−TES振幅はDPD相対時間差と比例するため,DPD−TES振幅を用いても図13と同様な関係が得られ,推奨記録条件の決定が可能である。
[実施例4]
本実施例では,実施例1における光ディスクを変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては,実施例1〜3と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
本実施例では,図5の光ディスクのサーボ面502に,スパイラル構造のピット又は記録マークが形成されている。本光ディスクに対して,光ディスク装置(図7)は赤色光を用いてトラッキングサーボを行う。この時,トラッキングサーボはDPD方式で実施される。この光ディスクのデータ層501における推奨記録条件は,実施例1と全く同様な方法で決定され,決定された推奨記録条件を使用してデータ層への情報の記録を行うことで,記録信号に対してトラッキングサーボが可能となる。
[実施例5]
本実施例では,実施例1における光ディスクを変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては,実施例1〜3と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
本実施例では,図14に断面模式図を示した光ディスクを使用する。本光ディスクのサーボ面1602は光入射側に位置しており,DVD−RAMと同様なランド/グルーブの切り替わるシングルスパイラル構造のトラッキングサーボ用の溝が存在する。グルーブレスのデータ層1601は,サーボ面1602より奥の基板側に存在している。
この光ディスクに対して,光ディスク装置(図7)は赤色光を用いてトラッキングサーボを行う。この時,トラッキングサーボはPP方式で実施される。この光ディスクのデータ層1601における推奨記録条件は,実施例1と同様な方法で決定され,決定された推奨記録条件を使用してデータ層への情報の記録を行うことで,記録信号に対してトラッキングサーボが可能となる。
[実施例6]
本実施例では,実施例1における光ディスクを変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては,実施例1〜3と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
本実施例では,図15に断面模式図を示した光ディスクを使用する。この光ディスクにはサーボ面が存在せず,グルーブレスのデータ層1701のみ存在している。データ層の記録開始部分には既にピット又は記録マークが数トラック存在している。
図16は,この光ディスクの記録再生に用いる光ピックアップの構成例を示す模式図である。このピックアップは,BDの記録再生に用いられる光学系とほぼ同等である。記録再生及び記録マークでのサーボに用いるレーザとしては,波長405nmの青色LD1801を用いる。青色LD1801から出射された青色光はコリメートレンズ1802にて平行光となり,PBS1803を通過後,1/4波長板1804にて円偏光となる。円偏光となった青色光は対物レンズ1806によって光ディスク1807のデータ層1807に集光される。
データ層1807で反射した青色光1822は,対物レンズ1806を再び通過することで平行光となり,1/4波長板1804を通り,青色LD1801から出射した直後とは直交した直線偏光となる。これにより,今度はPBS1803で反射され,集光レンズ1808にてフォトディテクタ1809上に集光する。フォトディテクタ1809はRF信号及びTESを生成できる構造となっており,青色光による信号S1801に種々の演算を行うことでRF信号やTESは生成される。
青色光は図示しない回折格子によって3ビームに分割され,光ディスク1807のデータ層1831に集光しており,PP方式やDPD方式のトラッキングサーボの他,3ビームの1つのスポットのみによるPP方式やDPD方式のトラッキングサーボが可能な構成となっている。これにより,内周側のトラックでサーボをかけつつ,外周側のスポットで記録再生ができる構成となっている。
上述した構成を持つ光ピックアップを搭載した光ディスク装置は,図7と同じ構成であるため,構成についての詳細な説明は省略する。
本実施例の光ディスク装置を用い,図15に断面構造を示した光ディスクに対して推奨記録条件の決定を行う方法は以下のとおりである。先ず,光ディスク装置は3ビームの1つのスポットで,データ信号の既記録ピット又はマークでトラッキングサーボをかける。この時,サーボ方式はDPD方式を使用した。ここで,既記録ピット又はマークが外周に向かうスパイラル構造である場合には,トラッキングサーボは内周側のスポットで実施し,内周側に向かうスパイラル構造の場合は外側のスポットでトラッキングサーボをかける。これにより,記録再生に用いる中心のスポットは常に未記録部分を走査することとなり,この中心スポットを用いて記録が可能となる。この状態での推奨記録条件の決定は,図9に示したフローチャートに基づき,実施例1と同様に実行される。これにより,実施例1と同様な手順で推奨記録条件は決定され,決定した推奨記録条件を用いて情報の記録を行うことで,記録信号に対してトラッキングサーボが可能となる。
[実施例7]
本実施例では,実施例1にて説明したグルーブレスディスク及び光ディスク装置を用いて記録を行う場合の記録調整方法について述べる。記録調整方法は,図17に示したフローチャートに基づいて実施した。ここで,グルーブレスディスクの管理情報には,当該ディスクの推奨記録条件から決定されたWrite Strategy情報やOPCパラメータが記憶されており,これらには,PP−TES振幅及びDPD相対時間差,これらの揺らぎ量及びトラック中心近傍での直線性及びアシンメトリの目標値や許容範囲が含まれている。グルーブレスディスクや光ディスク装置の構成,推奨記録条件の決定方法,及び管理情報に記録されるOPCパラメータ等の決定方法は実施例1と同様であるため,ここでは詳細な説明を省略する。
OPCの開始に先立ち,光ディスク装置は光ディスクの管理領域を再生し,当該ディスクのOPCパラメータを取得し,図8におけるOPCパラメータ記憶部805に記憶する(図17のステップS21)。この際,OPCパラメータの前提となる記録速度,記録波形等の記録条件も取得され,これらは記録条件記憶部802に記憶される。なお,これらもOPCパラメータと見なす場合には,OPCパラメータ記憶部805に記憶してもよい。管理情報を取得した後,ステップS22にて最適記録パワーの決定が行われるが,今回これはκ方式に基づいて行った。光ディスク装置は,OPCパラメータ記憶部805及び記録条件記憶部802の情報に従って記録波形,複数種類の記録パワーを設定し,光ディスクの試し書き領域で試し書きを行う。試し書きではランダム信号や,同一信号長のマークとスペースの繰り返しパターンを記録する。記録した試し書き信号を再生し,各記録条件の信号から得られる記録パワーと変調度の関係を再生信号記憶部803に記憶する。κ方式によるOPCは,記録条件記憶部802及び再生信号記憶部803から取得される記録パワーと変調度の関係,及びOPCパラメータ記憶部805から取得されるOPCパラメータに基づいて記録パワー決定部806にて行われ,その結果,最適記録パワーが決定される(S22)。
次に,ステップS23では,最適記録パワーを用いた記録信号のTES品質が所定の条件を満たすか評価される。これは,結果として得られた最適記録パワーを含む記録条件が,当該ディスクの管理情報を作成した際の推奨記録条件と一致しており,かかる条件で記録した信号から良好な品質のトラッキングエラー信号が取得できるかを確認していることに相当する。従って,ステップS23における所定の条件とは,管理情報により取得された,PP−TES振幅やDPD相対時間差,これらの揺らぎ量及びトラック中心近傍での直線性及びアシンメトリの目標値や許容範囲であり,これらは推奨記録条件に基づいて決定されている。この確認は,得られた記録条件を用いて,少なくとも同一記録条件の記録信号が2トラック以上隣接するようにランダム信号及び/又は同一信号長のマークとスペースの繰り返しパターンを記録し,記録信号が存在するトラック間をトラックジャンプした際に得られるTES品質と,OPCパラメータ記憶部805に記憶されているそれらの条件とを比較することで行われる。
ここで,記録信号に対するトラッキングサーボ方法としてPP方式を用いる場合は,PP−TES振幅,その揺らぎ量,直線性,アシンメトリを用いて評価すればよく,DPD方式を用いる場合にはDPD相対時間差,その揺らぎ量,直線性,アシンメトリを用いて評価すれば良い。TES品質が所定の条件を満たす場合,ステップS24では決定した最適記録パワーを用いて記録を開始することとなる。
しかし,試し書きのミスや変調度の検出ミスなどの要因によってOPCを失敗した場合,OPCの結果として得られる記録条件は推奨記録条件とは異なり,TES品質は所定の条件を満たさずにステップS25の例外処理に移行する。これは,得られた記録条件で記録した際のTES品質がそれらの目標値とは異なり,OPCが正確に実施されていないことを検出できていることを示している。従って,ステップS25の例外処理ではOPCの再実行や,記録動作の中止などへの移行が指示され,誤って決定した記録条件での記録が行われないようにしている。
以上から,κ方式のOPCによって得られる記録条件で記録した信号のTES品質を目標値と比較することでOPCの精度が向上し,記録信号によってトラッキングサーボが可能となる。
本実施例では,記録信号から得られるTES品質指標をPP−TES振幅やDPD相対時間差で代表して説明したが,当然ながらDPD−TES振幅やDPD入力信号振幅などを用いても同様な効果が得られる。
ここで,DPP−TES振幅やDPD入力信号振幅の絶対値は,光ディスク装置間の部品性能の違いによって変化する。そこで,これらを再生信号レベルで規格化した値をTES品質評価指標として用いてもよい。この場合,TESは振幅と再生信号レベルの比として得られるため,少なくとも光ディスク装置間のフォトディテクタの受光感度,及びその増幅率の違いによらず,共通のTES品質の目標値が利用できる。各光ディスク装置のOPCにおいては,測定するPP−TES振幅やDPD入力信号振幅は再生信号レベルによる規格化値とし,それぞれの目標値と比較すればよい。このようにTES品質指標として,PP−TES振幅やDPD入力信号振幅を再生信号レベルで規格化した値を用いる手法は,実施例1〜5で用いられるTES品質指標の全てに適用可能である。
また,上記方法とは異なり,再生時のトラッキングサーボとしてPP方式とDPD方式の両方を保証する場合には,トラッキングエラー信号品質の指標としてPP−TES振幅,及びDPD−TES振幅,DPD入力信号振幅,又はDPD相対時間差の両方を用い,これらが管理情報の許容値を満たすかを確認すればよい。これにより,記録信号はPP方式とDPD方式の両方でトラッキングサーボが可能となる。
また,上記方法ではTES品質の測定方法としてトラックジャンプする方式を述べた。これ以外の方法として,記録信号を再生する際にトラッキングサーボを行っている赤色光のスポットを一定量デトラックさせ,その際にデータ層に照射している青色光のスポットで記録信号のTES品質を測定してもよい。
また,上記方法ではOPCの結果得られた記録条件を用いて少なくとも2トラック以上記録し,TES品質の測定を行った。この時,同一記録条件の信号は2トラック全体に記録されている必要は無く,同一記録条件の信号が隣接するように記録してあれば良い。これにより,試し書きに使用する領域を削減することが可能である。
また,上記方法におけるPP−TES振幅を,トラック中心から±1/4トラックデトラックした際のそれぞれのPP−TESを,それぞれの和レベル(図1(a)のディテクタ101aの(A+B)信号)で割った値の絶対値の和,として定義する場合,ステップS23におけるPP−TES振幅の許容値は,0.10≦PP−TES振幅≦0.35としても良い。また,PP−TES振幅の揺らぎ量を,PP−TES振幅の最大値と最小値の差を,最大値と最小値の和で割った値と定義し,揺らぎ量の許容範囲は0.25以下としても良い。
また,上記方法におけるDPD相対時間差をトラック中心から50nmデトラックした時の値と定義する場合,ステップS23の許容範囲は,0.28≦DPD相対時間差≦0.62としても良い。また,DPD相対時間差の振幅中心のズレ量(アシンメトリ)はトラック中心から±1/4トラックデトラックした際のDPD相対時間差の絶対値の差を,絶対値の和で割った値として取得され,その許容範囲は0.20以下としても良い。
また,上記方法ではステップS22における最適記録パワーの決定をκ方式に基づいて行った。最適記録パワーの決定はこの方法に限らず,OPCパラメータのβ目標値を用いた方式でも良い。ここでβは,長い信号の振幅中心と短い信号の振幅中心の誤差の指標であり,媒体に固有のパラメータである。この方式では,複数種類の記録パワーで試し書きを行い,各試し書き信号を再生した場合に得られるβ値をOPCパラメータであるβ目標値と比較し,β値が目標値と一致する記録パワーを最適記録パワーと決定する。このように決定した最適記録パワーを含む記録条件の記録信号から得られるTES品質をステップS23にて評価することで,決定した記録条件で記録した場合に良好なトラッキングエラー信号が得られるかが確認でき,結果として記録信号でトラッキングサーボをかけられることが保証される。
[実施例8]
本実施例では,実施例7における光ディスクを変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては,実施例7と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
本実施例では,図5に示した光ディスクのサーボ面502に,スパイラル構造のピット又は記録マークが形成されている。この光ディスクの管理情報には,当該ディスクの推奨記録条件から決定されたWrite Strategy情報やOPCパラメータが記憶されており,これらには,推奨記録波形及び推奨記録条件から決定されたκ方式に用いるOPCパラメータ及びPP−TES振幅及びやDPD相対時間差,これらの揺らぎ量及びトラック中心近傍での直線性及びアシンメトリの目標値や許容範囲が含まれている。
この光ディスクに対して,光ディスク装置(図7)は赤色光を用いてトラッキングサーボを行う。この時,トラッキングサーボはDPD方式で実施される。この光ディスクのデータ層501における記録調整方法は実施例7と全く同様な方法で実現され,決定された記録条件を使用してデータ層への情報の記録を行うことで,記録信号に対してトラッキングサーボが可能となる。
[実施例9]
本実施例では,実施例7における光ディスクを変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては,実施例7〜8と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
本実施例では,図14に断面模式図を示した光ディスクを使用する。この光ディスクのサーボ面1602は光入射側に位置しており,DVD−RAMと同様なランド/グルーブの切り替わるシングルスパイラル構造のトラッキングサーボ用の溝が存在する。グルーブレスのデータ層1601は,サーボ面1602より奥側に存在している。この光ディスクの管理情報には,当該ディスクの推奨記録条件から決定されたWrite Strategy情報やOPCパラメータが記憶されており,これらには,推奨記録波形及び推奨記録条件から決定されたκ方式に用いるOPCパラメータ,及びPP−TES振幅やDPD相対時間差,これらの揺らぎ量及びトラック中心近傍での直線性及びアシンメトリの目標値や許容範囲が含まれている。
この光ディスクに対して,光ディスク装置(図7)は赤色光を用いてトラッキングサーボを行う。この時,トラッキングサーボはPP方式で実施される。この光ディスクのデータ層1601における記録調整方法は実施例7と同様な方法で実現され,決定された記録条件を使用してデータ層への情報の記録を行うことで,記録信号に対してトラッキングサーボが可能となる。
[実施例10]
本実施例では,実施例7における光ディスクを変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては,実施例7〜9と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
本実施例では,図15に断面模式図を示した光ディスクを使用する。この光ディスクにはサーボ面が存在せず,グルーブレスのデータ層1701のみ存在している。データ層の記録開始部分には既にピット又は記録マークが数トラック存在している。この光ディスクの管理情報には,当該ディスクの推奨記録条件から決定されたWrite Strategy情報やOPCパラメータが記憶されており,これらには,推奨記録波形及び推奨記録条件から決定されたκ方式に用いるOPCパラメータ,及びPP−TES振幅やDPD相対時間差,これらの揺らぎ量及びトラック中心近傍での直線性及びアシンメトリの目標値や許容範囲が含まれている。
この光ディスクの記録再生に用いる光ピックアップの構成を図16に示す。本ピックアップはBDの記録再生に用いられる光学系とほぼ同等である。記録再生及び記録マークでのサーボに用いるレーザとしては,波長405nmの青色LD1801を用いる。青色LD1801から出射された青色光はコリメートレンズ1802にて平行光となり,PBS1803を通過後,1/4波長板1804にて円偏光となる。円偏光となった青色光は,対物レンズ1806によって光ディスク1807のデータ層1807に集光される。
データ層1807で反射した青色光1822は,対物レンズ1806を再び通過することで平行光となり,1/4波長板1804によって,青色LD1801から出射された直後とは直交した直線偏光となる。これにより,今度はPBS1803で反射され,集光レンズ1808にてフォトディテクタ1809上に集光する。フォトディテクタ1809はRF信号及びTESが生成できる構造となっており,青色光による信号S1801に種々の演算を行うことでRF信号やTESは生成される。
青色光は図示しない回折格子によって3ビームに分割され,光ディスク1807のデータ層1831に集光しており,PP方式やDPD方式のトラッキングサーボの他,3ビームの1つのスポットのみによるPP方式やDPD方式のトラッキングサーボが可能な構成となっている。これにより,内周側のトラックでサーボをかけつつ,外周側のスポットで記録再生ができる構成となっている。
上述した構成を持つ光ピックアップを搭載した光ディスク装置は,図7と同じ構成であるため,その詳細な説明は省略する。
本実施例の光ディスク装置を用い,図15の光ディスクに対して推奨記録条件の決定を行う方法は以下の通りである。先ず,光ディスク装置は3ビームの1つのスポットでデータ信号の既記録ピット又はマークでトラッキングサーボをかける。この時,サーボ方式はDPD方式を使用した。ここで,既記録ピット又はマークが外周に向かうスパイラル構造である場合には,トラッキングサーボは内周側のスポットで実施し,内周側に向かうスパイラル構造の場合には外側のスポットでトラッキングサーボをかける。これにより,記録再生に用いる中心のスポットは常に未記録部分を走査することとなり,この中心スポットを用いて記録が実施可能となる。この状態での記録調整方法は,図17のフローチャートに基づき,実施例7と同様に実施される。これにより,実施例7と同様な手順で記録条件は決定され,決定した記録条件を用いて情報の記録を行うことで,記録信号に対してトラッキングサーボが可能となる。
[実施例11]
本実施例では,実施例7のステップS22における記録パワー調整(OPC)方法を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例7と同様であるため,その詳細な説明を省略する。
本実施例では,TES品質の目標値を用いたOPC方法を説明する。光ディスク装置はOPCパラメータ記憶部805及び記録条件記憶部802の情報に従って記録波形,複数種類の記録パワーを設定し,光ディスクの試し書き領域で試し書きを行う。試し書きではランダム信号及び/又は同一信号長のマークとスペースの繰り返しパターンを,少なくとも同一記録条件の記録信号が2トラック以上隣接するように記録する。記録した試し書き信号を再生し,トラックジャンプした際に得られる,各記録パワーにおけるPP−TES振幅や,DPD相対位相差を取得し,図8のサーボ信号記憶部804に記憶する。
この際に得られる記録パワーとTES品質の関係の一例を,図18に示す。図18の縦軸はPP−TES振幅であり,図中には各記録パワーの試し書き信号の再生信号品質指標であるi−MLSEも示してある。本実施例のOPCにおける最適記録パワーは,OPCパラメータ記憶部805から取得されるPP−TES振幅の目標値と一致するPP−TES振幅を与える記録パワーとして決定される。従って,図18におけるPP−TES振幅とPP−TES振幅目標値との交点の記録パワーがOPCによる最適記録パワーと決定される。この記録パワーにおいて,試し書き信号の信号品質であるi−MLSEは最小値であり,適切に最適記録パワーが決定できることが分かる。
図17の記録調整においては,続くステップS23において,最適記録パワーを用いた記録信号のトラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たすか評価される。評価対象がPP−TES振幅である場合には,既にステップS22にて目標値と一致することが保証されているので,ステップS24に移行し,最適記録パワーを用いて記録が開始される。また,PP方式以外にDPD方式のトラッキングサーボの保証が必要な場合には,例えば,DPD相対時間差,DPD入力信号振幅,DPD入力信号振幅を再生信号レベルで規格化した値,又はDPD−TES振幅などがステップS23にて評価されることとなる。
以上の方法で決定した記録パワーで記録を行うことで,記録信号からは良好な信号品質及びTES品質が得られ,記録信号を用いたトラッキングサーボが可能となる。
本実施例ではPP−TES振幅を用いてOPCを実施したが,DPD入力信号振幅,PP−TES振幅やDPD入力信号振幅を再生信号レベルで規格化した値,DPD−TES振幅,DPD相対時間差などを用いてOPC実施しても同様な効果が得られる。
本実施例では,PP−TES振幅が当該目標値と一致する記録パワーを最適記録パワーと決定したが,その後,記録信号品質が最も良くなるように最適記録パワーの再決定を行ってもよい。例えば,決定した最適記録パワーの近傍のパワーで試し書きを行い,試し書きの記録信号品質が最も良好で,且つTES品質が当該TES品質の下限値以上である記録パワーを最適記録パワーと再決定してもよい。これにより,少なくとも記録信号を用いたトラッキングサーボを保証し,記録信号の品質を向上させることが可能となる。
また,上記方法とは異なり,DPD方式の信号を用いてステップS22の最適記録パワーの決定を行う場合には,ステップS22ではDPD相対時間差などが指標として用いられ,管理情報におけるDPD相対時間差の目標値と一致するように最適記録パワーは決定される。また,ステップS23ではDPD相対時間差は保証されているが,PP方式も保証する場合には,ステップS23ではPP−TES振幅を指標として許容値を満たすか評価を行えば良い。いずれにしても,ステップS24では記録信号によるトラッキングサーボは保証されることとなる。
また,上記方法ではTES品質の測定方法としてトラックジャンプする方法を述べた。これ以外の方法として,記録信号を再生する際にトラッキングサーボを行っている赤色光のスポットを一定量デトラックさせ,その際にデータ層に照射している青色光のスポットで記録信号のTES品質を測定してもよい。
また,上記方法におけるPP−TES振幅を,トラック中心から±1/4トラックデトラックした際のそれぞれのPP−TESを,それぞれの和レベル(図1(a)のディテクタ101aの(A+B)信号)で割った値の絶対値の和,として定義する場合,ステップS23におけるPP−TES振幅の許容値は,0.10≦PP−TES振幅≦0.35としても良い。また,PP−TES振幅の揺らぎ量を,PP−TES振幅の最大値と最小値の差を,最大値と最小値の和で割った値と定義し,揺らぎ量の許容範囲は0.25以下としても良い。
また,上記方法におけるDPD相対時間差はトラック中心から50nmデトラックした時の値と定義する場合,ステップS23の許容範囲は,0.28≦DPD相対時間差≦0.62としても良い。また,DPD相対時間差の振幅中心のズレ量(アシンメトリ)は,トラック中心から±1/4トラックデトラックした際のDPD相対時間差の絶対値の差を,絶対値の和で割った値として取得され,その許容範囲は0.20以下としても良い。
また,本実施例の記録調整方法は,実施例8〜10にて説明した光ディスクに対しても適用可能であり,記録調整結果として与えられる記録条件を用いた記録信号によりトラッキングサーボは可能となる。
なお,本発明は上記した実施例に限定されるものではなく,様々な変形例が含まれる。例えば,上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり,必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また,ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり,また,ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また,各実施例の構成の一部について,他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また,上記の各構成,機能,処理部,処理手段等は,それらの一部や全部を,例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また,上記の各構成,機能等は,プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し,実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム,テーブル,ファイル等の情報は,メモリやハードディスク,SSD(Solid State Drive)等の記録装置,又は,ICカード,SDカード,DVD等の記録媒体に置くことができる。
101a:フォトディテクタ
102a:引き算回路
101b:光スポット
102b:グルーブ
103b:光スポット
104b:ピット
201a:4分割フォトディテクタ
202a:加算回路
203a:高域強調回路
204a:二値化器
205a:位相差検出器
206a:ローパスフィルター(LPF)
207a:引き算回路
S211:A+C入力信号
S212:B+D入力信号
S221:A+C二値化信号
S222:B+D二値化信号
S231:進み位相パルス信号
S232:遅れ位相パルス信号
S241:LPF後の進み位相パルス信号
S242:LPF後の遅れ位相パルス信号
201b:光スポット
202b:記録マーク又はピット
S250:進み位相パルスと遅れ位相パルスの差分信号
501:データ層,記録膜
502:サーボ面
601:赤色LD
602:コリメートレンズ
603:PBS
604:1/4波長板
605:ダイクロミックミラー
606:対物レンズ
607:光ディスク
608:集光レンズ
609:フォトディテクタ
S601:赤色光による信号
610:青色LD
611:コリメートレンズ
612:PBS
613:1/4波長板
614:集光レンズ
615:フォトディテクタ
S602:青色光による信号
621:赤色光
622:青色光
631:データ層,記録膜
632:サーボ面
701:光ディスク
702:スピンドルモータ
703:制御部
704:LD駆動部
705:光ピックアップ部
706:レーザ光
707:サーボ信号処理部
708:RF信号処理部
709:デコーダ
710:エンコーダ
801:制御部における記録パワー調整部
802:記録条件記憶部
803:再生信号記憶部
804:サーボ信号記憶部
805:OPCパラメータ記憶部
806:記録パワー決定部
807:パラメータ記憶部
1001:光ディスク
1002:管理情報領域
1003:DI(Disc Information)
1004:欠陥管理情報
1005:試し書き領域
1601:データ層,記録膜
1602:サーボ面
1701:データ層,記録膜
1801:青色LD
1802:コリメートレンズ
1803:PBS
1804:1/4波長板
1806:対物レンズ
1807:光ディスク
1808:集光レンズ
1809:フォトディテクタ
S1801:青色光による信号
1822:青色光
1831:データ層,記録層

Claims (17)

  1. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクに対して,記録波形及び記録パワーを含む複数の記録条件で試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて推奨記録条件を決定する方法であって,
    グルーブレス構造のデータ層にトラッキングサーボを行うための前記試し書き信号を記録するステップと,
    各試し書き信号の再生信号品質を求めるステップと,
    各試し書き信号のトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記記録条件の中から,前記再生信号品質が所定の条件を満たし,且つ前記トラッキングエラー信号品質が記録信号によってトラッキングサーボを行うことが可能となるレベルである前記推奨記録条件を決定するステップと,
    を有することを特徴とする推奨記録条件の決定方法。
  2. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクに対して,記録波形及び記録パワーを含む複数種類の記録条件で試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて推奨記録条件を決定する方法であって,
    グルーブレス構造のデータ層にトラッキングサーボを行うための前記試し書き信号を記録するステップと,
    各試し書き信号の再生信号品質を求めるステップと,
    各試し書き信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記記録条件の中から前記再生信号品質が所定の条件を満たし,且つ前記トラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たす推奨記録条件を決定するステップとを有し,
    前記再生信号品質はbER(bit Error Rate),MLSE(Maximum Likelihood Sequence Error),i−MLSE(integrated-Maximum Likelihood Sequence Error),ジッタ及びL−SEAT(run-length-Limited Sequence Error for Adaptive Target)のうちの少なくとも1つを用いて決定されることを特徴とする推奨記録条件の決定方法。
  3. 請求項1記載の推奨記録条件の決定方法であって,
    前記トラッキングエラー信号品質は,PP−TES振幅,和信号レベルで規格化したPP−TES振幅,DPD−TES振幅,DPD相対時間差,DPD入力信号振幅,和信号レベルで規格化したDPD入力信号振幅,和信号レベルで規格化したPP−TES振幅の揺らぎ量,DPD相対時間差のアシンメトリのうちの少なくとも1つを用いて決定されることを特徴とする推奨記録条件の決定方法。
  4. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクに対して,記録波形及び記録パワーを含む複数種類の記録条件で試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて推奨記録条件を決定する方法であって,
    グルーブレス構造のデータ層にトラッキングサーボを行うための前記試し書き信号を記録するステップと,
    各試し書き信号の再生信号品質を求めるステップと,
    各試し書き信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記記録条件の中から前記再生信号品質が所定の条件を満たし,且つ前記トラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たす推奨記録条件を決定するステップとを有し,
    前記トラッキングエラー信号品質を求めるステップは,同一記録条件で信号が記録された隣接するトラック間をトラックジャンプするステップを含み,
    前記トラックジャンプした際に得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を求めることを特徴とする推奨記録条件の決定方法。
  5. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクに対して,記録波形及び記録パワーを含む複数種類の記録条件で試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて推奨記録条件を決定する方法であって,
    グルーブレス構造のデータ層にトラッキングサーボを行うための前記試し書き信号を記録するステップと,
    各試し書き信号の再生信号品質を求めるステップと,
    各試し書き信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記記録条件の中から前記再生信号品質が所定の条件を満たし,且つ前記トラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たす推奨記録条件を決定するステップとを有し,
    前記トラッキングエラー信号品質を求めるステップは,再生スポットをトラック中心から所定量オフセットさせるステップを含み,
    前記所定量オフセットさせた際に得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を取得することを特徴とする推奨記録条件の決定方法。
  6. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクのグルーブレス構造のデータ層に対して,複数レベルの記録パワーでトラッキングサーボを行うための複数の試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定するステップと,
    前記決定した最適記録パワーで記録した記録信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記トラッキングエラー信号品質が記録信号によってトラッキングサーボを行うことが可能となるレベルである場合に,前記決定した最適記録パワーを情報の記録に使用するステップと,
    を有することを特徴とする記録調整方法。
  7. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクのグルーブレス構造のデータ層に対して,複数レベルの記録パワーでトラッキングサーボを行うための試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定するステップと,
    前記決定した最適記録パワーで記録した記録信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記トラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たす場合に,前記決定した最適記録パワーを情報の記録に使用するステップとを有し,
    前記最適記録パワーを決定するステップは,
    複数レベルの記録パワーPwを用いて記録された各試し書き信号の再生信号振幅から変調度m(Pw)を求めるステップと,
    前記記録パワーPwと前記変調度m(Pw)の積として評価値Pw×m(Pw)を算出するステップと,
    各前記記録パワーPw近傍において,前記評価値Pw×m(Pw)と前記記録パワーPwの関係特性を直線で近似するステップと,
    各前記近似直線において前記評価値Pw×m(Pw)がゼロとなる記録パワーPwを記録パワー閾値Pth(Pw)として算出するステップと,
    記録パワーPwと記録パワー閾値Pth(Pw)の比が,前記光ディスクの固有のパラメータκと一致する前記記録パワーPwを決定するステップと,
    前記決定した記録パワーPwに前記光ディスクに固有のパラメータρを乗じて最適記録パワーの値を得るステップを含むことを特徴とする記録調整方法。
  8. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクのグルーブレス構造のデータ層に対して,複数レベルの記録パワーでトラッキングサーボを行うための試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定するステップと,
    前記決定した最適記録パワーで記録した記録信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記トラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たす場合に,前記決定した最適記録パワーを情報の記録に使用するステップと,を有し,
    前記最適記録パワーを決定する方法ステップは,
    複数レベルの記録パワーを用いて記録された各試し書き信号の再生信号から,長い信号の振幅中心と短い信号の振幅中心の誤差の指標であるβを求めるステップと,
    前記βが前記光ディスクの固有のパラメータであるβ目標値と一致する記録パワーを前記最適記録パワーと決定するステップを含むことを特徴とする記録調整方法。
  9. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクのグルーブレス構造のデータ層に対して,複数レベルの記録パワーでトラッキングサーボを行うための試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定するステップと,
    前記決定した最適記録パワーで記録した記録信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記トラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たす場合に,前記決定した最適記録パワーを情報の記録に使用するステップとを有し,
    前記トラッキングエラー信号品質は,PP−TES振幅,再生信号レベルで規格化したPP−TES振幅,DPD−TES振幅,DPD相対時間差,DPD入力信号振幅,和信号レベルで規格化したDPD入力信号振幅,和信号レベルで規格化したPP−TES振幅の揺らぎ量,DPD相対時間差のアシンメトリのうちの少なくとも1つを用いて決定されることを特徴とする記録調整方法。
  10. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクのグルーブレス構造のデータ層に対して,複数レベルの記録パワーでトラッキングサーボを行うための試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定するステップと,
    前記決定した最適記録パワーで記録した記録信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記トラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たす場合に,前記決定した最適記録パワーを情報の記録に使用するステップとを有し,
    前記トラッキングエラー信号品質を求めるステップは,同一記録条件で信号が記録された隣接するトラック間をトラックジャンプするステップを含み,
    前記トラックジャンプした際に得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を取得することを特徴とする記録調整方法。
  11. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクのグルーブレス構造のデータ層に対して,複数レベルの記録パワーでトラッキングサーボを行うための試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定するステップと,
    前記決定した最適記録パワーで記録した記録信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記トラッキングエラー信号品質が所定の条件を満たす場合に,前記決定した最適記録パワーを情報の記録に使用するステップと,を有し,
    前記トラッキングエラー信号品質を求めるステップは,再生スポットをトラック中心から所定の量オフセットさせるステップを含み,
    前記所定の量オフセットさせた際に得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を取得することを特徴とする記録調整方法。
  12. 請求項6記載の記録調整方法であって,
    前記記録信号によってトラッキングサーボを行うことが可能となる前記トラッキングエラー信号品質のレベルは前記グルーブレス光ディスクの管理領域に記憶されていることを特徴とする記録調整方法。
  13. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクに対して,複数レベルの記録パワーで複数の試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定する記録調整方法であって,
    グルーブレス構造のデータ層にトラッキングサーボを行うための前記試し書き信号を記録するステップと,
    各試し書き信号の再生信号品質を求めるステップと,
    前記複数レベルの記録パワーを用いて記録した各信号から得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記再生信号品質が所定の条件を満たし,前記トラッキングエラー信号品質が記録信号によってトラッキングサーボを行うことが可能となるレベルである記録パワーを最適記録パワーと決定するステップと,
    を有することを特徴とする記録調整方法。
  14. 請求項13記載の記録調整方法であって,
    前記トラッキングエラー信号品質は,PP−TES振幅,再生信号レベルで規格化したPP−TES振幅,DPD−TES振幅,DPD相対時間差,DPD入力信号振幅,再生信号レベルで規格化したDPD入力信号振幅のうちの少なくとも一つを用いて決定されることを特徴とする記録調整方法。
  15. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクに対して,複数レベルの記録パワーで試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定する記録調整方法であって,
    グルーブレス構造のデータ層にトラッキングサーボを行うための前記試し書き信号を記録するステップと,
    各試し書き信号の再生信号品質を求めるステップと,
    前記複数レベルの記録パワーを用いて記録した各信号から得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記再生信号品質が所定の条件を満たし,前記トラッキングエラー信号品質が所定の値となる記録パワーを最適記録パワーと決定するステップとを有し,
    前記トラッキングエラー信号品質を求めるステップは,同一記録条件で信号が記録された隣接するトラック間をトラックジャンプするステップを含み,
    前記トラックジャンプした際に得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を取得することを特徴とする記録調整方法。
  16. 記録マークの状態によっては,記録信号から生成されるトラッキングエラー信号でトラッキングサーボを実施できないグルーブレス光ディスクに対して,複数レベルの記録パワーで試し書き信号を記録し,前記試し書き信号に基づいて最適記録パワーを決定する記録調整方法であって,
    グルーブレス構造のデータ層にトラッキングサーボを行うための前記試し書き信号を記録するステップと,
    各試し書き信号の再生信号品質を求めるステップと,
    前記複数レベルの記録パワーを用いて記録した各信号から得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を求めるステップと,
    前記再生信号品質が所定の条件を満たし,前記トラッキングエラー信号品質が所定の値となる記録パワーを最適記録パワーと決定するステップとを有し,
    前記トラッキングエラー信号品質を求めるステップは,再生スポットをトラック中心から所定の量オフセットさせるステップを含み,
    前記所定の量オフセットさせた際に得られるトラッキングエラー信号からトラッキングエラー信号品質を取得することを特徴とする記録調整方法。
  17. 請求項13記載の記録調整方法であって,
    前記記録信号によってトラッキングサーボを行うことが可能となる前記トラッキングエラー信号品質のレベルは前記グルーブレス光ディスクの管理領域に記憶されていることを特徴とする記録調整方法。
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