JP4247679B2 - サーボ制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各種の光ディスクや光磁気ディスク等を用いた光学記録再生装置における光ピックアップによるレーザ光の集光位置制御、あるいは、フロッピディスクやハードディスク等を用いた磁気記録再生装置における磁気ヘッドの位置を制御するためのサーボ制御装置及び制御方法に関する。
従来、例えば光ディスク記録再生装置においては、レーザ光を一定位置に集光するために、対物レンズを移動するアクチュエータのサーボ制御が行なわれる(例えば特許文献1〜6参照)。具体的には、光ディスクの半径方向の集光位置ずれを補正するトラッキングサーボ制御、及び光ディスク面の垂直方向の集光位置ずれを補正するフォーカスサーボ制御が行なわれる。このとき、例えばトラッキングサーボ制御ではディスク装着時の偏芯により生じる、ディスク回転に同期した集光位置ずれのような低周波大振幅の位置ずれから、光ディスクトラック形成精度に基づく高周波の位置ずれまで、幅広い周波数の位置ずれに対応する必要がある。同じくフォーカスサーボ制御でも、ディスクのソリによるディスク回転に同期した低周波大振幅の集光位置ずれから、ディスクの膜厚変動による高周波の位置ずれまで、幅広い周波数の位置ずれに対応する必要がある。
このように幅広い周波数の位置ずれに対し、従来のサーボ制御演算手段では低周波成分の強調と高周波での位相進み遅れ補償を行なって対応している。具体的には、低周波大振幅の誤差信号に対応して低周波成分を強調して低周波の位置ずれを抑圧し、高周波では位相進み遅れ補償を行なって高周波の誤差信号まで応答できるようにしている。
また、磁気ディスク記録再生装置では、一般にトラッキングサーボ制御のみを行う構成であるが、光ディスク記録再生装置の場合と同様に、低周波成分の強調と高周波での位相進み遅れ補償が行なわれている。
いずれの場合でも、サーボ制御演算手段においては、上記誤差信号に対し低周波成分をなるべく強調して低周波の位置ズレをできるだけ抑圧することが望ましい。また、位相進み遅れ補償により、できるだけ高周波の誤差信号まで応答することが望ましい。
特開平4−345929号公報 特開平9−293251号公報 特許第2565574号公報 特許第2692251号公報 特許第2778094号公報 特許第3480337号公報
しかしながら実際には、光ディスク記録再生装置では対物レンズ部のアクチュエータ機構系は高周波域に2次共振特性を有しており、磁気ディスク記録再生装置では磁気ヘッド保持機構が高周波域に2次共振特性を有している。すなわち、これらの機構部は低剛性の部位であるため、高速での駆動時に高周波の2次共振が発生する。
したがって、この種のサーボ制御装置においては、あまり高い周波数の誤差信号にまで対応させようとすると、サーボ制御系が発振現象を起こすという課題があった。具体的には、サーボ制御演算手段で高周波の位相進み遅れを行なうことで誤差信号の高周波成分が強調されるが、このときアクチュエータ機構系の2次共振周波数の成分を強調しすぎると、この周波数での発振現象を引き起こす。
したがって、2次共振の影響を低減し、安定なサーボ制御を行なうためには、サーボ制御演算手段での位相進み遅れ補償を行なう周波数をある周波数以下に限定し、高周波成分の強調を抑える必要がある。しかし、サーボ制御演算手段での位相進み遅れ補償と低周波成分の強調(高周波成分の抑制)との間には関連があり、全く独立して設定することはできない。
このため、位相進み遅れ補償の制限により誤差信号の低周波成分の強調にも限界が生じ、サーボ制御系での性能限界も決定されることになる。
そこで本発明は、位相進み遅れ補償に制限がある中で、できるだけ誤差信号の低周波成分の強調を大きくし、サーボ制御性能の向上、ならびに低周波の位置ズレ抑制を図ることができるサーボ制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明のサーボ制御装置は、記録媒体に対して情報信号の記録及び/または再生を行う記録及び/または再生素子と、上記記録及び/または再生素子を上記記録媒体上の目標位置に移送するアクチュエータと、上記目標位置と実際の記録位置または再生位置との誤差に比例する誤差信号を検出する誤差信号検出手段と、上記誤差信号検出手段によって検出された誤差信号に基づいて、上記アクチュエータを駆動制御する制御信号を生成し、上記アクチュエータを駆動制御するする制御演算手段とを備え、上記制御演算手段は、上記誤差信号に基づいて制御信号を算出する経路に、低域ゲインを高くするために、低域強調角周波数と位相進み角周波数を共役な複素零点とする複素零点に基づくフィルタ特性をもたせる手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明のサーボ制御方法は、記録媒体に対して情報信号の記録及び/または再生を行う記録及び/または再生素子と、上記記録及び/または再生素子を上記記録媒体上の目標位置に移送するアクチュエータと、上記目標位置と実際の記録位置または再生位置との誤差に比例する誤差信号を検出する誤差信号検出手段と、上記誤差信号検出手段によって検出された誤差信号に基づいて、上記アクチュエータを駆動制御する制御信号を生成し、上記アクチュエータを駆動制御する制御演算手段とを備えたサーボ制御装置の制御方法であって、上記制御演算手段によって上記誤差信号に基づいて制御信号を算出する際に、低域ゲインを高くするために、低域強調角周波数と位相進み角周波数を共役な複素零点とする複素零点に基づくフィルタ特性をもたせることを特徴とする。

本発明のサーボ制御装置及び制御方法によれば、制御演算手段によって誤差信号に基づいて制御信号を算出する際に、複素零点をもつフィルタ特性をもたせることで、誤差信号の低周波成分の強調を高周波成分の強調に比べ相対的に大きくすることから、2次共振特性により位相進み遅れ補償が制限され、高周波成分の強調が抑えられても、低周波成分の強調を大きくすることができ、より低周波の位置ズレを小さくすることが可能となる。もしくは、低周波成分の強調を同程度に設定した場合には、高周波成分の強調を小さくて、2次共振周波数でのマージンを大きくとることができ、より安定したサーボ制御を実現することを可能とする。
この結果、記録及び/または再生素子の良好なサーボ制御を実現することができ、より安定した高密度記録再生が行なえるディスク記録及び/または再生装置を実現することができる効果がある。
本発明の実施の形態では、光ピックアップのアクチュエータや磁気ヘッドのアクチュエータに制御信号を供給するための制御演算手段において、アクチュエータの検出回路から得られる誤差信号に基づいて制御信号を算出する際に、複素零点をもつフィルタ特性をもたせる。これにより、位相進み遅れ補償が制限され、誤差信号の高周波成分の強調を抑えても、低周波成分の強調を相対的に大きくすることができる。もしくは、低周波成分の強調を同程度に設定した場合、高周波成分の強調を小さくして、2次共振周波数でのマージンを大きく取ることができる。
図1は本発明の実施例によるサーボ制御装置の制御系の要部を示すブロック図である。
また、図2は図1に示すサーボ制御装置を利用した光ディスク記録再生装置のフォーカスサーボ制御系の構成例を示すブロック図であり、図3は同じく図1に示すサーボ制御装置を利用した光ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系の構成例を示すブロック図である。
さらに、図4は図1に示すサーボ制御装置を利用した磁気ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系の構成例を示すブロック図である。
以下、図2及び図3に示す光ディスク記録再生装置及び図4に示す磁気ディスク記録再生装置について説明し、次いで本実施例に係るサーボ制御装置の詳細について説明する。
まず、図2及び図3に示す光ディスク記録再生装置において、記録再生素子は、光ディスク10に対して情報信号の光学的な読み出し、書き込み動作を行う光ピックアップの光学ヘッドとして構成されており、主に記録再生のためのレーザ光源11と、このレーザ光源11から出射されたレーザ光を対物レンズ(レンズ部)12を通して光ディスク10に集光させ、この光ディスク10からの反射光を取り込む光学系13と、この光学系13によって取り込んだ反射光を検出する受光部14とで構成される。
また、光ピックアップ内には、対物レンズ12をフォーカス方向とトラッキング方向に移動制御する電磁アクチュエータ21A、21Bと、この電磁アクチュエータ21A、21Bを駆動制御するアクチュエータ駆動回路22A、22Bと、受光部14出力信号からサーボ制御用の誤差信号を検出する誤差信号検出回路23A、23Bと、この誤差信号検出回路23A、23Bによって検出された誤差信号に基づいて各種の演算を行い、制御信号を生成する制御演算回路24A、24Bとを有する。
そして、図2に示すフォーカスサーボ制御系では、電磁アクチュエータ21Aが対物レンズ12を光ディスク10のディスク面に対して垂直方向に移動するものである。また、受光部14で得られた信号から、誤差信号検出回路23Aによってフォーカスエラー信号が生成される。そして、このフォーカスエラー信号は制御演算回路24Aに送られ、アクチュエータ21Aを駆動するための制御信号が生成され、この制御信号はアクチュエータ駆動回路22Aに送られ、この制御信号に従って電磁アクチュエータ21Aが駆動され、誤差信号が小さくなるよう対物レンズ12を移動する。
また、図3に示すトラッキングサーボ制御系では、電磁アクチュエータ21Bが対物レンズ12を光ディスク10のディスク面に対して平行方向に移動するものである。また、受光部14で得られた信号から、誤差信号検出回路23Bによってトラッキングエラー信号が生成される。そして、このトラッキングエラー信号は制御演算回路24Bに送られ、アクチュエータ21Bを駆動するための制御信号が生成され、この制御信号はアクチュエータ駆動回路22Bに送られ、この制御信号に従って電磁アクチュエータ21Bが駆動され、誤差信号が小さくなるよう対物レンズ12を移動する。
一方、図4に示す磁気ディスク記録再生装置において、記録再生素子は、磁気ディスク30に対して情報信号の記録再生を行う磁気ヘッド31より構成され、この磁気ヘッド31を移動制御する電磁アクチュエータ32と、この電磁アクチュエータ32を駆動制御するアクチュエータ駆動回路33と、磁気ヘッド31からの出力信号からサーボ制御用の誤差信号を検出する誤差信号検出回路34と、この誤差信号検出回路34によって検出された誤差信号に基づいて各種の演算を行い、制御信号を生成する制御演算回路35とを有する。
そして、図示の例では電磁アクチュエータ32で磁気ヘッド31を磁気ディスク30のディスク面に対して水平方向に駆動する。磁気ヘッド31で得られた信号は、誤差信号検出回路34に送られ、トラッキングエラー信号が生成される。そして、このトラッキングエラー信号は制御演算回路35に送られ、アクチュエータ32を駆動するための制御信号が生成され、この制御信号はアクチュエータ駆動回路33に送られ、この制御信号に従って電磁アクチュエータ32が駆動され、誤差信号が小さくなるよう磁気ヘッド31を移動する。
そして、以上の3つの制御系の制御演算回路に図1に示すサーボ制御装置の制御系が設けられている。すなわち、各記録再生装置は、情報信号の記録再生手法や誤差信号の検出方法に違いはあるが、検出信号の伝送路に図1に示すようなブロックを共有しているものである。
また、図5は図2に示す光ディスク記録再生装置のフォーカスサーボ制御系における制御動作を示す説明図であり、図6は図3に示す光ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系における制御動作を示す説明図である。また、図7は図4に示す磁気ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系における制御動作を示す説明図である。さらに、図8〜図11は本実施例のサーボ制御系における周波数特性を従来のサーボ制御系と対比して説明する説明図である。
以下、これらの図1〜図11に基づいて本実施例の特徴となるサーボ制御系の構成及び動作を説明する。
まず、図1中のrは、記録再生素子の目標位置であり、記録再生素子が本来あるべき位置を表している。
例えば図2に示す光ディスク記録再生装置のフォーカスサーボ制御系では、上記rは図5中の光ディスク記録面に焦点を結ぶレンズ位置に相当する。同じく図3に示す光ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系では、上記rは図6中の光ディスクの信号トラック中心に焦点を結ぶレンズ位置に相当する。さらに同じく図4に示す磁気ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系では、上記rは図7中の磁気ディスク上の信号トラック中心と磁気ヘッド中心とが一致する位置に相当する。
また、図1中のdは目標位置に加わる外乱を示している。すなわち、光ディスクのソリや偏芯で記録再生素子があるべき位置は変化する。この変化分を外乱dとして表す。
例えば図2に示す光ディスク記録再生装置のフォーカスサーボ制御系では、ディスクのソリや保護膜の膜厚変動により光ディスク記録面に焦点を結ぶレンズ位置が変化する。図5は光ディスクのディスクのソリによる外乱の例を示している。すなわち、ソリのある光ディスクが回転することで、ディスク記録面位置がdだけ変化し、レンズのあるべき位置もr+dに変化する。
同じく図3に示す光ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系では、ディスク偏芯などにより、ディスク回転時の信号トラック中心線の位置が変化する。図6はディスク偏芯による外乱の例を示している。すなわち、偏芯のあるディスクが回転することで、信号トラック位置もdだけ変化し、レンズのあるべき位置もr+dに変化する。
さらに同じく図4の磁気ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系でも、ディスク偏芯などにより、ディスク回転時の信号トラック中心線の位置が変化する。図7はディスク偏芯による外乱の例を示している。偏芯のあるディスクが回転することで、信号トラック位置もrだけ変化し、ヘッドのあるべき位置もr+dに変化する。
また、図1中のeは位置誤差を表している。この位置誤差eは外乱dに応じて変化した記録再生素子の目標位置r+dと制御対象の実際の位置yの差r+d−yに相当する。図2〜図4の制御系では、記録再生素子に加わる外乱dや実際の位置yを直接検出することはできず、誤差信号検出回路で位置誤差e=r+d−yを検出してサーボ制御を行なう。
図1に示す制御系は、上述した位置誤差e=r+d−yの算出を行う加減算部100と、この位置誤差eから制御信号uを算出する制御演算部110と、制御対象120より構成される。なお、制御演算部110が図2〜図4の制御演算回路に対応している。
そして、制御信号uによりアクチュエータが駆動されることで、記録再生素子の位置が決まる。なお、制御対象120は制御信号uから記録再生素子の位置への特性を表している。
本実施例のサーボ制御系において、サーボ制御の目的は、外乱dに対し、位置誤差eを充分小さく抑えることにある。すなわち、外乱dに対し、外乱dに応じて変化した記録再生素子の目標位置r+dと制御対象の実際の位置yの差=r+d−yはできるだけ小さくなることが望ましい。これは外乱dから位置誤差eへの伝達関数Gd→e(s)のゲイン周波数特性を小さくすることで実現される。図1のサーボ制御系のGd→e(s)は外乱抑圧特性とも呼ばれ、以下の(1)式ように求められる。
Figure 0004247679
例えば、光ディスク記録再生装置のフォーカスサーボ制御では、一般に制御対象P(s)は(2)式に示すような共振特性となる。また、制御器K(s)は(3)式に示すような低周波成分の強調および高周波での位相進み遅れ補償が行われる。
Figure 0004247679
制御器K(s)の周波数特性例を図8に示す。図8(A)はゲイン、図8(B)は位相を示し、それぞれ縦軸はレベル(dB、deg)、横軸は周波数(rad/s)を示している。図中の定数aは低周波成分の強調特性の下限周波数を決定し、定数cは低周波成分の強調特性の上限周波数を決定する。定数dは高周波での位相進み周波数を決定し、定数bは高周波での位相遅れ周波数を決定する。定数kは制御器K(s)全体のゲインを決める。通常a、b、c、dは実数値をとり、a<c<d<bのように設定される。
ここで、一般的な例(従来の制御器)で、制御対象P(s)の定数をωp=2π×40(rad/s)、ζ=0.1、Gp=2.4×10とし、制御器K(s)の定数をa=2π×22(rad/s)、b=2π×8000(rad/s)、c=2π×600(rad/s)、d=2π×1200(rad/s)、k=1としたときの外乱抑圧特性Gd→e(s)の周波数特性例を図9に示す。図9(A)はゲイン、図9(B)は位相を示し、それぞれ縦軸はレベル(dB、deg)、横軸は周波数(Hz)を示している。図9のゲイン周波数特性を見ると、サーボ帯域3kHz以下では次第にゲインが小さくなり、100Hz以下の低周波では−70dB以下の抑圧特性をもつことがわかる。これにより、面ブレによる外乱の影響を1/1000以下に抑えることができる。
ここで制御器K(s)の極を決める定数a、b及びゲインkを固定して考え、零点を決める定数c、dを複素数としたときの利点を示す。
上記(2)(3)式を用いて(1)式のGd→e(s)を書き直すと、次の(4)式になる。
Figure 0004247679
ここで、零点を複素数で指定できる制御器K(s)を(5)式とし、この制御器K(s)を用いたときの外乱抑圧特性G d→e(s)を求めると(6)式になる。
Figure 0004247679
制御器K(s)では定数c、dを新たに共役な複素数としている。ここで(7)式とし、かつzを充分大きくして、(8)式となるように設定すると、(5)式のGd→e(s)に比べて分母式の定数項が大きい外乱抑圧特性G d→e(s)を実現できる。分母の定数項が大きいことは、低周波での外乱抑圧特性のゲインが小さいことに対応し、より良好な外乱抑圧特性が実現できる。
Figure 0004247679
次に、例えば図9の例で、従来の制御器K(s)に代えて本例の制御器K(s)を用い、定数a、b、kは図9に示した例と同じく、a=2π×22(rad/s)、b=2π×8000(rad/s)、k=1とし、定数z、zをz=2π×900(rad/s)、z=2π×1200(rad/s)としたときの外乱抑圧特性G d→e(s)を図10に示す。図10(A)はゲイン、図10(B)は位相を示し、それぞれ縦軸はレベル(dB、deg)、横軸は周波数(Hz)を示している。なお、図10では、本例制御器の外乱抑圧特性G d→e(s)に合わせて、図9で示した従来制御器の外乱抑圧特性Gd→e(s)も点線で併記する。
図10のG d→e(s) により、Gd→e(s)に比べて良好な外乱抑圧特性が実現できていることが確認できる。500Hz以下の周波数で10dB程度良好である。このように、制御器K(s)に代えて、複素零点を指定できる制御器K(s)を用いることで、同じ定数a、b、kを用いても、より良好な外乱抑圧特性をもつ制御系を実現することができる。
最後に、参考として、図9、図10の各例における開ループ周波数特性を図11に示す。図11(A)はゲイン、図11(B)は位相を示し、それぞれ縦軸はレベル(dB、deg)、横軸は周波数(Hz)を示している。図示のように、複素零点を指定できる制御器K(s)を用いた本例制御器の場合の開ループ周波数特性の方が低周波でのゲインが大きいことが確認できる。
以上のように、本実施例によれば、制御演算回路に複素零点をもつフィルタ特性をもたせることで、誤差信号の低周波成分の強調を高周波成分の強調に比べて相対的に大きくすることができ、これにより良好な外乱抑圧特性をもつ制御系を実現することができる。
また、図9の例では、制御器ゲインとして高周波成分の強調を同程度にし、相対的に低周波成分の強調を大きくしたが、制御器ゲインを調節して低周波成分の強調を同程度にすることで、相対的に高周波の強調を小さくして2次共振周波数でのマージンを大きく取り、より安定したサーボ制御を実現することも可能である。
なお、以上の実施例では、記録と再生を兼用した装置のサーボ制御系を例に説明したが、いずれか一方の機能を有する装置にも同様に適用できるものである。
本発明の実施例によるサーボ制御装置の制御系の要部を示すブロック図である。 図1に示すサーボ制御装置を利用した光ディスク記録再生装置のフォーカスサーボ制御系の構成例を示すブロック図である。 図1に示すサーボ制御装置を利用した光ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系の構成例を示すブロック図である。 図1に示すサーボ制御装置を利用した磁気ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系の構成例を示すブロック図である。 図2に示す光ディスク記録再生装置のフォーカスサーボ制御系における目標位置と外乱の例を示す説明図である。 図3に示す光ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系における目標位置と外乱の例を示す説明図である。 図4に示す磁気ディスク記録再生装置のトラッキングサーボ制御系における目標位置と外乱の例を示す説明図である。 制御器の周波数特性例を示す説明図である。 従来制御器を用いた光ディスクフォーカスサーボ制御系での外乱抑圧特性の例を示す説明図である。 本発明の実施例による制御器を用いた光ディスクフォーカスサーボ制御系での外乱抑圧特性の例を示す説明図である。 本発明の実施例による制御器及び従来制御器を用いた光ディスクフォーカスサーボ制御系での開ループ周波数特性の例を示す説明図である。
符号の説明
10……光ディスク、11……レーザ光源、12……対物レンズ、13……光学系、14……受光部、21A、21B、32……電磁アクチュエータ、22A、22B、33……アクチュエータ駆動回路、23A、23B、34……誤差信号検出回路、24A、24B、35……制御演算回路、31……磁気ヘッド。

Claims (8)

  1. 記録媒体に対して情報信号の記録及び/または再生を行う記録及び/または再生素子と、
    上記記録及び/または再生素子を上記記録媒体上の目標位置に移送するアクチュエータと、
    上記目標位置と実際の記録位置または再生位置との誤差に比例する誤差信号を検出する誤差信号検出手段と、
    上記誤差信号検出手段によって検出された誤差信号に基づいて、上記アクチュエータを駆動制御する制御信号を生成し、上記アクチュエータを駆動制御するする制御演算手段とを備え、
    上記制御演算手段は、上記誤差信号に基づいて制御信号を算出する経路に、低域ゲインを高くするために、低域強調角周波数と位相進み角周波数を共役な複素零点とする複素零点に基づくフィルタ特性をもたせる手段を設けた、
    ことを特徴とするサーボ制御装置。
  2. 上記誤差信号は、目標位置に外乱を加え、その値から実際の位置を減じた信号であることを特徴とする請求項1記載のサーボ制御装置。
  3. 上記記録媒体が光ディスクであり、上記記録及び/または再生素子が上記光ディスクに対して情報信号の記録または再生を行う光ピックアップの光学ヘッドであることを特徴とする請求項1記載のサーボ制御装置。
  4. 上記記録媒体が磁気ディスクであり、上記記録及び/または再生素子が上記磁気ディスクに対して情報信号の記録または再生を行う磁気ヘッドであることを特徴とする請求項1記載のサーボ制御装置。
  5. 記録媒体に対して情報信号の記録及び/または再生を行う記録及び/または再生素子と、
    上記記録及び/または再生素子を上記記録媒体上の目標位置に移送するアクチュエータと、
    上記目標位置と実際の記録位置または再生位置との誤差に比例する誤差信号を検出する誤差信号検出手段と、
    上記誤差信号検出手段によって検出された誤差信号に基づいて、上記アクチュエータを駆動制御する制御信号を生成し、上記アクチュエータを駆動制御する制御演算手段とを備えたサーボ制御装置の制御方法であって、
    上記制御演算手段によって上記誤差信号に基づいて制御信号を算出する際に、低域ゲインを高くするために、低域強調角周波数と位相進み角周波数を共役な複素零点とする複素零点に基づくフィルタ特性をもたせる、
    ことを特徴とするサーボ制御方法。
  6. 上記誤差信号は、目標位置に外乱を加え、その値から実際の位置を減じた信号であることを特徴とする請求項記載のサーボ制御方法。
  7. 上記記録媒体が光ディスクであり、上記記録及び/または再生素子が上記光ディスクに対して情報信号の記録または再生を行う光ピックアップの光学ヘッドであることを特徴とする請求項記載のサーボ制御方法。
  8. 上記記録媒体が磁気ディスクであり、上記記録及び/または再生素子が上記磁気ディスクに対して情報信号の記録または再生を行う磁気ヘッドであることを特徴とする請求項記載のサーボ制御方法。
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