JP4246589B2 - プラズマディスプレーパネルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ表示装置用誘電体組成物に関するものであり、より詳しくは、プラズマ表示装置用電極上に光透明誘電体層を形成するときに使用される無機-有機混成組成による誘電体組成物に関する。
本発明と関連される従来技術として、特許文献1及び特許文献2によれば、後面基板にある第1誘電体膜は黒色系顔料を包含した軟化点が560〜600℃の硼珪酸鉛系ガラスでなり、第2誘電体膜は軟化点が460〜510℃の硼珪酸鉛系ガラスでなっている。この時、平均膜厚より最大粒径が小さいガラス粉末を包含したガラスペ−スト(paste)を焼成して形成する場合、透明性が非常に高い誘電体膜を形成することができる。このように低融点のガラス粉末を主成分とするガラスペ−ストを利用した誘電体膜の形成にはスクリ−ン印刷法を利用し、ガラス面全体に20〜40μmの厚
さで均一に膜を形成した後、500〜600℃の高温で焼成する方法が利用される。
ガラスペ−ストは、PbOが過量に含まれたPbO-B2O3-SiO2系組成のガラス粉末とフィラー、有機溶剤、高分子樹脂と共に混合されている。ガラス粉末を利用して高温焼成で誘電体膜を形成する場合、ガラス粉末の組成、粒径、製造条件、焼成条件に従って層内に気泡が含まれることになり、誘電膜の透過率を低下させる要因になる。また、PbOが過量に含まれたガラス組成のペ−ストを利用する場合、焼成温度を減少させる利点が有るが、環境公害、焼結後の多量の気泡、PbOの還元問題など様々な問題点を有し、焼成後、膜内に残存する金属性Pbは誘電層の内電圧を低める役割をし、つまりは製品の寿命を短縮させる。又、550〜580℃の高温焼成で誘電体膜を形成する場合、誘電膜の下のガラス基板に対してもこの温度範囲内で繰り返し熱処理が行われることになる。このような高温熱履歴工程は、基板ガラスの寸法を変化させ、パターンをずらせて、表示パネルの不良をもたらす。さらに、パネルの大画面化に困難性を惹き起すなど多くの問題点を有している。
特許文献3によれば、PbO代替組成でBi2O3を使用した例が開示されているが、Bi2O3は重金属で環境汚染物質という問題がある。
現在、Pbのない低温焼成型透明誘電体を得るために、PbOの代替物質として、P2O5、BaO、V2O5、SnOが主に研究されており、物性向上のためにB2O3、ZnO、SiO2,、アルカリ酸化物、 アルカリト酸化物が添加剤として使用されている。 しかし、低融点ガラスを主成分とするフリット(frit)を利用した方法によっては過量のPbを添加しなければ低温焼成型透明誘電素材を得ることが困難な実情である。
特開1993−041167号公報 特開1994−310036号公報 特開2001−195985号公報
本発明は、前記従来技術が有する問題を解決するために案出されたもので、PbOのない組成で200℃以下の焼成温度においても10μm以上の厚さを有することができ、且つ気泡のない高度に透明な誘電体層を有するプラズマ表示装置用誘電体組成物を提供することを目的とする。
前記目的を達成するための本発明の誘電体は、ゾルゲル法によって製造され、構造内にケイ素に結合された酸素原子又は架橋が可能な有機単量体で架橋された網目構造を有する無機−有機混成物質(以下、有機ケイ素化合物と称する)を含むことを特徴とするプラズマディスプレ−パネル用誘電体を含む。
すなわち本発明は、下記一般式[1]乃至一般式[3]で表示される化合物の群から選択された化合物を単量体としてゾルゲル法により架橋された網目構造を有する誘電体膜を得る段階、前記得られた誘電体膜を200℃以下の温度で加熱して焼成する段階を含むプラズマディスプレーパネルの製造方法に関する
一般式[1] : (OR Si−R (n+m=4)
一般式[2] : (OR Si−(X−R (n+m=4)
一般式[3] : R SiCl
式中前記R は炭素数が1〜10個の直鎖又は側鎖アルキル基、又は水素原子であり、R は炭素数が1〜4個の直鎖又は側鎖アルキル基、フェニル基、フェニルアルコキシ基、又はアミン基であり、nは1〜4の自然数であり、mは0〜3の間の定数であり、Xは炭素数が3〜6個の炭素鎖であり、R はビニル基、グリシドキシ基又はメタアクリル基を含むか、炭素数が4〜8個の炭素鎖内にフッ素原子が置換された炭化水素基であり、R は炭素数が1〜10個の直鎖又は側鎖アルキル基、又は水素原子、フェニル基、フェニルアルコキシ基、アミン基、ビニル基、グリシドキシ基又はメタアクリル基を含むか、炭素数が4〜8個の炭素鎖内にフッ素原子が置換された炭化水素基である。
また、本発明は、前記単量体でなる化合物と水やアルコ−ルに分散されたケイ素酸化物粒子を添加して反応させる段階をさらに含むことを特徴とする上記プラズマディスプレーパネルの製造方法に関する。さらに、本発明は、前記一般式[1]乃至一般式[3]の化合物を単量体とし、酸又は塩基を触媒とすることを特徴とする上記プラズマディスプレーパネルの製造方法に関する。
本発明による誘電体は、従来のガラスペ−ストを利用した誘電層と類似する特性を有し、 多種のコ−ティング方法により比較的簡単な工程によって膜を形成させることができる。
又、本発明によれば、誘電体の組成がPbOを含有することなく150〜200℃の低温度でも焼成が可能であり、液相からコ−ティング方法を利用して誘電体膜を容易に形成することができる。
本発明の誘電体は、下記一般式[1]〜[3]で表示されることができるケイ素化合物等を出発物質として製造されることができる。
(OR1)nSi-R2 m (n+m=4) -------------- 一般式[1]
(OR1)nSi-(X-R3)m (n+m=4) ---------- 一般式[2]
R4SiCl3---------------------------- 一般式[3]
前記一般式[1]〜[3]でR1は炭素数が1〜10個のメチル、エチル、プロピル、ブチル等の直鎖又は側鎖アルキル基、或いはこれらのグループが加水分解された水素原子であり、R2は炭素数が1〜4個の直鎖又は側鎖アルキル基、フェニル基、フェニルアルコキシ基、アミン基を示す。nは1〜4の自然数、 mは0〜3 の間の定数を示す。
Xは炭素数が3〜6個の炭素鎖であり、R3はビニル基、グリシドキシ基 メタアクリル基を含むか、炭素数が4〜8個の炭素鎖内にフッ素原子が置換された炭化水素基を示す。
R4は炭素数が1〜10個の直鎖又は側鎖アルキル基、又は水素原子、フェニル基、フェニルアルコキシ基、アミン基、 ビニル基、グリシドキシ基、メタアクリル基を含むか、炭素数が4〜8個の炭素鎖内にフッ素原子が置換された炭化水素基である。
前記一般式[1]〜[3]に属する具体的な化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルジメトキシエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、N-(3-アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(3-アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アクリルオキシプロピルジメトキシシラン、3-アクリルオキシプロピルジエトキシシラン、3-アクリルオキシプロピルジプロポキシシラン、3-(メト)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メト)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン, 3-(メト)アクリルオキシプロピルトリプロポキシシラン、N-(2-アミノエチル-3-アミノプロピル)-トリメトキシシラン(DIAMO)、N-(2-アミノエチル-3-アミノプロピル)-トリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル-3-アミノプロピル)-トリプロポキシシラン、N-(2-アミノエチル-3-アミノプロピル)-トリブトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン (TRIAMO)、トリエトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、トリプロポキシシリルプロピルジエチレントリアミン、トリブトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、2-グリシドキシエチルメトキシシラン、 3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、2-グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、2-グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、2-グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、2-(3,4-エトキシサイクルロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エトキシサイクロロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリプロポキシシラン、2-クロロプロピルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3,3,3,-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチル卜リクロロシラン、 フェニルトリクロロシラン、 ビニル卜リクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン又はデシルトリクロロシランがある。
本発明による誘電体を製造する第1の方法は、前記一般式[1]〜[3]で示された物質の水とアルコ−ルの混合溶液を作り、好ましくは酸又は塩基触媒を添加して加水分解と縮合反応させる工程を含む。前記 一般式[1]と[2]で示されたシラン等を下記化学式1で示された加水分解及び縮合反応の連続的反応を通じて分子量が大きい酸化物をゾル状態からゲル状態に転移するゲル化(Gelation)工程を通じて誘電体を製造する。
前記一般式[2]の物質の中、分子間の架橋を可能にする有機単量体として、ビニル基、グリシドキシ基、メタアクリル基が包含された場合には、下記の化学式3で示された有機重合反応を含む。シリコンに置換された有機グループがビニル基とメタアクリル基(好ましくは、メタアクリルロキシ基)などの場合には、好ましくは、有機重合反応は自由ラジカル、陽・陰イオン形態の熱・光有機重合開始剤を添加させて反応させる。グリシドキシ基が含まれた場合には、好ましくは、アルミニウムアルコキシド、チタニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、アミン基などによる開環反応を通じて有機重合反応が可能である。
Figure 0004246589
本発明による誘電体の第2の製造方法は、前記一般式[3]で示されたシリコンクロリド、メチルトリクロロシラン、エチル卜リクロロシラン、フェニルトリクロロシラン等の反応物をシリコンアルコキシド又はアルキルエーテルと、好ましくは金属クロリド、例えばジルコニウムクロリド、チタニウムクロリド、 チンクロリド等の触媒を利用して下記化学式2で示された反応を通じて高分子酸化物構造の誘電体を製造する工程を含む。
Figure 0004246589
前記化学式2で表示されしたR`は、炭素数が1〜10個の直鎖又は側鎖アルキル基であり、Rは炭素数が1〜10個の直鎖又は側鎖アルキル基又は水素原子、フェニル基、フェニルアルコキシ基、アミン基、ビニル基、グリシドキシ基又はメタアクリル基を含むか、炭素数が4〜8個の炭素鎖内にフッ素原子が置換された炭化水素基を示す。
本発明による誘電体は、前記二つの方法によって製造が可能であり、添加される有機物の種類によって最終材料の構造と特性を変化させることができる。誘電体において有機物は、大きく酸素原子に架橋された網目構造内で架橋剤(network former)と修飾剤(network modifier)の役割を遂行する。例えば、フェニル基やアミン基のように他の有機単量体や無機網目構造と結合ができない有機物は誘電体内で修飾剤の役割を遂行する。
もし、添加された有機物がグリシドキシ基、メタアクリル基、ビニル基のような有機物である場合、他の有機単量体や無機網目構造物内の他の有機物との結合を通じて新しい結合を形成する架橋剤の役割を遂行することになる。
Figure 0004246589
前記化学式3のR、R`は架橋が可能な有機単量体で二重結合や三重結合などの不飽和炭化水素を有するか、不安定な環構造を有する。このような結合又は構造の代表的な例では、ビニル基、メタアクリル基、グリシドキシ基等がある。
前記第1、第2の方法で得られる誘電体は、出発物質が架橋剤の役割が可能な有機物が置換されたシリコンアルコキシドを利用する場合、その均一度と柔軟性が最も高い構造を得ることができる。
本発明による誘電体は、有機物が置換されない金属アルコキシドで製造された純粋無機材料とは相違する構造を有する。このような誘電体は、純粋無機材料に比べて気孔の大きさが小さく、量が少ない微細構造を有する。材料内に気孔が多量含まれる場合、乾燥の際このような気孔によって材料の破壊が容易になるので、厚膜を得ることができない。 又、このような多孔性の物質は遷移温度に近い非常に高い温度で粘性流動により高密度化された構造を得ることができる反面、有機グル−プが含まれている無機-有機混成材料は有機グル−プが無機網目構造によって生ずる気孔を充たす役割をすることによって、乾燥の時に起る收縮を制限することができる。したがって、無機-有機混成材料で構成される誘電体組成物は、高密度化が起る金属酸化物の遷移温度よりはるかに低い温度で所望の最終密度を得ることができる。
又、本発明による誘電体は、液相で製造されるため、特殊な物性を有する無機物や有機物を容易、かつ均一に添加させることができる。添加される無機物や有機物が有する特性によって既存の誘電体が有する物性以外に付加的な物性を付与することができる。例えば、アルミニウムアルコキシド、ゲルマニウムアルコキシド、チタニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシドを添加させる場合、誘電体の誘電定数、強度、光感性(photosensitivity)等を増加させることができる。又、フッ素原子が置換されたシランや有機単量体を添加する場合、誘電定数と光損失を減少させることができる。誘電体組成物内にシリカ、ベーマイト(Boehmite)、アルミナ、ジルコニア、又はチタニアの金属酸化物粒子を水やアルコ−ル等の溶媒に分散させ添加させる場合、無機-有機混成物質の強度や、誘電定数を増加させることができる。例えば、アルミナやベーマイト粒子を添加させる場合、誘電体の耐磨耗性と強度を増加させることができ、 チタニウム酸化物粒子とジルコニウム酸化物粒子の分散物を添加させる場合、誘電定数を増加させることができる。
本発明による誘電体は可視光線領域で透明、かつ比較的低い温度の焼成においても緻密化が可能である。 溶液状態で有機ケイ素化合物の開始濃度を異にすることができ、一般的に有機ケイ素化合物の濃度が大きいほど、又、分子量がさらに大きいほど(即ち、溶液の粘度がより大きいほど)コ−ティングされる膜の最終厚さは厚くなる。このような有機ケイ素化合物の溶液の粘度は蒸発法を利用して増加させることができるため、膜厚の調節が容易である。
誘電体が200℃以下の温度で高い緻密化を達成するためには、ケイ素に置換されている有機体が有機重合反応が可能であるか、焼成が進行されながら生ずる気孔を充たせなければならない。 一般的に液体状態から形成される無機材料はこのような気孔等によって亀裂が発生し厚膜を形成させることが困難であるが、本発明の有機ケイ素化合物は亀裂なしに厚膜を容易に形成させることができる。
原料が有機重合反応が可能の有機体を包含している場合、適当な開始剤の添加後に熱や紫外線などの強い光の照射によって有機グル−プの間に重合反応や架橋反応を通じて誘電体を製造することができる。このような有機体の重合反応や架橋反応は、200℃以下の低い焼成温度で亀裂のない厚膜を形成することができる。
原料を蒸発法を利用して反応させる場合、溶液内に存在するアルコ−ルが除去され、シリカ粒子等の間の縮合反応が進行されることによって溶液の粘度が増加することになる。蒸発法による粘度増加によって膜厚を調節することができ、蒸発時間が長いほど粘度も高くなり、厚膜を形成することができる。蒸発法を利用して得ることができる溶液の粘度は数cp〜数万cp程度の非常に大きい範囲を有する。
本発明による誘電体は液体状態から製造され、粘度の変化が容易であるため、スピンコ−ティング法、ディップコ−ティング法、バーコ−ティング法等のような比較的容易なコ−ティング工程によって膜を形成することができる利点を有する。揮発性が少なく高い粘度を有する原料を利用する場合、低い焼成温度においても厚く且つ均一なコ−ティング膜を得ることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)に0.1N HClを 1:3モル比で添加した溶液と、テトラメトキシオルソシリケート(TMOS)に0.1N HClを1:2 モル比で添加した溶液を混合して1時間の間攪拌した後、下記表1のエポキシ有機重合開始剤をシリコン原子の3 重量%の量で添加した後、2時間の間攪拌した。混合された溶液を真空蒸発機で60℃の温度を維持しながら溶液内にあるメタノ−ルを拔き出した。この場合、蒸発時間によって溶液の粘度は5〜30,000cpまで変化させることができる。
最終溶液(約1000cp)をスピンコ−ティング機を利用してITOが蒸着されたガラスの上にコ−ティングした後、150℃で2時間の間熱処理した。粘度が高い厚膜をコ−ティングした場合、冷却時コ−ティング膜に高い熱応力が作用す
るため、120℃、80℃、40℃の温度で段階的にゆっくり最終誘電層膜を製造した。
下記表1にはエポキシ重合開始剤による誘電層の厚さと透過率を示した。誘電層の厚さは無機組成と有機組成の割合によって差異を見せ、膜厚の分布
は平均厚さに対して±1μmの範囲を有した。
Figure 0004246589
3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTS)に0.1N HClを1:3モル比で添加した溶液と、テトラメトキシオルソシリケート(TMOS)に0.1N HClを1:2モル比で添加した溶液を混合して1時間の間攪拌した後、下記表2に示されたアクリル有機重合開始剤をシリコン原子の3重量%の量で添加した後、2時間の間攪拌した。実施例1における方法で粘度を調節した最終溶液(約1000cp)をディップ(dip)コ−ティング機を利用してITOが蒸着されたガラス上にコ−ティングした後、膜の焼成は前記実施例1と同一の条件で行ない最終誘電層を得た。
Figure 0004246589
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)に0.1N HClを 1:3モル比で添加して常温で1時間の間攪拌した後、pH3程度で安定化されたシリカゾールを添加した後、2時間の間攪拌した。この時、添加されるシリカゾールの量は全体有機組成と無機組成の重量比が6:4になるようにした。下記表3で示されたエポキシ有機重合開始剤を全体シリコン原子の3重量%の量で添加した後、2時間の間攪拌した。 これ以後の工程は前記実施例1と同様に実施した。
Figure 0004246589
3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTS)とパーフルオロアルキルシラン(PFAS)を誘電体製造のための前駆体として選択し、スピンコ−ティング方法以外のすべての工程は、前記実施例2と同様の方法で実施した。
誘電層の厚さは蒸発前には51μm、後には10μmに測定され、透過率は85%の値を有した。
3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTS)とパーフルオロアルキルシラン(PFAS)を誘電体製造のための前駆体として選択し、スピンコ−ティング方法以外のすべての工程は、前記実施例2と同様の方法で実施した。
誘電層の厚さは蒸発前には51μm、後には10μmに測定され、透過率は85%の値を有した。
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)とフェニルトリメト
キシシラン(PTMS)を誘電体製造のための前駆体として使用し、前記実施例1と同様の方法で最終膜を製造した。誘電層の厚さは蒸発前には41μm、後には8μmに測定され、透過率は88%の値を有した。
3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTS)とジフェニルシランジオル(DPDS)を2:3モル比で添加した溶液を30分間攪拌した。攪拌された溶液に、反応の触媒としてバリウムヒドロキシド(Ba(OH)2)を全体シリコン原子の5重量%でゆっくり添加した後、真空蒸発機を利用して60℃で3時間反応させた。最終溶液をバーコ−ティング機を利用して前記実施例3と同様に最終膜を製造した。誘電層の厚さは蒸発前には8μm、後には21μmに測定され、透過率は85%の値を見せた。
メチルシリコントリクロリド(MSTC)とテトラエチルオルソシリケート(TEOS)を水分が少ない窒素雰囲気で4:3のモル比で30分間攪拌した。反応の触媒としてアイオンクロリド(FeCl3)を全体シリコンの1重量%で添加した後、35℃の温度で24時間の間ゲル化させ、粘度が非常に高い溶液(約10000 cp)を得、前記実施例3と同様の方法で最終膜を製造した。誘電層の厚さは蒸発前には81μm、後には20μmに測定され、84%の透過率を見せた。下記表4には前記実施例1、3、5で明示の方法で製造した誘電層の内電圧、誘電定数を示した。
Figure 0004246589
前記表4の結果によれば、本発明によって製造された誘電体の内電圧は従来のプラズマディスプレ−パネルに使用されるガラスペ−ストで製造した誘
電体の値と類似値を有することを確認することができる。

Claims (3)

  1. 下記一般式[1]乃至一般式[3]で表示される化合物の群から選択された化合物を単量体としてゾルゲル法により架橋された網目構造を有する誘電体膜を得る段階、前記得られた誘電体膜を200℃以下の温度で加熱して焼成する段階を含むプラズマディスプレーパネルの製造方法。
    一般式[1] : (ORSi−R (n+m=4)
    一般式[2] : (ORSi−(X−R (n+m=4)
    一般式[3] : RSiCl
    式中前記Rは炭素数が1〜10個の直鎖又は側鎖アルキル基、又は水素原子であり、Rは炭素数が1〜4個の直鎖又は側鎖アルキル基、フェニル基、フェニルアルコキシ基、又はアミン基であり、nは1〜4の自然数であり、mは0〜3の間の定数であり、Xは炭素数が3〜6個の炭素鎖であり、Rはビニル基、グリシドキシ基又はメタアクリル基を含むか、炭素数が4〜8個の炭素鎖内にフッ素原子が置換された炭化水素基であり、Rは炭素数が1〜10個の直鎖又は側鎖アルキル基、又は水素原子、フェニル基、フェニルアルコキシ基、アミン基、ビニル基、グリシドキシ基又はメタアクリル基を含むか、炭素数が4〜8個の炭素鎖内にフッ素原子が置換された炭化水素基である。
  2. 前記単量体でなる化合物と水やアルコ−ルに分散されたケイ素酸化物粒子を添加して反応させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項記載のプラズマディスプレーパネルの製造方法。
  3. 前記一般式[1]乃至一般式[3]の化合物を単量体とし、酸又は塩基を触媒とすることを特徴とする請求項記載のプラズマディスプレーパネルの製造方法。
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