JP4245536B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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展開型のおむつとして、特許文献1には、中央部に平坦に位置する第1の吸収体とその両側に配置された第2の吸収体とを有し、弾性部材により、第2の吸収体に起立性向を付与した使い捨ておむつが記載されている。また、特許文献2には、おむつの側縁部から離れた部位に、シート材及び弾性部材からなる内方カフを設けた使い捨ておむつが記載され、特許文献3には、サイドフラップ及び/又はウエストフラップに沿うように第2のフラップを配設し、第2のフラップに第2の吸収体を配設した使い捨ておむつが記載されている。
本発明の一実施形態としての使い捨ておむつ1(以下、おむつ1という)は、いわゆる展開型のおむつであり、図1に示すように、液透過性の表面シート2及び液保持性の吸収性コア4を有する吸収性本体5と、該吸収性本体5の下面側に位置する外装体10とを具備し、該外装体10の両側縁部に、おむつ止着用のファスニングテープ11,11が設けられている。
腹側部A、背側部B及び股下部Cは、例えば、展開且つ伸張状態(各部の弾性部材を伸張させ平面状に拡げた状態,図1に示す状態)のおむつを、おむつ長手方向(おむつ1における吸収性本体の長手方向)の全長を略3等分するように3領域に区分したときの各領域である。
おむつ1における吸収性本体5は、股下部Cにおける両側縁52それぞれから所定幅の部分が起立し、また、起立部51の下面51aから吸液可能な構成として、起立部51における、吸収性コア4よりも下側には液透過性の材料(表面シート2の前記部分21)しか配されていない。
具体的には、股下部Cにおける吸収性コア4を、図1及び図3に示すように、中央コア42とその両側に配された側部コア43,43とから構成し、中央コア42と側部コア43との間に、屈曲補助部44として機能する隙間を形成してある。屈曲補助部44は、図3に示すように、おむつ幅方向の断面を見たときに、吸収性コア4の側縁部41又は吸収性本体5の側縁部52から離間した位置に形成されている。
屈曲補助部44としての欠落部(隙間)は、その幅が5〜60mm、特に15〜35mmであることが好ましい。中央コア42とその両側に配された側部コア43とはスリット等で分割されていても良い。おむつ1における屈曲補助部44は、吸収性本体5の両側縁部51から5〜50mm、特に10〜30mm、おむつ幅方向内方に入り込んだ部位に存在することが好ましい(おむつ展開且つ伸張状態にて測定)。
防漏カフ6は、図2〜図4に示すように、防漏カフ形成用シート60、及び該防漏カフ形成用シート60に伸張状態で固定された弾性部材61a〜61cによって形成されている。
固定部の位置は、固定部67がおむつ幅方向にある程度の幅を有する場合、固定部67のおむつ幅方向外側の端の位置を固定部の位置とする。また、吸収性本体5が、おむつ幅方向に複数の固定部を有する場合、最も外側に位置する固定部の外側の端の位置を固定部の位置とする。
脚周り部弾性部材7は、防漏カフ形成用シート60及び/又は外装体10に塗布した接着剤8により、これら両者間に伸長状態で固定されている。
脚周り部弾性部材7が、防漏カフ形成用シート60と外装体10との間に固定されているという場合、両部材それぞれに直接接触している場合の他、両部材の内の一方又は両方との間に他のシート材が介在した状態で固定されている場合も含まれる。例えば、外装体10の肌当接面側(内側)に外装体10とほぼ同型の不織布等のシートを配設し、その2枚のシート間に上記脚周り部弾性部材7を伸長状態で固定し、図4に示したように外装体と液不透過性防漏シート3の間に脚周り弾性部材7を伸長状態で固定するなどが挙げられる。
また、脚周り部弾性部材7は、腹側部Aと背側部Bとの間に亘るように配されている。弾性部材7は、少なくとも股下部Cに配されていることが好ましい。
おむつ1においては、図2〜図4に示すように、起立部同士間55に配された防漏シート3aと、各起立部51の下面51aに対向する部分57に配された防漏シート3bとが、一枚の連続したシート3である。
防漏シート3は、起立部同士間55においては、吸収性コア4と外装体10との間に配されており、各起立部51の下面51aに対向する部分57においては、防漏カフ形成用シート60と外装体10との間に配されている。シート3は、おむつ幅方向において、吸収性本体5の側縁部52の位置又は立ち上げ用の起立部弾性部材53の配置位置より外方まで存在していることが好ましく、更には、上述した立ち上がり開始部68又はその先まで存在していることが好ましい。
また、凹状のポケットから排泄物が漏れ出した場合であっても、吸収性本体5の両側に防漏カフ6が存在し、吸収性本体5の起立部51と、防漏カフ形成用シート60との間に排泄物の保持性に優れたポケットPが形成され、しかも起立部51がその下面51a側から吸液可能であるため、その排泄物が、外装体10の側縁部を越えて漏れ出すことを防止することができる。また、防漏カフ6が(装着者のそ径部に)面接触するため、吸収性本体の側縁部が着用時に装着者の肌に直接接触しにくくなっているため、装着時の違和感を防止することもできる。
おむつ1’においては、起立部51の下面51aから吸液可能な構成として、比較的幅の狭い矩形状の防漏シート31を、吸収性コア4の幅方向の中央部分のみに配してある。
第2実施形態のおむつ1’によれば、上述したおむつ1と同様の作用効果が奏される。
また、屈曲補助部44としては、欠落部に代えて、厚み削減部(吸収性コアの構成材料の積層される坪量の削減等により、吸収性コアの厚みが削減された部分)や、エンボス処理部(エンボス処理されることで、その部分が屈曲しやすくなるようにした部分)等を設けることもできる。
2 表面シート
3,31,32 液不透過性の防漏シート
4 吸収性コア
5,5’ 吸収性本体
6 防漏カフ
60 防漏カフ形成用シート
10 外装体
A 腹側部
B 背側部
C 股下部
Claims (6)
- 吸収性コアを含む吸収性本体と、該吸収性本体の下面側に位置する外装体とを具備し、該外装体に、おむつ止着用のファスニングテープが設けられている使い捨ておむつであって、
股下部における前記吸収性本体は、幅方向の両端部に、着用時に起立する起立部を有し、該各起立部は、その下面側から吸液可能であり、
股下部における前記吸収性本体の両側に、防漏カフが形成されており、
おむつ幅方向における前記起立部同士間、及び前記各起立部の下面に対向する部分に液不透過性の防漏シートが配されており、
前記各起立部の下面に対向する部分又は該各部分よりおむつ幅方向外方に存する部分に、脚周り部弾性部材が固定されており、
股下部における前記吸収性コアは、中央コアとその両側に配された側部コアとに分割されており、該中央コアと該各側部コアとの間が、該吸収性コアの屈曲性を向上させる屈曲補助部として機能するようになしてあり、
前記中央コアは、腹側部から背側部に亘るように配されており、
前記中央コアと前記各側部コアとの間は、前記吸収性コアの構成材料が実質的に存在しない欠落部となっており、該欠落部においては、前記吸収性コアの上下面を被覆する透水性の被覆シート同士が直接接合されており、
前記防漏カフは、防漏カフ形成用シート及び弾性部材を用いて形成されており、前記防漏カフ形成用シートは、前記吸収性コアの下側に存する部材と接合された固定部を有すると共に、該固定部よりもおむつ幅方向の外方に、前記外装体から離れる立ち上がり開始点を有しており、
前記防漏カフ形成用シートは、展開且つ伸長状態のおむつの幅方向において、前記固定部の位置から、吸収性本体の両側縁部と重なる位置をやや越えた位置までの範囲が、前記外装体と積層され前記防漏シートを介して該外装体に接着された領域となっており、該防漏カフ形成用シートにおける、前記外装体に積層接着されている部分と該部分より幅方向外側に存する該外装体と接着されていない部分との境界部が前記立ち上がり開始点を形成している使い捨ておむつ。 - 前記起立部同士間に配された防漏シートと、前記各起立部の下面に対向する部分に配された防漏シートとが、一枚の連続したシートである請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記起立部同士間に配された防漏シートと、前記各起立部の下面に対向する部分に配された防漏シートとが、別体のシートであり、厚み方向に一体化された連結部分を有している請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記各起立部の下面に対向する部分に配された防漏シートは、前記防漏カフ形成用シートと積層されており、該防漏シートの、おむつ幅方向外方側の端部が、前記立ち上がり開始点より先まで達している請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記起立部それぞれに、起立部弾性部材が伸長状態で固定されている請求項1〜4の何れかに記載の使い捨ておむつ。
- 前記脚周り部弾性部材は、前記起立部弾性部材の配置位置よりもおむつ幅方向の外方に固定されている請求項5記載の使い捨ておむつ。
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