JP5793861B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は,一対の立体ギャザーを備えた使い捨ておむつに関する。
従来から,例えば乳幼児や高齢者用のおむつとして,使い捨てのおむつが知られている。使い捨ておむつは,吸収体と,吸収体の表面を被覆するトップシートと,吸収体の裏面を被覆するバックシートと,トップシート上に固定端を持つ一対の立体ギャザーを備えるものである。また,このような構成を有する使い捨てのおむつとして,例えば,予めパンツ型に形成されたパンツ型のおむつ,着用者の胴回りを覆うサイドフラップに固定テープが設けられたテープ型のおむつが知られている。また,例えば,トップシート,吸収体,立体ギャザーを備える尿パッドも知られている。
一般的に,使い捨ておむつは,立体ギャザーの上端縁とトップシートの表面を着用者の股下にあてがうようにして着用される。トップシートは液透過性材料により形成されており,着用者が排泄した尿は,トップシートを透過し,トップシートにより被膜されている吸収体に吸収される。また,吸収体の裏面を被覆するバックシートは,液不透過性材料により形成されており,吸収体に吸収された尿がおむつの外部へと漏れ出すことを防止する。さらに,トップシート上に固定された一対の立体ギャザーは,トップシートを透過しなかった尿や,吸収体が吸収できなかった尿が,おむつから横漏れすることを防止する。
また,一般的な立体ギャザーは,疎水性の立体ギャザー用シート材で形成されており,立体ギャザー用シート材の一端はトップシートの表面上に固定され,その他端には弾性伸縮体が配設される。そして,立体ギャザー用シートに配設された弾性伸縮体が収縮すると,立体ギャザーは,弾性伸縮体の収縮力を利用して起立するようになっている。
ここで,立体ギャザー起立状態における立体ギャザー用シート材の上端縁を,その下方に向かって折り返し,弾性伸縮体を挟持する構成が知られている(特許文献1)。このような構成を有する立体ギャザーは,折り返された立体ギャザー用シート材の上端縁において弾性伸縮体を挟持するものであるため,弾性伸縮体を挟持する部分近傍においては,立体ギャザーシートが二重となっている。
また,立体ギャザーのおむつの脚部周り開口部等からの横漏れを防止するための試みとして,立体ギャザー用シート材とは別体の防漏性シートを組み合わせる構成が知られている(特許文献2)。従来の技術では,例えば,立体ギャザー用シート材の間にポリエチレンフィルムからなる防漏性シートを配設したり,あるいは,吸収体の裏面に配置されたバックシートの側縁から延在させた部分を立体ギャザー用シート材に接着させたりすることにより,立体ギャザーの防漏性を向上させることとしていた。
特開2007−130496号公報 特開2007−282785号公報
しかしながら,立体ギャザー用シート材と別体のシート材として,ポリエチレンフィルムのような通気性がないものを用いた場合,おむつ内が蒸れ易くなり,着用者のスキントラブルを生じさせる原因となっていた。
また,立体ギャザー用シート材と別体のシート材を用いることとすると,立体ギャザーの構成要素が増加するとともに,その構造が複雑化してしまうという問題もあった。
このように,現在のところ,立体ギャザー用シート材に尿が染みこんだ場合,あるいは,立体ギャザー用シート材と防漏性シート材の間に尿が染みこんだ場合に,簡易な構造で,尿の横漏れを防止することができ,かつ,立体ギャザーの通気性を損なうことのない技術は存在していない。そこで,これらの問題を解決できる立体ギャザーを備えた使い捨ておむつが求められている。
上記課題は,本発明に係る使い捨ておむつによって解決される。
すなわち,本発明は,基本的には,各立体ギャザーを構成するシート材を2度折り返し,少なくともトップシートと立体ギャザーの固定端より幅方向外側においてシート材が3重となる構造を有する。このように,本発明は,連続したシート材で,立体ギャザーを3重の構造とすることができるため,別体として防漏性シート材を設けた場合とは異なり,シート材間の開放端がなくなる。従って,シート材間の開放端から尿が漏れてしまう問題を解消できる。さらに,本発明においては,連続したシート材を疎水性の不織布で形成することにより,立体ギャザーの通気性をも確保することができる。
具体的に,本発明に係る使い捨ておむつは,以下の構成を有する。
本発明の基本構成は,吸収体1と,吸収体の上面を被覆するトップシート2と,吸収体1の下面を被覆するバックシート3と,トップシート2上に固定端を有する一対の立体ギャザー4を有する使い捨ておむつである。
そして,立体ギャザー4のそれぞれは,連続したシート材から形成される。ここで,連続したシート材とは,一体的に形成された一枚のシート材であってもよいし,別体として構成された複数のシート材を連結させて(繋ぎ合わせて)形成されたシート材であってもよい。
また,立体ギャザー4のそれぞれは,第1の折返部41と,外側シート部42と,内側シート部43と,第2の折返部44と,中間シート部45を含む。
第1の折返部41は,シート材が立体ギャザー4の幅方向内側に向かって折り返された,立体ギャザー4の上端縁に相当する折り返し部分である。
外側シート部42は,第1の折返部41を基準として,立体ギャザー4の外側に位置する立体ギャザー4の外壁部分である。
内側シート部43は,第1の折返部41と基準として,立体ギャザー4の内側に位置する立体ギャザー4の内壁部分である。
第2の折返部44は,内側シート部43が,トップシート2と立体ギャザー4の固定端より幅方向外側において,外側シート部42と内側シート部43の間に折り返される折り返し部分である。
中間シート部45は,第2の折返部44において外側シート部42と内側シート部43の間に折り返されたシート材の部分である。
このような構成を有することにより,本発明は,簡単な構造で,立体ギャザーのシート材に尿が染みこんだ場合の横漏れを防止することができる。特に,本発明の立体ギャザーは,従来のように立体ギャザー用シート材と防漏性シート材が別体として構成されるものではない。つまり,本発明は,第2の折返部において外側シート部と内側シート部の間に折り返された中間シート部を有するため,立体ギャザー用シート材に染み込んだ尿が特に漏出し易いとされる立体ギャザー用シート材と防漏性シート材の開放端に相当する箇所が,閉じられている。従って,本発明は,効果的に尿の横漏れを防止できる。さらに,本発明は,立体ギャザーに,ポリエチレンフィルムのような液不透過性のシート材を別体として介在させる必要がないため,通気性も確保できる。
ここで,連続したシート材は,外側シート部42,内側シート部43,及び内側シート部43が一体的に連続することにより形成されるものであってもよい。つまり,外側シート部42と内側シート部43は第1の折返部41において一体的に連続し,内側シート43と中間シート45は第2の折返部44において一体的に連続する。
また,連続したシート材は,外側シート部42と内側シート部43が一体的に連続し,別体として形成された内側シート部43と中間シート部45を連結することにより形成されるものであってもよい。また,連続したシート材は,それぞれ別体で形成された外側シート部42,内側シート部43,及び中間シート部45から形成されるものであってもよい。
本発明においては,第2の折返部44を覆うように,液不透過性のシート材44aが配設されることが好ましい。これにより,特にシート材に染み込んだ尿が漏出し易いとされる第2の折返部の防漏性を高めることができる。
また,内側シート部43と中間シート部45が別体として形成されている場合において,内側シート部43と中間シート部45は,第2の折返部44において,液不透過性のシート材44aによって連結されることが好ましい。
本発明における立体ギャザー4の中間シート部45は,少なくとも,立体ギャザーの起立線から立体ギャザーの上端縁までの高さの半分まで形成されていることが好ましい。このように,中間シート部の長さが内側シート部の長さの半分以上であることにより,少なくとも,立体ギャザーの起立線から立体ギャザーの上端縁までの高さの半分までは,シート材が3重となる。従って,立体ギャザーの側壁部分の防漏性も向上させつつ,おむつ内の通気性を維持できる。
立体ギャザー4は,その伸長状態において,立体ギャザー4の長手方向に,外側シート部42と内側シート部43で挟みこまれるよう配置された複数の弾性伸縮体46を有し,中間シート部45は,複数の弾性伸縮体46のうち少なくとも一本に重なって形成されていることが好ましい。特に,中間シート部45は,弾性伸縮体46に塗布された接着材によって,弾性伸縮体46に固定されていることが好ましい。このように,中間シート部が弾性伸縮体に重なって形成されていることにより,立体ギャザーの弾性伸縮体が配設された位置までは,シート材が3重となり,立体ギャザーの側壁部分の防漏性を向上させることができる。特に,中間シート部は,弾性伸縮体に固定されていることにより,中間シート部が,外側シート部と内側シート部との間で縺れることを防止できる。従って,例えば着用者が運動した場合でも,立体ギャザーの側壁部においてシート材が3重である状態を維持でき,効果的に尿の横漏れを防止できる。また,中間シート部と弾性伸縮体の固定には,弾性伸縮体に塗布された接着材を用いることができるため,中間シート部と内側シート部(又は外側シート部)同士の接着(例えば,熱エンボス加工や超音波接着)を行う必要がない。従って,シート材の柔軟性を支持できる。
本発明における立体ギャザーの外側シート部42,内側シート部43,及び中間シート部45は,トップシートと立体ギャザーの固定端又はその近傍において,部分的に接着されることが好ましい。これにより,外側シート部,内側シート部,及び中間シート部が乖離することを防止できる。特に,中間シート部が,外側シート部と内側シート部の間で縺れることを防止できるため,尿の横漏れ防止効果を維持できる。
本発明における立体ギャザー4には,第2の折返部44に沿って,弾性伸縮体46が配置されていることが好ましい。このように,第2の折返部に弾性体が配置されていれば,着用時に内側シート部と中間シート部の端部(下側)が持ち上げられて位置が高くなり,シート材に染み込んだ尿が漏出し易いとされる第2の折返部の防漏性を高めることができる。
また,内側シート部43と中間シート部45の間には,立体ギャザーとトップシートの固定端から立体ギャザーの起立線にかけて,液不透過性のシート材47を配設することとしてもよい。これにより,特にシート材に染み込んだ尿が漏出し易いとされる第2の折返部の防漏性を高めることができる。
図1は,本発明が適用された使い捨ておむつの例を示す概略斜視図であり,使い捨ておむつ前身頃側からみた状態を示している。 図2は,本発明が適用された使い捨ておむつの例を示す展開平面図であり,使い捨ておむつをトップシート側からみた状態を示している。 図3は,本発明が適用された使い捨ておむつの例を示す展開平面図であり,使い捨ておむつをトップシート側からみた状態を示している。 図4は,本発明が適用された使い捨ておむつの例を示す展開平面図であり,使い捨ておむつをトップシート側からみた状態を示している。 図5は,本発明が適用された使い捨ておむつの吸水パッドの例を示す平面図であり,吸水パッドをトップシート側からみた状態を示している。 図6は,本発明が適用された使い捨ておむつの吸水パッドの例を示す断面図である。 図7は,本発明が適用された使い捨ておむつの吸水パッドの例を示す断面図であり,一の立体ギャザーを中心に拡大した状態を示している。 図8は,本発明が適用された使い捨ておむつの吸水パッドの例を示す断面図であり,一の立体ギャザーを中心に拡大した状態を示している。 図9は,本発明が適用された使い捨ておむつの吸水パッドの例を示す断面図であり,一の立体ギャザーを中心に拡大した状態を示している。 図10は,本発明が適用された使い捨ておむつの吸水パッドの例を示す断面図であり,一の立体ギャザーを中心に拡大した状態を示している。 図11は,本発明が適用された使い捨ておむつの吸水パッドの例を示す断面図であり,一の立体ギャザーを中心に拡大した状態を示している。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではない。本発明は,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。すなわち,本発明に係る使い捨ておむつには,出願時における使い捨ておむつのあらゆる構成を適宜採用することが可能である。
(1.使い捨ておむつの全体構成)
本発明は,吸収体1と,吸収体1の上面を被覆するトップシート2と,吸収体1の下面を被覆するバックシート3と,トップシート2上に固定端を有する一対の立体ギャザー4を有する使い捨ておむつに適用できる。トップシート2は液透過性であり,バックシート3は液不透過性である。トップシート2を透過した尿は,トップシート2とバックシート3間に配置された吸収体4により吸収される。本発明は,このような構成を有するものであればよく,例えば,パンツ型のおむつやテープ型のおむつに適用される。
図1は,パンツ型の使い捨ておむつ100の例を示す概略斜視図であり,使い捨ておむつ100を前身頃51からみた状態の例を示している。また,図2は,図1に示されたパンツ型の使い捨ておむつ100の展開図であり,トップシート2側から見た状態を示している。図1及び図2に示されるように,パンツ型の使い捨ておむつ100は,装着時に着用者の腹部を覆う前身頃51と,装着時に着用者の背部を覆う後身頃52と,装着時に着用者の股下にあてがわれる股下部53を含む。そして,前身頃51及び後身頃52の両側縁に延出するサイドフラップ54の端部を対応させて接合することにより,装着時に着用者の腰周りに位置する腰周り開口部55と,股下部53において装着時に着用者の脚部周りに位置する脚部周り開口部56が形成される。例えば,パンツ型の使い捨ておむつの場合,着用者は,前身頃51が腹部に,後身頃52が背部に位置するように,腰周り開口部55に両脚部を入れ,それぞれの脚部を脚部周り開口部56から出すことで,使い捨ておむつ100を装着する。
また,パンツ型の使い捨ておむつが2ピースタイプである場合,パンツ型の使い捨ておむつは,図1及び図2に示されるように,着用者の排泄物を吸収する吸水パッド57と,吸水パッド57を着用者の股下に保持する外装部材58とを含む。吸水パッド57は,基本的に,吸収体1,トップシート2,バックシート3,及び立体ギャザー4により構成されるものである。立体ギャザー4はトップシート2上に固定端を有し,トップシート2及びバックシート3の両側縁部を挟持するようにして固定される。吸水パッド57は外装部材58の股下部53に配設されるため,外装部材58が着用者を被包することにより,吸水パッド57が着用者の股下にあてがわれる。
図3は,本発明が適用されたテープ型の使い捨ておむつの展開図であり,トップシート側からみた平面を示している。図3に示されるように,テープ型の使い捨ておむつ100は,トップシート2,バックシート3,及び両シートの間に配置された吸収体4を基本構成とする。また,後身頃52の両側縁に延出するサイドフラップ54の側縁部には,ファスニングテープ63が取付けられている。さらに,テープ型の使い捨ておむつ100は,前身頃51から後身頃52にかけて長手方向に起立可能な立体ギャザー4が形成されており,立体ギャザー4はトップシート上に固定端を有する。テープ型の使い捨ておむつ100は,前身頃51を着用者の腹部に,後身頃52を着用者の背部にあてがい,後身頃52に取り付けられているファスニングテープ63を前身頃51に貼り付けることにより,着用者に装着される。
(2.使い捨ておむつの具体的構成)
以下,本発明に係る使い捨ておむつの実施の形態について,パンツ型使い捨ておむつを例として,具体的に説明する。ただし,本発明は,パンツ型おむつに限定されるものではなく,例えば上述したようなテープ型おむつにも適用可能である。すなわち,本発明は,吸収体1と,吸収体1の上面を被覆するトップシート2と,吸収体1の下面を被覆するバックシート3と,トップシート2上に固定端を有する一対の立体ギャザー4を有する使い捨ておむつに広く適用可能である。
(2−1.吸水パッド)
前述したように,パンツ型の使い捨ておむつ100は,着用者の排泄物を吸収する吸水パッド57と,吸水パッド57を着用者の股下に保持する外装部材58とを含む。そして,吸水パッド57は,基本的に,吸収体1,トップシート2,バックシート3,及び立体ギャザー4により構成されるものである。ここで,図4は,外装部材58の股下部53に配設された吸水パッド57のトップシート2側からみた平面を示している。また,図5は,図4に示された吸水パッド57をA−A´線に沿って切断した場合における吸水パッドの断面形状を示す概略断面図である。
(2−1−1.吸収体)
吸収体1は,尿などの液体を吸収し,吸収した液体を保持するための部材である。吸収体1は,液透過性のトップシート2と,液不透過性のバックシート3の間に配置される。吸収体1は,トップシートを透過した液体を吸収する機能を有し,吸収性材料により構成される。
吸収体1を構成する吸収性材料には,公知の材料を採用することができる。吸収性材料としては,例えば,フラップパルプ,高吸収性ポリマー,又は親水性シートを用いることとしても良い。また,吸収性材料には,フラップパルプ,高吸収性ポリマー,又は親水性シートのうち1種類を単独で用いてもよいし,2種類以上を併用することとしてもよい。吸収性材料は,通常,単層又は複数層のマット状に形成され,用いられる。
また,吸収体1は,トップシート2とバックシート3の間の少なくとも一部に挟持されることが好ましい。吸収体1は,トップシート2とバックシート3の間に挟み込まれ,その周縁部が封着されることによってトップシート2とバックシート3との間に固定される。
さらに,吸収体1は,親水性シート12で高吸収性ポリマー11を被包することにより形成されたものであることが好ましい。これにより,高吸収性ポリマー11が親水性シート12から漏洩することを防止し,吸収体1全体の形状を安定させることができる。
吸収体1の形状は,適宜,使い捨ておむつの形状や,大きさ,用途に合せて設計することができる。例えば,吸収体1の形状は,図4に示されるように,砂時計型としてもよい。また,一般的な使い捨ておむつに使用されている,矩形型,楕円形型,又はひょうたん型とすることとしてもよい。
(2−1−2.トップシート)
トップシート2は,着用者の股下の肌に直接接し,尿などの液体を吸収体1に透過させるための部材である。このため,トップシート2は,柔軟性が高い液透過性材料で構成されることが好ましい。トップシート2は,吸収体1の表面を被覆するように配置される。
トップシート2を構成する不透過性材料の例は,織布,不織布,又は多孔性フィルムである。また,例えばポリプロピレンやポリエチレン,ポリエステル,ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
(2−1−3.バックシート)
バックシート3は,トップシート2を透過し,吸収体1に吸収された液体が,漏出することを防止するための部材である。このため,バックシート3は,液不透過性材料によって構成される。そして,バックシート3は,吸収体1の底面からの液漏れを防止するため,吸収体1の底面を被覆するように配置される。
バックシートを構成する不透過材料の例は,ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に,0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
バックシート3の外表面には,バックシートを補強しその手触りを良くするために,カバーシート31を貼り合わせることとしても良い。カバーシート31を構成する材料としては,織布や不織布が用いられる。特に,カバーシート31を構成する材料として,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布又は湿式不織布を用いることが好ましい。
(2−1−4.立体ギャザー)
立体ギャザー4は,トップシート2の側縁に沿って起立し,着用者が排泄した尿の横漏れを防止するための部材である。立体ギャザー4は,起立した状態(弾性伸縮体が収縮した状態)において尿の防漏壁となるため,トップシート2を透過しなかった尿や,吸収体1により吸収しきれなった尿が,使い捨ておむつの脚部周り開口部などから漏出する横漏れを防止する。
立体ギャザー4は,トップシート2上に固定端を有するものである。例えば,図5に示されるように,使い捨ておむつがパンツ型である場合,一対の立体ギャザー4は,トップシート2及びバックシート3の両側縁を挟みこむようにして,トップシート2及びバックシート3に固定される。この場合,立体ギャザー4のそれぞれを形成するシート材は,トップシート2やバックシート3を形成するシート材とは別体として構成される。
立体ギャザー4のそれぞれは,一又は複数の弾性伸縮体46が,立体ギャザー4の長手方向に沿って配設されており,弾性伸縮体46の収縮力を利用して起立するものである。つまり,弾性伸縮体46は,伸張された状態で,立体ギャザー4にシート材に固定されており,弾性伸縮体46が収縮すると,立体ギャザー4のシート材も縮退し,立体ギャザー4が起立線48において立ち上がる。弾性伸縮体46を立体ギャザー4に配設する位置は,使い捨ておむつの形状や大きさに合せて適宜変更可能であるが,一般的に,立体ギャザー4の上端縁近傍に配設される。
なお,図5においては,立体ギャザー4がおむつの内側に向かって傾倒する場合の例を示している。ただし,立体ギャザー4の形態は,おむつの内側に向かって傾倒するものに限定されない。例えば,立体ギャザー4は,おむつの外側に向かって傾倒する形態であってもよいし,立体ギャザー4の起立した壁面の一部に湾曲部や折れ線が形成されたものであってもよい。
立体ギャザー4は,図5に示されるように,第1の折返部41及び第2の折返部44において,シート材が折り返され,少なくともトップシート2と立体ギャザー4の固定端49より幅方向外側においてシート材が3重となる構成を有する。つまり,立体ギャザー4の幅方向外側においては,少なくとも,外側シート部42,内側シート部43,及び中間シート部45が重なり,立体ギャザー4の幅方向の断面形状が3層となる。
また,本発明において,内側シート部44には,疎水性を有するが,通気性のあるシート材が用いられる。つまり,シート材には,通気可能な程度の穴が形成されているため,加圧下において,尿の染み出しが起こりうる。ここで,立体ギャザー4を,2枚又は3枚のシート材によって構成することにより,加圧下における防漏性を高めることができるが,尿が立体ギャザー4を構成するシート材の間をつたってシート材の端部に到達し染み出すことが懸念される。そこで,本発明では,外側シート部42と内側シート部44の連結端を閉じ解放しない構成とするため,外側シート部42と内側シート部43を連続させる構成としている。
本願明細書では,立体ギャザーを形成するシート材が,上端縁に相当する位置において,立体ギャザーの幅方向内側(吸収体1が存在する方向)に折り返された地点を,第1の折返部4と称する。また,本願明細書では,立体ギャザーを形成するシート材のうち,第1の折返部4を基準として,立体ギャザーの外側に位置する部分を外側シート部42(立体ギャザーの外壁に相当),立体ギャザーの内側に位置する部分を内側シート部43(立体ギャザーの内壁に相当)と称する。さらに,本願明細書では,立体ギャザーを形成するシート材が,トップシートと立体ギャザーの固定端49より幅方向外側において,外側シート部42と内側シート部43の間に折り返された地点を,第2の折返部44と称し,立体ギャザーのシート材のうち第2の折返部44において折り返された部分を中間シート部45と称する。
図5に示されるように,起立線48において立ち上がったシート材は,立体ギャザー4の上端縁に相当する第1の折返部41において,立体ギャザー4の幅方向内側(吸収体1が存在する方向)に折り返される。第1の折返部41においてシート材が折り返されることにより,外側シート部42と内側シート部43が形成される。
一又は複数の弾性伸縮体46は,外側シート部42と内側シート部43によって挟持されるようにして,立体ギャザー4の上端縁又はその近傍に固定される。図5においては,弾性伸縮体46は,立体ギャザー4の長手方向に沿って,立体ギャザー4の上端縁近傍に,3本配設された例が示されている。ただし,立体ギャザー4の上端縁近傍に配設される弾性伸縮体46の本数は,適宜変更することができ,例えば1本又は2本であってもよいし,4本以上であってもよい。
弾性伸縮体46は,図5に示されるように,外側シート部42と内側シート部43の間に挟持されるものであってもよいし,内側シート部43と中間シート部の間に挟持されるものであってもよい。また,図示は省略するが,弾性伸縮体46は,外側シート部42と中間シート部45の間に挟持されるものであってもよい。さらに,複数の弾性伸縮体46を,外側シート部42と内側シート部43の間,外側シート部42と中間シート部45の間,及び内側シート部43と中間シート部45の間に,それぞれ挟持されることとしてもよい。このように,各シート部42,43,45の間に弾性伸縮体46が挟持され,各シート部42,43,45が,弾性伸縮体46に塗布された接着剤により接着されることにより,各シート部42,43,45が乖離する事態を防止できる。
第1の折返部41において折り返された立体ギャザー4のシート材(内側シート部43)は,トップシート2と立体ギャザー4の固定端49より外側(第2の折返部44)において,外側シート部42と内側シート部43の間に折り返される。立体ギャザー4のシート材(内側シート部43)が,第2の折返部44において,折り返されることにより,外側シート部42と内側シート部43の間に位置する中間シート部45が形成される。
このように,トップシート2と立体ギャザー4の固定端49より外側において立体ギャザー用のシート材が折り返されているため,立体ギャザー4内に流入した尿が滲み出し易いとされる箇所が閉じられる。従って,効果的に尿の横漏れを防止できる。
さらに,例えば図5に示される構造において,加圧状態等で尿が内側シート部43を通過した場合,内側シート部43を通過した尿は,中間シート部45によって防漏され,内側シート部43と中間シート部45の間をつたわり,内側シート部43と中間シート部45の連結点に到達する。しかし,このような場合であっても,内側シート部43と中間シート部45の連結点においては,連続したシート材が折り返されることにより第2の折返部44が形成されているため,尿が漏れ出すことを防止できる。
また,外側シート部42,内側シート部43,及び中間シート部45は,連続したシート材から形成されればよい。連続したシート材は,一体的に形成されたシート材であってもよいし,別体として構成された複数のシート材を連結させて(繋ぎ合わせて)形成されたシート材であってもよい。
例えば,別体として構成された内側シート部43と中間シート部45の連結端を覆うようして別のシートを貼り合わせることにより,外側シート部42,内側シート部43,及び中間シート部45を,連続したシート材から形成してもよい。なお,この場合において,内側シート部43と中間シート部45の連結端に貼り合わされるシートは,液不透過性のシートであることが好ましい。
立体ギャザー4は,固定端49において,接着剤又はその他の接着手段により,トップシート1に固定される。立体ギャザー4とトップシート1は,例えば,ホットメルト接着剤やその他流動性のある接着剤を用いた固定方法に固定されてもよいし,ヒートシールのような熱溶着や超音波溶着により固定されてもよい。
また,立体ギャザー4の外側シート部42と,内側シート部43と,中間シート部45は,固定端49と重畳して,又は固定端49の近傍において,部分的に,固定されていることが好ましい。特に,これらの各シート部42,43,45は,固定端49より外側の位置において固定されていることが好ましい。これらの各シート部42,43,45は,例えば,接着剤を用いて固定することとしてもよいし,熱溶着又は超音波溶着により固定することとしてもよい。これらの各シート部42,43,45同士を,固定端49又はその近傍において固定することにより,中間シート部45が,外側シート部42と内側シート部43の間で縺れることを防止できるため,尿の横漏れ防止効果を維持できる。
また,図5に示されるように,立体ギャザー44は,トップシート2との固定端49より外方において,バックシート3との固定端49´をさらに有するものであってもよい。つまり,バックシート3の側縁部は,吸水パッド57の幅方向において,トップシート2の側縁部から延出する長さを有する。従って,トップシート2から延出したバックシート3の側縁部に,立体ギャザー4とバックシート3の固定端49´が形成される。このように,立体ギャザー4がトップシート2との固定端49だけでなく,バックシート3との固定端49´をも有することにより,トップシート2,バックシート3,及び立体ギャザー4をより強固に接合できる。さらに,立体ギャザー4とバックシート3の固定端49´により,内側シート部43と中間シート部45の連結端を閉じることができるため,より効果的に尿の横漏れを防止できる。
立体ギャザー4の起立部の長さ(起立線48から上端縁までの長さ)は,例えば,10mm〜100mm,又は20mm〜80mm,好ましくは30mm〜60mmである。また,立体ギャザー4の起立線48から上端縁までの長さを考慮して,中間シート部45の長さ(第2の折り返し部から中間シート部先端までの長さ)が設定される。中間シート部45の長さは,立体ギャザーの起立線48から上端縁までの長さの1/3から2/3の範囲であることが好ましい。特に,中間シート部45の長さは,立体ギャザーの起立線48から上端縁までの長さの1/2であることが好ましい。中間シート部45の長さが,立体ギャザーの起立線48から上端縁までの長さの1/2であれば,立体ギャザー4は高い防漏性を有しつつ,かつ,使い捨ておむつの通気性も十分に確保できる。
立体ギャザー4を構成するシート材としては,疎水性材料を用いることが好ましい。疎水性材料の例としては,疎水性が高くかつ通気性が良いという観点から,スパンボンドやカードエンボスのような不織布を用いることが好ましい。特に,耐水圧が高いという理由か,SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)や,SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)のような目の詰まった不織布を用いることが好ましい。
その他,立体ギャザー4の構成として,公知の使い捨ておむつの立体ギャザーに使用される構成を採用できる。
次に,図6から図9を用いて,図5に示された立体ギャザー4の変形例について説明する。なお,図6から図9では,立体ギャザー4の構造を分り易く示すため,1の立体ギャザー4を中心に拡大して示した。
図6は,図5に示された立体ギャザー4の起立した壁面を,立体ギャザーの高さ方向の半分程度の位置でおむつの外方に折り曲げ,起立線48から折り曲げ線62までを円弧状に湾曲させた場合の例を示している。
図6に示すように,立体ギャザー4の起立した壁面のうち,起立線48から折り曲げ線62までの範囲を,おむつの外方に向かって膨らむように円弧状に湾曲させることにより,着用者の尿がトップシート2表面で飛び散ることを防止できる。従って,立体ギャザー4の防漏性が高まる。折り曲げ線62は,立体ギャザー4の起立線48から上端縁(第1の折返部41)までの長さの半分の位置に形成されていることが好ましい。また,立体ギャザー4は,起立線48から上端縁(第1の折返部41)までの長さの半分が円弧状に湾曲していることが好ましい。
また,立体ギャザー4の起立した壁面が,おむつの外方に向かって折り曲げられることにより,立体ギャザー4の内側シート部43のうち,第2の折返部44から折り曲げ線62までが,着用者の肌に接する肌当接面となる。このように,立体ギャザー4に,肌当接面が形成されることにより,立体ギャザー4と着用者の肌を密着させることができる。従って,立体ギャザー4の防漏性をより高めることができる。
なお,以下,図7から図9に示された変形例についても,図6と同様に,立体ギャザー4に折り曲げ線62が形成された場合の例を用いて説明する。
図7は,外側シート部42と内側シート部43の間に折り返された中間シート部45の先端部45aが,立体ギャザー用の弾性伸縮体46に重畳している場合の例を示している。特に,図7に示す例においては,外側シート部42と内側シート部43の間に固定された複数の弾性伸縮体46のうち,立体ギャザー4の上端縁(第1の折返部41)から最も離れて固定された弾性伸縮体46aに,中間シート部45の先端部45aが重畳している。
また,弾性伸縮体46aには接着剤が塗布されており,中間シート部45の先端部45aは,弾性伸縮体46aには接着剤により,弾性伸縮体46aに固定される。弾性伸縮体46aに塗布する接着剤としては,例えば,ホットメルト接着剤や,その他の流動性の高い接着剤を用いることができる。
このように,中間シート部45が立体ギャザー用の弾性伸縮体46の位置まで形成され,かつ,中間シート部45の先端部45aが,弾性伸縮体46aと重畳し固定されていることにより,中間シート部45が,外側シート部42と内側シート部43の間で縺れる事態を防止できる。従って,立体ギャザー4の壁面において,シート材が3重である状態を維持でき,立体ギャザー4の防漏性向上に資する。
さらに,中間シート45の先端部45aを,弾性伸縮体46に固定するのと併せて,トップシート2と立体ギャザー4の固定端又はその近傍において,外側シート部42,内側シート部43,及び中間シート部45を固定することが好ましい。つまり,中間シート部45を,その上端部及び下端部の2点において,固定することが好ましい。このように,中間シート部45を,上端部及び下端部の2点において固定することにより,中間シート部45の縺れを防止でき,常に,シート材が3重となっている状態を維持できる。
図8は,立体ギャザー4の第2の折返部44に沿って,立体ギャザー4の長手方向に,弾性伸縮体46bが配置された場合の例を示している。特に,図8に示す例においては,弾性伸縮体46bが,内側シート部43と中間シート部45の間に挟み込まれるようにして,配置されている。
また,第2の折返部44に配置された弾性伸縮体46bは,例えばホットメルト接着剤やその他の流動性の高い接着剤により,第2の折返部44に沿って固定される。このとき,内側シート部43と中間シート部45が,弾性伸縮体46bに塗布された接着剤を介して,固定されることが好ましい。また,中間シート45は,第2の折返部44に配置された弾性伸縮体46bに固定するのと併せて,中間シート45の先端部45aを,立体ギャザー上端縁近傍に配置された弾性伸縮体46に固定することが好ましい。
このように,第2の折返部44に弾性伸縮体46bを配置することにより,第2の折返部の防漏性を強化できる。つまり,立体ギャザー4内に染み込んだ尿が,内側シート部43と中間シート部45の間を流れて,第2の折返部44に達したとしても,第2の折返部44に配置された弾性伸縮体46bによって,尿が漏出する事態を防止できる。
図9は,内側シート部43と中間シート部45の間に,立体ギャザーとトップシートの固定端49から立体ギャザーの起立線48にかけて,液不透過性のシート材47が配設された場合の例を示している。
立体ギャザーとトップシートの固定端49から立体ギャザーの起立線48にかけて液不透過性のシート材47を配設することにより,立体ギャザー4に染み込んだ尿などの液体が特に漏出しやすいとされる箇所(第2の折返部44から固定端49までの箇所)から漏出することを防止できる。
また,液不透過性のシート材47は通気性が優れないものであるが,立体ギャザーとトップシートの固定端49から立体ギャザーの起立線48までという限定された範囲に用いるものであれば,おむつ内の通気性を損なうことなく,十分な防漏性を確保できる。つまり,図9に示す例においては,中間シート部45が,立体ギャザー4の上端縁近傍に配置された弾性伸縮体46に重畳して固定されおり,立体ギャザー4の起立した壁面ではシート材が3重となっているため,立体ギャザー壁面の防漏性は十分である。従って,本発明においては,従来の立体ギャザーのように壁面全体に液不透過性シート材を介在させて防漏性を確保する必要がなく,不透過性シート材を固定端49から起立線48にかけて配設すれば足りる。
また,液不透過性のシート材47は,内側シート部43及び中間シート部45の両方,又はいずれか一方に固定されることが好ましい。液不透過性のシート材は,例えば,熱や超音波による溶着によって,内側シート部43及び中間シート部45の両方,又はいずれか一方に固定される。
内側シート部43と中間シート部45の間に配設されるシート材47を構成する不透過材料の例は,ポリエチレンのような樹脂からなる液不透過性のフィルムである。例えば,0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
図10は,別体のシート材で形成された内側シート部43と中間シート部45が,さらに別体のシート材44aによって連結された場合の例を示している。つまり,内側シート材43と中間シート材45を連結するシート材44aは,内側シート材43の端部(下方)と中間シート材の端部(下方)を挟持するように配設され,立体ギャザー4の第2の折返部44に相当する。このように,
内側シート部43のシート材,中間シート部45のシート材,及びこれらを連結するシート材44aは,それぞれ,同一の素材で形成することとしてもよいし,別の素材で形成することとしてもよい。例えば,内側シート部43のシート材と中間シート部45のシート材は疎水性を有する材料によって形成し,これらの連結するシート材44aを液不透過性の材料によって形成することが好ましい。このように,第2の折返部を覆うようにして液不透過性のシート材を配設することにより,立体ギャザー4の側壁部の通気性を確保しつつ,内側シート部43と中間シート部45の連結端(第2の折返部)の防漏性を高めることができる。また,内側シート部43と中間シート部45が別体で形成されていることにより,内側シート部43と中間シート部45を異なる性質を有する素材で形成できる。例えば,中間シート部45を形成する不織布の密度を,内側シート部43を形成する不織布の密度より低くすることにより,立体ギャザー4の側壁部の通気性を高めつつ,防漏性も確保することができる。
内側シート材43と中間シート材45を連結するシート材44aは,接着剤又はその他の接着手段により,内側シート材43の端部(下方)と中間シート材の端部(下方)を接着させることが好ましい。シート材44は,例えば,ホットメルト接着剤やその他流動性のある接着剤を用いた固定方法に固定されてもよいし,ヒートシールのような熱溶着や超音波溶着により固定されてもよい。
図11は,内側シート部43と中間シート部45の間に,立体ギャザーの起立線48の外方において,液不透過性のシート材47が折り畳まれて配設された場合の例を示している。つまり,この例では,第2の折返部44において,シート材が2重に形成されている。
第2の折返部44において,シート材が2重に形成することにより,立体ギャザー4に染み込んだ尿などの液体が,漏出しやすい箇所(第2の折返部44)から漏出することを防止できる。
また,液不透過性のシート材47は通気性が優れないものであるが,立体ギャザーの起立線48の外方に配設されるものであれば,おむつ内の通気性を損なうことなく,十分な防漏性を確保できる。
内側シート部43と中間シート部45の間に配設されるシート材47を構成する不透過材料の例は,ポリエチレンのような樹脂からなる液不透過性のフィルムである。例えば,0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
(2−2.外装部材)
パンツ型の使い捨ておむつ100は,着用者の排泄物を吸収する吸水パッド57と,吸水パッド57を着用者の股下に保持する外装部材58とを含む。外装部材58は,吸水パッド57を着用者の股下に保持し,着用者の身体を被包するための部材である。外装部材58は,前身頃51,後身頃52,及び股下部53から形成される。
外装部材58を構成する材料の例は,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布又は湿式不織布である。
外装部材58には,腰周り伸縮材59,脚部周り伸縮材60,及び腹部周り伸縮材61が配置される。このため,外装部材58は,これらの各種伸縮材59,60,61を挟持した状態で固定するために,複数枚のシート材を貼り合わせて構成されたものであることが好ましい。
ここで,腰周り伸縮材59は,腰周り開口部55に沿って外装部材58に配置される。腰周り伸縮材59が配置されることにより,外装部材58の腰周り開口部55にギャザーが形成される。腰周りにギャザーが形成されることにより,外装部材58が着用者の腰周りに密着するため,腰周りからの尿漏れを防止できる。また,ギャザーによって,着用者からおむつのずり下がりを防止できる。
また,脚部周り伸縮材60は,脚部周り開口部56に沿って配置される。脚部周り伸縮材60が配置されることにより,外装部材58の脚部周り開口部56にギャザーが形成される。脚部周りにギャザーが形成されることにより,外装部材58が着用者の脚部周りに密着するため,脚部周りからの尿漏れを防止できる。
腹部周り伸縮材61は,使い捨ておむつの着用時に着用者の腹部周りに相当する部分に配置される。腹周り伸縮材61が配置されることにより,着用者の腹周りに相当する部分にギャザーを形成することができる。腹部周りにギャザーが形成されることにより,外装部材58の前身頃51と後身頃52の全体を着用者に密着させることができるため,着用者からおむつのずり下がりをより効果的に防止できる。
その他,外装部材58には,公知のおむつの構成を適宜採用することができる。また,各種伸縮材59,60,61も,おむつの大きさや構造に応じて,構成材料,材料の伸長率,その他構成を適宜変更できる。
本発明に係る使い捨ておむつは,乳幼児や高齢者用のおむつに適用することができる。従って,本発明は,育児及び介護に関する産業において好適に利用し得る。
1 吸収体
2 トップシート
3 バックシート
4 立体ギャザー
11 高吸収性ポリマー
12 親水性シート
31 カバーシート
41 第1の折返部
42 外側シート部
43 内側シート部
44 第2の折返部
45 中間シート部
46 弾性伸縮体
47 液不透過性シート材
48 起立線
49 固定端
51 前身頃
52 後身頃
53 股下部
54 サイドフラップ
55 腰周り開口部
56 脚部周り開口部
57 吸水パッド
58 外装部材
59 腰周り伸縮材
60 脚部周り伸縮材
61 腹部周り伸縮材
62 折り曲げ線
63 ファスニングテープ
100 使い捨ておむつ

Claims (10)

  1. 吸収体(1)と,前記吸収体(1)の上面を被覆するトップシート(2)と,前記吸収体(1)の下面を被覆するバックシート(3)と,前記トップシート(2)の左右両側縁に沿って起立し前記トップシート(2)上に固定端を有する左右一対の立体ギャザー(4)を有する使い捨ておむつであって,
    前記左右一対の立体ギャザー(4)のそれぞれは,
    疎水性及び通気性を有する連続したシート材から形成され,
    前記シート材が前記立体ギャザー(4)の幅方向内側に向かって折り返された,前記立体ギャザー(4)の上端縁に相当する第1の折返部(41)と,
    前記第1の折返部(41)を基準として,前記立体ギャザー(4)の外側に位置する外側シート部(42)と,
    前記第1の折返部(41)を基準として,前記立体ギャザー(4)の内側に位置する内側シート部(43)と,
    前記内側シート部(43)が,前記トップシート(2)と前記立体ギャザー(4)の固定端より幅方向外側において,前記外側シート部(42)と前記内側シート部(43)の間に折り返された第2の折返部(44)と,
    前記第2の折返部(44)において前記外側シート部(42)と前記内側シート部(43)の間に折り返された中間シート部(45)を含み,
    前記シート材は,前記トップシート(2)と前記バックシート(3)の側縁を挟みこむようにして,前記トップシート(2)と前記バックシート(3)に固定されており,
    前記第2の折返部(44)を覆うように,液不透過性のシート材(44a)が配設される
    使い捨ておむつ。
  2. さらに,前記バックシート(3)の裏面側に配置された一又は複数の弾性伸縮部材を含み,
    前記弾性伸縮部材は,前記立体ギャザー(4)を形成するシート材と前記バックシート(3)の間であって,前記立体ギャザー(4)が前記トップシート(2)と前記バックシート(3)の側縁を挟んでいる部分に存在する
    請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記連続したシート材は,
    前記外側シート部(42),前記内側シート部(43),及び内側シート部(43)が一体的に連続することにより形成される
    請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記連続したシート材は,
    前記外側シート部(42)と前記内側シート部(43)が一体的に連続し,別体として形成された前記中間シート部(45)と前記内側シート部(43)を連結することにより形成される
    請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記内側シート部(43)と前記中間シート部(45)は,前記第2の折返部(44)において,前記液不透過性のシート材(44a)によって連結される
    請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記立体ギャザー(4)の中間シート部(45)は,少なくとも,前記立体ギャザー(4)の起立線から前記立体ギャザー(4)の上端縁までの高さの半分まで形成されている
    請求項1から請求項5のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記立体ギャザー(4)は,その伸長状態において,前記立体ギャザー(4)の長手方向に,前記外側シート部(42)と前記内側シート部(43)で挟みこまれるよう配置された複数の弾性伸縮体(46)を有し,
    前記中間シート部(45)は,前記複数の弾性伸縮体(46)のうちの少なくとも一本に重なって形成される
    請求項1から請求項6のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  8. 前記外側シート部(42),前記内側シート部(43),及び前記中間シート部(45)は,前記トップシート(2)と前記立体ギャザー(4)の固定端又はその近傍において,部分的に接着される
    請求項1から請求項7のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  9. 立体ギャザー(4)は,前記第2の折返部(44)に沿って配置された弾性伸縮体(46)を有する
    請求項1から請求項8のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  10. 前記内側シート部(43)と前記中間シート部(45)の間には,前記立体ギャザー(4)と前記トップシート(2)の固定端から前記立体ギャザー(4)の起立線にかけて,液不透過性のシート材(47)が配設されている
    請求項1から請求項9のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
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