JP6044415B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ Download PDF

Info

Publication number
JP6044415B2
JP6044415B2 JP2013065076A JP2013065076A JP6044415B2 JP 6044415 B2 JP6044415 B2 JP 6044415B2 JP 2013065076 A JP2013065076 A JP 2013065076A JP 2013065076 A JP2013065076 A JP 2013065076A JP 6044415 B2 JP6044415 B2 JP 6044415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorbent
disposable diaper
dimensional
pair
dimensional gather
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013065076A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014188105A (ja
Inventor
花生 裕之
裕之 花生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2013065076A priority Critical patent/JP6044415B2/ja
Publication of JP2014188105A publication Critical patent/JP2014188105A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6044415B2 publication Critical patent/JP6044415B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。
吸収性物品は、尿などの排泄液を吸収する使い捨ておむつ(例えば、テープ型おむつ、パンツ型おむつ、尿パッド等)や、経血を吸収する生理用ナプキン、おりものを吸収するおりものシートなどで利用されている。
近年、おむつを交換する際の労力を軽減するため、使い捨ておむつと、吸収パッド(「インナーパッド」、「尿パッド」等とも称される。)を併用することが行われている。例えば、使い捨ておむつをそのまま着用者の肌に宛がうのではなく、使い捨ておむつのトップシート側の面に吸収パッドを積層し、吸収パッドが積層された使い捨ておむつを着用者の肌に宛がう。こうすることで、着用者が排泄した場合でも吸収パッドのみを交換すれば足り、使い捨ておむつはそのまま使用することができる。したがって、排泄の度に使い捨ておむつ全体を交換する方法と比較すると、交換が容易であり、介護者の介護労力が軽減される。また、吸収パッドは使い捨ておむつよりも低廉であるため、排泄の度に使い捨ておむつ全体を交換する場合と比較して、コスト的にも有利である。このような吸収パッドは、使い捨ておむつ以外にも、種々の吸収性物品において用いられている。
ところで、吸収パッドは、使い捨ておむつの内面に載置した状態で用いられるため、使い捨ておむつから吸収パッドがずれると、尿漏れの原因となり易い。そこで、従来、吸収パッドは、使い捨ておむつの一対の立体ギャザーの間に挟み込むようにして固定されることがあった。また、吸収パッドにも、吸収パッドからの尿漏れを防止するため、吸収パッドにおける吸収体の各側縁に沿って立体ギャザーを設けることがある。このような立体ギャザーに関する従来技術として、例えば、下記の特許文献1及び2を挙げることができる。
特許文献1には、基壁部から両側に張り出した張出し部を有するT字型の立体ギャザーを、吸収体の側縁よりも外方に設けた使い捨ておむつが記載されている。この使い捨ておむつは、T字型の立体ギャザーの上面を、着用者の大腿部へ面で当接させて、排泄物の漏れを防止しようとするものである。
また、特許文献2には、立体ギャザーを形成しているシート材がギャザー長手方向に沿って外側に折り返されたギャザー起立点を有するとともに、断面く字状に内側に開口を向けたポケットを形成しながら表面側に起立する立体ギャザーが記載されている。
特許第3886446号公報 特許第4187180号公報
上述したように、吸収パッドと使い捨ておむつとのそれぞれに立体ギャザーが設けられていると、使い捨ておむつの内面に吸収パッドを載置した場合、片側に立体ギャザーが2重に配置されることとなる。このように構成されることにより、吸収パッドの立体ギャザーを超えて尿が漏れた場合でも、使い捨ておむつ側の立体ギャザーにて、尿を堰き止めることができる。この際、吸収パッドの立体ギャザーは、その高さが高い方が、尿の塞き止め効果が高い。ただし、使い捨ておむつの立体ギャザーよりも、吸収パッドの立体ギャザーの高さを高くしてしまうと、使い捨ておむつの立体ギャザーと、吸収パッドの立体ギャザーとが重なって配置された際に、吸収パッドの立体ギャザーから漏れた尿が、そのまま使い捨ておむつの立体ギャザーの外に流出してしまう。即ち、2重に立体ギャザーを配置した長所が失われてしまう。また、使い捨ておむつの立体ギャザーと、吸収パッドの立体ギャザーとが重なると、立体ギャザーの素材に腰が出て、着用者の肌と接触した際に、肌荒れを生じてしまうことがある。このため、従来、吸収パッドの立体ギャザーの高さを、使い捨ておむつの立体ギャザーの高さよりも高くすることは困難であると考えられていた。
例えば、特許文献1に記載された立体ギャザーを、吸収パッドの立体ギャザーとして用いたとしても、吸収パッドの立体ギャザーの高さを、使い捨ておむつの立体ギャザーの高さよりも高くしつつ、使い捨ておむつの立体ギャザーと、吸収パッドの立体ギャザーとの重なりを防止することはできない。即ち、立体ギャザーを2重に配置した場合の便益を十分に享受することができない。
また、特許文献2に記載された立体ギャザーを、吸収パッドの立体ギャザーとして用いた場合、吸収パッドの立体ギャザーの高さを高くするためには、吸収パッドの幅方向分の資材を非常に多く使用することとなり、吸収パッドの製造コストが増大するという問題があった。特に、吸収パッドは、排泄の度に交換可能とするために、低廉なものが求められている。
本発明は、前記のような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、吸収パッドの立体ギャザーの高さを高くしても、使い捨ておむつなどの吸収性物品の立体ギャザーと重なりにくく、防漏性、装着感に優れた吸収パッドを備えた使い捨ておむつを提供する。
本発明によれば、以下の使い捨ておむつ提供される。
収パッドと、おむつ本体と、を備えた使い捨ておむつであって、前記吸収パッドが、複数のシートが吸収体を挟持した状態で積層された吸収性本体と、前記吸収性本体の前記吸収体の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザーと、を備え、前記おむつ本体が、前記吸収パッドを装着するための装着領域と、前記装着領域の各側縁に沿って配置された一対の第二立体ギャザーと、を備え、一対の前記立体ギャザーのそれぞれは、前記立体ギャザーの起立線から立ち上がる防漏壁部と、前記防漏壁部の先端部に配置された立体ギャザー伸縮材と、を有し、一対の前記立体ギャザーのそれぞれの前記防漏壁部は、前記吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面に、当該外側壁面の根元から先端までの一部が、前記立体ギャザーの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部を有し、前記吸収パッドが、前記装着領域に装着された状態において、一対の前記立体ギャザーの前記突出部の少なくとも一部が、一対の前記第二立体ギャザーの先端と同じ高さの位置又は一対の前記第二立体ギャザーの先端よりも低い位置に存在する、使い捨ておむつ。
] 前記吸収パッドが、前記装着領域に装着された状態において、前記吸収パッドの一対の前記立体ギャザーの先端が、一対の前記第二立体ギャザーの先端と同じ高さの位置又は一対の前記第二立体ギャザーの先端よりも高い位置に存在する、前記[]に記載の使い捨ておむつ。
収パッドと、おむつ本体と、を備えた使い捨ておむつであって、前記吸収パッドが、複数のシートが吸収体を挟持した状態で積層された吸収性本体と、前記吸収性本体の前記吸収体の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザーと、を備え、前記おむつ本体が、前記吸収パッドを装着するための装着領域と、前記装着領域の各側縁に沿って配置された一対の第二立体ギャザーをと、を備え、一対の前記立体ギャザーのそれぞれは、前記立体ギャザーの起立線から立ち上がる防漏壁部と、前記防漏壁部の先端部に配置された立体ギャザー伸縮材と、を有し、一対の前記立体ギャザーのそれぞれの前記防漏壁部は、前記吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面に、当該外側壁面の根元から先端までの一部が、前記立体ギャザーの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部を有し、前記吸収パッドが、前記装着領域に装着された状態において、前記吸収パッドの一対の前記立体ギャザーの先端が、一対の前記第二立体ギャザーの先端よりも高い位置に存在する、使い捨ておむつ。
] 前記おむつ本体は、複数のシートが第二吸収体を挟持した状態で積層された第二吸収性本体を有し、前記第二吸収性本体に前記装着領域が形成されている、前記[]〜[]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
[5] 前記突出部は、前記突出部の突端から前記外側壁面の表面までの突出長さが、2〜20mmである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
[6] 前記突出部は、前記外側壁面の根元側から先端側に向かう方向の長さが、5〜100mmである、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
[7] 前記突出部は、前記外側壁面の根元から先端までの長さを100%とした場合に、前記外側壁面の前記根元から1〜90%の範囲の一部に少なくとも存在する、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
[8] 前記突出部は、親水性又は撥水性である、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
[9] 前記吸収性本体の裏面側に、着脱可能な接着部を更に備えた、前記[1]〜[8]のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
本発明の使い捨ておむつは、吸収パッドにおける一対の立体ギャザーのそれぞれの防漏壁部は、吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面に、当該外側壁面の根元から先端までの一部が、立体ギャザーの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部を有する。このような突出部を有することにより、吸収パッドの立体ギャザーの高さを高くしても、使い捨ておむつなどの吸収性物品の立体ギャザーと重なりにくく、防漏性、装着感に優れたものとなる。したがって、使い捨ておむつの内側に、本発明の吸収パッドを載置して使用した場合に、吸収体の両側に、それぞれ立体ギャザーが2重に配置される便益を十分に享受することができる。また、本発明の吸収パッドは、防漏壁部として用いる資材が過剰に増えることがないため、吸収パッドの製造コストの増大を抑制することができる。
また、本発明の使い捨ておむつは、上述した吸収パッドを装着するための装着領域、及び、この装着領域の各側縁に沿って配置された一対の第二立体ギャザーを有するおむつ本体を備えたものであるため、吸収パッドの立体ギャザーと、おむつ本体の第二立体ギャザーとが重なりにくく、防漏性、装着感に優れたものとなる。
本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態1を模式的に示す平面図である。 図1に示す吸収パッドのA−A’断面を模式的に示す断面図である。 図2に示す吸収パッドの立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。 本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態2における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。 本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態3における立体ギャザーの一例を模式的に示す斜視図である。 本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態4における立体ギャザーの他の例を模式的に示す斜視図である。 本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態5における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。 本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態6における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。 本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態7における立体ギャザーの一例を模式的に示す斜視図である。 本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態8における立体ギャザーの他の例を模式的に示す斜視図である。 本発明の使い捨ておむつの実施形態を模式的に示す平面図である。 図11に示す使い捨ておむつのC−C’断面を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の使い捨ておむつを実施するための形態について具体的に説明する。
[実施形態1]
以下、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態1について、図面を用いて説明する。図1、図2及び図3に示すように、実施形態1の吸収パッド100は、複数のシート(例えば、トップシート18及びバックシート20)が吸収体22を挟持した状態で積層された吸収性本体14と、吸収性本体14の吸収体22の各側縁22a,22bに沿って配置された一対の立体ギャザー26a,26aと、を備えたものである。一対の立体ギャザー26aのそれぞれは、立体ギャザー26aの起立線Lから立ち上がる防漏壁部27aと、この防漏壁部27aの先端部に配置された立体ギャザー伸縮材28と、を有する。更に、一対の立体ギャザー26aのそれぞれの防漏壁部27aは、外側壁面82の根元83から先端84までの一部が、立体ギャザー26aの起立する方向Pに対して外側方向に向かって突出する突出部29aを有する。なお、防漏壁部27aの外側壁面82とは、一対の立体ギャザー26aのそれぞれが、吸収体22を挟んで互いに向かい合う壁面81とは反対側の壁面(外側壁面82)のことである。
実施形態1の吸収パッド100は、このような突出部29aを有することにより、吸収パッド100の立体ギャザー26aの高さを高くしても、使い捨ておむつなどの吸収性物品の立体ギャザーと重なりにくく、防漏性、装着感に優れたものとなる。したがって、使い捨ておむつの内側に、実施形態1の吸収パッド100を載置して使用した場合に、吸収体22の両側に、それぞれ立体ギャザー(即ち、吸収パッド100の立体ギャザー26aと、使い捨ておむつの立体ギャザー)が2重に配置される便益を十分に享受することができる。また、実施形態1の吸収パッド100は、防漏壁部27aとして用いる資材が過剰に増えることがないため、吸収パッド100の製造コストの増大を抑制することができる。
ここで、図1は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態1を模式的に示す平面図である。図2は、図1に示す吸収パッドのA−A’断面を模式的に示す断面図である。図3は、図2に示す吸収パッドの立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。図3は、図2に示す吸収パッドの立体ギャザーを、図3の符号Bの矢印の示す方向に見た状態を示している。
本発明において、「立体ギャザー26aの起立する方向P」とは、防漏壁部27aの根元83側から先端84側に向かう方向であって、当該防漏壁部27aの外側壁面82に沿う方向のことである。また、突出部29aは、「立体ギャザー26aの起立する方向P」に対して、吸収パッド100の外側方向(例えば、図2に示す断面において、「方向P」に対して交差する方向のうち、吸収パッド100の外側に向かう方向)に向かって突出するように設けられている。このように、立体ギャザー26aの起立する方向Pと、突出部29aの突出する方向とが一致しないため、使い捨ておむつの立体ギャザーが外側から覆いかぶさった際に、突出部29aによって、立体ギャザー同士の重なりを有効に防止することができる。
(1−1.立体ギャザー)
立体ギャザー26aは、着用者の排泄した尿などがおむつ外部へ漏出することを防止するための防漏壁として機能する部材である。立体ギャザー26aは、トップシート18やバックシート20とは異なるサイドシートにより形成されることとしてもよい。例えば、サイドシートの一端側をトップシート18の表面に固着し、他端側に立体ギャザー伸縮材28を伸長状態で配設する。これにより、立体ギャザー26aは、立体ギャザー伸縮材28の収縮力により起立し、おむつの脚周り開口部等から尿などの液体が漏出する横漏れを有効に防止することができる。上述したサイドシートにより形成される壁面が、防漏壁部27aとなる。
突出部29aは、外側壁面82の根元83から先端84までの一部が、立体ギャザー26aの起立する方向Pに対して外側方向に向かって突出するものであれば、その構成については特に制限はない。突出部29aは、防漏壁部27aの外側壁面82に、突出部29aを形成するための部材を配設することによって形成してもよい。また、突出部29aは、防漏壁部27aの外側壁面82を各種の加工処理により、外側方向に向かって突出させたものであってもよい。図1〜図3においては、突出部29aが、凹凸加工したシート29aaを、外側壁面82に貼り付けることによって形成されている。凹凸加工としては、例えば、エンボス加工を挙げることができるが、なお、凹凸加工は、上述したエンボス加工に限定されることはない。
突出部29aは、突出部29aの突端から外側壁面82の表面までの突出長さが、2〜20mmであることが好ましく、5〜10mmであることが更に好ましい。以下、「突出部29aの、突出部29aの突端から外側壁面82の表面までの突出長さ」を、単に「突出部29aの突出長さ」ということがある。突出部29aの突出長さを2〜20mmとすることで、使い捨ておむつの内側に吸収パッド100を載置して用いた際に、突出部29aが支えとなり、吸収パッド100の立体ギャザー26aと使い捨ておむつの立体ギャザーとの重なりを有効に防止することができる。突出部29aの突出長さが2mm未満であると、突出部29aによって使い捨ておむつの立体ギャザーを支えた状態において、2つの立体ギャザー相互の間隔を十分に確保できないことがある。突出部29aの突出長さが長くなりすぎると、突出部29aが下に垂れ下がり、立体ギャザーの下部に付着してしまうことがある。特に、突出部29aが濡れた場合に、自重で垂れ下がり易くなることがある。上記のように突出部29aが立体ギャザーの下部に付着してしまうと、立体ギャザーの起立状態が悪化したり、立体ギャザーが内向きに倒れてしまったりすることがある。また、突出部29aの突出長さが長くなりすぎると、突起部29aが折れやすくなることがある。更に、おむつを構成する他の部材などが突出部29aと接触し、この突起部29aの先端側に力が加わると、立体ギャザーの向きに影響が出やすくなることがある。
突出部29aは、外側壁面82の根元83側から先端84側に向かう方向の長さが、5〜100mmであることが好ましく、10〜50mmであることが更に好ましい。以下、「突出部29aの、外側壁面82の根元83側から先端84側に向かう方向の長さ」を、単に「突出部29aの長さ」ということがある。突出部29aの長さを5〜100mmとすることにより、使い捨ておむつの内側に吸収パッド100を載置して用いた際に、突出部29aが、使い捨ておむつの立体ギャザーに対する支えとして良好に機能する。例えば、突出部29aの長さが短すぎる(5mm未満である)と、使い捨ておむつの立体ギャザーを突出部29aによって支え難くなることがある。また、突出部29aの長さは100mm未満であれば、上述した支えとしての十分な機能を備えたものとなる。ただし、突出部29aの長さが過剰に長いと、製造コストの観点からあまり好ましくない。
突出部29aは、外側壁面82の根元から先端までの長さ(突出部29aの長さ)を100%とした場合に、外側壁面82の根元から1〜90%の範囲の一部に少なくとも存在することが好ましい。例えば、吸収パッド100の立体ギャザー26aの防漏性を向上させるためには、起立線Lからの高さを高くすることが有効であるが、突出部29aが、外側壁面82の根元から90%を超える範囲のみにしか存在しない場合などには、突出部29aが、使い捨ておむつの立体ギャザーと接触しない高さに設けられてしまうことがある。すなわち、本実施形態における吸収パッド100においては、吸収パッド100を使い捨ておむつの内側に載置した状態、及び当該使い捨ておむつを着用者が着用した状態において、突出部29aが、使い捨ておむつの立体ギャザーの外側壁面と接触可能な高さに設けられていることが好ましい。
突出部29aは、親水性又は撥水性であることが好ましい。実施形態1の吸収パッド100においては、凹凸加工したシート29aaを、外側壁面82に貼り付けることによって突出部29aを設けている。したがって、シート29aaは、親水性のシートであってもよいし、撥水性のシートであってもよい。突出部29aが親水性であると、吸収パッド100の立体ギャザー26aを乗り越えて尿が漏れ出した場合に、突出部29aによって、漏れ出した尿を一時的に貯留することができる。一方、突出部29aが撥水性であると、吸収パッド100の立体ギャザー26aを乗り越えて尿が漏れ出した場合に、漏れ出した尿が立体ギャザー26aの外側壁面82を伝って、吸収パッド100の立体ギャザー26aと使い捨ておむつの立体ギャザーとの間に速やかに流れ落ちる。したがって、立体ギャザー26aの高さを高くしても、漏れ出した尿が着用者に接触し難くなる。
また、凹凸加工したシート29aaを、外側壁面82に貼り付ける際には、外側壁面82に対して、間欠的に貼り付けてもよいし、連続的に貼り付けてもよい。なお、シート29aaを間欠的に貼り付ける場合には、吸収パッド100の一端から他端に向かう方向に、間欠的に貼り付けてもよいし、立体ギャザー26aの起立線Lからの高さ方向に、間欠的に貼り付けてもよい。間欠的に貼り付けることにより、使用するシート29aaの量を削減することができる。また、間欠部分を通過して、立体ギャザー26aを乗り越えた尿が流れ落ちやすくなる。一方、連続的に貼り付けることにより、シート29aaを貼り付ける工数を削減することができる。また、突出部29aが親水性である場合に、立体ギャザー26aを乗り越えた尿を一時的に貯留し易くなる。
立体ギャザー26aは、吸収体22の各側縁22a,22bに沿って配置されている。ここで「吸収体の各側縁に沿って」とは、概ね吸収体の側縁と同方向に付設されていることを意味する。ただし、吸収体の側縁は、吸収パッド100の外縁形状と、同一又は相似形状でなく、例えば、使い捨ておむつの脚周り開口部に沿って曲線的に形成される場合もある。したがって、必ずしも吸収体の側縁に接するように付設されている必要はなく、更に、吸収体の側縁と同一の軌跡を描くように付設されている必要もない。通常は、吸収体の形状に拘らず、直線的に立体ギャザーを配置することが多い。すなわち、立体ギャザー26aは、吸収体22の各側縁22a,22b側に配置され、立体的に起立可能な防漏壁となるものであればよい。
立体ギャザー26aは、吸収体22の両側縁22a,22bであって、吸収パッド100の一端から他端に亘る長さ方向全域に形成されることが好ましい。
立体ギャザー26a(防漏壁部27a)を構成するシート材としては、立体ギャザー26aの防漏性を向上させるという観点から撥水性材料を用いることが好ましい。撥水性材料としては、スパンボンドやカードエンボス等の不織布を用いてもよいが、耐水圧が高いという理由から、SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)等の不織布を用いることが好ましい。
立体ギャザー26aは、撥水性シートの層間に伸縮材(立体ギャザー伸縮材28)を挟み込んで固定し、その立体ギャザー伸縮材28の収縮力によってギャザー(防漏壁部27a)を形成したもの等を好適に用いることができる。立体ギャザー伸縮材28は、例えば、撥水性シートの折り返し部分に挟み込んで固定することができる。
(1−2.吸収性本体)
吸収性本体14は、複数のシートが吸収体22を挟持した状態で積層されたものである。実施形態1の吸収パッド100においては、トップシート18とバックシート20とが吸収体22を挟持した状態で積層された吸収性本体14を備えている。すなわち、吸収体22は、着用者の肌に当接する面(肌当接面)側から液透過性のトップシート18によって被覆され、反対側の肌非当接面側から液不透過性のバックシート20によって被覆されている。したがって、尿などの液体は、トップシート18を透過して、吸収体22に吸収保持され、液透過性のバックシート20によって外部への漏出が阻止される。
(1−3.吸収体)
吸収体22は、着用者の尿を吸収し保持するための部材である。吸収体22は、着用者の尿や体液を吸収し保持するために、吸収性材料によって構成される。吸収性材料としては、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;「SAP」)、親水性シート等を採用することができる。フラッフパルプの例は、木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものである。高吸水性ポリマーの例は、ポリアクリル酸ナトリウムである。親水性シートとしては、例えば、ティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることができる。
吸収体22は、トップシート18とバックシート20の間に挟み込まれ、両シートの周縁部が封着されることによって、トップシート18とバックシート20との間に封入される。吸収体22の形状は、図示された形状に制限されるものではなく、例えば、矩形状、ひょうたん型、T字型とすることができる。図1〜図3に示す吸収パッド100では、吸収体22として矩形状の吸収体を採用している。
(1−4.トップシート)
トップシート18は、吸収体22の肌当接面側を被覆するように配置される液透過性のシートである。トップシート18は、尿などの液体を、その下面側に配置された吸収体22に浸透させる。
トップシート18を構成する液透過性材料として、例えば、織布、不織布、多孔性フィルを採用することができる。特に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。
トップシート18は、単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、吸収体の表面部に配置されるシートと、サイドフラップの部分に配置されるシートを組み合わせた構成であってもよい。
(1−5.バックシート)
バックシート20は、吸収体22を肌非当接面側から被覆するように配置される液不透過性のシートである。バックシート20は、吸収体22により保持されている液体が、吸収パッド100の外に漏洩してしまうことを防止する。
バックシート20を構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を採用することができる。微多孔性ポリエチレンフィルムを用いてもよい。
また、図示は省略するが、吸収性本体の裏面側(すなわち、バックシートの裏面側)に、着脱可能な接着部を更に備えていてもよい。このような接着部によって、吸収パッドを使い捨ておむつなどの吸収性物品に載置する際に、吸収パッドを所定の位置に固定してもよい。接着部としては、粘着テープ、メカニカルファスナー、ホットメルト等を挙げることができる。接着部の大きさや配置する位置については、吸収パッドを使い捨ておむつなどの内面に固定することができ、吸収パッドの位置ズレを防止することができる程度の結合力が得られるものであれば特に制限はない。
[実施形態2]
以下、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態2について、図4を参照しつつ説明する。図4は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態2における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。なお、実施形態2の吸収パッド200における吸収性本体は、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の吸収性本体14と同様に構成されたものであるため、説明を省略する。また、実施形態2の吸収パッド200における立体ギャザー26bは、以下に説明する以外の構成については、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
実施形態2の吸収パッド200は、吸収性本体(図示せず)の吸収体(図示せず)の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザー26bを備えている。図4に示すように、立体ギャザー26bは、立体ギャザー26bの起立線から立ち上がる防漏壁部27bと、この防漏壁部27bの先端部に配置された立体ギャザー伸縮材28と、を有する。そして、立体ギャザー26bの防漏壁部27bは、吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面82に、当該外側壁面82の根元83から先端84までの一部が、立体ギャザー26bの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部29bを有する。
実施形態2の吸収パッド200においては、突出部29bが、プリーツ加工したシート29bbを、外側壁面82に貼り付けることによって形成されている。実施形態2の吸収パッド200においては、プリーツ加工によって、外側壁面82の根元83から先端84に向かう方向に、4つの襞状の突出部29bが横縞状に形成されている。「突出部29bの突出長さ」、「突出部29bの長さ」、及び「突出部29bの配設位置」などは、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
突出部29bは、親水性又は撥水性であることが好ましい。すなわち、プリーツ加工したシート29bbは、親水性のシートであってもよいし、撥水性のシートであってもよい。また、プリーツ加工したシート29bbを、外側壁面82に貼り付ける際には、外側壁面82に対して、間欠的に貼り付けてもよいし、連続的に貼り付けてもよい。上述した各種構成を採用することにより、実施形態1の吸収パッドと同様の作用効果を得ることができる。
[実施形態3]
以下、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態3について、図5を参照しつつ説明する。図5は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態3における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。なお、実施形態3の吸収パッド300における吸収性本体は、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の吸収性本体14と同様に構成されたものであるため、説明を省略する。また、実施形態3の吸収パッド300における立体ギャザー26cは、以下に説明する以外の構成については、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
実施形態3の吸収パッド300は、吸収性本体(図示せず)の吸収体(図示せず)の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザー26cを備えている。図5に示すように、立体ギャザー26cは、立体ギャザー26cの起立線から立ち上がる防漏壁部27cと、この防漏壁部27cの先端部に配置された立体ギャザー伸縮材28と、を有する。そして、立体ギャザー26cの防漏壁部27cは、吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面82に、当該外側壁面82の根元83から先端84までの一部が、立体ギャザー26cの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部29cを有する。
実施形態3の吸収パッド300においては、突出部29cが、プリーツ加工したシート29ccを、外側壁面82に貼り付けることによって形成されている。ただし、実施形態3の吸収パッド300においては、プリーツ加工によって、吸収パッド300の一端から他端に向かう方向に、複数の襞状の突出部29cが縦縞状に形成されている。すなわち、プリーツ加工によって形成された襞状の突出部29cは、立体ギャザー26cの起立する方向に沿って形成されている。「突出部29cの突出長さ」、「突出部29cの長さ」、及び「突出部29cの配設位置」などは、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
突出部29cは、親水性又は撥水性であることが好ましい。すなわち、プリーツ加工したシート29ccは、親水性のシートであってもよいし、撥水性のシートであってもよい。また、プリーツ加工したシート29ccを、外側壁面82に貼り付ける際には、外側壁面82に対して、間欠的に貼り付けてもよいし、連続的に貼り付けてもよい。上述した各種構成を採用することにより、実施形態1の吸収パッドと同様の作用効果を得ることができる。
[実施形態4]
以下、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態4について、図6を参照しつつ説明する。図6は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態4における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。なお、実施形態4の吸収パッド400における吸収性本体は、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の吸収性本体14と同様に構成されたものであるため、説明を省略する。また、実施形態4の吸収パッド400における立体ギャザー26dは、以下に説明する以外の構成については、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
実施形態4の吸収パッド400は、吸収性本体(図示せず)の吸収体(図示せず)の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザー26dを備えている。図6に示すように、立体ギャザー26dは、立体ギャザー26dの起立線から立ち上がる防漏壁部27dと、この防漏壁部27dの先端部に配置された立体ギャザー伸縮材28と、を有する。そして、立体ギャザー26dの防漏壁部27dは、吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面82に、当該外側壁面82の根元83から先端84までの一部が、立体ギャザー26dの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部29dを有する。
実施形態4の吸収パッド400においては、突出部29dが、柱状の吸収性素材29ddを外側壁面82に貼り付けることによって形成されている。吸収性素材29ddとしては、発泡ウレタンなどを挙げることができる。実施形態4の吸収パッド400においては、吸収パッド400の一端から他端に向かう方向に、吸収性素材29ddを「連続的」に貼り付けることによって、突出部29dを形成している。このように構成することによって、吸収パッド400の立体ギャザー26dを乗り越えて尿が漏れ出した場合に、突出部29dによって、漏れ出した尿を吸収することができる。吸収性素材29ddとして発泡ウレタンなどを用いる場合には、空隙率の高いものを用いることが好ましい。空隙率が高いと、漏れ出した尿をより多く吸収することができる。
[実施形態5]
以下、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態5について、図7を参照しつつ説明する。図7は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態5における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。なお、実施形態5の吸収パッド500における吸収性本体は、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の吸収性本体14と同様に構成されたものであるため、説明を省略する。また、実施形態5の吸収パッド500における立体ギャザー26eは、以下に説明する以外の構成については、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
実施形態5の吸収パッド500は、吸収性本体(図示せず)の吸収体(図示せず)の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザー26eを備えている。図7に示すように、立体ギャザー26eは、立体ギャザー26eの起立線から立ち上がる防漏壁部27eと、この防漏壁部27eの先端部に配置された立体ギャザー伸縮材28と、を有する。そして、立体ギャザー26eの防漏壁部27eは、吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面82に、当該外側壁面82の根元83から先端84までの一部が、立体ギャザー26eの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部29eを有する。
実施形態5の吸収パッド500においては、突出部29eが、柱状の吸収性素材29eeを外側壁面82に貼り付けることによって形成されている。吸収性素材29eeとしては、発泡ウレタンなどを挙げることができる。実施形態5の吸収パッド500においては、吸収パッド500の一端から他端に向かう方向に、吸収性素材29eeを「間欠的」に貼り付けることによって、突出部29eを形成している。このように構成することによって、吸収パッド500の立体ギャザー26eを乗り越えて尿が漏れ出した場合に、漏れ出した尿の一部を突出部29eによって吸収しつつ、残りの尿が、突出部29e相互の隙間を伝って、吸収パッド500の立体ギャザー26eと使い捨ておむつの立体ギャザーとの間に流れ落ちる。このため、例えば、少量の尿が立体ギャザー26eを乗り越えた場合には、突出部29eによって尿を吸収し、例えば、大量の尿が立体ギャザー26eを乗り越えた場合には、突出部29eによって吸収できない尿が速やかに流れ落ち、適宜、使い捨ておむつの吸収体によって吸収させることができる。吸収性素材29eeとして発泡ウレタンなどを用いる場合には、空隙率の高いものを用いることが好ましい。空隙率が高いと、漏れ出した尿をより多く吸収することができる。
[実施形態6]
以下、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態6について、図8を参照しつつ説明する。図8は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態6における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。なお、実施形態6の吸収パッド600における吸収性本体は、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の吸収性本体14と同様に構成されたものであるため、説明を省略する。また、実施形態6の吸収パッド600における立体ギャザー26fは、以下に説明する以外の構成については、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
実施形態6の吸収パッド600は、吸収性本体(図示せず)の吸収体(図示せず)の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザー26fを備えている。図8に示すように、立体ギャザー26fは、立体ギャザー26fの起立線から立ち上がる防漏壁部27fと、この防漏壁部27fの先端部に配置された立体ギャザー伸縮材28と、を有する。そして、立体ギャザー26fの防漏壁部27fは、吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面82に、当該外側壁面82の根元83から先端84までの一部が、立体ギャザー26fの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部29fを有する。
実施形態6の吸収パッド600においては、突出部29fが、立体ギャザー26fの防漏壁部27fの一部を折り曲げて形成されている。また、防漏壁部27fを折り曲げた根元部分には、突出部29fの垂れ下がりを防止するために、接着部30を設けている。この接着部30を設けることによって、突出部29fが、立体ギャザー26fの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する。接着部30は、防漏壁部27fを折り曲げた根元部分の、吸収パッド600の一端側、及び他端側に少なくとも設けられていることが好ましい。すなわち、突出部29fの少なくとも両端が、接着部30によって保持されることにより、突出部29fの起立状態(突出状態)が良好に確保される。
接着部30は、突出部29fの垂れ下がりを防止することができる程度に、例えば、接着剤その他の手段により、突出部29f(すなわち、折り曲げた防漏壁部27f)を固定するものである。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールのような熱や超音波等による溶着であってもよい。
また、例えば、突出部29fの一部に、防漏壁部の先端側から根元側に連通する連通孔(図示せず)やスリット(図示せず)を形成してもよい。立体ギャザー26fを乗り越えて尿が漏れ出した場合に、突出部29fに形成された連通孔やスリットを通過して、吸収パッド600の立体ギャザー26fと使い捨ておむつの立体ギャザーとの間に流れ落ちる。
また、図示は省略するが、例えば、突出部29fの先端部分に、突出部用の伸縮材を配置してもよい。突出部用の伸縮材の本数について制限はなく、1本以上であればよい。このような突出部用の伸縮材を配置することにより、突出部用の伸縮材の収縮力により、突出部29fの起立状態(突出状態)が更に確保されやすくなる。ただし、突出部用の伸縮材の伸長率よりも、立体ギャザー伸縮材28の伸長率の方が大であることが好ましい。突出部用の伸縮材の伸長率を大きくし過ぎると、立体ギャザー伸縮材28の収縮力が相対的に弱くなり、立体ギャザー26fが起立し難くなることがある。
[実施形態7]
以下、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態7について、図9を参照しつつ説明する。図9は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態7における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。なお、実施形態7の吸収パッド700における吸収性本体は、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の吸収性本体14と同様に構成されたものであるため、説明を省略する。また、実施形態7の吸収パッド700における立体ギャザー26gは、以下に説明する以外の構成については、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
実施形態7の吸収パッド700は、吸収性本体(図示せず)の吸収体(図示せず)の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザー26gを備えている。図9に示すように、立体ギャザー26gは、立体ギャザー26gの起立線から立ち上がる防漏壁部27gと、この防漏壁部27gの先端部に配置された立体ギャザー伸縮材28と、を有する。そして、立体ギャザー26gの防漏壁部27gは、吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面82に、当該外側壁面82の根元83から先端84までの一部が、立体ギャザー26gの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部29gを有する。
実施形態7の吸収パッド700においては、突出部29gが、立体ギャザー26gの防漏壁部27gの一部を凹凸加工することによって形成されている。防漏壁部27gに施す凹凸加工は、防漏壁部27gの表面の一部が外側に向かって突出する加工であればよく、例えば、プリーツ加工、エンボス加工を挙げることができる。実施形態7の吸収パッド700においては、防漏壁部27gにプリーツ加工を施している。「突出部29gの突出長さ」、「突出部29gの長さ」、及び「突出部29gの配設位置」などは、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
[実施形態8]
以下、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態8について、図10を参照しつつ説明する。図10は、本発明の使い捨ておむつに用いられる吸収パッドの実施形態8における立体ギャザーを模式的に示す斜視図である。なお、実施形態8の吸収パッド800における吸収性本体は、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の吸収性本体14と同様に構成されたものであるため、説明を省略する。また、実施形態8の吸収パッド800における立体ギャザー26hは、以下に説明する以外の構成については、図1に示す実施形態1の吸収パッド100の立体ギャザー26aと同様に構成されていることが好ましい。
実施形態8の吸収パッド800は、吸収性本体(図示せず)の吸収体(図示せず)の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザー26hを備えている。実施形態8の吸収パッド800においては、これまでに説明した実施形態7の吸収パッドと同様に、突出部29hが、立体ギャザー26hの防漏壁部27hの一部を凹凸加工することによって形成されている。実施形態8の吸収パッド800においては、防漏壁部27hにエンボス加工を施している以外は、実施形態7の吸収パッドと同様に構成されている。
[吸収パッドの製造方法]
以下、本発明の吸収パッドの製造方法の全体の流れを説明する。ここでは、図1〜図3に示す吸収パッド100の製造方法について説明するが、吸収パッドの製造方法については、以下の製造方法に限定されることはない。
まず、バックシート20の材料となる長尺のバックシート材の上面に、吸収体22を載置する。そして、これらの更に上面に、トップシート18の材料となる長尺のトップシート材を載置する。これにより、吸収性本体が連続して連なる吸収性本体中間体が作製される。
吸収性本体中間体を作製する際には、トップシート材として、センターシートに相当するトップシート材と、サイドシートに相当するトップシート材の2種類を使用することが好ましい。サイドシートに相当するシート材には折り返し部分を設けることによって、立体ギャザー26aの防漏壁部27aを形成する。
また、防漏壁部27aの突出部29aを形成するためのシートを用意し、用意したシートに凹凸加工を施して、凹凸加工したシート29aaを作製する。この凹凸加工したシート29aaを、トップシート材のサイドシートに貼り付けることにより、防漏壁部27aの一部に突出部29aを設ける。なお、突出部を設ける方法については、凹凸加工したシート29aaを貼り付ける方法に限定されることなく、これまでに説明した実施形態1〜8の吸収パッドの構成に合わせて、適宜、変更することができる。
次に、サイドシートによって形成された立体ギャザー26aの防漏壁部27aの先端部分に、立体ギャザー伸縮材28を伸張状態で固定する。防漏壁部27aの先端部分は、立体ギャザー伸縮材28を覆うように折り返してもよい。その後、一対の立体ギャザー26aが形成された吸収性本体中間体を、所定の長さで切断して、本発明の吸収パッドを製造する。
[実施形態9]
次に、本発明の使い捨ておむつの実施形態(実施形態9)について説明する。実施形態9の使い捨ておむつは、これまでに説明した本発明の吸収パッドと、この吸収パッドを装着するための装着領域、及び装着領域の各側縁に沿って配置された一対の第二立体ギャザーを有するおむつ本体と、を備えた使い捨ておむつである。以下、実施形態9の使い捨ておむつとして、実施形態1の吸収パッドと、上記おむつ本体と、を備えた使い捨ておむつについて、図面を用いて説明する。ここで、図11は、本発明の使い捨ておむつの実施形態を模式的に示す平面図である。図12は、図11に示す使い捨ておむつのC−C’断面を模式的に示す断面図である。
図11及び図12に示すように、実施形態9の使い捨ておむつ900は、吸収パッド100と、吸収パッド100を装着するための装着領域91、及び装着領域91の各側縁に沿って配置された一対の第二立体ギャザー96を有するおむつ本体90と、を備えたものである。ここで、吸収パッド100は、図1〜図3に示される吸収パッド100(実施形態1の吸収パッド)と同様に構成されたものであり、実施形態1の吸収パッド100と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略することがある。また、以下、吸収パッド100の一対の立体ギャザー26aのことを、「第一立体ギャザー26a」ということがある。すなわち、吸収パッド100に設けられた立体ギャザーを「第一立体ギャザー26a」とし、おむつ本体90に設けられた立体ギャザーを「第二立体ギャザー96」とする。
一対の第二立体ギャザー96は、着用者の排泄した尿などがおむつ本体90の外部へ漏出することを防止するための防漏壁として機能する部材である。一対の第二立体ギャザー96のそれぞれは、第二立体ギャザー96の起立線から立ち上がる第二防漏壁部97と、第二防漏壁部97の先端部に配置された第二立体ギャザー伸縮材98と、を有する。そして、一対の第二立体ギャザー96の間の領域が、装着領域91となる。すなわち、吸収パッド100は、一対の第二立体ギャザー96の間に載置される。
実施形態9の使い捨ておむつ900は、吸収パッド100が装着領域91に装着された状態において、吸収パッド100の一対の第一立体ギャザー26aの突出部29aの少なくとも一部が、一対の第二立体ギャザー96の先端94と同じ高さの位置又は一対の第二立体ギャザー96の先端94よりも低い位置に存在する。別言すれば、第二立体ギャザー96の先端94が、第一立体ギャザー26aの突出部29aの一部と同じ高さ、又は第一立体ギャザー26aの突出部29aよりも高い位置に存在する。このように構成することによって、第一立体ギャザー26aの突出部29aが、第二立体ギャザー96に対する支えとなり、第一立体ギャザー26aと第二立体ギャザー96との重なりを有効に防止することができる。したがって、第一立体ギャザー26aを乗り越えて尿が漏れ出したとして、第二立体ギャザー96によって尿漏れを有効に防止することができる。
また、使い捨ておむつ900においては、吸収パッド100が装着領域91に装着された状態において、吸収パッド100の一対の第一立体ギャザー26aの先端84が、一対の第二立体ギャザー96の先端94と同じ高さの位置又は一対の第二立体ギャザー96の先端94よりも高い位置に存在することが好ましい。このように構成することによって、第一立体ギャザー26aが最初の防漏堤として機能し、かつ、第二立体ギャザー96が2番面の防漏堤として機能する。したがって、立体ギャザーを2重に配置した場合の便益を十分に享受することができる。
ここで、「第一立体ギャザー26aの先端84の位置(別言すれば、高さ)」は、吸収パッド100がおむつ本体90の装着領域91に装着された状態におけるものである。したがって、吸収パッド100の吸収性本体14の高さの分だけ、第二立体ギャザー96の起立線よりも高い位置から第一立体ギャザー26aが起立していたとしても、装着状態(別言すれば、吸収パッド100を載置した状態)において、第一立体ギャザー26aの先端84と、第二立体ギャザー96の先端94との高さを比較するものとする。また、同様に、「第一立体ギャザー26aの突出部29aの位置(別言すれば、高さ)」も、吸収パッド100がおむつ本体90の装着領域91に装着された状態におけるものであり、装着状態において、第一立体ギャザー26aの突出部29aと、第二立体ギャザー96の先端94との高さを比較するものとする。
第一立体ギャザー26aの先端84が、第二立体ギャザー96の先端94よりも高い位置に存在する場合には、第一立体ギャザー26aの先端84の高さ(t1)と、第二立体ギャザー96の先端94の高さ(t2)の差(t1−t2)は、2mm以上、90mm以下であることが好ましく、5mm以上、40mm以下であることが更に好ましい。なお、上述した差(t1−t2)が過剰に大きくならない限り、これまでに説明した立体ギャザーを2重に配置した場合の便益を十分に享受することができる。なお、上述した差(t1−t2)が過剰に大きくなる場合としては、例えば、第一立体ギャザー26aの高さが過剰に高すぎる場合と、第二立体ギャザー96の高さが過剰に低すぎる場合との2通りが考えられる。第一立体ギャザー26aの高さが過剰に高すぎる場合には、第一立体ギャザー26aが垂れ下がったり、第一立体ギャザー26aの起立状態が悪くなったりすることがある。また、第一立体ギャザー26aの起立状態が悪くなった場合などに、第二立体ギャザー96に覆い被さってしまうことがある。一方、第二立体ギャザー96の高さが過剰に低すぎる場合には、第二立体ギャザー96による堰き止め効果が低くなることがある。このため、例えば、第一立体ギャザー26aにて尿を堰き止めることができず、第一立体ギャザー26aと第二立体ギャザー96との間まで尿が達した場合に、当該尿を第二立体ギャザー96にて堰き止め切れないことがある。ただし、上述した2通りの例示は、第一立体ギャザー26aと第二立体ギャザー96とのいずれか一方の高さが、一般的な立体ギャザーの高さを遥かに超えて高い又は低い場合の極端な例示であり、通常、上述した差(t1−t2)が極端に大きくならない限り、第一立体ギャザー26aの突出部29aが、第二立体ギャザー96に対する支えとして有効に機能する。
実施形態9の使い捨ておむつ900のおむつ本体90は、これまでに説明した第二立体ギャザー96及び装着領域91を有するものであれば、吸収パッドを着脱可能な従来の使い捨ておむつのおむつ本体と同様に構成されていてもよい。以下、図11及び図12に示すおむつ本体90の構成について説明する。
おむつ本体90は、一対の第二立体ギャザー96を有する第二吸収性本体114と、止着テープ110と、フロントパッチ130と、を備えたものである。この第二吸収性本体114に、これまでに説明した装着領域91が形成されている。止着テープ10は、第二吸収性本体114の後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配設されている。フロントパッチ130は、止着テープ110を取り付けるためのものであり、第二吸収性本体114の前身頃2の肌非当接面側に配設されている。
図11に示す使い捨ておむつ900は、止着テープ110及びフロントパッチ130を備えたテープ型使い捨ておむつであるが、本発明の使い捨ておむつは、このようなテープ型使い捨ておむつに限定されることはない。例えば、本発明の使い捨ておむつは、パンツ型の使い捨ておむつであってもよい。本明細書中において「テープ型使い捨ておむつ」とは、図11に示すように、止着テープ110と、フロントパッチ130と、を備え、その内面に吸収パッドを着脱可能に構成された使い捨ておむつことを意味する。一方、本明細書中において「パンツ型使い捨ておむつ」とは、図示は省略するが、前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成され、前身頃と後身頃の対応する側縁部同士が接合されて、一つのウエスト周り開口部と一対の脚周り開口部が形成された使い捨ておむつのことを意味する。このような使い捨ておむつにおいても、その内面に吸収パッドを着脱可能に構成されていれば、本発明の使い捨ておむつに適用することができる。
第二吸収性本体114は、前身頃2、股下部4、及び後身頃6から構成され、複数のシートが第二吸収体122を挟持した状態で積層されたものである。実施形態9の使い捨ておむつ900においては、第二トップシート118と第二バックシート120とが第二吸収体122を挟持した状態で積層された第二吸収性本体114を備えている。このような第二吸収性本体114は、股下部4を中心として、後身頃6から前身頃2にかけて、第二吸収体122が配設されていることが好ましい。第二吸収体122は、着用者の肌側の面(別言すれば、吸収パッド100が載置される面)から液透過性の第二トップシート118によって被覆され、反対側の肌非当接面側から液不透過性の第二バックシート120によって被覆されている。第二吸収体122の各側縁122a,122bに沿って一対の第二立体ギャザー96が配置されることが好ましい。
第二吸収体122は、着用者の尿を吸収し保持するための部材である。第二吸収体122は、着用者の尿や体液を吸収し保持するために、吸収性材料によって構成される。吸収性材料としては、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;「SAP」)、親水性シート等を採用することができる。フラッフパルプの例は、木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものである。高吸水性ポリマーの例は、ポリアクリル酸ナトリウムである。親水性シートとしては、例えば、ティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることができる。
第二吸収体122は、第二トップシート118と第二バックシート120の間に挟み込まれ、両シートの周縁部が封着されることによって、第二トップシート118と第二バックシート120との間に封入される。第二吸収体122の形状は、図示された形状に制限されるものではなく、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型とすることができる。図11に示す使い捨ておむつ900では、第二吸収体122として砂時計型の吸収体を採用している。
第二トップシート118は、第二吸収体122の肌当接面側を被覆するように配置される液透過性のシートである。第二トップシート118を構成する液透過性材料として、例えば、織布、不織布、多孔性フィルを採用することができる。特に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。第二トップシート118は、単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、第二吸収体の表面部に配置されるシートと、サイドフラップの部分に配置されるシートを組み合わせた構成であってもよい。
第二バックシート120は、第二吸収体122を肌非当接面側から被覆するように配置される液不透過性のシートである。第二バックシート120は、第二吸収体122により保持されている液体が、おむつ外部に漏洩してしまうことを防止する。第二バックシート120を構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を採用することができる。特に、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1μm程度の微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するためおむつ内部の蒸れを防止することができるという点において好ましい。また、第二バックシート120の外表面には、第二バックシート120を補強し、その手触りを良くするために、カバーシートを貼り合わせることとしてもよい。カバーシートを形成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布、又は湿式不織布を用いることができる。
使い捨ておむつ900においては、脚部周りギャザーや、腰周りギャザーを形成することが好ましい。脚部周りギャザーは、使い捨ておむつの脚部周りの開口部から、尿などの液体が漏出する事態を防止するための部材である。脚部周りの開口部に沿って、脚部周り伸縮材140が伸長状態で配置され、この脚部周り伸縮材140の収縮力を利用して、脚部周りギャザーが形成される。これにより、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの尿漏れを効果的に防止することができる。
例えば、図11に示す使い捨ておむつ900は、おむつ本体90の脚部周りに、おむつの長手方向(上下方向)に沿って直線的な3本の脚部周り伸縮材140を配置した例である。この脚部周り伸縮材140は、例えば、糸ゴムや平ゴムによって構成されている。脚部周り伸縮材140は、必ずしも直線的に配置する必要はなく、例えば、おむつの脚周り開口部のカーブに沿って曲線的に配置してもよい。
また、腰周りギャザーは、使い捨ておむつの腰周りの開口部からの尿漏れを防止するとともに、使い捨ておむつのフィット性を向上させ、おむつのずり下がりが防止するための部材である。腰周りの開口部にそって、腰周り伸縮材142が伸長状態で配置され、この腰周り伸縮材142の収縮力を利用して、腰周りギャザーが形成される。これにより、使い捨ておむつ900の後身頃6が着用者の背部に密着するため、背部からの尿漏を有効に防止しつつ、フィット感を向上させることができる。
例えば、図11に示す使い捨ておむつ900は、後身頃6の端部の腰周りに相当する位置に、おむつの短手方向(左右方向)に沿って、平ゴムからなる腰周り伸縮材142を配置した例である。この腰周り伸縮材142は、脚部周り伸縮材140と同様に、例えば、糸ゴムや平ゴムによって構成することができる。
脚部周り伸縮材140や腰周り伸縮材142としては、例えば、天然ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性材からなるゴム、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)を採用することができる。これらの、伸縮材は、おむつの他の構成部材に対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールのような熱や超音波等による溶着であってもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
本発明の使い捨ておむつは、乳幼児用又は介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の使い捨ておむつに適用することができる。したがって、本発明は、育児産業や介護産業等において好適に利用し得る。
2:前身頃、4:股下部、6:後身頃、6a,6b:側縁、14:吸収性本体、16:外装体、18:トップシート、20:バックシート、22:吸収体、22a,22b:側縁、26a,26b,26c,26d,26e,26f,26g,26h:立体ギャザー、27a,27b,27c,27d,27e,27f,27g,27h:防漏壁部、28:立体ギャザー伸縮材、29a,29b,29c,29d,29e,29f,29g,29h:突出部、29aa:シート(凹凸加工したシート)、29bb,29cc:シート(プリーツ加工したシート)、29dd,29ee:吸収性素材、30:接着部、81:壁面(防漏壁部の壁面)、82:外側壁面(防漏壁部の外側壁面)、83:根元、84:先端、90:おむつ本体、91:装着領域、94:先端、96:第二立体ギャザー、97:第二防漏壁部、98:第二立体ギャザー伸縮材、100,200,300,400,500,600,700,800:吸収パッド、110:止着テープ、114:第二吸収性本体、130:フロントパッチ、118:第二トップシート、120:バックシート、122:第二吸収体、122a,122b:側縁、140:脚部周り伸縮材、142:腰周り伸縮材、900:使い捨ておむつ、L:起立線(立体ギャザーの起立線)、P:立体ギャザーの起立する方向。

Claims (9)

  1. 収パッドと、おむつ本体と、を備えた使い捨ておむつであって、
    前記吸収パッドが、
    複数のシートが吸収体を挟持した状態で積層された吸収性本体と、
    前記吸収性本体の前記吸収体の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザーと、を備え、
    前記おむつ本体が、
    前記吸収パッドを装着するための装着領域と、
    前記装着領域の各側縁に沿って配置された一対の第二立体ギャザーと、を備え、
    一対の前記立体ギャザーのそれぞれは、前記立体ギャザーの起立線から立ち上がる防漏壁部と、前記防漏壁部の先端部に配置された立体ギャザー伸縮材と、を有し、
    一対の前記立体ギャザーのそれぞれの前記防漏壁部は、前記吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面に、当該外側壁面の根元から先端までの一部が、前記立体ギャザーの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部を有し、
    前記吸収パッドが、前記装着領域に装着された状態において、一対の前記立体ギャザーの前記突出部の少なくとも一部が、一対の前記第二立体ギャザーの先端と同じ高さの位置又は一対の前記第二立体ギャザーの先端よりも低い位置に存在する、使い捨ておむつ。
  2. 前記吸収パッドが、前記装着領域に装着された状態において、前記吸収パッドの一対の前記立体ギャザーの先端が、一対の前記第二立体ギャザーの先端と同じ高さの位置又は一対の前記第二立体ギャザーの先端よりも高い位置に存在する、請求項に記載の使い捨ておむつ。
  3. 収パッドと、おむつ本体と、を備えた使い捨ておむつであって、
    前記吸収パッドが、
    複数のシートが吸収体を挟持した状態で積層された吸収性本体と、
    前記吸収性本体の前記吸収体の各側縁に沿って配置された一対の立体ギャザーと、を備え、
    前記おむつ本体が、
    前記吸収パッドを装着するための装着領域と、
    前記装着領域の各側縁に沿って配置された一対の第二立体ギャザーと、を備え、
    一対の前記立体ギャザーのそれぞれは、前記立体ギャザーの起立線から立ち上がる防漏壁部と、前記防漏壁部の先端部に配置された立体ギャザー伸縮材と、を有し、
    一対の前記立体ギャザーのそれぞれの前記防漏壁部は、前記吸収体を挟んで互いに向かい合う壁面とは反対側の外側壁面に、当該外側壁面の根元から先端までの一部が、前記立体ギャザーの起立する方向に対して外側方向に向かって突出する突出部を有し、
    前記吸収パッドが、前記装着領域に装着された状態において、前記吸収パッドの一対の前記立体ギャザーの先端が、一対の前記第二立体ギャザーの先端よりも高い位置に存在する、使い捨ておむつ。
  4. 前記おむつ本体は、複数のシートが第二吸収体を挟持した状態で積層された第二吸収性本体を有し、前記第二吸収性本体に前記装着領域が形成されている、請求項のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記突出部は、前記突出部の突端から前記外側壁面の表面までの突出長さが、2〜20mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記突出部は、前記外側壁面の根元側から先端側に向かう方向の長さが、5〜100mmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記突出部は、前記外側壁面の根元から先端までの長さを100%とした場合に、前記外側壁面の前記根元から1〜90%の範囲の一部に少なくとも存在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  8. 前記突出部は、親水性又は撥水性である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
  9. 前記吸収性本体の裏面側に、着脱可能な接着部を更に備えた、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使い捨ておむつ。
JP2013065076A 2013-03-26 2013-03-26 使い捨ておむつ Active JP6044415B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013065076A JP6044415B2 (ja) 2013-03-26 2013-03-26 使い捨ておむつ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013065076A JP6044415B2 (ja) 2013-03-26 2013-03-26 使い捨ておむつ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014188105A JP2014188105A (ja) 2014-10-06
JP6044415B2 true JP6044415B2 (ja) 2016-12-14

Family

ID=51835069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013065076A Active JP6044415B2 (ja) 2013-03-26 2013-03-26 使い捨ておむつ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6044415B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017118960A (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 花王株式会社 吸収性物品
JP6286598B2 (ja) * 2017-05-23 2018-02-28 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP6492145B1 (ja) * 2017-09-29 2019-03-27 大王製紙株式会社 吸収性物品

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10234774A (ja) * 1997-02-21 1998-09-08 Oji Paper Co Ltd 吸収性物品
JP2000240561A (ja) * 1999-02-23 2000-09-05 Silver Kk 電磁ポンプ
JP2606872Y2 (ja) * 1999-09-10 2001-01-29 ユニ・チャーム株式会社 使い捨ておむつ
JP3599722B2 (ja) * 2002-06-24 2004-12-08 大王製紙株式会社 紙おむつの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014188105A (ja) 2014-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10092460B2 (en) Absorbent article
JP5575543B2 (ja) 吸収性物品
JP5341011B2 (ja) 吸収性物品
JP5977928B2 (ja) 吸収性物品
JP4688669B2 (ja) 使い捨て吸収性パンツ
KR101123228B1 (ko) 흡수성 물품
JP2010115218A (ja) 吸収性物品
JP4934610B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2010042162A (ja) 使い捨ておむつ
JP2009273830A (ja) 吸収性物品
JP6930054B2 (ja) 吸収性物品
JP2010012216A (ja) 吸収性物品
JP6044415B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2021100723A (ja) 吸収性物品
JP6821893B2 (ja) パンツタイプ吸収性物品
JP2008125562A (ja) 吸収性物品及びその製造方法
JP2016010516A (ja) 使い捨て着用物品
JP2011050525A (ja) 吸収性物品
JP5175702B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5081767B2 (ja) 吸収性物品
JP2017176220A (ja) 吸収性物品
JP5302775B2 (ja) 吸収性物品
JP6385519B1 (ja) 吸収性物品
JP5237084B2 (ja) 吸収性物品
JP2012200526A (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6044415

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250