JP4180031B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
展開型のおむつとして、特許文献1には、中央部に平坦に位置する第1の吸収体とその両側に配置された第2の吸収体とを有し、弾性部材により、第2の吸収体に起立性向を付与した使い捨ておむつが記載されている。また、特許文献2には、おむつの側縁部から離れた部位に、シート材及び弾性部材からなる内方カフを設けた使い捨ておむつが記載され、特許文献3には、サイドフラップ及び/又はウエストフラップに沿うように第2のフラップを配設し、第2のフラップに第2の吸収体を配設した使い捨ておむつが記載されている。
本発明の一実施形態としての使い捨ておむつ1(以下、おむつ1という)は、いわゆる展開型のおむつであり、図1に示すように、吸収性本体5と、該吸収性本体5の非肌当接面側に位置する外装体10とを具備し、該外装体10の両側縁部に、おむつ止着用のファスニングテープ11,11が設けられている。
腹側部A、背側部B及び股下部Cは、例えば、展開且つ伸張状態(各部の弾性部材を伸張させ平面状に拡げた状態,図1に示す状態)のおむつを、おむつ長手方向(おむつ1における吸収性本体の長手方向)の全長を略3等分するように3領域に区分したときの各領域である。
表面シート2,吸収性コア4及び防漏シート3は、表面シート2の前記部分21を含めて一体化され吸収性本体5を形成している。
具体的には、股下部Cにおける吸収性コア4を、図1及び図3に示すように、中央コア42とその両側に配された側部コア43,43とから構成し、中央コア42と側部コア43との間に、屈曲補助部44として機能する隙間を形成してある。屈曲補助部44は、図3に示すように、おむつ幅方向の断面を見たときに、吸収性コア4の側縁部41ないし吸収性本体5の側縁部52から離間した位置に形成されている。
屈曲補助部44としての欠落部(隙間)は、その幅が5〜60mm、特に15〜35mmであることが好ましい。中央コア42とその両側に配された側部コア43とはスリット等で分割されていても良い。おむつ1における屈曲補助部44は、吸収性本体5の両側縁部52から5〜50mm、特に10〜30mm、おむつ幅方向内方に入り込んだ部位に存在することが好ましい(おむつ展開且つ伸張状態にて測定)。
防漏カフ6は、図2〜図4に示すように、防漏カフ形成用シート60、及び該防漏カフ形成用シート60に伸張状態で固定された弾性部材61a〜61cによって形成されている。
本明細書において、肌当接面とは、各部材の両面のうち、着用時に着用者の肌側(図2〜4中の上側)に向けられる面であり、非肌当接面とは、各部材の両面のうち、着用時に着用者の肌側(図2〜4中の下側)とは反対側に向けられる面である。
固定部の位置は、固定部67がおむつ幅方向にある程度の幅を有する場合、固定部67のおむつ幅方向外側の端の位置を固定部の位置とする。また、吸収性本体5が、おむつ幅方向に複数の固定部を有する場合、最も外側に位置する固定部の外側の端の位置を固定部の位置とする。
脚周り部弾性部材7は、防漏カフ形成用シート60及び/又は外装体10に塗布した接着剤8により、これら両者間に伸長状態で固定されている。
脚周り部弾性部材7が、防漏カフ形成用シート60と外装体10との間に固定されているという場合、両部材それぞれに直接接触している場合の他、両部材の内の一方又は両方との間に他のシート材が介在した状態で固定されている場合も含まれる。
接着剤8は、図2ないし図4に示すように、防漏カフ形成用シート60と外装体10との間に塗布されており、防漏カフ形成用シート60が外装体10から立ち上る位置を決めている。
本おむつ1における脚周り部弾性部材7は、吸収性本体5の両側縁部52のやや外側に、各側縁部52に沿って配されている。また、脚周り部弾性部材7は、腹側部Aと背側部Bとの間に亘るように配されている。弾性部材7は、少なくとも股下部Cに配されていることが好ましい。
また、凹状のポケットから排泄物が漏れ出した場合であっても、吸収性本体5の両側に防漏カフ6が存在し、吸収性本体5の立ち上がった側部51と、防漏カフ形成用シート60との間に排泄物の保持性に優れたポケットPが形成されるため、その排泄物が、外装体10の側縁部を越えて漏れ出すことを防止することができる。また、防漏カフ6が(装着者のそ径部に)面接触するため、吸収性本体の側縁部が着用時に装着者の肌に直接接触しにくくなっているため、装着時の違和感を防止することもできる。
更に、着用時には、脚周り部弾性部材7が、着用者のそ径部にフィットすると共に、防漏カフ6の自由端近傍が、そ径部からやや内側に入った部分(排泄部寄りの位置)に当接する。そのため、脚周りに2重の防漏シールが存在し、漏れ防止効果が高まる。
図3に示すように、防漏カフ6は、側部コア43の起立状態での高さより高く起立可能である。また、側部コア43の起立性を確保するために、吸収性本体5の立ち上がった側部51の幅が、固定部67の位置から脚周り部弾性部材7の固定位置までの距離よりも短いことが好ましい。
吸収性コア4としては、パルプ繊維等からなる繊維集合体、又は繊維集と吸水性ポリマーとからなるもの(吸水性ポリマーと繊維材料との混合積繊物等)等を用いることができる。吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。吸収性コアを構成する繊維としては、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等の親水性繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル、ポリアミド等の縮合系繊維等を用いることできる。吸水性ポリマー及び繊維は、それぞれ一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
また、屈曲補助部44としては、欠落部に代えて、厚み削減部(吸収性コアの構成材料の積層される坪量の削減等により、吸収性コアの厚みが削減された部分)や、エンボス処理部(エンボス処理されることで、その部分が屈曲しやすくなるようにした部分)等を設けることもできる。
外装体10は、少なくとも2枚の不織布等のシートで構成し、そのシート間に上記脚周り部弾性部材7を伸長状態で固定してもよい。例えば、最外層から、撥水性不織布/弾性部材/不織布、非撥水性不織布/弾性部材/撥水性不織布の順次配置してもよい。また、3枚の不織布等のシートで構成する場合、最外層から、不織布/弾性部材/不織布/撥水性不織布又は不透液性シート(吸収体の裏面を被うだけでもよい)としてもよい。また、これらシート等と弾性部材の配置は適宜組合せすることも可能である。
2 表面シート
3 防漏シート
4 吸収性コア
5 吸収性本体
6 防漏カフ
60 防漏カフ形成用シート
10 外装体
A 腹側部
B 背側部
C 股下部
Claims (6)
- 吸収性本体と、該吸収性本体の非肌当接面側に位置する外装体とを具備し、該外装体に、おむつ止着用のファスニングテープが設けられている使い捨ておむつであって、
前記吸収性本体は、その両側部それぞれに側部弾性部材が伸長状態で固定され、股下部における該両側部が、前記外装体から離間して、起立するようになされており、
前記吸収性本体の両側に、防漏カフ形成用シート及び該防漏カフ形成用シートに固定された弾性部材により、防漏カフが形成されており、
前記防漏カフ形成用シートと前記外装体との間に脚周り部弾性部材が固定されており、該脚周り部弾性部材は、前記側部弾性部材及び前記防漏カフを形成する前記弾性部材とは別に配されており、
前記脚周り部弾性部材は、展開且つ伸長状態のおむつにおいて、前記吸収性本体の側縁部に沿って延びている、使い捨ておむつ。 - 股下部における吸収性コアに、屈曲補助部が形成されている請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 股下部における吸収性コアが、中央コアとその両側に配された側部コアとに分割されており、該中央コアと該各側部コアとの間が屈曲補助部として機能する請求項2記載の使い捨ておむつ。
- 股下部における吸収性本体は、該吸収性本体の両側縁部よりもおむつ幅方向の内方に、前記防漏カフ形成用シート又は前記外装体に接合された固定部を有しており、該固定部は、前記屈曲補助部を有する部位の近傍に形成されている請求項2又は3記載の使い捨ておむつ。
- 股下部における吸収性本体は、該吸収性本体の両側縁部よりもおむつ幅方向の内方に、前記防漏カフ形成用シート又は前記外装体に接合された固定部を有しており、前記脚周り部弾性部材は、前記固定部よりもおむつ幅方向の外方に固定されている請求項1〜4の何れか記載の使い捨ておむつ。
- 前記脚周り部弾性部材は、前記側部弾性部材の配置位置よりもおむつ幅方向の外方に固定されている請求項5記載の使い捨ておむつ。
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