JP4245024B2 - 印刷装置および発光強度調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置およびその印刷装置に搭載される光学式センサの発光強度調整方法に関する。
従来から、印刷対象物への印刷を行う印刷装置として、印刷対象物にインクを吐出する印刷ヘッドと、その印刷ヘッドが搭載されるキャリッジとを備えるインクジェットプリンタが知られている。このタイプのプリンタでは、発光素子と受光素子とを備える光学式センサが広く使用されている。例えば、光学式センサは、キャリッジの底面に搭載され、プリンタ内部に取り込まれた印刷対象物の端部を検出するために使用されている。
印刷対象物を検知するとローレベルの信号を出力し、印刷対象物を検知してない状態ではハイレベルの信号を出力する光学センサを例にとると、その光学センサが印刷対象物の一端(キャリッジの走行方向始点側の端部)を検出する場合、センサ出力がハイレベルからローレベルに変化した後、所定寸法ΔWだけローレベルが継続するか否かが判定される。この寸法ΔWは、リブの幅よりも充分長く設定されている。ΔWだけローレベルが継続した場合は、リブではなく印刷対象物が検出されたものと判定される。この結果、印刷装置は、ハイレベルからローレベルに変化したキャリッジ座標を、印刷対象物の端部であると認識する(例えば、特許文献1を参照。)。
また、光学式センサを搭載したプリンタとして、印刷対象物に対して印刷を行う印刷部と、その印刷部により印刷が行われる印刷対象物を支持する支持部と、その支持部に対向してかつその支持部に対して相対的に移動可能に設けられ、光を発する発光部と、光を受ける受光部とを有し、その受光部が受けた光の強さに応じた信号を生成する光学式センサとを備えたプリンタも知られている(例えば、特許文献2を参照。)。
このプリンタは、印刷を行う際に、光学式センサが支持部に対して相対的に移動したときに、光学式センサにより生成された信号を所定の周期でサンプリングをして得られた値と、所定のしきい値とを比較して、印刷対象物を検出する。プリンタは、支持部の状態を調査する際に、光学式センサが支持部に対して相対的に移動したときに、光学式センサにより生成された信号を所定の周期とは異なる周期でサンプリングをして、このサンプリングにより得られた値に基づき、所定のしきい値を変更する。
特開2005−081750号公報(要約書等) 特開2005−313603号公報(要約書等)
光学式センサによって印刷対象物の有無を検出する場合、印刷対象物の有無によって出力電圧の差が大きくなるのが望ましい。このため、光学式センサの発光素子に流す電流値は、所定値以上とする必要がある。また、光学式センサの経時変化による出力劣化あるいは光学式センサ毎の出力ばらつき、さらには種々の印刷対象物への印刷を考慮すると、かかる条件の変化が生じても光学式センサの出力電圧を一定に保つ必要がある。
このような状況に鑑みて光学式センサを実装した回路設計を行うと、回路上のトランジスタの特性により、光学式センサ側に供給する電圧を上げているにもかかわらず、光学式センサに流れる電流値が下がっていく現象が起きることがある。光学式センサの出力電圧が小さい場合には、通常、光学式センサ側に供給する電圧を最大にするが、光学式センサに流れる電流値を大きくすることができなくなる場合がある。したがって、かかる現象が起きても、最適な状態で印刷対象物を検出することが望まれている。
本発明は、上記の要望に応えるためになされたものであり、条件変化が生じても、最適な状態で印刷対象物を検出する印刷装置および発光強度調整方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、印刷対象物に印刷を行う印刷装置であって、発光素子を有し、前記発光素子に流れる電流値に応じて発光強度が変化する発光手段と、受光素子を有し、受光量に応じた信号を出力する受光手段と、設定された調整値に応じて前記電流値を変化させる発光調整手段と、前記印刷対象物を搬送する搬送手段と、を備え、前記発光手段および前記受光手段に対して前記印刷対象物が検出可能な位置に前記印刷対象物を搬送した状態で、前記受光手段の出力する信号を監視して、段階的に大きな前記調整値を設定しながら第一の前記調整値における前記電流値が前記第一の調整値の直前に設定された第二の前記調整値における前記電流値よりも大きくなるよう前記第一の調整値を設定し、前記電流値が最大になる場合の前記第一の調整値を、前記印刷を行う際の前記調整値として選定することを特徴とする印刷装置としている。
また、別の本発明は、印刷対象物を検出するための発光素子および受光素子を有して、前記印刷対象物に印刷を行う印刷装置において、調整値に基づいて前記発光素子に流れる電流値を調整する発光強度調整方法であって、前記発光素子および前記受光素子に対して前記印刷対象物が検出可能な位置に前記印刷対象物を搬送した状態で、前記受光素子の出力する信号を監視して、段階的に大きな前記調整値を設定しながら第一の前記調整値における前記電流値が前記第一の調整値の直前に設定された第二の前記調整値における前記電流値よりも大きくなるよう前記第一の調整値を設定し、前記電流値が最大になる場合の前記第一の調整値を、前記印刷を行う際の前記調整値として選定することを特徴とする発光強度調整方法としている。
以下、本発明に係る印刷装置および発光強度調整方法の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(1)印刷装置の概略構成
図1は、本発明の実施の形態にかかる印刷装置1の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1に示す印刷装置1の紙送りに関わる部分の概略構成を示す概略側面図である。図3は、図1に示すキャリッジ3および図2に示すPF駆動ローラ6の検出機構を模式的に示す概略構成図である。図4は、図2に示す光学式センサ45の概略構成を示す正面図である。
本実施の形態に係る印刷装置1は、印刷対象物の一形態である印刷用紙P等に対して液体状のインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタである。この印刷装置1は、図1から図3に示すように、インクを吐出する印刷ヘッド2を搭載したキャリッジ3と、主走査方向MSへキャリッジ3を駆動するキャリッジモータ(CRモータ)4と、印刷用紙Pを副走査方向SSへ搬送する紙送りモータ(PFモータ)5と、PFモータ5に連結されたPF駆動ローラ6と、印刷ヘッド2のインク吐出面(図2の下面)2aと対向するように配置されたプラテン7と、これらの構成が搭載された本体シャーシ8とを備えている。なお、本実施の形態における印刷用紙Pには、通常の文書印刷に使用される普通紙、写真の印刷に使用される写真用紙、普通紙や写真用紙よりも厚い厚紙等の他、シールやOHPシート等の透明フィルムも含まれる。
また、印刷装置1は、図2に示すように、印刷前の印刷用紙Pが載置されるホッパ11と、ホッパ11に載置された印刷用紙Pを印刷装置1の内部へ取り込むための給紙ローラ12および分離パッド13と、ホッパ11から印刷装置1の内部へ取り込まれた印刷用紙Pの通過を検出するための紙検出装置14と、印刷装置1の内部から印刷用紙Pを排出する排紙駆動ローラ15とを備えている。
キャリッジ3は、本体シャーシ8に固定された支持フレーム16に支持されるガイドシャフト17と、タイミングベルト18とによって主走査方向MSに搬送可能に構成されている。すなわち、タイミングベルト18は、その一部がキャリッジ3に固定される(図2参照)とともに、CRモータ4の出力軸に取り付けられたプーリ19と支持フレーム16に回転可能に取り付けられたプーリ20とに掛け渡された状態で一定の張力を有するように配設されている。ガイドシャフト17は、キャリッジ3を主走査方向MSへ案内するように、キャリッジ3を摺動可能に保持している。また、キャリッジ3には、印刷ヘッド2に加え、印刷ヘッド2に供給される各種のインクが収納されたインクカートリッジ21が搭載されている。
印刷ヘッド2には、図示を省略する複数のノズルが配設されている。また、印刷ヘッド2には、たとえば、各ノズルに対応するように、電歪素子の1つであって応答性に優れるピエゾ素子(図示省略)が配設されている。具体的には、ピエゾ素子は、インク通路(図示省略)を形成する壁面に接する位置に配設されている。そして、このピエゾ素子の動作によって壁面が押されることで、印刷ヘッド2は、インク通路の端部に配設されたノズルからインクを吐出する。具体的には、印刷ヘッド2はインク吐出面2aからインクを吐出する。
給紙ローラ12は、図示を省略するギアを介してPFモータ5に連結され、PFモータ5によって駆動される。ホッパ11は、図2に示すように、印刷用紙Pを載置可能な板状部材であり、図示を省略するカム機構によって、上部に設けられた回動軸22を中心に揺動可能となっている。そして、カム機構による揺動によって、ホッパ11の下端部が給紙ローラ12に弾性的に圧接され、また、給紙ローラ12から離間する。分離パッド13は、摩擦係数の高い部材から形成され、給紙ローラ12に対向する位置に配置されている。なお、給紙ローラ12は必ずしもPFモータ5に連結される必要はなく、給紙ローラ12を駆動するための駆動用のモータを別途設けても良い。
給紙ローラ12が回転すると、給紙ローラ12の表面と分離パッド13とが圧接する。そのため、給紙ローラ12が回転すると、ホッパ11に載置された印刷用紙Pのうち、一番上の印刷用紙Pは、給紙ローラ12の表面と分離パッド13との圧接部分を通過して排紙側へ送られるが、上から2番目以降に載置された印刷用紙Pは、分離パッド13によって、排紙側への搬送が阻止される。
PF駆動ローラ6は、PFモータ5に直接あるいは図示を省略するギアを介して連結されている。また、図2に示すように、印刷装置1には、PF駆動ローラ6とともに印刷用紙Pを搬送するPF従動ローラ23が設けられている。PF従動ローラ23は、回転軸25を中心に揺動可能に構成された従動ローラホルダ24の排紙側に回動可能に保持されている。従動ローラホルダ24は、図示を省略するバネによって、PF従動ローラ23がPF駆動ローラ6へ向かう付勢力を常時受けるように、図示反時計方向へ付勢されている。そして、PF駆動ローラ6が駆動されると、PF駆動ローラ6とともに、PF従動ローラ23も回転する。
紙検出装置14は、図2に示すように検出レバー26とフォトセンサ27とから構成され、従動ローラホルダ24の近傍に設けられている。検出レバー26は、回転軸28を中心に回動可能になっている。そして、図2に示す印刷用紙Pの通過状態から、検出レバー26の下側を印刷用紙Pが通過し終わると、検出レバー26が反時計方向へ回動する。検出レバー26が回動すると、フォトセンサ27の発光素子(図示省略)から受光素子(図示省略)へ向かう光を遮断して、印刷用紙Pの通過終了を検出できる構成となっている。
排紙駆動ローラ15は、印刷装置1の排紙側に配置され、図示を省略するギアを介してPFモータ5に連結されている。また、図2に示すように、印刷装置1には、排紙駆動ローラ15とともに印刷用紙Pを排紙する排紙従動ローラ29が設けられている。排紙従動ローラ29も、PF従動ローラ23と同様に、図示を省略するバネによって、常時、排紙駆動ローラ15へ向かう付勢力を受けている。そして、排紙駆動ローラ15が駆動されると、排紙駆動ローラ15とともに、排紙従動ローラ29も回転する。
また、印刷装置1は、図2および図3に示すように、主走査方向MSにおけるキャリッジ3の位置検出やキャリッジ3の速度検出等を行うために位置検出装置として、リニアスケール31およびフォトセンサ32を有するリニアエンコーダ33を備えている。また、印刷装置1は、図3に示すように、副走査方向SSにおける印刷用紙Pの位置検出および印刷用紙Pの搬送速度検出等(具体的には、PF駆動ローラ6の回転位置検出および回転速度検出等)を行うための位置検出装置として、ロータリスケール34およびフォトセンサ35を有するロータリエンコーダ36を備えている。これらのリニアエンコーダ33およびロータリエンコーダ36から出力された位置検出信号は、図3に示すように、印刷装置1の種々の制御を行う制御部37へ入力され、印刷装置1の各種の制御が行われる。なお、図1では、便宜上、リニアスケール31等の図示を省略している。
リニアエンコーダ33を構成するフォトセンサ32は、図2および図3に示すように、発光素子41と受光素子42とを備えている。このフォトセンサ32は、キャリッジ3の背面(図1の紙面奥側の面)に固定されている。リニアスケール31は、透明な樹脂の薄板等から長尺状(細長の直線状)に形成されている。このリニアスケール31は、主走査方向MSと平行に支持フレーム16に取り付けられている。また、リニアスケール31には、フォトセンサ32の発光素子41からの光を透過する透光部(図示省略)と、発光素子41からの光を遮断する遮光部(図示省略)とが、長手方向に沿って、交互に形成されている。キャリッジ3が移動すると、フォトセンサ32の発光素子41と受光素子42との間において、リニアスケール31が相対的に移動する。そして、リニアスケール31の相対的な移動に伴って、フォトセンサ32は、キャリッジ3の移動速度に応じた周期で位置検出信号を出力する。
ロータリエンコーダ36を構成するフォトセンサ35は、図3に示すように、発光素子43と受光素子44とを備え、図示を省略するブラケットを介して本体シャーシ8等に固定されている。ロータリスケール34は、透明な樹脂の薄板等で、円盤状に形成されている。本形態のロータリスケール34は、PF駆動ローラ6と一体で回転するように、PF駆動ローラ6に取り付けられている。すなわち、PF駆動ローラ6が1回転すると、ロータリスケール34も1回転する。このロータリスケール34には、フォトセンサ35の発光素子43からの光を透過する透光部(図示省略)と、発光素子43からの光を遮断する遮光部(図示省略)とが、円周方向に沿って、交互に形成されている。PF駆動ローラ6が回転すると、フォトセンサ35の発光素子43と受光素子44との間において、ロータリスケール34が相対的に回転する。そして、ロータリスケール34の相対的な回転に伴って、フォトセンサ35は、PF駆動ローラ6の回転速度に応じた周期で位置検出信号を出力する。
さらに、印刷装置1は、図2から図4に示すように、主走査方向MS(キャリッジ3の移動方向)における印刷用紙P等の端部の検出および、副走査方向SSにおける印刷用紙P等の端部(すなわち、印刷用紙P等の先端部と後端部)の検出を行うための光学式センサ45を備えている。この光学式センサ45は、図2に示すように、キャリッジ3に固定されている。具体的には、光学式センサ45は、キャリッジ3の下面側で、かつ、副走査方向SSにおける印刷ヘッド2の上流側(図2の右側)に固定されている。また、図3に示すように、光学式センサ45は、主走査方向MSでは、キャリッジ3の図示左端側に固定されている。
この光学式センサ45は、図4に示すように、印刷用紙P等の端部を検出するために、プラテン7または印刷用紙Pに向けて光を出射する発光素子46と、この発光素子46から出射されプラテン7または印刷用紙Pで反射された光が入射する受光素子47とを備える反射型の光学式センサである。光学式センサ45では、主走査方向MSにおけるキャリッジ3の移動に伴って、あるいは、キャリッジ3を停止させた状態で印刷用紙Pを副走査方法SSへ搬送しながら、発光素子46からプラテン7または印刷用紙Pに向けて光が出射され、プラテン7または印刷用紙Pで反射された光が受光素子47に入射する。また、光学式センサ45は、図3に示すように、制御部37と電気的に接続されている。
(2)光学式センサおよび制御部の概略構成
図5は、図3に示す光学式センサ45および制御部37の概略構成を示す図である。なお、図5では、光学式センサ45に関連する制御部37内の構成のみが図示されている
上述のように、本実施の形態において、光学式センサ45は、発光素子46と受光素子47とを備える反射型フォトインタラプタである。光学式センサ45は、例えば、図5に示すように、発光素子46として発光ダイオードを備え、受光素子47としてフォトトランジスタを備えたものである。光学式センサ45において、発光素子46への電流入力側には、抵抗48が配置されている。
光学式センサ45は、受光素子47での受光量に応じた出力信号を出力する。すなわち、光学式センサ45は、印刷用紙Pを検出しているときにローレベルとなり、印刷用紙Pを検出していないときにはハイレベルとなる出力信号を出力する。出力信号は、発光素子46から出射され印刷用紙Pで反射された光を受光素子47が受光する場合にはローレベルとなり、発光素子46から出射されプラテン7で反射された光を受光素子47が受光する場合にはハイレベルとなる。本実施の形態では、プラテン7は、光の反射率の低い黒色等の部材で形成されている。光の反射率がプラテン7のそれよりも高い印刷用紙Pは、プラテン7に比べてより多くの光を反射する。このため、受光素子47での受光量が多いときに、出力信号は、ローレベルとなる。一方、受光素子47での受光量が少ないときに、出力信号は、ハイレベルとなる。また、受光素子47での受光量が多くなれば(すなわち、受光素子47を流れる電流値が高くなれば)、出力信号のレベルは下がる。受光素子47での受光量が少なくなれば(すなわち、受光素子47を流れる電流値が低くなれば)、出力信号のレベルは上がる。
制御部37は、図5に示すように、光学式センサ45に関連する構成として、発光素子46の発光強度を調整するための発光強度調整部50と、発光素子46および受光素子47に電流を供給する電源としての内部電源52と、発光素子46に電流を供給する電源としての内部電源52と発光強度調整部50との間に接続される抵抗53と、受光素子47に電流を供給する内部電源52と受光素子47との間に接続される抵抗55と、印刷用紙Pの端部の検出を行う端部検出部59と、を備えている。
端部検出部59は、A/Dコンバータ64と端部判定部65とを備えている。A/Dコンバータ64には、光学式センサ45からの出力信号が入力される。A/Dコンバータ64は、光学式センサ45の出力電圧をデジタル値に変換させる機能をもつ。例えば、8bitのA/Dコンバータの場合、3.3Vがデジタル値255で0.0Vがデジタル値0になる。端部判定部65は、A/Dコンバータ64から出力されるデジタル値に基づいて、印刷用紙Pの端部を判定する。
発光強度調整部50は、抵抗53と発光素子46との間に配設されるトランジスタ60と、トランジスタ60のベース端子に接続されるD/Aコンバータ61とを備えている。トランジスタ60は、PNP型のトランジスタであり、コレクタ端子側に発光素子46が接続され、エミッタ端子側に抵抗53を介して内部電源52が接続されている。
A/Dコンバータ64と端部判定部65との間から、D/Aコンバータ61にフィードバックする経路には、光学式センサ45の出力電圧を監視して発光強度調整部50における発光強度の調整を制御するための出力監視部57が備えられている。D/Aコンバータ61は、出力監視部57の制御の下、所定の分解能で、トランジスタ60のエミッタ端子からコレクタ端子に流れる電流、すなわち、内部電源52から発光素子46に供給される電流を増減させ、発光素子46の発光強度を調整する。また、D/Aコンバータ61は、出力監視部57の制御指令に基づいて、発光素子46への電流の供給を停止する。端部検出部59を構成する端部判定部65と、出力監視部57とは、制御部37を構成するCPU等の演算手段と、ROMやRAM、不揮発性メモリ等の記憶手段と、IOポート等の入出力手段とによって実現されている。
出力監視部57には、A/Dコンバータ64からのデジタル値が入力される。出力監視部57は、印刷用紙Pが検出されているときの出力信号のレベル(出力電圧)を監視しながら、D/Aコンバータ61を制御して、印刷用紙Pの紙端を検出できる出力信号のレベルを得るためのD/Aコンバータ61のデジタル値を選定する。具体的には、出力監視部57は、D/Aコンバータ61のデジタル値を上げながら、当該デジタル値を設定した際の光学式センサ45からの出力電圧を監視し、その出力電圧が最小になる時のD/Aコンバータ61のデジタル値を選定する。出力監視部57は、A/Dコンバータ64から入力されるデジタル値を通じて光学式センサ45からの出力電圧を監視している間に、当該出力電圧が目標の出力電圧より低くなったと判断した場合には、当該出力電圧を出力した際のD/Aコンバータ61のデジタル値を選定する。
(3)D/Aコンバータのデジタル値の選定方法
図6は、D/Aコンバータ61のデジタル値と光学式センサ45の出力電圧との関係を概略的に示すグラフである。なお、図6において、光学式センサ45の発光素子46に流れる電流値を細い点線で、光学式センサ45の出力電圧の目標値(目標出力電圧の値)を太い点線で、それぞれ示す。
D/Aコンバータ61のデジタル値を、図6における「D/A」で示す直線で示すように上げていくと、光学式センサ45の出力電圧は、図6における「V_comp」)で示す曲線で示すように、必ずしも初期値3.3vから一方的に下がらず、ある点(図6中の「A1])を最小値として上がっていく場合がある。このような場合、D/Aコンバータ61のデジタル値を上げていくと、光学式センサ45の発光素子46に流れる電流は、図6における「If」)で示す曲線で示すように、必ずしも一方的に上がらず、ある点(図6中の「A2])を最大値として下がっていく。したがって、D/Aコンバータ61のデジタル値を最大にしても、発光素子46に流れる電流を最大にすることはできない。
本実施の形態では、出力監視部57は、D/Aコンバータ61のデジタル値を上げていき、その時の光学式センサ45の出力電圧を監視し、当該出力電圧が最小になる時のD/Aコンバータ61のデジタル値(図6中の「A3」で示す点の値)を特定する。この結果、発光素子46に流れる電流を最大にすることができる。インクミストの付着等に起因する光学式センサ45の経時劣化、光学式センサ45毎の性能のばらつき、印刷対象物の種類、光学式センサ45を実装する回路上のトランジスタ60の特性等によって、D/Aコンバータ61のデジタル値と光学式センサ45の出力電圧との関係が変化しても、印刷用紙Pの紙端を正確に検出するために十分な電流を発光素子46に流すことができる。
図7は、制御部37によるD/Aコンバータ61のデジタル値を選定することによって、発光素子46の発光強度を調整する処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図7に基づいて、本実施の形態に係る発光強度調整方法について説明する。
図7において、「D/A」はD/Aコンバータ61のデジタル値を、「D/A_max」はD/Aコンバータ61のデジタル値の最大値を、「V_temp」はあるD/Aの値を用いた時の光学式センサ45の出力電圧を、「V_comp」は目標となる光学式センサ45の出力電圧(=目標出力電圧)を、「V_clip」は光学式センサ45の最適な出力電圧(通常、最小の出力電圧)を、「D/A_clip」は光学式センサ45の最適な出力電圧を得るために用いたD/Aコンバータ61のデジタル値を、「D/A_g」は、印刷中に設定するD/Aコンバータ61のデジタル値を、それぞれ示す。なお、本実施の形態では、D/Aコンバータ61のデジタル値の最大値を、255としている。
まず、出力監視部57は、D/A=0、V_clip=3.3vを、初期値として入力する(ステップS101)。次に、出力監視部57は、D/AがD/A_max以上かどうかを判別する(ステップS102)。ステップS102の判別の結果、D/AがD/A_max以上の場合には、ステップS109に進む。一方、ステップS102の判別の結果、D/AがD/A_maxより小さい場合には、ステップS103に進む。処理の初期では、D/AはD/A_maxより小さいので、ステップS103に進む。次に、出力監視部57は、D/Aコンバータ61のデジタル値を1だけ上げる(ステップS103)。次に、出力監視部57は、ステップS103において設定指示したD/Aを用いて得られた光学式センサ45の出力電圧(V_temp)を取得する(ステップS104)。
次に、出力監視部57は、ステップS104にて取得したV_tempが目標出力電圧(V_comp)より低いか否かを判別する(ステップS105)。ステップS105の判別の結果、V_tempがV_compより低い場合には、ステップS108の処理に進む。一方、ステップS105の判別の結果、V_tempがV_comp以上の場合には、出力監視部57は、V_tempがV_clip(最初は、3.3v)より低いか否かを判別する(ステップS106)。
ステップS106の判別の結果、V_tempがV_clip(最初は、3.3v)より低い場合には、出力監視部57は、V_clipをステップS104にて取得したV_tempとし、選定候補となるD/A_clipをステップS103において設定したD/Aとする(ステップS107)。次に、出力監視部57は、ステップS102の処理に戻る。一方、ステップS106の判別の結果、V_tempがV_clip(最初は、3.3v)以上である場合には、出力監視部57は、ステップS107の処理に移行せずに、ステップS102の処理に戻る。
D/Aを上げていってもV_tempが一方的に下がっていく限り、出力監視部57は、ステップS107の処理を行い、次のルーチンにおけるステップS106では前回のルーチンで取得した出力電圧と比較する。一方、D/Aを上げていきV_tempが上がった場合には、出力監視部57は、ステップS107の処理を行わずにステップS102の処理を行う。このため、出力監視部57は、次のルーチンにおけるステップS106において、前回のルーチンで低い方の出力電圧と比較する。
このようにして、出力監視部57は、ステップS102からステップS107までの処理を繰り返し、最小のV_tempを把握する。上記ステップS102からステップS107の処理の過程で、ステップS105の判別の結果、V_tempがV_compより低くなると、出力監視部57は、D/A_gをその時のD/Aとし、当該D/A_gを用いて印刷を行うように処理をすすめる(ステップS108)。また、ステップS108の処理を行うことなく、ステップS102からステップS107の処理が継続していき、ステップS102においてD/AがD/A_max以上となったと判別された場合には、出力監視部57は、D/A_gを、それまで選定候補としていたD/A_clipとし、当該D/A_gを用いて印刷を行うように処理をすすめる(ステップS109)。ステップS108またはステップS109の処理が行われると、発光強度調整方法の処理が終了する。
以上のように構成された印刷装置1では、給紙ローラ12や分離パッド13によってホッパ11から印刷装置1の内部に取り込まれた印刷用紙Pを、PFモータ5で回転駆動されたPF駆動ローラ6で副走査方向SSへ送りながら、CRモータ4で駆動されたキャリッジ3が主走査方向MSで往復移動する。キャリッジ3が往復移動する際には、印刷ヘッド2からインクが吐出され、印刷用紙Pへの印刷が行われる。また、印刷用紙Pへの印刷が終了すると、排紙駆動ローラ15等によって印刷用紙Pは印刷装置1の外部へ排出される。
印刷に先立ち、印刷用紙Pが光学式センサ45に検知可能な位置まで搬送される。出力監視部57は、先に説明したフローチャートの処理にしたがって、D/Aコンバータ61のデジタル値を上げていきながら、当該デジタル値を用いた光学式センサ45の出力電圧を監視する。その結果、光学式センサ45の出力電圧が最小、あるいは目標出力電圧を下回った時のD/Aコンバータ61のデジタル値が選定される。紙端検出に適したD/Aコンバータ61のデジタル値の選定が完了すると、制御部37は、そのデジタル値を用いて発光素子46に電流を流す。この結果、光学式センサ45から出力信号が出力され、その出力信号は端部検出部59へ入力される。端部検出部59は、印刷用紙Pの端部を検出する。そして、印刷用紙Pの端部の検出結果に基づいて、印刷装置1の種々の制御が行われる。
なお、本実施の形態では、光学式センサ45による印刷用紙Pの検出が可能となる位置にキャリッジ3を停止させた状態で、PF駆動ローラ6等で印刷用紙Pを副走査方向SSに送り、端部検出部59が、副走査方向SSにおける印刷用紙Pの先端部を検出する。ただし、端部検出部59は、副走査方向SSにおける印刷用紙Pの後端部を検出しても良い。さらには、端部検出部59は、主走査方向MSにおける印刷用紙Pの端部(幅方向の端部)を検出しても良い。
図8は、図6と異なり、D/Aコンバータ61のデジタル値をその最大値にまで上げる前に極小値が得られたときの、D/Aコンバータ61のデジタル値と光学式センサ45の出力電圧との関係を概略的に示すグラフである。図8に示すグラフ上の直線および曲線は、図6に示す直線および曲線と同じ種類のものである。
先に示した図6は、D/Aコンバータ61のデジタル値をその最大値まで上げた際の光学式センサ45の出力電圧の変化を示すグラフである。これに対して、図8は、D/Aコンバータ61のデジタル値を上げていく過程において、光学式センサ45の出力電圧が極小値をとる結果が得られた段階で、D/Aコンバータ61のデジタル値の上昇を停止した状態を示すグラフである。D/Aコンバータ61のデジタル値をその最大値まで上げなくても、光学式センサ45の出力電圧の極小値が2つ以上存在しないことが明らかな場合には、デジタル値の選定処理を途中で完了するようにしても良い。
図8に示すように、D/Aコンバータ61のデジタル値を上げていき、そのデジタル値が点B2の値の時に、出力監視部57が、点B1の光学式センサ45の出力電圧を取得したとする。点B1の値は、直前のデジタル値を用いた際の光学式センサ45の出力電圧(点A1の値)より大きい。かかる場合、極小値である点A1の値を出力するためのデジタル値(点A3の値)を、選定すべきD/Aコンバータ61のデジタル値とする。これによって、点A2の値の電流を発光素子46に流すことができる。
図9は、図8に基づいて説明した処理を実現するためのフローチャートである。以下、図9に基づいて、本実施の形態に係る発光強度調整方法の変形例について説明する。
図9に示すフローチャートにおけるステップS201、ステップS202、ステップS203、ステップS204、ステップS205、ステップS207、ステップS208およびステップS209は、図7に示すフローチャートにおけるステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS104、ステップS105、ステップS107、ステップS108およびステップS109と、それぞれ同じ処理のステップである。図9に示すフローチャートと図7に示すフローチャートとの間で相違する点は、図9に示すステップS206および図7に示すステップS106の各判別後に移行する処理が異なることである。
具体的には、以下の通りである。図9に示すステップS206では、出力監視部57は、V_tempがV_clipより低いか否かを判別する。ステップS206の判別の結果、V_tempがV_clipより低い場合には、ステップS207に移行するが、V_tempがV_clip以上である場合には、出力監視部57は、ステップS202の処理に戻らずに、ステップS209の処理に移行する。すなわち、V_tempがV_clip以上となった場合には、出力監視部57は、その直前の出力電圧(V_clip)を得るために用いられたD/Aコンバータ61のデジタル値を選定する。このように、光学式センサ45の出力電圧が極小値をとる結果が得られた段階で、D/Aコンバータ61のデジタル値の上昇を停止し、処理を終了しても良い。
また、図7に示す各フローチャートにおけるステップS105とステップS108、あるいは図9に示すフローチャートにおけるステップS205とステップS208を行わない発光強度調整方法を採用しても良い。目標出力電圧を設定していない場合には、ステップS105とステップS108、あるいはステップS205とステップS208は不要となる。目標出力電圧を設定している場合であっても、ステップS105とステップS108、あるいはステップS205とステップS208を行わず、目標出力電圧に対する大小を問わずに、最小の出力電圧となるデジタル値を採用するようにしても良い。このようなフローチャートを採用した場合には、出力監視部57は、D/Aコンバータ61のデジタル値をその最大値まで上げていき、最も小さい出力電圧を与えたデジタル値を選定するか、あるいはD/Aコンバータ61のデジタル値を上げていく途中で、光学式センサ45の出力電圧の極小値が出現した場合に、その極小値を与えたデジタル値を選定する。
(4)本実施の形態の主な効果
本実施の形態に係る印刷装置1は、印刷用紙Pを検出するための光学式センサ45と、その光学式センサ45を構成する発光素子46の発光強度を調整する発光強度調整部50と、光学式センサ45の出力電圧を監視して、発光強度調整部50における発光強度の調整を制御する出力監視部57とを備えている。このため、光学式センサ45の出力電圧を監視する過程で、その出力電圧が低くなるときの発光強度調整部50における条件を特定することができる。したがって、インクミストの付着等に起因する光学式センサ45の経時劣化、光学式センサ45毎の性能のばらつき、印刷用紙Pの種類、光学式センサ45を実装する回路上のトランジスタ60の特性等によって、発光強度調整部50の調整条件と光学式センサ45の出力電圧との関係が変化しても、印刷用紙Pを正確に検出するために十分な電流を発光素子46に流すことができる。
また、本実施の形態に係る印刷装置1は、発光強度調整部50として、発光素子46に電流を供給するための内部電源52と発光素子46との間に配置されるトランジスタ60と、そのトランジスタ60のベース端子に接続されるD/Aコンバータ61とを備え、出力監視部57は、そのD/Aコンバータ61のデジタル値を変化させながら、光学式センサ45の出力電圧を取得している。このため、光学式センサ45の出力電圧の変化を調べながら、発光素子46に流れる電流値を最適にするためのD/Aコンバータ61のデジタル値を選定することができる。
また、印刷装置1の出力監視部57は、光学式センサ45の出力電圧の最小値若しくは極小値を取得したときのD/Aコンバータ61のデジタル値を選定している。光学式センサ45の出力電圧の最小値は、上記デジタル値を変化させたときの光学式センサ45の出力電圧を、そのデジタル値を変化させた範囲内で調べることによって得られる。また、光学式センサ45の出力電圧の極小値は、上記最小値を得る方法の他に、上記デジタル値を変化させていく途中でも得ることができる。上記デジタル値を変化させていく途中で出力電圧の極小値を得ると、上記デジタル値をその最大値まで変化させる必要がなくなるので、より迅速な処理にて、発光強度を最適にするためのD/Aコンバータ61のデジタル値を選定できる。
また、印刷装置1の出力監視部57は、光学式センサ45の出力電圧が目標出力電圧と等しいかまたはその目標出力電圧より低い場合に、その出力電圧を与えたD/Aコンバータ61のデジタル値を選定している。このため、D/Aコンバータ61のデジタル値をその最大値まで変化させる必要がなくなるので、より迅速な処理にて、発光強度を最適にするためのD/Aコンバータ61のデジタル値を選定できる。また、光学式センサ45の出力電圧が最小値若しくは極小値とならない場合であっても、目標出力電圧以下の出力電圧を得るためのデジタル値を見つけることができる。
また、本実施の形態に係る印刷装置1は、印刷用紙Pに対してインクを吐出する印刷ヘッド2と、その印刷ヘッド2が搭載されるキャリッジ3とを備え、光学式センサ45が、そのキャリッジ3に取り付けられ、印刷用紙Pの端部を検出するようにしている。印刷用紙Pの有無により出力電圧差をできるだけ大きくすべく、発光素子46にできるだけ大きな電流を流す必要がある場合に、発光強度調整部50の調整条件を最適なものとすることができる。特に、光学式センサ45の出力値が小さい場合には、D/Aコンバータ61のデジタル値を単に上げるという手法では、発光素子46に流す電流値を大きくできないことがある。このため、光学式センサ45の出力電圧を監視して、その出力電圧が小さく、発光素子46に流す電流値が大きくなるための発光強度調整部50の調整条件を得る必要性は高い。
また、本実施の形態では、発光強度調整部50によって、発光素子46の発光強度を調整している。そのため、印刷用紙Pの端部の検出精度を維持することができ、安定した印刷用紙Pの端部検出が可能になる。したがって、印刷用紙Pにいわゆる縁無し印刷を行う場合であっても、印刷用紙P以外の部分にインクが吐出されるいわゆるインクの打捨ての量をより低減できる。すなわち、印刷用紙Pの端部の検出位置に経時的に生じる誤差が大きく、安定した印刷用紙Pの端部の検出ができない場合には、縁無し印刷の適切な印刷状態を維持していくために、印刷ヘッド2が余分に広い範囲でインクを吐出する必要がある。
これに対して、印刷用紙Pの端部の検出位置に経時的に生じる誤差があまりなく、安定した印刷用紙Pの端部の検出ができる場合には、印刷ヘッド2が余分な範囲にインクを吐出しなくても済み、縁無し印刷の適切な印刷状態を維持していくことができる。このように本実施の形態では、印刷用紙Pに縁無し印刷を行う場合であっても、インクの打捨ての量を低減できる。その結果、光学式センサ45の出力電圧の変動の原因となるインクミストの発生も抑制できる。なお、A1用紙やA2用紙等の大きな印刷用紙P等を印刷対象物とする業務用のプリンタにおいては、インクの打捨ての量を大幅に低減できるため、A4用紙等の小さな印刷用紙P等を印刷対象物とする家庭用のプリンタよりも、業務用のプリンタにおいて、この効果が顕著になる。
また、本実施の形態では、発光強度調整部50は、トランジスタ60とD/Aコンバータ61とによって構成されている。そのため、D/Aコンバータ61の分解能に応じた段階的な電流を発光素子46に供給することが可能になる。その結果、発光素子46の輝度の細かい調整が可能になる。
以上、本発明に係る印刷装置および発光強度調整方法の好適な実施の形態につき説明したが、本発明は、上記の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形実施が可能である。
本発明に係る印刷装置および発光強度調整方法は、紙端検出のみならず、紙端検出以外の紙の検出、リニアエンコーダ33あるいはロータリエンコーダ36等の他の光学式検出装置についても適用可能である。本発明の構成を紙検出装置14に適用した場合には、印刷用紙Pが、紙検出装置14によって検出される対象となる。また、本発明の構成をリニアエンコーダ33に適用した場合には、キャリッジ3がリニアエンコーダ33によって検出される対象となり、本発明の構成をロータリエンコーダ36に適用した場合には、PF駆動ローラ6がロータリエンコーダ36によって検出される対象となる。
また、上述の実施の形態では、光学式センサ45とは物理的に別に存在する制御部37に、発光強度調整部50、出力監視部57、抵抗53,55を備えているが、光学式センサ45自体に、発光強度調整部50、出力監視部57、抵抗53,55等を備えていても良い。
また、上述の実施の形態では、光学式センサ45は、反射型のフォトインタラプタである。この他に、光学式センサ45を、発光素子の発光面と受光素子の受光面とを対向させて配置する投受光型のセンサとしても良い。この場合には、被検出物の非検出時の出力信号のレベルが所定範囲内となるように、発光素子の輝度を調整することが好ましい。上述のように、発光素子からの光を受光素子がより多く受光しているときの出力信号の方が、インクミストの影響および発光素子の発光量の経時的な劣化等に起因して、大きくレベル変動する。このため、上記のような反射型のセンサ構成とすると、出力信号のレベル変動を適切に抑制し、検出精度をより適切に維持することが可能となる。また、光学式センサ45を投受光型のセンサとする場合には、被検出物の非検出時の出力信号のレベル調整後、被検出物の検出時の出力信号のレベルを確認するレベル確認の処理を設ける方が好ましい。
また、上述の実施の形態では、インクカートリッジ21がキャリッジ3に搭載されている。この他に、インクカートリッジを、本体シャーシ8に固定しても良い。この場合には、本体シャーシ8に固定されたインクカートリッジとキャリッジ3に搭載された印刷ヘッド2とは、フレキシブルなインク供給用チューブで接続される。
また、上述の実施の形態では、受光素子47は、フォトトランジスタであるが、受光素子47は、フォトダイオードであっても良い。さらに、発光強度調整部50の構成は上述した構成には限定されない。たとえば、D/Aコンバータ61の代わりに可変抵抗を用いても良い。また、トランジスタ60はNPN型のトランジスタあるいは、電界効果型トランジスタ(FET)であっても良い。
また、ステップS102またはステップS202において、D/AがD/A_maxと等しいか否かを判別するステップとしても良い。また、ステップS105またはステップS205において、V_tempがV_comp以下か否かを判別するステップとしても良い。また、光学式センサ45の出力電圧の最小値若しくは極小値を取得したときのD/Aコンバータ61のデジタル値を選定するのではなく、出力電圧を取得していき、その印刷条件にあったD/Aコンバータ61のデジタル値を選定するようにしても良い。例えば、目標出力電圧以下の出力電圧を得るためのデジタル値が複数存在する場合、当該複数のデジタル値からランダムに特定のデジタル値を選択して、そのデジタル値を用いて光学式センサ45の発光素子46に電流を流すようにしても良い。かかる場合、選択されたデジタル値は、光学式センサ45の出力電圧を最小にするものではないが、目標出力電圧以下の出力電圧を得るためのものであるため、十分な発光強度を得ることができるからである。
本発明の実施の形態にかかる印刷装置の概略構成を示す斜視図。 図1の印刷装置の紙送りに関わる部分の概略構成を示す概略側面図。 図1のキャリッジおよび図2のPF駆動ローラの検出機構を示す概略構成図。 図2の光学式センサの概略構成を示す正面図。 図3の光学式センサおよび制御部の概略構成を示す図。 図5のD/Aコンバータのデジタル値と光学式センサの出力電圧との関係図。 図3の発光素子の発光強度調整方法を示すフローチャート。 図6と異なるデジタル値と出力電圧との関係図。 図7と異なる発光強度調整方法を示すフローチャート。
符号の説明
1 プリンタ、2 印刷ヘッド、3 キャリッジ、45 光学式センサ、46 発光素子、47 受光素子、50 発光強度調整部、52 内部電源(電源)、57 出力監視部、60 トランジスタ、61 D/Aコンバータ、P 印刷用紙(印刷対象物)。

Claims (2)

  1. 印刷対象物に印刷を行う印刷装置であって、
    発光素子を有し、前記発光素子に流れる電流値に応じて発光強度が変化する発光手段と、
    受光素子を有し、受光量に応じた信号を出力する受光手段と、
    設定された調整値に応じて前記電流値を変化させる発光調整手段と、
    前記印刷対象物を搬送する搬送手段と、
    を備え、
    前記発光手段および前記受光手段に対して前記印刷対象物が検出可能な位置に前記印刷対象物を搬送した状態で、前記受光手段の出力する信号を監視して、段階的に大きな前記調整値を設定しながら第一の前記調整値における前記電流値が前記第一の調整値の直前に設定された第二の前記調整値における前記電流値よりも大きくなるよう前記第一の調整値を設定し、前記電流値が最大になる場合の前記第一の調整値を、前記印刷を行う際の前記調整値として選定することを特徴とする印刷装置。
  2. 印刷対象物を検出するための発光素子および受光素子を有して、前記印刷対象物に印刷を行う印刷装置において、調整値に基づいて前記発光素子に流れる電流値を調整する発光強度調整方法であって、前記発光素子および前記受光素子に対して前記印刷対象物が検出可能な位置に前記印刷対象物を搬送した状態で、前記受光素子の出力する信号を監視して、段階的に大きな前記調整値を設定しながら第一の前記調整値における前記電流値が前記第一の調整値の直前に設定された第二の前記調整値における前記電流値よりも大きくなるよう前記第一の調整値を設定し、前記電流値が最大になる場合の前記第一の調整値を、前記印刷を行う際の前記調整値として選定することを特徴とする発光強度調整方法。
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