JP4242509B2 - 流延製膜方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は高分子溶液を金属等から作製された支持体上に流延して膜状物とした後、乾燥を行い、該支持体上より剥ぎ取り、更に後乾燥を行い各種の光学用材料やその他種々の分野に用いられる熱可塑性樹脂フィルムまたはシート(以下「フィルムまたはシート」を単に「フィルム等」という場合がある)の流延製膜方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流延製膜法によるフィルム等の工業的製造法においては、支持体として一般にスチールベルト等の金属基材が用いられている。この支持体上に、高分子樹脂溶液を押出しダイより流延し、膜状物となし、該膜状物を乾燥し、ある程度溶剤を含有した状態で支持体よりフィルム等を剥ぎ取ることを実施している。この際に金属支持体からフィルム等を剥ぎ取るには種々の制約を受ける。これはフィルム等が各種の光学用途に用いられるため微小な欠点でも存在すれば使用できない場合が起こるからであり、また支持体から剥離した直後のフィルム等は、ある程度の量の溶媒を含有しているため、フィルム等を支持体から剥離する時および搬送する時フィルム等の表面に微小な傷(転写傷、剥離傷、スクラッチなど)を生じ易いからである。
【0003】
従来、支持体からのフィルム等の剥ぎ取りに関してはいくつかの技術が提案されている。例えば、高分子樹脂溶液中に離型剤を添加して剥ぎ取りを助ける方法や、支持体表面を例えばフッ素樹脂等で被覆して、その表面エネルギーを低下させフィルム等の剥離力を低下させる方法、および混合溶媒を用いてゲル化を促進させる方法等が提案されている。
【0004】
支持体からのフィルム等の剥ぎ取り条件を主に規定したものとして、特許第2640189号公報、特開平5−239229号公報、特開平2−111511号公報ならびに特開平7−304048号公報等が開示されている。
【0005】
特開平5−239229号公報には、樹脂フィルムまたはシート中の残留溶媒量が20重量%以下となる時に金属基材から剥離することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルム等の製造方法が記載されている。
【0006】
また、特許公報第2640189号には、剥離時の残留溶媒量を乾量基準10〜30%にして、かつ剥離部分において支持体の表面温度を20℃以下15.5℃以上に保つことを特徴とする流延製膜方法が記載されている。
【0007】
特開平2−111511号公報には、膜状物を支持体より剥ぎ取ることによりフィルムを製造する方法において該膜状物を剥し、支持体上に次の流延が行われる間、該支持体の表面温度が15℃以下であり、かつ支持体が露出している部分が支持体の表面温度より低い露点の気体により満たされていることを特徴とする流延製膜方法が記載されている。
【0008】
特開平7−304048号公報には、ポリマーの溶液を支持体上に流延し、これを乾燥させ光学用ポリマーフィルムを製造するに際し、該液膜を流延した後、−40℃〜10℃の温度で支持体上で乾燥を行うことを特徴とする光学用ポリマーフィルムの製造方法、厚み方向にのみ光学異方性のあるフィルムを製造する方法が記載されている。
【0009】
確かに、これらの技術において転写、剥離傷、粘着傷、スクラッチなどの表面欠点のないフィルムを支持体から剥ぎ取り製造することができる。
【0010】
しかしながら、これらの公知の技術を用いても流延製膜方法の問題点が充分に解決されているとは言いがたく、剥ぎ取りの条件は解明されているが、剥ぎ取り直後からフィルム等の引き取り、次の後乾燥工程へフィルム等を搬送する工程における表面欠点の発生防止技術が開発されていないのが現状である。すなわち、上記の公知技術によってフィルム等の支持体からの剥離は良好にできるようになったが、該フィルム等を支持体から剥離した直後から後乾燥工程への搬送操作(工程)で起こる場合のある、表面欠点の解消という課題は解決されていないのである。
【0011】
この問題は製膜速度を向上させたい場合、製膜するフィルム等の厚みを厚くしたい場合、ならびに高分子樹脂と溶解溶媒との組み合わせで乾燥しにくいフィルム等の場合等に顕在化している。
【0012】
従来技術の問題点を更に詳細に説明すれば次のようである。
支持体より剥離された、残留溶剤を含んだ高分子樹脂フィルム等は、見かけのガラス転移温度(Tg’)が著しく低下している。例えば特開平7−299828号公報には残留溶剤を含む高分子樹脂フィルム等のガラス転移温度(Tg’)の詳細なデータ、すなわち見かけのTg’と残留溶媒量との関係グラフが記載されている。
【0013】
一般にTg’が低い場合、それが室温に近ければ室温下でフィルム等は軟弱であるから、ごく弱い張力でもフィルム等が変形する場合があり得るし、フィルム等がローラー表面と接触することによって、その表面の影響を受けて表面欠点を生じる場合がある。
【0014】
また、支持体から剥離直後のフィルム等を残留溶媒濃度とTg’との関係で詳細に検討するならば、フィルム等の表面硬度が両面で異なる。すなわち、金属支持体に接触していた面は軟らかく、そうでなかった面はより硬くなっている。フィルム等の表面の硬さは残留溶媒量とその時のフィルム等の温度とによって影響されるが、このように明らかに溶媒含有量に表裏差があると、比較的厚いフィルム等であれば、支持体から剥離直後のフィルム等は支持体に接触した面が明らかに軟らかく、一方反支持体面は支持体面より硬くなる。
【0015】
このような現象は支持体上で液膜、膜状物を乾燥する場合には避けることができない。液膜の乾燥工程では液膜の片面が支持体と接触しているため溶媒の蒸散が防止され、溶剤は反支持体面(支持体と接する面とは反対側の面)から主に蒸発して、脱溶媒が起こるからである。
【0016】
剥離直後の溶媒を含んだフィルム等は空気中に曝されるため、溶媒が蒸発する結果フィルム等の走行(縦)方向、横方向共に急激に収縮する。収縮が例えばフィルム等の幅方向が拘束されないローラー間で起これば、溶媒がより多く含まれる面を内向きにしてカールを起こし、特にフィルム等の端部が湾曲する。また急激な収縮がローラー面上で起これば、フィルム等が引き取りローラーや搬送ローラー上でスティックスリップを起こし、フィルム等の表面に表面欠点(特にスクラッチ)を生じる。このことによってまたローラー表面に異物の付着を生じる場合がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
このようなことから、従来技術ではフィルム等の支持体からの剥離が良好にできたとしても、その直後から後乾燥工程に入るまでの間に表面欠点を生じるという問題がある。すなわち、支持体から剥離した直後の軟弱なフィルム等が引き取りローラーや搬送ローラー表面に粘着し、蓄積したり、これらのローラー表面に異物をつけたり、フィルム等の表面に欠点を生じたりする問題を生じる。
本願発明は上記の問題を解消し、フィルム等の表面欠点がない、流延製膜方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは、流延製膜法について鋭意検討した結果次の点を知見し本願発明を完成させた。
すなわち、剥ぎ取りローラー、搬送ローラーのローラー表面に特定の特性を規定した非粘着性の表面を持つ材質のものを用いること、具体的にはサンドブラスト、化学エッチングによる表面粗面化処理、フッ素系樹脂材料によるコーティングやライニングおよびセラミック溶射を施した表面を持つローラー、なかんずくフッ素系樹脂被覆ローラー、セラミック溶射ローラーを用いること、支持体から剥離直前および/または剥離直後のフィルム等の表面硬度を向上させてローラーにフィルム等を巻き掛けて搬送すれば表面欠点が生じないことを知見した。
【0019】
すなわち本願発明は以下の通りである。
1. 芳香族ポリカーボネートをメチレンクロライド、1,3−ジオキソラン、またはメチレンクロライドや1,3−ジオキソランの単独物あるいは混合物に、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール(n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールまたはこれらの混合物),ブチルアルコール(n−ブチルアルコール、イソブチルアルコールまたはこれらの混合物)を単独あるいは2以上加えた溶媒に溶解した溶液を金属製の支持体上に流延して、膜状物とした後、乾燥を行い、該支持体上より剥取り、更に後乾燥を行う流延製膜方法であって、剥取時の当該膜状物中の平均溶媒濃度を10〜30重量%、かつ剥離部分において支持体の表面温度を15℃以下、5℃以上に保ち、該支持体より膜状物を剥ぎ取る際の引き取りローラーのローラー表面が、フッ素系の樹脂を含む材料からなるものであるか、またはセラミック溶射により表面処理されたものであることにより、その中心線平均表面粗さRaが0.5〜0.05μmの範囲にある非粘着性表面であることを特徴とする流延製膜方法。
【0020】
2. 引き取りローラーの後の搬送ローラー群の内の少なくとも一つのローラー表面が、フッ素系の樹脂を含む材料からなるものであるか、またはセラミック溶射により表面処理されたものであることにより、その中心線平均表面粗さRaが0.5〜0.05μmの範囲にある非粘着性表面であることを特徴とする上記1記載の流延製膜方法。
【0021】
. 引き取りローラーおよび引き取りローラーの後の搬送ローラー群の内の少なくとも一つに巻き掛けられる膜状物の表面近傍に、空気の吸引および/または吹き出しにより空気の流れを発生させ、フィルム面上の溶媒蒸気量(濃度)を低下させることを特徴とする上記1〜のいずれかに記載の流延製膜方法。
【0022】
. フィルムを支持体から剥ぎ取る直前および/または直後において、膜状物の表面近傍に空気の吸引または/および吹き出しにより空気の流れを発生させ、フィルム面上の溶媒蒸気量(濃度)を低下させることを特徴とする上記1〜のいずれかに記載の流延製膜方法。
【0023】
ここで、本願明細書において「ローラー表面」とはローラーが膜状物と接しうる表面を意味する。
【0024】
また、「平均溶媒濃度」とは膜状物の厚み方向、幅方向、走行方向(マシンディレクション)における含有量(濃度)の分布を平均化した値を意味し、具体的には後述の方法によって決定できるものである。
【0025】
また、本願明細書において「膜状物」とは、ダイよりキャストされた液膜状態のものから溶媒の除去によりいわゆる通常の固体としてのフィルム等の形態を有するものまでを含む意味で使用されている。
【0026】
また、「搬送ローラー群」とはいくつかある搬送ローラー群を総称するものである。
【0027】
た、「支持体とローラーとの間またはローラー間の距離」とは支持体とローラーとの間またはローラー間で膜状物が支持体とローラーとのいずれにも接触していない間の距離を意味する。
【0028】
以下に本願発明について更に詳しく説明する。なお、以下においては主にフィルムについて説明するが、シートも本願発明の対象であることは言うまでもない。
【0029】
本願発明には、流延で製造可能なすべての樹脂が適用できる。例えばセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、およびこれらの2種以上の混合物あるいは共重合等を挙げることができる。
【0030】
特に好ましく適用できる高分子樹脂は芳香族ポリカーボネート系のものである。以下ポリカーボネートについて詳しく述べるが、本願発明はこれのみに限定されるものではない。
【0031】
a)芳香族ポリカーボネートおよび粘度平均分子量
本願発明で用いられる芳香族ポリカーボネートは希望するフィルム等の諸特性が得られる芳香族ポリカーボネートであれば特に制限はない。
【0032】
一般に芳香族ポリカーボネートと総称される高分子材料は、フェノール誘導体と、ホスゲン、ジフェニルカーボネート等からの重縮合で得られるものを意味する。通常、ビスフェノールAと呼称されている2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンをビスフェノール成分とする繰り返し単位で表される芳香族ポリカーボネート(本願明細書においては、この「ビスフェノールAをビスフェノール成分とする芳香族ポリカーボネート」を「ビスフェノールAポリカーボネート」と呼称する)が好ましく選ばれるが、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと共に適宜他の各種ビスフェノール誘導体を選択することで、芳香族ポリカーボネート共重合体を構成することができる。
【0033】
かかる共重合成分としては、ビス(4ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノール−Zとも言われる)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(ビスフェノールFLとも言われる)、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−メチルフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフロロプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフォン等をあげることができる。また、炭酸成分についてその一部にテレフタル酸および/またはイソフタル酸成分を含むポリエステルカーボネートを使用することも可能である。このようにビスフェノールAと炭酸成分の一部とを他の構造単位に置換することにより芳香族ポリカーボネートの性質、例えば耐熱性、溶解性を改良することができる。
【0034】
本願発明で用いられる芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量は20,000以上200,000以下であれば好適に用いられる。粘度平均分子量が20,000未満の場合は、溶液の粘度が低すぎて膜厚の制御が困難となるので好ましくない。また、粘度平均分子量が200,000を越える場合には溶液粘度が高くなりすぎて膜厚の制御が困難となり好ましくない。特に好ましい粘度平均分子量は30,000以上70,000以下である。
【0035】
b)溶解用溶剤
本願発明において上記芳香族ポリカーボネートの溶解に使用する溶媒は、流延可能な溶液粘度が得られる溶解性、得られる溶液の結晶析出についての安定性(結晶が析出しにくいこと)および溶液調製時の安全性(人体に対する衛生性)の面を考慮して適宜選択される。
【0036】
芳香族ポリカーボネートの溶解用溶剤としては、メチレンクロライド、1,3−ジオキソラン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラクロロエタン、および1,2−ジクロロエタンの単独あるいは2以上の混合物を挙げることができる。
【0037】
また、好ましくはメチレンクロライドや1,3−ジオキソランの単独物あるいは混合物に、メチールアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール(n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールまたはこれらの混合物),ブチルアルコール(n−ブチルアルコール、イソブチルアルコールまたはこれらの混合物)等の副溶媒を単独あるいは2以上加えて使用することができる。この場合の上記アルコールの量は、5重量%以下であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましい。
【0038】
なお、本願明細書においては、上記アルコールまたはこれらの混合物を使用する場合には、これらのアルコールまたはこれらの混合物を副溶媒と呼称し、これらの副溶媒と共に使用する場合には、これら副溶媒以外の上記溶媒を主溶媒と呼称している。
【0039】
c)溶液の作成
本願発明の溶液の作製においては、溶媒が単独の場合には溶媒を撹拌しつつ芳香族ポリカーボネートのペレットを投入し溶解させる。溶媒が主溶媒と副溶媒とより成る混合溶媒の場合、例えばメチレンクロライド(主溶媒)とエチルアルコール(副溶媒)との混合溶媒の場合は、予め混合溶媒を準備しておき撹拌しつつ芳香族ポリカーボネートペレットを投入し溶解させる。
【0040】
流延製膜に使用される溶液中の芳香族ポリカーボネートの濃度は10〜30重量%に設定することが望ましい。溶液中の芳香族ポリカーボネートの濃度が10重量%未満の場合は流延フィルム等の乾燥負担が大きすぎて平坦性の良好なフィルム等を得ることが非常に困難になり、30重量%を越えると、芳香族ポリカーボネートの分子量が大きい場合には溶液粘度が高くなり過ぎて膜厚の制御が困難となり、芳香族ポリカーボネートの分子量が小さい場合には初期の溶媒の蒸発時にその蒸発の影響がフィルム等の表面平坦性に悪影響を及ぼすことになるため不都合である。より好ましい濃度は17〜28重量%である。この最も好ましい濃度は製膜時の乾燥条件とフィルム等が持つべき特性(品質)との関係で試行錯誤により決めることができる。
【0041】
溶液は、ゴミやゲル状物等を除去するため市販のフィルターを用いて濾過する。フィルタのエレメントの平均目開きは0.3〜30μmのものを好適に用いることができることが見出された。また、平均目開きの異なるものをいくつか組み合わせて用いることもできる。
【0042】
キャスト(流延)直前の溶液は、その後の溶媒の揮散挙動の変動を最小に抑えるためには、その変動幅はできるだけ小さく抑えるのが望ましい。例えば15℃設定の場合通常は±0.5℃で加温(または冷却)制御するの適当であることが見出された。
【0043】
d)キャストおよび乾燥
キャストされた芳香族ポリカーボネート溶液の温度は、液膜またはフィルム等の膜状物からの溶媒の急速な蒸発を防止するため、乾燥当初は溶媒の沸点よりあまり高いものであることは望ましくなく、溶媒の沸点をYで表した場合望ましくは5℃〜(Y+5℃)の温度で温度調節された雰囲気下支持体上にダイを介してキャストされる。この温度は更に望ましくは(Y℃)以下、より更に望ましくは5℃〜(Y℃)の温度である。
【0044】
支持体としては、ステンレス、フェロタイプ板または場合によりポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等を用いることができる。
【0045】
工業的には一般にエンドレスの金属板の支持体が使用される。本願発明の目的のためにはエンドレスの金属板を鏡面研磨した支持体が、フィルム等の表面を平坦化する上で望ましい。フィルム等の膜厚は上記のダイの開度によって調整される。また、ドクターブレードで掃引する方法、リバースローラーコーター法など通常の厚塗り方法を使用することも可能である。最も好ましい方法は押し出しダイより溶液をエンドレスの金属ベルト支持体上に流延する方法である。
【0046】
芳香族ポリカーボネート溶液がキャストされる支持体としては、中心線平均表面粗さ(Ra)が1.0〜3.0nmでかつ最大長50μm以上、最大深さ5μm以上の傷がない特性を有する鏡面研磨したものを用いるのが好ましいことが判明した。
【0047】
これらの範囲をはずれると、支持体表面がより平坦になる場合にはフィルム等の剥離性が十分に得られなくなり、逆に支持体表面が粗面になる場合には、当該支持体表面の荒れに起因するフィルム等の表面の荒れが起こり、フィルム等の表面の荒れが所望の程度を越えることになって望ましくない。
【0048】
通常、キャスト後のフィルム等の乾燥の目的は、フィルム等の形態を変化させることなく短時間に多量の溶媒を蒸発させることにある。急激に溶媒を蒸発させると膜状物の表面から発泡したり、フィルム等が変形を受けて厚み斑が悪化するなど好ましくない現象(このような現象をレベリング不良という)を呈するので、乾燥温度、風量など乾燥速度を制御する要因には細心の注意を払う必要がある。
【0049】
通常、乾燥の初期には使用する溶媒の沸点よりも下かあるいはそれよりあまり高くない温度で乾燥し、ある程度溶媒が揮散した後、乾燥温度を上昇させて、最終的に平均溶媒濃度が10〜30重量%以下になるまでに加熱乾燥を行ない、支持体より半乾燥のフィルム等を剥ぎ取る。剥ぎ取り時のフィルム等の温度は15℃〜5℃になるように支持体の温度を調節して制御する。
【0050】
e)剥離工程およびその後の工程
上記のごとく温度制御されたフィルムは、剥離工程で支持体より剥離する。
以下、図1、図2および図3を併用して説明する。
図2は、ノズルをローラーに巻き掛けられたフィルムの面上に設置し、吸引または吹き出しによって気流を作りフィルム面上の溶媒蒸気量(濃度)を低下させる場合の例を示している。
【0051】
図3は、吸引または吹き出しノズルを支持体からフィルムを剥離する直前の工程に設置し、吸引または吹き出しによって気流を作りフィルム面上の溶媒蒸気量(濃度)を低下させる場合の例を示している。
【0052】
図1において押出しダイ1から流延されたフィルムは、図1を見て左方向に移動し、所定の溶媒濃度になるまで乾燥され、かつその間に図1には示されていない機構により方向を反転させ、引き取りローラー4の近傍で支持体2の表面より剥離される。剥離された直後のフィルムは3で表示してある。
【0053】
このフィルムを引き取りローラー4に直ちに巻き掛け、ついで搬送ローラー5,6,7、および8に巻き掛け、ダンサーローラー9を介して、更に、搬送ローラー10を介して、後乾燥工程へフィルムを搬送する。この搬送ローラー5,6,7、8,ダンサーローラー9、搬送ローラー10を総称して「搬送ローラー群」と言う。
【0054】
搬送ローラーをローラー群として用いるのは、支持体から剥離された直後のフィルムが次のような現象を起こし、カールとローラー上の滑りによるスクラッチを起こすため製膜工程上ならびにフィルムの品質上(表面欠点)で問題を起こすからである。
【0055】
すなわち、支持体から剥離された直後のフィルムは前記の如く、溶媒含有量の表裏差が著しく大である。すなわち、支持体に接触していてある程度乾燥された面は、反支持体面よりも著しく溶媒含有量が大である。この結果フィルム3は支持体から剥離された後は急激に溶媒が蒸発し収縮する。このため支持体に接触していた面を内側にしてフィルムがカールする現象とフィルムが幅方向収縮(走行方向とは直角に)を起こす。このカール現象や幅収縮現象を小さく抑えて、フィルムの走行(搬送)をスムースに行うためにはフィルムのフリースパン(ローラー間のフィルム非接触長さ)を極力小さくして溶媒を蒸発させる必要がある。用いる搬送ローラーの数は4〜5本用いるのが好ましいが、必要な本数は剥ぎ取り直後のフィルムの平均溶媒濃度とその後のフィルムの傷付き難さで決まるので調整する。
【0056】
ダンサーローラー9は剥離工程と後乾燥工程のフィルムにかかる張力を一定に制御して、前後の工程の急激な張力変動を抑えるためのものである。ローラー8と10とはダンサーローラー9の入り口、出口を保持するためのものである。ローラー10は後乾燥工程の入口のローラーの役割も担っている。
【0057】
引き取りローラー4および搬送ローラー群5〜10は低張力でフィルムを搬送できるように、極力弱い力で回転する自由回転ローラーかまたはテンデンシーローラーとする。通常この張力はダンサーローラーを介してフィルムに掛けるが、2〜15Kg/1m幅フィルムの程度である。
【0058】
ローラーの直径は引き取りローラー4は100〜150mm、ローラー5から10は150〜200mmとするのがローラーの設備上、製膜上好ましい。ローラーは必要に応じて熱媒により内部から温度を制御することもできる。
【0059】
支持体とローラーとの間またはローラー間の距離について、支持体2と引き取りローラー4との間においては5mm以下、好ましくは3mm以下とする。これを大きくすると支持体から剥離直後のフィルムの端部がカールを起こし易くなる問題がある。また、また引き取りローラー4を経たフィルムをローラー5,6,7、および8の搬送ローラー群に通すが、この際にもこれらローラー間の距離を小さくして極力フィルムのカールとローラー上での滑りを抑えてフィルムを走行させるのが良い。ローラー4と搬送ローラー5との間の距離は50mm以下とするのがよい。これを大きくしすぎるとフィルム端部のカールが起こりローラー接触時に端部の折れ曲がりが起こることがある。以降のローラー6,7,8の間の距離も50mm以下とするのが好ましい、これらのローラー間の距離はフィルムのカールの状況とスクラッチ等表面欠点の発生状況とを見ながら経験的に決めることができる。
【0060】
ローラーの表面はフッ素樹脂またはセラミック溶射により表面処理したものを用いるのが良い。通常は金属ローラー表面に公知のフッ素樹脂を塗布したり、フッ素樹脂の膜を付与したり、公知の方法によって形成することができる。またセラミック溶射の場合には金属ローラー表面に公知の溶射材料を公知の方法で溶射したものを用いることができる。
【0061】
セラミック溶射の場合には溶射材に微小に孔があいている場合が多いために水分が浸透して母材が腐食され、ローラー表面に微細な凹凸状の表面欠陥を生じることがあるので、高分子樹脂などを含浸させるなどしていわゆる封孔処理を施す方が好ましい。この問題の解決法の一つとして溶射材料の粒度をより微細にして、かつ粒度分布を極めて小さくした、セラミック溶射表面がこのましい。このような材料の表面も本願発明に適用することができる。
【0062】
このように処理したローラー表面を本願発明では、その表面粗さ(Ra)が0.05〜0.5μmであるように制御したものを用いる。Raがこの範囲外である場合、0.05μmより平坦であるとフィルムがこのローラー表面に粘着を起こし引き取り張力に斑を生じて、フィルムの厚み斑が悪くなるいわゆる横段斑を生じる原因となり得る。一方、0.5μmよりも粗いとフィルム表面にスクラッチを生じ易くなるので好ましくない。ローラー表面粗さRaのより好ましい範囲は0.10〜0.35μmである。ローラーの表面粗さの調整は各種の砥石や研磨テープ等研磨材を用いて実施することができる。
【0063】
本願発明方法に用いることのできる吸引または吹き出しノズル11はフィルム表面に比較的高濃度で存在する溶媒の蒸気を除去して、フィルムの硬度を上げフィルム表面がローラー表面に接触する場合に各種の表面欠点が生じないようにするためのものである。図3においてノズル11は蒸気の吸引口が数個ならんで蒸気の除去効率を高めるようにしたものである。ノズル11は吹き出し口として用いることもできるが、雰囲気の汚染防止の点から吸引してフィルム面上に気体を流すようにして用いる方が好ましい。
【0064】
【実施例】
以下に、本願発明の実施例を説明する。なお、本願発明はこの実施例によって制限を受けるものではない。
【0065】
(表面欠点の評価)
本願発明においてはフィルムの表面欠点は次のようにして評価した。後乾燥後のフィルムの幅方向について、中央部と両端部とにおいて10cm×10cmの面積をサンプリングして、フィルム表面にアルミニウムを真空蒸着した。これを微分干渉顕微鏡にて観察し表面欠点の有無を検出した。すなわち、剥離傷、粘着傷、微小な押し傷、スクラッチならびに転写物の有無を調べた。なお、サンプリングはフィルムの長手方向について10時間毎に実施した。また測定は乾燥により溶媒を除去した後に行なった。
【0066】
(表面粗さの測定)
ローラー表面材料の表面粗さを表面粗さ計で測定した。
測定にはTOKYO SEIMITSU(株) Handysurf E−30Aを用いた。表面粗さは中心線平均表面粗さRaで表示し、単位はμmを用いた。このRaは機械設計製図便覧(大西清著、理工学社、第17〜56頁)に示される値である。
【0067】
(平均溶媒濃度の測定)
平均溶媒濃度は温度170℃、1時間の乾燥前後のフィルムについて重量を測定し、その測定値から(溶媒量)/(乾燥前の溶媒を含むフィルムの重量)x100%で表示した。なお、サンプルは支持体より剥離した直後の膜状物を使用した。
【0068】
[実施例1]
芳香族ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製の商品名「パンライト(登録商標)グレードC−1400QJ」)、粘度平均分子量38,000をエタノールとメチレンクロライドの混合溶媒(エタノール1.5重量%、メチレンクロライド98.5重量%)に溶解させ、18重量%の溶液を作成した。
【0069】
この溶液をフィルター(アドヴァンテック(株)製のフィルター、商品名デプスカートリッジフィルター、TCPD−05A、平均孔径0.5μm)に通し内部異物を除去した。こうしてキャスト用の清浄な溶液を作成した。次いで、溶液ならびに支持体の温度を15±0.5℃に調節して、乾燥後のフィルムの厚みが100μmになるように液膜の厚みを調節して支持体上に溶液を流延した。溶液を塗布した支持体ごと25℃の雰囲気温度にて3分間乾燥させた。次いで50℃の雰囲気温度にて5分間更に乾燥させた。その後、10℃まで冷却し、フィルムを支持体より剥ぎ取った。この時のフィルム中の平均溶媒濃度は25重量%であった。
【0070】
剥ぎ取り直後のフィルムの引き取りローラーとしてその表面をフッ素樹脂(モノクロロトリフロロエチレン重合体)で被覆したものを用いた。また、ローラー5〜10の表面も全てフッ素樹脂で被覆した。これらのローラ−の表面粗さRaは0.1μmであった。引き取り張力はダンサーローラーに掛ける張力で制御し5Kg/1mフィルム幅であった。
【0071】
このようにして、図1で示したローラーを通膜し、ローラー10からピンテンター方式により後乾燥工程にて更に乾燥させた。この時のローラー間の距離は支持体とローラー4との間が3mm、ローラー4と搬送ローラー5との間の距離が20mm、ローラー6から8のローラー間の距離も20mmになるようにした。
【0072】
この後乾燥工程の終点でサンプルを採取し、その表面欠点を評価した。このフィルムには転写、押し傷、スクラッチなどの表面欠点がなかった。このようにして100時間の連続製膜を実施した。この間、約10時間毎に間欠的に表面欠点を評価した。この際にも表面欠点は発生しなかった。また、ローラー表面の汚れ付着の有無もカドニカライトで照らし目視でチエックしたが、汚れ物の付着はなかった。得られたフィルムは光学用の芳香族ポリカーボネートフィルムとして表面欠点の極めて少ない優れたものであった。
【0073】
[比較例1]
引き取りローラーおよび搬送ローラー群の表面を全て硬質クロムメッキ(表面粗さRa=0.04μm)とする以外は全て実施例1と同様にして製膜を行った。支持体から剥離した直後のフィルムの平均溶媒濃度は25重量%であった。この結果は、製膜の初期では、引き取りローラー4でのフィルム粘着の問題はなかったが、フィルム搬送ローラー5においてフィルム表面がローラーに弱く粘着する現象を生じた、これによって後乾燥後のフィルムには横段斑を生じた。ローラーの表面は数時間後に汚れ始め、経時的に汚れが蓄積した。この際のフィルム剥離直後には微小な表面欠点を多数生じた。
【0074】
[実施例2]
引き取りローラーおよび搬送ローラー群の表面を全て酸化クロム溶射を行った以外は全て実施例1と同様にして製膜を行った。酸化クロム溶射表面の表面粗さRaは0.18μmであった。支持体から剥離した直後のフィルムの平均溶媒濃度は25重量%であった。後乾燥後のフィルムは厚み斑が小さく良好で、表面欠点がなく、平坦で優れたものであった。また、このローラーを用いて製膜を100時間実施したが、表面欠点がなく光学用フィルムとして優れたものが得られた。この時のローラー表面への異物の付着も認められなかった。
【0075】
[実施例3]
引き取りローラーおよび搬送ローラー群の表面を全て酸化クロム溶射(表面粗さRa=0.18μm)を行い、かつ、図2、図3に示した吸引のノズルを用いかつ支持体から剥ぎ取り直後のフィルムの平均溶媒濃度は28.5重量%とする以外は全て実施例1と同様にして製膜を行った。フィルムの反ローラー面はノズル吸引によりその近傍に空気流を作り、フィルム面から蒸発する溶媒を吸引除去した。これによってフィルムからの溶媒の蒸散を促進させると同時にフィルムの表面近傍の溶媒濃度を下げある程度の表面硬度を上げるための働きをする(図2、図3)。
このフィルムには表面欠点がなく、平坦性に優れたものであり、光学用途に適したものであった。
【0076】
【発明の効果】
本願発明の流延製膜方法により、平面性に優れ、剥離傷、粘着傷、スクラッチ等の無いフィルムを製膜できた。本願発明は厚みの比較的厚いフィルムを高速で製造する場合や、高分子樹脂で比較的乾燥させ難い系で製膜する場合(高分子樹脂と溶解溶媒の組み合わせで決まる)に発生する、表面欠点を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係わる剥離フィルムの引き取りローラーおよび搬送ローラー群を示す概略図である。
【図2】本願発明に係わるもう一つのローラー群の構造の詳細の一例を示す。
【図3】本願発明に係わるもう一つのローラー群の構造の詳細の一例を示す。
【符号の説明】
1.押し出しダイ
2.金属支持体(無端ベルト)
3.支持体表面より剥ぎ取られたフィルム
4.引き取りローラー
5.搬送ローラー
6.搬送ローラー
7.搬送ローラー
8.搬送ローラー
9.ダンサーローラー
10.搬送ローラー
11.空気の吹き付け、吸引用装置。

Claims (4)

  1. 芳香族ポリカーボネートをメチレンクロライド、1,3−ジオキソラン、またはメチレンクロライドや1,3−ジオキソランの単独物あるいは混合物に、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール(n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールまたはこれらの混合物),ブチルアルコール(n−ブチルアルコール、イソブチルアルコールまたはこれらの混合物)を単独あるいは2以上加えた溶媒に溶解した溶液を金属製の支持体上に流延して、膜状物とした後、乾燥を行い、該支持体上より剥取り、更に後乾燥を行う流延製膜方法であって、剥取時の当該膜状物中の平均溶媒濃度を10〜30重量%、かつ剥離部分において支持体の表面温度を15℃以下、5℃以上に保ち、該支持体より膜状物を剥ぎ取る際の引き取りローラーのローラー表面が、フッ素系の樹脂を含む材料からなるものであるか、またはセラミック溶射により表面処理されたものであることにより、その中心線平均表面粗さRaが0.5〜0.05μmの範囲にある非粘着性表面であることを特徴とする流延製膜方法。
  2. 引き取りローラーの後の搬送ローラー群の内の少なくとも一つのローラー表面が、フッ素系の樹脂を含む材料からなるものであるか、またはセラミック溶射により表面処理されたものであることにより、その中心線平均表面粗さRaが0.5〜0.05μmの範囲にある非粘着性表面であることを特徴とする請求項1記載の流延製膜方法。
  3. 引き取りローラーおよび引き取りローラーの後の搬送ローラー群の内の少なくとも一つに巻き掛けられる膜状物の表面近傍に、空気の吸引および/または吹き出しにより空気の流れを発生させ、フィルム面上の溶媒蒸気量(濃度)を低下させることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の流延製膜方法。
  4. フィルムを支持体から剥ぎ取る直前および/または直後において、膜状物の表面近傍に空気の吸引または/および吹き出しにより空気の流れを発生させ、フィルム面上の溶媒蒸気量(濃度)を低下させることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の流延製膜方法。
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