JP4242357B2 - 上甲板裏の燃料タンク - Google Patents
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Description
また、船底外板と内底の間の空間に燃料タンクを設けた場合、座礁等によって船底外板が損傷すると、船倉内の貨物の損傷は防ぐことができるが、燃料タンク内の燃料が海上に流出することは防ぐことができない。
かといって、船底外板と内底との間に、両者の間の空間を分割する底を設け、この底と内底との間の空間を燃料タンクとすれば、船底外板が損傷しても燃料の流出は防ぐことができるが、船型や排水量が同じ船舶の場合には燃料タンクの容積が小さくなり、必要な量の燃料を積むことができなくなる。
第2発明の上甲板裏の燃料タンクは、第1発明において、前記燃料タンクと二重底との間に、前後の船倉を分離する船倉隔壁が設けられており、該船倉隔壁が、コルゲート板によって形成されたコルゲート隔壁であり、前記タンク内隔壁における前後一対の分離壁が、前記コルゲート隔壁の鉛直上方に配置されており、かつ、両者の距離が該コルゲート隔壁の溝深さと同じ長さとなるように配設されていることを特徴とする。
第2発明によれば、コルゲート隔壁の鉛直上方には通常クレーンポストが配置されるが、このクレーンポストを一対の分離壁によって支持することができる。しかも、一対の分離壁がコルゲート隔壁の溝深さとほぼ同じ距離だけ離れているから、クレーンポストから加わる荷重などを、クレーンポストの中心軸を挟む位置で支持できるので、クレーンポストの安定性を高くすることができる。
図1は本実施形態のバルクキャリアー1の概略説明図であって、(A)は平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。図2は(A)は本実施形態のバルクキャリアー1の要部拡大図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
上部タンク3は、船体外板1hと、甲板3dと、前後の船倉2におけるハッチエンドコーミング2Cと、このハッチエンドコーミング2Cと前後の船倉2を分離する船倉隔壁Dとの間に設けられた底板3bとから構成されている。
一対の側板3h,3hは、ハッチサイドコーミングとほぼ同じ程度、船体外板1hより内方に位置するように配設されており、上端が甲板3dに液密に取り付けられており、下端が上部タンク3の底板3bに液密に取り付けられている。
また、一対の前後壁3e,3eは、上端が甲板3dに液密に取り付けられており、下端が上部タンク3の底板3bに液密に取り付けられている。
しかも、バルクキャリアー1において、従来利用されておらずデッドスペースであった上部タンク3内を燃料タンク10に利用するから、船体を有効活用することができる。しかも、上部タンク3内の容積は、従来の燃料タンクの容量と同程度大きさであるから、バルクキャリアー1の船型や排水量を変更しなくても、従来と同じ燃料タンク容積を確保することができる。
また、燃料タンク10は、水や外気と接触し低温となる船体外板1hをその構成要素としておらず、また、一対の内板3h,3hと船体外板1hとの間の空間や船倉2が断熱機能を発揮するから、燃料タンク10内の燃料の保温効果が向上し、燃料の温度が低下することを防ぐことができる。すると、燃料タンク10からエンジンに供給される燃料の加熱に使用する蒸気の消費量少なくすることができるので、加熱用ボイラー容量を小さくすることができ、しかも、省エネルギ化を図ることができる。そして、加熱用ボイラー容量を小さくすることができるから、船体において有効活用可能なスペースを広く取ることができる。
このため、船体1がサギングホギングして撓んでも、撓みに起因して燃料タンク10に加わる力をコファダム11によって軽減することができる。すると、一対の前後壁3e,3eの上端と甲板3dとの接合部分加わる力を軽減することができ、応力集中による亀裂などの発生等を抑えることができるから、船体が撓んでも燃料タンク10が破損することを防ぐことができる。
この場合において、タンク内隔壁を一対の分離壁3g、3gによって形成し、かつ、両者の間に隙間ができるように配置すれば、両者の間にコファダム12を形成することができる。すると、船体の撓みに対する燃料タンク10の耐久性をさらに高めることができる。
このように配設すれば、船倉隔壁Dの鉛直上方には通常クレーンポストCPが配置されるが、このクレーンポストCPを一対の分離壁3g,3gによって支持することができ、クレーンポストCPが設けられている甲板3d自体の強度も高くすることができる。
しかも、一対の分離壁3g,3gがコルゲート板の溝深さLとほぼ同じ距離だけ離れているから、クレーンポストCPから加わる荷重などを、クレーンポストCPの中心軸を挟んだ位置で支持できるので、クレーンポストCPの安定性を高くすることができる。
この場合にも、補強板がクレーンポストCPの中心軸を挟むように配設されていれば、クレーンポストCPから加わる荷重などを、クレーンポストCPの中心軸を挟んだ位置で支持できるので、クレーンポストCPの安定性をさらに高くすることができる。
2 船倉
3 上部タンク
2C ハッチエンドコーミング
3e 後壁
3g 分離壁
4 上部タンク
10 燃料タンク
11 コファダム
12 コファダム
D 船倉隔壁
Claims (2)
- バラ荷を積むための船倉と、該船倉内に積載されているバラ荷の山の角度が安息角よりも小さくなるように保つ上部タンクとを備えたバルクキャリアーにおいて、
前後の船倉間に設けられた前記上部タンク内に、燃料タンクが配置されており、
該燃料タンクを形成する前後の壁面と前記船倉におけるハッチサイドコーミングとの間にコファダムが設けられており、
前記燃料タンク内には、
前後一対の分離壁から構成された、該燃料タンク内を前後一対の燃料室に分割するタンク内隔壁を備えており、
該タンク内隔壁における前後一対の分離壁の間にコファダムが設けられている
ことを特徴とする上甲板裏の燃料タンク。 - 前記燃料タンクと二重底との間に、前後の船倉を分離する船倉隔壁が設けられており、
該船倉隔壁が、コルゲート板によって形成されたコルゲート隔壁であり、
前記タンク内隔壁における前後一対の分離壁が、
前記コルゲート隔壁の鉛直上方に配置されており、かつ、両者の距離が該コルゲート隔壁の溝深さと同じ長さとなるように配設されている
ことを特徴とする請求項1記載の上甲板裏の燃料タンク。
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JP2005070293A JP4242357B2 (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 上甲板裏の燃料タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005070293A JP4242357B2 (ja) | 2005-03-14 | 2005-03-14 | 上甲板裏の燃料タンク |
Publications (2)
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JP4242357B2 true JP4242357B2 (ja) | 2009-03-25 |
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- 2005-03-14 JP JP2005070293A patent/JP4242357B2/ja not_active Expired - Fee Related
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