JP4242040B2 - 既設階段室型積層住宅に対するエレベータ付設工法とエレベータ付積層住宅 - Google Patents

既設階段室型積層住宅に対するエレベータ付設工法とエレベータ付積層住宅 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既存の階段室型積層住宅に対して居住七状態のままでエレベータを付設し、併せてバリァフリー状態にリフォームする階段室型積層住宅に対するエレベータ付設工法及びエレベータ付積層住宅に関する。
【0002】
【従来の技術】
我が国における社会動向として、長寿命化と少子化の傾向は、確実に顕在化してきている。少子化の動向は将来の労働力問題や社会構成のテーマとして重要な課題を提供しているが、これと同等に長寿命化の結果としての高齢化社会の形成は、直前の問題として多くの分野に問題を提起している。
【0003】
住宅に関しても、高齢化社会に対応するための検討が精力的に行われており、将来的には、建物を、数百年という長期間の寿命を有する構造体(スケルトン)と比較的短期間寿命の内装部(インフィル)とに分けることで、生活環境の変遷に合わせて建物を改造して行く方式も提案されている。
【0004】
しかし、当面の問題としては、本格的な高齢化社会を迎えて、バリアフリー化のような高齢者の居住に適した住宅の提供が急務になっている。特に、高齢化を迎えようとしている年代が既に取得している中層の階段式型積層住宅については、住居内の段差解消や手摺の設置等も検討されているが、最も求められている共用部分にエレベーターを設置したり、スロープを形成する対策については、抜本的な解決策を示されていなのが現状である。
【0005】
即ち、従来の階段室型積層住宅は、図5(a)に示す代表的な例のように、隣接する住戸1、1’の間に上下階を接続する共用の折返し階段2が形成されて階段室3を構成している。折返し階段2を形成している上下半部4(4’)の折返し点には、図5(b)の縦断面図が示すように、踊場5が設けられ、手摺6等がこれを囲んでいる。
【0006】
このために、階段室3に既成のエレベーターを設置するためには、階段室3に付設してエレベーター棟を構築することになる。そして、折返し階段2を撤去してから、エレベーター棟の乗降場と階段室3の各階とを接続して、新しい連絡通路を構築するか、折返し階段2を残しながら踊場5の手摺6等を撤去して、エレベーターの乗降場と階段室3の踊場5とを接続する必要がある。
【0007】
しかし、折返し階段2を撤去する場合には、階段室3の使用が工事期間中は禁止になることから、居住者の一時退去が必要になり、エレベーターの乗降場に階段室3の踊場5を接続する施工の場合には、エレベーターの乗降場と階段室3の各階との間に折返し階段の上下半部の段差が生じることになる。
【0008】
以上のように、居住者が居ながらにしてエレベーターを設置する工事を進めることや既存の階段室を利用しながら住戸の出入口に続く各階とエレベーターの乗降口との間に段差を無くするためには、大規模な付帯工事を必要とすることから、設置スペースの確保やイニシャルコスト、ランニングコスト等の経費が大きくなることが問題になっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の状況に鑑みて、その問題点を解消するために考案されたものであり、階段室のスペースを有効に活用しながら、居住しながらエレベーターを付設し、併せて段差を無くしてバリアフリー化を図った既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法と同工法を用いて施工したエレベーター付積層住宅を提供している。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明である既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法は、隣接する住戸の間に上下階を接続する折返し階段室を設けた既設階段室型積層住宅に対して、折返し階段室の各階にエレベータ乗降場を対峙させて、階段室を併設して成るエレベータ棟を構築する工程と、折返し階段の上半部に連なる仮設階段をエレベータ乗降場に配置する工程と、折返し階段に付属する部位を撤去する工程と、階段室の各階とエレベータ乗降場とを連結する連絡通路を構築する工程及び折返し階段と仮設階段を撤去する工程とから構成されており、居住者が通常の日常生活を営みながらエレベーターをバリアフリー状態に付設する工事を施工できる。
【0011】
請求項2に記載の発明である既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法は、請求項1に記載のエレベーター付設工法において、連絡通路を構築する以降の工程が、折返し階段の下半部を撤去した後に連絡通路の半分を構築し、次いで折返し階段の上半部と仮設階段を撤去して連絡通路の残り半分を構築する工程から成ることを特徴としており、上記機能に加えて、施工時における居住者の屋外への通行を確保している。
【0012】
請求項3に記載の発明であるエレベータ付積層住宅は、隣接する住戸の間に上下階を接続する折返し階段室を設けた階段室型積層住宅を併設して共同住宅棟ににおいて、請求項1又は2に記載のエレベータ付設工法によってエレベータ棟が付設された少なくとも一個所の折返し階段室と、折返し階段と折返し階段に付属する部位を撤去して各階を残存させた他の折返し階段室及び該他の折返し階段室の各階とエレベータ棟のエレベータ乗降場とを連結する共用通路から構成することを特徴としており、必要最小限のエレベーターを共用することでエレベーターを付設するための施工コストとエレベーターのランニングコストを低減している。
【0013】
請求項4に記載の発明であるエレベータ付積層住宅は、請求項3に記載の発明であるエレベータ付積層住宅において、エレベータ棟を共同住宅棟の少なくとも一方端の折返し階段室に付設することを特徴としており、上記機能に加えて、エレベーターの付設スペースを効率的に確保している。
【0014】
【発明の詳細な説明】
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明による既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法は、隣接する住戸の間に上下階を接続する折返し階段室を設けた既設階段室型積層住宅に対して、折返し階段室の各階にエレベータ乗降場を対峙させて、階段室を併設して成るエレベータ棟を構築する工程と、折返し階段の上半部に連なる仮設階段をエレベータ乗降場に配置する工程と、折返し階段に付属する部位を撤去する工程と、階段室の各階とエレベータ乗降場とを連結する連絡通路を構築する工程及び折返し階段と仮設階段を撤去する工程とから構成されており、居住者が通常の日常生活を営みながらエレベーターをバリアフリー状態に付設する工事を施工できる。
【0016】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、従来例と同様の部位については、同様の符号を付している。
【0017】
図1は、本発明によって居住者が日常生活を営みながらバリアフリーのエレベーター付きにリフォームされた階段室型積層住宅の平面図(a)と縦断面図(b)である。
【0018】
本実施の形態では、隣接する住戸1、1’の間に階段室16を併設したエレベーター棟10を構築しており、エレベーター棟10は、エレベーターの乗降場11を階段室3の各階の方向に対峙させて配置している。
【0019】
階段室の各階は、各階層において住戸の出入口に連なっている階床12を称しており、既設の階段室において上下の折返し階段2と接合しているが、折返し階段2を撤去した後の階床12とエレベーター乗降場11とは、水平に接続されて連絡通路15を形成している。
【0020】
エレベーター棟10は、後述の施工順序で明らかになるように、既設の階段室型積層住宅13とは独立させた状態で施工されており、工事が完了するとエレベーターは単独で稼働することができる。尚、エレベーター棟10と既設の階段室型積層住宅13との接合部は、エキスパンションジョイントの採用で十分に対処可能である。
【0021】
従って、リフォームされた後の階段室は、図1(b)の縦断面図で示すように、エレベーターの乗降場11と段差を無くした連絡通路15でバリアフリーに接続されると同時に、上下階とはエレベーター棟10に併設された折返し階段室16の折返し階段17で連絡されている。
【0022】
連絡通路15は、その幅を階段室の全域に広げて構築することで極めて広範な場所を提供することになって、自転車置場のように活用することも可能になることから、有効なリフォーム形態になる。
【0023】
尚、一階に構築する連絡通路15に道路等から連結する階段については、新規にスロープ状の通路18を構築することによって、バリアフリーの状態を確立している。
【0024】
次に、本発明による既設階段室型積層住宅に対するエレベーターの付設工法を図2に示す施工手順に沿って説明する。
【0025】
図2(a)は、エレベーター棟を構築する工程を示している。
エレベーター棟10は、折返し階段室16を併設しており、エレベーターの乗降場11を付属させた一体の状態で構築されるが、既設階段室型積層住宅13と道路との間に収まるように所定の間隔を保ちながら独立した形態で構築されている。
【0026】
又、エレベーター棟10のエレベーターの乗降場11は、その位置を対峙している各階の住戸の階床12と向かい合う状態に施工されている。
【0027】
従って、既設階段室型積層住宅13の居住者は、工事による支障を殆ど感じることなく通常通りの日常生活を過ごすことができる。
【0028】
図2(b)は、エレベーターの乗降場11に、折返し階段2の上半部4に連なる仮設階段を配置する工程を示している。
【0029】
建物においては、如何なる状態であっても非常時に避難できる階段を用意しておくことが義務付けられている。
【0030】
このために、本発明では工事中に非常階段として使用できるように折返し階段2を活用しており、図示のように構築したエレベーター棟10のエレベーター乗降場11に折返し階段2の上半部4に連なる仮設階段14を配置している。
【0031】
即ち、本実施の形態の例では、折返し階段2の踊場5に接続されるように仮設階段14が設けられており、図2(c)に示すように仮設階段14を配置してから、折返し階段2の外部に面した手摺6を撤去している。
【0032】
従って、この段階に到ると、エレベーター乗降場11から仮設階段14を通って折返し階段2に連絡できるので、エレベーターを利用した各住戸への出入りが可能になり、居住者の日常生活に何らの支障も与えることなくエレベーターの付設工事を完了させている。
【0033】
又、エレベーター棟10に併設した折返し階段室3にも連絡しているので、非常時における階段も、折返し階段2、仮設階段14及び折返し階段室3の折返し階段17を通って確保されている。
【0034】
図2(d)は、各階層の住戸1、1’と接続している折返し階段室3の各階とエレベーター乗降場11とを連結する連絡通路の構築状態を示す工程図である。この工程では、階段室3に残している折返し階段2と仮設階段14を撤去してから、残した階床12に連絡通路を構築することで、バリアフリー状態にエレベーター棟10との結合を図っている。
【0035】
このために、本実施の形態では、折返し階段2を撤去した位置に階床12とエレベーター乗降場11とを接続する連絡通路15を新設している。
【0036】
連絡通路15は、上述したように、階床12とエレベーター乗降場11とが同位置になるようにエレベーター棟10を構築する際に考慮されているので、これを連結することで段差の無い水平状態に構築されることになる。
【0037】
以上の工程によって、既設の階段室型積層住宅にエレベーターを付設するリフォーム工事は完了するが、連絡通路15を新設して階床12とエレベーター乗降場11とを接続する施工と、折返し階段2を撤去する施工との工程においては、いずれの施工を優先するにしても、折返し階段2を一括して撤去する場合には、非常時に際してエレベーターを利用しないで外部に避難する階段が一時的に通行不能になる事態が発生する。
【0038】
しかしながら、本発明の対象になる階段室型積層住宅は、本実施の形態のように隣接する住戸の間に折返し階段を設けている2個住戸の積層形態で単独に構築されているのは例外的であり、同種の階段室型積層住宅を併設することで共同住宅棟を構成しているのが一般的である。そして、本発明をこのような階段室型積層住宅を併設した共同住宅棟に適用する場合には、後述する実施形態のように各積層住宅間を連絡する共用通路を設けるのが効率的である。
【0039】
従って、エレベーター棟の構築に次いで、エレベーターの乗降場の間を連絡する共用通路を予め構築して置くことで、上記のような非常階段が中断する事態を避けられる。
【0040】
即ち、階段室型積層住宅の各階段室における上記工程に時間差を設けながら施工することにして、該当する階段室における連絡通路を構築する場合には、他の階段室における折返し階段を利用することで、非常時の階段として使用できるからである。
【0041】
本発明による既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法では、この他に、各種の実施の形態が施工可能である。
【0042】
図3は、上記実施の形態のように、非常時に際して、階段を一時的に使用できない状態が発生しないように構成する実施の形態である。
【0043】
図3(a)は、折返し階段の下半部を撤去して連絡通路を構築する状態を示す工程図であり、図3(b)は、折返し階段の上半部を撤去して連絡通路を構築する状態を示す工程図である。
【0044】
本実施の形態では、図3(a)に示すように、最初に仮設階段14を配置した後に折返し階段2の下半部4’を撤去し、階床12とエレベーター乗降場11とを連結する連絡通路15の半分を折返し階段2の下半部4’の位置に構築している。
【0045】
次いで、図3(b)に示すように、仮設階段14と折返し階段2の上半部4を撤去し、階床12とエレベーター乗降場11とを連結する連絡通路15の半分を、折返し階段2の上半部4を撤去した位置に構築して、連絡通路15の全面を完成させている。
【0046】
これによって、居住者は、非常時に際しても仮設階段14と折返し階段2の上半部4もしくは完成した半分の連絡通路15を利用して、階床12からエレベーター乗降場11に移動することが可能であり、エレベーター棟10に併設した階段室16を使用して外部に避難することができる。
【0047】
図4は、階段室型積層住宅を併設して構成している共同住宅棟に、本発明によるエレベーター付設工法をを適用した実施の形態である。
【0048】
図4(a)は、共同住宅棟の平面図であり、図4(b)は縦断面図である。共同住宅棟20は、複数の既設階段室型積層住宅13を併設して構成されており、共同住宅棟の一端部に位置する階段室3に、本発明によるエレベーター付設工法によって折返し階段室16を併設したエレベーター棟10が付設されている。
【0049】
従って、エレベーター棟10が付設している折返し階段室3には、住戸1、1’の階床12と接続して、エレベーターの乗降場11と連結するバリアフリーの連絡通路15が設けられている。
【0050】
左右に隣接している各階段室では、階床12を残して既設の折返し階段とそれに付属する踊場、手摺等は全て撤去されており、残された階床12と上記エレベーターの乗降場11とは、各階層において共用通路21で連結されている。
この際に、既設の折返し階段等を撤去する施工は、エレベータを付設する階段室の場合と同様である。
【0051】
本実施の形態は、以上のように構成されているので、階段室型積層住宅を併設して構成している共同住宅棟にエレベーターを付設してバリアフリーにリフォームするのに、唯一の階段室にエレベーター棟を付設し、他の階段室では既設の折返し階段とそれに付属する踊場、手摺等を除去して共用通路を構築するだけで済むので、居住者が普通の生活を行える状態での施工が可能であると共に、施工コストとランニングコストの低減を図ることができる。
【0052】
尚、上記実施の形態では、エレベーター棟を共同住宅棟の一方端に位置する階段室に付設するものとして説明したが、エレベーター棟を付設する階段室は、これに限定されるものでなく、エレベーター棟は共同住宅棟の任意の階段室に付設しても、目的とする機能は発揮されるものである。
【0053】
以上のように、本発明による既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法とエレベーター付積層住宅は、隣接する住戸の間に上下階を接続する折返し階段室を設けた既設階段室型積層住宅に対して、折返し階段室の各階にエレベータ乗降場を対峙させて、階段室を併設して成るエレベータ棟を構築する工程と、折返し階段の上半部に連なる仮設階段をエレベータ乗降場に配置する工程と、折返し階段に付属する部位を撤去する工程と、階段室の各階とエレベータ乗降場とを連結する連絡通路を構築する工程及び折返し階段と仮設階段を撤去する工程とから構成しているので、既設の階段室型積層住宅にエレベーターを付設してバリアフリーにリフォームするのに、居住者が通常の日常生活を営みながらエレベーターを付設する工事を施工することができると共に、スペース的な余裕を確保しながら、施工コストとランニングコストの低減を図っている。
【0054】
以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
【0055】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明である既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法は、隣接する住戸の間に上下階を接続する折返し階段室を設けた既設階段室型積層住宅に対して、折返し階段室の各階にエレベータ乗降場を対峙させて、階段室を併設して成るエレベータ棟を構築する工程と、折返し階段の上半部に連なる仮設階段をエレベータ乗降場に配置する工程と、折返し階段に付属する部位を撤去する工程と、階段室の各階とエレベータ乗降場とを連結する連絡通路を構築する工程及び折返し階段と仮設階段を撤去する工程とから構成されているので、居住者が通常の日常生活を営みながらエレベーターをバリアフリー状態に付設する工事を施工できる効果を奏している。
【0056】
請求項2に記載の発明である既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法は、請求項1に記載のエレベーター付設工法において、連絡通路を構築する以降の工程が、折返し階段の下半部を撤去した後に連絡通路の半分を構築し、次いで折返し階段の上半部と仮設階段を撤去して連絡通路の残り半分を構築する工程から成ることを特徴としているので、上記効果に加えて、施工時に居住者の屋外への通行を確保する効果を奏している。
【0057】
請求項3に記載の発明であるエレベータ付積層住宅は、隣接する住戸の間に上下階を接続する折返し階段室を設けた階段室型積層住宅を併設して共同住宅棟ににおいて、請求項1又は2に記載のエレベータ付設工法によってエレベータ棟が付設された少なくとも一個所の折返し階段室と、折返し階段と折返し階段に付属する部位を撤去して各階を残存させた他の折返し階段室及び該他の折返し階段室の各階とエレベータ棟のエレベータ乗降場とを連結する共用通路から構成することを特徴としているので、必要最小限のエレベーターを共用することでエレベーターを付設するための施工コストとエレベーターのランニングコストを低減できる効果を奏している。
【0058】
請求項4に記載の発明であるエレベータ付積層住宅は、請求項3に記載の発明であるエレベータ付積層住宅において、エレベータ棟を共同住宅棟の少なくとも一方端の折返し階段室に付設することを特徴としているので、上記効果に加えて、エレベーターの付設スペースを効率的に確保する効果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【 図1】本発明によるエレベーター付設工法を適用した階段室型積層住宅の平面図(a)と縦断面図(b)
【 図2】本発明による既設階段室型積層住宅に対するエレベーター付設工法の工程図
【 図3】本発明によるエレベーター付設工法を適用した階段室型積層住宅における他の実施形態図
【 図4】階段室型積層住宅を併設して構成する共同住宅棟に本発明を適用した実施の形態図
【 図5】従来の階段室型積層住宅の平面図(a)と縦断面図(b)
【符号の説明】
1、1’ 住戸 2 、 3 折返し階段室、 4 折返し階板の上半部、
4‘ 折返し階板の下半部、 5 踊場、 6 手摺、
10 エレベーター棟、 11 エレベーター乗降場、 12 階床、
13 既設の階段室型積層住宅、 14 仮設階段、 15 連絡通路、
16 エレベーター棟に併設する折返し階段室、
17 併設する折返し階段室の折返し階板、 18 スロープ状の通路、
20 共同住宅棟、 21 共用通路、

Claims (4)

  1. 隣接する住戸の間に上下階を接続する折返し階段室を設けた既設階段室型積層住宅に対するエレベータ付設工法であって、折返し階段室の各階にエレベータ乗降場を対峙させて、階段室を併設して成るエレベータ棟を構築する工程、折返し階段の上半部に連なる仮設階段をエレベータ乗降場に配置する工程、折返し階段に付属する部位を撤去する工程、階段室の各階とエレベータ乗降場とを連結する連絡通路を構築する工程及び折返し階段と仮設階段を撤去する工程から成ることを特徴とする既設階段室型積層住宅に対するエレベータ付設工法。
  2. 連絡通路を構築する以降の工程が、折返し階段の下半部を撤去した後に連絡通路の半分を構築し、次いで折返し階段の上半部と仮設階段を撤去して連絡通路の残り半分を構築する工程から成ることを特徴とする請求項1に記載の既設階段室型積層住宅に対するエレベータ付設工法。
  3. 隣接する住戸の間に上下階を接続する折返し階段室を設けた階段室型積層住宅を併設して共同住宅棟を構成しているエレベータ付積層住宅であって、請求項1又は2に記載のエレベータ付設工法によってエレベータ棟が付設された少なくとも一個所の折返し階段室、折返し階段と折返し階段に付属する部位を撤去して各階を残存させた他の折返し階段室及び該他の折返し階段室の各階とエレベータ棟のエレベータ乗降場とを連結する共用通路から構成されることを特徴とするエレベータ付積層住宅。
  4. エレベータ棟が、共同住宅棟の少なくとも一方端の折返し階段室に付設されることを特徴とする請求項3に記載のエレベータ付積層住宅。
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