JP4240746B2 - ソレノイドユニット - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プランジャを軸方向に移動させるソレノイドユニットに関し、例えば、ピアノなどの鍵盤楽器の自動演奏装置のアクチュエータに用いて好適なソレノイドユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鍵盤楽器の自動演奏装置は、鍵に対してソレノイドユニットを対向配置し、このソレノイドユニットのプランジャを、鍵の回動端部に突出させることにより、押鍵動作を行うような構成となっている。
ここで、ソレノイドユニットは、プランジャと、このプランジャを軸方向に移動させるソレノイドと、このソレノイドの磁路をなすヨークとによって大略構成されている。
【0003】
一般に、ソレノイドユニットには、その構造から、衝突型、貫通型、テーパ型の3種類がある。そして、これらのソレノイドユニットは、種類毎にプランジャのストロークに対する発生推力の特性が異なっている。
【0004】
そこで、各ソレノイドユニットの構成およびその特性について以下に説明する。
まず、図15および図16に基づいて衝突型のソレノイドユニットについて説明する。図15はこの衝突型のソレノイドユニットの縦断面図であり、図16はプランジャのストロークLに対する推力Fを示した特性図である。
この衝突型のソレノイドユニット500は、ヨーク510と、ソレノイド520と、プランジャ530とによって大略構成されている。
ヨーク510は、板状の磁性体によって箱状に形成され、底部に当たる部分にはコイルボビン521の突出筒部521Cが嵌合されるコイルボビン嵌合孔511が穿設され、蓋部に当たる部分には突出軸部532が挿通される軸部挿通孔512が、コイルボビン嵌合孔511に対向するように穿設されている。そして、ヨーク510は、ソレノイド520から発生する磁路の主部を形成している。
ソレノイド520は、樹脂材料によって形成されたコイルボビン521と、このコイルボビン521に巻回されたコイル522とからなる。また、コイルボビン521は、円筒状の巻回部521Aと、この巻回部521Aの両端に形成された円板状の鍔部521B,521Bと、図14中で下側に位置した鍔部521Bから外側に向けて突出形成された突出筒部521Cとからなる。そして、ソレノイド520はヨーク510内に組み込まれている。
プランジャ530は、磁性材料によって形成された大径なプランジャ部531と、このプランジャ部531に芯合わせした状態で設けられた小径な突出軸部532とからなる。
また、プランジャ530のプランジャ部531と突出軸部532との段部には衝撃吸収部材540が配設されている。この衝撃吸収部材540は、プランジャ530をヨーク510の蓋部側に移動させたとき、この衝撃吸収部材540をヨーク510の軸部挿通孔512の周囲下面に当接させることにより、プランジャ530の位置決めを行うと共に、衝突時の衝撃を吸収するものである。
【0005】
この衝突型のソレノイドユニット500においては、プランジャ部531の端部と対向する対向平面部513との間に磁界が発生する。このため、プランジャ530には、この間の距離の2乗に反比例し、この対向面積に比例した推力Fが発生することになる。
このように、このソレノイドユニット500では、プランジャ530のストロークLに対する推力Fの特性が、図16に示す特性線550のようになる。即ち、推力Fは、ソレノイド520に電流を供給したスタート時(a点)には小さく、プランジャ530が最大ストローク近辺となるエンド時(b点)には大きくなっていることが分かる。なお、エンド時の推力Fを特にプランジャ530の保持力とも呼ぶ。なお、a点はソレノイド520への電流供給を停止したときにプランジャ530が自動的に復帰する位置である。
【0006】
次に、図17および図18に基づいて貫通型のソレノイドユニットについて説明する。図17はこの貫通型のソレノイドユニットの縦断面図であり、図18はプランジャのストロークLに対する推力Fを示した特性図である。
この貫通型のソレノイドユニット600は、ヨーク610と、ソレノイド620と、プランジャ630とによって大略構成されている。
そして、このソレノイドユニット600は、軸部挿通孔612が大径に形成されているため、プランジャ630はヨーク610によって規制されずに軸部挿通孔612内に挿通されるものである。
ヨーク610は、板状の磁性体によって箱状に形成され、底部に当たる部分にはコイルボビン620の突出筒部621Cが嵌合されるコイルボビン嵌合孔611が穿設され、蓋部に当たる部分にはプランジャ630が挿通されるプランジャ挿通孔612が、コイルボビン嵌合孔611に対向するように穿設されている。そして、ヨーク610は、ソレノイド620から発生する磁路の主部を形成している。
ソレノイド620は、樹脂材料によって形成されたコイルボビン621と、このコイルボビン621に巻回されたコイル622とによって構成されている。また、コイルボビン621は、円筒状の巻回部621Aと、この巻回部621Aの両端に形成された円板状の鍔部621B,621Bと、一方の鍔部621Bから外側に向けて突出された突出筒部621Cとからなる。そして、ソレノイド620はヨーク610に組み込まれている。
プランジャ630は、磁性材料によって形成された大径なプランジャ部631と、このプランジャ部631に芯合わせした状態で設けられた小径な突出軸部632とからなる。
【0007】
この貫通型のソレノイドユニット600においては、プランジャ挿通孔612のエッジから集中した磁気がプランジャ630のプランジャ部631に向けて発生する。このため、プランジャ530には、このエッジから発生した磁界によって引き寄せられる推力Fが発生することになる。
このように、この貫通型のソレノイドユニット600では、プランジャ630のストロークLに対する推力Fの特性が、図18に示す特性線650のようになる。即ち、ソレノイド620に電流を供給したスタート時(a点)からプランジャ630が最大ストロークとなるエンド時(b点)まで、比較的安定した推力Fが得られることが分かる。
【0008】
次に、図19および図20に基づいてテーパ型のソレノイドユニットについて説明する。図19はこのテーパ型のソレノイドユニットの縦断面図であり、図20はプランジャのストロークLに対する推力Fを示した特性図である。
このテーパ型のソレノイドユニット700は、ヨーク710と、ソレノイド720と、プランジャ730とによって大略構成されている。
そして、このソレノイドユニット700においては、軸部挿通孔712の周囲が底部に向けて外形がテーパ状となった突出筒部713が形成され、その受側となるプランジャ730の段部には同じく外側がテーパ状となった凹部733が形成されている。この突出筒部713のテーパ面と凹部733のテーパ面とは平行な状態となっている。なお、軸部挿通孔712の内周側には、プランジャ730の傾きを抑制するためにスラスト軸受714を設けてもよい。
ヨーク710は、板状の磁性体によって箱状に形成され、底部に当たる部分にはコイルボビン721の突出筒部721Cが嵌合されるコイルボビン嵌合孔711が穿設され、蓋部に当たる部分には突出軸部732が挿通される軸部挿通孔712が、コイルボビン嵌合孔711に対向するように穿設されている。
さらに、ヨーク710のうち、軸部挿通孔712の周囲下面には、外形がテーパ状となった突出筒部713が形成されている。そして、ヨーク710は、ソレノイド720から発生する磁路の主部を形成している。
ソレノイド720は、樹脂材料によって形成されたコイルボビン721と、このコイルボビン721に巻回されたコイル722とによって構成されている。また、コイルボビン721は、円筒状の巻回部721Aと、この巻回部721Aの両端に形成された円板状の鍔部721B,721Bと、一方の鍔部721Bから外側に向けて突出された突出筒部721Cとからなる。そして、ソレノイド720はヨーク710に組み込まれている。
プランジャ730は、磁性材料によって形成された大径なプランジャ部731と、このプランジャ部731に設けられた小径な突出軸部732と、このプランジャ部731と突出軸部732との間の段部に凹設され、外側がテーパ状になった凹部733とからなる。
【0009】
このテーパ型のソレノイドユニット700においては、ヨーク710のうち突出筒部713とプランジャ731の凹部733との間に磁界が発生する。このため、プランジャ730には、この磁界によって引き寄せられるときに推力Fが発生することになる。
このように、このテーパ型のソレノイドユニット700では、プランジャ730のストロークLに対する推力Fの特性が、図20に示す特性線750のようになる。即ち、ソレノイド720に電流を供給したスタート時(a点)からプランジャ730が最大ストローク(b点)となるエンド時まで、比較的フラットな推力Fが得られることが分かる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ピアノなどの鍵盤楽器の自動演奏装置に用いられるアクチュエータは、ソレノイドに対して電流の供給を開始するスタート時からプランジャが最大ストロークとなるエンド時まである程度高い推力が必要とされる。そこで、現行のアクチュエータには貫通型のソレノイドユニット600が使用されている。
しかし、この貫通型のソレノイドユニット600は、前述した如く、スタート時にはある程度の推力Fをプランジャに持たせることができるものの、エンド時の保持力が小さくなっている。
一方、衝突型のソレノイドユニット500は、スタート時には推力Fが極めて小さいものの、エンド時には比較的高い保持力を発生する。また、テーパ型のソレノイドユニット700は、プランジャ730のストロークLに拘わらず比較的フラットな推力Fが得られるものの、仕事量(スタート時aからエンド時bまでプランジャ730から発生する推力Fを積分したもの、即ち特性線750によって形成される面積)が他の2種類のソレノイドユニットに比べて小さいため、総合的に大きな推力を発生させるためには大電力が必要となっていた。
【0011】
このように、これらのソレノイドユニットでは、エンド時の保持力を高めようとすると、スタート時の推力が低下し(例えば、衝突型のソレノイドユニット500)、スタート時の推力を高めようとすると、エンド時の保持力が低下し(例えば、貫通型のソレノイドユニット600)、両者を満足させようとすると、プランジャの全ストロークにおける推力の仕事量が低下してしまう(例えば、テーパ型のソレノイドユニット700)。
このため、これらのソレノイドユニットでは、プランジャのスタート時からエンド時まで高い推力を発生させることができない、という問題がある。
【0012】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、小電力でしかもプランジャの全ストロークにおいて比較的高い推力を発生させることのできる磁気集中型のソレノイドユニットを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、磁性材料によって形成された大径なプランジャ部と、このプランジャ部の一方に芯合わせをした状態で設けられた小径な突出軸部と、前記プランジャ部と前記突出軸部との間に形成された段部となる環状平面部と、を有するプランジャと、前記プランジャを挿嵌するように当該プランジャの外周側に設けられ、前記プランジャを軸方向に移動させるための磁路を発生するソレノイドであって、前記プランジャが挿通されるコイルボビンとこのコイルボビンに巻回されたコイルとを有し、前記コイルボビンが、前記コイルが巻回される巻回部、この巻回部の端部に形成される鍔部、一方の前記鍔部から外側に向けて突出された係合筒部を有する形状となるソレノイドと、前記ソレノイドを外側から覆うように組込み、前記プランジャと共に前記磁路の一部をなし、前記プランジャの突出軸部を挿通して外部に突出させるプランジャ挿通孔が穿設されたヨークであって、前記プランジャ挿通孔の周囲に形成され、前記プランジャの環状平面部と対向する対向平面部と、この対向平面部の外側に形成され、前記コイルボビンの係合筒部が係合される環状段部と、を有するヨークと、を具備し、前記プランジャは、その一方においては、環状平面図が前記ヨークの対向平面部と対向し、他方においては、前記プランジャ部が前記ヨークおよび前記ソレノイドに対して貫通するように設けられ、前記ヨークのうち、前記環状段部の先端の位置を環状の端部P、前記プランジャのうち、前記環状平面部の端部が前記ヨークに対する位置を端部Qとし、前記プランジャが前記ヨークに対する位置を、前記ソレノイドに電流を供給するスタート時のプランジャ部の端部Qの位置をa点、プランジャの端部Qがヨークに衝突する最大ストロークの位置をb点、ヨークの端部Pとプランジャの端部Qとが最も接近する位置をc点とした場合、前記プランジャの端部Qがa点からc点に移動する間、前記ソレノイドから発生する磁気が、前記プランジャの端部Qに集中して当該プランジャに推力を発生させる貫通型のソレノイドユニットとして機能し、前記プランジャの端部Qがc点からb点に移動する間、前記ソレノイドから発生する磁気が、前記対向平面部と対向する環状平面部に集中して当該プランジャに推力を発生させる衝突型のソレノイドユニットとして機能することを特徴としている。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項1記載のソレノイドユニットにおいて、前記ヨークは、小径な孔を穿設した平面部を有する一の部材と、大径な孔を穿設した平面部を有する他の部材とによって構成し、前記他の部材がソレノイド側に位置するように、各孔を連通させて各部材を重ね合わせることにより、前記プランジャ挿通孔、対向平面部および環状段部を有することを特徴としている。
【0017】
請求項記載の発明は、請求項1または2記載のソレノイドユニットにおいて、前記プランジャの端部に集磁アーマチャを設けたことを特徴としている。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のソレノイドユニットにおいて、前記プランジャによって打鍵を行う鍵盤楽器の自動演奏装置に用いたことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について説明する。
【0020】
1.第1の実施形態
まず、図1は、本発明による第1の実施形態に係るソレノイドユニットが組み込まれた鍵盤楽器(例えば、グランドピアノ)の自動演奏装置の要部構成を示す断面図である。
【0021】
1−1.全体構成
図1において、鍵1は、棚板2の上に図示せぬバランスピンを介して回動自在に支持されている。演奏者は、この鍵1の前端部(図示せず)を押鍵して演奏する。このような鍵1が図の紙面垂直方向に複数並設されている。
【0022】
鍵1の後端部の上方には、鍵1の動作に応じて弦を打撃する公知のハンマアクション機構(図示せず)が各鍵1に対応して設けられている。また、棚板2における鍵1の後端部の下方には、鍵1の配列方向に伸びる収納孔3が形成されており、この収納孔3に各鍵1に対応して設けられるソレノイドユニット100を有するソレノイド装置10が収納されている。
このソレノイド装置10は、鍵1の配列方向に沿って延在する固定ブラケット4および底板5によって、収納孔3内に収納されている。また、このソレノイド装置10の各ソレノイドユニット100は、鍵1の配列方向に対応した千鳥状に固定配置される。
また、棚板2にはブラケット6を介して基板7が固定され、この基板7に実装された給電回路8には、リード線9を介してソレノイドユニット100がそれぞれ接続されている。
【0023】
1−2.ソレノイド装置
続いて、本実施形態によるソレノイドユニットをアクチュエータとして使用したソレノイド装置10について説明する。図1に示すように、棚板2における鍵1の後端部に対向する部分には、鍵盤の全長にわたって延びる長い長方形状の収納孔3が形成されており、この収納孔3には底板5を介して固定ブラケット4が設けられている。
【0024】
このソレノイド装置10は、鍵1の後端部を押し上げることにより鍵1に押鍵動作を与えるもので、棚板2に着脱自在に取付けられた固定ブラケット4と、この固定ブラケット4に鍵1に対応して装着された複数のソレノイドユニット100とによって構成されている。なお、ソレノイドユニット100の構成については後に述べるものとする。
【0025】
このように構成される自動演奏装置においては、記録手段に記録された演奏データが、時間経過にしたがって順次読み出される。この演奏データに基づき、駆動回路(図示せず)から駆動電流がソレノイドユニット100に供給されると、このソレノイドユニット100内で磁場が発生する。その際、発生した磁場により、プランジャヘッド132Aを上方へ向かわせる力が作用し、プランジャヘッド132Aは上動して鍵1の後端部を突き上げる。これによって、押鍵動作した際と全く同様に鍵1を作動させて楽音が演奏される。この押鍵動作が終了すると、ソレノイドユニット100への駆動電流の供給が停止され、プランジャヘッド132Aは下動して元の位置に戻る。このように、自動演奏装置では、ソレノイドユニット100の動作により、演奏データに基づいた押鍵動作がなされて自動演奏が行われる。
【0026】
1−3.ソレノイドユニット
1−3−1.ソレノイドユニットの構成
次に、ソレノイドユニット100の構成について説明する。
ソレノイドユニット100は、図2の断面図に示すように、磁性材料からなり磁路の主部を形成するヨーク110と、このヨーク110に組み込まれたソレノイド120と、このソレノイド120に嵌挿されたプランジャ130とから構成されている。
【0027】
ヨーク110は、図3の斜視図に示すように、板体からなる第1ヨーク110Aの端面に形成された係合凹部110A1と、断面コ字状の第2ヨーク110Bの端面に形成された係合突起110B1とを嵌め合わせて互いに結合したもので、対向する側面が開口した箱形状に形成されている。このヨーク110は、ソレノイド120から発生する磁路の主部を形成する。
また、図2に示すように、第2ヨーク110Bには、コイルボビン121の突出筒部121Cが嵌合されるコイルボビン嵌合孔111が穿設され、第1ヨーク110Aには、突出軸部132が挿通される軸部挿通孔112が穿設されている。この軸部挿通孔112はコイルボビン嵌合孔111と対向している。
また、第1ヨーク110Aの軸部挿通孔112周囲には、ハーフパンチングによって外側に向けて突出する凸部113が形成されている。このハーフパンチングとは、第1ヨーク110Aの下面から、プランジャ130よりも若干大径な円柱状のダイスを当てて押圧することによって凸部113を形成する方法である。この際、第1ヨーク110Aのうち軸部挿通孔112の周囲には、プランジャ130に対向する対向平面部114および環状段部115が形成され、この環状段部115にはコイルボビン121の係合筒部121Dが係合される。
【0028】
ソレノイド120は、樹脂材料によって形成されたコイルボビン121と、このコイルボビン121に巻回されたコイル122とからなる。また、コイルボビン121は、円筒状の巻回部121Aと、この巻回部121Aの両端に形成された円板状の鍔部121Bと、一方の鍔部121Bから外側に向けて突出された突出筒部121Cと、他方の鍔部121Bから外側に向けて突出された係合筒部121Dとからなる。そして、ソレノイド120はヨーク110内に組み込まれる。
【0029】
プランジャ130は、磁性材料によって形成された大径なプランジャ部131と、このプランジャ部131に芯合わせをした状態で設けられた小径な突出軸部132とからなる。また、突出軸部132の先端には、このプランジャ130が下側に移動するのを規制すると共に、鍵1を上側に押動する有蓋筒状のプランジャヘッド132Aが固着されている。また、プランジャ部131と突出軸部132との段部となる環状平面部133は、ヨーク110の対向平面部114に対向している。さらに、この環状平面部133には衝撃吸収部材140が配設されている。この衝撃吸収部材140は、プランジャ130が第1ヨーク110A側に移動し、この環状平面部133がヨーク110の軸部挿通孔112の周囲下面(即ち、対向平面部114)に当接するときの衝撃を吸収するものである。
【0030】
1−3−2.ソレノイドユニットの動作
次に、図4および図5を参照しつつ、本実施形態によるソレノイドユニット100の動作について説明する。
【0031】
ここで、本実施形態によるソレノイドユニット100では、ヨーク110に形成された環状段部115によってその先端の角度が略90°の先端部の尖った環状の端部Pとなっている。
ソレノイド120から発生する磁気は、ヨーク110を介してプランジャ130に作用する。この際、ヨーク110とプランジャ130との間には2系統の磁路が形成されることになる。即ち、一つはプランジャ130の環状平面部133とヨーク110の対向平面部114との間に形成される磁路であり、二つはヨーク110の端部Pからプランジャ130に向けて発生する集中した磁気による磁路である。ここで、端部から磁気が集中して発生することを、一般にエッジ効果と呼ぶ。
また、プランジャ130のうち、前述した2系統の磁路を受ける部分、即ち環状平面部133の位置を端部Qとする。この端部Qは、ヨーク110の環状の端部Pおよび対向平面部114に対向することになる。
また、図4中のa点はソレノイド120に電流を供給するスタート時のプランジャ部131の端部Qの位置、b点はプランジャ130の端部Qがヨーク110に衝突する最大ストロークの位置、c点はヨーク110の端部Pとプランジャ130の端部Qとが最も接近する位置をそれぞれ示している。
【0032】
次に、コイル122に電流を供給したときの動作を、順次説明する。
まず、プランジャ130の端部Qがスタート時のa点にあるときに、コイル122に電流を供給する。ソレノイド120から発生する磁気は、ヨーク110を介して前述した2系統の磁路でプランジャ130に作用する。この場合、対向平面部114と環状平面部133との距離が離れているため、この間に発生するプランジャ130を吸引する力は弱い。そこで、前述した端部Pから発生するエッジ効果による磁気がプランジャ130に作用し、このプランジャ130を引き上げることになる。
このように、プランジャ130は、端部Qがa点からc点に向けて移動する間、端部Pから発生する集中した磁気によって、引き上げられることになる。このため、ソレノイドユニット100は、従来技術で述べた貫通型のソレノイドユニット600の特性線650とほぼ同様に、端部Pから発生する集中した磁気を受けて吸引されるため、スタート時から比較的高い推力Fをプランジャ130に発生させる。その後、ヨーク110の端部Pにプランジャ130の端部Qが接近するc点付近では、端部Pにおけるエッジ効果に代わり、平面部114,133間に発生する磁路によってプランジャ130が引き上げられることになる。
【0033】
その後、プランジャ130の端部Qがc点からb点を移動する間は、プランジャ130の環状平面部133とヨーク110の対向平面部114との間に発生する磁路によってプランジャ130は引き上げられることになる。このため、ソレノイドユニット100は、従来技術で述べた衝突型のソレノイドユニット500の特性線550とほぼ同様に、環状平面部133とヨーク110の対向平面部114との対向面積に比例し、距離の2乗に反比例する推力Fを、プランジャ130に発生させる。
【0034】
このように、本実施形態によるソレノイドユニット100においては、図5の特性線150のように、プランジャ130の端部Qがa点からc点に移動する間、貫通型のソレノイドユニット600とほぼ同様に比較的高い推力Fをプランジャ130に発生させる。また、プランジャ130の端部Qがc点からb点に移動する間、衝突型のソレノイドユニット500の特徴である高い推力Fをプランジャ130に発生させることができる。
【0035】
1−4.第1の実施形態の効果
本実施形態によるソレノイドユニット100においては、プランジャ130のスタート時における推力Fを比較的高くした上で、エンド時における保持力も確保することができるアクチュエータを実現することが可能となる。
この結果、このソレノイドユニット100を自動演奏装置61のアクチュエータに用いた場合には、鍵1の動きを忠実に再生することが可能となる。
【0036】
しかも、ソレノイドユニット100では、ヨーク110に形成した端部Pのエッジから集中した磁気を発生させているから、ソレノイド120に供給する電流値を上げることなく、プランジャ130に比較的高い推力Fを発生させることが可能となる。
【0037】
1−5.第1の実施形態の変形例
前記第1の実施形態では、ソレノイド装置10に用いられる複数のソレノイドユニット100を、別個のヨーク110によってそれぞれ形成するようにしている。しかし、本発明はこれに限らず、図6に示すソレノイドユニット170のように、複数個のソレノイドユニットのヨークを共通のヨーク180としてもよい。この場合、ヨーク180には凸部181(環状段部)を千鳥状に形成すればよい。なお、図6では、第1ヨークと第2ヨークとを反対にして使用した場合を例示している。
【0038】
2.第2の実施形態
次に、図7ないし図9に基づいて第2の実施形態によるソレノイドユニットについて説明する。なお、本実施形態の特徴は、ヨークを、小径な孔を穿設した平面部を有する一の部材と、大径な孔を穿設した平面部を有する他の部材とによって構成し、これらの孔が連通するように各部材を重ね合わせることにより、プランジャ挿通孔、対向平面部および環状段部を形成した点にある。なお、本実施形態では、前述した第1の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0039】
2−1.ソレノイドユニットの構成
ソレノイドユニット200は、図7の断面図に示すように、磁性材料からなり磁路の主部を形成するヨーク210と、このヨーク210に組み込まれたソレノイド120と、このソレノイド120に嵌挿されたプランジャ130とによって大略構成されている。
【0040】
ここで、ヨーク210は、図8の斜視図に示すように、第1ヨーク板220および第2ヨーク板230を重ね合わせることにより形成された第1ヨーク211と、断面略コ字状の第2ヨーク240とからなる。また、第1ヨーク板220,第2ヨーク板230の端面にはそれぞれ係合凹部220A,230Aが形成され、第2ヨーク240の端面には係合突起240Aが形成されている。そして、ヨーク210は、これらの係合凹部220A,230Aと係合突起240Aとを嵌め合わせることによって、対向する側面が開口した箱形状に形成されている。このヨーク210は、ソレノイド120から発生する磁路の主部を形成する。
【0041】
また、第1ヨーク211を構成する第1ヨーク板220には小径な孔が穿設され、第2ヨーク板230には大径な孔が穿設されている。
図7に示すように、プランジャ130に対向するヨーク210の部分は、第1ヨーク板220の小径な孔が突出軸部132が挿通される軸部挿通孔221となる。この軸部挿通孔221の周囲で大径孔を介してプランジャ部131側に露出する部分は、プランジャ130の環状平面部133に対向する対向平面部222となる。また、第1ヨーク板220の小径な孔と、第2ヨーク板230の大径な孔との段差は、コイルボビン121の係合筒部121Dが係合される環状段部231となる。
第2ヨーク240には、コイルボビン121の突出筒部121Cが嵌合されるコイルボビン嵌合孔241が穿設されている。
【0042】
2−2.ソレノイドユニットの動作
このように構成されるソレノイドユニット200においても、第1の実施形態によるソレノイドユニット100とほぼ同様に、対向平面部222と環状平面部133との間に磁路が形成されると共に、環状段部231の端部からは集中した磁気がプランジャ130に向けて発生することになる。このため、本実施形態によるソレノイドユニット200では、図9に示す特性線250のように、ソレノイド120のコイル122に電流を供給し始めるスタート時(a点)から平面部222,133が近づく間、貫通型のソレノイドユニット600の特性線650とほぼ同様に比較的高い推力Fをプランジャ130に発生させる。また、プランジャ130の環状平面部133が対向平面部14に近づく間、衝突型のソレノイドユニット500の特性線550に近い高い保持力を、プランジャ130に発生させることができる。
【0043】
2−3.第2の実施形態の効果
本実施形態によるソレノイドユニット200においては、プランジャ130のスタート時における推力Fを比較的高くした上で、エンド時における保持力も確保することができるアクチュエータを実現することができる。
この結果、このソレノイドユニット200を自動演奏装置61のアクチュエータに用いた場合には、鍵1の動きを忠実に再生することが可能となる。
【0044】
2−4.ソレノイドユニットの変形例
2−4−1.変形例1
第2の実施形態では、ヨーク210を、第1ヨーク板220,第2ヨーク板230からなる第1ヨーク211と、断面コ字状の第2ヨーク240とによって構成している。しかし、本発明はこれに限らず、図10に示すソレノイドユニット300のように、ヨーク310を、断面略コ字状の第1ヨーク320と、この第1ヨーク320の蓋の内側に配設された追加ヨーク板330と、第1ヨーク320の底部を施底する板状の第2ヨーク340とによって構成してもよい。第1ヨーク320の蓋部には、突出軸部132が挿通する小径な軸部挿通孔321を穿設する。追加ヨーク板330には、軸部挿通孔321よりも大径な孔を穿設する。そして、この追加ヨーク板330を第1ヨーク310の蓋に取付けることにより、軸部挿通孔321の周囲で、追加プレート330の大径な孔を介してプランジャ部131側に露出する部分は、プランジャ130の環状平面部133に対向する。また、軸部挿通孔321と、追加プレート330の大径な孔との段差は、コイルボビン121の係合筒部121Dが係合される環状段部331となる。
【0045】
2−4−2.変形例2
また、図11に示すソレノイドユニット400のように、ヨーク410を、断面略コ字状の第1ヨーク420と、この第1ヨーク420の蓋の外側に配設された追加ヨーク板430と、第1ヨーク420の底部を施底する板状の第2ヨーク440とによって構成してもよい。
追加ヨーク板430には、突出軸部132が挿通する小径な軸部挿通孔431を穿設する。第1ヨーク420の蓋には、軸部挿通孔431よりも大径な孔を穿設する。そして、第1ヨーク420の蓋部外側に追加ヨーク板430を取付けることにより、第1ヨーク420の大径な孔が環状段部421となり、この環状段部421を介して追加ヨーク430がプランジャ部131側に露出する部分が対向平面部432となる。
【0046】
3.第3の実施形態
次に、図12および図13に基づいて第3の実施形態によるソレノイドユニットについて説明する。なお、本実施形態の特徴は、ヨークのうちプランジャと対向する面が対向平面部となった断面が階段状となる環状段部を形成すると共に、プランジャの端部に環状平面部に対向する環状平面部を形成した点にある。
【0047】
図12(a)は、本実施形態による一の実施例の要部断面図を示している。ヨーク110´には、ハーフパンチによって断面が階段状となる3個の環状段部115A、115B、115Cが形成され、これらの環状段部115A〜115Cのうち、プランジャ部131´に対向する面が3個の対向平面部114A、114B、114Cとなる。プランジャ130´のプランジャ部131´には、同じく階段状の環状段部が形成され、ヨーク110´の対向平114A、114B、114Cに対向する面が環状平面部133A、133B、133Cとなる。このように構成されるソレノイドユニットにおいては、対向平面部と環状平面部との間の磁路を確保した上で、環状段部144A、144B、144Cの端部からプランジャ130に向けて集中した磁気を発生させる。これにより、図13に示すように、前述した第1の実施形態によるソレノイドユニット100の特性線150に比べ、スタート時の推力Fを増やすと共に、保持力を低く抑えることが可能となる。
【0048】
図12(b)は、本実施形態による他の実施形態の要部断面図を示している。ヨーク310´には、孔径の異なった挿通孔を有する追加ヨーク板330A、330B、330Cを合わせることによって3個の環状段部331A、331B、331Cが形成される。また、これらの環状段部331A〜331Cのうち、プランジャ部131´に対向する面は、3個の対向平面部332A、332B、332Cとなる。このように構成される他の実施形態においても、図13に示す特性線160のような推力Fを得ることができる。なお、この実施形態では3個の環状段部を形成した場合を例示したが、2個、4個以上でもよいことは勿論である。また、プランジャは、環状平面部133A〜133Cを有するプランジャ130´に限らず、他の実施形態で用いたプランジャ130を用いてもよい。
【0049】
4.本発明による変形例
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
【0050】
(1)本発明では、例えば、図2に一点鎖線で示すように、円板状の集磁アーマチャ160をプランジャ部131の端部に設けることにより、ヨーク110の底部から発生する磁気がこの集磁アーマチャ160に作用して磁路を形成する。これにより、このソレノイドユニットでは、図5の一点鎖線で示す特性線150´のように、全体的に高めの推力Fを発生させることができる。
【0051】
(2)前記第1の実施形態において、図14に示すように、環状段部115の径寸法をφd、環状段部115の深さ寸法をt、軸部挿通孔112の径寸法をφD、第1ヨーク110Aの厚さ寸法をTとする。
そこで、このソレノイドユニットでは、これらの寸法を適宜変更することにより、平面部114、133間の対向面積、平面部114、133間の離間寸法、および環状段部115の端部Pとプランジャ部131の端部Qとの離間寸法を可変にできる。これにより、ヨーク110からプランジャ130に作用する磁路の強度は、適宜変更可能となり、プランジャ130の推力Fの特性を調整することが可能となる。
【0052】
(3)前記各実施形態は、本発明によるソレノイドユニットを自動演奏装置のアクチュエータとして使用した場合について述べたが、その適用としては、グランドピアノに限るものではなく、アップライトピアノ、チェンバロ、チェレスタ、オルガンなど、あらゆる鍵盤楽器に適用することができる。
【0053】
(4)さらには、鍵盤楽器に限らず、プランジャを軸方向に移動させる推力を利用して駆動されるものであれば、あらゆるアクチュエータに適用することが可能である。
【0054】
【発明の効果】
上述したように本発明によるソレノイドユニットは、小電力でしかもプランジャの全ストロークにおいて比較的高い推力を発生させることができる。例えば鍵盤楽器の自動演奏装置のアクチュエータに特に有効的に使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態によるソレノイドユニットが組込まれた自動演奏装置の主要部を示す断面図である。
【図2】 同実施形態によるソレノイドユニットの縦断面図である。
【図3】 同実施形態によるソレノイドユニットの斜視図である。
【図4】 同実施形態によるソレノイドユニットの要部を示す拡大断面図である。
【図5】 同実施形態によるソレノイドユニットのプランジャのストロークに対するプランジャの推力を示す特性図である。
【図6】 同実施形態の変形例によるソレノイドユニットを示す斜視図である。
【図7】 本発明の第2の実施形態によるソレノイドユニットの縦断面図である。
【図8】 同実施形態によるソレノイドユニットの斜視図である。
【図9】 同実施形態によるソレノイドユニットのプランジャのストロークに対するプランジャの推力を示す特性図である。
【図10】 第2の実施形態の変形例1によるソレノイドユニットを示す縦断面図である。
【図11】 第2の実施形態の変形例2によるソレノイドユニットを示す縦断面図である。
【図12】 本発明の第3の実施形態によるソレノイドユニットの要部を示す縦断面図である。
【図13】 同実施形態によるソレノイドユニットのプランジャのストロークに対するプランジャの推力を示す特性図である。
【図14】 本発明の変形例によるソレノイドユニットを示す要部拡大断面図である。
【図15】 従来技術による衝突型のソレノイドユニットを示すたて断面図である。
【図16】 同従来技術によるソレノイドユニットのプランジャのストロークに対するプランジャの推力を示す特性図である。
【図17】 従来技術による貫通型のソレノイドユニットを示すたて断面図である。
【図18】 同従来技術によるソレノイドユニットのプランジャのストロークに対するプランジャの推力を示す特性図である。
【図19】 従来技術によるテーパ型のソレノイドユニットを示すたて断面図である。
【図20】 同従来技術によるソレノイドユニットのプランジャのストロークに対するプランジャの推力を示す特性図である。
【符号の説明】
1・・・鍵
10・・・ソレノイド装置
100、170、200、300、400・・・ソレノイドユニット
110、180、210、310、410、110´、310´・・・ヨーク
112、221、321、431・・・軸部挿通孔
114、222、322、432、114A、114B、114C、332A、332B、332C・・・対向平面部
115、231、331、421、115A、115B、115C、331A、331B、331C・・・環状段部
120・・・ソレノイド
121・・・コイルボビン
122・・・コイル
130・・・プランジャ
131・・・プランジャ部
132・・・突出軸部
132A・・・プランジャヘッド
133、133A、133B、133C・・・環状平面部
230、330、430、330A、330B、330C・・・追加ヨーク板

Claims (4)

  1. 磁性材料によって形成された大径なプランジャ部と、このプランジャ部の一方に芯合わせをした状態で設けられた小径な突出軸部と、前記プランジャ部と前記突出軸部との間に形成された段部となる環状平面部と、を有するプランジャと、
    前記プランジャを挿嵌するように当該プランジャの外周側に設けられ、前記プランジャを軸方向に移動させるための磁路を発生するソレノイドであって、前記プランジャが挿通されるコイルボビンとこのコイルボビンに巻回されたコイルとを有し、前記コイルボビンが、前記コイルが巻回される巻回部、この巻回部の端部に形成される鍔部、一方の前記鍔部から外側に向けて突出された係合筒部を有する形状となるソレノイドと、
    前記ソレノイドを外側から覆うように組込み、前記プランジャと共に前記磁路の一部をなし、前記プランジャの突出軸部を挿通して外部に突出させるプランジャ挿通孔が穿設されたヨークであって、前記プランジャ挿通孔の周囲に形成され、前記プランジャの環状平面部と対向する対向平面部と、この対向平面部の外側に形成され、前記コイルボビンの係合筒部が係合される環状段部と、を有するヨークと、を具備し、
    前記プランジャは、その一方においては、環状平面図が前記ヨークの対向平面部と対向し、他方においては、前記プランジャ部が前記ヨークおよび前記ソレノイドに対して貫通するように設けられ、
    前記ヨークのうち、前記環状段部の先端の位置を環状の端部P、前記プランジャのうち、前記環状平面部の端部が前記ヨークに対する位置を端部Qとし、
    前記プランジャが前記ヨークに対する位置を、前記ソレノイドに電流を供給するスタート時のプランジャ部の端部Qの位置をa点、プランジャの端部Qがヨークに衝突する最大ストロークの位置をb点、ヨークの端部Pとプランジャの端部Qとが最も接近する位置をc点とした場合、
    前記プランジャの端部Qがa点からc点に移動する間、前記ソレノイドから発生する磁気が、前記プランジャの端部Qに集中して当該プランジャに推力を発生させる貫通型のソレノイドユニットとして機能し、前記プランジャの端部Qがc点からb点に移動する間、前記ソレノイドから発生する磁気が、前記対向平面部と対向する環状平面部に集中して当該プランジャに推力を発生させる衝突型のソレノイドユニットとして機能する
    ことを特徴とするソレノイドユニット。
  2. 請求項1記載のソレノイドユニットにおいて、
    前記ヨークは、小径な孔を穿設した平面部を有する一の部材と、大径な孔を穿設した平面部を有する他の部材とによって構成し、前記他の部材がソレノイド側に位置するように、各孔を連通させて各部材を重ね合わせることにより、前記プランジャ挿通孔、対向平面部および環状段部を有する
    ことを特徴とするソレノイドユニット。
  3. 請求項1または2記載のソレノイドユニットにおいて、
    前記プランジャの端部に集磁アーマチャを設けた
    ことを特徴とするソレノイドユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載のソレノイドユニットにおいて、
    前記プランジャによって打鍵を行う鍵盤楽器の自動演奏装置に用いた
    ことを特徴とするソレノイドユニット。
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