JP4239793B2 - マスタシリンダ - Google Patents

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Description

この発明は、車両用液圧ブレーキ装置に採用するカップ内径摺動型(プランジャ型とも称される)のマスタシリンダに関する。
なお、カップ内径摺動型のマスタシリンダとは、ピストンがシリンダボディに保持されたカップの内周で摺動して圧力室のブレーキ液を加圧するタイプのものを言う。
首記のカップ内径摺動型のマスタシリンダの従来技術として、例えば下記特許文献1、2に示されるものがある。
WO−02/064410(PCT/FR02/00324) 特開2001−138893号公報
特許文献1に記載されたマスタシリンダは、ピストンがシリンダボディに直接摺動案内され、そのピストンがシリンダボディに保持されたカップの内周で摺動して圧力室のブレーキ液を加圧するように構成されている。また、カップはシリンダボディの内面に形成された収納溝(環状溝)に収納され、プライマリカップの前方のシリンダ内面には、リザーバから圧力室へのブレーキ液汲み込み性を確保するためにブレーキ液の流路となす溝が設けられている。さらに、非作動時にピストンへの入力点がシリンダの摺動案内部よりも後方にあるように構成されている。
特許文献2に記載されたマスタシリンダも、ピストンの摺動案内ガイドを樹脂で形成した点は特許文献1と異なるが、その他の構成は特許文献1のマスタシリンダと大差のないものになっている。
特許文献1のマスタシリンダは、ピストンがブレーキブースタから偏荷重を受けることがある。その偏荷重によりピストンがこじられてシリンダの入口端と摺動前端部のシリンダ内面に擦りつけられ、ピストンの表面に摺動痕がつく。
シリンダの内面にブレーキ液の流路となす溝が設けられているため、ピストンはその溝のエッジにも擦りつけられることがあり、さらに、傷つき易くなっている。
また、ピストンとシリンダボディが同一材質の場合、相互摺動面の凝着も生じてピストンに大きな傷がつき、その傷により今度はゴム等で形成されたカップが傷つけられ、マスタシリンダの機能が悪化することが懸念される。
特許文献2のマスタシリンダも、非作動時にピストンへの入力点がシリンダの摺動案内部よりも後方にあるように構成されているので、入力を受けるピストンが偏荷重を受けてこじられることがあるが、この特許文献2のマスタシリンダは、ピストンの摺動案内ガイドがピストンよりも柔らかい樹脂で形成されているためピストンのこじりによる傷つきは起こり難い。しかしながら、このマスタシリンダは、ピストンの摺動案内ガイドを別途形成してシリンダボディに組み付ける必要があり、構造の複雑化や組立ての煩雑化が避けられない。
この発明は、ピストンがシリンダボディに直接摺動案内される構造をもつカップ内径摺動型マスタシリンダを、軽量、小型かつ簡素な構成でピストンに摺動痕がつかないものにしてそのマスタシリンダの信頼性を高めることを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、ピストンがシリンダボディに直接摺動案内され、そのピストンがシリンダボディに保持されたカップの内周で摺動して圧力室のブレーキ液を加圧するように構成され、さらに、非作動時にピストンへの入力点がシリンダの摺動案内部よりも後方にあるように構成されたマスタシリンダにおいて、
前記ピストンと前記シリンダボディをそれぞれアルミニウムで形成し、さらに、前記ピストンの摺動面と前記シリンダボディの摺動面の双方に陽極酸化皮膜を設け、その陽極酸化皮膜の少なくとも一方に潤滑剤を含ませ、ピストン側の陽極酸化皮膜の硬度をシリンダボディ側の陽極酸化皮膜の硬度よりも高くした
この陽極酸化皮膜に含ませる潤滑剤は、二硫化モリブデン、フッ素系樹脂、グリコール類などを使用できる。
なお、陽極酸化皮膜は、シリンダボディ側に設けても効果があるが、カップを傷つけるのはピストンであるので、摺動面の片側に設ける場合にはピストン側に設けるのがよい。
この発明は、前記シリンダボディにプライマリカップの収納溝が設けられ、その収納溝に収納されたプライマリカップの前方、後方の少なくとも一方のシリンダ内面にブレーキ液の流路になる溝が設けられるマスタシリンダに適用すると特に大きな効果を期待できる。
一般に、液圧ブレーキ装置のマスタシリンダは、潤滑性に劣るブレーキ液を使用しており、また、軽量化と防食のために、アルミニウム製のシリンダボディとアルミニウム製のピストンを組み合わせて用いており、ピストンが傷つき易い条件が揃っている。このような状況下で入力が偏荷重を受ける構成でも、ピストン又はシリンダボディ若しくはその両者の摺動面に形成した陽極酸化皮膜によって摺動面が保護され、摺動面の潤滑性も高められるため、樹脂製部品などの追加部品を設けずに軽量、小型、かつ簡素な構造でピストンの傷つきを抑制することができる。
また、陽極酸化皮膜をピストン側とシリンダボディ側の双方に設けてピストン側の陽極酸化皮膜の硬度をシリンダボディ側の陽極酸化皮膜の硬度よりも高くしたので、ピストンの傷つきがさらに減少してカップの保護がより効果的になされる。
以下、この発明のマスタシリンダの実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。図中1はシリンダボディ、2はシリンダボディ1に摺動案内されるプライマリピストン、3は内部のブレーキ液をプライマリピストン2で加圧してブレーキ液圧を発生させる第1圧力室、4はプライマリピストン2の復帰スプリング、5はプライマリピストン2の前方に配置したセカンダリピストン、6は内部のブレーキ液をセカンダリピストン5で加圧してブレーキ液圧を発生させる第2圧力室、7はセカンダリピストン5の復帰スプリング、8、9はプライマリピストン2とセカンダリピストン5にそれぞれ設けたピストンポート、10はリザーバである。
シリンダボディ1の内部には、プライマリピストン2の外周をシールするプライマリカップ11、プライマリピストン2の外周においてシリンダと大気間を遮断するセカンダリカップ12、セカンダリピストン5の外周をシールするプライマリカップ13、及びセカンダリピストン5の外周において第1圧力室3とリザーバ10との間を遮断するプレッシャカップ14を配置している。
プライマリカップ11、13、セカンダリカップ12、プレッシャカップ14は、いずれもシリンダボディ1の内周にカップ収納溝を設けてそのカップ収納溝の中に組み込んでいる。また、各プライマリカップ11、13の背後(図中右側)に、シリンダボディ1と一体の環状壁15、16を形成してこれらの壁でプライマリカップ11、13を個別に受け支えるようにしている。
環状壁15、16の内径は、プライマリピストン2、セカンダリピストン5の外周との間に若干のクリアランスが生じる大きさに設定されている。また、各環状壁15、16の後部にそれぞれ環状通路17、18を形成し、この環状通路17、18をシリンダボディ1に設けた連通路19、20を経由してリザーバ10に連通させている。
プライマリピストン2には、入力軸(図示せず)の先端を当接させる窪んだ形の入力受け部2a(ピストンへの入力点)を、内側に入り込ませて設けている。シリンダ取付面1aよりも前方にある部分はコンパクトにする必要があり、また、復帰スプリング4の設計等の制約から、入力受け部2aは、シリンダボディ1に形成されたプライマリピストン用の摺動案内部21、22の後方に位置するようにしている。23、24はセカンダリピストン用の摺動案内部である。
また、プライマリカップ11、13の前方の摺動案内部22、24の内周面には、ブレーキ液の通路となす複数の断面円弧状の溝25、26を設けている(図2、図3参照)。
シリンダボディ1とプライマリピストン2及びセカンダリピストン5は、軽量化のためにアルミニウムで形成している。また、防錆と摺動案内の円滑化のためにプライマリピストン2とセカンダリピストン5の摺動面を含む表面に、陽極酸化皮膜27、28(図4参照)を形成している。この陽極酸化皮膜27、28はどちらもアルマイト膜である。ピストン側の陽極酸化皮膜27は、シリンダボディ側の陽極酸化皮膜28よりも硬度を高くしてあり、さらに、固体潤滑剤の二硫化モリブデンを含む膜にしてある。この二硫化モリブデンを含むアルマイト膜は、テトラチオモリブデン酸アンモニュウムを用いて生成される。
なお、潤滑剤は二硫化モリブデンに限定されず、フッ素系樹脂、グリコール類なども使用できる。また、この潤滑剤を含ませるのはピストン側ではなく、シリンダボディ1側の陽極酸化皮膜28であってもよい。
以上の如く構成した例示のマスタシリンダは、プライマリピストン2がブレーキブースタから偏荷重を受けることがある。このときプライマリピストン2は、摺動案内部21の入口側と摺動案内部22の奥の側に高い面圧をもって擦りつけられ、また、溝25のエッジに対しても高い面圧をもって擦りつけられて摺動する。これにより、表面の陽極酸化皮膜(アルマイト膜)27、28は摩耗していくが、それに伴ってピストン側の陽極酸化皮膜27に含まれる二硫化モリブデンが摺動境界面に出てきて介在するので、著しい摩耗が抑えられ、各陽極酸化皮膜27、28の極端な損耗が防止される。また、摩耗が進行して摩耗粉が成長したときにも、二硫化モリブデンによる潤滑作用でピストンとシリンダが凝着することが抑制され、摺動痕が大きく成長することが抑制される。これにより、ピストンの傷付きに起因するカップの傷つきが減少し、カップによるピストン外周の気密シールが安定して維持される。
また、陽極酸化被膜に潤滑剤を含ませることは、カップの摺動抵抗を低減させスティックスリップを低減させる効果もあり、マスタシリンダの機能をより高めるものである。
この発明のマスタシリンダの一例を示す断面図 図1の一部要部を拡大して示す図 図1のIII−III線部の断面図 陽極酸化皮膜を示す拡大断面図
符号の説明
1 シリンダボディ
2 プライマリピストン
3 第1圧力室
4、7 復帰スプリング 5 セカンダリピストン
6 第2圧力室
8、9 ピストンポート
10 リザーバ
11 プライマリカップ
12 セカンダリカップ
13 プライマリカップ
14 プレッシャカップ
15、16 環状壁
17、18 環状通路
19、20 連通路
21〜24 摺動案内部
25、26 溝
27、28 陽極酸化皮膜

Claims (3)

  1. ピストンがシリンダボディに直接摺動案内され、そのピストンがシリンダボディに保持されたカップの内周で摺動して圧力室のブレーキ液を加圧するように構成され、さらに、非作動時にピストンへの入力点がシリンダの摺動案内部よりも後方にあるように構成されたマスタシリンダにおいて、
    前記ピストンと前記シリンダボディをそれぞれアルミニウムで形成し、さらに、前記ピストンの摺動面と前記シリンダボディの摺動面の双方に陽極酸化皮膜を設け、その陽極酸化皮膜の少なくとも一方に潤滑剤を含ませ、ピストン側の陽極酸化皮膜の硬度をシリンダボディ側の陽極酸化皮膜の硬度よりも高くしたことを特徴とするマスタシリンダ。
  2. 前記潤滑剤が、二硫化モリブデン、フッ素系樹脂、グリコール類のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のマスタシリンダ。
  3. 前記シリンダボディにプライマリカップの収納溝が設けられ、その収納溝に収納されたプライマリカップの前方、後方の少なくとも一方のシリンダ内面にブレーキ液の流路になる溝が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマスタシリンダ。
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