JP4239478B2 - 変速機ケース - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両に搭載される変速機に関し、特に変速機のケース構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載される変速機としての自動変速機は、一般に発進装置を構成する流体継手、トルクコンバータ等の流体伝動装置と、プラネタリギヤセットと油圧作動のクラッチ及びブレーキからなる変速機構とから構成され、これら流体伝動装置と変速機構は、それぞれコンバータハウジングと変速機構ケース内に収容されている。変速機構ケース内は、変速機構各部の潤滑と冷却のために変速機作動油(ATF)を循環させる油路の一部を構成する空間となることから、変速機外部に対する油密な空間とされ、コンバータハウジングは、単に流体伝動装置の外側を覆い、自動変速機を機関に連結する構造部材とされることから、変速機内空間とは隔絶された別空間とされる。このような変速機構ケース内空間とコンバータハウジング内空間とは、通常、変速機構のクラッチやブレーキを作動させる各油圧サーボや流体伝動装置更には変速機構各部に変速機作動油を供給するための油圧源としてのオイルポンプのボディを隔壁として隔絶されている。
【0003】
ところで、車両に搭載される自動変速機のケース(本明細書において、コンバータハウジングと変速機構ケースを総称して自動変速機ケースという)は、特にFR(フロントエンジンリヤドライブ)車用の縦置式のものにあっては、コンバータハウジング部が截頭円錐形で軸方向長の短い形状であることから、本質的に強度が大きい部分であるのに対して、変速機構ケース部は細長い概ね円筒形となることから、強度が低い部分である。こうした事情から、従来、変速機構ケース部の強度を確保すべく、ケース壁の肉厚の増加やリブ配置の工夫による強度確保対策がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような強度維持対策は、通常の車両走行時の振動や遠心力により自動変速機ケースにかかる荷重に対してそれ自体の変形や破損を防止する上では有効なものである。しかしながら、自動変速機ケースを機関とプロペラシャフトとの間にあって荷重を受ける動力伝達系の構造材としてみたとき、特に車両に極端に大きなオフセット衝撃荷重が作用することを想定した場合には、こうした荷重負荷による車両側部材との衝突にも耐える構造材としての強度を維持することは極めて困難である。こうした衝撃荷重に対する強度維持は、従来のような肉厚の増加対策では、ケース鋳造時の引け巣の発生、極端な重量増加等の理由から自ずと限界があるばかりでなく、そうした問題を解決したとしても、衝撃荷重の大きさによっては、破損を防ぎ得る保証とはなり得ない。同様のことが、発進装置として乾式クラッチを内包するクラッチハウジングを変速機構を内包する変速機構ケースの前部に備える同様の構造の手動変速機ケースについても言える。
【0005】
このような事情に鑑み、本発明は、変速機ケースの強度補強による破損防止という既成概念から発想を転換して、破損自体は回避し難いものとの観点に立ち、破損の影響を最小限に抑える構造を実現する変速機ケースを提供することを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、機関に連結され、発進装置を内包するハウジングと、該ハウジングに連結され、油密状態に変速機構を内包する変速機構ケースとを備える変速機ケースにおいて、前記ハウジングに、該ハウジングの周壁を貫通するスリットを形成し、前記スリットが、前記変速機ケースに作用する衝撃荷重による応力の集中部を構成したことを主たる特徴とする。この場合の前記応力の集中部は、変速機ケースの軸線に対して水平方向にオフセットして作用する荷重により生じる応力の集中部とするのがより現実的である。
【0007】
上記の構成において、具体的には、前記応力の集中部を構成する前記スリットは、ハウジングの側部に設けられ、周方向に延びる構成とすることが望ましい。更に、前記スリットは、ハウジングの両側部に形成されるのが有効である。また、必要に応じて、前記スリットは、遮蔽材で被蓋された構成とすることができる。上記の各構成は、特に、変速機が車両の前後方向に長い縦置き式の自動変速機であって、発進装置が流体伝動装置である場合に有効である。
【0008】
上記の各構成を総合して、具体的には、機関に連結され、発進装置を内包するハウジングと、該ハウジングに連結され、油密状態に変速機構を内包する変速機構ケースとを備える変速機ケースにおいて、前記ハウジングの側部の両側に、周方向に延びるハウジングの周壁を貫通するスリットを有する構成とすることができる。
【0009】
【作用及び発明の効果】
本発明の請求項1記載の構成では、変速機ケースに大きな衝撃荷重が作用した場合に、ハウジングに形成した応力の集中部が変速機ケース全体を通じた脆弱部として機能するため、荷重による応力が変速機ケースの耐性を超えるような場合でも、ハウジング部が破損することで衝撃が吸収され、変速機構ケース部の破損が防止される。したがって、この構成によれば、変速機ケースの破損が避けられない状況下でも、破損箇所を内部に油の存在しないハウジング部に限定することができ、油密構造である変速機構ケース部の破損を防いで、油漏れを防ぐことができ、変速機全体でみたときの破損による影響を最小限に抑えることができる。
また、ハウジングの周壁を貫通するスリットにより前記応力の集中部を構成したので、極めて単純な構成で応力集中部を形成することができる。また、応力集中部としてのスリットを通気孔として、ハウジング内で発熱する発進装置の冷却に利用することができ、更に、ハウジング壁のスリット分の壁肉の減少により、変速機ケースの軽量化にもつながる。
【0010】
次に、請求項2記載の構成では、応力の集中部を、変速機ケースの破損が最も懸念されるオフセット方向の過荷重に対して有効に機能するものとすることができる。
【0012】
また、請求項記載の構成では、スリットをオフセット荷重負荷に有効に機能する応力集中部とすることができる。
【0013】
また、請求項記載の構成では、変速機にかかる左右いずれの側にずれたオフセット荷重に対しても同様にスリットをオフセット荷重に有効に機能する応力集中部とすることができる。
【0014】
また、請求項記載の構成では、ハウジング内への異物の侵入を防ぎながら、応力集中部を通しての変速機からのノイズ漏れも防ぐことができる。
【0015】
また、請求項記載の構成では、車両の前後方向に長いことで特にオフセット荷重負荷時の破損の可能性が懸念される縦置き式の自動変速機からの油漏れを防いで、変速機全体でみたときの破損による影響を最小限に抑えることができる。
【0016】
また、変速機ケースに大きなオフセット衝撃荷重が作用した場合に、ハウジングの両側に形成したスリットが変速機ケース全体を通じた脆弱部として機能するため、オフセット荷重による応力が変速機ケースの耐性を超えるような場合でも、ハウジング部が破損することで衝撃が吸収され、変速機構ケース部の破損が防止される。したがって、この構成によれば、大きなオフセット荷重負荷により変速機ケースの破損が避けられない状況下でも、破損箇所を内部に油の存在しないハウジング部に限定することができ、油密構造である変速機構ケース部の破損を防いで、油漏れを防ぐことができ、変速機全体でみたときの破損による影響を最小限に抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿い、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の適用に係る自動変速機の軸方向部分断面(自動変速機ケース部分の断面にのみハッチングを付す)を示す。図に示すように、この実施形態の自動変速機は、図示しないエンジン等の機関に連結され、流体伝動装置としてのトルクコンバータT(図には断面の外形のみを示す)を内包するコンバータハウジング1と、このコンバータハウジングに連結され、油密状態に変速機構Mを内包する変速機構ケース2とからなる自動変速機ケースCを備える。
【0018】
コンバータハウジング1は、トルクコンバータTの全周を囲うように、機関との合わせ面側(図示左側)が大径の開口とされ、変速機構ケース2との合わせ面側が小径の開口とされ、壁厚がほぼ一様な中空の概ね截頭円錐形の筒状とされている。また、ハウジングの上部と下部は、外面側に設けられた軸線方向に延びる複数のリブで補強されている。
【0019】
変速機構ケース2は、コンバータハウジング1との合わせ面側が開口し、図示しない後端部側が軸通し孔を除いて閉鎖され、底面を除く周面が後方に向けて緩やかな勾配で縮径する中空有底の概ね円筒形とされ、底面は変速機構の油圧制御装置を構成するバルブボディVを嵌め込む開口を有し、その周囲は、バルブボディVの取付け面を構成すべく平面とされている。変速機構ケース2のコンバータハウジング1との合わせ面側の開口部の内周側には、オイルポンプ嵌め込み用の円形孔21が形成されている。
【0020】
コンバータハウジング1と変速機構ケース2は、それらの合わせ面から径方向内外に張り出すフランジ部を複数のボルトにより締結して相互に固定され、それらの間にコンバータハウジング1と変速機構ケース2とを隔てる隔壁を構成し、かつトルクコンバータT及び変速機構Mの軸のサポートを構成するオイルポンプPが配置されている。オイルポンプPは、ポンプ歯車対と、ポンプ歯車対を内蔵し、吸込み及び吐出し油路並びに作動油の供給油路を形成され、中心に軸通し孔31が形成された概ね円板状のオイルポンプボディ3と、そのポンプ歯車収容部の端面を閉じる円板状の蓋部と、蓋部から軸線方向に延び出し、中心に軸通し孔を形成され、前記供給油路につながる油路を形成されたボス部とを有するオイルポンプカバー4とで構成されている。
【0021】
オイルポンプボディ3の外径は、変速機構ケース2の開口部内側の円形孔21の内径に符合するものとされ、オイルポンプボディ3と変速機構ケース2の嵌め合い部の内外周面間は、オーリング5により密封されている。また、オイルポンプボディ3の軸通し孔31に挿通され、トルクコンバータTのポンプシェルに連結されたポンプハブは、オイルポンプ歯車に連結され、ポンプハブの外周面とオイルポンプボディ3の軸通し孔31の内周面間は、オイルシール6により密封されている。こうしてコンバータハウジング1と変速機構ケース2とは、オイルポンプボディ3を隔壁として油密に隔てられ、軸内油路からの油が放出される変速機構ケース2内と、軸内油路につながるトルクコンバータT内が油の流動空間となるのに対して、トルクコンバータTを囲むコンバータハウジング1内空間は、油の存在しない空間となる。
【0022】
本発明は、こうした自動変速機ケースC内空間の特質に着目し、自動変速機ケースCの破損が避けられないものとする場合に、コンバータハウジング1部の破損と、変速機構ケース2部の破損のいずれがより自動変速機の損傷による影響を少なく抑え得るかを考量して、オイル漏れの発生を防ぐことができることがより影響を少なくできるとの判断により、コンバータハウジング1部を変速機構ケース2部を保護するためのクラッシュ部とする構成を採るものである。
【0023】
こうした意図の基に、図2及び図3に左右側面を示すように、本発明に従い、コンバータハウジング1に、自動変速機に作用する衝撃荷重による応力の集中部11が形成されている。この応力の集中部は、コンバータハウジング1の強度を超える荷重が作用したときに、確実にその部分を起点としてひび割れ等の破損を生じさせることを意図するもので、自動変速機ケースCの軸線に対して水平方向にオフセットして作用する荷重により生じる応力の集中部を構成するものである。
【0024】
この応力の集中部は、本形態では、図2に孔形状をハッチングを付して示し、図4に断面構成を示すように、コンバータハウジング1の周壁を貫通する長円形のスリット11で構成されている。ここに、スリット11を周壁を貫通するものとしている理由は、コンバータハウジング1の周壁に開口部が生じることを嫌って、例えばスリット11部に鋳造時の材料の流れを確保し得る程度の薄肉の壁を残した場合、薄肉の壁が応力を分散させてしまう結果、十分な応力集中部としてそこから破損を生じさせることを保証する機能を果たさないことが検証されたことによる。
【0025】
スリット11は、コンバータハウジング1の側部の軸方向ほぼ中央部に設けられ、周方向に延びている。このスリット11の周方向長さは、破損発生までの強度を規定するものであり、車両の通常走行時にかかる各種荷重による応力に十分に耐え、過荷重負荷時に変速機構ケース2破損が生じないうちに破損が始まる強度との兼合いから定まるもので、コンバータハウジング1のスリット形成部の全周方向長さに対する比率として捉えられるものである。また、スリット11の幅は、必ずしも絶対的な寸法があるものでも、スリット11の長さとの関係から導き出されるものでもない。しかしながら、検証によると、通常の各種荷重による応力には問題ない強度を保ち、過荷重負荷時には確実に破損が始まるスリット形状として、例えば10cmのスリット長の両端を半径5mmの円弧でつないだ形状が所期の目的を達成することが確認された。
【0026】
また、スリット11は、左右いずれの方向にずれたオフセット荷重負荷にも均等に作用させるべく、図2及び図3に示す両側面形状を対比して分かるように、コンバータハウジング1の両側部の実質上対称位置に形成されている。詳しくは、衝撃荷重がケースの軸先に対して水平方向にオフセットして作用した場合、ケースにモーメントが作用し、オフセットしている側では圧縮荷重が、また反対側では引張荷重が作用する。そしてケースは引張荷重を受ける側のスリット11部を起点として破損する。そこで、こうしたスリット11の対称配置により、自動変速機が右側(図2に示す面側)にずれた荷重を受けた場合には、その反対側の左側(図3に示す面側)のスリット11が拡開されることでその部分からの破損が生じ、逆に左側(図3に示す面側)にずれた荷重を受けた場合には、その反対側の右側(図2に示す面側)のスリット11が拡開されることでその部分からの破損が生じことになる。
【0027】
ところで、このようにコンバータハウジング1を貫通するスリット11を設けた場合、スリット11が通気孔として作用し、トルクコンバータTの冷却に役立つものとなるが、反面、変速機構Mからコンバータハウジング1に伝播するノイズやトルクコンバータTが発するノイズがスリット11を通して外部に漏れることが懸念される場合や、スリット11を通しての異物や雨水の侵入が問題となることも考えられないでもない。こうした問題への対処策としては、図3及び図4に例示するように、スリット11を遮蔽材12で被蓋することもできる。こうした遮蔽材12は、適宜の材料の単なる詰め物とすることもできるが、ここに例示の遮蔽材12は、取付け作業の能率を考慮して、スリット11の外面側に添接させてスリット11の開口面を覆う合成樹脂材等からなる蓋とされ、抜け止めのために蓋面12aの両側から延び出す可撓性を有する複数(本例において合計8本)の足部12bの先端にスリット11の内側角部に係合する抜け止め爪部12cを持つものとされている。
【0028】
こうした遮蔽材12は、たとえそれが上記例示の蓋とは異なり、スリット11の孔部を満たす充填材のようなものであっても、こうした詰め物は、オフセット荷重負荷による破損につながるスリット11の幅方向の広がり変形を妨げるものとはならないため、スリット11の応力集中部としての機能に格別影響を与えるものとはならない。
【0029】
以上詳述したように、本実施形態の構成では、自動変速機ケースCにその破損が最も懸念される大きなオフセット衝撃荷重が作用した場合に、コンバータハウジング1に形成した周方向に長いスリット11が自動変速機ケースC全体を通じたオフセット荷重に対する脆弱部として機能するため、荷重による応力が自動変速機ケースCの耐性を超えるような場合でも、コンバータハウジング1部がスリット11を起点として破損することで衝撃が吸収され、変速機構ケース2部の破損が防止される。したがって、この構成によれば、自動変速機ケースCの破損が避けられない状況下でも、破損箇所を内部に油の存在しないコンバータハウジング1部に限定することができ、油密構造である変速機構ケース2部の破損を防いで、油漏れを防ぐことができ、自動変速機全体でみたときの損傷による影響を最小限に抑えることができる。
【0030】
また、応力集中部をスリット11とすることで、極めて単純な構成で応力集中部を形成することができる。また、スリット11を通気部として、コンバータハウジング1内で発熱するトルクコンバータTの冷却に利用することができ、更に、コンバータハウジング1壁のスリット11分の壁肉の減少により、自動変速機ケースCの軽量化にもつながる。更に、スリット11がコンバータハウジングに対して左右対称に設けられることで、左右いずれの方向にずれたオフセット荷重に対しても同様にスリット11をオフセット荷重に有効に機能する応力集中部とすることができる。
【0031】
そして、スリット11を遮蔽材12で被蓋した場合、コンバータハウジング1内への異物の侵入を防ぎながら、応力集中部を通しての自動変速機からのノイズ漏れも防ぐことができる。
【0032】
以上、本発明を一実施形態に基づき詳説したが、本発明は例示の自動変速機に限らず、他の種々の異なる構成の自動変速機、例えば4輪駆動(4WD)車用の変速機やフロントエンジンフロントドライブ(FF)車用の変速機、更には、ハウジング内に内包される発進装置を乾式クラッチとする手動変速機等、他の形式の変速機に広く適用可能なものである。また、例示の実施形態では、スリット11を厳密にコンバータハウジング1の周方向に延びるものとしたが、コンバータハウジングの形状に規制されて、こうした配置が採れない場合に、規制部を迂回するようなスリットの傾斜配置や形状の屈曲又は湾曲等の変更も当然に本発明の概念に包含される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用に係る自動変速機の軸方向部分断面図である。
【図2】実施形態の自動変速機ケースのコンバータハウジングの右側面図である。
【図3】実施形態のコンバータハウジングの左側面図である。
【図4】実施形態のコンバータハウジングの部分断面である。
【符号の説明】
C 自動変速機ケース(変速機ケース)
T トルクコンバータ(流体伝動装置、発進装置)
M 変速機構
1 コンバータハウジング(ハウジング)
2 変速機構ケース
11 スリット(応力の集中部)
12 遮蔽材

Claims (6)

  1. 機関に連結され、発進装置を内包するハウジングと、該ハウジングに連結され、油密状態に変速機構を内包する変速機構ケースとを備える変速機ケースにおいて、
    前記ハウジングに、該ハウジングの周壁を貫通するスリットを形成し、
    前記スリットが、前記変速機ケースに作用する衝撃荷重による応力の集中部を構成することを特徴とする変速機ケース。
  2. 前記応力の集中部は、前記変速機ケースの軸線に対して水平方向にオフセットして作用する荷重により生じる応力の集中部である、請求項1記載の変速機ケース。
  3. 前記スリットは、前記ハウジングの側部に設けられ、周方向に延びる、請求項1又は2記載の変速機ケース。
  4. 前記スリットは、前記ハウジングの両側部に形成された、請求項3記載の変速機ケース。
  5. 前記スリットは、遮蔽材で被蓋された、請求項1〜4記載のいずれか1項記載の変速機ケース。
  6. 前記変速機構は、車両の前後方向に長い縦置き式の自動変速機構であって、前記発進装置は流体伝動装置である、請求項1〜5のいずれか1項記載の変速機ケース。
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