JP4238602B2 - 温水洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洋風便器に設置され、人体の臀部に向ってノズルから温水を噴出させて洗浄を行う温水洗浄装置(衛生洗浄装置、局部洗浄装置とも称されることがある。)に関する。詳しくは、設定されている洗浄強さを使用者に認識させる洗浄強さ報知手段を備えた温水洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
温水洗浄装置は、周知のとおり温水タンクあるいは給湯管などの温水源からの温水をポンプ又は給湯水圧を利用して洗浄ノズルに導き、該洗浄ノズル先端の噴出口から上方ないし斜め上方に噴出させるよう構成されている。
【0003】
従来の温水洗浄装置の一例(特開平11−181860号公報)について第6図を参照して説明する。
【0004】
第6図(a)は、便座ボックスを用いて洋風便器に温水洗浄装置を取り付けた従来例を示す斜視図であり、この便座ボックス10は、洋風便器11の便鉢の後部上面に設置される本体12と、本体12から張り出す張出部13とを有し、この張出部13の上面にスイッチパネル(銘板)14が設けられている。
【0005】
便座ボックス本体12には、洗浄ノズル15,16及び温風乾燥ファン(図示略)等が設けられている。また、この本体12には、便座17、便蓋18が上下方向に回動可能に取り付けられている。19は洋風便器11の最後部上面に設置されたロータンクを示す。
【0006】
張出部上面のスイッチパネル14には、第6図(b)に示す如く、肛門洗浄(シャワー洗浄)、ビデ洗浄、温風乾燥等の作動をストップさせるストップスイッチ20、肛門洗浄用操作スイッチ21、ビデ洗浄用操作スイッチ22、温風を吹き出させるドライスイッチ23、洗浄の広がりを調整するためのワイド洗浄入/切スイッチ24、洗浄位置前進スイッチ25、その後退スイッチ26、便座の温度を調整するための便座温度調節スイッチ27、洗浄強さを調整するダイヤル28、シャワー等の水温を調整する温水温度調節スイッチ29等が配置されている。
【0007】
ダイヤル28の外周縁には、ダイヤル28の指向方向の指示部28aが設けられている。スイッチパネル14の表面には、ダイヤル28の外周に沿って、略半円弧状の曲線28bが設けられている。この曲線28bは、時計回り方向に次第に線幅が大きくなっている。
【0008】
このような温水洗浄装置において、ダイヤル28の指向方向指示部28aが曲線28bのどの位置を指向しているかによって、現在設定されている洗浄強さを認識することができる。
【0009】
また、特開平11−52892号公報には、リモコンに洗浄の弱スイッチ、中スイッチ及び強スイッチを配置すると共に、操作されたスイッチを点灯させ、作動中の機能を識別できるよう構成した温水洗浄装置が記載されている。
【0010】
第7図は同号公報のリモコンの正面図である。このリモコン34は、肛門洗浄水を噴出させるためのシャワー操作部36、ビデ洗浄水を噴出させるためのチャーム操作部38、乾燥用の温風を吹き出させるためのドライ操作部40、衛生洗浄装置における各種動作を停止させるためのストップスイッチ42、ノズルの前後位置を調整するための前後位置調節スイッチ44a,44b、ノズルからの洗浄水を広く噴出させて局部洗浄させるためのワイド洗浄をON、OFFさせるためのワイド洗浄入/切スイッチ46、便座を開閉作動させるための便座開閉スイッチ48及び便器のフラッシュ洗浄を行わせるための大用フラッシュスイッチ50a及び小用フラッシュスイッチ50bを備えている。
【0011】
シャワー操作部36及びチャーム操作部38は、洗浄水の噴出強さを弱、中、強にそれぞれ選択するスイッチ36a、36b、36c及び38a、38b、38cから成っている。またドライ操作部40は、乾燥用温風の吹出強さ(吹出空気量)を弱、中、強に選択するスイッチ40a、40b、40cから成っている。
【0012】
各スイッチ36a〜36c、38a〜38c、40a〜40cの裏側には、光源が設けられている。これらのスイッチ36a〜36c、38a〜38c、40a〜40cのうちの1個を操作すると、操作したスイッチの裏側の光源が点灯される。これにより、選択した洗浄強さ(温水の噴出強さ)を知ることができる。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−181860号
【特許文献2】
特開平11−52892号
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平11−181860号公報のように、ダイヤル28の指向方向指示部28aの向きによってシャワー洗浄やビデ洗浄の洗浄強さを表示する温水洗浄装置にあっては、このダイヤル28を注意して見ない限り、使用者は設定されている洗浄強さが分らない。このため、設定されている洗浄強さを認識することなく、洗浄用のスイッチ2又は3を操作し、予期せず温水が強く噴出して不快な思いをすることがある。
【0015】
一方、特開平11−52892号公報のように洗浄水の噴出強さ毎にスイッチを設けると、スイッチの数が多くなり、コスト高となったり、リモコンを小型化しにくくなることがある。
【0016】
本発明は上記問題点を解決し、設定されている洗浄強さを使用者が認識し易く、しかもスイッチの個数が少なくて足りる温水洗浄装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)の温水洗浄装置は、温水洗浄の強さを調節する洗浄強さ調節手段と、洗浄を開始させる洗浄スイッチと、洗浄を停止させるストップスイッチとを有する温水洗浄装置において、設定されている洗浄強さを使用者に認識させる洗浄強さ報知手段を有しており、該洗浄スイッチが操作されたときに該洗浄強さ報知手段が作動する温水洗浄装置であって、該洗浄スイッチの操作前に前記洗浄強さ調節手段が操作された場合、その後、所定時間内に洗浄スイッチが操作されたときには、該洗浄強さ報知手段は作動せず、設定されている温水洗浄強さで洗浄作動することを特徴とするものである。
本発明(請求項2)の温水洗浄装置は、温水洗浄の強さを調節する洗浄強さ調節手段と、洗浄を開始させる洗浄スイッチと、洗浄を停止させるストップスイッチとを有する温水洗浄装置において、設定されている洗浄強さを使用者に認識させる洗浄強さ報知手段を有しており、該洗浄スイッチが操作されたときに該洗浄強さ報知手段が作動する温水洗浄装置であって、前記ストップスイッチが操作された後に所定時間内に該洗浄スイッチが操作された場合には、該洗浄強さ報知手段は作動せず、設定されている温水洗浄強さで洗浄作動することを特徴とするものである。
本発明(請求項3)の温水洗浄装置は、温水洗浄の強さを調節する洗浄強さ調節手段と、洗浄を開始させる洗浄スイッチと、洗浄を停止させるストップスイッチとを有する温水洗浄装置において、設定されている洗浄強さを使用者に認識させる洗浄強さ報知手段を有しており、該洗浄スイッチが操作されたときに該洗浄強さ報知手段が作動する温水洗浄装置であって、該温水洗浄装置は着座検知手段を有しており、着座中における2回目以降の 温水洗浄操作のときには該洗浄強さ報知手段が作動することなく洗浄作動することを特徴とするものである。
請求項4の温水洗浄装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、該洗浄スイッチが操作されると該洗浄強さ報知手段が作動し、その後所定時間が経過すると洗浄が開始することを特徴とするものである。
請求項5の温水洗浄装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、該洗浄スイッチが操作されると該洗浄強さ報知手段が作動し、その後さらに該洗浄スイッチが操作されると、洗浄が開始することを特徴とするものである。
請求項6の温水洗浄装置は、請求項1ないし5のいずれか1項において、着座検知手段が設けられており、前記洗浄強さ調節手段が操作された後所定時間以上非着座状態となった場合には、その後洗浄スイッチが操作されたときに前記洗浄強さ報知手段が作動することを特徴とするものである。
請求項7の温水洗浄装置は、請求項1ないし6のいずれか1項において、洗浄強さ調節手段で設定された洗浄強さが所定強さ以上である場合に限り前記洗浄強さ報知手段の作動が実行されることを特徴とするものである。
請求項8の温水洗浄装置は、請求項1ないし6のいずれか1項において、前記洗浄強さ調節手段で設定された洗浄強さにかかわりなく前記浄強さ報知手段が作動することを特徴とするものである。
請求項9の温水洗浄装置は、請求項1ないし8のいずれか1項において、前記洗浄強さ報知手段は音、光又は振動により洗浄強さを報知するものであることを特徴とするものである。
【0018】
発明(請求項1〜3)の温水洗浄装置は、温水洗浄の強さを調節する洗浄強さ調節手段と、洗浄を開始させる洗浄スイッチと、洗浄を停止させるストップスイッチとを有する温水洗浄装置において、設定されている洗浄強さを使用者に認識させる洗浄強さ報知手段を有しており、該洗浄スイッチが操作されたときに該洗浄強さ報知手段が作動するものである。
【0019】
かかる請求項1〜3の温水洗浄装置によれば、使用者は設定されている洗浄強さを洗浄開始時に確実に認識することができる。
【0020】
この請求項2の温水洗浄装置にあっては、該洗浄スイッチが操作されると該洗浄強さ報知手段が作動し、その後さらに該洗浄スイッチが操作されると、洗浄が開始するよう構成されてもよい(請求項)。このように構成すると、洗浄スイッチが操作されると、洗浄強さ報知手段は作動するが、再度洗浄スイッチが操作されるまで洗浄は開始されない。従って、洗浄強さが意に沿わない場合は洗浄強さを調節し直してから洗浄を開始させることができ、予期せぬ洗浄強さで温水が噴出して不快な思いをすることが防止される。
【0021】
また、請求項1〜3の温水洗浄装置にあっては、該洗浄スイッチが操作されると該洗浄強さ報知手段が作動し、その後所定時間が経過すると洗浄が開始するよう構成されてもよい(請求項4)。このように構成すると、洗浄スイッチを操作して洗浄強さ報知手段が作動してから洗浄が開始するまでの所定時間内に、洗浄強さ調節手段を調節することができる。この所定時間が経過すると、自動的に温水洗浄が開始するので、改めて洗浄スイッチを操作することが不要である。
【0022】
請求項の温水洗浄装置にあっては、該洗浄スイッチの操作前に洗浄強さ調節手段が操作された場合、その後、所定時間内に洗浄スイッチが操作されたときには、該洗浄強さ報知手段は作動せず、設定されている温水洗浄強さで洗浄作動する。
【0023】
このように構成したことにより、使用者が予め洗浄強さ調節手段を調節してから洗浄スイッチを操作した場合は、洗浄強さ報知手段が作動することなく直ちに洗浄が開始される。従って、使用者は、自分が知っている洗浄強さを改めて報知されることがない。また、洗浄開始までしばらく待たされたりすることを防止することもできる。
【0024】
請求項の温水洗浄装置にあっては、ストップスイッチが操作された後に所定時間内に洗浄スイッチが操作された場合には、洗浄強さ報知手段は作動せず、設定されている温水洗浄強さで洗浄作動する。
【0025】
このように構成したことにより、ストップスイッチを操作して第1回目の洗浄を終了させた後に、再洗浄すべく再度洗浄スイッチを操作すると、第1回目の洗浄の際に設定された洗浄強さで直ちに洗浄が再開される。第3回目以降の洗浄の際も同様である。
【0026】
請求項の温水洗浄装置においては、着座中における2回目以降の温水洗浄操作のときには洗浄強さ報知手段が作動することなく洗浄が開始する。
【0027】
このように構成したことにより、一度洗浄を終了した後に再度洗浄スイッチを操作すると、洗浄強さ報知手段が作動することなく、最初の洗浄の際に設定された洗浄強さで直ちに洗浄が再開される。
【0028】
請求項ないしの温水洗浄装置においては、洗浄強さ調節手段が操作された後所定時間以上非着座状態となった場合には、その後洗浄スイッチが操作されたときに洗浄強さ報知手段が作動するよう構成してもよい(請求項)。この場合の所定時間とは、使用者が入れ替わる程度の時間であり、例えば10〜30秒の間から選択される。
【0029】
このように構成した場合、前の使用者が便座から離れてから次の使用者が着座するまでには該所定時間以上経過しているため、該次の使用者が洗浄スイッチを操作したときに、確実に洗浄強さ報知手段が作動する。なお、洗浄強さ調節後に着座者が例えばペーパー交換等のために若干の間腰を浮かす程度の短時間(該所定時間よりも短い時間)の非着座があっても、洗浄スイッチ操作時に洗浄強さ報知手段は作動しない。
【0030】
本発明の温水洗浄装置は、洗浄強さ調節手段で設定された洗浄強さが所定強さ以上である場合に洗浄強さ報知手段が作動するようにしてもよく(請求項)、洗浄強さ調節手段で設定された洗浄強さにかかわりなく洗浄強さ報知手段が作動するようにしてもよい(請求項)。
【0031】
本発明の洗浄強さ報知手段は音、光又は振動により洗浄強さを報知するものであることが好ましい(請求項)。この振動としては便座の振動が好適である。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して参考例及び本発明の実施の形態について説明する。
【0033】
第1図は参考例及び実施の形態に係る温水洗浄装置のリモコンの正面図であり、第2図は参考例に係る温水洗浄装置の作動内容を示すフローチャートである。
【0034】
なお、本参考例及び実施の形態に係る温水洗浄装置のリモコン以外の構成は、便座の裏側に着座センサを設けた他は第6図に示す従来の温水洗浄装置と同様であるため、これらの構成の説明は省略する。
【0035】
リモコン1の正面の下部には、シャワースイッチ2と、ビデスイッチ3と、シャワー洗浄及びビデ洗浄を停止させるためのストップスイッチ4と、シャワー洗浄及びビデ洗浄の洗浄強さを調節するための洗浄強さ調節ダイヤル5が設けられている。
【0036】
リモコン1の正面の上部には液晶よりなる表示画面6が設けられている。この画面6には、洗浄強さ報知手段としての洗浄強さ表示部7が表示されている。この洗浄強さ表示部7は右側に行くに従って高くなる点灯/消灯可能な6本のバーからなっている。これらのバーの点灯状態は、ダイヤル5の操作に応じて変化するように構成されている。即ち、ダイヤル5を最も反時計方向に回転させると左端にある最も短いバーのみが点灯し、ダイヤル5を時計方向に回転させるに従って順次右隣のバーが点灯して行き、ダイヤル5を最も時計方向に回転させると全てのバーが点灯するようになっている。この画面6の洗浄強さ表示部7以外の部分には、必要に応じて日付、曜日、時刻、温水タンク(図示略)内の温水の水温、便座温度等が表示されるようになっている。
【0037】
リモコン1の上面には、大用フラッシュスイッチ8a及び小用フラッシュスイッチ8bの2個のフラッシュスイッチ8と、便座/便蓋開閉スイッチ9とが設けられている。
【0038】
かかる構成のリモコンを有した参考例に係る温水洗浄装置の作動内容を第2図を用いて説明する。
【0039】
温水洗浄装置の電源がONとされた状態において、まずステップ60において、着座センサがONかOFFかが判定される。着座センサがOFFの場合は、着座センサがONとなるまで待機する。
【0040】
着座センサのONが検出されるとステップ60からステップ61に進み、その時点でのダイヤル5の洗浄強さを洗浄強さ表示部7にて表示した後、ステップ62に進む。
【0041】
このステップ62では、依然として着座センサがONの状態が継続しているかどうかを判定する。着座センサがONである場合、ステップ63に進み、ダイヤル5が操作されて洗浄強さが変更されたかどうかチェックし、洗浄強さに変更がなければステップ62に戻る。洗浄強さが変更された場合には、ステップ64にて表示部7の表示を変更した後、ステップ62に戻る。
【0042】
ステップ62にて着座センサのOFFが検出されると、ステップ62から65に進み、洗浄強さ表示部7を消灯させてから、ステップ60に戻る。なお、ステップ62〜64の間にシャワースイッチ2又はビデスイッチ3が押されると、温
水がノズルから噴出し、ストップスイッチ4が押されると温水噴出が停止する。
【0043】
上記の通り、本参考例に係る温水洗浄装置によると、着座センサがONの状態となっている間、即ち、使用者が着座している間、リモコン1の画面6上に洗浄強さ表示部7が点灯しているため、使用者は設定されている洗浄強さを確実に認識することができる。従って、設定されている洗浄強さが意に沿わない場合、使用者は洗浄を開始する前に、余裕をもってダイヤル5を操作し、洗浄強さを調節しておくことができる。また、非着座時には洗浄強さ表示部7が点灯しないため、省エネルギー化が図れると共に、画面6内の他の表示が見やすくなる。
【0044】
第3図は請求項4,5の実施の形態に係る温水洗浄装置の作動内容を示すフローチャートである。まずステップ70において、シャワースイッチ2又はビデスイッチ3が操作されたかどうかが判定され、スイッチ2又は3が操作されるまで待機する。
【0045】
スイッチ2又は3が操作されると、ステップ70からステップ71に進み、洗浄強さ表示部7を点灯させた後、ステップ72に進む。
【0046】
このステップ72では、上記スイッチ2又は3が操作されてから5秒が経過したかどうかを判定する。
【0047】
ステップ72において、スイッチ2又は3を操作してから5秒経過していないときは、このステップ72からステップ73に進み、スイッチ2又は3を再度押したかどうかを判定する。再押していないときにはステップ73からステップ72に戻る。再度押したときは、このステップ73からステップ74に進み、洗浄ノズル15又は16から温水を噴出させる。ステップ72において5秒を経過したときは、ステップ72からステップ74に進み、洗浄ノズル15又は16から温水を噴出させる。
【0048】
ステップ74にて温水を噴出させた後は、ステップ75に進み、ストップスイッチ4が押されると温水噴出を停止すると共に表示部7を消灯し(ステップ76)、次いでステップ70に戻る。なお、図示はしないが、ステップ72〜75の間にダイヤル5が操作されたときには、前記ステップ63,64の場合と同様に、表示部7の表示を訂正する。
【0049】
この第3図の作動内容にあっては、シャワースイッチ2又はビデスイッチ3を操作すると画面6の洗浄強さ表示部7が点灯するため、使用者は確実に設定されている洗浄強さを認識することができる。また、洗浄強さ表示部7が点灯してから5秒間は洗浄が開始されないため、この間にダイヤル5を回転させて洗浄強さを調節することができる。このため、予期せぬ洗浄強さの温水が直ちに噴出して使用者が不快な思いをすることが防止される。なお、スイッチ2又は3の操作後5秒経過前であっても、予め設定されている洗浄強さが使用者の意に沿っている場合や、洗浄強さの調節が早期に完了した場合には、シャワースイッチ2又はビデスイッチ3を再度操作することにより、直ちに洗浄が開始される。このため、洗浄開始まで5秒間待たされることをなくすことができる。なお、本作動内容における5秒は一例であって、これに限定されるものではなく、好ましくは3〜10秒程度の間から選定されればよい。
【0050】
第4図は請求項2,3,6の実施の形態を示している。
【0051】
第3図では、ストップスイッチ4を押すと、温水噴出を停止すると共に表示部7を消灯し、ステップ76からステップ70に戻り、再度同一の制御を行うようにしているが、第4図の実施の形態では、第1回目洗浄から短時間のうちに第2回目以降の再洗浄を行うときには、5秒待機を行うことなくスイッチ2,3の操作後、直ちに温水噴出を行うようにしている(請求項)。
【0052】
第4図では、前回の温水洗浄の停止(ステップ75,76)後、ステップ77,78に進み、20秒間待機し、この間にスイッチ2,3が押されなければ、ステップ78からステップ70に戻る。また、この間にスイッチ2,3が押されたときには、ステップ77からステップ79を経てステップ74に進み、直ちに表示部7を点灯すると共に、温水噴出を開始する。
【0053】
なお、図示はしないが、ステップ77〜79の間にダイヤル5が操作されたときには、ステップ79での表示は変更後の洗浄強さを示すものとなる。第4図のその他の内容は第3図と同じである。
【0054】
なお、第4図の20秒は一例であり、これに限定されるものではない。
【0055】
請求項3の温水洗浄装置では、第4図の如く20秒だけ待つのではなく、連続して着座しているときには、第2回目以降のスイッチ2又は3の操作時に、洗浄強さ表示なしに直ちに温水噴出する
【0056】
なお、第4図において、ステップ77〜78の間に所定時間以上(例えば30秒以上)の離座が生じたときにはステップ70に戻るようにしてもよい(請求項)。
【0057】
第5図は請求項,4,5の実施の形態に係る温水洗浄装置の作動内容を示すフローチャートである。まず、ステップ80において、着座センサがONかOFFかが判定される。着座センサがOFFの場合は、着座センサがONとなるまで待機する。着座センサのONが検出されると、ステップ80からステップ81に進み、ダイヤル5が操作されたかどうかが判定される。
【0058】
ステップ81においてダイヤル5が操作されていない場合は、ステップ81からステップ82に進み、スイッチ2又は3が操作されたかどうかが判定される。ここで、スイッチ2又は3のいずれも操作されない場合は、ステップ80に戻る。ダイヤル5又はスイッチ2,3のいずれかが操作されるまで、ステップ80〜82が繰り返される。
【0059】
ステップ82においてスイッチ2又は3が操作されると、ステップ71に進み、表示部7が点灯する。その後、ステップ71から76までは、第3図(請求項4,5の実施の形態)の同一符号が付されたステップと同様の手順に従い、洗浄強さ表示部7の点灯及び温水の噴出が行われる。そして、ステップ76において温水の噴出を停止すると共に洗浄強さ表示部7を消灯した後、ステップ80に戻る。
【0060】
ステップ81においてダイヤル5が操作されると、ステップ83で洗浄強さ表示部7を点灯させた後、ステップ84に進み、ダイヤル5の操作後5秒間が経過したかどうかが判定される。5秒間が経過している場合はステップ85において洗浄強さ表示部7を消灯させた後に、5秒間が経過していない場合はステップ85を経由せずに、ステップ86に進み、ダイヤル5が再操作されたかどうかが判定される。ダイヤル5が再操作された場合はステップ83に戻り、再度洗浄強さ表示部7を点灯させる。このように、ステップ83〜86において、ダイヤル5を複数回操作した場合であっても、各操作毎に5秒間だけ洗浄強さ表示部7が点灯する。
【0061】
ステップ86においてダイヤル5が再操作されていない場合は、ステップ87に進み、ダイヤル5を最後に操作してから5分間が経過したかどうかが判定される。5分間が経過しているときは、ステップ87からステップ80に戻る。5分間が経過していないときには、ステップ87からステップ88に進み、スイッチ2又は3が操作されたかどうかが判定される。スイッチ2又は3が操作された場合は、ステップ88からステップ74に進み、温水を噴出させる(請求項)。その後、ステップ74から76においては、上述した通り、温水の噴出/停止及び洗浄強さ表示部7の点灯/消灯が行われ、その後ステップ80に戻る。ステップ88においてスイッチ2又は3が操作されなかった場合は、ステップ84に戻る。
【0062】
この第5図の作動内容にあっては、予めダイヤル5を操作してから5分以内にスイッチ2又は3を操作すると、改めて洗浄強さ表示部7が点灯することなく、且つ直ちに温水が噴出する。従って、使用者が着座後の早期に自己の意に沿う洗浄強さに調節している場合、その後にスイッチ2又は3を操作すると改めて洗浄強さ表示部7が表示されたり、操作後から洗浄開始まで5秒間待たされたりすることがない。
【0063】
着座後、ダイヤル5を操作することなくスイッチ2又は3を操作した場合は、第3図の場合と同様に、画面6の洗浄強さ表示部7が点灯すると共に、洗浄強さ表示部7が点灯してから5秒間は洗浄が開始されないため、この間にダイヤル5を回転させて洗浄強さを調節することができる。
【0064】
また、最後にダイヤル5を操作してから5分が経過すると、最初のステップ(ステップ80)に戻る。従って、例えば、前の使用者が着座してダイヤル5を操作したもののスイッチ2又は3を操作することなく立ち去った場合であっても、次の使用者がスイッチ2又は3を操作するときには前の使用者がダイヤル5を操作してから5分以上経過している。このため、画面6の洗浄強さ表示部7が点灯すると共に、洗浄強さ表示部7が点灯してから5秒間は洗浄が開始されない。
【0065】
なお、上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明はその他の構成とされてもよいことは明らかである。例えば、上記実施の形態の作動内容では、設定された洗浄強さにかかわらず同様の作動内容であった(請求項)が、洗浄強さが弱(例えば第1図の洗浄強さ表示部7のバーが1〜2本点灯)の場合は、ダイヤル5を操作することなくスイッチ2又は3を操作しても直ちに温水が噴出するようにしてもよい(請求項)。
【0066】
上記実施の形態では、リモコンに洗浄強さ表示部7を設けたが、便座ボックス本体のスイッチパネルにこの洗浄強さ表示部7を設けてもよく、リモコンとスイッチパネルの両方に設けてもよい。
【0067】
上記実施の形態では、洗浄強さ報知手段として洗浄強さ表示部7を採用したが、これに限定されるものではなく、音声、ブザー、光の点滅、振動等であってもよい(請求項)。例えば、洗浄強さ報知手段として音声を採用する場合には、リモコンや便座ボックスにスピーカを内蔵させる。そして、着座時や、各種スイッチ等(シャワースイッチ、ビデスイッチ、洗浄強さ調節ダイヤル等)の操作時に、「洗浄強さは4です」や「洗浄強さは強です」等の音声を流して設定されている洗浄強さを使用者に認識させたり、「洗浄強さを設定してください」や「洗浄強さはこれで良いですか?」等の音声を流して使用者が洗浄強さの調節をし忘れることを防止する。洗浄強さ報知手段としてブザーを採用する場合には、設定されている洗浄強さに応じて複数回(例えば、洗浄強さが「3」の場合は3回、「5」の場合は5回。)ブザーを鳴らして設定されている洗浄強さを使用者に認識させたり、ブザーを1回だけ鳴らして洗浄強さの調節し忘れを防止する。また、上記ブザーを複数回ないし1回鳴らす代わりに、便座に設けた振動装置を複数回ないし1回振動させたり、リモコンや便座ボックスのタッチパネルに設けられた発光素子を複数回ないし1回点滅させたりしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、設定されている洗浄強さを使用者が認識し易い温水洗浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係る温水洗浄装置のリモコンの正面図である。
【図2】 参考例に係る温水洗浄装置の作動内容を示すフローである。
【図3】 施の形態に係る温水洗浄装置の作動内容を示すフローである。
【図4】 の実施の形態に係る温水洗浄装置の作動内容を示すフローである。
【図5】 異なる実施の形態に係る温水洗浄装置の作動内容を示すフローである。
【図6】 従来の温水洗浄装置を説明する図面である。
【図7】 別の従来の温水洗浄装置のリモコンの正面図である。
【符号の説明】
1 リモコン
2 シャワースイッチ
3 ビデスイッチ
4 ストップスイッチ
5 ダイヤル
6 画面
7 洗浄強さ表示部
8 フラッシュスイッチ
9 便座/便蓋開閉スイッチ

Claims (9)

  1. 温水洗浄の強さを調節する洗浄強さ調節手段と、洗浄を開始させる洗浄スイッチと、洗浄を停止させるストップスイッチとを有する温水洗浄装置において、
    設定されている洗浄強さを使用者に認識させる洗浄強さ報知手段を有しており、
    該洗浄スイッチが操作されたときに該洗浄強さ報知手段が作動する温水洗浄装置であって、
    該洗浄スイッチの操作前に前記洗浄強さ調節手段が操作された場合、その後、所定時間内に洗浄スイッチが操作されたときには、該洗浄強さ報知手段は作動せず、設定されている温水洗浄強さで洗浄作動することを特徴とする温水洗浄装置。
  2. 温水洗浄の強さを調節する洗浄強さ調節手段と、洗浄を開始させる洗浄スイッチと、洗浄を停止させるストップスイッチとを有する温水洗浄装置において、
    設定されている洗浄強さを使用者に認識させる洗浄強さ報知手段を有しており、
    該洗浄スイッチが操作されたときに該洗浄強さ報知手段が作動する温水洗浄装置であって、
    前記ストップスイッチが操作された後に所定時間内に該洗浄スイッチが操作された場合には、該洗浄強さ報知手段は作動せず、設定されている温水洗浄強さで洗浄作動することを特徴とする温水洗浄装置。
  3. 温水洗浄の強さを調節する洗浄強さ調節手段と、洗浄を開始させる洗浄スイッチと、洗浄を停止させるストップスイッチとを有する温水洗浄装置において、
    設定されている洗浄強さを使用者に認識させる洗浄強さ報知手段を有しており、
    該洗浄スイッチが操作されたときに該洗浄強さ報知手段が作動する温水洗浄装置であって、
    該温水洗浄装置は着座検知手段を有しており、着座中における2回目以降の温水洗浄操作のときには該洗浄強さ報知手段が作動することなく洗浄作動することを特徴とする温水洗浄装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該洗浄スイッチが操作されると該洗浄強さ報知手段が作動し、その後所定時間が経過すると洗浄が開始することを特徴とする温水洗浄装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該洗浄スイッチが操作されると該洗浄強さ報知手段が作動し、その後さらに該洗浄スイッチが操作されると、洗浄が開始することを特徴とする温水洗浄装置。
  6. 請求項ないしのいずれか1項において、着座検知手段が設けられており、
    前記洗浄強さ調節手段が操作された後所定時間以上非着座状態となった場合には、その後洗浄スイッチが操作されたときに前記洗浄強さ報知手段が作動することを特徴とする温水洗浄装置。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項において、洗浄強さ調節手段で設定された洗浄強さが所定強さ以上である場合に限り前記洗浄強さ報知手段の作動が実行されることを特徴とする温水洗浄装置。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記洗浄強さ調節手段で設定された洗浄強さにかかわりなく前記浄強さ報知手段が作動することを特徴とする温水洗浄装置。
  9. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記洗浄強さ報知手段は音、光又は振動により洗浄強さを報知するものであることを特徴とする温水洗浄装置。
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