WO2017187921A1 - 衛生洗浄装置 - Google Patents

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    • E03D11/02Water-closet bowls ; Bowls with a double odour seal optionally with provisions for a good siphonic action; siphons as part of the bowl

Abstract

洗浄泡を生成する泡発生部と、洗浄泡を吐出する散布ノズル(550)と、散布ノズル(550)を回転駆動する散布ノズル駆動部、制御部と、制御部に指示する操作装置を備える。操作装置は、小便後の便器洗い流し指示をする小便後フラッシュスイッチ(910)と、大便後の便器洗い流し指示をする大便後フラッシュスイッチ(920)を備える。そして、制御部は、小便後フラッシュスイッチ(910)または大便後フラッシュスイッチ(920)による便器洗い流し指示がされると、便器洗い流し運転終了後に便器内面に散布ノズル(550)から自動泡散布する構成を備える。これにより、便器洗い流し後に自動泡散布して便器内の汚れ付着を抑制できる。

Description

衛生洗浄装置
 本発明は、人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置に関する。
 従来、この種の衛生洗浄装置は、洗浄ノズルを収納位置からお尻洗浄またはビデ洗浄位置まで突出させる。そして、洗浄ノズルの吐出口から洗浄水を吐出する。これにより、人体の局部を洗浄する構成を備える。
 従来の衛生洗浄装置は、便器内面が乾燥していると汚物などがへばり付き、へばり付いた汚物の洗浄が困難であることは、一般に知られている。
 そこで、上記人体の局部を洗浄する洗浄ノズルとは別に、排便前に便器内面に泡を噴射して、便器内面に泡膜を形成する散布ノズルを備えた衛生洗浄装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
 特許文献1の衛生洗浄装置は、使用者の着座を検知部で検知して、自動的に散布ノズルから泡を噴射する。これにより、排便前に便器内面に泡膜を形成して、便器内面の汚れ付着を予防している。
 しかしながら、上記衛生洗浄装置は、排便後に便器内面を水で洗い流すため、便器内面の泡膜がなくなる。そのため、便器内面の汚れ対策として十分な効果が期待できない場合がある。
特開2000-104319号公報
 本発明は、排便後の便器洗い流し後に、自動的に便器内面に泡膜を形成して、汚れ付着を抑制する衛生洗浄装置を提供する。
 つまり、本発明の衛生洗浄装置は、便器に設置された本体と、洗浄泡を生成する泡発生部と、便器内面に洗浄水または洗浄泡を吐出する散布ノズルと、散布ノズルを駆動する散布ノズル駆動部と、制御部と、制御部に指示設定する操作装置と、操作装置は、小便後の便器洗い流し指示をする小便後フラッシュスイッチと、大便後の便器洗い流し指示をする大便後フラッシュスイッチを備える。そして、制御部は、小便後フラッシュスイッチまたは大便後フラッシュスイッチによる便器洗い流し指示がされると、便器洗い流し運転を開始し、便器洗い流し運転終了後に便器内面に散布ノズルから自動泡散布する構成を備える。
 この構成によれば、便器洗い流し後に、散布ノズルから洗浄泡を便器内面に自動泡散布する。これにより、便器内面に泡膜を形成して、汚れ付着を抑制できる。
図1は、本発明の実施の形態1における衛生洗浄装置を便器に設置した状態の斜視図である。 図2は、同衛生洗浄装置の前本体ケースを取り外した状態の斜視図である。 図3は、同衛生洗浄装置の前本体ケースと制御部を取り外した状態の斜視図である。 図4は、同衛生洗浄装置の操作部の上面を示す斜視図である。 図5は、リモートコントローラの外観を示す斜視図である。 図6は、同衛生洗浄装置の洗浄部の水回路の構成を示す模式図である。 図7は、同衛生洗浄装置の散布ノズルの外観を示す斜視図である。 図8は、同散布ノズルの縦断面図である。 図9は、同衛生洗浄装置における散布ノズルの設置状態を示す縦断面図である。 図10は、同衛生洗浄装置における散布ノズルの設置状態を示す正面図である。 図11は、同衛生洗浄装置における散布ノズルの設置位置および散布ノズルの吐出口の回転角度を示す平面図である。 図12は、同散布ノズルの吐出口の回転角度におけるポンプ出力を示すチャートである。 図13Aは、同散布ノズルによる便器内面への吐出動作における水ポンプの出力を示す説明図である。 図13Bは、同散布ノズルによる便器内面への吐出方向を示す説明図である。 図14は、同衛生洗浄装置における袖部ケース内を透視して示す斜視図である。 図15は、同衛生洗浄装置における袖部ケースの袖部フタを取り外した状態を示す斜視図である。 図16は、同衛生洗浄装置における後本体ケースに設置された散布ノズルの中心部を前後方向にカットした状態を示す断面図である。 図17は、同衛生洗浄装置における本体の正面図である。 図18は、同衛生洗浄装置における本体の側面図である。 図19は、同衛生洗浄装置における本体固定板と本体の後本体ケースの斜視図である。 図20は、同衛生洗浄装置における本体固定板に本体を固定した状態を示す部分断面図である。 図21は、同衛生洗浄装置における回転泡散布時のタイムチャートである。 図22は、同衛生洗浄装置におけるススギ運転時のタイムチャートである。 図23は、同衛生洗浄装置における固定泡散布時のタイムチャートである。 図24は、同衛生洗浄装置における泡散布時の自動運転の選択設定を説明する図である。 図25は、同衛生洗浄装置における泡散布によるハネ抑制効果を説明する図である。 図26は、同衛生洗浄装置における泡タンクの部分断面図である。 図27は、本発明の実施の形態2における衛生洗浄装置の斜視図である。
 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
 (実施の形態1)
 <1>衛生洗浄装置の全体構成
 以下に、本実施の形態1における衛生洗浄装置の全体構成について、図1から図5を用いて説明する。
 図1は、本実施の形態1における衛生洗浄装置を便器上に設置した状態の外観の斜視図である。図2は、同衛生洗浄装置の本体の前本体ケースを取り外した状態の斜視図である。図3は、同衛生洗浄装置の本体の前本体ケースと制御部を取り外した状態の斜視図である。図4は、同衛生洗浄装置の操作部上面の斜視図である。図5は、リモートコントローラの外観を示す斜視図である。
 図1に示すように、本実施の形態の衛生洗浄装置100は、本体200、袖部ケース250、便座300、便蓋320、人体検知センサ450を有し、操作装置を構成するリモートコントローラ400などを主構成要素として構成される。本体200、便座300および便蓋320は一体で構成され、便器110の上面に設置される。
 なお、以降では、衛生洗浄装置100の本体200の設置側を後方、便座300の設置側を前方とし、前方に向かって右側を右方、前方に向かって左側を左方として各構成要素の配置などを説明する。
 操作部210は、本体200の右側側部に突出して、一体で設けられる。便座便蓋回動機構360は、本体200の前部側に設けられ、便座300および便蓋320を開閉自在に駆動する。なお、便座便蓋回動機構360は、例えば直流モータと複数のギアで構成され、便座300と便蓋320を個別または同時に開閉する。
 そして、図1に示すように、便蓋320を開放した場合、便蓋320は衛生洗浄装置100の最後部に位置するように起立する。一方、便蓋320を閉成した場合、便蓋320は便座300の上面を覆って、便器110の内面を隠す。
 便座300は、着座面を加熱する便座ヒータ(図示せず)を備える。便座ヒータは、便座300の着座面が快適な温度になるように加熱する。
 着座センサ330は、便座300の回動軸を支持する本体200内の軸受部に配置され、便座300に着座した人体を検知する着座検知部を構成する。着座センサ330は、例えば重量式のセンサで構成され、便座300に使用者が着座することによる重量変化でスイッチを開閉させる。これにより、着座センサ330は、便座300の着座面に使用者が着座していることを検知する。
 また、図2および図3に示すように、本体200の内部には、サブタンク600、熱交換器700、ノズル装置800を備える洗浄部500、散布ノズル550、脱臭装置120、制御部130などが収納されている。ノズル装置800は、例えば人体の局部を洗浄する洗浄ノズルであるお尻洗浄ノズル831などを有する。散布ノズル550は、便器内面に洗浄水または洗浄泡を散布する。脱臭装置120は、排便時の臭気などを脱臭する。制御部130は、衛生洗浄装置100の各機能を制御する。
 洗浄部500の主構成要素であるノズル装置800は、本体200の内部の中央部に設置される。ノズル装置800の右側で、かつ便器110上に載置して固定設置される本体200の前方位置に散布ノズル550が配置される。そして、ノズル装置800の左側には、脱臭装置120が設置される。ノズル装置800の左側部に、便座300と便蓋320を開閉駆動する便座便蓋回動機構360が設置される。
 ノズル装置800の右側の前方には、洗浄部500の止水電磁弁514、リリーフ弁515、サブタンク600などが設置される。ノズル装置800の右側の後方には、熱交換器700が設置される。熱交換器700の後方には、吐水量可変部を構成する水ポンプ516が設置される。制御部130は、洗浄部500の上方に設置される。
 袖部ケース250は、本体200の右側側部に、前方に突出するように、本体200と一体に設けられる。て袖部ケース250の上部には、上記操作部210が配置される。
 また、図4に示すように、操作部210は、衛生洗浄装置100の各機能を操作および設定する複数のスイッチと表示灯(ランプ)が設置される。操作部210の内部には、操作基板(図示せず)が設置されている。操作基板には、図示しない複数のタクトスイッチと複数のLEDが設置される。使用者は、操作部210の上面に貼付されたスイッチ銘板を介して、タクトスイッチの押圧操作と、LEDの視認が可能となる。
 また、操作部210は、赤外線受信部211を備える。赤外線受信部211は、操作部210の上面後方に配設される。赤外線受信部211は、図1に示す人体検知センサ450を備えたリモートコントローラ400から送信される赤外線信号を受信する。
 操作部210のスイッチは、洗浄動作を操作する複数の操作スイッチ220と各種機能を設定する複数の設定スイッチ230などから構成される。表示灯(ランプ)は、複数のLEDから構成され、本体200の設定状態を表示する。
 操作スイッチ220は、例えばお尻洗浄スイッチ221や、ススギスイッチ223などから構成される。お尻洗浄スイッチ221は、リモートコントローラ400の電池切れや、故障の場合に補助的に使用される。ススギスイッチ223は、後述する泡タンク532から散布ノズル550の吐出口550uに至る経路を洗浄水で濯ぐ際に使用される。
 設定スイッチ230は、例えば温水温度スイッチ231、自動選択設定スイッチ236などで構成される。温水温度スイッチ231は、洗浄水の温度を設定する。自動選択設定スイッチ236は、図5に示すリモートコントローラ400からの操作に基づいて、後述する泡コート運転、ハネ抑制運転、泡定期運転などを自動で選択して、制御部130に設定する。
 リモートコントローラ400は、操作装置を構成し、操作部210と同様の温水温度スイッチ435および便座温度スイッチ436を備える。さらに、リモートコントローラ400は、8時間切りスイッチ437、節電スイッチ438、便蓋自動開閉スイッチ439、後述する手動ハネ抑制スイッチ434などを、備える。
 8時間切りスイッチ437は、設定すると便座300の保温を停止して、8時間後に便座300の保温を再開する。節電スイッチ438は、衛生洗浄装置100が使用されない時間帯を自動的に学習して、使用されない時間帯に便座300の保温温度を下げて、節電を行う。便蓋自動開閉スイッチ439は、便座300および便蓋320の自動開閉動作を設定する。なお、リモートコントローラ400の詳細については、後述する。
 また、操作部210の自動選択設定スイッチ236は、上述したように、使用者の押圧操作により、泡コート運転、ハネ抑制運転、泡定期運転などが自動で設定され、以下に示す状態において、各運転を実行する。
 泡コート運転は、リモートコントローラ400の人体検知センサ450が人の入室を検知すると実行される。具体的には、使用前に、自動で散布ノズル550を回転しながら便器内周の広い領域に回転泡散布して、泡膜を形成する、これにより、便器内面への汚れの付着を防止する。
 ハネ抑制運転は、使用者がリモートコントローラ400の手動ハネ抑制スイッチ434を操作すると実行される。具体的には、まず、散布ノズル550の吐出口550uの方向を便器後方に回転駆動する。その後、吐出口550uを固定停止した方向に、早く多くの泡を泡散布して便器内の水面上部に泡膜を形成する。これにより、排尿時における、尿の飛び跳ね飛散を防止する。
 泡定期運転は、使用者の押圧操作により実行され、使用されていない期間に自動で定期的に便器内に泡散布する。これにより、便器内の水面上部に形成される泡膜を保ち、喫水線近傍の汚れの付着を抑制する。
 以上のように、操作部210は構成される。
 また、衛生洗浄装置100は、図14に示すように、上部に操作部210を有する袖部ケース250の内部に、洗浄泡を生成する泡発生部560の泡タンク532、洗剤タンク533、洗剤ポンプ534、空気ポンプ535などが設置される。
 洗剤タンク533は、上方にフィルターを設けた洗剤注入口537を有する。洗剤タンク533は、袖部ケース250の操作部210より前方である最前部に配置され、袖部フタ217で覆われている。袖部ケース250は、前面に、洗剤液位確認窓216を備える。使用者は、洗剤液位確認窓216を介して、外部から洗剤タンク533内の洗剤液面位置を目視で確認できる。これにより、使用者は、洗剤の補給時期などを容易に判断できる。
 そのため、図15に示すように、使用者は、図14に示す袖部フタ217を取り外して、洗剤タンク533への洗剤の注入や、洗剤タンク533の着脱が可能に構成される。
 なお、衛生洗浄装置100の多くの操作は、本体200とは別体で構成されたリモートコントローラ400を介して行われる。そのため、リモートコントローラ400は、便座300に着座した使用者が操作のしやすいトイレルームの壁面などに取り付けられる。
 ここで、上述したリモートコントローラ400の詳細な構成について、図5を用いて、説明する。
 リモートコントローラ400の全体形状は、図5に示すように、例えば薄い直方体で形成される。リモートコントローラ400は、例えばPPやABSなどの樹脂材料で成型された箱状のリモコン本体401の上面と前面に、上述した複数のスイッチと表示灯が設置される。リモコン本体401の上部角部近傍には、リモートコントローラ400の操作信号を本体200に赤外線で送信する送信部402が配置される。
 リモコン本体401の内部には、リモートコントローラ400の制御機能を構成する制御基板(図示せず)と、リモートコントローラ400の電源である電池(図示せず)などが内蔵される。
 リモコン本体401は、前面中央の上部に、人体検知センサ450が配置される。人体検知センサ450の下側には、便蓋320を電動で開閉する便蓋スイッチ418と、便座300を電動で開閉する便座スイッチ419が設置される。便蓋スイッチ418および便座スイッチ419のスイッチ操作により、使用者は、任意に便座300と便蓋320を開閉できる。このとき、便座300の開状態は、男性小便時のように、便座300がおよそ垂直に立てられた状態に相当する。一方、便座300の閉状態は、便座300が便器110の上淵面に対して、およそ平行(平行を含む)になる状態に相当する。なお、便座300の開状態または閉状態は、便座開閉検知部である便座開閉センサ331からの信号によって検出される。
 また、リモコン本体401は、前面右側に、例えばお尻洗浄スイッチ410、ムーブ洗浄スイッチ413、リズム洗浄スイッチ414、洗浄強さスイッチ415、洗浄位置スイッチ416、お尻乾燥スイッチ431、パワー脱臭スイッチ432などが配置される。
 各スイッチは、使用者の押圧操作などにより、以下に示す動作を行う。
 お尻洗浄スイッチ410は、お尻洗浄を開始する。ムーブ洗浄スイッチ413は、お尻洗浄およびビデ洗浄時において、洗浄位置を前後に周期的に移動させて広い範囲の洗浄を可能とする。リズム洗浄スイッチ414は、お尻洗浄時において、洗浄強さを周期的に変化させて洗浄する。洗浄強さスイッチ415は、お尻洗浄およびビデ洗浄時の洗浄強さを、左右に設けた2個のスイッチで調節する。洗浄位置スイッチ416は、お尻洗浄およびビデ洗浄時の洗浄位置を、左右に設けた2個のスイッチで調整する。お尻乾燥スイッチ431は、洗浄後にお尻に残留する洗浄水を乾燥させる。パワー脱臭スイッチ432は、脱臭装置120の脱臭能力を増加させる。
 さらに、リモコン本体401は、前面左側に、例えばビデ洗浄スイッチ411、停止スイッチ412、手動泡コートスイッチ433、手動ハネ抑制スイッチ434、温水温度スイッチ435、便座温度スイッチ436、8時間切りスイッチ437、節電スイッチ438、便蓋自動開閉スイッチ439、ノズル掃除スイッチ430などが配置される。
 各スイッチは、使用者の押圧操作などにより、以下に示す動作を行う。
 ビデ洗浄スイッチ411は、女性の局部洗浄を洗浄するビデ洗浄を開始する。停止スイッチ412は、お尻洗浄とビデ洗浄を停止する。手動泡コートスイッチ433は、散布ノズル550を回転させながら、便器内周の広い領域に泡を散布する回転泡散布を実行する。手動ハネ抑制スイッチ434は、散布ノズル550の方向を固定して、固定泡散布を実行する。温水温度スイッチ435は、洗浄水の温度を設定する。便座温度スイッチ436は、便座の温度を設定する。8時間切りスイッチ437は、上述したように、便座300の保温を停止して、8時間後に保温を再開する。節電スイッチ438は、上述したように、学習により、衛生洗浄装置100の使用されない時間帯の便座300の保温温度を下げて、節電を行う。便蓋自動開閉スイッチ439は、便座300および便蓋320の自動開閉動作を設定する。ノズル掃除スイッチ430は、図6に示す洗浄ノズルであるお尻洗浄ノズル831やビデ洗浄ノズル832を洗浄する。
 また、左右に2個設けた洗浄強さスイッチ415の間には、洗浄強さを、例えば5段階で表示するLEDで構成される強さ表示灯421が配置される。同様に、左右に2個設けた洗浄位置スイッチ416の間には、洗浄位置を、例えば5段階で表示するLEDで構成される位置表示灯422が配置される。
 <2>衛生洗浄装置の水回路の構成
 以下に、衛生洗浄装置の水回路の構成について、図6を用いて説明する。
 図6は、同衛生洗浄装置の水回路の構成を示す模式図である。
 なお、図6に示す水回路を構成する洗浄部500は、本体200に内蔵され、使用者の局部を洗浄する。
 図6に示すように、洗浄部500は、少なくとも洗浄水を噴出するノズル装置800と、給水接続口510からノズル装置800に洗浄水を供給する一連の洗浄水供給流路690などから構成される。
 洗浄水供給流路690には、給水接続口510、ストレーナ511、逆止弁512、定流量弁513、止水電磁弁514、リリーフ弁515、サブタンク600、熱交換器700、バッファタンク750、吐水量可変部を構成する水ポンプ516、流調弁517などが順次設置される。そして、最終的に、洗浄水供給流路690は、ノズル装置800に接続される。
 給水接続口510は、本体200の右側下方に配置され、例えば外部の水道配管と接続される。ストレーナ511は、給水接続口510の内部に配置され、水道水に含まれるごみなどの流入を防止する。逆止弁512は、サブタンク600内に貯溜された水が水道配管に逆流することを防止する。
 定流量弁513は、逆止弁512の下流に配置され、洗浄水供給流路690に流れる洗浄水の量を一定に保つ。止水電磁弁514は、制御部130の信号に基づいて、洗浄水供給流路690を電動で開閉する。定流量弁513と止水電磁弁514およびリリーフ弁515は、一体に構成される。
 サブタンク600は、止水電磁弁514の下流に配設され、大気開放口603を備える。熱交換器700は、洗浄水を、設定温度まで瞬時に加熱する。バッファタンク750は、熱交換器700で加熱された温水の温度を均一にする。
 吐水量可変部を構成する水ポンプ516は、バッファタンク750の下流に接続される。ノズル装置800は、水ポンプ516の下流に配置され、流調弁517を介して、水ポンプ516と接続される。流調弁517のそれぞれのポートには、ノズル装置800のお尻洗浄ノズル831、ビデ洗浄ノズル832、ノズルクリーニング部833などが接続される。
 また、図6に示すように、分岐流路530は、開閉弁530aを備え、洗浄水供給流路690の、水ポンプ516と流調弁517との間で分岐して配置される。分岐流路530は、洗浄水供給流路690と泡発生部560とを接続する。
 泡発生部560は、逆止弁531、泡タンク532、洗剤タンク533、洗剤ポンプ534および空気ポンプ535などで構成される。
 分岐流路530は、逆止弁531を介して、泡発生部560の泡タンク532に洗浄水を供給する。
 散布ノズル550は、泡タンク532の下流に接続され、散布ノズル駆動部550aにより回転駆動される。洗剤タンク533および洗剤ポンプ534は、泡タンク532に接続され、泡タンク532に洗剤を供給する。
 空気ポンプ535は、洗浄水および洗剤が供給された泡タンク532に空気を送り込み、洗剤の場合、洗浄泡を生成する。そして、空気ポンプ535は、生成された洗浄泡や、洗浄水などを、泡タンク532から散布ノズル550に供給する。
 なお、図6では、水ポンプ516と流調弁517との間で分岐した分岐流路530に、逆止弁531は1個だけ設けた構成を図示している。しかし、実際には、洗浄水が分岐流路530から泡タンク532に入る泡タンク入水部532a(図26参照)に、図6の逆止弁531とは別に、例えばゴム製の逆止弁531b(ダックビル)を、さらに備える。つまり、本実施の形態では、泡タンク532への入水上流側に複数の逆止弁を備える構成としている。これにより、洗剤が含まれる泡タンク532内の液体や洗浄泡が、水道水側に逆流しないように二重構造の逆流防止構成とし、安全性を向上させている。
 また、図6に示す破線は、制御部130と各構成要素が電気的に接続されることを示し、制御部130により制御される。
 <3>散布ノズルによる便器内面への吐出制御と作用および動作
 以下に、衛生洗浄装置の散布ノズルによる便器内面への吐出制御と作用および動作について、図7から図12を用いて説明する。
 図7は、同衛生洗浄装置の散布ノズルの外観を示す斜視図である。図8は、同散布ノズルの縦断面図である。図9は、同衛生洗浄装置における散布ノズルの設置状態を示す縦断面図である。図10は、同衛生洗浄装置における散布ノズルの設置状態を示す正面図である。図11は、同衛生洗浄装置における散布ノズルの設置位置および散布ノズルの吐出口の回転角度を示す平面図である。図12は、同散布ノズルの吐出口の回転角度における吐水量可変部の出力を示すチャートである。
 散布ノズル550は、図7および図8に示すように、散布ノズル駆動部550aと、ボディ550cと、回転ノズル550dなどから構成される。散布ノズル駆動部550aは、例えばモータなどで構成され、回転ノズル550dを回転駆動する。ボディ550cは、入り口流路550bと入り口孔550hを備え、図6に示す泡発生部560で生成した洗浄泡や洗浄水などを回転ノズル550dに供給する。さらに、ボディ550cは、内部に、Oリング550e、Oリング550fで軸シールされた回転ノズル550dを回転自在に保持する。なお、上記Oリング550fの代わりに、Xリングを用いてもよい。これにより、回転ノズル550dの回転駆動に必要なトルクを小さくできる。また、回転ノズル550dの固着を、より確実に防止できる。その結果、散布ノズル駆動部550aに、小型・低トルクのモータの使用が可能となる。
 また、回転ノズル550dは、シャフト550nを介して、散布ノズル駆動部550aと嵌合され、回転駆動される。
 以上のように、本実施の形態の散布ノズル550が構成され、以下のように動作する。
 まず、図6に示す泡発生部560で生成される洗浄水または洗浄泡は、散布ノズル550のボディ550cの入り口流路550bから供給される。供給された洗浄水または洗浄泡は、回転ノズル550dの周囲に開けられた、複数の入り口孔550hから回転ノズル550d内に供給される。その後、供給された洗浄水または洗浄泡は、回転ノズル550dの吐出口550uから、便器110の内面やお尻洗浄ノズル831に向けて吐出される。
 散布ノズル550は、図10および図11に示すように、本体200の中央より右側に設置される。この理由は、人体局部を洗浄する洗浄ノズルであるお尻洗浄ノズル831などを中央に、優先的に配置するためである。そのため、散布ノズル550は、中央ではなく、左右どちらかに配置される。なお、上記配置は、逆にしてもよいことは言うまでもない。
 つぎに、散布ノズル550の吐出制御について、図6を参照しながら、説明する。
 なお、以下では、使用者が非着座状態で、かつ便座が閉状態の場合における散布ノズル550の、回転泡散布発令モードにおける吐出制御について、説明する。
 まず、衛生洗浄装置100の制御部130は、使用者がトイレルームに入室すると、人体検知センサ450で、人の入室を検知する。このとき、制御部130は、散布ノズル550の吐出口550uの方向を回転駆動しながら洗浄泡を便器内に散布する、回転泡散布発令(泡コート)モードに設定する。これにより、制御部130は、便器110内に回転泡散布する動作に移行する。そして、制御部130は、図6に示す水ポンプ516の運転を開始する。さらに、制御部130は、分岐流路530の開閉弁530aを開く。
 この場合、お尻洗浄ノズル831やビデ洗浄ノズル832、ノズルクリーニング部833などへの流路の切り替えを行う流調弁517は、閉止状態である。そのため、熱交換器700からの洗浄水は、分岐流路530および、泡発生部560を構成する逆止弁531、泡タンク532を介して、散布ノズル550に供給される。供給された洗浄水は、散布ノズル550の吐出口550uから便器内面やお尻洗浄ノズル831などに向けて吐出される。
 つまり、制御部130は、散布ノズル550の散布ノズル駆動部550aを駆動して、回転ノズル550dの吐出口550uを回転させる。このとき、吐出口550uから吐出される洗浄水または洗浄泡は、便器110の内面の全周やお尻洗浄ノズル831などに散布され、水膜または泡膜を形成する。これにより、便器内面への汚物などの付着を未然に防止する。
 なお、図11に示すように、散布ノズル550の吐出口550uから便器内面までの距離は、散布ノズル550の回転角度方向により異なる。
 つまり、上述した位置に配置した散布ノズル550の回転角度を変化させる場合、図11に示すように、散布ノズル550の吐出口550uの回転角度が160°のとき、吐出口550uから便器内面までの距離が最も長く(遠く)なる。一方、吐出口550uの回転角度が340°(上記160°から180°回転した位置に相当)のとき、吐出口550uから便器内面までの距離が最も短く(近く)なる。
 そこで、制御部130は、図12に示すように、散布ノズル550の吐出口550uの回転角度(距離)に応じて、吐水量可変部を構成する水ポンプ516の出力を変化させるように制御する。
 以下に、散布ノズル550の回転角度に応じて、水ポンプ516の出力を制御する方法について、説明する。
 まず、制御部130は、使用者のトイレルームへの入室を人体検知センサ450によって検知すると、上記制御を開始する。
 このとき、制御部130は、散布ノズル550の吐出口550uの回転角度に応じて、水ポンプ516の出力を、図12に示すように、「高」から「低」の範囲で変化させながら洗浄泡などを吐出する。
 具体的には、図11に示す便器内面までの距離が最も長く(遠く)なる回転角度160°付近で、制御部130は、図12に示すように、水ポンプ516の出力を大きくする。一方、便器内面までの距離が最も短く(近く)なる回転角度340°付近で、制御部130は、水ポンプ516の出力を小さくする。
 より具体的には、制御部130は、回転角度が0°から160°までの範囲において、図12に示すように、水ポンプ516の出力を、段階的あるいは連続的に「低」から「中」に変化させる。同様に、制御部130は、回転角度が160°から340°までの範囲において、水ポンプ516の出力を、段階的あるいは連続的に「中」から「低」に変化させる。これにより、吐出口550uから便器内面までの距離に応じて、洗浄水または洗浄泡を、便器内面の全周に亘って所定の高さ範囲内に散布する。
 なお、図12では、後述する回転規制部を備える散布ノズル550の動作を例に示している。そのため、回転角度が0°から340°の範囲内で水ポンプ516の出力が変化する図で示している。しかし、回転規制部を設けない構成の場合、回転角度が0°から360°の一回転の範囲に亘って水ポンプ516の出力を変化させてもよいことは言うまでもない。
 つまり、制御部130は、散布ノズル550の回転角度、すなわち吐出口550uと便器内面との距離に応じて、吐出口550uからの洗浄水または洗浄泡の噴出量(および噴出速度)を制御する。
 より具体的には、散布ノズル550の吐出口550uから最も遠い距離に位置する便器前方へ洗浄泡や洗浄水を吐出する場合、水ポンプ516の出力を「中」にして、洗浄泡や洗浄水を強い勢いで吐出する。これにより、便器前方の内面まで、充分に洗浄泡や洗浄水を行き届かすことができる。
 一方、散布ノズル550の吐出口550uから最も近い距離に位置する便器後方へ洗浄泡や洗浄水を吐出する場合、水ポンプ516の出力を「低」にして、洗浄泡や洗浄水を最も弱い勢いで吐出する。これにより、洗浄泡や洗浄水の跳ね返りなどの不具合の発生を未然に防止する。
 そして、使用前に予め便器内面全体に洗浄水または洗浄泡を吐出して、水膜または泡膜を形成する。これにより、使用時における、便器内面への汚れの付着を未然に抑制する。
 また、本実施の形態では、人体検知センサ450で使用者のトイレルームへの入室を検知した場合や、操作部210またはリモートコントローラ400を介して使用者が散布スイッチ417を操作した場合、制御部130は、使用する前に、予め便器内面に洗浄泡を散布する、いわゆる便器泡散布を実行する。
 このとき、制御部130は、上記便器泡散布の信号に基づいて、便器泡散布する場合、図12に示すように、吐水量可変部を構成する水ポンプ516の出力を変化させながら、便器内面に洗浄泡を散布する。具体的には、制御部130は、まず、散布ノズル駆動部550aを正転(例えば、時計回り)させて、回転ノズル550dの吐出口550uの方向を便器後方から便器前方を経て便器後方に移動させながら洗浄泡を散布する。さらに、その後、制御部130は、散布ノズル駆動部550aを逆転(例えば、反時計回り)させて、回転ノズル550dの吐出口550uの方向を便器後方から便器前方を経て便器後方に戻る方向に移動させながら洗浄泡を散布する。つまり、便器内周面に亘って、回転ノズル550dの吐出口550uを正逆方向に回転移動させて、少なくとも一往復の回転動作により洗浄泡を散布するステップ動作を実行する。
 このとき、洗浄泡が便器110のリム110a付近まで届くように、制御部130は、吐水量可変部の出力を制御する。これにより、使用前に、予め、洗浄泡を便器内面のほぼ全周(全周を含む)に散布される。その結果、便器前方から後方の内面に泡膜を形成して、汚れの付着を未然に抑制できる。
 この場合、制御部130は、図12に示すように、散布ノズル駆動部550aの正転時における吐水量可変部の出力を、散布ノズル駆動部550aの逆転時より低い出力で洗浄泡を吐出するように制御することが好ましい。
 吐水量可変部の出力を低くすれば、洗浄泡を吐出する勢いが弱まるため、散布ノズルから洗浄泡を近い箇所(位置)に散布できる。具体的には、図11の点線で示す散布移動軌跡TFのように、正転(時計回り)においては、回転ノズル550dの吐出口550uの方向を、便器110のリム110aより内側の喫水面110bに近い側に向けて、洗浄泡が散布される。
 一方、吐水量可変部の出力を高くすれば、洗浄泡を吐出する勢いが強まるため、散布ノズルから洗浄泡を遠い箇所(位置)まで散布できる。具体的には、図11の破線で示す散布移動軌跡TRのように、逆回転(反時計回り)においては、回転ノズル550dの吐出口550uの方向を、便器110のリム110aに近い側に向けて、洗浄泡が散布される。
 これにより、散布開始初期(正転時)において、まず、便器110の排出口115上部の喫水面110bを洗浄泡で覆うことができる。その後、逆転時において、リム110aに近い便器110内面のほぼ全周に洗浄泡を散布できる。その結果、便器前方から後方の喫水面110b、および喫水面110bからリム110aの内面まで泡膜を形成して、汚れの付着を効果的に抑制できる。
 また、本実施の形態では、散布ノズル550を、図2、図9、図10、図11などに示すように、便器110上に載置して設置される本体200の前方の位置に配置する。つまり、洗浄ノズル831の収納位置からお尻洗浄またはビデ洗浄位置まで突出させて人体洗浄するノズル装置800が収納された状態の前方先端位置よりも、前方側に散布ノズル550を設置する。これにより、回転駆動時において、回転ノズル550dの吐出口550uの方向を便器110後方に向けて、洗浄泡を泡散布できる。その結果、便器110前方から後方の内面まで、洗浄泡の泡膜を形成して、汚れの付着を抑制できる。
 また、上記の説明では、洗浄泡を便器内に散布する回転泡散布時に、吐水量可変部を構成する水ポンプ516の出力を変化させるように制御する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、回転泡散布時に、水ポンプ516の出力を変化させず、散布ノズル550を、以下で説明する構成として、便器前方から後方の内面まで泡膜を形成して汚れの付着を抑制してもよい。
 この場合、図9および図10に示すように、散布ノズル550の回転軸Axを、前後方向および左右方向に傾斜させて本体200に設置する。具体的には、散布ノズル550の回転軸Axは、前後方向において、散布ノズル550が下方側に向かって、便器110前方側に傾斜するように配置される。さらに、散布ノズル550の回転軸Axは、左右方向において、散布ノズル550が下方側に向かって、本体200の中央部に配置される洗浄ノズル831側に傾斜して配置される。上記回転軸Axの配置構成により、散布位置までの距離が遠くなる便器110前方に、散布ノズル550の吐出口550uが向く場合、吐出口550uの位置が高くなる。そのため、図9の吐出口方向AcAで示すように、水平方向に洗浄泡が吐出される。その結果、便器110前方のリム110a近傍まで洗浄泡を散布できる。
 一方、散布位置までの距離が近くなる便器110後方に、散布ノズル550の吐出口550uが向く場合、吐出口550uの位置が低くなる。そのため、図9の吐出口方向AcBで示すように、斜め下方方向に洗浄泡が吐出される。
 また、散布位置までの距離がしだいに遠くなる便器110の右側で後方から前方に吐出口550uが向く場合、吐出口550uの向きが吐出口方向AcBから吐出口方向AcAに向かって、しだいに高くなる。その結果、便器110右側のリム110a近傍に沿って洗浄泡を散布できる。さらに、散布位置までの距離がしだいに近くなる便器110の左側で前方から後方に吐出口550uが向く場合、吐出口550uの向きが吐出口方向AcAから吐出口方向AcBに向かって、しだいに低くなる。
 つまり、回転泡散布時において、散布ノズル駆動部550aは、回転ノズル550dの吐出口550uの向きが、例えば吐出口方向AcBから吐出口方向AcAを経由した吐出口方向AcBに散布するように、回転軸Axを中心に回転駆動する。このとき、上述したように、散布ノズル550の回転に伴って、吐出口550uから便器110内面までの距離が変わる。しかし、散布ノズル550の回転軸Axを傾斜させて配置することにより、回転に伴って、吐出口方向AcAおよび吐出口方向AcBで示すように、散布ノズル550の吐出口550uの高さ位置を変えながら洗浄泡を散布する。そのため、図11に左回りの破線矢印で示す散布移動軌跡TRに沿って、便器110前方から後方のリム110aに近い内面まで泡膜を形成できる。その結果、便器110前方から後方の内面全体に亘って、汚れの付着を抑制できる。
 上記構成によれば、回転泡散布時において、水ポンプ516の出力を変化させずに、一定出力で洗浄泡を吐出させる。そのため、右回りの回転泡散布時においても、図11に示す左回りの破線矢印で示す散布移動軌跡TRと同じ軌跡で、逆方向に辿って洗浄泡が散布される。
 なお、本実施の形態では、散布ノズル550の回転軸Axは、図9に示す前後方向の傾斜角度βが、例えば20度で、図10に示す左右方向の傾斜角度γが、例えば10度で配置している。上記角度は、便器の形状や、散布ノズル550の配置位置により任意に変更可能なことは、いうまでもない。
 また、散布ノズル550の吐出口550uの高さ位置は、いずれの回転位置においても、便器110の上端面110cより下側位置になるように設置される。
 なお、上記の説明において、正転は、図11では上方から見ると右回り回転、逆転は左回り回転で示す例で説明したが、これに限られない。例えば、正転を左回り回転、逆転を右回り回転としてもよい。つまり、散布ノズルの吐出口550uが散布時に回転し始める方向を正転、戻る方向を逆転と称して説明しているのであって、回転方向を特に限定するものではない。
 以上のように、制御部130は、散布ノズル550の吐出口550uの回転角度に応じて、水ポンプ516の出力を変化させる。これにより、距離の異なる便器110内面の前方、側方、後方へ、洗浄水または洗浄泡を確実に行き届くように、散布ノズル550から吐出できる。その結果、便器110内面の広い範囲に、水膜または泡膜を形成して、汚れの付着を抑制できる。
 なお、上記実施の形態では、水ポンプ516の出力の平均レベル「中」を基準に、「高」および「低」を設定する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、水ポンプ516の出力の平均レベル「中」自体を高く、または低くして、基準レベルを変更できるように構成してもよい。この場合、平均レベルを調整するレベル切り替えスイッチを、操作部210またはリモートコントローラ400に設けることが好ましい。これにより、衛生洗浄装置100を設置する便器110の大きさなどが異なる場合でも、洗浄水または洗浄泡を便器内面の全周に行き届くように吐出できる。さらに、便器110内面に散布する洗浄泡の高さ位置(水平面に対する)を、任意に変更できる構成としてもよい。これにより、便器110内面の任意の位置に、水膜または泡膜を形成して、汚れの付着を抑制できる。
 また、上記実施の形態では、制御部130は、散布ノズル550の吐出口550uの回転角度に応じて、水ポンプ516の出力を変化させる吐出制御を例に説明したが、これに限られない。例えば、水ポンプ516の出力の変化に加えて、制御部130は、吐出口550uの回転角度に応じて、散布ノズル駆動部550aの回転速度を変化させるように制御してもよい。
 つまり、本実施の形態では、水ポンプ516の出力を変化させて、洗浄水または洗浄泡の吐出の勢いを変化させている。これにより、洗浄水または洗浄泡を遠い便器110内面まで確実に散布するとともに、近い便器110内面での跳ね返りを効果的に抑制している。
 しかし、散布ノズル550の吐出口550uを一定の回転速度で回転した場合、便器内面までの距離が遠い箇所では、洗浄泡や洗浄水の散布密度が疎になる。一方、便器内面までの距離が近い箇所では、洗浄泡や洗浄水の散布密度は密になる。
 そこで、本実施の形態において、さらに、吐出口550uの回転角度に応じて、散布ノズル駆動部550aで散布ノズル550の回転速度を変化させてもよい。これにより、便器110内面の全周に亘って、洗浄水または洗浄泡を均等な散布密度で散布できる。
 なお、水ポンプ516の出力を変化させて洗浄泡や洗浄水を散布する場合でも、洗浄泡や洗浄水の散布密度を、ある程度、均等にできる。
 しかし、散布ノズル550の回転角度に応じて、散布ノズル駆動部550aの回転速度を変化させて洗浄泡や洗浄水を散布すると、散布密度を、より均等にできる。言い換えると、洗浄泡や洗浄水を、便器110内面の全周に亘って、より均等な散布密度で散布できる。
 つまり、回転速度が一定の場合、図11に示すように、散布ノズル550の吐出口550uから最も遠い距離となる回転角度160°付近、すなわち便器110の前方へ散布される洗浄水または洗浄泡は、分散して散布密度が疎になる。そこで、洗浄泡や洗浄水を便器110前方へ吐出する場合、散布ノズル550の回転速度を最も遅くする。これにより、散布ノズル550の吐出口550uの便器110前方近傍を通過する時間が長くなる。その結果、洗浄泡の散布密度を高めることができる。
 一方、回転速度が一定の場合、散布ノズル550の吐出口550uから最も近い距離となる回転角度340°付近、すなわち便器110の後方へ吐出される洗浄泡や洗浄水は、集合して散布密度が密になる。そこで、散布ノズル550の回転速度を最も速くする。これにより、散布ノズル550の吐出口550uの便器後方近傍を通過する時間が短くなる。その結果、洗浄泡の散布密度を低めることができる。
 つまり、便器内面に散布される洗浄水または洗浄泡の散布分布を、回転速度の可変により、均等(濃淡をなくす)にできる。そのため、ムラの無い泡膜の形成により、便器内面の全周に亘って、より効果的に汚れの付着を抑制できる。
 以上のように、制御部130は、散布ノズル550の吐出口550uの回転角度に応じて、散布ノズル駆動部550aの回転速度を変化させる。例えば、散布ノズル550の吐出口550uの方向が、便器内面までの距離が長い便器前方に向かう回転角度の場合、散布ノズル駆動部550aの回転速度を、徐々に小さく(低速に)する。一方、吐出口550uの方向が、便器内面までの距離が短い便器後方に向かう回転角度の場合、散布ノズル駆動部の速度を、徐々に大きく(高速に)する。これにより、距離の異なる便器の前方、側方、後方へ、洗浄水または洗浄泡を、散布密度のムラなく、均等に吐出できる。その結果、便器内面に均等に形成した水膜または泡膜により、効果的に汚れの付着を抑制できる。
 また、本実施の形態では、制御部130は、人体検知センサ450で人の入室を検知すると、散布ノズル550から便器内面に、予め洗浄水または洗浄泡を散布する、いわゆる便器泡散布を実行するように制御する。具体的には、制御部130は、散布ノズル駆動部550aで回転ノズル550dを、例えば少なくとも1往復、回転駆動しながら泡散布して自動停止するように制御する。これにより、使用者が衛生洗浄装置を使用する前に、予め便器内面に水膜または泡膜を形成する。その結果、使用時における、便器内面への汚れの付着を効果的に抑制できる。
 なお、上記では、使用前に散布ノズル550を1往復回転させて洗浄泡や洗浄水を散布する例で説明したが、これに限られない。例えば、散布される洗浄泡や洗浄水が便器内面に充分に行き亘る回数であれば、回数は任意である。この場合、便器泡散布時の往復回数は、使用者が操作部210またはリモートコントローラ400により選択設定できるように構成することが好ましい。
 また、上記実施の形態では、散布ノズル550の回転方向は、特に言及せず、図12に示すように、回転ノズル550dを1往復回転する構成としている。この理由は、散布ノズル550の回転ノズル550dを、右方向または左方向のうち、いずれか一方向のみに全周回転する構成の場合、洗浄水または洗浄泡の散布方向が常に同じ方向となる。そこで、本実施の形態では、1往復回転により、正逆回転の二方向から洗浄泡や洗浄水を、便器内面に散布する。これにより、いわゆる散布抜け部の発生を、より少なくできる。そのため、より均一に便器内面に洗浄泡や洗浄水が行き亘る散布が可能になる。その結果、少ない散布回数(時間)で、便器内面への汚れの付着を抑制できる。なお、上記往復回転は、1往復に限らず、2往復または3往復など、複数回に設定してもよい。
 具体的には、図12に示すように、まず、便器110の後方側に相当する回転角度0°から回転角度340°まで、散布ノズル550の回転ノズル550dを正転(例えば、時計回り)させて、一旦停止する。その後、回転角度340°から回転角度0°まで、回転ノズル550dを逆転(例えば、反時計回り)させて、1往復回転後に停止する。
 この場合、散布ノズル550の回転ノズル550dの回転可能な範囲を回転角度0°から回転角度340°に規制する、例えば機械的ストッパである回転規制部(図示せず)を設ける構成が好ましい。
 具体的には、回転規制部は、例えば回転ノズル550dの外周の一部に形成された突起と、ボディ550cの回転規制壁により構成する。この構成により、突起が回転して回転規制壁と物理的に当接すると、回転しようとする回転ノズル550dの動作を規制する。つまり、散布ノズル駆動部550aを構成するモータが当接により、スリップして空転する。これにより、回転ノズル550dは、回転可能な範囲以上の回転が規制される。
 以上のように、上記構成の散布ノズル550は、回転範囲を規制する回転規制部を設け、回転規制部で規制されない回転可能な範囲内で散布ノズル550を往復回転する。そして、往復回転による正逆回転の二方向から洗浄泡や洗浄水を便器内面に散布する。これにより、いわゆる散布抜け部の発生が少なくなる。そのため、より均一に便器内面に洗浄泡や洗浄水が行き亘る散布が可能となる。その結果、少ない散布回数(時間)で、便器内面への汚れの付着を抑制できる泡膜を形成できる。
 また、制御部130は、上記構成の散布ノズル550の回転ノズル550dの突起が回転規制部と当接した位置を、常に、散布ノズル駆動部550aの回転位置の原点として認識できる。そのため、回転ノズル550dの往復動作による原点ズレの発生を防止できる。これにより、回転ノズル550dの便器内面に対する回転角度の位置精度を高めることができる。つまり、便器内面の所定の位置に対して、位置ズレなどのばらつきを小さくできる。その結果、便器内面の正確な位置に、適切な吐出出力や回転速度で、散布ノズル550の吐出口550uから洗浄泡や洗浄水を散布できる。
 なお、上記では、物理的に、散布ノズル550の回転範囲を規制する構成を例に説明したが、これに限られない。散布ノズル550の原点の位置ズレが問題にならない場合、単に、散布ノズル駆動部550aで散布ノズル550の正逆回転動作を行ってもよい。これにより、回転規制部が不要になるとともに、正逆回転や一方向回転など、回転ノズル550dの多様な動作が可能になる。その結果、便器内面の汚れなどの状況に応じて、回転ノズル550dを、より適切に動作させることができる。この場合、散布ノズル550の原点を、反転する回転角度160°近傍に設定して、その近傍で回転速度が徐々に遅くなるように制御することが好ましい。これにより、散布ノズル駆動部550aの急激な反転時に加わる負荷を軽減できる。
 以下に、本実施の形態の衛生洗浄装置の泡発生部560の構成について、図6を参照しながら、説明する。
 泡発生部560は、図6に示すように、吐水量可変部を構成する水ポンプ516と流調弁517との間の洗浄水供給流路690から分岐された分岐流路530に、開閉弁530aおよび逆止弁531を介して接続される。そして、開閉弁530aの開閉により、分岐流路530を介して泡発生部560に洗浄水が供給される。
 泡発生部560は、逆止弁531、泡タンク532、洗剤タンク533、洗剤ポンプ534、空気ポンプ535などから構成される。
 泡タンク532は、下流に、散布ノズル550が接続される。泡タンク532は、洗剤ポンプ534を介して、洗剤を供給する洗剤タンク533と接続される。
 泡タンク532は、さらに、空気ポンプ535と接続される。空気ポンプ535は、泡タンク532に空気を送り込み、洗浄泡などを発生させる。そして、空気ポンプ535は、洗浄水や発生した洗浄泡を散布ノズル550に供給する。
 以上のように、泡発生部560は構成され、以下のように動作する。
 まず、制御部130は、開閉弁530aを開く。そして、制御部130は、水ポンプ516を駆動して、熱交換器700から泡発生部560の泡タンク532に、洗浄水を送水する。このとき、泡タンク532内では、洗剤ポンプ534により洗剤タンク533から供給される洗剤と、熱交換器700から供給された洗浄水が混合される。
 つぎに、制御部130は、空気ポンプ535を駆動して、泡タンク532内に空気を供給する。これにより、泡タンク532内で、洗浄泡が生成される。生成された洗浄泡は、散布ノズル550に供給され、回転ノズル550dの吐出口550uから、便器内面に吐出される。
 このとき、水ポンプ516および空気ポンプ535の出力の増減に応じて、散布ノズル550から吐出される洗浄水または洗浄泡の吐出量および吐出の勢い(吐出速度および吐出圧)が増減される。これにより、図11を用いて説明したと同様に、便器内面に洗浄泡や洗浄水を均等に散布できる。つまり、泡発生部560の空気ポンプ535も、水ポンプ516と同様に、吐水量可変部として機能する。
 なお、上記では、分岐流路530に開閉弁530aを設けた構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、分岐流路530と洗浄水供給流路690の分岐部に流路切替弁を設ける構成としてもよい。
 つまり、本実施の形態の泡発生部560は、開閉弁530aと散布ノズル550との間に泡タンク532を備える。泡タンク532は、洗剤タンク533から洗剤が供給され、洗浄泡を生成する。生成された洗浄泡は、散布ノズル550の吐出口550uから便器内面に吐出する構成を有する。
 これにより、便器内面に水または温水の散布による単なる水膜ではなく、洗剤を含む洗浄泡による泡膜が形成される。その結果、便器内面への汚れの付着を、さらに効果的に抑制できる。
 また、洗剤を含む洗浄泡により、汚物などから発生する臭いを効果的に抑制できる。さらに、洗浄泡は、使用者に対して、視覚的に清潔なイメージを与える。その結果、使用者の快適感が、より向上する。
 なお、上記実施の形態では、便器内面への洗浄水または洗浄泡の散布を、人体検知センサ450で人の入室を検知した場合に実行する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、操作部210またはリモートコントローラ400に設けた散布スイッチ417を、人が操作することにより、散布する構成としてもよい。これにより、衛生洗浄装置であるトイレを使用しない場合でも、便器内面の汚れが気になる場合、便器内面に洗剤を含む洗浄泡などを散布して、汚れを落とすことができる。さらに、乾燥により、喫水面110bなどに頑固な汚れが形成されることを未然に防止できる。つまり、使用者が散布スイッチ417を操作することにより、いつでも洗剤を含む洗浄泡による泡膜を便器内面に形成できる。その結果、便器内面を清潔に維持できる。
 また、上記実施の形態において、便器内面に洗浄水と洗浄泡のどちらを散布するかを、予め、使用者が操作部210またはリモートコントローラ400の散布選択スイッチ(図示せず)で、任意に選択する構成を備えてもよい。これにより、便器内面の汚れ具合や、臭いなどの発生状況に応じて、任意に散布の要否を選択できる。その結果、洗剤の無駄な使用を抑制して、コストパフォーマンスを向上できる。
 また、上記実施の形態において、制御部130は、操作部210またはリモートコントローラ400のスイッチボタンによって選択指示できるススギ発令モードを有する構成としてもよい。
 この場合、ススギ発令モード時に、制御部130は、まず、泡発生部560の洗剤タンク533の洗剤を泡タンク532へ供給する洗剤ポンプ534を停止した状態で、開閉弁530aを開く。これにより、水ポンプ516は、洗浄水を泡タンク532に送水する。送水された洗浄水は、泡タンク532から散布ノズル550に供給され、便器110内に吐出される。
 このとき、泡タンク532から散布ノズル550に至る経路が、まず、洗浄水によって濯がれる。これにより、経路や散布ノズル550内に洗剤が残存する場合、洗浄水により事前に洗い流される。そのため、洗剤の固着による、経路や散布ノズル550の詰まり、および散布ノズル550の回転不具合を防止できる。さらに、予め、便器内面を、洗浄水で濯ぐことができる。
 つまり、ススギ発令モードにおける濯ぎ動作時には、洗剤ポンプ534は、停止した状態である。そのため、泡タンク532に洗剤が供給されず、洗浄水だけが送られる。これにより、泡タンク532から散布ノズル550に至る経路が、供給される洗浄水で濯がれる。同時に、経路を濯いだ洗浄水は、散布ノズル550から便器内面に散布される。その結果、経路の洗浄とともに、便器の内面も、同時に、洗浄水で洗浄される。
 なお、ススギ発令モードにおける濯ぎ動作においては、通常、温度制御しない洗浄水で濯ぎが実行される。しかし、洗浄水の温度を、熱交換器700で、例えば約40℃に加温して供給して、濯ぎ動作を実行してもよい。これにより、洗浄水中への、残存する洗剤などの溶解度を高めて、より優れた濯ぎ効果を得ることができる。
 また、上記ススギ発令モードは、使用者の操作部210のススギスイッチ223の操作により、任意に経路や便器内面への濯ぎを実行する構成としてもよい。
 具体的には、図4に示すように、ススギ発令モードにする操作部210のススギスイッチ223の近傍に、例えばLEDなどのススギランプ223aを設ける。そして、前回濯ぎを実行してから、例えば20日などの所定の時間が経過すると、制御部130は、ススギランプ223aを自動的に点滅させる。これにより、濯ぎ忘れを防止して、経路などの目詰まりの発生を未然に防ぐことができる。
 また、便器内面に洗浄泡を散布する際、散布ノズル550の吐出口550uの回転角度に応じて、図12に示す水ポンプ516の出力動作と同様に、制御部130は、空気ポンプ535の出力を変化させて洗浄泡を、吐出口550uから散布してもよい。これにより、距離が異なる便器の前方、側方、後方へ、洗浄泡を効果的に行き届くように吐出できる。その結果、便器内面全体に泡膜を形成して、汚れの付着を抑制できる。
 具体的には、図11を用いて説明したように、散布ノズル550の吐出口550uから便器内面までの距離が最も長く(遠く)なる回転角度160°付近で、制御部130は空気ポンプ535の出力(空気圧)を大(高)にする。これにより、空気ポンプ535による空気圧を高めて、吐出口550uから洗浄泡を遠くまで飛ばす勢いを強めることができる。
 一方、吐出口550uから便器内面までの距離が最も短く(近く)なる回転角度340°付近で、空気ポンプ535の出力(空気圧)を小(低)にする。これにより、空気ポンプ535による空気圧を低くして、洗浄泡を飛ばす勢いを弱くできる。
 つまり、散布ノズル550の吐出口550uから便器内面までの距離に応じて、空気ポンプ535から排出する空気圧を調整する。その結果、洗浄泡を便器内面に、万遍なく、かつ均一に吐出できる。
 また、上記実施の形態において、例えばCCD(Charge Coupled Device)などの画像素子で便器の汚れを検知する汚れ検知部(図示せず)を、さらに備える構成としてもよい。このとき、制御部130は、汚れ検知部の検知結果に基づいて、汚れが残っている部分を往復するように散布ノズル550を駆動して、集中的に洗浄泡を散布させる。これにより、便器内面に付着する汚れを、効果的に除去できる。なお、汚れ部分のみを往復する方法以外に、汚れ部分を通過する散布ノズル550の吐出口550uの回転速度を、より低速で回転駆動してもよい。さらに、汚れ部分を通過する際に、水ポンプ516や空気ポンプ535の出力を、より増大させる構成としてもよい。これにより、同様の効果が得られる。
 <4>便座開・非着座状態における散布ノズルによる吐出制御と作用および動作
 なお、<3>項では、制御部130の回転泡散布発令(泡コート)モードに基づいて、散布ノズル550の吐出口550uの方向を回転駆動しながら洗浄泡を便器内に散布する回転泡散布について、説明した。
 本<4>項は、制御部130の固定泡散布発令(ハネ抑制)モードに基づいて、散布ノズル550の吐出口550uの方向を固定したまま洗浄泡を便器内に散布する固定泡散布について、説明する。
 つまり、男性小便時のように、使用者が便座300に着座しない状態で、かつ便座300がほぼ垂直に開いた状態における固定泡散布について、説明する。
 具体的には、使用者が散布スイッチである手動ハネ抑制スイッチ434を操作した場合の固定泡散布発令モードにおける散布ノズルの吐出制御について、図13Aおよび図13Bを用いて説明する。
 図13Aは、同散布ノズルによる便器内面への吐出動作における水ポンプの出力を示す説明図である。図13Bは、同散布ノズルによる便器内面への吐出方向を示す説明図である。
 この場合、使用者は立位姿勢であるため、便座300は開いた状態である。つまり、便座開閉検知部331は便座開状態を、着座検知部330は非着座状態を検知する。
 上記状態において、使用者が、操作部210またはリモートコントローラ400の手動ハネ抑制スイッチ434を押す。なお、操作部210の手動ハネ抑制スイッチ434は、特に、図示していない。
 これにより、制御部130は、まず、散布ノズル駆動部550aを駆動して、図13Bに示すように、散布ノズル550の吐出口550uの方向を便器後方に向く位置まで回転させる。そして、散布ノズル駆動部550aの駆動を停止する。本実施の形態の場合、図13Aに示すように、吐出口550uの回転角度が、例えば20°付近の位置で停止させる。これにより、吐出口550uの方向は、便器内面の後方側に向く。
 つぎに、制御部130は、吐水量可変部を構成する水ポンプ516または空気ポンプ535の吐出出力を、図13Aで示すように、「高」の出力に制御する。そして、図13Bの矢印で示す方向に向けて、散布ノズル550から洗浄水または洗浄泡を便器110後方に所定時間吐出する。本実施の形態では、所定時間を、例えば8秒間に設定している。
 このとき、散布ノズル550の吐出口550uは、図9に示す散布ノズル550の回転軸Axに対して、後方の下方に角度αの向きで停止する。そのため、洗浄泡などは、図9の吐出口方向AcBで示す方向に停止した状態で、散布ノズル550の吐出口550uから吐出される。
 つまり、散布ノズル550の吐出口550uの方向を便器後方に回転駆動後、制御部130は、水ポンプ516を「高」出力で制御して洗浄泡などを吐出する。これにより、後方から洗浄泡がすばやく流れ落ちて、便器内の排出口115上部の水面および便器内の喫水線の上部が、洗浄泡で素早く覆われる状態となる。その結果、洗浄泡により、小便などの排泄に伴う臭いの拡散および便器110の喫水面110b付近の汚れの付着を抑制できる。
 また、排泄された小便が便器110内の水面付近に落下する際、水面を覆った洗浄泡がクッションの役目を果たす。これにより、便器110外の周囲への跳ね返りを抑制できる。つまり、散布ノズル550を固定した方向に、早く多くの洗浄泡などを散布して、便器110内の水面上部に泡膜を形成する。これにより、飛び跳ねなどによる便器110外への尿の飛散を防止できる。
 なお、本実施の形態では、使用者の手動ハネ抑制スイッチ434の操作による固定泡散布発令モード(ハネ抑制モード)の設定時において、吐出口550uが便器の後方側に向いた位置で、散布ノズル駆動部550aの回転駆動を停止する。停止後、制御部130が、吐水量可変部516を「高」出力で制御して洗浄泡が便器の後方に向けて吐出する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、洗浄泡を固定散布する散布ノズル550の位置は、便器110の排出口115付近の便器前方側、中心、後方側または左右のいずれの位置でもよい。つまり、洗浄泡を吐出して、例えば数秒の短い時間に、喫水面110bおよび便器110の喫水線の上部を、素早く泡膜で覆われる状態にできればよい。これにより、尿の飛び跳ねや飛散を抑制できる。さらに、便器110内の喫水線付近およびその上部への汚れの付着を、より確実に抑制できる。
 また、本実施の形態では、固定泡散布発令モードにおいて、制御部130は、図13Aに示すように、吐水量可変部516から「高」出力で便器後方側に向けて、洗浄泡などを吐出する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、吐水量可変部516の出力は「中」出力で吐出してもよい。
 以上のように、本実施の形態の衛生洗浄装置は、便器110に設置された本体200と、人体を洗浄する洗浄ノズル831と、洗浄泡を生成する泡発生部560と、便器内面に洗浄水または洗浄泡を吐出する散布ノズル550と、散布ノズルへ送出する洗浄水の流量を可変する吐水量可変部516を備える。さらに、衛生洗浄装置は、散布ノズルの吐出口550uを駆動する散布ノズル駆動部550aと、散布ノズルへの水路を開閉する開閉弁530aと、制御部130と、制御部に指示設定する操作部210を備える。そして、制御部130は、散布ノズルの吐出口550uの方向を回転駆動しながら洗浄泡を便器内に散布する回転泡散布発令モードと、散布ノズルの吐出口550uの方向を固定したまま洗浄泡を便器内に散布する固定泡散布発令モードの制御動作を備える。
 この構成によれば、回転泡散布発令モードにおける便器泡散布時において、制御部130は、散布ノズルの吐出口550uの方向を回転駆動しながら、散布ノズル550から洗浄泡を便器内に広く行き届くように散布する。これにより、便器前方から後方の内面まで、洗浄泡で泡膜を形成し、便器内面および喫水線付近の汚れの付着を抑制できる。
 一方、固定泡散布発令モードにおける便器泡散布時において、制御部130は、散布ノズルの吐出口550uの方向を固定したまま、洗浄泡を便器内に散布する。そして、すばやく便器内の水面上部に洗浄泡の泡膜を形成する。これにより、便器内の排出口上部の水面を、洗浄泡の泡膜で、すばやく覆うことができる。その結果、小便時の臭いの拡散や、男性小便時の尿の落下時における水面からのハネ返りによる飛び散りを洗浄泡のクッション効果により抑制できる。
 ここで、洗浄泡による、尿の飛び散り抑制効果について、図25に示す検証結果を参照しながら、説明する。
 図25は、同衛生洗浄装置の固定泡散布発令モードにおける泡散布のハネ抑制効果の検証結果を示す図である。図25の縦軸は、喫水面上を覆う洗浄泡の高さ(厚み)を示し、横軸は経過時間を示している。
 図25に示す結果から、まず、洗浄泡の泡高さが、時間の経過とともに減少することがわかる。また、散布初期時において、泡高さが5mm程度以上であれば、泡なしの場合と比べて、尿などの飛び散りを抑制できることがわかる。
 さらに、散布初期時において、泡高さが10mm程度以上であれば、便器110のボール面から外部への、尿などの飛び散り抑制効果が顕著となることが確認できた。この場合、時間の経過とともに、抑制効果が低減することがわかる。
 また、泡高さが18mm程度以上になると、散布初期から2時間程度まで、便器110のボール面から外部への、尿などの飛び散りを、より確実に抑制できることが判った。
 以上の検証結果から、泡散布による便器内の水面上の泡高さは、下限が5mm以上で上限が50mm以下であることが好ましい。特に、10mmから50mm以下の範囲が、より好ましい。なお、上限として設定した50mmは、検証実験に用いた衛生洗浄装置において、使用者が便座に着座したとき、溜まった泡がお尻に付かない泡高さにより規定される値である。そのため、異なる衛生洗浄装置においては、便器と便座などの寸法形状で、上限の設定が変更されることはいうまでもない。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置は、回転駆動される散布ノズル550の回転ノズル550dの吐出口550uの回転軸Axが、前後方向および左右方向に傾斜させて本体200に設置される。そして、前後方向の傾斜は、回転軸Axに対して、散布ノズル550の下方側が便器110前方側に傾斜し、左右方向の傾斜は、回転軸Axに対して、散布ノズル550の下方側が洗浄ノズル831側に傾斜して配置される。
 この構成によれば、洗浄泡を便器110に散布する便器泡散布時において、散布ノズル550の吐出口550uを、距離が遠くなる便器前方の散布位置に向ける場合、吐出口550uの向きが高くなる。一方、散布ノズルの吐出口550uを、距離が近くなる便器後方の散布位置に向ける場合、吐出口550uの向きが低くなる。これにより、散布ノズルの吐出口550uから便器内面までの距離に応じて、散布ノズルの吐出口550uの高さを変えながら洗浄泡を散布できる。そのため、水ポンプ516の出力を変化させずに、便器前方から後方の内面まで洗浄泡を散布して、泡膜を形成できる。その結果、便器内面への汚れの付着を抑制できる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置は、散布ノズル550から便器110に回転泡散布する際、制御部130は、散布ノズル駆動部550aを正転させて、吐出口550uの方向を便器後方から便器前方を経て便器後方に回転させる。その後、制御部130は、散布ノズル駆動部550aを逆転させて、吐出口550uの方向を便器後方から便器前方を経て便器後方に戻るように回転させる。つまり、制御部130は、少なくとも一往復の回転動作により回転泡散布するステップ動作を実行するように制御する。
 この構成によれば、制御部130は、まず、散布ノズル駆動部550aを正転させて、散布ノズルの吐出口550uの方向を便器後方から便器前方を経て便器後方に移動させながら洗浄泡を散布する。その後、制御部130は、散布ノズル駆動部550aを逆転させて、吐出口550uの方向を便器後方から便器前方を経て便器後方に戻る方向に移動させながら洗浄泡を散布する。つまり、便器内周面に沿って、散布ノズル550の吐出口550uの方向を正逆方向に回転移動させながら、少なくとも一往復の回転駆動により洗浄泡を散布する。このとき、便器110のリム付近まで届くように吐水量可変部516の出力を制御して、洗浄泡が便器内面のほぼ全周に散布する。これにより、便器前方から後方の内面まで泡膜を形成して、汚れの付着を抑制できる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置は、トイレルーム内への使用者の入出を検知する人体検知センサ450を、さらに備える。制御部130は、人体検知センサ450がトイレルーム内への使用者の入室を検知したとき、少なくとも一往復の回転動作により便器内面に回転泡散布する。
 この構成によれば、人体検知センサ450がトイレルーム内への使用者の入室を検知した場合、散布ノズルの吐出口550uの方向を、少なくとも一往復回転駆動させて、便器内面へ洗浄泡を散布する回転泡散布を実行する。これにより、使用前に、予め便器内面に泡膜を形成して、汚れの付着を未然に抑制できる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置は、制御部130が開閉弁530aを開くことによって、洗浄水が吐水量可変部516によって送水される泡タンク532と、洗剤タンク533の洗剤を泡タンク532へ供給する洗剤ポンプ534と、空気を泡タンクへ供給する空気ポンプ535を備える。そして、制御部130は、泡タンク532の洗浄水または洗浄泡を散布ノズル550から吐出するように制御する。
 この構成によれば、洗浄ノズル831の表面または便器内面に、水または温水のみを吐出するだけでなく、洗剤を含む洗浄泡を吐出できる。これにより、洗浄効果および汚れの付着を抑制する効果を高めることができる。さらに、洗剤を含む洗浄泡によって、臭いの拡散を抑制できる。その結果、使用者に、視覚的な清潔感や、使用時の快適感を提供できる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置の制御部130は、ススギ発令モードを有する。そして、制御部130は、ススギ発令モード時において、泡発生部560の洗剤タンク533の洗剤を泡タンク532へ供給する洗剤ポンプ534を停止した状態で開閉弁530aを開き、吐水量可変部516によって洗浄水を泡タンク532に送水して散布ノズル550から吐出する。
 この構成によれば、泡タンク532から散布ノズル550に至る経路が、洗浄水によって濯がれる。これにより、経路や散布ノズル550の洗剤の固着による詰まりや、洗剤の固着による散布ノズル550の回転不具合を防止できる。また、便器内面を、洗浄水で濯ぐことができる。
 なお、本実施の形態では、散布ノズル駆動部550aとして、モータを用いた構成を例に説明したが、これに限られない。散布ノズル550の吐出口550uから洗浄泡を吐出する際の反作用により、散布ノズル550を回動させる構成としてもよい。これにより、構成の簡略化とともに、電力消費を抑制できる。
 また、本実施の形態では、散布ノズル550が1つの構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、便器110のリム110a付近に洗浄泡を散布する散布ノズルと、便器110の排出口115付近に洗浄泡を散布する散布ノズルなどのように、複数の散布ノズルを設ける構成としてもよい。この場合、複数の散布ノズルは、独立して回動させてもよく、連動させて回動させてもよい。これにより、短時間で洗浄泡を便器内面に散布できる。
 また、本実施の形態では、散布ノズル550に、1つの吐出口550uを備える構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、散布ノズル550に、便器110のリム110a付近に洗浄泡を散布する吐出口と便器110の排出口115付近に洗浄泡を散布する吐出口など、複数の吐出口を設けてもよい。これにより、短時間で洗浄泡を便器内面に散布することができる。
 また、本実施の形態では、散布ノズル550が、便器110のリム110a付近と、便器110の排出口115付近の2箇所に洗浄泡を散布する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、上記以外に、さらに、便器110のリム110aと排出口115との中間位置(高さ)などに、散布ノズル550で洗浄泡を散布する構成としてもよい。これにより、散布抜け部の発生を、より少なくできる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置は、図10、図14および図15に示すように、本体200の側部で、前方に突出するように一体に設けられた袖部ケース250を備える。袖部ケース250は、上部に配置された操作部210より前方に設けた袖部フタ217と、袖部フタ217の内側で最前部に内蔵される、視認可能な容器からなる洗剤タンク533を有する。さらに、袖部ケース250は、前面に、洗剤タンク533の洗剤液面位置を確認できる洗剤液位確認窓216を備える。
 この構成によれば、使用者が、衛生洗浄装置の使用時などにおいて、容易に洗剤液の残量を目視で確認できる。そのため、洗剤液が無くなる前に、洗剤を補充できる。
 つまり、洗剤タンク533は、上方に洗剤タンクフタ536を設けた洗剤注入口537を有する。洗剤タンク533は、袖部ケース250の操作部210より前方の最前部に設置され、便器前面から最も近い位置に配置される。そのため、洗剤液の補充が容易になる。また、袖部フタ217は、操作部210より前方に設けられる。これにより、使用者が洗剤タンク533に洗剤液を補充する際に、洗剤液の操作部210への零れ落ちを防止できる。さらに、図14および図15に示すように、洗剤注入口537を、操作部210より低い位置に配置している。これにより、洗剤タンク533に洗剤液を補充する際に、洗剤の操作部210への零れ落ちを、より確実に防止できる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置は、図6および図14に示す洗剤ポンプホース561を、内部が空洞の円筒管からなるチューブと、その外側にさらにチューブを被覆した、二重ホースで構成している。また、洗剤ポンプホース561の内径を、泡タンクホース562の内径よりも細くしている。
 これらの構成により、洗剤ポンプ534から高い圧力が洗剤ポンプホース561に作用しても、洗剤ポンプホース561の膨らみや、破裂を防止できる。これにより、安定して散布ノズル550から洗浄泡を、便器内に散布できる。
 なお、上記洗剤ポンプホース561は、例えばエラストマー樹脂チューブの外側を熱収縮チューブで覆う二重ホースで構成されるが、材質はこれらに限られない。つまり、二重ホース構造により、洗剤ポンプホース561の膨らみや破裂を防止できる材質であれば、特に限定されない。これにより、散布ノズル550から洗浄泡を、安定して散布できる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置は、図2、図15および図16に示すように、本体200の内部に、制御部130、散布ノズル550、ノズル装置などを備え、本体200は後本体ケース201の前面を本体ケース202で覆う。そして、散布ノズル550は、後本体ケース201の前方部に設置され、散布ノズル550の前方および上部は本体ケース202で覆われる。さらに、散布ノズル550の下部の吐出口550uは、便器内面に開放された形態で設置されるように構成される。
 上記実施の形態について、図16を参照しながら、具体的に説明する。
 図16は、後本体ケース201に設置された散布ノズル550の中心部を前後方向にカットして示す断面図である。
 通常、散布ノズル550の吐出口550uから吐出される洗浄泡は、図16の点線Tで示す方向で便器内面に吐出される。
 しかしながら、上述のススギ発令モードで濯ぎを行う場合、洗浄泡のない洗浄水が、散布ノズル550の吐出口550uから吐出される。この場合、図16の二点鎖線Sで示すように、洗浄水の噴流が拡散して飛び散る虞がある。そのため、洗浄水が、便器の外に飛び散って、トイレルームの床を濡らす不具合が発生する可能性がある。
 そこで、本実施の形態では、図16に示すように、本体ケース202に飛び散りガード部550zを設ける。飛び散りガード部550zは、散布ノズル550の吐出口550uから、上限を超える(外部に飛び出す)上向き方向の洗浄水などの噴流を遮り、便器内に落とす。これにより、散布ノズル550から吐出する洗浄泡および洗浄水の便器外への噴出を防止して、便器内に散布できる。
 また、飛び散りガード部550zは、上述の外部への洗浄水などの飛び散り防止機能以外に、図17から図18を参照しながら、以下で説明する機能を有する。
 図17は、同衛生洗浄装置における本体の正面図である。図18は、同衛生洗浄装置における本体の側面図である。なお、図17および図18に示す二点鎖線は、本体200が置かれた場合における、台などの載置面に相当する。
 本実施の形態の衛生洗浄装置の本体200は、図19に示す本体固定板240を介して、便器110に着脱可能に構成される。
 つまり、本体200は、施工業者または使用者が、当初便器に設置工事する場合や、本体200奥の下部付近の汚れを清掃する場合などに、便器110から取り外して、台などに置かれる。取り外された本体200は、例えば台の上や床に、無造作に仮置きされる場合がある。
 このとき、飛び散りガード部550zは、本体200の取り付け面より下側に位置する散布ノズル550の吐出口550uと仮置きされた台や床とが、接触しないように保護する。これにより、散布ノズル550の損傷を、未然に防止できる。つまり、図17および図18に示すように、飛び散りガード部550zによって、散布ノズル550の吐出口550uと、台との接触が、飛び散りガード部550zにより、防止される。
 なお、上記実施の形態では、飛び散りガード部550zを本体ケース202に形成する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、飛び散りガード部550zを散布ノズル550のボディ550cなどに形成してもよい。これにより、本体ケース202の成型時における複雑な大形成型金型を不要とし、簡略な成型金型で本体ケース202を成型できる。さらに、吐出口550uと飛び散りガード部550zとを高い位置精度で構成できる。
 つぎに、本体200を便器110に着脱可能とする構成について、図19を用いて、説明する。
 図19は、同衛生洗浄装置における本体固定板240と本体200の後本体ケース201の斜視図である。なお、図19は、説明の便宜上、内部に設置される制御部130、散布ノズル550、ノズル装置などを省いた状態で図示している。
 つまり、本体200は、本体固定板240の位置調節用長穴241に取り付けボルト(図示せず)を通して、便器110に固定される。
 具体的には、まず、本体固定板240と本体200の左右方向の中心を合わせる。
 つぎに、本体固定板240の後部を少し浮かした状態で、便器面から本体200を本体固定板240に向かってすべらせる。そして、例えば「カチッ」と音がするまで、本体200を本体固定板240に押し込む。これにより、本体200と本体固定板240とが、ラチェット機構により、便器110に固定される。
 一方、本体200を便器110から取り外す場合、図19に示す本体200の横(側面)にある本体脱着ボタン242を、例えば指などで奥(内部)まで押し込む。そして、押し込みながら、本体200を前方に引き出す。これにより、本体200を、便器110から取り外すことができる。
 以上のように、本体200と便器110とが、着脱可能に構成される。
 また、図19に示すように、例えばポリプロピレン(PP)などの樹脂製の本体固定板240には磁石243が埋め込まれ、後本体ケース201には着脱センサ244が装着されている。これにより、本体200と便器110との着脱状態を検知できる。
 なお、着脱センサ244は、例えばリードスイッチで構成される。
 以下に、着脱センサ244による着脱状態の検知について、図20を用いて、説明する。
 図20は、同衛生洗浄装置における本体固定板240に本体200を固定した状態を示す部分断面図である。
 図20に示すように、本体200を便器110に取り付けた状態の場合、本体固定板240の磁石243と後本体ケース201の着脱センサ244とが、近接して対向する位置関係で配置される。このとき、着脱センサ244であるリードスイッチが磁石243の磁力でオン(ON)する。これにより、本体200が便器110に装着されたことを検出できる。
 一方、本体200が便器110から取り外されると、磁石243と着脱センサ244とが離れ、リードスイッチがオフ(OFF)する。これにより、着脱センサ244で、本体200と便器110とが、取り外し状態にあることを検出できる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置は、着脱センサ244が本体200の便器110からの取り外しを検出した場合、制御部130は、散布ノズル550の吐出運転を実行しないように制御する。そのため、本体200が便器110から取り外された状態で、使用者が、例えばリモコン本体401の手動泡コートスイッチ433や手動ハネ抑制スイッチ434などのボタンを押しても、制御部130は散布ノズル550からの吐出運転を実行しない。これにより、洗浄水や洗浄泡が、不用意に床や人に噴出するなどの不具合を、未然に防止できる。
 一方、着脱センサ244が本体200の便器110からの取り外しを検出した場合でも、制御部130は、お尻洗浄ノズル831およびビデ洗浄ノズル832の吐出運転を禁止しないように制御する。これは、万が一、着脱センサ244が故障した場合、制御部130は、本体200が便器110から取り外されていると誤認識する虞があるためである。そこで、制御部130は、衛生洗浄装置の基本機能である、お尻洗浄およびビデ洗浄を実行可能に制御する。これにより、使用者に対する利便性の低下を抑制できる。
 以上のように、着脱センサ244の着脱状態の検知に基づいて、制御部130は、衛生洗浄装置を制御する。
 以下に、本実施の形態の衛生洗浄装置における回転泡散布時の各部の動作および制御について、図21を参照しながら、説明する。
 図21は、同衛生洗浄装置における回転泡散布時のタイムチャートである。
 図21に示すように、時点N1で、使用者がリモコン本体401の手動泡コートスイッチ433を押す。これにより、制御部130は、時点N2で、洗剤ポンプ534を、例えば2秒間反転させた後、時点N3で、洗剤ポンプ534を正転させる。同時に、制御部130は、時点N3で、水ポンプ516および空気ポンプ535の運転を開始する。これにより、泡タンク532内に、洗剤、水、空気が供給され、洗浄泡が生成される。
 生成された洗浄泡は、散布ノズル550の吐出口550uから便器の内面に回転泡散布される。その結果、便器内面への汚れの付着を抑制するとともに、汚れを落としやすくできる。
 このとき、散布ノズル550の吐出口550uは、例えばステッピングモータである散布ノズル駆動部550aで回転駆動される。具体的には、図21の時点N3の停止位置(図12の20°)から、時点N6の最端位置(図12の340°)まで正転しながら、吐出口550uから泡散布をする。その後、時点N6の最端位置から、時点N9の停止位置まで反転しながら泡散布して、戻る。
 そして、時点N11で、制御部130は、水ポンプ516および空気ポンプ535の運転を、例えばタイマー制御で自動停止する。これにより、回転泡散布が自動終了する。
 このとき、回転泡散布される時点N3から時点N11の間、制御部130は、水ポンプ516および空気ポンプ535を連続運転する。一方、時点N3から時点N4の期間、時点N6から時点N7までの期間、時点N9から時点N10までの期間、正転して停止するように、制御部130は、洗剤ポンプ534を間欠運転する。
 なお、上記間欠運転動作は、回転泡散布中において、洗剤、水、空気が効率よく混合され、より安定して洗浄泡が生成できることが、実験的に得られた結果に基づくものである。洗剤ポンプ534の間欠運転により、洗浄泡を安定して生成できる。その結果、洗剤のムダな使用を防止して、洗剤補給の手間を少なくできる。
 なお、本実施の形態の衛生洗浄装置では、洗剤ポンプ534の間欠運転は、例えば6秒周期中に2秒間運転するように設定している。
 また、図21に示すタイムチャートには、必要に応じて、実行することを示すために、熱交換器700の動作を破線で描いている。この理由は、回転泡散布を行う際に、水ポンプ516から泡タンク532に供給される水の温度が、20℃より低い場合、洗浄泡を安定して生成できない虞がある。そこで、水温が低い場合、例えば約20℃程度になるように、熱交換器700で加熱制御して、洗浄水を加熱する。そして、加熱した洗浄水を泡タンク532に供給する場合に動作させることを示している。これにより、泡立ち性の低下を防止して、泡タンク532に好ましい洗浄泡を生成して供給できる。
 また、図21に示すタイムチャートでは、回転泡散布を開始する時点N3の、直前の時点N2から時点N3において、洗剤ポンプ534を反転させている。この理由は、本実施の形態では、洗剤ポンプ534にチューブポンプを採用している。チューブポンプは、ローラの押しつぶし動作によって、チューブ内の洗剤液などを送出する。そこで、直前の反転動作によって、押しつぶされているチューブの箇所に、チューブの出口側から洗剤液を逆流させ、つぶれていた箇所を円筒状に回復させる。そして、チューブの形状を回復した状態で、洗剤ポンプ534を正転する。これにより、安定した量の洗剤液を、散布ノズル550に送出できる。
 また、図21のタイムチャートに示すように、時点N11から時点N14において、制御部130は、散布ノズル駆動部550aを停止位置から原点位置に戻す動作を実行させる。具体的には、散布ノズル駆動部550aを、原点位置に当接するまで駆動する。このとき、散布ノズル駆動部550aは、原点位置に配置される回転検知マイクロスイッチを押す。これにより、制御部130は、ステッピングモータで構成される散布ノズル駆動部550aの原点位置を認識する。その後、制御部130は、散布ノズル駆動部550aを停止位置に戻るように駆動する。この理由は、ステッピングモータは、例えば何らかの回転負荷の増大などによってスリップ現象を生じる場合がある。そのため、駆動ステップ数に合致する回転駆動ができず、駆動ステップ数と回転量にズレが発生する。そこで、上述したように、散布ノズル駆動部550aの原点位置へのリセット動作を実行する。これにより、散布ノズル駆動部550aの回転泡散布の開始位置である停止位置を正しい位置にリセットして、駆動を開始できる。その結果、散布ノズル駆動部550aの原点位置を基準に、散布ノズル550の回転角度を精度よく規定して、常に、安定した位置で回転泡散布を実行できる。
 また、何らかの理由で、例えば散布ノズル550の吐出口550u周りに洗剤が固着して、散布ノズル駆動部550aが回転駆動できない場合がある。この場合、散布ノズル駆動部550aの原点位置へのリセット動作によって押される回転検知マイクロスイッチのオン/オフの有無により、散布ノズル駆動部550aの不具合を、容易に検出できる。
 そして、回転泡散布時において、回転検知マイクロスイッチからオン信号が入力されない場合、操作部210に配置したススギランプ223a(図4参照)を、以下に説明する点灯表示で実行し、使用者に不具合を知らせる。これにより、使用者に、上述したススギスイッチ223の操作を促し、ススギ動作を実行させることができる。
 なお、本実施の形態の衛生洗浄装置では、図21のタイムチャートに示す回転泡散布を開始する時点N3から、終了する時点N12までの時間を、例えば、約15秒に設定している。なお、約15秒は一例であり、便器の大きさなどに合わせて、例えば約10秒や、約25秒などに変更してもよいことは言うまでもない。
 ここで、上述したススギランプ223aの点灯表示について、具体的に説明する。
 上記のように設定された回転泡散布時間に対して、例えば回転検知マイクロスイッチが押されるまでの時間が、例えば約10パーセント以上遅れると、ススギランプ223aを「チカ」、「チカ」と1回の点滅動作を繰り返すように点灯表示する。これにより、使用者に、ススギスイッチ223を押して、ススギ運転を実行するように促す。
 ススギ運転は、泡発生部560および散布ノズル550に、熱交換器700で約40℃に加熱された洗浄水を流しながら、例えば約3分間洗浄する。ススギ運転により、泡発生部560および散布ノズル550などが、加熱された洗浄水で濯がれる。その結果、泡発生部560および散布ノズル550などへの洗剤の固着や目詰まりを防止し、安定した回転泡散布を実行可能とする。
 上記状態において、ススギ運転が実行されない場合、散布ノズル550に洗剤などが固まって、さらに、動きが悪くなる。この場合、設定された回転泡散布時間に対して、回転検知マイクロスイッチが押されるまでの時間が、例えば約20パーセント以上遅れると、ススギランプ223aを「チカ、チカ」、「チカ、チカ」と2回の点滅動作を繰り返すように点灯表示する。これにより、使用者に、ススギスイッチ223を押してススギ運転をしながら、散布ノズル550の吐出口550u付近を、例えば歯ブラシなどで擦りながら、洗浄するように促す。
 以上のようにススギランプ223aを点灯表示することにより、散布ノズル駆動部550aの動作不具合の検知に基づいて、使用者に対応を促す。
 また、図21に示す流路切替えのタイムチャートでは、時点N2~N3で、図6に示す水回路の水ポンプ516からの洗浄水の供給先を、ノズル装置800側から泡発生部560側へ切替える動作を示している。さらに、時点N11~N13で、洗浄水の供給先を、泡発生部560側からノズル装置800側へ切替える動作を示している。
 具体的には、時点N2~N3では、流調弁517を閉じて、開閉弁530aを開いて、洗浄水の供給先を泡発生部560へ切替える。一方、時点N11~N13では、開閉弁530aを閉じて、流調弁517を開いて、洗浄水の供給先をノズル装置800に切替える。
 なお、上記では、開閉弁530aを例に説明したが、これに限られない。例えば、洗浄水供給流路690から分岐流路530が分岐される分岐箇所に配設した、例えば三方弁などの流路切替弁で、流路切替えを行う構成としてもよい。
 以上のように、衛生洗浄装置における回転泡散布時の各部の動作および制御が実行される。
 以下に、衛生洗浄装置におけるススギ運転時の各部の動作および制御について、図22を参照しながら、説明する。
 図22は、同衛生洗浄装置におけるススギ運転時のタイムチャートである。
 図22に示すように、時点N1で、使用者が操作部210のススギスイッチ223を押すと、制御部130はススギ発令モードを設定する。これにより、制御部130は、時点N2~N3で、洗浄水の供給先をノズル装置800側から泡発生部560側へ切替える。そして、時点N3~N8の約2分間、洗剤ポンプ534を停止した状態で、熱交換器700で約40℃に加温された洗浄水を、水ポンプ516によって、泡タンク532に送水する。送水された洗浄水は、散布ノズル550から便器内に吐出される。
 つぎに、時点N8~N11の約1分間、制御部130は、空気ポンプ535を作動させる。これにより、泡タンク532内に、約40℃に加温された洗浄水とともに、空気ポンプ535で空気を送りながら、濯ぎ洗浄を実行する。
 つまり、濯ぎ洗浄するススギ運転時においては、まず、泡タンク532に、洗浄水だけを送水する。そして、送水の途中から空気ポンプ535を作動させて、空気を泡タンク532に加えながら濯ぐ。これにより、まず、泡タンク532および流路に残留する洗剤成分の多くを、洗浄水によって、早く効率よく散布ノズル550から便器内に吐出する。その後、空気ポンプ535による気泡(空気)の勢いを加えて、泡タンク532内に供給する。このとき、気泡は、洗剤成分の僅かな残留分までも濯ぐように作用する。その結果、短時間に効果的な濯ぎ洗浄を実行できる。
 つぎに、上記約3分間の濯ぎ洗浄が終了すると、時点N11~N14において、制御部130は、洗剤ポンプ534を反転正転させる。これにより、次回の回転泡散布や固定泡散布が正常に開始できるように、洗剤ポンプ534をスタンバイ動作状態にする。そして、制御部130は、ススギ運転を、例えばタイマー制御で自動終了する。
 以上のように、衛生洗浄装置におけるススギ運転時の各部の動作および制御が実行される。
 以下に、衛生洗浄装置における固定泡散布時の各部の動作および制御について、図23を参照しながら、説明する。
 図23は、同衛生洗浄装置における固定泡散布時のタイムチャートである。
 図23に示すように、時点N1で、使用者がリモコン本体401の手動ハネ抑制スイッチ434を押すと、制御部130は、固定泡散布発令モード(泡コートモード)を設定する。これにより、図23の時点N2で、制御部130は、洗剤ポンプ534を2秒間反転した後、時点N3で正転動作させる。さらに、時点N3で、制御部130は、水ポンプ516および空気ポンプ535の運転を開始する。これにより、泡タンク532に、洗剤、水、空気が供給され、洗浄泡が生成される。
 生成された洗浄泡は、散布ノズル550の吐出口550uから便器内面に散布される。このとき、便器内面への洗浄泡の固定泡散布によって、便器の水面上に泡高さ10mm程度(図25参照)に泡を溜めて覆う。そして、洗浄泡のクッション作用により、例えば男性小便時における、尿の飛びはねを抑制する。
 なお、図23の固定泡散布時のタイムチャートと、図21の回転泡散布時のタイムチャートとは、散布ノズル550の吐出口550uの動作が異なる。
 つまり、図21に示す回転泡散布を行う場合、散布ノズル駆動部550aにより、散布ノズル550の吐出口550uが、回転駆動される。一方、図23に示す固定泡散布を行う場合、散布ノズル駆動部550aは、散布ノズル550の吐出口550uを回転駆動しないで固定した状態で洗浄泡を散布する点で異なる。
 図23に示す、上記以外のタイムチャートは、図21に示すタイムチャートと同じである。そのため、図21と重複する説明は省略する。
 ここで、図21~図23のタイムチャートに示す、散布ノズル駆動部550aの原点位置、停止位置、最端位置について、以下に示す角度位置を例に説明するが、これに限らない。
 つまり、原点位置は図11に示す0°(真後ろ)の位置、停止位置は図11に示す20°(時計回り)の位置、最端位置は図11に示す340°(時計回り)の位置の場合を例に説明したが、これに限らない。例えば、原点位置は、5°(真後ろから時計回りに)の位置でもよい。また、停止位置は、60°(真後ろから時計回りに)の位置でもよい。さらに、最端位置は、300°(時計回り)の位置でもよい。
 以下に、停止位置を60°に設定した場合における、図23に示す固定泡散布時の動作について、説明する。
 まず、固定泡散布発令モードが設定されると、制御部130は、散布ノズル駆動部550aで、吐出口550uの方向を、真後ろから時計回りに約60°の停止位置に停止した状態で、すぐに固定泡散布を実行する。
 このとき、制御部130は、散布ノズル駆動部550aを駆動して、吐出口550uの方向を停止位置である約60°の位置で予め待機させる。そして、待機した状態で、固定泡散布が指示されると、制御部130は、散布ノズル550を移動せずに、すぐに便器内面に洗浄泡を吐出する。これにより、男性小便が開始されるまでに、素早く便器内の水面にハネ抑制に必要な泡高さを有する泡膜を形成する。
 この場合、吐出口550uの停止位置の方向を、上記50°~70°(約60°)の位置に設定すると、以下の効果が、特に得られる。つまり、上記停止位置で洗浄泡を吐出すると、洗浄泡は、便器内面の斜面に当たる。斜面に当たった洗浄泡は、便器内面の斜面を回転するように、排出口115近傍の水面に向かって流れ落ちる。これにより、水面全体に、短時間で洗浄泡の泡膜を形成できる。
 なお、本実施の形態では、図21に示す回転泡散布を、リモコン本体401の手動泡コートスイッチ433が押されたときに実行する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、用便後すなわちトイレ使用後に、自動的に回転泡散布を実行するように設定してもよい。さらに、一定時間毎に、自動的に回転泡散布を実行するように設定してもよい。これらにより、さらに便器内面へ汚れを付きにくくするとともに、汚れを、さらに落としやすくできる。
 また、一定時間毎に自動で回転泡散布することにより、便器内の喫水線付近の汚れ、特に輪じみの形成を効果的に抑制できる。
 このとき、用便後に回転泡散布を自動運転で実行する場合、本実施の形態の衛生洗浄装置では、使用者が便座300からの立ち上がりを着座センサ330が検知して、例えば約60秒後に、約15秒間、回転泡散布が実行するように設定される。
 一方、便座に着座しない男性小便時の場合、便座300が閉じられると、便座開閉センサ331が検知して、例えば約60秒後に、約15秒間、回転泡散布が実行されるように設定される。
 なお、上記では、回転泡散布をセンサが検知して約60秒後に実行する例で説明したが、これに限られない。リモコン本体401のスイッチにより、例えば約10秒後、25秒後など、任意に変更できる。これにより、回転泡散布を開始するまでの時間を、使用者の使われ方に応じて、任意の時間に調整できる。
 また、上記では、回転泡散布する時間として約15秒を例に説明したが、これに限られない。リモコン本体401のスイッチにより、例えば10秒、25秒など、任意に変更できる。これにより、便器の大きさなどに合わせて、散布する泡の量を、任意に調整できる。
 また、本実施の形態では、図23に示す固定泡散布を、リモコン本体401の手動ハネ抑制スイッチ434が押されたときに実行する構成を例に説明したが、これに限られない。例えば、便座が開放された時に、自動的に固定泡散布を実行するように設定してもよい。これにより、男性小便時に便座300が開かれると、自動で固定泡散布が実行される。その結果、男性小便時の、尿の飛び跳ねを、効果的に抑制できる。
 なお、便座が開放された時に、自動運転で固定泡散布をするように設定がされている場合、便座300が開かれると、直後に、例えば約15秒間、固定泡散布を実行するように構成される。
 なお、上記では、固定泡散布する時間として約15秒を例に説明したが、これに限られない。リモコン本体401のスイッチにより、例えば10秒、25秒など、任意に変更できる。これにより、便器の大きさなどに合わせて、散布する泡の量を、任意に調整できる。
 以上のように、衛生洗浄装置における固定泡散布時の各部の動作および制御が実行される。
 以下に、同衛生洗浄装置において、上記固定泡散布や回転泡散布の自動運転を選択設定する構成について、図24を用いて、説明する。
 図24は、同衛生洗浄装置における固定泡散布時や回転泡散布時の自動運転の選択設定を説明する図である。
 なお、固定泡散布時や回転泡散布時の自動運転は、操作部210の自動選択設定スイッチ236を押す毎に、好みの設定を選択できる。
 具体的には、図24の左図に示すように、操作部210には、操作スイッチ220に並んで、自動選択設定スイッチ236が配置されている。自動選択設定スイッチ236の傍には、使用後自動回転散布ランプ236a、一定時間毎自動回転散布ランプ236b、便座開時自動固定泡散布表示ランプ236cが配置されている。そして、各ランプは、自動選択設定スイッチ236を押す毎に、図24の右図の矢印で示す方向の順序で点灯表示される。これにより、3種類の自動運転が、使用者の好みに応じて、任意の組み合わせで設定できる。
 具体的には、H0は、使用後自動回転散布ランプ236a、一定時間毎自動回転散布ランプ236b、便座開時自動固定泡散布表示ランプ236cの全てが消灯状態であることを示す。つまり、H0は、3種類の自動運転の全てが「切」の状態であることを示す。
 H0の状態から自動選択設定スイッチ236を1回押すと、使用後自動回転散布ランプ236aだけが点灯し、H1の状態となる。つまり、自動選択設定スイッチ236を1回押す毎に、H2、H3・・・H6の状態に設定が切り替わる。そして、H6の状態から、自動選択設定スイッチ236を1回押すと、3種類の自動運転の全てが「入」のH7の状態になる。なお、図24のランプ表示は、○印がランプ消灯に相当する「切」の状態を示し、●印がランプ点灯に相当する「入」の状態を示す。
 例えば、図24に示す、一定時間毎に回転泡散布を自動運転で行う設定であるH2、H4、H6、H7の状態の場合、図21のタイムチャートを用いて説明した回転泡散布が、自動で、例えば約3時間毎に実行される。これにより、便器内の喫水線付近の汚れ、特に輪じみの形成を抑制できる。
 なお、上記の約3時間毎に実行する設定は、リモコン本体401のスイッチにより、例えば約6時間毎、約12時間毎、約24時間毎などに、任意の設定に変更できる。これにより、長期間の不在時において、自動運転の回数を減らすなど、使用者の状況に応じて任意に調整できる。
 以上のように、固定泡散布や回転泡散布の自動運転設定が選択され、実行される。
 (実施の形態2)
 以下に、本実施の形態2における衛生洗浄装置について、図27を用いて、説明する。
 図27は、本実施の形態2における衛生洗浄装置の斜視図である。
 図27に示すように、本実施の形態の衛生洗浄装置は、便器110と本体200とを一体に構成した、いわゆる便器一体型の衛生洗浄装置1000で構成される。
 つまり、本実施の形態の衛生洗浄装置1000は、実施の形態1で説明した本体200を後から便器110上に設置する、後付けタイプの衛生洗浄装置100とは異なる。なお、基本的な構成や機能は、実施の形態1の衛生洗浄装置100と同様であるので、詳細な説明は省略する。例えば、衛生洗浄装置1000は、実施の形態1の衛生洗浄装置100と同様に、泡散布運転を行う構成を備える。
 具体的には、衛生洗浄装置1000は、小便後フラッシュスイッチ910と、大便後フラッシュスイッチ920と、フラッシュバルブ(図示せず)を、さらに備える点で、実施の形態1の衛生洗浄装置100と異なる。小便後フラッシュスイッチ910および大便後フラッシュスイッチ920は、操作装置を構成するリモートコントローラ400に配置される。小便後フラッシュスイッチ910は、小便後の操作により、フラッシュバルブを開放して、便器内を洗い流す。大便後フラッシュスイッチ920は、大便後の操作により、フラッシュバルブを開放して、便器内を洗い流す。
 以上のように、衛生洗浄装置1000は、構成される。
 以下に、衛生洗浄装置1000の動作および作用について、実施の形態1の衛生洗浄装置100と異なる構成を、主に説明する。
 まず、小便後の、衛生洗浄装置1000の動作および作用について、説明する。
 小便後、使用者は、リモートコントローラ400の小便後フラッシュスイッチ910を押す。これにより、制御部130に便器洗い流し指示が設定され、制御部130は、フラッシュバルブを開いて、例えば約5リットルの水を、便器110内に流す。そして、供給された水により、便器内に排泄された小便などを洗い流す。
 つぎに、小便を洗い流した後、例えば約10秒後に、制御部130は、図21で説明した泡散布である回転泡散布動作を自動運転で実施する。
 そのため、使用者は、改めて、手動泡コートスイッチ433を押す必要がない。これにより、使用者の手間を削減できる。さらに、自動的に、便器110内面に泡膜を形成して、汚れの付着を効果的に抑制できる。
 以上のように、小便後の動作が実行される。
 つぎに、大便後の、衛生洗浄装置1000の動作および作用について、説明する。
 大便後、使用者は、リモートコントローラ400の大便後フラッシュスイッチ920を押す。これにより、制御部130に便器洗い流し指示が設定され、制御部130は、フラッシュバルブを開いて、例えば約6リットルの水を、便器110内に流す。そして、供給された水により、便器内に排泄された大便などを洗い流す。
 つぎに、大便を洗い流し後、例えば約10秒後に、制御部130は、図21で説明した泡散布である回転泡散布動作を自動運転で実施する。
 そのため、使用者は、改めて、手動泡コートスイッチ433を押す必要がない。これにより、使用者の手間を削減できる。さらに、自動的に、便器110内面に泡膜を形成して、汚れの付着を効果的に抑制できる。
 以上のように、大便後の動作が実行される。
 このとき、小便後や大便後の所定時間後に実行される泡散布は、自動選択設定スイッチ236の設定が、図24の右図に示すH1、H4、H5、H7の状態において、自動運転で実行される。
 なお、上記泡散布時においては、小便後フラッシュスイッチ910の操作時よりも、大便後フラッシュスイッチ920の操作時における便器110内面への泡散布量を多くすることが、好ましい。これにより、汚れが付着し易い大便後における便器内面の汚れの発生を、より確実に抑制できる。
 以上のように、本実施の形態の衛生洗浄装置1000は、便器110に設置された本体200と、洗浄泡を生成する泡発生部560と、便器内面に洗浄水または洗浄泡を吐出する散布ノズル550と、散布ノズルの吐出口550uの方向を回転駆動する散布ノズル駆動部550aと、制御部130と、制御部に指示設定する操作装置を備える。操作装置は、小便後の便器洗い流し指示をする小便後フラッシュスイッチ910と、大便後の便器洗い流し指示をする大便後フラッシュスイッチ920を備える。制御部130は、小便後フラッシュスイッチ910または大便後フラッシュスイッチ920による便器洗い流し指示がされると、便器洗い流し運転を開始し、便器洗い流し運転終了後に便器内面に散布ノズル550から自動泡散布するように制御する。
 この構成によれば、便器洗い流し運転終了後に、散布ノズル550から洗浄泡を便器110内に自動泡散布して泡膜を形成する。これにより、便器内面への汚れの付着を、効果的に抑制できる。
 また、本実施の形態の衛生洗浄装置1000は、操作装置を構成するリモートコントローラ400に小便後フラッシュスイッチ910および、大便後フラッシュスイッチ920を備える。制御部130は、小便後フラッシュスイッチ910または大便後フラッシュスイッチ920からの信号に基づいて、トイレ使用後の自動泡散布量を変える。このとき、制御部130は、小便後フラッシュスイッチ910の操作時よりも、大便後フラッシュスイッチ920の操作時のほうが、便器110内面への泡散布量が多くなるように制御する。
 この構成によれば、汚れが付着し易い大便後における便器内面の汚れの発生を、より確実に抑制できる。これにより、洗剤のムダな使用を抑制できる。さらに、小便や大便排泄時などの使用場面に応じて、より適切な量で泡散布できる。その結果、便器内面に汚れが付きにくい衛生洗浄装置1000を実現できる。
 以上で説明したように、本発明の衛生洗浄装置は、便器に設置された本体と、洗浄泡を生成する泡発生部と、便器内面に洗浄水または洗浄泡を吐出する散布ノズルと、散布ノズルの吐出口の方向を回転駆動する散布ノズル駆動部と、制御部と、制御部に指示設定する操作装置を備える。操作装置は、小便後の便器洗い流し指示をする小便後フラッシュスイッチと、大便後の便器洗い流し指示をする大便後フラッシュスイッチを備える。そして、制御部は、小便後フラッシュスイッチまたは大便後フラッシュスイッチによる便器洗い流し指示がされると、便器洗い流し運転を開始し、便器洗い流し運転終了後に、便器内面に散布ノズルから自動泡散布するように制御する。
 この構成によれば、便器洗い流し後に、散布ノズルから自動泡散布して、便器内面に泡膜を形成する。これにより、便器内面への汚れの付着を効果的に抑制できる。
 また、本発明の衛生洗浄装置の制御部は、小便後フラッシュスイッチ操作時よりも大便後フラッシュスイッチ操作時において、便器内面への泡散布量を多くするように制御してもよい。
 これにより、汚れが付着し易い大便後における便器の汚れの発生を、より確実に抑制できる。
 また、本発明の衛生洗浄装置の散布ノズルは、回転駆動される散布ノズルの吐出口の回転軸が、前後方向および左右方向に傾斜させて本体に設置される。そして、前後方向の傾斜は、回転軸に対して、散布ノズルの下方側が便器前方側に傾斜し、左右方向の傾斜は、回転軸に対して、散布ノズルの下方側が洗浄ノズル側に傾斜して配置してもよい。
 この構成によれば、洗浄泡を便器に散布する便器泡散布時において、散布ノズルの吐出口を、距離が遠くなる便器前方の散布位置に向ける場合、吐出口の向きが高くなる。一方、散布ノズルの吐出口を、距離が近くなる便器後方の散布位置に向ける場合、吐出口の向きが低くなる。これにより、散布ノズルの吐出口から便器内面までの距離に応じて、散布ノズルの吐出口の高さを変えながら洗浄泡を散布できる。そのため、便器前方から後方の内面まで洗浄泡を散布して、泡膜を形成できる。その結果、便器内面への汚れの付着を抑制できる。
 また、本発明の衛生洗浄装置は、制御部で、散布ノズルから便器に回転泡散布する際、散布ノズル駆動部を正転させて散布ノズルの吐出口の方向が便器後方から便器前方を経て便器後方に回転させる。その後、制御部は、散布ノズル駆動部を逆転させて散布ノズルの吐出口の方向が便器後方から便器前方を経て便器後方に戻るように回転させる、少なくとも一往復の回転動作により回転泡散布するステップで制御してもよい。
 この構成によれば、制御部は、まず、散布ノズル駆動部を正転させて、散布ノズルの吐出口の方向を便器後方から便器前方を経て便器後方に移動させながら洗浄泡を散布する。その後、制御部は、散布ノズル駆動部を逆転させて散布ノズルの吐出口の方向が便器後方から便器前方を経て便器後方に戻る方向に移動させながら洗浄泡を散布する。つまり、便器内周面に亘って、散布ノズル550の吐出口550uの方向を正逆方向に回転移動させながら、少なくとも一往復の回転駆動により洗浄泡を散布する。これにより、洗浄泡が便器のリム付近まで届くように吐水量可変部の出力を制御して、洗浄泡を便器内面のほぼ全周に散布できる。その結果、便器前方から後方の内面まで泡膜を形成して、汚れの付着を抑制できる。
 また、本発明の衛生洗浄装置は、トイレルーム内への使用者の入出を検知する人体検知センサを、さらに備える。制御部は、人体検知センサがトイレルーム内への使用者の入室を検知したとき、少なくとも一往復の回転動作により便器内面に回転泡散布するように制御してもよい。
 この構成によれば、人体検知センサがトイレルーム内への使用者の入室を検知した場合、散布ノズルの吐出口の方向を、少なくとも一往復の回転駆動をさせて、便器内面へ洗浄泡を散布する回転泡散布を実行する。これにより、使用前に、確実に便器内面に泡膜が形成して、汚れの付着を未然に抑制できる。
 また、本発明の衛生洗浄装置の泡発生部は、制御部が開閉弁を開くことによって、洗浄水が吐水量可変部によって送水される泡タンクと、洗剤タンクの洗剤を泡タンクへ供給する洗剤ポンプと、空気を泡タンクへ供給する空気ポンプを備える。そして、制御部は、泡タンクの洗浄水または洗浄泡を散布ノズルから吐出するように制御してもよい。
 この構成によれば、洗浄ノズルの表面または便器内面に、水または温水のみを吐出するだけではなく、洗剤を含む洗浄泡を吐出することができる。これにより、洗浄効果および汚れの付着を抑制する効果を高めることができる。さらに、洗剤を含む洗浄泡によって、臭いの拡散を抑制できる。その結果、使用者に、視覚的な清潔感や、使用時の良好な快適感を提供できる。
 また、本発明の衛生洗浄装置の制御部は、ススギ発令モードを有する。そして、制御部は、ススギ発令モード時において、泡発生部の洗剤タンクの洗剤を泡タンクへ供給する洗剤ポンプを停止した状態で開閉弁を開き、吐水量可変部によって洗浄水を泡タンクに送水して散布ノズルから吐出するように制御してもよい。
 この構成によれば、泡タンクから散布ノズルに至る経路が、洗浄水によって濯がれる。これにより、経路や散布ノズルの洗剤の固着による詰まりや、洗剤の固着による散布ノズルの回転不具合を防止できる。また、予め便器内面の濯ぎを行って、洗剤の固着などを防止できる。
 本発明の衛生洗浄装置は、小便後フラッシュスイッチと、大便後フラッシュスイッチを備える。そして、制御部は、小便後フラッシュスイッチ操作および大便後フラッシュスイッチ操作後に、自動泡散布する。これにより、汚れが付着し易い大便後の便器の汚れの付着を未然に防止して、清潔に保持できる。そのため、衛生洗浄装置に限らず、散布ノズルを備える他の水応用機器などの用途に適用できる。
 100,1000  衛生洗浄装置
 110  便器
 110a  リム
 110b  喫水面
 110c  上端面
 115  排出口
 120  脱臭装置
 130  制御部
 200  本体
 201  後本体ケース
 202  本体ケース
 210  操作部
 211  赤外線受信部
 216  洗剤液位確認窓
 217  袖部フタ
 220  操作スイッチ
 221  お尻洗浄スイッチ
 223  ススギスイッチ
 223a  ススギランプ
 230  設定スイッチ
 231,435  温水温度スイッチ
 236  自動選択設定スイッチ
 236a  使用後自動回転散布ランプ
 236b  一定時間毎自動回転散布ランプ
 236c  便座開時自動固定泡散布表示ランプ
 240  本体固定板
 241  位置調節用長穴
 242  本体脱着ボタン
 243  磁石
 244  着脱センサ
 250  袖部ケース
 300  便座
 320  便蓋
 330  着座センサ(着座検知部)
 331  便座開閉センサ(便座開閉検知部)
 360  便座便蓋回動機構
 400  リモートコントローラ(操作装置)
 401  リモコン本体
 402  送信部
 410  お尻洗浄スイッチ
 411  ビデ洗浄スイッチ
 412  停止スイッチ
 413  ムーブ洗浄スイッチ
 414  リズム洗浄スイッチ
 415  洗浄強さスイッチ
 416  洗浄位置スイッチ
 417  散布スイッチ
 418  便蓋スイッチ
 419  便座スイッチ
 421  強さ表示灯
 422  位置表示灯
 430  ノズル掃除スイッチ
 431  お尻乾燥スイッチ
 432  パワー脱臭スイッチ
 433  手動泡コートスイッチ
 434  手動ハネ抑制スイッチ
 436  便座温度スイッチ
 437  8時間切りスイッチ
 438  節電スイッチ
 439  便蓋自動開閉スイッチ
 450  人体検知センサ
 500  洗浄部
 510  給水接続口
 511  ストレーナ
 512  逆止弁
 513  定流量弁
 514  止水電磁弁
 515  リリーフ弁
 516  水ポンプ(吐水量可変部)
 517  流調弁
 530  分岐流路
 530a  開閉弁
 531  逆止弁
 531b  逆止弁
 532  泡タンク
 532a  泡タンク入水部
 533  洗剤タンク
 534  洗剤ポンプ
 535  空気ポンプ
 536  洗剤タンクフタ
 537  洗剤注入口
 550  散布ノズル
 550a  散布ノズル駆動部
 550b  入り口流路
 550c  ボディ
 550d  回転ノズル
 550e,550f  Oリング
 550h  入り口孔
 550n  シャフト
 550u  吐出口
 550z  飛び散りガード部
 560  泡発生部
 561  洗剤ポンプホース
 562  泡タンクホース
 600  サブタンク
 603  大気開放口
 690  洗浄水供給流路
 700  熱交換器
 750  バッファタンク
 800  ノズル装置
 831  お尻洗浄ノズル(洗浄ノズル)
 832  ビデ洗浄ノズル
 833  ノズルクリーニング部
 910  小便後フラッシュスイッチ
 920  大便後フラッシュスイッチ
 TF,TR  散布移動軌跡
 AcA,AcB  吐出口方向

Claims (7)

  1. 便器に設置される本体と、
    洗浄泡を生成する泡発生部と、
    前記便器内面に洗浄水または前記洗浄泡を吐出する散布ノズルと、
    前記散布ノズルを駆動する散布ノズル駆動部と、
    制御部と、
    前記制御部に指示設定する操作装置と、
    前記操作装置は、小便後の便器洗い流し指示をする小便後フラッシュスイッチと、大便後の便器洗い流し指示をする大便後フラッシュスイッチと、
    を備え、
    前記制御部は、前記小便後フラッシュスイッチまたは前記大便後フラッシュスイッチによる前記便器洗い流し指示がされると、便器洗い流し運転を開始し、前記便器洗い流し運転終了後に前記便器内面に前記散布ノズルから自動泡散布するように制御する衛生洗浄装置。
  2. 前記制御部は、前記小便後フラッシュスイッチ操作時よりも前記大便後フラッシュスイッチ操作時において、前記便器内面への泡散布量が多くなるように制御する請求項1に記載の衛生洗浄装置。
  3. 前記散布ノズルは、回転駆動される前記散布ノズルの吐出口の回転軸が前後方向および左右方向に傾斜させて本体に設置され、
    前記前後方向の傾斜は、前記回転軸下側が前記便器前方側に傾斜し、
    前記左右方向の傾斜は、前記回転軸下側が人体を洗浄する前記洗浄ノズル側に傾斜している請求項1に記載の衛生洗浄装置。
  4. 前記制御部は、前記散布ノズルから前記便器に回転泡散布する際、前記散布ノズル駆動部を正転させて、前記散布ノズルの吐出口の方向が前記便器後方から前記便器前方を経て前記便器後方に至り、前記散布ノズル駆動部を逆転させて前記散布ノズルの吐出口の方向が前記便器後方から前記便器前方を経て前記便器後方に戻る少なくとも一往復回転動作により回転泡散布するステップで制御する請求項1に記載の衛生洗浄装置。
  5. トイレルーム内への使用者の入出を検知する人体検知センサを、さらに備え、
    前記制御部は、前記人体検知センサが前記トイレルーム内への使用者の入室を検知したときに、前記便器内面に回転泡散布するように制御する請求項1に記載の衛生洗浄装置。
  6. 前記泡発生部は、前記制御部が開閉弁を開くことによって前記洗浄水が前記吐水量可変部によって送水される泡タンクと、洗剤タンクの洗剤を前記泡タンクへ供給する洗剤ポンプと、空気を前記泡タンクへ供給する空気ポンプと、を備え、
    前記泡タンクの前記洗浄水または前記洗浄泡が、前記散布ノズルから吐出される請求項1に記載の衛生洗浄装置。
  7. 前記制御部は、ススギ発令モードを有し、
    前記制御部は、前記ススギ発令モード時において、前記泡発生部の前記洗剤タンクの洗剤を前記泡タンクへ供給する洗剤ポンプを停止した状態で、前記開閉弁を開き前記吐水量可変部によって前記洗浄水を前記泡タンクに送水して前記散布ノズルから吐出するように制御する請求項6に記載の衛生洗浄装置。
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