JP4238497B2 - 洗濯機のモータ駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ回路によりモータを駆動する洗濯機のモータ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、洗濯機のモータをインバータ装置により制御して電気制動することによりブレーキの信頼性を向上させ、バンドブレーキ等の機械的ブレーキの騒音を減らすものが提案されている。
【0003】
従来、この種の洗濯機は、特開2001−46777号公報に示すように構成していた。すなわち、モータ減速時にPWM制御による正弦波電圧位相を制御して、インバータ回路直流電源への回生エネルギーを発生させずに、発電エネルギーをモータ内部抵抗に消費させるダイナミックブレーキにより信頼性を向上させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の構成では、発電エネルギーをモータ内部抵抗にすべて消費させるための電力制御が複雑となり、さらに、モータのブレーキ電流が大きくなる割には十分な制動トルクが得られない課題があった。
【0005】
本発明は上記従来課題を解決するもので、ブレーキトルク(負のトルク)の制御を容易にして最大ブレーキトルクを得るとともに、回生エネルギーの制御を容易にして発電エネルギーをモータ内部抵抗に消費させ、インバータ回路の直流電圧の異常上昇を防止し、さらに、モータの減速制動時の停止を確実にさせることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、交流電源に接続された整流回路の直流電力をインバータ回路により交流電力に変換してモータに加え、モータにより撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動し、モータのロータ位置をロータ位置検出手段により検出し、回転数検知手段によりロータ位置検出手段の出力信号よりモータの回転数を検知し、制御手段によりインバータ回路を制御して、モータの減速制動制御時において、前記回転数検知手段により検知した回転数が、第1の所定回転数以上の場合は、弱め界磁制御を行い、前記第1の所定回転数未満で第2の所定回転数以上の場合は、磁界を変えない制御を行い、前記第2の所定回転数未満の場合は、強め界磁制御を行うようにしたものである。
【0007】
これにより、強めの界磁制御と弱めの界磁制御を併用することにより、回生電力の制御が容易となり、発電エネルギーをモータの内部抵抗に消費させてインバータ回路の直流電圧の異常上昇を防止することができ、ブレーキトルク(負のトルク)の制御を容易にできるとともに、モータの停止を確実にして回転停止時の振動を減らすことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、交流電源と、前記交流電源に接続された整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するモータと、前記モータのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記ロータ位置検出手段の出力信号より前記モータの回転数を検知する回転数検知手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記モータの減速制動制御時において、前記回転数検知手段により検知した回転数が、第1の所定回転数以上の場合は、弱め界磁制御を行い、前記第1の所定回転数未満で第2の所定回転数以上の場合は、磁界を変えない制御を行い、前記第2の所定回転数未満の場合は、強め界磁制御を行うようにしたものであり、強めの界磁制御と弱めの界磁制御を併用することにより、回生電力の制御が容易となり、高速回転時には弱め磁界により発電エネルギーをモータの内部抵抗に消費させてインバータ回路の直流電圧の異常上昇を防止することができ、ブレーキトルク(負のトルク)の制御を容易にできるとともに、低速回転時には強め界磁制御によりトルク低下を防ぎモータの停止を確実にするとともに回転停止時の振動を減らすことができる
【0009】
請求項に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御手段は、モータの回転停止直前にロータ位置に対応してロータ磁極を吸着する方向に界磁電流を流すようにしたものであり、回転停止直前の振動を防ぐことができ、回転停止時にロータをホールドすることによりロータの逆転を防ぐことができる。
【0010】
請求項に記載の発明は、交流電源と、前記交流電源に接続された整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するモータと、前記モータのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記ロータ位置検出手段の出力信号より前記モータの回転数を検知する回転数検知手段と、前記モータ電流を検出する電流検出手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記モータ電流を磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分に分解し、前記モータの減速制動制御時において、前記回転数検知手段により検知した回転数が、第1の所定回転数以上の場合は、前記トルクに対応した電流成分を回転数に対応したの所定値に、前記磁束に対応した電流成分を回転数に対応した負の所定値に設定して制御し前記第1の所定回転数未満で第2の所定回転数以上の場合は、前記トルクに対応した電流成分を負の一定値に、前記磁束に対応した電流成分を零に設定して制御し、前記第2の所定回転数未満の場合は、前記トルクに対応した電流成分を零あるいはわずかな負の所定値に、前記磁束に対応した電流成分を正の所定値に設定して御するようにしたものであり、モータ電流を磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分に分解して減速制動することで、ベクトル制御によりトルクに対応した電流成分を制御することにより、最大ブレーキを得ることができるとともに、磁束に対応した電流成分を弱め、あるいは強めに制御することにより回生エネルギーを制御しインバータ回路の直流電圧の異常上昇を防止することができ、また、モータの回転停止を確実にすることができるとともに、回転停止直前の振動を防止できる
【0011】
請求項に記載の発明は、上記請求項に記載の発明において、ロータ位置検出手段の出力信号より回転数を検知する回転数検知手段を備え、制御手段は、モータの減速時に、磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分を回転数に応じて所定値となるように制御するようにしたものであり、回転数に応じてブレーキトルクとモータの内部抵抗による消費エネルギーをそれぞれ制御できるので、高回転領域における回生エネルギーの上昇と、低回転数領域におけるブレーキトルクの減少を防止することができる。
【0012】
請求項に記載の発明は、上記請求項に記載の発明において、ロータ位置検出手段の出力信号より回転数を検知する回転数検知手段を備え、制御手段は、モータの減速時に、
磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分と回転数より回生電力、または電力回生条件を演算し、磁束に対応した電流成分あるいはトルクに対応した電流成分を制御するようにしたものであり、電力回生条件を演算することにより、回転数に応じた磁束に対応した電流成分を求めることができるので、演算で求めた磁束に対応した電流成分となるように制御することによりインバータ回路の直流電圧の上昇を防ぐことができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
(実施例1)
図1に示すように、交流電源1は、整流回路2に交流電力を加え、整流回路2は整流器20とコンデンサ21により直流電力に変換し、直流電圧をインバータ回路3に加える。
【0015】
インバータ回路3は、6個のパワースイッチング半導体と逆並列ダイオードよりなる3相フルブリッジインバータ回路により構成し、通常、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)と逆並列ダイオードおよびその駆動回路と保護回路を内蔵したインテリジェントパワーモジュール(以下、IPMという)で構成している。インバータ回路3の出力端子にモータ4を接続し、撹拌翼(図示せず)または洗濯兼脱水槽(図示せず)を駆動する。
【0016】
モータ4は直流ブラシレスモータにより構成し、回転子を構成する永久磁石と固定子との相対位置(回転子位置)をロータ位置検出手段4aにより検出する。ロータ位置検出手段4aは、通常、3個のホールICにより構成し、電気角60度毎の位置信号を検出する。電流検出手段5は、モータ4の相電流Iu、Iv、Iwを検出するもので、通常は直流電流を含む低周波数から測定可能な直流電流トランスを用いる。しかし、後述するように交流電流トランスでも検出可能である。また、3相モータの場合、2相の電流を求め、キルヒホッフの法則(Iu+Iv+Iw=0)より残りの1相を求める方法が一般的である。
【0017】
制御手段6は、インバータ回路3を制御するもので、マイクロコンピュータと、マイクロコンピュータに内蔵したインバータ制御タイマー(PWMタイマー)、高速A/D変換回路、メモリ回路(ROM、RAM)等により構成し、ロータ位置検出手段4aの出力信号より電気角を検知する電気角検知手段60と、電流検出手段5の出力信号と電気角検知手段60の信号より磁束に対応した電流成分Idとトルクに対応した電流成分Iqに分解する3相/2相dq変換手段61と、ロータ回転数を検知する回転数検知手段62と、静止座標系から回転座標系に変換、あるいは逆変換するのに必要な正弦波データ(sin、cosデータ)を格納する記憶手段63と、磁束に対応した電圧成分Vdとトルクに対応した電圧成分Vqを3相モータ駆動制御電圧Vu、Vv、Vwに変換する2相/3相dq逆変換手段64と、3相モータ駆動制御電圧Vu、Vv、Vwに応じてインバータ回路3のIGBTのスイッチングを制御するPWM制御手段65とを有している。
【0018】
さらに、洗濯行程、あるいは脱水行程に応じてモータ4の回転数とトルクを制御するトルク制御手段66と、回転数検知手段62の出力信号に応じてモータ5の回転数を制御する回転数制御手段67と、トルク制御手段66と回転数制御手段67からのd軸(direct−axis)電流設定信号Ids、q軸(quadrature−axis)電流設定信号Iqsと、3相/2相dq変換手段61より演算したIdとIqを比較しモータ電流を制御するための磁束に対応した電圧成分Vdとトルクに対応した電圧成分Vqを演算するモータ電流制御手段68とを有している。
【0019】
トルクに対応したq軸電流Iqが設定値Iqsとなるようにフィードバック制御するこ
とにより定トルク制御が可能となる。しかし、回転数が上昇するとモータ誘起電圧が上昇してトルク電流Iqが増加しなくなるので、回転数に応じてd軸電流を負の方向に増加させるとq軸電流も増加させることができ、トルクを増加させることができる。
【0020】
また、制動時にはq軸電流設定値Iqsを負に設定することにより負のトルク、すなわち、ブレーキトルクを発生させることができる。ベクトル制御によりブレーキトルクを一定に制御することも可能となるので、制御プログラムを通常駆動と制動駆動を共用化し、単にq軸電流設定値Iqs、d軸電流設定値Idsを変更するだけでよい。通常駆動は、q軸電流マイナーループの回転数フィードバック制御、制動時には、設定回転数は零となりq軸電流フィードバック制御でよい。
【0021】
ただし、回転数に応じてd軸電流を制御しなければ回生エネルギーが発生し、インバータ直流電圧が異常上昇してパワー半導体、あるいは電解コンデンサ21が破壊する。
【0022】
図2は通常駆動時の各部の波形関係を示し、ロータ位置検出手段4aの出力信号H1、H2、H3のエッジ信号は60度毎に変化して、各部状態信号より360度を6分割した角度が判別できる。信号H1がローからハイとなるハイエッジを基準電気角0度として示し、モータ4のU相巻線誘起電圧Ecは、基準信号H1から30度遅れた波形となる。U相モータ電流Iuとモータ誘起電圧Ecの位相を同じにすると最大効率が得られる。モータ誘起電圧Ecがq軸と同等軸となり、d軸は90度遅れている。q軸電流はモータ誘起電圧位相と同相なのでトルク電流と呼ばれる。
【0023】
図2において、U相モータ電流Iuは、U相巻線誘起電圧Ecよりわずかに進み、モータ印加電圧VuはU相巻線誘起電圧Ecより30度進んだ波形を示す。vcはPWM制御手段65内で生成される鋸歯状波形のキャリヤ信号で、vuは正弦波状のU相制御電圧でキャリヤ信号vcとU相制御電圧vuを比較したPWM信号uをPWM制御手段65内で発生させ、インバータ回路3のU相上アームトランジスタの制御信号として加える。
【0024】
ckはキャリヤ信号vcの同期信号で、キャリヤカウンタがカウントアップしてオーバーフローしたときの割込信号である。モータ3のロータ磁石軸とステータの磁束軸が一致した電気角をd軸として基準電気角0度として静止座標系から回転座標系への座標変換、すなわち、dq変換を行うので、電気角検知手段60は、ロータ位置検出手段4aの出力信号H1、H2、H3より30度、90度、150度等の電気角を検知し、60度毎以外は推定により電気角θを求める。
【0025】
一般的に、界磁磁束に対応した電流成分をd軸電流Idと呼び、永久磁石の磁束と界磁の磁束が同軸上で永久磁石が界磁に吸引された状態なのでトルクは零となる。よって、一般的に、ロータの磁極がd軸上のときには界磁電流が零となるように制御する。また、d軸から電気角で90度の角度で誘起電圧位相と同じ位相となりトルク最大となる軸をq軸と呼び、トルクに対応した電流成分なのでq軸電流Iqと呼ぶ。
【0026】
さらに、d軸電流を負の方向に増加させるとd軸上の界磁磁束を弱めることと等価となるので弱め界磁制御と呼ばれる。逆に、d軸電流を正の方向に増加させるとd軸上の界磁磁束を強めることと等価となり、界磁と磁石間に吸引力が働くので強め界磁制御と呼ばれる。誘起電圧位相よりもモータ電流位相を進めると弱め界磁制御となり、逆にモータ電流位相を遅らすと強め界磁制御と呼ばれる。また、d軸電流とq軸電流に分解してそれぞれ独立に制御するのでベクトル制御と呼ばれる。
【0027】
図3は制動時の各部の波形関係を示し、正常駆動からほぼ180度位相をずらすと制動トルクが発生する。すなわち、誘起電圧Ecが最大となるq軸にて負の最大電流に制御す
ると負のトルクが発生して制動運転にすることができる。
【0028】
図4は通常運転時のdq座標における電流ベクトルを示し、q軸電流を正に設定し、d軸電流を負に設定して弱め界磁制御した場合を示す。電流位相は誘起電圧位相に対し進角となる。ロータ表面に磁石を接着させた非磁気突極型のモータでは、d軸電流を零に設定すると最大効率運転が可能となる。
【0029】
図5は制動運転時の電流ベクトルを示し、I1は制動初期の電流ベクトルを示し、I2は制動開始してから回転数が低下した時の電流ベクトル、I3は回転停止前の電流ベクトルを示す。制動初期には、q軸電流、d軸電流を負に設定し、かつ、d軸電流をq軸電流に比べて大きく設定し回生エネルギーが発生しないようにする。また、d軸電流が正で、q軸電流が負の領域においては誘起電圧が高い場合、回生エネルギーが非常に大きくなりモータコイルで発電エネルギーを消費させることは困難である。よって、洗濯機の制動運転は必ずIdが負の領域、あるいはほぼ零の領域で減速制動させるように制御する。
【0030】
また、回転停止直前には、q軸電流を減らしてわずかな負のトルクとし、d軸電流を正に設定して強め界磁に制御する。こうすることにより、強め界磁制御によりロータ磁極が界磁に吸着する力が働き、ロータは振動なしで静かに停止する。
【0031】
図1における3相/2相dq変換手段61は、モータ電流Iu、Iv、Iwを(数1)によりd軸電流Idとq軸電流Iqに変換するもので、電気角θに対応して検出したモータ電流瞬時値よりId、Iqを演算する。
【0032】
【数1】
Figure 0004238497
【0033】
記憶手段63には、図6に示すsinθとcosθのデータを記憶しているので、電気角データに対応したデータを呼び出して積和演算を行うことによりd軸電流Idとq軸電流Iqに分解できる。
【0034】
電気角θの検知とモータ電流瞬時値の検出はキャリヤ信号に同期して行うもので、後ほどフローチャートに従い詳細な説明を行う。なお、電気角θの基準はd軸を基準として計算する。図2および図3に示す電気角はH1を基準としているが、実際はd軸基準なので、H1のローエッジが30度進角で、H3のハイエッジがq軸となり90度進角として演算する。
【0035】
回転数検知手段62は、ロータ位置検出手段4aの出力基準信号H1よりモータ回転数を検知し、回転数信号をトルク制御手段66、回転数制御手段67に加える。トルク制御手段66は、通常駆動時にはモータ3の回転数の設定、および回転数に応じたd軸電流の設定を行い、回転数制御手段67に回転数設定信号Nsを加え、モータ電流制御手段68
にd軸設定信号Idsを加える。
【0036】
回転数制御手段67は、検知回転数Nと回転数設定信号Nsを比較する回転数比較手段67aと、回転数Nと設定回転数Nsとの誤差信号ΔNと、回転数の変化率(加速度)に応じてq軸電流設定値Iqsを制御するトルク電流設定手段67bより構成し、モータ4のトルクに対応したq軸電流Iqが設定値Iqsとなるように制御する。制動時には、回転数制御ではなく負のトルク制御を行い、モータ電流制御手段68のq電流設定値を所定の負のトルク電流(−Iqs)とし、d軸電流設定値も所定の値(−Ids)とする。
【0037】
モータ電流制御手段68は、3相/2相dq変換手段61の出力信号Iq、Idと設定信号Iqs、Idsをそれぞれ比較して制御電圧信号Vq、Vdを出力するもので、q軸電流比較手段68a、q軸電圧設定手段68b、d軸電流比較手段68c、d軸電圧設定手段68dより構成し、q軸電流とd軸電流をそれぞれ制御する電圧信号Vq、Vdを生成する。
【0038】
2相/3相dq逆変換手段64は、電圧信号Vq、Vdより3相モータ駆動制御電圧Vu、Vv、Vwを(数2)により演算するもので、キャリヤ信号に同期して、電気角検知手段60により検知した電気角θに対応した正弦波状の信号をPWM制御手段65に加える。記憶手段63に記憶したsinθ、cosθの積和演算の方法は、3相/2相dq変換手段61の演算とほぼ同じである。
【0039】
【数2】
Figure 0004238497
【0040】
上記構成において動作を説明する。図7は、本発明による洗い行程のフローチャートで、ステップ100より洗い行程を開始し、ステップ101にて洗い行程の各種初期設定を行い、つぎにステップ102に進んで洗濯兼脱水槽内の布量検知を行う。布量検知の方法は、通常、モータ4より撹拌翼を駆動してモータ4の回転数の立ち上がり速度、あるいは、モータ4を駆動停止した後のモータ4の惰性回転数を検知することにより布量を検知する。
【0041】
つぎに、ステップ103に進んで布量に応じた水位、水流等を設定し、ステップ104に進んで給水弁(図示せず)を駆動し、つぎにステップ105に進んで洗濯兼脱水槽内の水位が設定水位に達したかどうか判定する。設定水位に達するとステップ106に進んで給水弁をオフし、達しなければ給水弁をオンしつづける。
【0042】
ステップ107より撹拌行程に入り、ステップ107にて正転か反転かのフラグを判定し、正転ならばステップ108に進んでモータ正転駆動を行い、反転ならば、ステップ1
09に進んでモータ正転駆動を行う。モータ駆動の詳細フローチャートについては、図9のモータ駆動サブルーチンで説明する。
【0043】
モータ駆動サブルーチンを実行して所定時間撹拌翼を回転させた後、ステップ110に進んで正反転フラグを制御し、つぎにステップ111に進んで所定時間モータ4を停止させた後、ステップ112に進んで洗い撹拌行程が終了したかどうか判定し、洗い行程終了ならば次行程に進み、終了しなければステップ107に戻る。ステップ111のモータ停止の前に減速制動を行う場合があり、その時には後述する減速方法を用いる。
【0044】
図8は、脱水行程のフローチャートで、ステップ120より脱水行程を開始し、ステップ121で脱水行程の最大設定回転数Nsmax、あるいは、脱水回転数の立ち上げ速度等の各種初期設定を行い、つぎにステップ122に進んで回転数設定を行い、時間とともに設定回転数を高くする制御を行う。設定回転数には上限値が設けられており、上限値Nsmax以上の回転数には設定されない。
【0045】
つぎに、ステップ123に進み、設定回転数に応じてd軸電流を設定変更する。高回転数で駆動するためには弱め界磁制御を行い、d軸電流は負に設定する。つぎに、ステップ124に進んで、図9に示すモータ駆動サブルーチンを実行し、つぎに、ステップ125は脱水行程の終了判定で、終了ならばステップ126に進んで減速制動設定を行う。
【0046】
ステップ126は、制動行程の各種初期設定を行うもので、d軸電流とq軸電流の初期設定を行い弱め界磁に設定し、回転数制御ではなくトルク電流制御に設定する。基本的には、モータ駆動サブルーチンの中でd軸電流を負に設定する弱め界磁制御とし、トルク指令を負にするだけでよい。図5のベクトル図で述べたように、d軸電流、q軸電流を負に設定し、制動初期値のd軸電流はq軸電流より大きく設定する。
【0047】
つぎに、ステップ127に進み、回転数に応じてd軸電流、q軸電流を変更する。このとき、基本的にはq軸電流は一定値で制御してよいが、図13に示すように、回転数に応じてq軸電流設定値、d軸電流設定値を変更すると、高回転領域におけるインバータ回路3への電力回生を防ぎ、低回転数領域におけるトルク低下を防ぐことができる。
【0048】
つぎに、ステップ128に進んでモータ駆動サブルーチンを実行し、つぎにステップ129に進んで回転数Nが最小回転数Nmin以下かどうか判定する。回転数がNmin以下ならばステップ130に進んで、q軸電流をほぼ零または負の小さな値に設定し、d軸電流を正にして強め界磁制御を行う。つぎにステップ131に進んで回転数Nがほとんど零になったかどうか判定し、零ならば次行程に進み、零でなければステップ127に戻る。
【0049】
つぎに、図9により、モータ駆動サブルーチンについて説明する。ステップ200よりモータ駆動サブルーチンが開始する。ステップ201はサブルーチン実行の最初に判断する初期判定で、起動あるいは制動初期を判定し、Yesならばステップ202に進み、各種初期設定を行うもので、メインルーチンからのパラメータの受け渡しと各種設定を実行し、つぎにステップ203に進んで回転起動制御あるいは制動初期制御を行う。ステップ202、203は最初に一回だけ実行する。
【0050】
起動制御は、回転数フィードバック制御ができない起動時に、所定のモータ印加電圧に設定して120度通電するものであり、低いモータ印加電圧から高い電圧まで時間経過とともに電圧を上昇させるソフトスタートを行う。制動運転の場合には負のd軸電流を増やして、負のq軸電流を減らし、急激なブレーキトルクが加わらないようなソフトスタートを行う。
【0051】
つぎに、ステップ204に進んでキャリヤ信号割込の有無を判定する。キャリヤ信号割込とは、PWM制御手段65のキャリヤカウンタがオーバーフローすると発生する割込信号ckにより実行するもので、ステップ205に進んでキャリヤ信号割込サブルーチンを実行する。
【0052】
図10は、キャリヤ信号割込サブルーチンの詳細フローチャートを示し、ステップ300よりサブルーチンが開始し、ステップ301にて割込信号ckをカウントする。つぎにステップ302に進んでロータ位置電気角θを演算する。ロータ位置信号θは、別途求めたキャリヤ信号1周期当たりの電気角Δθとキャリヤカウンタのカウント値kを掛けた値k・Δθを、ロータ位置検出手段4aより検知できる60度毎の電気角φを加えることで推定する。
【0053】
モータ4を8極、キャリヤ周波数を15.6kHz、回転数を900r/mとすると、モータ駆動周波数は60Hzとなり、電気角60度内のキャリヤカウンタカウント値kは約43となる。よって、Δθは約1.4度となる。モータ回転数が低い程、電気角60度内のカウント値kは高くなり、演算上の電気角検知分解能は向上するので、回転数が低く精度が要求される場合でも問題はないことがわかる。
【0054】
つぎに、ステップ303に進んでモータ電流Iu、Ivを検出する。電流検出1回ではノイズが含まれる可能性があるので、ステップ304に進んで再度検出し、ステップ305にて平均値を求めてノイズを除去し、Iw=−(Iu+Iv)よりモータ電流Iwを演算する。
【0055】
つぎに、ステップ306に進んで電気角θとモータ電流より(数1)に示した演算を行い、3相/2相dq変換を行い、d軸電流Id、q軸電流Iqを求める。つぎにステップ307に進んでId、Iqをメモリし、別途回転数制御データとして用いる。
【0056】
つぎに、ステップ308に進んでd軸制御電圧Vd、q軸制御電圧Vqを呼び出し、ステップ309に進んで(数2)に従い、2相/3相dq逆変換を行い、3相制御電圧vu、vv、vwを求める。この逆変換は、ステップ306と同じように記憶手段63の電気角に対応したsinθ、cosθデータを用い、積和演算を高速で行う。つぎに、ステップ310に進んで3相制御電圧vu、vv、vwに対応したPWM制御を行い、ステップ311に進んでサブルーチンをリターンする。
【0057】
PWM制御は、図2でも説明したように、U相、V相、W相各相に対応して、鋸歯状波(又は三角波)のキャリヤ信号と制御電圧vu、vv、vwを比較してインバータ回路3のIGBTオンオフ制御信号を発生させ、モータを正弦波駆動するもので、上アームトランジスタと下アームトランジスタの信号は逆転された波形で、上アームトランジスタの導通比を増加させると出力電圧は正電圧が増加し、下アームトランジスタの導通比を増加させると出力電圧は負電圧が増加する。導通比を50%にすると出力電圧は零となる。
【0058】
電気角θに対応して制御電圧を正弦波状に変化させると正弦波状の電流が流れる。正弦波駆動の場合、トランジスタの導通比を最大値100%にした時、出力電圧は最大となり変調度Amは100%で、導通比の最大値を50%にした時、出力電圧は最低となり変調度Amは0%と呼ぶ。
【0059】
図9に戻って、キャリヤ信号割込サブルーチンを実行した後、ステップ206に進み、位置信号割込の有無を判定する。位置信号H1、H2、H3のいずれかの信号が変化すると割込信号が発生し、ステップ207に進んで図11に示した位置信号割込サブルーチン
を実行する。図2に示すように、電気角60度毎に割込信号が発生する。
【0060】
図11は、位置信号割込サブルーチンの詳細フローチャートで、ステップ400より位置信号割込サブルーチンが開始し、ステップ401に進んで位置信号H1、H2、H3を入力し、つぎにステップ402に進んで位置信号よりロータ電気角θcを検出する。
【0061】
つぎに、ステップ403に進んでキャリヤ信号割込サブルーチンでカウントしているカウント値kをkcにメモリし、ステップ404に進んでカウント値kをクリヤし、ステップ405に進み、電気角60度間のキャリヤカウンタカウント値kcより1キャリヤの電気角Δθを演算する。
【0062】
つぎに、ステップ406に進んで基準位置信号H1による割込信号かどうかを判定し、基準位置信号割込ならばステップ407に進んで回転周期測定タイマーのカウント値Tを周期Toとしてメモリーし、ステップ408に進んでタイマーTをクリヤし、ステップ409に進んでモータ回転数Nを演算する。つぎに、ステップ410に進んで回転周期測定タイマーのカウントを開始させ、ステップ411に進んでサブルーチンをリターンする。
【0063】
回転周期測定タイマーの検知分解能を8bit精度にすると、クロックは64μsとなり、キャリヤ信号をクロックに使用できるが、回転制御性能を向上させるためには回転周期検知分解能を向上させる必要があり、クロックの周期は1〜10μsに設定する必要がある。この場合には、マイクロコンピュータのシステムクロックを分周してクロックに使用する。
【0064】
また、回転数が低い場合には、位置信号割込毎のキャリヤカウント値kcから回転数を判定できる。特に、回転数が低下した場合、回転停止寸前の最小回転数Nminを判定する場合には、基準位置信号H1よりも電気角60度毎に発生する位置信号H1、H2、H3の全ての位置信号を用いると低速分解能がよくなる。よって、回転数がほぼ零か、あるいはNminかの判定はキャリヤカウント値kcが所定値以上かどうか判定する方がよい。
【0065】
図9において、位置信号割込サブルーチン207を実行した後、ステップ208に進み回転数制御サブルーチンを実行する。回転数制御サブルーチンの詳細は図12に示す。
【0066】
図12において、ステップ500より回転数制御サブルーチンが開始し、ステップ501にてモータ回転数Nを呼び出し、ステップ502に進んで通常駆動か減速制動かのフラグ判定する。通常駆動ならばステップ503に進み設定回転数と検知回転数の誤差によりq軸電流を制御してトルク制御を行い、減速制動ならばステップ504に進んで負のトルク制御、すなわち、ブレーキトルク制御のためにq軸電流を−Iqsに設定する。
【0067】
つぎに、ステップ505に進んで3相/2相dq変換手段61より求めたd軸電流Idを呼び出し、ステップ506にてIdとIdsの大小比較判定を行い、d軸電流Idが設定値Idsよりも大きければステップ507に進んでd軸制御電圧Vdを減らし、d軸電流Idが設定値Idsよりも小さければステップ508に進んでd軸制御電圧Vdを増やす。
【0068】
つぎに、ステップ509に進んで3相/2相dq変換手段61より求めたq軸電流Iqを呼び出し、ステップ510にてIqとIqsの大小比較判定を行い、q軸電流Iqが設定値Iqsよりも大きければステップ511に進んでq軸制御電圧Vqを減らし、q軸電流Iqが設定値Iqsよりも小さければステップ512に進んでq軸制御電圧Vqを増やす。つぎに、ステップ513に進んで演算されたd軸制御電圧Vd、q軸制御電圧Vqを
それぞれメモリし、ステップ514に進んでサブルーチンをリターンする。
【0069】
d軸電流Id、q軸電流Iqは、ほぼキャリヤ信号毎に変換するので、トルクリップルも含めて変動が大きい。変換したd軸電流Id、q軸電流Iqと設定値Ids、Iqsをキャリヤ毎に比較判断制御すると変動要素が大きく制御が安定しないので、平均化するなどの積分要素を加える必要がある。
【0070】
よって、回転制御サブルーチンは、図9に示すように、キャリヤ信号割込サブルーチン、あるいは、位置信号割込サブルーチンの中で実行せず、モータ駆動制御の中で独立に実行させる。ただし、回転制御の応答速度を速めるために、位置信号割込サブルーチンの中で行う方法も考えられるが、回転数が低い場合には逆に応答が遅くなる欠点がある。
【0071】
図13は、前述したようにq軸電流(−Iq)とd軸電流(−Id)を回転数に応じて変化させる特性図を示している。モータ誘起電圧Ecは回転数に比例し、発電エネルギーPgは、q軸電流と誘起電圧に比例するので(Pg=−Iq・Ec)、回転数が高い場合にはq軸電流(−Iq)を減らし、d軸電流(−Id)を負の方向に増やす。d軸電流を負の方向に増やすことは弱め界磁制御を意味し、誘起電圧に対しモータ電流ベクトルを進角させることを意味する。
【0072】
回転数が低下して発電エネルギーPgが低下すると、モータ電流Iのd軸成分を零にしてもモータコイル抵抗Rによる損失Ploss(I・I・R)が発電エネルギーPgよりも大きいので、回転数N2以下ではd軸電流を零に制御できる。d軸電流を零にできる条件は、発電エネルギーPg(−Iq・Ec)とモータコイル損失Plossの和(I・I・R−Iq・Ec)がちょうど零となる条件なので、モータ電流Iの自乗は、q軸電流の自乗とd軸電流の自乗の和と等しいことより(数3)が導かれる。
【0073】
【数3】
Figure 0004238497
【0074】
d軸電流Idを零にするためには、Iq=Ec/R、あるいは、Ec=Iq・Rの条件を満たせばd軸電流Idを零にできこの時にブレーキ効率を最大にできる。
【0075】
回転が停止する直前、すなわち、回転数がNmin以下になると、q軸電流をほぼ零、あるいはわずかな負にしてブレーキトルクをほとんど零にし、d軸電流Idを正にして強め界磁制御を行うことによりロータ磁極とステータ界磁間に吸引力が働き停止時の振動を防いで静かに停止させることができる。
【0076】
図14は、モータ電流Imとモータ印加電圧Vmをd軸とq軸に分解したベクトル図で、モータ電流Imとモータ印加電圧Vmの積がインバータ回路3からモータ4へ加わるエネルギーで、モータ電流Imとモータ印加電圧Vmの角度(α+β)をφとすると、P=Im・Vm・cosφがインバータ回路からモータ4へ供給される有効エネルギーである。
【0077】
ここで、φが90度以内ならば正のエネルギーとなり、インバータ回路3からモータ4側にエネルギーが供給され、モータ4の発電エネルギー(Pg=−Iq・Ec)はブレーキトルクとなり、モータ内部抵抗で発電エネルギーが消費されるが、φが90度以上になると負のエネルギーとなり、モータ4からインバータ回路3側にエネルギーが回生される。
【0078】
cosφ=cos(α+β)=cosα・cosβ−sinα・sinβ=(Iq・Vq−Id・Vd)/(Im・Vm)となるので、P=Iq・Vq−Id・Vdとなる。すなわち、q軸電力とd軸電力の差よりモータ電力を演算でき、モータ電力が零の場合は、モータコイル消費電力と、モータ発電エネルギーがバランスし、モータ電力Pが正の場合は、コイル消費電力が大きく、逆に、負になると発電エネルギーが大きく回生エネルギーが発生する。よって、モータ電力Pの大小判定によりエネルギーバランスを検出できる。
【0079】
図14のベクトル図において、Iq・Vqは正となるが、Id・Vdは負となり、Idは負なのでVdを正の方向に大きくするとPが負となり回生動作となる。よって、q軸電流Id、d軸電流Idが負となる制動時には、d軸電圧Vdを正方向に大きくさせると回生動作となるので、d軸電圧Vd、あるいは、d軸電流Idを制御することにより回生エネルギーを制御できることがわかる。
【0080】
いいかえれば、電圧ベクトルVmを反時計方向に回転させるとエネルギーが回生し、時計方向に回転させるとモータでエネルギーが消費される。d軸方向の電圧又は電流を制御し、電力Pの増減を演算すれば回生させずにモータでエネルギーを消費させることができる。
【0081】
このように、ベクトル制御することにより、インバータ回路3側にエネルギー回生させずに最大ブレーキトルクを得ることができる。
【0082】
(実施例2)
図15は、本発明による減速方法の第2の実施例で、図8に示す減速行程の他の実施例のフローチャートを示す。ステップ600より減速行程が開始し、ステップ601にて減速設定を行い弱め界磁制御に設定する。ステップ601からステップ604までは、図8に示すステップ126からステップ129と基本的に同じなので説明を省略する。ただし、ステップ602においては回転数より誘起電圧Ecを推定し、(数3)より回生電力が発生しないd軸電流を求めてd軸電流、q軸電流を制御する。
【0083】
ステップ604にて回転数Nが最低回転数Nmin以下かどうか判定し、Yならばステップ605に進んでロータ位置検出を行う。つぎにステップ606に進んで位置信号H1、H2、H3のエッジを検出し、位置検出信号有りならばステップ607に進んで直流ブレーキをかける。
【0084】
直流ブレーキの駆動方法は、基本的には強め界磁制御と同じであり、ロータの永久磁石とステータ間を吸着させる方向に界磁電流を流すものである。図16には、8極直流ブラシレスモータの模擬的な断面図を示し、ステータ40の界磁巻線をU、V、Wで表し、ロータ41の磁極をN、Sで表している。U、V、Wの界磁巻線(40a、40b、40c)の間にロータ位置検出手段4a(H1、H2、H3)を設けている。
【0085】
(表1)は、ロータの位置に応じて界磁電流をどのように制御するかを示したもので、(1)から(6)のロータ位置状態に応じて、位置信号(H1、H2、H3)、UVW各界磁の磁気方向(N、S)3相ブリッジインバータのUVW上アーム駆動信号(Up、Vp、Wp)と下アーム駆動信号(Un、Vn、Wn)を示している。
【0086】
【表1】
Figure 0004238497
【0087】
図16は状態(1)を示し、ロータ磁石に対応してステータ界磁を吸着させるように、U相磁極はS極、W相磁極はN極となるように制御する。ただし、この時、位置信号H1は状態(6)に示す0になる場合もあり、状態(6)に戻ってV相に電流を流すと回転トルクが発生するので、状態(6)から状態(1)に移行した時点で電流はU相W相に固定する。すなわち、回転数が低下した時点で、ロータ位置に対応した2相の強め界磁制御とし、回転磁界が発生しないように界磁電流を固定する直流ブレーキに制御する。
【0088】
ステップ608は回転数が零となったことを判定して次行程に移行するかどうか判定するもので、直流ブレーキの停止判定となる。ロータ停止状態にて直流ブレーキ電流を流すとロータ41が固定され振動が減少する特徴があるが、モータコイルが発熱するので、発熱が問題ない範囲で電流を制限する必要がある。
【0089】
以上のように、本発明によれば、減速制動初期に弱め界磁制御を行うことにより、モータ発電エネルギーをモータコイルに消費させるので、インバータ直流電源への電力回生がなく、インバータ回路部品の信頼性を向上することができる。また、回転数に応じて電流ベクトルを制御できるので、電力回生させずに最大制動トルクを得ることができる。また、回転停止直前に強め界磁制御を行うことにより制動トルク変動を減らすことができ停止時の振動を防ぐことができる。
【0090】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、交流電源と、前記交流電源に接続された整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するモータと、前記モータのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記ロータ位置検出手段の出力信号より前記モータの回転数を検知する回転数検知手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記モータの減速制動制御時において、前記回転数検知手段により検知した回転数が、第1の所定回転数以上の場合は、弱め界磁制御を行い、前記第1の所定回転数未満で第2の所定回転数以上の場合は、磁界を変えない制御を行い、前記第2の所定回転数未満の場合は、強め界磁制御を行うようにしたから、強めの界磁制御と弱めの界磁制御を併用することにより、回生電力の制御が容易となり、高速回転時には弱め磁界により発電エネルギーをモータの内部抵抗に消費させてインバータ回路の直流電圧の異常上昇を防止することができ、ブレーキトルク(負のトルク)の制御を容易にできるとともに、低速回転時には強め界磁制御によりトルク低下を防ぎモータの停止
を確実にするとともに回転停止時の振動を減らすことができる。
【0091】
また、請求項に記載の発明によれば、制御手段は、モータの回転停止直前にロータ位置に対応してロータ磁極を吸着する方向に界磁電流を流すようにしたから、回転停止直前の振動を防ぐことができ、回転停止時にロータをホールドすることによりロータの逆転を防ぐことができる。
【0092】
また、請求項に記載の発明によれば、交流電源と、前記交流電源に接続された整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するモータと、前記モータのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記ロータ位置検出手段の出力信号より前記モータの回転数を検知する回転数検知手段と、前記モータ電流を検出する電流検出手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記モータ電流を磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分に分解し、前記モータの減速制動制御時において、前記回転数検知手段により検知した回転数が、第1の所定回転数以上の場合は、前記トルクに対応した電流成分を回転数に対応したの所定値に、前記磁束に対応した電流成分を回転数に対応した負の所定値に設定して制御し前記第1の所定回転数未満で第2の所定回転数以上の場合は、前記トルクに対応した電流成分を負の一定値に、前記磁束に対応した電流成分を零に設定して制御し、前記第2の所定回転数未満の場合は、前記トルクに対応した電流成分を零あるいはわずかな負の所定値に、前記磁束に対応した電流成分を正の所定値に設定して御するようにしたから、モータ電流を磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分に分解して減速制動することで、ベクトル制御によりトルクに対応した電流成分を制御することにより、最大ブレーキを得ることができるとともに、磁束に対応した電流成分を弱め、あるいは強めに制御することにより回生エネルギーを制御しインバータ回路の直流電圧の異常上昇を防止することができ、また、モータの回転停止を確実にすることができるとともに、回転停止直前の振動を防止できる
【0093】
また、請求項に記載の発明によれば、制御手段は、モータの回転停止直前に磁束に対応した電流成分を強めに制御し、トルクに対応した電流をほぼ零、あるいはわずかな負の電流に制御するようにしたから、トルク電流を減らして強め界磁制御することにより、回転停止直前の振動を防止でき、確実にモータを停止させることができる。
【0094】
また、請求項に記載の発明によれば、ロータ位置検出手段の出力信号より回転数を検知する回転数検知手段を備え、制御手段は、モータの減速時に、磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分を回転数に応じて所定値となるように制御するようにしたから、回転数に応じてブレーキトルクとモータの内部抵抗による消費エネルギーをそれぞれ制御できるので、高回転領域における回生エネルギーの上昇と、低回転数領域におけるブレーキトルクの減少を防止することができる。
【0095】
また、請求項に記載の発明によれば、ロータ位置検出手段の出力信号より回転数を検知する回転数検知手段を備え、制御手段は、モータの減速時に、磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分と回転数より回生電力、または電力回生条件を演算し、磁束に対応した電流成分あるいはトルクに対応した電流成分を制御するようにしたから、電力回生条件を演算することにより、回転数に応じた磁束に対応した電流成分を求めることができるので、演算で求めた磁束に対応した電流成分となるように制御することによりインバータ回路の直流電圧の上昇を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の洗濯機のモータ駆動装置のブロック図
【図2】 同洗濯機のモータ駆動装置の通常駆動時のタイムチャート
【図3】 同洗濯機のモータ駆動装置の減速制動時のタイムチャート
【図4】 同洗濯機のモータ駆動装置の通常駆動時のモータ電流ベクトル図
【図5】 同洗濯機のモータ駆動装置の減速制動時のモータ電流ベクトル図
【図6】 同洗濯機のモータ駆動装置の記憶手段の電気角に対応するメモリデータを示す図
【図7】 同洗濯機のモータ駆動装置の洗い行程のフローチャート
【図8】 同洗濯機のモータ駆動装置の脱水行程のフローチャート
【図9】 同洗濯機のモータ駆動装置のモータ駆動サブルーチンのフローチャート
【図10】 同洗濯機のモータ駆動装置のキャリヤ信号割込サブルーチンのフローチャート
【図11】 同洗濯機のモータ駆動装置の位置信号割込サブルーチンのフローチャート
【図12】 同洗濯機のモータ駆動装置の回転数制御サブルーチンのフローチャート
【図13】 同洗濯機のモータ駆動装置のモータ回転数とd軸電流設定値、q軸電流設定値の関係図
【図14】 同洗濯機のモータ駆動装置のモータ電流とモータ電圧のベクトル図
【図15】 本発明の第2の実施例の洗濯機のモータ駆動装置の減速行程のフローチャート
【図16】 同洗濯機のモータ駆動装置のモータの構成図
【符号の説明】
1 交流電源
2 整流回路
3 インバータ回路
4 モータ
4a ロータ位置検出手段
6 制御手段

Claims (6)

  1. 交流電源と、前記交流電源に接続された整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するモータと、前記モータのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記ロータ位置検出手段の出力信号より前記モータの回転数を検知する回転数検知手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記モータの減速制動制御時において、前記回転数検知手段により検知した回転数が、第1の所定回転数以上の場合は、弱め界磁制御を行い、前記第1の所定回転数未満で第2の所定回転数以上の場合は、磁界を変えない制御を行い、前記第2の所定回転数未満の場合は、強め界磁制御を行うようにした洗濯機のモータ駆動装置。
  2. 制御手段は、モータの回転停止直前にロータ位置に対応してロータ磁極を吸着する方向に界磁電流を流すようにした請求項1記載の洗濯機のモータ駆動装置。
  3. 交流電源と、前記交流電源に接続された整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌翼あるいは洗濯兼脱水槽を駆動するモータと、前記モータのロータ位置を検出するロータ位置検出手段と、前記ロータ位置検出手段の出力信号より前記モータの回転数を検知する回転数検知手段と、前記モータ電流を検出する電流検出手段と、前記インバータ回路を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記モータ電流を磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分に分解し、前記モータの減速制動制御時において、前記回転数検知手段により検知した回転数が、第1の所定回転数以上の場合は、前記トルクに対応した電流成分を回転数に対応したの所定値に、前記磁束に対応した電流成分を回転数に対応した負の所定値に設定して制御し前記第1の所定回転数未満で第2の所定回転数以上の場合は、前記トルクに対応した電流成分を負の一定値に、前記磁束に対応した電流成分を零に設定して制御し、前記第2の所定回転数未満の場合は、前記トルクに対応した電流成分を零あるいはわずかな負の所定値に、前記磁束に対応した電流成分を正の所定値に設定して御するようにした洗濯機のモータ駆動装置。
  4. 制御手段は、モータの回転停止直前に磁束に対応した電流成分を強めに制御し、トルクに対応した電流をほぼ零、あるいはわずかな負の電流に制御するようにした請求項記載の洗濯機のモータ駆動装置。
  5. ロータ位置検出手段の出力信号より回転数を検知する回転数検知手段を備え、制御手段は、モータの減速時に、磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分を回転数に応じて所定値となるように制御するようにした請求項記載の洗濯機のモータ駆動装置。
  6. ロータ位置検出手段の出力信号より回転数を検知する回転数検知手段を備え、制御手段は、モータの減速時に、磁束に対応した電流成分とトルクに対応した電流成分と回転数より回生電力、または電力回生条件を演算し、磁束に対応した電流成分あるいはトルクに対応した電流成分を制御するようにした請求項記載の洗濯機のモータ駆動装置。
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