JP4238245B2 - X線発生方法及びx線発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超高輝度を実現できるX線発生方法及びX線発生装置に関する。
X線回折測定等においては、可能なかぎり強い強度のX線を試料に照射して測定を行う必要のある場合がある。この様な場合に用いられるX線発生装置として従来から回転対陰極X線発生装置が知られている。
この回転対陰極X線発生装置は、内部に冷却媒体を流通させた円柱状の対陰極(ターゲット)を高速で回転させながら、その外周表面に電子線を照射してX線を発生させるものである。この回転対陰極X発生装置は、ターゲットを固定した固定ターゲットのタイプに比較してターゲット上の電子線の照射位置が時々刻々と変化するので冷却効率が極めて高く、したがって、対陰極に大電流の電子線を照射することができ、強力な(高輝度の)X線を発生させることができる。
ところで、一般的にX線の出力は陰極と対陰極との間に印加する電力(電流×電圧)に対応するので、X線の出力強度をこの電力で表示すると、上記従来の回転対陰極X線発生装置では、ターゲット上に0.1×1mmの電子ビームを照射する汎用のX線発生装置の場合は、最大1.2kW程度、超高輝度といわれるものでも最大3.5kW程度の出力を得るのが限界であった。
このような状態に鑑み、特開平11−339704号公報などにおいては、電子線を回転対陰極の融点近傍になるまで加熱し、前記回転対陰極の前記電子線照射部が部分的に溶解するような状態とすることによって、大出力のX線を発生することが開示されている。しかしながら、このような方法においても、前記電子線の照射条件によっては、大出力のX線を長時間安定的に発生させることができない場合があり、さらなる改善が求められていた。
特開平11−339704号公報
本発明は、長時間安定的に大出力のX線を発生することが可能なX線発生方法及びX線発生装置を提供することを目的とする。
上記目的を解決すべく、本発明は、
回転対陰極をその回転軸の周りに回転させるとともに、前記回転軸の長さ方向に沿って反復的に移動させる工程と、
前記回転対陰極の表面における、前記回転に伴って生じる遠心力に抗して存在する部分にエネルギー線を照射し、前記回転対陰極の前記エネルギー線が照射された部分を前記回転対陰極の融点近傍又は融点以上にまで加熱して、少なくとも部分的に溶解させた状態で前記回転対陰極よりX線を発生させる工程とを具え、
前記回転対陰極の、前記回転軸の長さ方向に沿った前記移動は、所定の周期で、前記エネルギー線の線幅の少なくとも2倍以上の大きさで行い、
前記回転対陰極における前記X線発生に寄与するターゲット材料の、前記エネルギー照射によって生じた窪みは、略中央において平坦な底面と、両端部において前記底面より所定の角度で立ち上がる傾斜部とを有することによって逆台形状を呈し、前記傾斜部の前記角度は前記X線の取り出し角度よりも小さいことを特徴とする、X線発生方法に関する。
また、本発明は、
回転軸の周りに回転させるとともに、前記回転軸の長さ方向に沿って反復的に移動させるように構成した回転対陰極と、
前記回転対陰極の表面における、前記回転に伴って生じる遠心力に抗して存在する部分にエネルギー線を照射し、前記回転対陰極の前記エネルギー線が照射された部分を前記回転対陰極の融点近傍又は融点以上にまで加熱して、少なくとも部分的に溶解させた状態で前記回転対陰極よりX線を発生させるように構成したエネルギー線源とを具え、
前記回転対陰極は、前記回転軸の長さ方向に沿った前記移動を所定の周期で行い、前記回転軸の長さ方向に沿った前記移動の大きさが、前記エネルギー線の線幅の少なくとも2倍以上の大きさで、
前記回転対陰極における前記X線発生に寄与するターゲット材料の、前記エネルギー照射によって生じた窪みが、略中央において平坦な底面と、両端部において前記底面より所定の角度で立ち上がる傾斜部とを有することによって逆台形状を呈し、前記傾斜部の前記角度は前記X線の取り出し角度よりも小さくなるように構成したことを特徴とする、X線発生装置に関する。
本発明者は、特開平11−339704号公報に記載の、電子線を回転対陰極の融点近傍になるまで加熱し、前記回転対陰極の前記電子線照射部が部分的に溶解するような状態とすることによって、大出力のX線を発生する方法において、長時間安定的に大出力のX線が発生されなくなる原因を見出すべく鋭意検討を実施した。
その結果、前記大出力のX線を得るには、前記電子線を前記回転対陰極の融点近傍にまで加熱するが、このような高出力の電子線を前記回転対陰極に照射すると、前記電子線照射部の減りが激しくなり、前記電子線照射部が、前記回転対陰極上において窪みとして存在することになり、この結果、前記電子線照射部で生成したX線が前記電子線照射部の窪みに起因して生じた側壁面において吸収されてしまうためであることを見出した。
このような事実の発見に鑑み、本発明者は高出力の電子線などのエネルギー線を照射した場合においても、前述したような前記回転対陰極の前記電子線照射部において窪みがなるべく生じないようにすべく鋭意検討を試みた。その結果、回転対陰極を用いた、従来のX線発生方法及びX線発生装置において、前記回転対陰極をその回転軸の周りに回転するのみではなく、前記回転軸の長さ方向に沿って反復運動させることにより、高出力のエネルギー線を回転対陰極に照射した場合に、その電子線照射部の窪みの深さを大きく低減することができ、前記窪みに起因して生じた側壁面の高さを十分に低くできることを見出した。
したがって、高出力のエネルギー線を照射した場合においても、前記電子線照射部で生成したX線の、前記側壁面での吸収を極力低減することができ、目的とする高輝度のX線を長時間安定的に発生できることを見出した。
さらに、本発明のその他の好ましい態様においては、前記回転対陰極の、前記回転軸の長さ方向に沿った前記移動の大きさは、前記エネルギー線の線幅の少なくとも2倍以上の大きさで行う。これによって、出射X線の減少量を5%以下にすることができ、長時間に亘り95%以上の効率でX線を発生させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、長時間安定的に大出力のX線を発生することが可能なX線発生方法及びX線発生装置を提供することができる。
以下、本発明のその他の特徴及び利点について、発明を実施するための最良の形態に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るX線発生装置の構成を示す断面図であり、図2は図1の一部拡大図である。以下、これらの図を参照しながら一実施の形態を説明する。
図に示すX線発生装置においては、回転対陰極1が収納される対陰極室2と、陰極3が収納される陰極室4と、回転対陰極1を回転駆動させるとともに、上下駆動させる駆動モータ5が設けられた駆動部6とが、互いに隣接するとともに気密構造部材2a、4a及び6aによって隔離されて形成されている。また、対陰極室2と陰極室4とを仕切る隔壁部2bには、陰極3から射出される電子線30を通過させる小さな貫通孔2cが設けられている。さらに、対陰極室2及び陰極室4の各々には図示しない真空排気装置が接続される真空排気口2d及び4dが設けられている。
なお、図においては特に明確に記載されてはいないが、駆動部6において、駆動モータ5は回転駆動に寄与するモータと上下駆動に寄与するモータとから構成されている。回転駆動に寄与するモータは、例えば回転対陰極1を数千〜1万回転/分程度の速度で回転させることができるように構成されている。また、上下駆動に寄与するモータは、例えば回転対陰極1を0.01〜1回/分の周期で上下方向に反復運動させることができるように構成されている。
回転対陰極1は、Cu(銅)等からなる筒状部11と、この筒状部11の筒の一方の開口部を塞ぐように形成された円板状部12と、筒状部11及び円板状部12の共通の中心軸をその中心軸とする回転軸部13とが連続して一体に形成され、かつ内部は冷却水を流すことができるように空洞に形成されており、筒状部11の筒の内壁面11aを電子線照射部とするものである。この場合、前記電子線照射部は、筒状部11の内壁面11a内に形成されているので、回転対陰極1の駆動モータによる回転運動によっても、この回転運動に伴って生じる遠心力に抗して存在するようになる。
なお、回転対陰極1の回転軸部13は、回転駆動部6内に設けられた1対の軸受け部材13a、13bによって回転自在に支持されている。
回転軸部13の円板状部12寄りの根元部には、回転軸部13と気密構造部材6aとの間を気密に保持して上記体対陰極室2の真空を維持する回転軸シール部材13cが設けられている。
さらに、回転対陰極1の内部には、電子線照射部である筒状部11の内壁面11aに冷却水を流通させるための固定隔壁部材15が挿入設定されている。この固定隔壁部材15は、回転軸部13の内部においては筒状をなしており、円板状部12に至ってその筒の端部を円板状に拡げ、筒状部11の内部の右端部内壁の手前で延長されている。
すなわち、この固定隔壁部材15は、回転対陰極1の内部の空洞部分をいわば二重管構造に仕切っている。この二重管の外側管部14aは冷却水の導入口16に連通されている。なお、回転軸部13の左端部の外周には軸シール部材14が設けられており、冷却水の導入口16から導入された冷却水が軸受け部材13bや駆動モータ5が設けられた収納スペース内に洩れ出ないようにしつつ二重管の外側管部14a内に導入されるようになっている。
したがって、冷却水導入口16から導入された冷却水は、二重管の外側管部14aを進行し、上記筒状部11の内部の右端部内壁で折り返して二重管の内側管部14bに進行して電子線照射部1aの内壁面を冷却した後、内側管部14b内をさらに進行して冷却水の排出口17を通じて外部に排出される。
回転対陰極1の筒状部11の、電子線照射部を構成する内壁面11aの近傍の気密構造部材2aには、電子線照射部11aに電子線30が照射されたときに発生するX線20を外部に取り出すためのX線窓21が形成されている。このX線窓21にはべリリウム膜等のX線透過性の材料からなるX線透過膜22が形成されており、対陰極室2の真空を維持しながらX線を取り出せるようになっている。
陰極3は、絶縁構造部32、フィラメント33及びウエンネルト34等とから構成されており高圧導入部31から導入された数十KVの高圧電力及びフィラメント電力を供給することによって、対陰極1に電子線30を照射する。
上述の構成において、冷却水導入口16から冷却水を導入し、騒動モータ5によって回転対陰極1を回転軸部13の周りに高速回転させるとともに、回転軸部13の長さ方向に沿って所定の周期で往復運動する。この際、回転対陰極1の筒状部11の内壁面11aには、その電子線照射部が部分的に溶解するような高強度の電子線を照射する。この場合、前記電子線照射部は窪みとなるが、この窪みの深さは回転対陰極1の、回転軸部13の長さ方向に沿った往復運動に起因して、この往復運動がない場合に比較して低減される。以下、回転対陰極1の往復運動による電子線照射部の窪み深さの低減について説明する。
図3は、回転対陰極1の回転運動のみで往復運動がない場合の電子線照射部の様子を示す図であり、図4は、回転対陰極の回転運動に加えて往復運動が存在する場合の電子線照射部の様子を示す図である。なお、本例において、上記電子線は回転対陰極1の筒状部11の内壁面11aに照射し、かかる部分が電子線照射部を構成するようになるので、図3及び図4に示す様子は、電子線照射の際の、筒状部11の内壁面11aの様子を示すものである。
図3に示すように、内壁面11aに電子線が照射されると、電子線照射部は、前記電子線の幅で規定される幅wの底面、及び深さhの側壁面で規定される窪みとなる。このとき、取り出し角度をαとすると、その際に生じたX線は側壁面で遮られ、出射効率E(%)の効率でX線を取り出せる窪みの深さhは、
=(1−0.01E)wtanα (1)
で規定され、出射効率E(%)は、
100×(1−h/wtanα) (2)
で表される。
なお、出射効率E(%)は電子線照射部に窪みが生じていない状態での出射X線量を基準とした値であり、図3に示すように、E=100(w−x)/wの関係式で表すことができる。また、x=h/tanα(tanα=h/x)なる関係式があるので、これらの式からxを消去して整理することにより、上記(1)式を得ることができる。
一方、図4に示すように、回転対陰極1を電子線の幅(w)に対して例えばT倍の大きさで等速往復運動させたとすると、電子線照射部は、幅w×(T−2)の底面、両端に位置する幅wの傾斜部及び深さh’の側壁面を有する逆台形状の窪みを呈するようになる。この場合、窪みの傾斜部の角度γはX線の取り出し角度αより小さいので、前記底面に照射された電子線によって生じたX線は100%の効率で取り出すことができる。
前記窪みの前記傾斜部でのX線取り出し効率をE’(%)とすると、窪み全体でのX線の取り出し平均効率は、
[100×{w×(T−2)}+E’×2w]/wT (3)
で表すことができる。
実際、図4に示すように、T=3、すなわち回転対陰極1を電子線の幅wの2倍の大きさで往復運動させ、電子線幅を1mmとした場合、回転対陰極1の内壁面11aの、電子線照射部が約100μmまで蒸散した場合(窪みの深さが約100μmの場合)においても、95%の出射効率でX線を生成し取り出すことができた。
一方、図3に示すように、電子線の往復運動を行わない場合においては、電子線幅を1mmとした場合、同じ95%の出射効率でX線を生成し取り出すためには、前記電子線照射部の蒸散の割合(窪みの深さ)を約10μmとしなければならない。なお、当然のことながら、前記蒸散の割合(窪み深さ)が増大することにより、上記(2)よりX線の出射効率は減少し、上記95%より漸次減少する。
このように、本例では、回転対陰極1をその回転軸部13の長さ方向に沿って、電子線幅の2倍以上の大きさで往復運動を行うことにより、このような往復運動を行わない場合に比較して、長時間、上記具体例では電子線照射部の蒸散程度が10倍程度となるまで、95%の高率でX線を生成し取り出すことができる。
なお、上記具体例では、回転対陰極1の筒状部11に対して特に変形加工を加えることなく、すなわち、筒状部11の内壁面11aが回転軸線(中心軸)に平行となる状態のままで電子線照射部としている。しかしながら、内壁面11aの表面をその断面の表面輪郭線が回転軸線に対してコンマ数度ないし十数度傾斜するようにすることもできる。
具体的には、筒状部11の内壁面11aを前記回転軸線に向けてコンマ数度ないし数十度の角度で傾斜するようにすることができる。この場合、前記電子線照射部は筒状部11の内壁面11a上において遠心力に抗してより安定的に存在することができるようになる。したがって、前記電子線照射部の溶解による外方への飛散をさらに効果的に抑制することができるようになる。一方、筒状部11の内壁面11aを前記中心軸から外方へ向けて傾斜させるようにすることもできる。この場合、前記電子線照射部の外方への飛散を抑制した状態で、回転対陰極1から発生したX線の取り出しを容易にすることができる。
さらに、筒状部11の内壁面11aにおける電子線照射部を断面がV字溝状又はU字構状に形成すれば、電子線照射部の溶解による外方への飛散を効果的に防止できる。この場合には、V宇状又はU字状の溝巾やその傾斜角度もしくは溝深さ等は、X線取り出しが可能な寸法にすることは勿論である。さらには、内壁面11aの前記電子線照射部の蒸散により、T及びwで規定される台形状の窪みを呈するようになるので、前記電子線照射部に予めミラープレーンを有する凸の台形を加工形成しておけば、前記電子線照射部の電子線照射による表面変形を軽減することが可能になる。
また、筒状部11の内壁面11aにおける電子線照射部だけを、発生させるX線の種類で決まるターゲット物質で構成し、その周囲をより高融点の物質及び/又は熱伝導度のより高い物質で構成すれば、陰極全体の冷却効率の向上が図れるとともに、陰極全体の変形を防止することができるようになり、高輝度のX線を長時間安定的に発生させるようにすることができる。
さらに、本例においては、筒状部11の内壁面11aにおける電子線照射部を溶解させるようにしているので、対陰極室2内において、前記電子線照射部を構成する金属の蒸気圧が上昇し、X線透過膜22が汚染される場合がある。これを防止するために、対陰極室2内のX線透過膜22の前面に交換可能なX線透過性の保護膜を設けることが望ましい。この保護膜としては、例えば、反跳電子に耐えられるNi膜、BN膜、Al膜、マイラー膜などの長尺状の保護膜をロールに巻いた供給ロールと、この供給ロールの保護膜を巻き取る巻取ロールとをX線窓21の内側に設け、供給ロールと巻取ロールとの間に張られた保護膜がX線透過膜22の前面に配置されるようにすればよい。
また、上記具体例においては、エネルギー線として電子線を用いているが、その他のエネルギー線、例えばレーザ光線やイオンなどのエネルギー線を適宜に用いるようにすることができる。
以上、本発明を具体例を挙げながら詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
本発明の一実施形態に係るX線発生装置の構成を示す断面図である。 図1に示すX線発生装置の一部拡大図である。 回転対陰極の回転運動のみで往復運動がない場合の電子線照射部の様子を示す図である。 回転対陰極の回転運動に加えて往復運動が存在する場合の電子線照射部の様子を示す図である。
符号の説明
1 回転対陰極
2 対陰極室
3 陰極
4 陰極室、
5 駆動モータ
6 回転駆動部
11 筒状部
11a 筒状部の内壁面
20 X線
30 電子線

Claims (24)

  1. 回転対陰極をその回転軸の周りに回転させるとともに、前記回転軸の長さ方向に沿って反復的に移動させる工程と、
    前記回転対陰極の表面における、前記回転に伴って生じる遠心力に抗して存在する部分にエネルギー線を照射し、前記回転対陰極の前記エネルギー線が照射された部分を前記回転対陰極の融点近傍又は融点以上にまで加熱して、少なくとも部分的に溶解させた状態で前記回転対陰極よりX線を発生させる工程とを具え、
    前記回転対陰極の、前記回転軸の長さ方向に沿った前記移動は、所定の周期で、前記エネルギー線の線幅の少なくとも2倍以上の大きさで行い、
    前記回転対陰極における前記X線発生に寄与するターゲット材料の、前記エネルギー照射によって生じた窪みは、略中央において平坦な底面と、両端部において前記底面より所定の角度で立ち上がる傾斜部とを有することによって逆台形状を呈し、前記傾斜部の前記角度は前記X線の取り出し角度よりも小さいことを特徴とする、X線発生方法。
  2. 前記回転対陰極における前記X線発生に寄与するターゲット材料の、前記エネルギー照射によって生じた窪みによる出射X線の減少量が5%以下であることを特徴とする、請求項に記載のX線発生方法。
  3. 前記回転対陰極は、前記回転対陰極の外縁に沿って設けた筒状部分を有し、前記エネルギー線は前記筒状部分の内壁表面に照射することを特徴とする、請求項1又は2に記載のX線発生方法。
  4. 前記筒状部材の側壁を前記中心軸側へ向けて傾斜させ、前記回転対陰極の、前記エネルギー線を照射した前記部分の、溶解に伴う飛散を抑制することを特徴とする、請求項に記載のX線発生方法。
  5. 前記筒状部材の側壁を前記中心軸から外方へ向けて傾斜させ、前記回転対陰極から発生した前記X線の取り出しを容易にすることを特徴とする、請求項に記載のX線発生方法。
  6. 前記回転対陰極の、前記エネルギー線が照射される部分をV字溝状又はU字溝状に形成することを特徴とする、請求項1〜のいずれか一に記載のX線発生方法。
  7. 前記回転対陰極の、前記エネルギー線が照射される前記V字溝状又は前記U字溝状に形成された前記部分は、前記エネルギー線照射による溶解後の、遠心力が作用した場合の形状と略同形状に形成することを特徴とする、請求項に記載のX線発生方法。
  8. 前記回転対陰極の、前記エネルギー線が照射される前記部分の周囲を、前記回転対陰極の、前記X線発生に寄与するターゲット材料よりも高融点及び/又は高熱伝導度の物質で構成することを特徴とする、請求項1〜のいずれか一に記載のX線発生方法。
  9. 前記エネルギー線は電子線であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一に記載のX線発生方法。
  10. 前記電子線は前記回転対陰極に対向するようにして設けられた陰極から放出し、前記回転対陰極を収納する対陰極室と、前記陰極を収納する陰極室とを隣接させて気密部材で構成し、前記対陰極室及び前記陰極室を仕切る隔壁に前記陰極から射出される前記電子線を通過させる小さな貫通孔又は管を設けるとともに、前記対陰極室及び前記陰極室それぞれに真空排気装置を接続して、真空排気するように構成することを特徴とする、請求項に記載のX線発生方法。
  11. 前記X線は、前記気密部材に設けられた所定のX線透過膜を介して外部に取り出すことを特徴とする、請求項10に記載のX線発生方法。
  12. 前記X線透過膜の前方に、前記回転対陰極の、前記X線発生に寄与するターゲット材料の蒸発に伴う前記X線透過膜の汚染を防止するための、保護膜を設けることを特徴とする、請求項11に記載のX線発生方法。
  13. 回転軸の周りに回転させるとともに、前記回転軸の長さ方向に沿って反復的に移動させるように構成した回転対陰極と、
    前記回転対陰極の表面における、前記回転に伴って生じる遠心力に抗して存在する部分にエネルギー線を照射し、前記回転対陰極の前記エネルギー線が照射された部分を前記回転対陰極の融点近傍又は融点以上にまで加熱して、少なくとも部分的に溶解させた状態で前記回転対陰極よりX線を発生させるように構成したエネルギー線源とを具え、
    前記回転対陰極は、前記回転軸の長さ方向に沿った前記移動を所定の周期で行い、前記回転軸の長さ方向に沿った前記移動の大きさが、前記エネルギー線の線幅の少なくとも2倍以上の大きさで、
    前記回転対陰極における前記X線発生に寄与するターゲット材料の、前記エネルギー照射によって生じた窪みが、略中央において平坦な底面と、両端部において前記底面より所定の角度で立ち上がる傾斜部とを有することによって逆台形状を呈し、前記傾斜部の前記角度は前記X線の取り出し角度よりも小さくなるように構成したことを特徴とする、X線発生装置。
  14. 前記回転対陰極における前記X線発生に寄与するターゲット材料の、前記エネルギー照射によって生じた窪みによる出射X線の減少量が5%以下であることを特徴とする、請求項13に記載のX線発生装置。
  15. 前記回転対陰極は、前記回転対陰極の外縁に沿って設けた筒状部分を有し、前記エネルギー線は前記筒状部分の内壁表面に照射するようにしたことを特徴とする、請求項13又は14に記載のX線発生装置。
  16. 前記筒状部材の側壁を前記中心軸側へ向けて傾斜させ、前記回転対陰極の、前記エネルギー線を照射した前記部分の、溶解に伴う飛散を抑制するようにしたことを特徴とする、請求項15に記載のX線発生装置。
  17. 前記筒状部材の側壁を前記中心軸から外方へ向けて傾斜させ、前記回転対陰極から発生した前記X線の取り出しを容易にするようにしたことを特徴とする、請求項15に記載のX線発生装置。
  18. 前記回転対陰極の、前記エネルギー線が照射される部分をV字溝状又はU字溝状に形成したことを特徴とする、請求項13〜17のいずれか一に記載のX線発生装置。
  19. 前記回転対陰極の、前記エネルギー線が照射される前記V字溝状又は前記U字溝状に形成された前記部分は、前記エネルギー線照射による溶解後の、遠心力が作用した場合の形状と略同形状に形成したことを特徴とする、請求項18に記載のX線発生装置。
  20. 前記回転対陰極の、前記エネルギー線が照射される前記部分の周囲を、前記回転対陰極の、前記X線発生に寄与するターゲット材料よりも高融点及び/又は高熱伝導度の物質で構成したことを特徴とする、請求項13〜19のいずれか一に記載のX線発生装置。
  21. 前記エネルギー線は電子線であることを特徴とする、請求項13〜20のいずれか一に記載のX線発生装置。
  22. 前記電子線は前記回転対陰極に対向するようにして設けられた陰極から放出し、前記回転対陰極を収納する対陰極室と、前記陰極を収納する陰極室とを隣接させて気密部材で構成し、前記対陰極室及び前記陰極室を仕切る隔壁に前記陰極から射出される前記電子線を通過させる小さな貫通孔又は管を設けるとともに、前記対陰極室及び前記陰極室それぞれに真空排気装置を接続して、真空排気するように構成したことを特徴とする、請求項21に記載のX線発生装置。
  23. 前記X線は、前記気密部材に設けられた所定のX線透過膜を介して外部に取り出すようにしたことを特徴とする、請求項22に記載のX線発生装置。
  24. 前記X線透過膜の前方に、前記回転対陰極の、前記X線発生に寄与するターゲット材料の蒸発に伴う前記X線透過膜の汚染を防止するための、保護膜を設けたことを特徴とする、請求項23に記載のX線発生装置。
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