JP4235108B2 - 外因性カロテノイド生合成阻害剤の非在下で適切な培地中で高収量のリコペンを産生するブラケスレア・トリスポラ - Google Patents
外因性カロテノイド生合成阻害剤の非在下で適切な培地中で高収量のリコペンを産生するブラケスレア・トリスポラ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4235108B2 JP4235108B2 JP2003540329A JP2003540329A JP4235108B2 JP 4235108 B2 JP4235108 B2 JP 4235108B2 JP 2003540329 A JP2003540329 A JP 2003540329A JP 2003540329 A JP2003540329 A JP 2003540329A JP 4235108 B2 JP4235108 B2 JP 4235108B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lycopene
- strain
- carotenoid
- production
- produced
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N1/00—Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
- C12N1/14—Fungi; Culture media therefor
- C12N1/145—Fungal isolates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P23/00—Preparation of compounds containing a cyclohexene ring having an unsaturated side chain containing at least ten carbon atoms bound by conjugated double bonds, e.g. carotenes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12R—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES C12C - C12Q, RELATING TO MICROORGANISMS
- C12R2001/00—Microorganisms ; Processes using microorganisms
- C12R2001/645—Fungi ; Processes using fungi
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Mycology (AREA)
- Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Virology (AREA)
- Botany (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明は、外因性カロテノイド生合成阻害剤の非在下に適切な培地中でリコペンを産生するブラケスレア・トリスポラ(Blakeslea trispora)(B.トリスポラ)株、これらの株によるリコペンの自然で効率の良い生産法、この方法に非常に適した培地、及びいずれのカロテノイド化合物にも適した、好ましくはリコペンに適した単離法に関する。
リコペンは赤色カロテノイドである。多くの生物に低レベルで見出され、天然に見られるほとんどのカロテノイドの生合成前駆物質である。しかしながら、高レベルでこの天然色素を含む供給源はほとんどない。一方、抗酸化性や他の潜在的に有利な性質があることからこの化合物には商業的興味が増している。
現在、リコペンを生産するいくつかの方法が既知である。第一の方法は化学合成である(Meyer(2002), Chemie in unserer Zeit 36(3):178-192)。化学的方法は、天然物として認められる産物を得られない欠点がある。第二の方法はトマトからの抽出である(国WO 97/48287又はEP 608027)。植物からの抽出は、フルーツトマト中のリコペン濃度が低いために非常に費用のかかる方法である。
リコペンは、また、B.トリスポラの発酵によって生産することができる。B.トリスポラは、1950年代の後期からβ-カロテンの生産に用いられてきた。リコペンの発酵生産の最初の試みは、米国特許第3,097,146号に記載されている。その中で、特定の好ましい発酵条件下で、リコペンがB.トリスポラによって、実用的にカロテノイドを排して産生されることが主張されている。しかしながら、培養pH値が発酵を通じて6.6より高いことを除いてこれらの特定の条件が何であるかは明瞭に開示されていない。リコペンの収量は非常に低く、最大レベルが150mg/lである。実験データは、産生されたカロテノイドが実質的に純粋なリコペンであるというクレームを支持することを示していない。
後の方法には、β-カロテンの形成を阻止するとともにリコペンの蓄積を促進させる特異的化学カロテノイド生成阻害剤が用いられた。この技術の例は、米国特許第3,369,974号、日本特許第48016189号、同第48016190号、同第73016189号、同第73016190号、ロシア特許第2102416号、日本特許第09313167号、米国特許第3369974号に見ることができる。この方法により、1030mg/lに達するリコペン濃度が得られ、付随して205mg/lのβ-カロテンも生成された。これまで、リコペン代謝の阻害剤として多くの化合物が試験されてきたが、食品等級の化合物は有効でないことが分かっている(Mehta & Cerda-Olmedo(1999), Mycoscience 40:307-310)。
従って、自然発酵と単離工程を用いて高収量のリコペンを得る効率の良い方法がなお求められている。本発明は、そのような方法を提供する:特定の外因性カロテノイド生成阻害剤を一切含まず、発酵に一般に用いられる成分だけを含む微生物学的に適切な培地中で新規なB.トリスポラ株によるリコペンの生産方法。本発明の株の利点は、発酵工程においてリコペンを産生することが可能となることであって、前記発酵工程の天然特性を損なう化合物は存在せず、産生したリコペンの食品等級特性を損なう産物は添加されないことである。
リコペンを生産する技術において既知の方法と対照的に、本発明は、カロテノイド生合成経路を阻害する外部添加を一切用いずに、発酵に一般に用いられる適切な培地上でリコペンを高生産する方法を提供する。このことは、化学変異導入と選抜によって得られた変異体の使用によって達成される。古典的な変異導入によって以前に見出された変異体(1995, Appl. Microbiol. Biotechnol., 42:836-838)の特徴を考えると、そのような変異体を発見することができることは非常に驚くべきことである。
本発明は、まず、特異的外因性カロテノイド生合成阻害剤の非在下に適切な培地中で適切なブラケスレア・トリスポラ株の反対の接合型と少なくとも3日間共存培養した場合に、少なくとも0.3g/lのリコペンを産生することができるブラケスレア・トリスポラ株に関する。好ましくは少なくとも0.5g/l、好ましくは少なくとも0.7g/l、好ましくは少なくとも0.8g/l、最も好ましくは少なくとも1.2g/l、更に最も好ましくは少なくとも1.5g/lのリコペンが産生される。産生したリコペンの量は、発酵工程の終わりに測定される。
好適実施態様において、適切な培地とは、発酵培地中で一般に用いられる成分だけを含んでいる培地を意味する。従って、工程の天然特性を損なう化合物は存在せず及び/又は産生したリコペンの食品等級特性を損なう産物は添加されず及び/又は費用のかかる添加剤は添加されない。
この培地は、外因性カロテノイド生合成阻害剤を含まない。本発明との関連において、カロテノイド生合成阻害剤とは、β-カロテンの形成を特異的に阻害するとともにリコペンの蓄積を促進させる物質である。カロテノイド生合成阻害剤は、また、リコペンの代謝を特異的に阻害する物質として定義することができる。発酵中に存在するかもしれない唯一の特定のカロテノイド生合成阻害剤は、株自体によって産生される可能性のあるものである。カロテノイド生合成阻害剤の例は、WO 200077234、米国特許第3,369,974号、日本特許第48016189号、日本特許第48016190号、Mehta & Cerda-Olmedo(1999)、Cerda-Olmedo & Huetterman(1986) Angewandte Botanik 60:59-70、日本特許第73016189号、日本特許第73016190号、ロシア特許第2102416号、日本特許第09313167号、米国特許第3369974号に記載されている。これらの阻害剤は、N-複素環化合物、例えば、イミダゾール、ピリジン、モルホリン又はその置換誘導体、又は第三アミノ化合物であってもよい。本発明に関連して、チアミンは第三アミンとして考慮しない。チアミンはB.トリスポラの必須ビタミンであるので、発酵培地中に存在しなければならない。
好ましくは、トリスポリン酸は発酵中に添加されない。トリスポリン酸が発酵中に添加されない場合、存在するかもしれないトリスポリン酸の唯一の供給源は株自体によって産生される天然のトリスポリン酸である。
好ましくは、適切な培地は、1種以上の炭素源、1種以上の窒素源、無機塩類、チアミンを含んでいる。添加し得る炭素源は、簡単な又は複雑な栄養素であり、炭水化物又は脂肪、例えば、デキストリン、デンプン、グルコース、サッカロース、フルクトース、マルトース、マルトデキストリン、動物油又は植物油が含まれる。適切な培地は、好ましくは、無機又は有機の同化できる窒素源、例えば、ダイズ粉、トウモロコシ粉、可溶性留出分、酵母エキス、綿実粉、ペプトン、カゼイン、アンモニア、アンモニウム塩、硝酸塩、コーンエキス、コーンスティープ固体、コーンスティープリカー等を有する。適切な培地中に存在することが好ましい無機塩類としては、リン酸塩、硫酸塩、塩化物、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウムが含まれる。栄養素の割合は、B.トリスポラ株の増殖に要求されるものに基づいて、また、リコペン生産レベルで求めることができる。発酵は、好気的条件で且つ液中培養で行なうことが好ましい。好ましくは、適切な培地は、本出願において更に定義されるようにC源として高い含量の糖を含んでいる。最も好ましい培地は、下記表1で定義される。発酵工程は、20〜34℃を含む温度で行なうことができる。或いは、発酵工程は、続く工程段階を独立して最適化することができるように、この範囲内で2以上の異なる温度にて行なうことができる。好ましくは、温度は発酵の第一工程においてホストの最適増殖に適するように選択し、第二工程において、ホストによるリコペンの最適生産に適するように選ぶことができる。更に好ましくは、リコペンの生産に適した温度はホストの増殖に適した温度より低い。温度は共に20〜34℃である。増殖に適した温度は、好ましくは25〜32℃、更に好ましくは32℃であり、リコペン生産に適した温度は好ましくは20〜25℃、更に好ましくは22℃である。
発酵工程の終わりに存在するカロテノイドの濃度は、種々のカロテノイドの特徴的な吸収極大を考慮して、カロテノイドの抽出後に分光光度法で測定することができる。或いは、カロテノイドは、HPLC又は他のクロマトグラフィー法によって分離することができ、その後、共通吸収波長で、又は種々のカロテノイドに特異的な異なる波長で検出することができる。異なるクロマトグラフィー特性又はスペクトル特性を有するかもしれないカロテノイドの立体異性体の出現に特に注意を払うことがある。生合成経路の一次産物がトランス異性体であること、および、試料の処理又は産物の単離中に種々の程度で種々のシス異性体への異性化が生じることがあることは当該技術において既知である。従って、カロテノイド化学種の全生産レベルは、すべての立体異性体レベルの合計であると考えられる。
すべてのカロテノイドの全異性体を検出することは困難であろう。従って、2つの十分に検出された産物の割合によってカロテノイド生合成変異体を確認することが便利であろう。本発明との関連において、2つの重要なカロテノイドは、親株の主要な産物であるβ-カロテンと、変異体の主要な産物であるリコペンである。変異体又は工程条件は、関連した試料中に存在するリコペンとβ-カロテンの比によって特徴付けることができる。或いは、変異体は存在する全カロテノイドの割合として産生した全リコペンの量によって特徴づけることができる。結果として、本発明との関連において(特に示されない限り)リコペンとβ-カロテンのそれぞれの濃度はシス-およびトランス-リコペンとシス-およびトランス-β-カロテンそれぞれの濃度の合計に対応する。複数のカロテノイドが存在するために、β-カロテンとリコペンの合計は本株によって産生されたカロテノイドの全量の約90w/w%である(特に示されない限り)。
好適実施態様によれば、用いられる株は特異的外因性カロテノイド生合成阻害剤の非在下に適切な培地中で適切なブラケスレア・トリスポラ株の反対の接合型と共存培養した場合に、少なくとも70w/w%、好ましくは少なくとも75%、更に好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも85%のリコペンを産生する。ここに示された%は、本株によって産生されたカロテノイドの全量の割合としてのリコペンの%である。
更に好適な実施態様によれば、用いられる株は、この株が特異的外因性カロテノイド生合成阻害剤の非在下に適切な培地中で適切なブラケスレア・トリスポラ株の反対の接合型と少なくとも3日間共存培養した場合に、リコペンとβ-カロテンの比が4:1より大きいカロテノイド混合物を産生した。他の好適実施態様においては、更に、本株は主成分としてリコペンを含むカロテノイド混合物を産生した。他の好適実施態様においては、更に、本株はフィトエンからβ-カロテンへの生合成経路を構成するカロテノイドの混合物を産生した。
本発明の他の態様によれば、リコペンとβ-カロテンの比が4:1より大きいカロテノイド混合物が得られる。好ましくは、主成分としてリコペンを含むカロテノイド混合物が得られる。他の好適実施態様においては、更に、フィトエンからβ-カロテンへの生合成経路を含むカロテノイドの混合物が得られる。他の好適実施態様においては、更に、上で定義したカロテノイドの混合物を含むバイオマスが得られる。従って、このバイオマスは、更に、飼料、食品又は化粧品適用に使用し得る。
本発明の株は、化学変異導入と選抜により得ることができる。種々の変異導入法は、当該技術において既知である(例えば、Rowlands (1984),Enzyme Microb. Technol. 6:3-10を参照のこと)。これらの方法の一つは、ニトロソ-グアニジン(NTG)、エチル-メタン-スルホネート(EMS)、又はニトロキノリンオキシド(NQO)を含む変異導入化学薬品で処理することである。他の方法は、変異導入放射線、例えば、UV光、γ線又はX線で処理することである。選抜法については、寒天培地上で培養したときにコロニー色の逸脱に関する選抜がカロテノイド生合成変異体に特に有力であるが、他の基準、例えば、コロニーや菌糸の形態、胞子形成特性、増殖速度、阻害化合物又はストレス状態に対する抵抗、又は株改良プログラムに一般に用いられる他の方法も同様に用いることができる。
最も好適な実施態様によれば、リコペン産生株はブラケスレア・トリスポラlyc26(-)である。この株は、β-カロテン産生親株B.トリスポラ111(-)から出発して変異導入因子として1-メチル-3-ニトロ-ニトロソグアニジン(NG)とγ線を用いた変異導入および選抜の複数ラウンドによって得られた。上で定義した適切な増殖培地中で種の適切な(+)株、例えば、β-カロテンに用いられる株と共存培養で増殖した場合に、株lyc26(-)は最も量の多いカロテノイドとしてリコペンを産生し、全カロテノイドの70%を超えると計算される。ブラケスレア・トリスポラlyc26(-)はブラケスレア・トリスポラVKPM F-822としてオールルシアンコレクションオブコマーシャルマイクロオーガニズムス(All-Russian Collection of Commercial Microorganisms)に寄託されているので、公的に利用できる。リコペンは、株lyc26(-)で試験したすべての増殖培地で産生された主要なカロテノイドである。好ましくは、本発明の変異体は、本出願で更に定義されるC源として高含量の糖を有する培地で培養される。最も好ましくは、本変異体は、表1に示される培地で培養される。好ましくは、用いられる株は、VKPM F-822として寄託された株と実質的に同一の特性を有する。
本発明は、更に、好ましくは実施例8で定義された方法を用いることによる、上で定義した株のリコペンを産生するための使用に関する。
本発明の他の態様によれば、C源として高含量の糖を有する適切な培地が提供される。C源として高含量の糖は、C源として高含量の容易に同化できる糖を意味する。そのような培地は、B.トリスポラ変異体によるリコペンの産生にきわめて適している。この点で、容易に同化できる糖は、主として単糖類と二糖類からなる混合物であるとして定義される。そのようなC源の例は、デキストロース、グルコース、フルクトース又は高マルトースシロップである。対照的に、β-カロテン産生に伝統的に用いられる生産培地は、主な同化できる糖源としてデンプン、例えば、ダイズ粉又はトウモロコシ粉を含むC源、例えば、表3に記載される培地を含んでいる。或いは、容易に同化できる糖源を含むが、他のC源、例えば、植物油と組合わせて含む培地、例えば、表11に記載される培地が用いられてきた。これらの培地設計の論拠は、増殖に非常に適しているが、カロテノイドの形成を抑制すると考えられることである。驚くべきことに、B.トリスポラの変異体によるリコペン生産は、主炭素源として容易に同化できる糖を含む生産培地において非常に効率の良いことがわかった。これらの培地は、容易に同化できる糖として好ましくは50質量%、更に好ましくは60%、なお更に好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも80%の炭素を含む。これらの割合で、窒素源に含まれる炭素も考慮された。他の好適実施態様によれば、これらの培地は、少なくとも5w%、更に好ましくは少なくとも6w%、最も好ましくは少なくとも10w%の容易に同化できる糖を含んでいる。
最も好ましくは、培地は下記表1に定義される通りである。
発酵全体のpHはリコペン生産に影響する重要なパラメータであるとは見出されない。滅
菌前のpHは6.2〜8.4、好ましくは7.5〜8.4の範囲にあってよい。
マルトースシロップ 8.0-14.0
コーンエキス 4.0-8.0
パン酵母(乾燥) 0.03-0.07
KH2PO4 0.04-0.06
NaCl 0.1-0.5
MnSO4・7H2O 0.005-0.015
チアミン 0.0002
植物油 3.0-6.0
水道水 84.8-71.4
滅菌前pH 6.0-8.4
本発明の他の態様は、上で定義した株を用いて適切な培地中で適切なブラケスレア・トリスポラ株の反対の接合型と少なくとも3日間共存培養してリコペンを生産する方法に関する。好ましくは、用いられる適切な培地は、上記説明で定義した適切な培地である。他の好適実施態様によれば、前記方法は上記のようなカロテノイド生合成の特異的外因性阻害剤の存在下に行なわれる。他の好適実施態様によれば、前記方法は、外因性トリスポリン酸の存在下に行なわれる。更に好ましくは、前記方法は、上記表1で定義した最適化培地を用いて行なわれる。培養は、複数の段階、例えば、別々の増殖段階と生産段階で行なうことができる。増殖段階は各接合型について別個に行い、続いて同時生産培養を行なってもよい。また、生産培養は接合型の一方だけから出発することができ、もう一方は実際の生産相の開始の後に添加してもよい。好ましくは、前記株は少なくとも2日間、更に好ましくは少なくとも3日間、更に好ましくは少なくとも4日間、最も好ましくは少なくとも5日間共存培養される。
共存培養後、例えば低温殺菌により、ブロスを不活性化し、例えばろ過により、バイオマスを集める。続いて、バイオマスを乾燥、真空乾燥、流動床乾燥又はベルト乾燥により更に安定化することができる。
他の好適実施態様においては、リコペンは菌糸体から分離されない。上で定義したカロテノイドの混合物を含むバイオマスが提供される。従って、このバイオマスは、飼料、食品又は化粧品用に使用し得る。
或いは、また、更に好ましくは、リコペンは細胞含量を放出することを可能にする細胞破壊について記載された方法によって湿潤又は乾燥菌糸体から分離される。リコペンは、可溶性であるいかなる溶媒に溶解することもできる。菌糸体からリコペンを分離する二つの方法、抽出又は単離が好ましい。好ましくは、このことは、アルコール、ケトン又はエステル、例えば、アセトン又は酢酸エチル、アルカン、例えば、n-ヘキサンのような適切な溶媒で抽出することにより行なうことができる。或いは、このことは、例えば、CO2、おそらく共溶媒として機能する有機溶媒で超臨界抽出によって行なうことができる。
或いは、また、更に好ましくは、このことは、水不混和溶媒の使用を特徴とする直接単離法やWO 01/55100(引用により本願明細書に含まれるものとする。)に記載されたカロテノイド含有界面層の単離によって行なわれる。最も好適な実施態様によれば、用いられる直接単離法は次に定義される方法である。
(a) カロテノイド含有細胞、好ましくは微生物源からのカロテノイド含有細胞、を破壊する工程と、
(b)脂質を除去するのに適した溶媒、好ましくは酢酸エチル、更に好ましくはn-ブタノールで前記結晶性カロテノイド破壊細胞混合物を洗浄し、カロテノイド含有界面部分を分離する工程と、
(c) 工程(b)で得られた適切な前記結晶性カロテノイドをアルカリで、pH9〜12で10〜95℃、好ましくは30〜85℃、最も好ましくは50〜75℃の温度において、場合により低級アルコールの存在下で、処理する工程と、
(d) 場合により、前記アルカリ処理した結晶性カロテノイド懸濁物に塩を添加する工程と、
(e) 場合により、液相から前記結晶性カロテノイド懸濁物を分離する工程と、
(f) 場合により、前記結晶性カロテノイド懸濁物を塩含有水溶液で洗浄する工程と、
(g) 場合により、前記結晶性カロテノイド懸濁物を、場合により低級アルコールの存在下で、酸性水溶液で洗浄する工程であって、その洗浄液のpH値が1〜5、更に好ましくは2〜4であり、前記低級アルコール/水混合物中の低級アルコールと水との比が、好ましくは5:1〜1:5、更に好ましくは1:1〜1:2である、前記工程と、
(h) 第一洗浄手順において前記結晶性カロテノイド懸濁物を低級アルコールで洗浄する工程であって、工程(b)〜(e)と(f)の作業順序は任意である、前記工程と、
(i) (a)〜(f)工程から得られた粗カロテノイド結晶を第二洗浄手順において水又は低級アルコールと水の混合物で洗浄する工程と、
(j) 前記結晶を新しい溶媒で洗浄する工程と、
(k) 前記結晶を乾燥する工程と
を含んでいる。
カロテノイド含有微生物細胞は、選択したカロテノイド産生微生物の適切な発酵工程から得ることができる。カロテノイド含有微生物は、細菌、真菌、藻類又は酵母であってもよい。好ましくは、ケカビ(Mucorales)目、好ましくはブラケスレア・トリスポラの真菌、ドウナリエラ(Dunaliella)属の藻類、又はファフィア(Phaffia)属酵母、好ましくはファフィア・ロドシーマ(Phaffia zhodozyma)である。更に好ましくは、上で定義したブラケスレア・トリスポラ変異体がこのカロテノイド含有微生物である。この方法は、既知のどのカロテノイド化合物の単離をも可能にする。好ましいカロテノイド化合物は、リコペン、β-カロテン、フィトエン、アスタキサンチンである。
得られた微生物細胞と発酵液を含む発酵ブロスは、カロテノイド結晶の単離に直接用いることができる。或いは、本発明の方法を行なう前に、ろ過又は遠心分離のような適切な方法で発酵液から微生物細胞を分離することができる。
カロテノイド含有微生物細胞は、機械的、化学的及び/又は酵素的処理によって細胞壁を破壊することにより開放される。例えば、細胞は、ホモゲナイゼーション、音波処理、自己消化、浸透圧細胞融解及び/又は原形質分離にかけられ、場合によっては界面活性剤、酸、塩基、酵素、自己分解増強物質、浸透圧細胞融解剤、例えば、塩、及び/又は原形質分離剤のような適切な物質を添加してこれらに供することができる。このようにして、結晶性カロテノイド破壊細胞混合物が細胞から放出される。
次に、このようにして得られた結晶性カロテノイド破壊細胞混合物は精製される。
回収工程の収量を改良するために、結晶性カロテノイド破壊細胞混合物は、a.o.脂質、好ましくは、結晶性カロテノイドの溶解度が低い水と混和しない有機溶媒を除去するのに適した溶媒で洗浄される。この溶媒は、結晶性カロテノイド懸濁物の量の1%〜100%の量、好ましくは10%〜40%、更に好ましくは20%〜30%で添加される。脂質除去に必要な溶媒の量は微生物バイオマスからカロテノイドを溶媒抽出するのに必要な溶媒の量よりかなり少ないことに注意する。水と混和しない好ましい溶媒はヘキサン、又は酢酸エチルである。好ましくは、溶媒は酢酸エチルである。他の好ましい溶媒は、イソプロパノール又はn-ブタノールのようなアルコールである。n-ブタノールは1-ブタノールとも呼ばれる。最も好ましくは、溶媒はn-ブタノールである。
本発明に言及される洗浄には、選択した溶媒の適切な量で洗浄すべき物質を懸濁又は撹拌する工程と、デカンテーション又は遠心分離、続く適切な層を回収する工程が含まれる。
次の精製工程は、前の工程で得られた適切な結晶性カロテノイド層をアルカリで処理する工程からなる。アルカリ処理は、pH9〜12のアルカリ水溶液をカロテノイド層に添加し、続いて10〜95℃、好ましくは30〜85℃、更に好ましくは50〜75℃の温度で適切な時間、好ましくは撹拌しながらインキュベートする工程を含んでいる。アルカリ溶液とカロテノイド層との比は、都合により約5:1〜約1:1(w/w)に変化してもよい。アルカリ処理の時間は、処理中に加えられるpHと温度が低いほど、処理が長くなければならないという意味で、典型的には適用するpHと温度に依存する。例えば、アルカリ処理は、pH12で75℃の温度において2時間又はpH10で50℃の温度で8時間行なうことができる。場合によっては、アルカリ処理は、低級アルコールの存在下で行なうことができる。
アルカリ処理後、水溶性の塩、例えば、塩化ナトリウム、更に好ましくは酢酸ナトリウムを、場合によってはアルカリ処理結晶性カロテノイド層に添加することができる。次に、結晶性カロテノイド層は、液相から分離することができ、場合により塩含有水溶液で洗浄してもよい。結晶性カロテノイド層の分離は、ろ過、遠心分離又は冷却のような当該技術において既知の方法で行なうことができる。
次の精製工程を適用する前に、結晶性カロテノイド層を1回以上水洗してもよい。
場合により、粗カロテノイド結晶は、水又は低級アルコールと水の混合物で1回以上結晶を洗浄することを含む第二洗浄手順を適用することにより精製することができる。洗浄溶液のpH値は、好ましくは1〜5、更に好ましくは2〜4である。水は、どのような適切な酸によって酸性にしてもよく、例えば、硫酸又は塩酸又は酸性緩衝液、例えば、ホウ酸/塩酸又はクエン酸/塩酸緩衝液で酸性にすることができる。低級アルコール/水混合液中の低級アルコールと水との比は、好ましくは5:1〜1:5、更に好ましくは1:1〜1:2である。
続いて、ろ過又は遠心分離のような適切な方法によって液相から結晶を分離する。
次に、結晶性カロテノイド層は、懸濁物を低級アルコールで洗浄することを含む第一洗浄手順に供され、粗カロテノイド結晶を得る。この第一洗浄手順は、1回以上繰り返すことができる。
典型的には、本発明に従って行なわれる洗浄工程には、結晶性カロテノイド層又は(粗)カロテノイド結晶を洗浄液と撹拌すること、続いて結晶性カロテノイド層又は結晶を液相から分離することが含まれる。
好ましくは、上記方法工程(a)〜(g)は、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)の順序で行なわれる。他の好適実施態様によれば、上記方法工程(a)〜(g)は(a)、(g)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)の順序で行われる。
本発明全体を通じて、低級アルコールは(C1-6)アルコールとして定義され、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノールである。本明細書において、低級アルコールは単一のアルコールでもよく、2種以上のアルコールの混合物であってもよい。好ましくは、この低級アルコールはエタノール、1-ブタノール又は1-ブタノールとエタノールの混合物である。
その後、結晶は新鮮な溶媒で1回以上洗浄される。新鮮な溶媒は、低級アルコール、好ましくはエタノール、又は酢酸エステル又は低級アルコール、好ましくは酢酸エチルである。更に好ましくは、新鮮な溶媒は食品等級の溶媒である。
本発明の好適実施態様においては、結晶性カロテノイド懸濁物の最初の2回の洗浄手順に用いられる低級アルコールと結晶の最終洗浄に用いられる新鮮な溶媒は同一溶媒である。
本発明の方法の最終工程においては、結晶は乾燥される。
結晶性カロテノイドの単離用の従来の抽出/結晶化工程と比べて本発明の重要な利点は、カロテノイドを抽出するための有機溶媒の使用が避けられることである。結果として、得られたカロテノイド化合物の結晶格子に溶媒はほとんど取り込まれない。
本発明の他の態様においては、本発明の方法は粗結晶性カロテノイド組成物、好ましくは粗結晶性カロテノイド懸濁物のカロテノイド含量を高めるために用いられる。
本発明を次の実施例によって更に説明する。
実施例1: 株単離と特徴解析
β-カロテン産生親株B.トリスポラ111(-)から出発して変異導入因子として1-メチル-3-ニトロ-ニトロソグアニジン(NG)とγ線を用いて複数ラウンドの変異導入と選抜によってブラケスレア・トリスポラlyc26(-)株を得た。変異導入処理のため、胞子懸濁液を水中の10%グリセロールと5%ラクトースの溶液で調製した(106〜107胞子/ml)。NG変異導入のため、100mMトリス-HCl緩衝液(pH=8.0)中の150μg/ml NGの溶液を用いた。γ線変異導入については、約1ミリラドの線量を用いた。いずれの方法においても、変異導入暴露は、胞子の1%生存を達成することを目標とした。リコペン産生変異体は、麦汁寒天平板上で培養した場合の赤色特性によって選抜した。
lyc26(-)株は、次の形態学的特徴を示す。
麦汁寒天上:
コロニー増殖: 制限されている
気中菌糸: わずかに綿毛で覆われ、絡み合った、薄いえんじ色
胞子形成: 不良
SM 17-1寒天上:
コロニー増殖: 平坦なコロニーで制限されている
気中菌糸: 密集した、ピンク色、わずかに隆起した中心
胞子形成: 非常に不良
lyc26(-)株の特徴は安定である。前記株は非病原性である。SM17-1寒天は、表2に示される下記組成を有する。
グルコース 3
MgSO4・7H2O 0.05
L-アスパラギン 0.2
KH2PO4 0.2
酵母エキス 0.1
デオキシコール酸Na 0.1
チアミン 0.00002
寒天(Difco) 20
炭素源として広範囲の単糖類や二糖類(例えば、グルコース、アラビノース、フルクトース、ラクトース、マルトース)を用いた改変SM17-1寒天上で、β-カロテン産生培養の抽出物で含浸したフィルターディスクを上層した場合、B.トリスポラ株の菌糸lyc26(-)株はえんじ色であった。β-カロテン生産に用いられるB.トリスポラ(+)株と(-)株の接合培養で産生されたトリスポリン酸は、変異体lyc26(-)でのリコペン産生を刺激するのに明らかに有効であった。β-カロテン産生培養に用いた株は、親株111(-)株と(+)株VKPM F-820又はVKPM F-821であった。
β-カロテン生産に適しているとして当該技術において知られたコーン-ダイズ培地を、適切なB.トリスポラ(+)株との共同培養におけるB.トリスポラ株lyc26(-)によるリコペン生産に用いた。本実施例においては、(+)株として株VKPM F-820とVKPM F-821を用いた。
(-)株と(+)株を麦汁寒天スラント上で28℃の温度にて20時間暗所、続いて昼光ランプによる照明によって22℃の温度にて8〜12日間別々に培養した。接種材料を得るために、気中菌糸と胞子を蒸留水で寒天表面から洗い落とした。
そのようにして得られた懸濁液を用いて表3に示されるように構成された50mlの液体培地を含む750mlのエルレンマイヤーフラスコに接種するために用いた。
コーン粉 4.7
ダイズ粉 2.3
KH2PO4 0.05
チアミン 0.0002
水道水 残量
pH 6.2〜6.7に調節した後にNaOHで滅菌
滅菌 120℃で45分間
コーン粉 1.73
ダイズ粉 4.0
KH2PO4 0.05
チアミン 0.0002
ヒマワリ油 8.0
水道水 残量
pH 6.1〜6.5に調節した後にNaOHで滅菌
滅菌 120℃で45分間
5日後培養ブロスの0.5ml試料を1mlの水で希釈し、遠心分離した。沈降物を1mlの96%エタノールに再懸濁し、遠心分離した。沈降物を集め、クロロホルムを含むポッターチューブ内でホモゲナイズした。クロロホルムを集め、新鮮なクロロホルムでホモジナイゼーションを続けた。呈色がクロロホルム画分によって取り出されなくなるまでこれを繰り返した。集めたクロロホルム画分をプールし、全量をクロロホルムで10mlに調整した。βカロテンとリコペンの生産レベルをHPLCで求めた(表5)。分析用試料を0.5mlのクロロホルムエキスを95mlのアセトンで希釈することにより調製した。本実施例では、βカロテンとリコペンの存在を測定した。実施例6で行なわれる他の少量カロテノイドの存在は測定しなかった。表5の最後の欄で計算されたリコペン含量は、リコペン生産量とリコペンとβカロテン生産量との割合である。
比較実験においては、β-カロテン産生親株111のリコペン産生とβ-カロテン産生について同じ組の(+)株と同じ実験条件を用いて試験した。株111のリコペン生産は、0.03g/lより少なかった。株111のβ-カロテン生産は、2.8〜3.4g/lであった。
(+)株と(-)株について別々の種培養物の調製を、実施例3におけるように、同一株を用いて行なった。しかしながら、このとき(+)株の前培養物を24時間だけインキュベートした。(-)株と(+)株のこれらの懸濁液を用いて表6に示される下記組成を有する生産培地(2)に接種した。
マルトースシロップ 12.0
コーンエキストラクト 6.0
パン酵母(乾燥) 0.05
KH2PO4 0.05
NaCl 0.3
MnSO47H2O 0.01
チアミン 0.0002
植物油 4.0
水道水 残量
滅菌前pH 8.0
110℃で30分間滅菌
比較実施例においては、この改良培地において同じ組の(+)株および同じ実験条件を用いて、β-カロテン産生親株111のリコペン生産について試験した。この培地において、株111のリコペン生産は20〜30mg/l以下であったが、この親株によるβ-カロテン産生レベルは2.5〜3.2g/lに達した。
親株111によるβ-カロテンの生産は用いられる培地によって影響しないと我々は結論する(実施例3と比較)。この改良培地は、lyc26変異体によるリコペン生産に非常に適している。
下で定義される200mlの培地を満たした2000mlのフラスコを用いる以外は、実施例3のように(+)株と(-)株の別個の種培養物の調製を行なった。複数のフラスコを用いて発酵槽培養に十分な接種材料を得た。
生産培地(3)は、実施例4で使用した培地に基づいているが、表8に示したように、大容量までのスケールアップが容易であるように工業的に利用できる原料を用いて改変したものである。
スゥイートMシロップ(Cerestar) 75
80%乾燥物質(68%がマルトースである)
コーンスティープ固体 30
Engevita乾燥不活性酵母(DSM) 5
KH2PO4 -
NaCl 3
MnSO4 7H2O 0.1
チアミン 0.002
ダイズ油 5 ml
水道水 残量
滅菌前pH NaOHでpH= 6.7に調整
120℃で120分間滅菌
分析のために規則的な時間間隔で試料を取り出した。試料の一部をリコペンの分光光度分析とブロスの乾燥物質含量に直接用いた。試料のその他の部分をホモゲナイズし、実施例6に記載されるように、後にカロテノイドスペクトルの詳細な分析に用いるべく-20℃で凍結した。
分光光度分析については、0.5mlのブロスを3容量の水で希釈し、遠心分離した。沈降分を1.5mlの96%エタノールで再懸濁し、遠心分離した。
沈降物をポッターチューブに移し、呈色がすべてクロロホルム画分に抽出されるまでクロロホルムで処理した。クロロホルム画分をろ過して粒状物質を除去した。アセトンブランクに対して507nmで吸収を測定するために、抽出物の一部をアセトンで100倍に希釈した。5日間の発酵後に、リコペンのレベルは2回の測定で1.36g/lと1.60g/lであることがわかった。ブロスの乾燥物質含量は42g/kgであったので、バイオマスのリコペン含量は平均3.5%であった。
実施例5で得られた凍結試料を解凍した。ガラスビーズ(5 g)を250mgの試料に添加し、その混合物を30秒間激しく振盪した。次に、2mlのクロロホルムとピリジンの混合物(容量で200:1)を添加し、試料を90分間激しく振盪した。次に、8mlの酸化防止剤BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)アセトン溶液(100mg/l)を添加し、全試料を十分に混合した。次に、5 mlのこの溶液を3000rpmで5分間遠心分離し、上清画分のカロテノイドスペクトルをHPLCにより、Beckman Ultrasphere ODSカラムと、移動相として800mlのアセトニトリル、200mlのメタノール、80mlのヘキサン、1mlのトリエチルアミンを用いて測定し、複数の波長における種々のピークを検出した。
個々のカロテノイドの検出に用いた波長および修正に用いた吸光係数を下記表9に示す。
同一株を用いて、実施例3に記載される手順に従って振盪フラスコ実験を行なった。同一の接種物と種培養手順を用いるがβ-カロテンに適した生産培地を用いた並行実験を行なった。このβ-カロテン生産培地は表11に示される下記組成を有する。
デキストロース(Boom) 3
コーンスティープ固体(Roquette) 3.15
KH2PO4 0.05
チアミン 0.0002
コーン油(Cerestar) 3.8
pHをKOHで6.0〜6.5に調整する
120℃で40分間滅菌する
実施例5の手順に従って10リットルの発酵槽中で生成した3リットルの発酵ブロスをSeitz 2リットルフィルタを用いてろ過した。ろ過ケーキを1800mlのプロセス水で洗浄した。続いて、洗浄したケーキを押出し、減圧下40℃で一晩乾燥した。
約100 gのバイオマスを乾燥物質含量78%で回収した。バイオマスを500 mlの新鮮な酢酸エチルで40℃にて10分間引き続いて抽出した。全部で8回の抽出サイクルを行い、最後に3800gの抽出物を得た。
抽出物をろ過し、最終容量が約500mlになるまで40℃で濃縮した。加熱を停止し、圧力を継続的に減圧して蒸発を続けた。9℃の温度にて操作を停止した。G2ガラスフィルタを用いて得られた懸濁物をろ過した。針状の形の結晶が見られた。
結晶を周囲温度で100 mlの新鮮な酢酸エチルで洗浄し、100mlの新鮮なエタノールで洗浄した。40℃で一晩乾燥した後、最後に0.23gの結晶を回収した。結晶のリコペン含量は50〜80%であり、リコペンの4〜8%がシス異性体であった。
実施例5の手順に従って10リットルの発酵槽中で生成した2リットルの発酵ブロスを500バールにてAPV Lab60ホモジナイザーを3回通してホモゲナイズした。このホモジナイズしたブロスに0.3容量の1-ブタノールを添加し、その混合液を5000rpmで5分間遠心分離した。同一の遠心分離条件を次のすべての遠心分離工程に用いた。界面部分を集め、100容量の1-ブタノールで洗浄した。その混合液を遠心分離し、沈降分を集めた。沈降物と、1-ブタノールと水からなる混合液を1:2:10の容量比で調製した。pHをNaOHで11.5〜12.6に調整し、その混合液を80℃で2時間インキュベートした。酢酸ナトリウムを最終濃度50 g/lに添加し、その混合液を遠心分離した。引き続き、10容量の水を上層に添加し、上層のpHをHClで3.5に調整し、その混合液を周囲温度で45分間インキュベートした。続いて、0.1容量の1-ブタノールを添加し、全混合液を遠心分離した。界面部分を集め、10容量のエタノールを添加した。その混合液を遠心分離し、沈降分を集めた。この部分を10容量のエタノールで洗浄し、遠心分離し、減圧下40℃で145分間乾燥した。
このようにして得られた結晶は80%のトランス-リコペン、1%のシス-リコペン、3.5%のβ-カロテンを含むことがわかった。
Claims (10)
- VKPM F−822である、単離されたブラケスレア・トリスポラ株。
- VKPM F−822として寄託された株又はその後代に由来する、単離されたブラケスレア・トリスポラ株。
- 請求項1又は2に記載の株を用いてリコペンを生産する方法であって、前記株を適切な培地中で適切なブラケスレア・トリスポラ株の反対の接合型と少なくとも3日間共存培養する工程を含み、特異的外因性カロテノイド生合成阻害剤の存在下に行なわれることを特徴とする、前記方法。
- 少なくとも0.7g/lのリコペンを産生することができる、請求項3に記載の方法。
- 少なくとも0.8g/lのリコペンを産生することができる、請求項3に記載の方法。
- 少なくとも1.5g/lのリコペンを産生することができる、請求項3に記載の方法。
- 産生する全カロテノイドに対する割合として少なくとも70w/w%のリコペンを産生することを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 産生する全カロテノイドに対する割合として少なくとも80w/w%のリコペンを産生することを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
- リコペンをβ−カロテンに対して4:1より大きい比で産生することを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 適切な培地が下記成分(全成分g/100ml)を含むことを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法:
マルトースシロップ 8.0〜14.0
コーンエキス 4.0〜8.0
パン酵母(乾燥) 0.03〜0.07
KH2P04 0.04〜0.06
NaCl 0.1〜0.5
MnS04(7H20) 0.005〜0.015
チアミン 0.0002
植物油 3.0〜6.0
水道水 84.8〜71.4。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
RU2001129106/13A RU2211862C2 (ru) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | (-) ШТАММ ГЕТЕРОТАЛЛИЧНОГО ФИКОМИЦЕТА Blakeslea trispora, ПРОДУЦИРУЮЩИЙ ЛИКОПИН В ПАРЕ С РАЗНЫМИ (+)ШТАММАМИ Blakeslea trispora, И СПОСОБ МИКРОБИОЛОГИЧЕСКОГО СИНТЕЗА ЛИКОПИНА |
PCT/EP2002/012017 WO2003038064A2 (en) | 2001-10-29 | 2002-10-24 | Blakeslea trispora producing high yield of lycopene in a suitable medium in the absence of an exogenous carotenogenesis inhibitor |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005507254A JP2005507254A (ja) | 2005-03-17 |
JP2005507254A5 JP2005507254A5 (ja) | 2006-01-05 |
JP4235108B2 true JP4235108B2 (ja) | 2009-03-11 |
Family
ID=20253999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003540329A Expired - Fee Related JP4235108B2 (ja) | 2001-10-29 | 2002-10-24 | 外因性カロテノイド生合成阻害剤の非在下で適切な培地中で高収量のリコペンを産生するブラケスレア・トリスポラ |
Country Status (13)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20050059134A1 (ja) |
EP (1) | EP1440144B1 (ja) |
JP (1) | JP4235108B2 (ja) |
CN (1) | CN1330746C (ja) |
AT (1) | ATE452180T1 (ja) |
AU (1) | AU2002358479B2 (ja) |
CA (1) | CA2465267A1 (ja) |
DE (1) | DE60234787D1 (ja) |
EA (1) | EA007616B1 (ja) |
ES (1) | ES2336199T3 (ja) |
NZ (1) | NZ532461A (ja) |
RU (1) | RU2211862C2 (ja) |
WO (1) | WO2003038064A2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ITMI20020632A1 (it) * | 2002-03-27 | 2003-09-29 | Indena Spa | Processo per la preparazione di estratti di pomodoro ad elevato contenuto di licopene |
US20060234333A1 (en) * | 2003-01-09 | 2006-10-19 | Basf Aktiengesellschaft Patents, Trademarks And Licenses | Method for producing carotenoids or their precursors using genetically modified organisms of the blakeslea genus, carotenoids or their precursors produced by said method and use thereof |
CN101218352B (zh) | 2005-03-18 | 2013-09-04 | 米克罗比亚公司 | 产油酵母和真菌中类胡萝卜素的产生 |
US20100112659A1 (en) * | 2006-06-02 | 2010-05-06 | Debrouse Daniel R | Fermentation process |
WO2008042338A2 (en) | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Microbia, Inc. | Production of carotenoids in oleaginous yeast and fungi |
UA85489C2 (uk) * | 2007-12-20 | 2009-01-26 | Товариство З Обмеженою Відповідальністю "Науково Виробниче Підприємство "Вітан" | Мукоровий гриб blakeslea trispora штам pht 1+, pht 1- - продуцент фітоїну |
EP2571996B1 (en) * | 2010-05-17 | 2017-03-08 | Dynadis Biotehc (India) Private Limited | Process for production of high purity beta-carotene and lycopene crystals from fungal biomass |
JPWO2013002398A1 (ja) * | 2011-06-30 | 2015-02-23 | 株式会社カネカ | カロテノイド組成物の製造方法 |
CN103667081B (zh) * | 2013-12-10 | 2016-01-20 | 常州臻扬生物工程有限公司 | 一株番茄红素高产菌株及其应用 |
US9902692B2 (en) | 2014-03-28 | 2018-02-27 | Dsm Ip Assets B.V. | Process for isolating a carotenoid from a carotenoid-producing bioorganism |
FR3080033B1 (fr) * | 2018-04-12 | 2020-07-17 | Societe D'exploitation De Produits Pour Les Industries Chimiques Seppic | Nouvelle composition a base d'acides polycafeoylquiniques, son utilisation en cosmetique et compositions cosmetiques en comprenant |
CN109810909B (zh) * | 2019-03-22 | 2021-09-24 | 吉林农业大学 | 一株高产番茄红素的红发夫酵母菌株及番茄红素生产方法 |
CN112063574B (zh) * | 2020-08-27 | 2022-05-13 | 嘉必优生物技术(武汉)股份有限公司 | 一种提高三孢布拉氏霉菌的番茄红素产量的方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3097146A (en) * | 1961-06-30 | 1963-07-09 | Miles Lab | Process for lycopene production |
GB1053789A (ja) * | 1964-05-14 | |||
RU2102416C1 (ru) * | 1995-03-22 | 1998-01-20 | Акционерное общество открытого типа "Уралбиофарм" | Способ получения ликопина |
ES2156735B1 (es) * | 1999-06-09 | 2002-02-16 | Antibioticos Sau | Procedimiento de produccion de licopeno. |
-
2001
- 2001-10-29 RU RU2001129106/13A patent/RU2211862C2/ru active
-
2002
- 2002-10-24 WO PCT/EP2002/012017 patent/WO2003038064A2/en active Application Filing
- 2002-10-24 ES ES02792727T patent/ES2336199T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2002-10-24 EP EP02792727A patent/EP1440144B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-10-24 JP JP2003540329A patent/JP4235108B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2002-10-24 CN CNB02821563XA patent/CN1330746C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2002-10-24 DE DE60234787T patent/DE60234787D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2002-10-24 EA EA200400607A patent/EA007616B1/ru unknown
- 2002-10-24 AU AU2002358479A patent/AU2002358479B2/en not_active Ceased
- 2002-10-24 US US10/494,071 patent/US20050059134A1/en not_active Abandoned
- 2002-10-24 CA CA002465267A patent/CA2465267A1/en not_active Abandoned
- 2002-10-24 NZ NZ532461A patent/NZ532461A/en not_active IP Right Cessation
- 2002-10-24 AT AT02792727T patent/ATE452180T1/de not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ES2336199T3 (es) | 2010-04-09 |
WO2003038064A3 (en) | 2003-09-25 |
RU2211862C2 (ru) | 2003-09-10 |
CA2465267A1 (en) | 2003-05-08 |
NZ532461A (en) | 2006-04-28 |
WO2003038064A2 (en) | 2003-05-08 |
ATE452180T1 (de) | 2010-01-15 |
EA200400607A1 (ru) | 2004-08-26 |
WO2003038064A8 (en) | 2004-12-29 |
CN1582328A (zh) | 2005-02-16 |
US20050059134A1 (en) | 2005-03-17 |
EP1440144B1 (en) | 2009-12-16 |
EA007616B1 (ru) | 2006-12-29 |
AU2002358479B2 (en) | 2007-11-22 |
DE60234787D1 (de) | 2010-01-28 |
JP2005507254A (ja) | 2005-03-17 |
EP1440144A2 (en) | 2004-07-28 |
CN1330746C (zh) | 2007-08-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4235108B2 (ja) | 外因性カロテノイド生合成阻害剤の非在下で適切な培地中で高収量のリコペンを産生するブラケスレア・トリスポラ | |
Girard et al. | β-Carotene producing mutants of Phaffia rhodozyma | |
EP0635576B1 (en) | Bacteria belonging to new genus and process for production of carotenoids using same | |
JP4463347B2 (ja) | 飼料添加用色素含有物 | |
Ducrey Sanpietro et al. | Studies of astaxanthin biosynthesis in Xanthophyllomyces dendrorhous (Phaffia rhodozyma). Effect of inhibitors and low temperature | |
AU2002358479A1 (en) | Blakeslea trispora producing high yield of lycopene in a suitable medium in the absence of an exogenous carotenogenesis inhibitor | |
EP0608172B1 (fr) | Mutants de Phaffia Rhodozyma, procédé de production de beta-carotène et utilisation de biomasse riche en beta-carotène | |
EP1676925B1 (en) | Process for producing zeaxanthin and beta-cryptoxanthin | |
EP2392666B1 (en) | Method for separating carotenoid | |
EP1184464B1 (en) | Lycopen production method | |
JP4557244B2 (ja) | ゼアキサンチンの製造方法 | |
Matselyukh et al. | Isolation of Streptomyces globisporus and Blakeslea trispora mutants with increased carotenoid content | |
US20050214898A1 (en) | Methods of carotenoid production in bacteria | |
Frengova et al. | Improvement of carotenoid-synthesizing yeast Rhodotorula rubra by chemical mutagenesis | |
JPH05168465A (ja) | ファフィア・ロドチーマの突然変異株およびその培養によるカロチノイド類の製造方法 | |
NO334735B1 (no) | Fremgangsmåte for fremstilling av karotenoider | |
US20240182943A1 (en) | Microbe that produces carotenoid | |
JP2005087099A (ja) | β−カロテンの製造方法 | |
JP6132905B2 (ja) | ゼアキサンチンの製造方法及び細菌の培養方法 | |
FR2661190A1 (fr) | Procede de preparation de derives de l'alpha-ionone. | |
EA002468B1 (ru) | Пара штаммов гетероталличного гриба “blakeslea trispora” всб-129(-) и всб-130(+), продуцирующая ликопин, и способ получения ликопина | |
KR20050021993A (ko) | 카로테노이드의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050914 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050914 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20061006 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20061011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080804 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081104 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081201 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081212 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4235108 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |