JP4235095B2 - 凍結乾燥味噌の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、溶解性に優れているとともに生味噌本来の風味を有して、しかも粉末状、フレーク状、ブロック状の各種形態とすることができる凍結乾燥味噌の製造方法に関するものである。
凍結乾燥した味噌を用いたインスタント味噌汁は広く普及していて、その凍結乾燥味噌の形態も粉末、顆粒状、ブロック状など各種のものがある。これらの凍結乾燥味噌の一般的な製法は、生味噌を金属製のトレーに敷き詰めるように入れて予備凍結して、その後にこれを凍結乾燥するものである。このようにして得られた凍結乾燥味噌は硬く固結した状態を呈し、このままではこれに熱湯を注加しても復元することは到底できないので、これを粉砕して粉末形態の乾燥味噌として使用されている。
しかしながら、このようにした粉末乾燥味噌も、硬くて緻密で溶解性に劣る粒子から構成されているので、これに熱湯を注加しても溶解性は依然としてよくなく、しかも食感は粉っぽく、また硬い味噌を粉砕して味噌とするために味噌が熱履歴を受け風味の点でも生味噌よりかなり劣るものであった。
このような凍結乾燥味噌の溶解性の難点は、凍結乾燥時に味噌が凍結せずに乾燥され、実際は味噌の真空乾燥が行われていることに起因するものである。即ち、味噌の中の水分は、乾燥が進行するにつれて水分の蒸発面である味噌の上表面に移動し、それに伴い他の溶解成分も上表面に移動し、水分が蒸発すると溶解成分の局所的な濃縮が表面で起こって表面硬化を生じ、硬く固結した乾燥物となってしまうためである。
こうした問題を解決するために、味噌100部に対して水を20〜200部の割合で添加して均質化した後予備凍結を行い、その後凍結真空乾燥する方法(例えば、特許文献1参照。)、生味噌、粘剤および水を含有する混合物(水分含有率62〜80%)を高速ホモジナイズした後に、凍結乾燥する方法(例えば、特許文献2参照。)、味噌の水分含有率を65〜75重量%に調整し、かつ特定量のガム質増粘性多糖類を含有させた状態で凍結乾燥して、復元性に加えて乾燥効率を良好にし、かつ乾燥時に変形が生じ難く、脆さがない乾燥固形味噌を得る方法(例えば、特許文献3参照。)、さらに半乾燥した味噌を真空空間に押出して造粒し顆粒化しながら乾燥して味噌の取扱い性や風味、溶解性を改善する方法(例えば、特許文献4参照。)、攪拌翼などのチョパーを備えた密閉型ミキサを用いて真空下で味噌を高速攪拌しながら顆粒化、乾燥する方法(例えば、特許文献5参照。)などが提案されている。
特公昭57−43230号公報(2頁3欄28行ないし32行) 特開昭59−175860号公報(特許請求の範囲1および2) 特開平8−103240号公報(特許請求の範囲の請求項1) 特公昭56−46388号公報(特許請求の範囲) 特開平7−155128号公報(特許請求の範囲,[0011])
特許文献1記載の味噌に加水する方法は、通常味噌の水分含有率が45%程度(5訂食品成分表)であることからすると、20〜200部の加水は約51〜82%の水分含有率となり、好ましい数値として挙げられている50〜100部の加水では水分含有率は63〜73%となる。また、この公報の実施例1および2の加水味噌の水分含有率は、同様に計算すると約67%である。
さらに、特許文献2および3に記載の実施例においても、乾燥前の水分含有率は69%に調整している。これを味噌に対する加水量に換算すると、いずれの場合も味噌重量の70重量%以上の多量の水を添加しているもので、これらの場合は乾燥コストで不利なものであった。
また、品質的にも多量の水添加による乾燥製品は耐衝撃性に劣り、ブロック状態ではトレーなどの容器で保護が必要であり、さらにフレークや顆粒などの形状に粗砕、整粒するには適さないものであった。また、味噌重量比で70重量%以下の加水量(水分含有率68%以下)で行うと、乾燥品の内部に空洞が生じて周囲が硬く褐色化するために、溶解性に劣るなど単に加水量を低減しただけでも所期の目的を達成することはできなかった。
さらに、特許文献3ではガム質などを添加して乾燥効率をあげ発泡膨化防止や変形防止を期しているが、風味を重視する味噌にあっては増粘剤の添加は食味を損ない価値を減ずるものであった。さらに、特許文献4よび特許文献5記載のものは、味噌の乾燥顆粒化の工程が複雑で特殊な設備を必要とするだけでなく、顆粒以外の形態には応用できないといった問題があった。
このように復元性の向上を目的とする味噌の凍結乾燥にあっては、多量の水を添加することが一般的となっている。これは通常の凍結乾燥では味噌の品温はそのまま共晶点まで達せず完全凍結することができないので、そのために加水を行うことで味噌中の氷結晶部を多くし、相対的に液相部分を低下させて味噌を多孔質化し乾燥効率を高めようとするものである。従って、得られる乾燥物は加水量に比較して多孔質となり溶解性は高まるが、逆に味噌本来の香りの喪失や乾燥コストが高くなるだけでなく、物性的にも脆い性状となり、これをフレーク状などの有形に粗砕することは困難であった。
この発明は、特殊な設備や添加物を必要としないで、風味がよく、低乾燥コストで、乾燥仕上がりの粗大なブロック形状でも注湯溶解性に優れているとともに、これをフレークや顆粒状に粗砕可能な適度の強度を有する性状の凍結乾燥味噌を得ようとするものである。
この発明、味噌重量に対して水40〜60重量%を加し混合した味噌を予備凍結し、これを通気性容器に充填し味噌の全表面から水分が昇華または蒸発するようにして凍結乾燥することを特徴とする凍結乾燥味噌の製造方法(請求項1)、前記通気性容器が、トレーの内側に通気性プレートをトレー底面との間に隙間を設けて配置したものである請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法(請求項2)、前記通気性容器が、全面に通気孔を設けた容器である請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法(請求項3)、前記通気性容器が、通気性材料を用いた容器である請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法(請求項4)、前記容器の内面が凹凸で、これに充填する予備凍結した味噌との間に隙間が形成されるようにした請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法(請求項5)、前記予備凍結した味噌の表面が凹凸で、容器底部と味噌との間に隙間が形成されるようにした請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法(6)および前記予備凍結した味噌が、複数の穿孔または線刻を施したものである請求項1ないし6のいずれかに記載の凍結乾燥味噌の製造方法(請求項7)である。
以上のようにこの発明によれば、味噌の凍結乾燥時に、従来乾燥表面となり得なかった味噌の低部からの水分の昇華、蒸発を可能としたので、味噌の注湯溶解性を大きく改善でるようになった。また、製造時の加水量を従来よりも低減することができるようになったので、乾燥コストを低減した凍結乾燥味噌の製造法を提供することができるようになった。さらにこの発明によると、顆粒状、粉末に加えて、フレーク状といった新たな形状の味噌を製造することができ、そのいずれも風味向上を伴ってその商品価値を高めることができるようになった。
この発明は、味噌に加水、混合して必要により予備凍結し、味噌の全表面から水分が昇華または蒸発するようにして凍結乾燥するものである。味噌の全表面から水分を昇華または蒸発させるための手段として、通気性を有する容器を用いて凍結乾燥するものである。
従来の味噌の乾燥方法は、水分の昇華および蒸発はトレーに接していない味噌の上表面のみで行われた。このために、乾燥が進行すると不凍水と味噌の溶解成分からなる液相は上表面方向に移動し、ここで乾燥固化し硬くなって障壁層を形成し、内部の乾燥を妨げていることに発明者は注目したものである。そこで、昇華および蒸発を味噌の全表面から行えば、液相の移動も全方向に分散して表面硬化が低減し、また全表面から昇華が進行するため初期の水分昇華量が大きく不凍水と味噌の溶解成分からなる液相は急速に高濃縮されて、その粘性のために液相の移動が伴わずその場で乾燥固化することができると考え、多くの実験を行ってこの発明を完成したものである。
さらに発明者は、初期の昇華量を大きくするための加水量についても検討したところ、従来法に比較して加水量を低減しても上記の効果のあることが確認されたものである。また、被乾燥物の味噌は、その表面の層厚が大きくなるにつれて味噌内部からの昇華および蒸発が妨げられるために、水分の逸散を助長するための穿孔または線刻を味噌に施すことにより、優れた溶解性の凍結乾燥味噌が得られることを見出したものである。
このようにして得られた凍結乾燥味噌は、単に溶解性に優れているだけでなく、ポーラスで脆い性状が改善されて緻密で均一な空隙を有する内部構造をもって、しかも粗砕して整粒することができるような強度をもったものとすることができる。以下に、この発明をさらに説明する。
この発明でいう味噌は、米味噌、麦味噌、豆味噌などの外に、味噌に調味料を施した調味味噌、ねぎ,ほうれん草,わかめ,豆腐,油揚げなどの具材を含有させた味噌も含まれる。被乾燥物である上記の味噌に、相対的に液相部分より氷結晶を多くし、注湯による復元性と乾燥効率を高めるために、加水し混合して水分の均一化を行う。
ここにおける加水量は、味噌の水分量含有率で56〜70重量%、加水量に換算すると味噌重量に対して25〜80重量%である。好ましくは味噌水分含有率で61.4〜66.2重量%、加水量に換算して味噌重量に対して40〜60重量%である。この水分含有量とすれば、乾燥味噌の形状をブロック状やフレーク状にするため、粗砕に必要な耐性強度を付与することが可能である。特定の形状を望まない、例えば粉末化する場合は水分含有量が56%以上であればよい。上記の加水を行っての混合は、一般の混合撹拌機やニーダを適宜に使用して行い、特にパフィング効果は必要としない。
次に、この加水した味噌を、通気性容器や底面に凹凸を有するトレーに載置して、加水した味噌のほぼ全面から水分を昇華または蒸発できるようにする。ここで味噌のほぼ全面とは、味噌の上面および側面のみならず、味噌の底面の一部が外部と連通或いは通気状態にあることを意味する。味噌をトレーに充填する際の層厚等の条件により外部連通部の面積を変更する。
ここで用いる通気性容器としては、図4にしめすように、トレーの内側にその底面との間に隙間を設けるようにして、通気性プレートを配置したものが好ましい。ここで用いる通気性プレートとしては、図3に示すようなパンチングメタルの他にメッシュなどで、その下面に容器底部との間に隙間を形成するための金属枠40を固着したものがよい。
通気性容器としては、この他に、金属やプラスチック製のメッシュからなる容器、金属などの素材にパンチングなどで空隙を設けた目皿容器がある。これらの容器では、通常味噌底面全面積に占める空隙の割合が30%以上あればよい。さらに、味噌の底面が直接外部に露出しないようなトレー容器の使用も可能である。例えば、通気性を有する発泡スチロール製のプラスチック容器、紙や布製容器、金網などの容器に紙や布を敷いた容器などである。要は、味噌の底部から水分が昇華、蒸発できるようなものであればよい。
この発明では、加水した味噌を上記の通気性トレーに載置し、予備凍結するものであるが、トレーの内側に通気性プレートを敷いた容器、金網やプラスチックなどのメッシュからなる容器、目皿容器を用いた場合には、加水した味噌が流動性を有するため、加水味噌を一たん別容器に充填して冷却固化し、これを通気性容器に移し替えて凍結乾燥を行うことが必要である。トレーの底部を波板などの凹凸部を設けたものを用いる場合は、予め味噌を平板の底板を有する容器に充填して冷却固化し、これを凹凸状底部を有するトレーに移して、トレー底面と加水味噌との接触面積を少なくするとともに、ここに間隙を設けて味噌底部と外部との連通を確保するようにする。容器底部と味噌底部の関係がこれと逆になるように、予め味噌を底部が凹凸形成の容器に入れて冷却固化して味噌の底面に凹凸を形成し、これを容器から取出して底面が平板のトレーに味噌の凹凸面を下側にして載置するようにしてもよい。
このようにてトレーに載置された味噌は続いて常法によって凍結乾燥を行う。凍結乾燥で通気性トレーを乾燥機にセットする際に、トレー内側に底部との間に隙間を設けて通気性プレートを敷いた容器を用いる場合は、この容器をそのまま棚に配置すればよいが、金網トレーなどのように容器底部に通気孔が開いているトレーでは、トレーの底を直接加熱棚に密着すると通気性が失われるので、トレーの底に隙間を設けておく必要がある。しかし、容器全体が通気性のある発泡スチロールのトレーを用いた場合は、水分がトレーの素材を通して逸散するのでそうした間隙は特に必要でない。なお、予備凍結は−20℃〜−40℃で行って、味噌が所定の形状を保持するだけの強度を保持される程度に冷却固化すればよい。
加水味噌をトレーに載置する際の層厚は、工業的に行う場合は20〜30mmである。これが10mm以下程度の比較的薄い状態で乾燥する場合は、そのまま凍結乾燥することで所期の目的を達することができる。味噌の層厚が10mm程度を超える場合は、味噌が膨化、変形して内部に硬い乾燥層が生じる場合があるので、これを防ぐために、味噌に穿孔及び/または線刻を表面に施し、味噌内部が外部と連通する状態としておくことが好ましい。線刻を施す場合は、味噌を冷却固化した後、鋼線などを用いて味噌表面から貫通もしくは盲管状態とし、味噌内部を外部と連通させるものである。
ここにおける孔の大きさは、例えば直径1mmで隣接する間隔が25mmピッチ程度とする。線刻は、冷却固化した味噌にナイフなど鋭利な刃物で均一な切れ目を入れるものである。予備凍結した味噌に、このようにして形成した穿孔や線刻は、その後融解その他で味噌内部との連通を崩さないように凍結乾燥まで維持することが必要である。
このようにして得られた凍結乾燥味噌は、ブロック状の最終製品とすることができる強度を有する。また、風味的にも、従来の多加水味噌の乾燥品に見られるような過剰な多孔質状態とは異なり、緻密で微細な空隙であるために生味噌の香り、風味が維持されるだけでなく、保存時の酸化も低減することができるものである。
さらに、本発明によって得られる乾燥味噌の特徴としては、この凍結乾燥味噌を粗砕してフレーク状や顆粒状に整粒することが可能であり、目的とする商品形態にあわせて任意に粒サイズを決めることができることである。これは、例えば粗砕、整粒機としてスクリーンを備えたフレーククラッシャーなどを用いて行われる。また、粉末味噌形態では、乾燥味噌を適宜の粉砕機で容易に粉砕して得られるので、粉砕熱の発生が軽微であり、味噌本来の風味が保てるだけでなく粉末味噌にありがちな粉っポい風味を改善することも出来るようになった。さらに、味噌への加水量の低減が可能なところから、乾燥時のコスト低減もできるようになったものである。
(実施例1)
水分含有率が46.0重量%の赤色系の米味噌に水を添加し、家庭用のゴムベラで均一に混合し、水分含有率が55重量%から70重量%までの7段階のペースト状味噌を準備した。このペースト状味噌をプラスチック容器に深さ30mmになるように充填し、これを−25℃の冷凍庫に7時間放置して凍結固化した。
一方で、図3に示すトレー10の内側に、底面より5mmの間隙を設けて、ステンレス製で多数の孔20を設けたパンチングプレート30(空隙率40%)を敷いた通気性トレーを準備し、これに前記の凍結固化した味噌を移し変えた。その後、さらにこの味噌に直径0.8mmの金属棒を用いて味噌全体に均一になるように2cm間隔で、味噌の上表面から底部にほぼ貫通するように穿孔した。その後、このトレーを凍結乾燥機の棚に配列して、真空度0.3torr、棚温度60℃〜40℃で凍結乾燥を行った。
なお、対照として水分含有量を64重量%にしたペースト状味噌を、パンチングプレートを敷いていないステンレス製トレーに載置し、その他は上記と同様にして凍結乾燥を行った。各々の味噌の水分含有率と得られた凍結乾燥味噌の性状を表1に示す。
なお、各性状の評価は、表1下に記載の通りとした。また、注湯溶解性は3cm程度のブロック状態での溶解性で行った。粗砕適性はφ8mmのスクリーンを有するフレーククラッシャーを用いて、粒度4〜10メッシュに解砕した時の状態を示す。
Figure 0004235095
表1の結果から、味噌の水分含有率を55〜70%とし、味噌底部が外部と連通していれば、熱湯を注いで軽く攪拌するだけで容易に溶解し、特定の粒度にも粗砕が可能なものが得られた。これらのうち水分含有率が58〜67%にあるものは、微粉の発生が少なく粗砕適性にも優れ、その顆粒は熱湯を注ぐだけですぐに溶解した。また、本発明品は、生味噌の香りを十分に維持しており風味の点でも優れているものであった。なお、表1のNo.2の凍結乾燥味噌を破断し、その断面を示すと図1の通りであった。また、表1の対照品を破断し、その断面を示すと図2の通りであった。
(実施例2) 水分含有率が46.6%の淡色系の米味噌1700gに水680g(対味噌重量の40重量%)と、調味料124g(グルタミン酸ナトリウム48g,鰹節粉末60g,酵母エキス粉末8g,核酸系調味料6g,昆布エキス2g)を加え、これをゴムベラで混合して均一に分散させた。このペースト状調味料の水分含有率は58.8%であった。
次いで、この調味味噌を215×150×30(mm)の発泡スチロール製のトレー3枚に充填した。この時の層厚を22mmとした。これを−25℃の冷凍庫に7時間放置して固化したところで、0.8mmの金属棒で約2mmの等間隔で、味噌の上面から味噌の中心部に達するように穿孔をした。次いで、これを凍結乾燥機の棚に直接置き、真空度0.4torrで棚温度60℃〜40℃で凍結乾燥を行った。得られた凍結乾燥味噌は発泡や褐変や変形が認められず、内部が緻密で微細な空隙を有する構造であり、これを人の力で割るには相当の力を要するものであったが、これに熱湯を注加すると速やかに溶解し、風味的にも生味噌に劣らない味噌汁が得られた。
この発明の一実施例になる製法によって得られた凍結乾燥味噌の断面図を示す画像。 従来の製法によって得られた凍結乾燥味噌の断面図を示す画像。 この発明の一実施例で用いられる通気性容器で、これに敷かれる通気性プレートを持ち上げた状態を示した斜視図。 この発明の一実施例で用いられる通気性プレート裏側を示す正面図。
符号の説明
10…トレー、20…孔、30…パンチングプレート、40…金属枠

Claims (7)

  1. 味噌重量に対して水40〜60重量%を加水し混合した味噌を予備凍結し、これを通気性容器に充填し味噌の全表面から水分が昇華または蒸発するようにして凍結乾燥することを特徴とする凍結乾燥味噌の製造方法。
  2. 前記通気性容器が、トレーの内側に通気性プレートをトレー底面との間に隙間を設けて配置したものである請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法。
  3. 前記通気性容器が、全面に通気孔を設けた容器である請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法。
  4. 前記通気性容器が、通気性材料を用いた容器である請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法。
  5. 前記容器の内面が凹凸で、これに充填する予備凍結した味噌との間に隙間が形成されるようにした請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法。
  6. 前記予備凍結した味噌の表面が凹凸で、容器底部と味噌との間に隙間が形成されるようにした請求項1記載の凍結乾燥味噌の製造方法。
  7. 前記予備凍結した味噌が、複数の穿孔または線刻を施したものである請求項1ないし6のいずれかに記載の凍結乾燥味噌の製造方法。
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