JP4233367B2 - ワンウェイクラッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内部に軸を挿入可能にした回転体を備え、回転体もしくはこの回転体に挿入した軸が一方向に回転する場合には、軸が回転体に対して相対回転し、回転体もしくは軸が他方に回転すると、回転体と軸とが一体となって回転するワンウェイクラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
軸の、一方向のみの回転を許容するクラッチ機構を樹脂製のケーシングに組み込んだワンウェイクラッチがある(特許文献1参照)。このようなワンウェイクラッチのクラッチ機構は以下のようになっている。
外輪の内周側にポケットを形成し、外輪の中央に挿入した軸との間に介在するポケット内にころを設けている。また、上記ポケットの形状は、一方の回転方向に向かって狭くしている。そのため、軸の回転方向に応じて、上記ころが上記ポケット内で移動し、ポケットの広い部分に位置して、自由に回転したり、反対に、狭い部分に入り込んで楔の作用をしたりする。つまり、軸が一方向に回転する場合には、ころが自由に回転し、軸と外輪との間の相対回転を邪魔しない。しかし、軸が、反対方向に回転する場合には、上記ころが楔の作用をして、軸と外輪とを一体化するので、軸と外輪とは一体に回転することになる。
【0003】
そして、このようなクラッチ機構を筒状のケーシングに挿入する。ケーシング内では、クラッチ機構の外輪がケーシングに対して相対回転しないように、ストッパ部を形成し、さらに、このケーシングの解放端を蓋で閉じて、ケーシングから上記クラッチ機構が、脱落しないようにしている。従って、このワンウェイクラッチの外輪はケーシングと一体化している。これにより、軸または、ケーシングに連係した外部装置に、一方向の回転力を伝達することができる。
そして、上記ケーシングと蓋とは、蓋の側面に形成した凸部を、樹脂製ケーシングの開口付近の内側面に形成した環状凹部にはめ込むことによって結合している。上記樹脂製ケーシングの弾性を利用し、その開口を押し広げながら蓋を押し込み、上記凸部をケーシング側の凹部にはめると、ケーシングの内径が復帰して蓋がはずれなくなるという仕組みである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−295521号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記ワンウェイクラッチにおいて、ころが楔の作用をして、軸と外輪とを一体化する際には、ころが外輪に対して拡径方向の力を作用させ、軸に対しては、縮径方向の力を作用させることになる。そして、外輪とケーシングとは一体化しているので、上記拡径方向の力は、ケーシングに作用していると考えられる。
このような拡径方向の力がケーシングに作用すると、ケーシングの内径が開き気味になることがある。もともと、ケーシングの弾性に依存して蓋をはめ込むため、そのかみ合わせ部分をそれほど大きくすることはできない。その結果、ケーシングに拡径方向の力が作用すると、ケーシングと蓋との結合部分でのかみ合わせが浅くなり、結合力が弱くなってしまう。この状態で、蓋に軸方向の力が作用すると、ケーシングから蓋がはずれやすい。
【0006】
一方、ケーシングに上記拡径方向の力が作用している状態では、上記ころによって、軸と外輪とが一体化している状態である。従って、軸に連係した外部装置からの振動が原因で、軸に軸方向の力が作用すると、その力が、上記外輪やころなどのクラッチ機構全体に伝わる。クラッチ機構に軸方向の力が作用すると、外輪などが、上記蓋を軸方向に押圧することになる。従って、特に、軸と外輪とが一体化している状態、すなわち、ケーシングに対して拡径方向の力が作用している状態で、蓋がはずれやすく、クラッチ機構が脱落しやすいという問題があった。
また、高温の環境で使用する場合、樹脂製のケーシングが軟化し、かつ、熱膨張によって拡径し、さらに蓋がはずれやすくなるという問題もあった。
この発明の目的は、ケーシングに対して拡径方向の力が作用している状態でも、ケーシングから、外輪などが脱落しにくいワンウェイクラッチを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、内部に軸を挿入可能にした金属製の回転体と、この回転体を挿入固定するための樹脂製のケーシングと、上記軸と回転体との間に介在させる制動機構とを設け、この制動機構は、上記回転体または軸に、一方向の回転力が作用したとき、回転体と軸との相対回転を許容し、他方向の回転力が作用したとき、上記回転体に対し、その拡径方向の力を作用させて、上記回転体と軸とを一体回転させるワンウェイクラッチにおいて、上記回転体は、円周に沿った段部を形成した複数の板部材を積層して構成する外輪と、最上段に位置する板部材の凹部に圧入して固定する金属製の蓋部材とからなり、上記ケーシング内周に、軸方向に伸びる帯状凸部を形成するとともに、上記板部材のうち特定の板部材を除く板部材の外周には、上記帯状凸部にかみ合う凹部溝を形成し、これら帯状凸部と凹部溝とによって回転体とケーシングとの相対回転を阻止し、さらに、上記凹部溝を形成しない特定の板部材の外周であって他の板部材に形成した凹部溝に対応する位置を位置決め凸部とするとともに、上記帯状凸部の上記挿入口側端部を位置決め段部とし、これら位置決め凸部および位置決め段部によって、ケーシングに対する回転体の軸方向位置を決める一方、上記回転体を挿入するケーシングの挿入口に凸部を形成し、この凸部を溶融して回転体側に折り曲げ、この折り曲げ凸部で回転体を押さえてなる点に特徴を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図6に、この発明の実施例を示す。
図1〜図5は、樹脂製のケーシング1内に、外輪2などを組み込んでいる状態である。図2〜図4は、ケーシング1を固定して、挿入した外輪2などが脱落しないようにする工程を、順に示した図で、図3、図4が、ケーシング1が固定された状態である。図5は、この発明のワンウェイクラッチの作用を説明するための平面図で、図6は、完成したワンウェイクラッチに軸を取り付けた状態の断面図である。
【0010】
また、図1、図5は、上記外輪2の開口を解放した状態を表している。実際には、外輪2に蓋部材3を取り付けたものを、上記ケーシング1内に挿入するが、ここでは、外輪2内の構造を説明するために、蓋部材3を取った状態を図示している。
なお、図2〜図4のワンウェイクラッチ部分の断面図は、図1のx−x線断面図である。
【0011】
次に、ケーシング1に組み込まれる部品の構成を説明する。
図1、図2に示す外輪2は、金属板を型抜きして形成した複数の板部材を積層して構成されている。各板部材には、円周に沿った段部を形成し、これらの段部が表面の凹部4と裏面の凸部5とを形成している。そして、下層の板部材の凹部4に、上層の板部材の凸部5を圧入することによって、積層した板部材を一体化して外輪2を構成している。
【0012】
ただし、上記板部材には、複数の中板部材6と、それらの最下層に位置する底板部材7とが含まれる。
中板部材6には、回転軸を挿入する軸穴部8aを形成するとともに、この軸穴部8aの周囲にニードル9を挿入するための複数のニードル穴部10aを形成している。さらに、この軸穴部8aの周囲には、上記ニードル穴部10aに開口し、バネ部材11を挿入するためのバネ穴部12aを形成している。
また、この中板部材6の外周には、複数の凹部構成部13aと14aとを形成している。
【0013】
一方、底板部材7の中央には、軸穴部8aを形成し、外周には、凹部構成部13a,14aを形成している。さらに、底板部材7の表面には、上記中板部材6の凸部5を圧入するための凹部4を形成し、その裏面には、凸部5を形成している。
以上のような中板部材6を、底板部材7上に、ニードル穴部10aが一致するようにして積層し、外輪2を形成している。その結果、外輪2には、それぞれ1本のニードル9を挿入するための複数のニードル穴10と、1つのバネ部材11を挿入するための複数のバネ穴12と、1つの軸穴8と、複数の凹部13および凹部14が形成される。つまり、各中板部材6に形成され、軸方向に一致したニードル穴部10aによって1つのニードル穴10を形成し、軸方向に一致した複数のバネ穴部12aによって1つのバネ穴12を形成し、同様に、複数の軸穴部8a,8bによって1つの軸穴8を形成している。これらニードル穴10と、バネ穴12に、ぞれぞれ、ニードル9とバネ部材11を挿入して、外輪2の開口に蓋部材3を取り付ける。
【0014】
上記蓋部材3は、中央に軸穴部8bを形成したドーナツ状の板部材である。そして、この蓋部材3を、図2〜図4に示すように、最上段の中板部材6の凹部4内に圧入して取り付けている。この第1実施例では、蓋部材3が、外輪2の中板部材6の凹部4に圧入され、しかも、蓋部材3の厚みが上記凹部4の深さより大きいので、外輪2と蓋部材3との間に段差15が形成される。この状態で、外輪2などをケーシング1内に挿入している。
【0015】
ケーシング1は、その底面に、軸穴部8bを形成するとともに、内側面には、上記外輪2の外周に形成された凹部13とかみ合う、軸方向に延びる帯状の凸部16と、上記凹部14とかみ合う帯状の凸部17(図2参照)とを、それぞれ複数形成している。
なお、上記底面の軸穴部8bと、蓋部材3の軸穴部8bとが、上記軸穴8の両端を構成し、挿入する軸の軸受けとなる。
さらに、ケーシング1は、外輪2及び蓋部材3を挿入する挿入口に環状の凸部18を形成している。この凸部18は、この第1実施例では、環状であるが、挿入口の周に沿って1または複数形成したものであれば、環状である必要はない。
また、上記凸部18の外側には、環状凹部19を介して、環状凸部20を形成しているが、これらの環状凹部19および環状凸部20も、上記凸部18に対応する位置に形成されていれば、環状である必要はない。
【0016】
この第1実施例では、上記帯状の凸部16と、上記凹部13とがかみ合い、また、上記帯状の凸部17と上記凹部14とがかみ合うことによって、挿入された外輪2がケーシング1に対して回転しないようにしている。
ただし、図2に示すように、中板部材6のうち2枚の中板部材6a,6bでは、凹部構成部14aを省略している。
そのため、他の中板部材6とともに積層したときに、軸方向に形成される凹部14の中に、上記中板部材6aと6b外周に対応した部分にだけ、位置決め凸部が形成される。
【0017】
図2では、中板部材6aと6bが形成する位置決め凸部はひとつしか表れていないが、実際には、各凹部14に対応する位置において、同様の位置決め凸部を形成している。これらの位置決め凸部が、ケーシング1の内周の、帯状の凸部17の上端に突き当たって、外輪2のケーシング1内における軸方向の位置を決めている。上記帯状の凸部17の上端が、この発明の位置決め段部にあたる。このような位置決めによって、外輪2の、ケーシング1に対する軸方向の位置を合わせることができる。
なお、上記帯状の凸部17は、外輪の周り止めとしての機能と、軸方向の位置決め段部としての機能とを、同時に兼ね備えている。しかし、周り止め機能は、別の凸部16のみに持たせ、凸部17は、軸方向の位置決めのみに機能させるようにしてもよい。
【0018】
ケーシング1内で位置決めされた外輪2に対し、ケーシング1を固定する手順を、図2〜図4を用いて説明する。
まず、図2に示すように、ケーシング1の挿入口に、溶融治具30を対向させる。
この溶融治具30は、ケーシング1に押し当てながら、凸部18を溶融させて、外輪2側に倒し、ケーシング1を固定するための治具である。この溶融治具30は、円柱形の本体の端面に、円形の凹部21を形成し、その外周を環状凸部22とし、さらにこの外側に、環状凹部23と、環状凸部24を形成したものである。
【0019】
上記円形凹部21は、ワンウェイクラッチ側の蓋部材3が挿入可能な大きさの円形で、その外側の環状凸部22は、蓋部材3と外輪2とによって形成される段部15内に対応する位置に形成され、さらに外側の環状凸部24は、ケーシング1の環状凹部19にはまる大きさと形状をしている。従って、この治具20を矢印方向に移動させて、ケーシング1に押し当てたとき、治具側の環状凸部22と24の間の環状凹部23内に、ケーシング1の凸部18が位置するようにしている。そして、上記環状凹部23の形状を、上記凸部18がそれに沿って円の中心に向かって折り曲がり易い形状にしている。
また、上記溶融治具30は、図示していないが、超音波発生装置に接続され、円周方向に超音波振動するようにしている。
【0020】
上記溶融治具30を図2の状態から、矢印のように、ワンウェイクラッチ方向に下降させ、ケーシング1の凸部18に当接した状態(図3参照)から、超音波振動を与えながらさらに下方に加圧する。上記環状凸部18は、超音波振動する溶融治具2との間の摩擦熱により、軟化あるいは溶融する。軟化あるいは溶融した凸部18に溶融治具30を押し付けると、凸部18は、溶融治具30の環状凹部23の形状に沿って、外輪2側に向かって折り曲げられる(図4)。これにより、上記凸部18がこの発明の折り曲げ凸部18aとなり、外輪2の段部15を押さえつけて、ケーシング1を固定する。なお、この第1実施例では、外輪2と蓋部材3とによってこの発明の回転体を構成している。
【0021】
第1実施例のワンウェイクラッチは、上記のように折り曲げ凸部18aによって外輪2を押さえるようにしているので、この折り曲げ凸部18aの長さを長くすれば、外輪2をより強固に押さえつけることができ、ケーシング1をはずれにくくできる。
また、折り曲げ凸部18aを形成する際に、上記溶融治具30の環状凸部22に対して、ケーシング1側の凸部18が外側にはみ出してしまった場合には、そのはみ出し部分をケーシング1の環状凹部19内に納めることができる。そのため、溶融物がバリのようにはみ出して、ケーシングの外観を悪くする心配がない。
【0022】
次に、このワンウェイクラッチのクラッチ作用について、図5を用いて説明する。図5は、蓋部材3をと取り除いた状態で、軸も挿入されていない状態を示しているが、軸穴8に軸を挿入した状態を想定する。
軸穴8に挿入した軸を矢印A方向に回転させると、軸の回転につられて、ニードル9がバネ部材11の弾性力に抗してニードル穴10の広い部分に移動する。ニードル9は、広い部分でフリーの状態となるため、軸の回転力は外輪2には伝達されず、軸は外輪2に対して相対回転する。
【0023】
これに対し、軸が矢印B方向に回転する場合には、この回転につられたニードル9が、ニードル穴10の狭い部分に入り込んで楔として作用する。外輪2と軸外周との間に楔が入り込むと、両者が一体化するので、軸と外輪2とは、一体に回転する。実際には、外輪2と蓋部材3とが、軸と一体回転することになる。
なお、上記外輪2と、ニードル9とで、この発明の制動機構を構成している。
【0024】
このように、楔効果によって、上記外輪2と蓋部材3とからなる回転体と軸とが一体化する状態では、楔となるニードル9が、外輪2に対して、拡径方向の力を作用させている。この拡径方向の力は、外輪2を介して、ケーシング1にも作用する。従来例のようなケーシングの固定方法では、上記拡径方向の力が作用しているときには、回転体とケーシングとの結合力が弱くなってしまう。そのようなときに、軸に軸方向の力が作用すると、蓋が簡単にはずれて、ケーシングもはずれてしまうという問題があった。また、高温環境下で使用する場合には、樹脂製のケーシング1が軟化し、かつ、熱膨張によって拡径し、さらに蓋がはずれやすくなることがあった。しかし、この第1実施例では、凸部18を溶融して折り曲げ凸部18aを形成し、その長さを十分にとることができるので、ケーシング1をしっかり固定することができる。そのため、ケーシング1に拡径方向の力が作用しても、簡単に固定がはずれるようなことはない。
【0025】
また、この第1実施例のように、外輪2が複数の板部材を積層することによって形成される場合には、個々の板部材6の寸法精度および組み付け精度が、厳密に管理されていないと、積層枚数が増えるに従って、ずれが大きくなり、軸方向の寸法が、製品によってばらついてしまうことが起こる。
外輪2の軸方向の長さが、例えば、ケーシング1の軸方向長さに対して、大きすぎたり、小さすぎたりしたときに、外輪2をケーシング1の底面に載せただけでは、外輪の上端面の高さが、ものによって変わってしまう。一方で、上記溶融治具30の移動量を、一定に決めていると、外輪2の高さによって、外輪2に対する折り曲げ凸部18aの押し付け具合が異なり、ケーシング1を確実に固定できないことが起こる。
【0026】
しかし、この第1実施例のように、外輪2の外周面であって底面から離れた個所に位置決め凸部を形成し、これに対応するケーシング1の内周面に位置決め段部を形成すれば、位置決め凸部より上側の軸方向の寸法誤差を小さくすることができる。つまり、位置決め位置を、ケーシングの挿入口に近づけることによって、外輪2の上面位置のばらつきを小さくすることができる。従って、溶融治具30の停止位置を一定にしていても、ケーシングの固定力にばらつきができない。
さらに、個々の板部材の加工精度や、組み付け精度を厳密に管理する必要が無くなる。
【0027】
外輪2は、複数の板部材を積層するのではなく、焼結金属などで一体に形成してもよい。その場合にも、外輪の外周面であって底面から離れた個所に位置決め凸部を形成すれば、外輪底面の平面性などをそれほど精度良く管理しなくても、ケーシングに対する位置を正確に合わせることができる。
ただし、第1実施例のように、外輪2を板部材の積層によって形成する場合には、特に、軸方向の寸法精度が出しにくいので、上記のような方法による位置決めが、より有効に機能する。
なお、外輪2を、板部材を積層することによって構成すれば、上記ニードル穴10や、バネ穴12などの複雑な形状の加工を容易にすることができるというメリットがある。
【0028】
また、図6には、上記第1実施例のワンウェイクラッチに、回転軸25を挿入して、Eリング26などで抜け止めをした状態を示している。この図では、外輪2の個々の板部材を省略して表している。
図6に示しように、外輪2と蓋部材3との間に段部15を形成し、この段部15内に折り曲げ凸部18aを形成しているため、回転軸25の回転時に、Eリング26が折り曲げ凸部18aに衝突することがない。つまり、Eリングが、折り曲げ凸部18aに衝突して、折り曲げ凸部18aを削ってしまうことがない。
ただし、上記段部15を形成しないで、折り曲げ凸部18aを蓋部材3の上を押さえるように形成してもかまわない。その場合には、上記Eリング26など、軸の抜け止め部材が、折り曲げ凸部18aを削ってしまわないように、Eリングの直径を小さくするなどの対策が必要である。
【0029】
図7に示す第2実施例は、外周にギア27aを形成したケーシング27である。このケーシング27の中央に、上記第1実施例と同様に、外輪2などの部品を挿入して固定するが、挿入する部品は第1実施例と同じである。図7に示すケーシング27は、第1実施例のケーシング1とは外周側の形状が異なるが、第1実施例と同じ構成部分には、第1実施例と同じ符号を付けている。
第2実施例でも、ケーシング27に、外輪2等を挿入し、その挿入口に形成した環状の凸部18を図2に示す第1実施例の溶融治具30を用いて溶融させ、折り曲げ凸部18aとして固定する。
第2実施例においても、ケーシング27の固定が強固なものになる。
【0030】
また、このケーシング27は、そのままギヤとして用いることができる。従って、このギヤを介して、さらに外部の装置に、軸の一方向の回転力を伝達したり、反対に、外部装置からの、一方向の運動のみを軸に伝達したりすることができる。
また、ギヤ以外にも、ケーシングの外部形状を変更することによって、様々な動力伝達部品として利用できる。例えば、ケーシングを、プーリーや、ローラーとすることもできる。
【0031】
なお、上記折り曲げ凸部18aを形成するための溶融治具の形状は、上記実施例のものに限らないし、溶融方法も、実施例のものに限定されない。例えば、振動ではなく、環状凸部18に沿った回転運動による摩擦熱で、凸部18を溶融させるようにしてもよいし、直接、熱を加えて凸部18を溶融させるようにすることもできる。
【0032】
また、上記第1、第2実施例では、ニードル9と外輪2とで、この発明の制動機構を構成し、上記ニードル9が楔作用を発揮して、この発明の回転体と軸とを一体化しているが、制動機構の構成は、これに限らない。例えば、外輪は、板部材を積層して構成しないで、初めから金属で一体的に形成してもよい。また、上記ニードルの代わりにボールなどを用いることもできる。ただし、上記制動機構が、回転体と軸とを一体化するときに、回転体に対して拡径方向の力を作用させる構造に限る。
そして、外輪2は、ニードルなどの楔作用による拡径方向の圧力で破損しないように、金属製にする必要がある。また、上記ケーシング1は、樹脂製にすることによって、ギアなど、外形の加工を容易にして、加工コストを抑えることができる。
【0033】
【発明の効果】
この発明によれば、回転体に対するケーシングの固定を強固なものにして、挿入した制動機構などが脱落してしまうことがないようにできる。
しかも、回転体の軸方向の寸法精度を厳密に管理しなくてもケーシング挿入口の凸部と回転体の固定面との位置関係を一定にすることができる。従って、製品毎に、ケーシングの固定力にばらつきがでない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の蓋部材を取り除いた状態の斜視図である。
【図2】第1実施例の断面図で、折り曲げ凸部を形成する工程の初期の状態を表した図である。
【図3】第1実施例の断面図であり、折り曲げ凸部を形成する工程で、凸部の溶融を開始する時点の状態を表した図である。
【図4】第1実施例の断面図であり、折り曲げ凸部を形成し終わった状態を表した図である。
【図5】第1実施例の蓋部材を取り除いた状態の平面図である。
【図6】第1実施例のワンウェイクラッチに回転軸を挿入固定した状態の断面図である。
【図7】第2実施例のケーシングの斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 外輪
3 蓋部材
8 軸穴
9 ニードル
10 ニードル穴
14 凹部
15 段部
17 位置決め段部としての凸部
18 凸部
18a 折り曲げ凸部
25 回転軸
27 ケーシング

Claims (1)

  1. 内部に軸を挿入可能にした金属製の回転体と、この回転体を挿入固定するための樹脂製のケーシングと、上記軸と回転体との間に介在させる制動機構とを設け、この制動機構は、上記回転体または軸に、一方向の回転力が作用したとき、回転体と軸との相対回転を許容し、他方向の回転力が作用したとき、上記回転体に対し、その拡径方向の力を作用させて、上記回転体と軸とを一体回転させるワンウェイクラッチにおいて、上記回転体は、円周に沿った段部を形成した複数の板部材を積層して構成する外輪と、最上段に位置する板部材の凹部に圧入して固定する金属製の蓋部材とからなり、上記ケーシング内周に、軸方向に伸びる帯状凸部を形成するとともに、上記板部材のうち特定の板部材を除く板部材の外周には、上記帯状凸部にかみ合う凹部溝を形成し、これら帯状凸部と凹部溝とによって回転体とケーシングとの相対回転を阻止し、さらに、上記凹部溝を形成しない特定の板部材の外周であって他の板部材に形成した凹部溝に対応する位置を位置決め凸部とするとともに、上記帯状凸部の上記挿入口側端部を位置決め段部とし、これら位置決め凸部および位置決め段部によって、ケーシングに対する回転体の軸方向位置を決める一方、上記回転体を挿入するケーシングの挿入口に凸部を形成し、この凸部を溶融して回転体側に折り曲げ、この折り曲げ凸部で回転体を押さえてなるワンウェイクラッチ。
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