JP4233020B2 - 粒子状紫外線吸収剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、独立粒子状結晶の紫外線吸収剤に関し、より詳細には、取り扱い性に優れ、色調にも優れた独立粒子状結晶の紫外線吸収剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
後記式(I)で表されるメチレンビス(2−ヒドロキシ−5−第三オクチル−3−(ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル)は、別名2,2−メチレンビス{4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール}と称し、特開昭61−118373号公報に提案された高分子量型紫外線吸収剤であり、紫外線吸収剤としてポリカーボネートなどに広く用いられている。この紫外線吸収剤は、特開昭61−115073号公報にはマンニッヒベースからの製法が提案され、特開平5−213908号公報には、濃硫酸を触媒としてアルデヒドによりビス化する製法が提案されている。これら製法により得られるこの化合物は、高融点であり、晶析により粉末として製品化されている。この粉末は微結晶であり、粉塵による作業環境の悪化、二次凝集による樹脂への分散不良、流動性が乏しいことによるホッパーなどからの仕込み性不良の問題があった。
【0003】
微粉状物の粉塵対策としては、顆粒化する方法が従来から知られている。例えば、バインダー成分を用いて顆粒化する方法、微粉状物を融点付近まで加熱して溶融した部分をバインダーとして顆粒化する方法がある。
【0004】
しかし、バインダーとしてワックスやパラフィン等を用いると、樹脂中へ不要な化合物が導入されることとなり、樹脂組成物の性能に悪影響を及ぼすことからバインダー成分を用いることは好ましくない。また、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤はフェノール性ヒドロキシ基を有するため、融点付近で顆粒化する方法は着色して好ましくない。このように、従来の顆粒化方法で実用的な紫外線吸収剤の顆粒状物を得ることは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の現状に鑑み鋭意検討を行った結果、晶析条件を制御することで、実質的に粉塵の発生がない、色調に優れた独立粒子状の紫外線吸収剤が得られることを見出し本発明に到達した。
【0006】
即ち、本発明の第1は、式(I)で表わされる化合物からなる独立粒子状結晶であり、粒子径50〜500μmの粒子が80重量%以上である粒子状紫外線吸収剤の製造方法であって、
芳香族溶媒に式(I)で表される化合物を加熱溶解後、飽和温度〜飽和温度−20℃まで冷却して種晶を添加し、飽和温度〜飽和温度−20℃の間に2時間以上保持することを特徴とする粒子状紫外線吸収剤の製造方法である。
【化2】
Figure 0004233020
【0007】
本発明の第2は、粒子形状が実質的に立方体状、直方体状、板状、柱状又はそれらの集合体からなる独立粒子状結晶である本発明の第1の粒子状紫外線吸収剤の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明において、好ましい形状である立方体状、直方体状、板状、柱状又はそれらの集合体からなる独立粒子状とは、単結晶である立方体、直方体、角柱または板状の粒子、または、これらの任意の2種以上の凝集物である。
【0010】
本発明における式(I)で表される化合物の合成方法は特に限定されず、通常2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾールをホルムアルデヒドと縮合反応することで合成できる。
【0011】
本発明における式(I)で表される化合物を独立粒子状とする方法としては、合成反応終了後、反応溶媒から直接(反応溶媒が芳香族溶媒のとき)、または反応溶媒の一部もしくは全部を減圧留去して晶析溶媒(芳香族溶媒)を加え、一旦加熱溶解した後に、飽和温度〜飽和温度−20℃まで冷却して種晶を加え、飽和温度〜飽和温度−20℃の間に2時間以上、好ましくは3時間以上、撹拌しながら保持した後、徐々に冷却することで粒径の大きな結晶粒子が得られる。また、種晶添加後に特に温度を保持することなく冷却して晶析した微結晶のものを、再度前記の温度、時間の条件に従って晶析してもよい。二度晶析する場合は、より高純度の化合物が得られ、種晶添加後の保持時間が短くてもよいが、工程が増えて生産性が低下する、収率が低下するなどの欠点がある。芳香族溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン又はこれらの混合物などが挙げられ、飽和温度は、溶媒および該化合物の溶解量によって定まる。
【0012】
本発明の独立粒子状結晶の紫外線吸収剤は、各種合成樹脂成形品や塗料などの安定化に用いられる。合成樹脂としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリブテン−1、ポリ3−メチルペンテンなどのα−オレフィン重合体またはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィンおよびこれらの共重合体、石油樹脂、クマロン樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、スチレン及び/又はα−メチルスチレンと他の単量体(例えば、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、メタクリル酸メチル、ブタジエン、アクリロニトリル等)との共重合体(例えば、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、耐熱ABS樹脂等)、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリエチレンテレフタレート及びポリテトラメチレンテレフタレート等の直鎖ポリエステル、ポリフェニレンオキサイド、ポリカプロラクタム及びポリヘキサメチレンアジパミド等のポリアミド、ポリカーボネート、分岐ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリウレタン、繊維素系樹脂等の熱可塑性合成樹脂及びこれらのブレンド物を挙げることができる。
【0013】
これら樹脂としては、密度、軟化点、溶媒への不溶分の割合、立体規則性の程度、重合触媒の種類、触媒残渣の処理工程の有無、原料となるオレフィンの種類や配合比率などにより本発明の紫外線吸収剤の添加による効果の程度に差異はあるものの、いずれにおいても有効である。添加量は樹脂100重量部に対して通常0.001〜10重量部、より好ましくは0.05〜5重量部が用いられる。
【0014】
また、上記樹脂の加工方法や用途としては特に限定されるものではなく、押出し成形、共押出し成形、射出成形、ロール成形、カレンダー成形、ブロー成形などの成形方法が用いられる。用途としては、建材、自動車内外装材、農業用資材、雑貨・玩具、包装資材、家電製品などのハウジング材、電線被覆材料などが挙げられる。
【0015】
本発明の独立粒子状結晶の紫外線吸収剤は、必要に応じて他のフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤などの酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、造核剤、帯電防止剤、充填剤、難燃剤、滑剤などと併用することが好ましい。
【0016】
他のフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕などが挙げられ、樹脂100重量部に対して、0.001〜10重量部、より好ましくは、0.05〜5重量部(以下の他の酸化防止剤等においても同じ。)が用いられる。
【0017】
上記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−第三ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ第三ブチルフェノールのホスファイトなどが挙げられる。
【0018】
チオエーテル系酸化防止剤としては、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミリスチル、チオジプロピオン酸ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート類およびペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類が挙げられる。
【0019】
紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類が挙げられる。
【0020】
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルブタン)テトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。
【0021】
造核剤としては、アルミニウム−p−tert−ブチルベンゾエート、リチウム−p−tert−ブチルベンゾエート等の安息香酸類の金属塩;ビス(4−第三ブチルフェニル)リン酸エステルナトリウム塩、2,2’−(4−メチル−6−第三ブチルフェニル)リン酸エステルナトリウム塩などの芳香族リン酸エステル金属塩;ジベンジリデンソルビトール、ビス(4−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(4−エチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(ジメチルベンジリデン)ソルビトール等のベンジリデンソルビトール類;グリセリン亜鉛等の金属アルコラート類;グルタミン酸亜鉛等のアミノ酸金属塩などが挙げられる。
【0022】
本発明の独立粒子状結晶の紫外線吸収剤を添加された合成樹脂組成物は、用いられる合成樹脂の特性に応じて前記の種々の用途に用いることができる。
【0023】
【実施例】
以下に、本発明の独立粒子状結晶の紫外線吸収剤の製造例を示す。ただし、以下の実施例により本発明はなんら制限されるものではない。
【0024】
実施例1
2−(2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール32.3g(0.1モル)、ジエチルアミン11.0g(0.15モル)、ホルムアルデヒド15g(0.17モル)をブタノール25ml中で24時間還流した。脱溶媒して39.2g(収率96%)の前駆体である2−(2−ヒドロキシ−3−(ジエチルアミノメチル)−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾールの粗生成物を得た。
得られた前記前駆体粗生成物39.2gに別の原料化合物である2−(2−ヒドロキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール26.5g(0.082モル)と水酸化ナトリウム3.24g(0.080モル)及び芳香族系溶媒(出光石油化学(株)製;IP−150、以下「IPソルベント」という。)60ml(飽和温度115℃)を加え、10時間加熱還流した後、95℃まで冷却して酢酸4.8g(0.08モル)を加え、水10mlで3回水洗し、油水分離した。油層を100℃まで加熱して式(I)で表される化合物の種晶0.3を添加し、攪拌しながら4時間保持した。次いで10℃/時間で50℃まで冷却し、さらに25℃まで冷却して式(I)で表される化合物の淡黄色結晶49.2g(収率91%)を得た。得られた結晶の粒径を粒度測定器(島津製作所(株)製:SALD−2000J)で測定した。平均粒径は275μm(粒径50〜500μmが88%)であった。また、安息角は22度であった。この粉末の顕微鏡写真を図1に示す。
【0025】
実施例2
実施例1において、種晶を添加する際の油層温度を110℃とし、10℃/時間で25℃まで冷却した他は実施例1と同様に行い、淡黄色結晶48.9gを得た。得られた粉末にIPソルベントを加え加熱溶解して110℃まで冷却後、種晶を添加し、撹拌下に3時間保持した。10℃/時間で25℃まで冷却して微黄色結晶47.0g(収率87%)を得た。
得られた結晶の粒径を粒度測定器(島津製作所(株)製:SALD−2000J)で測定した。平均粒径は288μm(粒径50〜500μmが91%)であった。また、安息角は、20度であった。
【0026】
比較例1
実施例1において、種晶を添加する際の油層温度を100℃とし、添加後、直ちに15℃/時間で25℃まで冷却した他は実施例1と同様に行い、淡黄色結晶48.9gを得た。
得られた結晶の粒径を粒度測定器(島津製作所(株)製:SALD−2000J)で測定した。平均粒径は57.8μm(粒径50〜500μmが44%)であった。また、安息角は、41度であった。得られた粉末の顕微鏡写真を図2に示す。
【0027】
市販の2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール(旭電化工業(株)製:ADK STAB LA−31)の粒径を製造例1と同様にして測定した。平均粒径は58.2μm(粒径50〜500μmが47%)であった。また、安息角は40度であった。
【0028】
参考例
本発明の独立粒子状紫外線吸収剤を用いた結晶性樹脂の性能評価結果を参考例として以下に示す。
【0029】
ポリカーボネート100重量部、紫外線吸収剤(表1参照、なお、配合量は重量部を表す。)を300℃で押出して、ペレットとした。このペレットを280℃で射出成形して厚さ3mmのシート状の試験片を作成した。得られた試験片の黄色度を測定して製品着色性として評価した。また、得られた試験片を85℃のサンシャインウェザオメータで1000時間後の黄色度を測定し、黄色度差(ΔYI)を耐光性として評価した。結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004233020
【0031】
【発明の効果】
2,2’−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾリル)フェノールを本発明の独立粒子状とすることにより取り扱い性と色調に優れ、樹脂に添加した場合には、樹脂の着色が小さい紫外線吸収剤を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の独立粒子状結晶の紫外線吸収剤の70倍光学顕微鏡写真である。
【図2】図2は比較例で得られた粒子の70倍光学顕微鏡写真である。

Claims (2)

  1. 式(I)で表わされる化合物からなる独立粒子状結晶であり、粒子径50〜500μmの粒子が80重量%以上である粒子状紫外線吸収剤の製造方法であって、
    芳香族溶媒に式(I)で表される化合物を加熱溶解後、飽和温度〜飽和温度−20℃まで冷却して種晶を添加し、飽和温度〜飽和温度−20℃の間に2時間以上保持することを特徴とする粒子状紫外線吸収剤の製造方法
    Figure 0004233020
  2. 粒子形状が実質的に立方体状、直方体状、板状、柱状又はそれらの集合体からなる独立粒子状結晶である請求項1記載の粒子状紫外線吸収剤の製造方法
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