JP4229631B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、入力デジタル画像信号に対しデジタル信号処理を経た後、さらに空間フィルタによるフィルタ処理を施し、処理後の画像信号に基づいて電子写真方式により画像を形成する複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
一般にデジタル複写機などの電子写真装置では、図14に示すように、スキャナなどの画像入力装置から入力されたデジタル画像信号は、画像処理部1おいて領域分離処理3、色補正処理、黒生成処理5などのデジタル信号処理が施された後、さらに空間処理フィルタ処理部7において空間フィルタテーブル7bの空間フィルタを使用したフィルタ処理7aが施され、さらに中間調補正処理9がなされてから図示しない画像形成部に送られ、画像形成に使用される。
【0003】
そして、前記画像形成部では、感光体、現像剤および転写材などの経時変化による画像特性の変化を抑えるために、露光量やトナー濃度の補正量などのプロセス条件設定を変化させることによって、画像形成部の使用開始初期から寿命期まで一定の画像出力が得られるよう制御されていた。
【0004】
しかしながら、画像処理部1、主に空間フィルタによるフィルタ処理7や中間調特性の補正処理9など出力画像の画像品位に大きな影響を与える画像処理については、画像形成部の転写ベルトや中間転写ベルトなどの経時変化によっても特性が劣化するにもかかわらず、その補正が行なわれていなかった。
【0005】
すなわち、中間調補正に関しては、画像形成部の制御目的も含めて転写材などに複数個の中間調トナーパッチを形成し、これを光学的読み取り装置で読み取り、中間調特性の変動を一定に保つように調整(中間調特性の調整)する方法がよく用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら中間調特性の調整により中間調特性を一定に保った状態であっても、中間調トナーパッチを形成した転写ベルトや中間転写ベルトなどの表面状態は転写ベルト等の寿命に近づくに従って変化しており、その上に形成された中間調トナーパッチもその表面状態変化の影響を受けており、それに基づく中間調特性の調整にも影響を及ぼしている。そのため、調整後の中間調特性を用いた中間調特性補正処理後の出力画像のドット再現性や細線の再現性、または均一濃度領域でのガサツキ感、解像度、見かけ上の画質劣化による全体の印象などに、転写ベルト等の経時変化の影響が生じてしまい、転写ベルト等の寿命期における画質と初期状態での画質とにかなりの差ができてしまっていた。
【0007】
本発明は、前記の問題点を解消するためになされたものであって、中間調特性の調整時に、中間調トナーパッチ画像に対する空間フィルタのフィルタ強度を決めるフィルタ係数を、転写ベルトや中間転写ベルトなどの累積回転時間や累積回転数などに応じて連続的にあるいは段階的に変えていくことによって、転写ベルト等の経時変化による中間調特性に対する影響を抑え、転写ベルトや中間転写ベルトの使用初期における画像と寿命期の画像との画質差を少なくすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、次の構成を有する。
本発明の第1の要旨は、入力画像信号を空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した入力画像信号を中間調特性を用いて中間調補正処理し、該中間調補正処理した画像信号に応じた静電潜像を感光体の表面に形成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像することにより、当該感光体の表面にトナー像を形成し、該トナー像を転写ベルトにより搬送される転写材に転写することで該転写材に画像を形成する画像形成処理工程と、前記入力画像信号として予め設定された中間調ハーフトーンパターン信号を用い、該中間調ハーフトーンパターン信号を前記空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した該中間調ハーフトーンパターン信号を前記中間調補正処理した画像信号に基づき、前記感光体の表面に形成したトナー像を前記転写ベルト上に転写し、該転写ベルト上の該トナー像を画像検出ユニットが読み取った出力値と基準ターゲット値とを比較して算出する補正量により前記中間調補正処理に用いる前記中間調特性を調整する中間調特性調整処理工程と、を有する画像形成装置において、前記転写ベルトの回転履歴を監視する回転履歴監視手段と、前記回転履歴監視手段により得られた回転履歴情報を記憶する回転履歴記憶手段と、前記入力画像のデジタル画像信号に対して、フィルタ強度を示すフィルタ係数を用いた空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理手段と、前記空間フィルタ処理手段で用いる前記フィルタ係数を、前記回転履歴記憶手段に記憶された回転履歴情報に応じて変化させるフィルタ係数制御手段と、を備え、前記フィルタ係数制御手段は、前記回転履歴が少ない程、前記フィルタ係数を弱くし、該回転履歴が多い程、前記フィルタ係数を強くし、前記空間フィルタ処理手段は、前記中間調特性調整処理工程において、前記回転履歴情報に応じて前記フィルタ係数制御手段により変化させられた前記フィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行うことを特徴とする画像形成装置にある。
【0009】
本発明の第2の要旨は、前記回転履歴は、前記転写ベルトの累積回転時間であることを特徴とする要旨1に記載の画像形成装置にある。
【0010】
本発明の第3の要旨は、前記回転履歴は、前記転写ベルトの累積回転数であることを特徴とする要旨1に記載の画像形成装置にある。
【0011】
本発明の第4の要旨は、前記回転履歴は、前記転写ベルトにより搬送される転写材の搬送枚数又は搬送量であることを特徴とする要旨1に記載の画像形成装置にある。
【0012】
本発明の第5の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、画像処理の種類を示す画像モードに応じて、変化量を変えることを特徴とする要旨2乃至4に記載の画像形成装置にある。
【0013】
本発明の第6の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、カラー画像形成モードと単色画像形成モードとで、変化量を変えることを特徴とする要旨2乃至4に記載の画像形成装置にある。
【0014】
本発明の第7の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、前記画像内の各画像領域の特徴毎に、変化量を変えることを特徴とする要旨2乃至4に記載の画像形成装置にある。
【0015】
本発明の第8の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、入力画像全体の画像濃度を調整するための画像濃度調整量に応じて、変化量を変えることを特徴とする要旨2乃至4に記載の画像形成装置にある。
【0016】
本発明の第9の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、前記入力画像に対する彩度、明度またはコントラストの調整量に応じて、変化量を変えることを特徴とする要旨2乃至4に記載の画像形成装置にある。
【0017】
本発明の第10の要旨は、前記フィルタ係数制御手段は、前記転写ベルトの耐用期間の所定期間だけ、フィルタ係数を変更することを特徴とする要旨2乃至4に記載の画像形成装置にある。
【0018】
本発明の第11の要旨は、前記フィルタ係数制御手段は、前記転写ベルトの耐用期間を複数の期間に分けた期間毎に、前記フィルタ係数を変化させることを特徴とする要旨2乃至4に記載の画像形成装置にある。
【0019】
本発明の第12の要旨は、入力画像信号に空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した入力画像信号を中間調特性を用いて中間調補正処理し、該中間調補正処理した画像信号に応じた静電潜像を感光体の表面に形成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像することにより、当該感光体の表面にトナー像を形成し、該トナー像を中間転写ベルトに転写し、該中間転写ベルトから該トナー像を転写材に転写することで該転写材に画像を形成する画像形成処理工程と、前記入力画像信号として予め設定された中間調ハーフトーンパターン信号を用い、該中間調ハーフトーンパターン信号を前記空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した該中間調ハーフトーンパターン信号を前記中間調補正処理した画像信号に基づき、前記感光体の表面に形成したトナー像を前記中間転写ベルト上に転写し、該中間転写ベルト上の該トナー像を画像検出ユニットが読み取った出力値と基準ターゲット値とを比較して算出する補正量により前記中間調補正処理に用いる前記中間調特性を調整する中間調特性調整処理工程と、を有する画像形成装置において、前記中間転写ベルトの回転履歴を監視する回転履歴監視手段と、前記回転履歴監視手段により得られた回転履歴情報を記憶する回転履歴記憶手段と、前記入力画像のデジタル画像信号に対して、フィルタ強度を示すフィルタ係数を用いた空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理手段と、前記空間フィルタ処理手段で用いる前記フィルタ係数を、前記回転履歴記憶手段に記憶された回転履歴情報に応じて変化させるフィルタ係数制御手段と、を備え、前記フィルタ係数制御手段は、前記回転履歴が少ない程、前記フィルタ係数を弱くし、該回転履歴が多い程、前記フィルタ係数を強くし、前記空間フィルタ処理手段は、前記中間調特性調整処理工程において、前記回転履歴情報に応じて前記フィルタ係数制御手段により変化させられた前記フィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行うことを特徴とする画像形成装置にある。
【0020】
本発明の第13の要旨は、前記回転履歴は、前記中間転写ベルトの累積回転時間であることを特徴とする要旨12に記載の画像形成装置にある。
【0021】
本発明の第14の要旨は、前記回転履歴は、前記中間転写ベルトの累積回転数であることを特徴とする要旨12に記載の画像形成装置にある。
【0022】
本発明の第15の要旨は、前記回転履歴は、前記中間転写ベルトにより搬送される転写材の搬送枚数又は搬送量であることを特徴とする要旨12に記載の画像形成装置にある。
【0023】
本発明の第16の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、画像の種類を示す画像モードに応じて、変化量を変えることを特徴とする要旨13乃至15に記載の画像形成装置にある。
【0024】
本発明の第17の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、カラー画像形成モードと単色画像形成モードとで、変化量を変えることを特徴とする要旨13乃至15に記載の画像形成装置にある。
【0025】
本発明の第18の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、前記画像内の各画像領域の特徴毎に、変化量を変えることを特徴とする要旨13乃至15に記載の画像形成装置にある。
【0026】
本発明の第19の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、入力画像全体の画像濃度を調整するための画像濃度調整量に応じて、変化量を変えることを特徴とする要旨13乃至15に記載の画像形成装置にある。
【0027】
本発明の第20の要旨は、前記回転履歴情報に応じて変化するフィルタ係数は、前記入力画像に対する彩度、明度またはコントラストの調整量に応じて、変化量を変えることを特徴とする要旨13乃至15に記載の画像形成装置にある。
【0028】
本発明の第21の要旨は、前記フィルタ係数制御手段は、前記中間転写ベルトの耐用期間の所定期間だけ、フィルタ係数を変更することを特徴とする要旨13乃至15に記載の画像形成装置にある。
【0029】
本発明の第22の要旨は、前記フィルタ係数制御手段は、前記中間転写ベルトの耐用期間を複数の期間に分けた期間毎に、前記フィルタ係数を変化させることを特徴とする要旨13乃至15に記載の画像形成装置にある。
【0030】
本発明の第1、第12の要旨によれば、空間フィルタ処理手段のフィルタ係数を、使用している転写ベルト或は中間転写ベルトの耐用期間内における経時変化に応じて随時変更でき、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0031】
本発明の第2〜第4、第13〜第15の要旨によれば、転写ベルト或は中間転写ベルトの劣化を適切に把握でき、フィルタ係数の変更を適切に行うことができる。
【0032】
本発明の第5、第16の要旨によれば、さらに画像モードに応じて、回転履歴情報に対するにフィルタ係数の変化量を変えることにより、画像モードごとに強調フィルタや平滑フィルタのようにフィルタ処理が異なる場合でも、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0033】
本発明の第6、第17の要旨によれば、さらにカラー画像形成モードと単色画像形成モードとで回転履歴情報に対するにフィルタ係数の変化量を変えることにより、転写ベルト或は中間転写ベルトの経時変化に応じて、それぞれのモードごとに最適なフィルタ係数を設定できるので、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0034】
本発明の第7、第18の要旨によれば、さらに文字エッジ領域や網点写真領域などの画像領域ごとに回転履歴情報に対するフィルタ係数の変化量を変えることにより、転写ベルト或は中間転写ベルトの経時変化に応じて、それぞれの画像領域に合ったフィルタ係数を設定することができるので、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0035】
本発明の第8、第19の要旨によれば、さらに画像濃度調整量に応じて、回転履歴情報に対するフィルタ係数の変化量を変えることにより、マニュアル操作で画像濃度の設定を変更した場合でも、転写ベルト或は中間転写ベルトの経時変化に応じて、それぞれの画像濃度調整量に合ったフィルタ係数を設定することができるので、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0036】
本発明の第9、第20の要旨によれば、さらに彩度、明度またはコントラストの調整量に応じて、に対するフィルタ係数の変化量を変えることにより、彩度、明度またはコントラストを適宜調整した場合でも、転写ベルト或は中間転写ベルトの経時変化に応じて、全ての画像調整範囲で、それぞれの調整量に合ったフィルタ係数を設定することができるので、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0037】
本発明の第10、第21の要旨によれば、本発明の要旨のように空間フィルタ処理手段が回転履歴情報に応じてフィルタ係数を用いた空間フィルタ処理を行う場合と、従来のように空間フィルタ処理手段が耐用期間内で単一のフィルタ係数を用いた空間フィルタ処理を行う場合とで、出力画像の変化が所定の期間に顕著に表れる場合があるので、本発明の要旨と従来の構成とで画質変化のある期間のみフィルタ係数の変更による画質補正を行ない、画質変化の少ない、例えば使用開始初期からしばらくの間はフィルタ係数の変更による画質補正を行わなくすることにより、補正処理を簡素化することができる。
【0038】
本発明の第11、第22の要旨によれば、さらにフィルタ係数を段階的に変化させることにより、フィルタ係数の補正処理を簡素化することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。本発明に係る実施の一形態を、図1〜図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置であるデジタルカラー複写機100の構成を示す正面断面略図である。複写機本体100は、上部に原稿台111及び図示しない操作パネルが設けられ、内部に画像読み取り部110および画像形成部210が設けられた構成である。
【0040】
また、原稿台111の上面には原稿台111に対して開閉可能な状態で支持され、原稿台111面に対して所定の位置関係をもって両面自動原稿送り装置(RADF;Reversing Automatic Document Feeder)112が装着されている。
【0041】
さらに、両面自動原稿送り装置112は、まず、原稿の一方の面が原稿台111の所定位置において画像読み取り部110に対向するよう原稿を搬送し、この一方の面についての画像読み取りが終了した後に、他方の面が原稿台111の所定位置において画像読み取り部110に対向するよう原稿を反転して原稿台111に向かって搬送するようになっている。
【0042】
そして、両面自動原稿送り装置112は、1枚の原稿について両面の画像読み取りが終了した後にこの原稿を排出し、次の原稿についての両面搬送動作を実行する。以上の原稿搬送、および原稿面の表裏反転の動作は、複写機1全体の動作に関連して制御されるものである。
【0043】
画像読み取り部110は、両面自動原稿送り装置112により原稿台111上に搬送されてきた原稿の画像を読み取るために、原稿台111の下方に配置されている。この画像読み取り部110は、該原稿台111の下面に沿って平行に往復移動する原稿走査体113、114と、光学レンズ115と、光電変換素子であるCCDラインセンサ116とを有している。
【0044】
この原稿走査体113、114は、第1、第2の走査ユニット113、114とから構成されており、第1の走査ユニット113は原稿画像表面を露光する露光ランプと、原稿からの反射光像を所定の方向に向かって偏向する第1ミラーとを有し、原稿台111の下面に対して一定の距離を保ちながら所定の走査速度で平行に往復移動するものである。また、第2の走査ユニット114は、第1の走査ユニット113の第1ミラーにより偏向された原稿からの反射光像をさらに所定の方向に向かって偏向する第2および第3ミラーとを有し、第1の走査ユニット113と一定の速度関係を保って平行に往復移動するものである。
【0045】
光学レンズ115は、第2の走査ユニットの第3ミラーにより偏向された原稿からの反射光像を縮小し、縮小された光像をCCDラインセンサ116上の所定位置に結像させるものである。
【0046】
CCDラインセンサ116は、結像された光像を順次光電変換して電気信号として出力するものである。CCDラインセンサ116は、白黒画像あるいはカラー画像を読み取り、R(赤)、G(緑)、及びB(青)の各色成分に色分解したラインデータを出力することのできる3ラインのカラーCCDである。このCCDラインセンサ116により電気信号に変換された原稿画像情報は、さらに、後述する画像データ入力部(原稿読み取り部)11(図2)、画像処理部23(図2)に転送されて所定の画像データ処理が施される。
【0047】
次に、画像形成部210の構成、および画像形成部210に係わる各部の構成について説明する。まず、画像形成部210の下方には、用紙トレイ内に積載収容されている用紙(記録媒体)Pを1枚ずつ分離して画像形成部210に向かって供給する給紙機構211が設けられている。
【0048】
そして1枚ずつ分離供給された用紙Pは、画像形成部210の手前に配置された一対のレジストローラ212によりタイミングが制御されて画像形成部210に搬送される。
【0049】
さらに、片面に画像が形成された用紙Pは、画像形成部210の画像形成にタイミングを合わせて画像形成部210に再供給搬送される。
【0050】
画像形成部210の下部には、転写搬送ベルト機構213が配置されている。この転写搬送ベルト機構213は、駆動ローラ214と従動ローラ215との間に略平行に伸びるように張架された転写ベルト216に用紙Pを静電吸着させて搬送する構成となっている。そして、転写ベルト216の下側に近接して、パターン画像検出ユニット232が設けられている。
【0051】
さらに、用紙搬送路における転写搬送ベルト機構213の下流側には、用紙P上に転写形成されたトナー像を用紙P上に定着させるための定着装置217が配置されている。この定着装置217の一対の定着ローラ間におけるニップ部を通過した用紙Pは、搬送方向切り換えゲート218を経て、排出ローラ219により複写機本体1の外壁に取り付けられている排紙トレイ220上に排出される。
【0052】
切り換えゲート218は、定着後の用紙Pの搬送経路を、複写機本体1へ用紙Pを排出する経路と、画像形成部210に向かって用紙Pを再供給する経路との間で選択的に切り換えるものである。切り換えゲート218により再び画像形成部210に向かって搬送方向が切り換えられた用紙Pは、スイッチバック搬送経路221を介して表裏反転された後、画像形成部210へと再度供給される。
【0053】
また、画像形成部210における転写ベルト216の上方には、転写ベルト216に近接して、第1〜第4の画像形成ステーションPa、Pb、Pc及びPdが、用紙搬送経路上流側から順に並設されている。
【0054】
転写ベルト216は、駆動ローラ214によって図1において矢印Zで示す方向に摩擦駆動され、前述したように給紙機構211を通じて給送される用紙Pを支持し、用紙Pを画像形成ステーションPa〜Pdへと順次搬送する。
【0055】
各画像ステーションPa〜Pdは、実質的に同一の構成を有している。各画像ステーションPa,Pb,Pc,及びPdは、図1に示す矢印F方向に回転駆動される感光体ドラム222a,222b,222c、及び222dをそれぞれ含んでいる。
【0056】
各感光体ドラム222a〜222dの周辺には、感光体ドラム222a〜222dをそれぞれ一様に帯電する帯電器223a,223b,223c,223dと、感光体ドラム222a〜222d上に形成された静電潜像をそれぞれ現像する現像装置224a,224b,224c,224dと、現像された感光体ドラム222a〜222d上のトナー像を用紙Pへ転写する転写用放電器(転写ローラ)225a,225b,225c,225dと、感光体ドラム222a〜222d上に残留するトナーを除去するクリーニング装置226a,226b,226c,226dとが各々感光体ドラム222a〜222dの回転方向に沿って順次1つずつ配置されている。
【0057】
また、各感光体ドラム222a〜222dの上方には、レーザービームスキャナユニット227a,227b,227c,227dがそれぞれ設けられている。このレーザービームスキャナユニット227a〜227dは、画像データに応じて変調されたドット光を発する半導体レーザ素子(図示せず)、半導体レーザ素子からのレーザービームを主走査方向に偏向させるためのポリゴンミラー(偏向装置)240a〜240dと、ポリゴンミラー240a〜240dにより偏向されたレーザービームを感光体ドラム222a〜222d表面に結像させるためのfθレンズ241a〜241dやミラー242a〜242d、243a〜243dなどから構成されている。
【0058】
レーザービームスキャナ227aには、カラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信号が、レーザービームスキャナ227bには、カラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画素信号が、レーザービームスキャナ227cには、カラー原稿画像のマゼンタ色成分像に対応する画素信号が、そして、レーザービームスキャナ227dには、カラー原稿画像のイエロー色成分像に対応する画素信号がそれぞれ入力される。これにより色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各感光体ドラム222a〜222d上に形成される。そして、現像装置224aには黒色のトナーが、現像装置224bにはシアン色のトナーが、現像装置224cにはマゼンタ色のトナーが、現像装置224dにはイエロー色のトナーがそれぞれ収容されており、感光体ドラム222a〜222d上の静電潜像は、これら各色のトナーにより現像される。これにより、画像形成部210にて色変換された原稿画像情報が各色のトナー像として再現される。
【0059】
また、第1の画像形成ステーションPaと給紙機構211との間には用紙吸着用帯電器(帯電ローラ)228が設けられており、この吸着用帯電器228は転写ベルト216の表面を帯電させ、給紙機構211から供給された用紙Pは、転写ベルト216上に確実に吸着させた状態で第1の画像形成ステーションPaから第4の画像形成ステーションPdの間をずれることなく搬送させる。
【0060】
一方、第4の画像ステーションPdと定着装置217との間で駆動ローラ214のほぼ真上部には除電器229が設けられている。この除電器229には搬送ベルト216に静電吸着されている用紙Pを転写ベルト216から分離するための交流電流が印加されている。
【0061】
上記構成のデジタルカラー複写機100においては、用紙Pとしてカットシート状の紙が使用される。この用紙Pは、給紙カセットから送り出されて給紙機構211の給紙搬送経路のガイド内に供給されると、その用紙Pの先端部分がセンサ(図示せず)にて検知され、このセンサから出力される検知信号に基づいて一対のレジストローラ212により一旦停止される。そして、用紙Pは各画像ステーションPa〜Pdとタイミングをとって図1の矢印Z方向に回転している転写ベルト216上に送られる。このとき転写ベルト216には前述したように吸着用帯電器228により所定の帯電が施されているので、用紙Pは、各画像ステーションPa〜Pdを通過する間、安定して搬送供給される。
【0062】
各画像ステーションPa〜Pdにおいては、各色のトナー像が所定のタイミングでもってそれぞれ形成され、転写ベルト216により静電吸着されて搬送される用紙Pの支持面上で重ね合わされる。
【0063】
第4の画像ステーションPdによる画像の転写が完了すると、用紙Pは、その先端部分から順次、除電用放電器229により転写ベルト216上から剥離され、定着装置217へと導かれる。最後に、トナー画像が定着された用紙Pは、用紙排出口(図示せず)から排紙トレイ220上へと排出される。
【0064】
なお、上述の説明ではレーザービームスキャナユニット227a〜227dによって、レーザービームを走査して露光することにより、感光体ドラム222への光書き込みを行なう。しかし、レーザービームスキャナユニットの代わりに、発光ダイオードアレイと結像レンズアレイからなる書き込み光学系(LEDヘッド)を用いても良い。このLEDヘッドはレーザービームスキャナユニットに比べ、サイズも小さく、また可動部分がなく無音である。よって、複数個の光書き込みユニットを必要とするタンデム方式のデジタルカラー複写機などの画像形成装置では、好適に用いることができる。以上が、デジタルカラー画像形成装置(デジタルカラー複写機100)の全体構成についての説明である。
【0065】
図2は、デジタルカラー画像形成装置100における画像処理をブロック図にて示すものである。このデジタル複写機100に含まれている画像処理部は、画像データ入力部11、画像処理部23、ハードディスク装置もしくはRAM(ランダムアクセスメモリ)等から構成される画像メモリ41、画像データ出力部39、中央処理装置(CPU)43、および外部インターフェース部45、47を備え、互いに画像データバスDBを介してデータの送受信可能に接続されている。
【0066】
画像データ入力部(原稿読み取り部)11は、白黒原稿あるいはカラー原稿画像を読み取りRGBの色成分に色分解したラインデータを出力することのできる3ラインのカラーCCD116(図1,図2)にて読み取られたラインデータのライン画像レベルを補正するシェーディング補正回路13、3ラインのカラーCCD40aにて読み取られた画像ラインデータのずれを補正するラインバッファなどのライン合わせ部15、3ラインのカラーCCD40aから出力される各色のラインデータの色データを補正するセンサ色補正部17、各画素の信号の変化にめりはりを持たせるよう補正するMTF補正部19、画像の明暗を補正して視感度補正を行うγ補正部21等から概略構成されている。
【0067】
画像処理部23は、画像データ入力部11から入力されるカラー画像信号であるRGB信号よりモノクロデータを生成するモノクロデータ生成部25(白黒原稿)と、RGB信号を記録装置の各記録部に対応したYMC信号に変換し、またクロック変換する、すなわちCMY変換、クロック変換、AEヒストグラム処理(濃度調整、明度・彩度・コントラスト調整を含む)する入力信号処理部27、入力された画像データが文字部なのか網点写真なのか印画紙写真なのかをそれぞれを分離する領域分離処理部29、入力信号処理部27から出力されるYMC信号に基づいて下色除去処理を行い黒生成する黒生成処理部31、各色変換テーブルに基づいてカラー画像信号の各色を調整する色補正処理部33、及び文字/線画の鮮鋭再生のためのエッジ強調やMTF補正に用いる強調フィルタや印刷などで使用するスクリーンによる中間調を滑らかに再生するスムージングやモアレ除去に用いる平滑フィルタなどを行う空間フィルタ処理部35、多値誤差拡散や多値ディザなどの階調性を表現するための中間調補正処理部37等から構成されている。
【0068】
以上の画像処理部23で各種処理が施された各色画像データは、画像データバスDBを介して一旦画像メモリ41に貯えられる。
【0069】
画像メモリ部41は、画像処理部23からシリアル出力される8ビット4色(32ビット)の画像データを順次受け取り、バァファに一時的に貯えながら32ビットのデータから8ビット4色の画像データに変換して色毎の画像データとして記憶管理する4基のハードディスク(回転記憶媒体)41a、41b、41c、及び41dからなる。
【0070】
また、各画像ステーションPa〜Pd(図1)の位置が異なるため、画像メモリ部41の遅バッファメモリ41e(半導体メモリ)に各色画像データを一旦記憶させ、それぞれ時間をずらすことにより、各レーザービームスキャナユニット227a〜227d(図1,図2)に画像データを送るタイミングを調整することで色ずれを防ぐ。
【0071】
画像データ出力部39は、中間調補正処理部37からの各色画像データに基づいてパルス幅変調を行うレーザコントロールユニット39a、レーザコントロールユニット39aから出力される各色の画像信号に応じたパルス幅変調信号に基づいてレーザ記録を行う各色の前記レーザービームスキャナユニット227a〜227d(図1,図2)を有している。
【0072】
中央処理装置(CPU)43は、画像データ入力部11、画像処理部23、画像メモリ41、画像データ出力部39、および外部インターフェース部45、47を所定のシーケンスに基づいてコントロールするものである。
【0073】
インターフェース45は、デジタルカラー複写機1とは別に設けられた外部の画像入力処理装置(通信携帯端末、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等)からの画像データを受け入れるための通信インターフェース手段である。なお、このインターフェース45から入力される画像データも、一旦画像処理部23に入力して色空間補正などを行うことでデジタル複写機1の画像記録部210で取扱うことのできるデータレベルに変換してハードディスク41b、41c、41d、及び41eに記憶管理されることとなる。
【0074】
さらに、インターフェース47はパーソナルコンピュータなどにより作成された画像データを入力するプリンタインタフエースであり、またFAX受信した画像データを受け入れるための白黒またはカラーFAXインターフェースである。
【0075】
このインターフェース47から入力される画像データは、すでにCMYK信号であるので、画像処理部23の途中から空間フィルタ処理部35などの処理を施して画像メモリ41のハードディスク41b、41c、41d、41eにそれぞれ記憶管理されることとなる。
【0076】
図3は、本実施形態にかかる電子写真方式の画像形成装置における画像処理部23のフローチャートを示している。ここに示すフローの全体的構成は従来の画像形成装置にも共通するものであるが、後に詳しく述べるように本実施形態の画像形成装置と従来のものとでは空間フィルタ処理の内容が相違する。
【0077】
画像処理部23には、画像データ入力部11やインターフェース45、47を通して入力されたデジタル画像信号が入力される(S100)。
【0078】
前記入力されたデジタル画像信号は、まず入力信号処理部27に送られ、後に行われる画像処理に対する前処理がなされる(S101)。
【0079】
次に、前記画像信号は領域分離処理部29に送られて文字部、網点写真部などの領域判定が行なわれ、領域ごとにそれを示す識別信号が加えられる(S102)。この識別信号は、以降の処理である空間フィルタ処理部35や中間調補正処理部37にて、各領域別に異なった処理、例えば網点領域であれば平滑フィルタ処理をその領域に対して行い、また、文字領域であればエッジ強調フィルタ処理を行ったり中間調のγ特性を濃淡差のよりはっきりした特性に変更したりする場合に用いられる。
【0080】
次に、黒生成処理部31での黒生成処理(S103)と色補正処理部33での色補正処理(S104)とは、カラー対応の画像形成装置の場合に必要となる処理で、領域分離処理部29からのCMY画像信号を、CMYKの画像信号に変換する処理である。CMYKに変換された画像信号には、更に前記した領域分離識別信号や画像モードの設定状態などに応じて、空間フィルタ処理部35(図2、図6)にて、強調フィルタ処理や平滑フィルタ処理などの空間フィルタ処理が施される(S105)。
【0081】
最後に、中間調補正処理部37での中間調補正処理(S106)で、画像形成部210(図1)での出力特性を補正する目的で、中間調γ特性の補正が行われる。
【0082】
画像形成部210(図1)では、前記中間調補正処理(S106)後の画像信号に応じて、潜像の形成、トナーによる現像、転写ベルト216により搬送される用紙(紙、OHP用シートなどの記録媒体)Pへのトナー像転写処理が順次実施され、最後に定着装置217によってトナー像が用紙P上に定着される(S107)。
【0083】
図4は、前記従来技術として説明した画像形成部210におけるトナー濃度制御処理のフローチャートを簡単に示したものである。図示するようにトナー濃度制御処理では、CPU43や画像メモリ41で管理するライフカウンタの計数値によるトナー濃度制御値の補正処理(S201)、図示しない環境センサの検出値によるトナー濃度制御値の補正処理(S202)により、図示しないトナー濃度センサによる制御値が決められる。そして、その制御値に従って、トナー濃度が低い場合(S203)は、該当する現像装置224a〜224d(図1)にトナーを補給(S204)することにより、トナー濃度を常に一定に保つように制御する。
【0084】
図5は、前記従来技術として説明した中間調補正処理部37での中間調γ特性の調整処理のフローチャートを簡単に示したものである。図示するように中間調γ特性の調整処理では、予め設定された固定入力値による中間調ハーフトーンパターンでトナーパッチを転写ベルト216(図1)等に転写して作像し(S301〜S303)、そのトナーパッチを光学センサ、例えばパターン画像検出ユニット232(図1)などで読み取り(S304)、読み取ったトナーパッチのセンサ出力値と、目標値となる基準ターゲット値とを比較して補正量を算出する(305)。この算出された補正量に従って、現在の中間調γ補正テーブルを修正し、常に一定の中間調γ特性を得る(S306)。
【0085】
図6は、本実施の形態に係る電子写真方式の画像形成装置100における画像処理部23の制御ブロック図を示しており、図14に示した従来の画像処理部とは空間フィルタ処理部を異にしている。以下、本実施形態に係る空間フィルタ処理部35を中心に説明する。
【0086】
―般に、転写ベルト216の使用に伴う経時変化による表面の状態の変化は、中間調γ特性の調整処理を介して画質全体を徐々に劣化させることとなる。そこで、本実施形態では、中間調γ特性の調整処理時に転写ベルト216の回転履歴情報を空間フィルタ処理部35にフィードバックし、空間フィルタ係数テーブルの係数を転写ベルト216の回転履歴情報に従って変化させるものである。
【0087】
空間フィルタ処理部35は、転写ベルト216(図1)の回転履歴を監視する回転履歴監視装置35aと、回転履歴監視装置35fにより得られた回転履歴情報を記憶する回転履歴メモリ35bと、色補正・黒生成処理部31,33からのデジタル画像信号ISに対して空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理装置35dと、空間フィルタ処理装置35dのフィルタ強度を決める空間フィルタ設定テーブルのフィルタ係数を回転履歴メモリ35bに記憶されている回転履歴情報に応じて変化させるフィルタ係数制御装置35cと、を備えている。
【0088】
フィルタ係数制御装置35cは、空間フィルタ係数設定装置35eおよび空間フィルタ設定テーブル35fとを有している。
【0089】
前記空間フィルタ設定テーブル35fは、空間フィルタ係数テーブル群を有し、状況に応じて任意のテーブルを選択できるようになっている。
【0090】
図14に示す従来の空間フィルタ処理部7では、中間調γ特性の調整処理時に、空間フィルタ係数をテーブル群のうちの選択された空間フィルタテーブル7bを固定して使用し、空間フィルタ処理装置7aは、その選択された固定のテーブル7bに従って、色補正・黒生成処理部5からの画像信号に対して空間フィルタ処理を行っていた。
【0091】
一方、図6に示す本実施形態の空間フィルタ係数設定装置35eでは、中間調γ特性の調整処理時に、回転履歴メモリ35bから回転履歴情報を読み出し、空間フィルタ処理装置35dが参照する空間フィルタ係数テーブル、つまり空間フィルタ係数によって構成されるテーブルの空間フィルタ係数を、回転履歴情報に従って変更する。
【0092】
具体的には、回転履歴監視装置35aによって、転写ベルト216(図1)の回転履歴を常に回転履歴メモリ35bに保持しておき、その転写ベルト216の回転履歴情報、つまりカウンタ値によって、空間フィルタ係数設定装置35eが空間フィルタ設定テーブル35fのフィルタ係数を変更できるように構成しておく。
【0093】
また、空間フィルタ係数設定装置35eは、空間フィルタ係数の設定をCPU43からの制御信号によっても任意に変更可能であり、また、領域分離処理部29からの領域分離識別信号29aや画像モードなどの情報に基づいてCPU43が空間フィルタ係数の変更を可能な構成としている。
【0094】
以上のようにして決定された空間フィルタ係数テーブルを用いて、中間調γ特性の調整処理時に読み取られたトナーパッチ画像信号に対して空間フィルタ処理部35にて空間フィルタ処理が行われ、該空間フィルタ処理されたトナーパッチ画像信号に基づいて、中間調処理部37の中間調γ補正テーブルの修正が行われる
【0095】
このように、空間フィルタ処理部35が空間フィルタ係数テーブルのフィルタ係数を転写ベルト216の回転履歴情報によって自由に変更できるようにすることによって、例えば転写ベルト216の使用に伴う表面の状態の経時変化による、中間調γ特性の調整処理時に転写されたトナーパッチの画質劣化に対しても最適な空間フィルタの設定が行えるので、転写ベルト216の初期から寿命期に到るまで画質変動の少ない画像を得ることができ、空間フィルタの設定にも、より自由度をもたせることができる。
【0096】
<実施例1>
次に、実施例1として、前記転写ベルト216の回転履歴情報として転写ベルト216の累積回転時間を用いる場合を説明する。
すなわち、回転履歴監視装置35aが転写ベルト216の累積回転時間を監視し、回転履歴監視装置35aにより得られた累積回転時間を回転履歴メモリ35bが記憶し、中間調γ特性の調整処理時に空間フィルタ処理装置35dが参照する空間フィルタ係数テーブルのフィルタ係数を、フィルタ係数制御部35cが回転履歴メモリ35bに記憶されている累積回転時間に応じて変化させるように構成した場合について説明する。
【0097】
ここで先ず、空間フィルタ係数テーブルの差によるフィルタ特性の違いについて説明する。
【0098】
図7は、一般的な強調フィルタにおける空間フィルタ係数テーブルの差によるフィルタ特性の違いについて説明したものである。図7中の(a)〜(c)は、強調フィルタの強度を変えていった場合の空間フィルタ係数テーブルの変化を表している。ただし説明を簡単にするため、各々の係数の正規化は行わず、空間フィルタ係数テーブルのマトリクスサイズも3×3を用い、その係数も代表的なものを使用して説明する。
【0099】
図7中の(a)は強調度合いの弱い空間フィルタ係数テーブルを示し、(b)から(c)になるに従って強調度合いが強くなる。つまり、(a)の3×3マトリクスサイズで表わされた空間フィルタ係数テーブルの中で、中央の係数、ここでは「78」で表わされる係数が、「32」、「22」となるに従って、強調フィルタの強調度合いが強まっていく。
【0100】
従って、図7中に(a)〜(c)で示した各強調フィルタの強調度合いの強さは、強調[弱]←(a)<(b)<(c)→強調[強]、となる。
【0101】
また、図7中の(d)〜(f)は、上記(a)〜(c)の強調フィルタそれぞれに対する周波数特性を示している。
【0102】
図8は、一般的な平滑フィルタにおける空間フィルタ係数テーブルの差によるフィルタ特性の違いについて説明したものである。強調フィルタの場合と同様に、フィルタ係数の違いにより、図8中に(a)〜(c)で示した各平滑フィルタの平滑度合いの強さを表わすと、平滑[弱]←(a)<(b)<(c)→平滑[強]、のように表わせる。
【0103】
ここで、図7の強調フィルタの場合と同様に、図8中の(d)〜(f)は、図8中に(a)〜(c)で示した平滑フィルタそれぞれに対する周波数特性を示している。
【0104】
このように、強調フィルタでも平滑フィルタでも、空間フィイルタ係数テーブル(正確にはテーブルの中央の値)を変えることによって空間フィルタの強弱を自由に変えることができる。
【0105】
次に、転写ベルト216(図1)の表面状態の経時変化によるトナーパッチ画像のガサツキ感の変化を図10(a)に示す。―般に、転写ベルト216を使用し続けていくと、図10(a)のように、転写ベルト表面のガサツキ感などが増大し、中間調γ特性の調整処理時に転写されるトナーパッチ全体の画質が徐々に劣化していく。この原因として、転写ベルト216の使用に伴う経時変化による表面の状態の変化やトナーに含まれる帯電制御剤または用紙に含まれるタルク等の成分が転写ベルト216上に付着するとによって起こる特性変化などが考えられる。
【0106】
そこで、図6に示した構成において、中間調γ特性の調整処理時に、空間フィルタ係数テーブルの係数を、転写ベルト216の累積回転時間に従って変化させていく制御を行う。
【0107】
具体的に平滑フィルタの場合を例にとって説明する。
まず、転写ベルト216が初期の状態であれば、図10(a)に示すように、転写ベルト表面のガサツキによるトナーパッチの画質劣化はほとんどない。この状態では平滑フィルタはあまり強くする必要がないため、図8(a)に示したような弱めの空間フィルタ係数テーブルを設定するのが望ましい。
【0108】
逆に、転写ベルト216が寿命に近い状態ならば、図10(a)のグラフ右辺に示すように、転写ベルト表面のガサツキによるトナーパッチの画質劣化が初期に比べかなり大きくなるので、平滑フィルタは強めのものにすべきである。
【0109】
このことから、転写ベルト216の累積回転時間に従って、中間調γ特性の調整処理時に、平滑フィルタの空間フィルタ係数テーブルを、初期状態なら図8(a)の係数テーブルに、寿命に近いなら図8(c)の係数テーブルにすればよいことが分かる。
【0110】
平滑フィルタの係数テーブルは、CPU43から指示することにより任意に書き換えることができるようにしてあるので、転写ベルト216の累積回転時間、もしくはそのカウンタをCPU43が常に監視し、中間調γ特性の調整処理時に、転写ベルト216のその時々の状態にあった平滑フィルタの係数テーブルを設定することができる。
【0111】
従って、転写ベルト216の累積回転時間をCPU43が監視し続け、転写ベルトが初期と判断すれば、平滑フィルタの係数テーブルを図8(a)のように設定し、転写ベルト216が寿命に近い状態と判断すれば、平滑フィルタの係数テーブルを図8(c)のように設定するようにする。
【0112】
さらに、この平滑フィルタの係数テーブル設定(変更)を、転写ベルト216の初期状態から寿命までの間で連続的に行うには、図9(c)に示すフィルタ中央部で変化させている係数「50」〜「1」を、図9(d)のように係数「J」で置き換えて、図6の回転履歴メモリ35b、つまり転写ベルト216の累積回転時間カウンタが保持しているカウンタ値に従って「50」から「1」に連続的に変化させればよい。
【0113】
前記可変フィルタ係数による制御の効果を表したものが、図10(b)であり、符号Iが本実施例(可変フィルタ係数による制御)の結果を示しており、符号Pが従来(固定フィルタ係数による制御)の結果を示している。
【0114】
図10(b)に示すように、転写ベルト216の表面状態の累積回転時間の変化によるトナーパッチの画質劣化幅は、可変フィルタ係数による本実施例1によるもの(I)がフィルタ係数が固定された空間フィルタ係数テーブルを使用する従来のもの(PA)よりもかなり抑えられることになり、初期から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0115】
また、上記では平滑フィルタを例にとり説明したが、強調フィルタについても同様のことが言え、図7に示すような空間フィルタ係数テーブルのフィルタ係数の変化、つまり図9(a)に示す係数「78」から係数「22」への変化を図9(b)のように可変係数「k」に置き換えることによって、平滑フィルタと同様の制御を行うことができる。
【0116】
<実施例2>
次に、実施例2として、前記転写ベルト216の回転履歴情報として転写ベルト216の累積回転数を用いる場合を説明する。
すなわち、上記空間フィルタ処理部35において、回転履歴監視装置35aが転写ベルト216の累積回転数を監視し、回転履歴監視装置35aにより得られた累積回転数を回転履歴メモリ35bが記憶し、空間フィルタ処理装置35dが参照する空間フィルタ係数テーブルのフィルタ係数を、フィルタ係数制御部35cが回転履歴メモリ35bに記憶されている累積回転数に応じて変化させるように構成する。
【0117】
このように、中間調γ特性の調整処理時に、空間フィルタ処理装置35dのフィルタ強度を決める空間フィルタ係数テーブルのフィルタ係数を、転写ベルト216の累積回転数に応じて変化させることにより、転写ベルト216の使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0118】
<実施例3>
次に、実施例3として、前記転写ベルト216の回転履歴情報として転写ベルト216で搬送する累積コピー枚数もしくは累積プリント枚数を用いる場合を説明する。
すなわち、上記空間フィルタ処理部35において、回転履歴監視装置35aが転写ベルト216の使用開始時からの累積画像出力枚数(累積コピー枚数もしくは累積プリント枚数)を監視し、回転履歴監視装置35aにより得られた累積画像出力枚数を回転履歴メモリ35bが記憶し、空間フィルタ処理装置35dが参照する空間フィルタ係数テーブルのフィルタ係数を、フィルタ係数制御部35cが回転履歴メモリ35bに記憶されている累積画像出力枚数に応じて変化させる構成とする。
【0119】
このように、中間調γ特性の調整処理時に、空間フィルタ処理装置35dのフィルタ強度を決める空間フィルタ係数テーブルのフィルタ係数を、転写ベルト216の使用開始時からの累積画像出力枚数に応じて変化させることにより、転写ベルト216の使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0120】
<実施例4>
次に、実施例4としては、上記実施例1〜3において、例えば領域分離処理部29により判断された領域分離識別信号に基づいて、CPU43が文字モードや写真モード等の画像モードに応じてフィルタ係数制御部35cを制御し、フィルタ係数の変化量を変える。係る構成により、画像モードごとに強調フィルタや平滑フィルタのようにフィルタ処理が異なる場合でも、転写ベルト216の使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0121】
<実施例5>
また、実施例5としては、上記実施例1〜3において、例えば色補正・黒生成処理部31、33により判断されたカラー画像形成モードと単色画像形成モードとでフィルタ係数の変化量を変える。係る構成により、転写ベルト216の表面状態の経時変化に応じて、それぞれのモードごとに最適なフィルタ係数を設定できるので、転写ベルト216の使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0122】
<実施例6>
また、実施例6としては、上記実施例1〜3において、領域分離処理部29での領域分離処理により得られた各画像領域の特徴ごとにフィルタ係数の変化量を変える。係る構成により、文字エッジ領域や網点写真領域などの画像領域ごとに、転写ベルト216の表面状態の経時変化に応じて、それぞれの画像領域に合ったフィルタ係数を設定することができる。
【0123】
<実施例7>
また、実施例7としては、上記実施例1〜3において、マニュアル操作などによる入力画像全体の画像濃度調整量に応じてフィルタ係数の変化量を変える。係る構成により、マニュアル操作などにより画像全体濃度の設定を変更した場合でも、転写ベルト216の表面状態の経時変化に応じて、それぞれの画像濃度調整量に合ったフィルタ係数を設定することができる。
【0124】
<実施例8>
また、実施例8としては、上記実施例1〜3において、マニュアル操作などによる入力画像に対する彩度、明度またはコントラストの調整量に応じてフィルタ係数の変化量を変える。係る構成により、彩度、明度またはコントラストを適宜調整した場合でも、転写ベルト216の表面状態の経時変化に応じて、全ての画像調整範囲で、それぞれの調整量に合ったフィルタ係数を設定することができる。
【0125】
<実施例9>
また、実施例9としては、上記実施例において、図11に示すように、中間調γ補正処理において転写ベルト216の表面状態の経時変化による出力画像の画質変化が大きい範囲(所定閾値以上の画質変化範囲)でのみ空間フィルタ係数を変化させる処理を行う。係る構成により、画質変化の少ない使用開始初期からしばらくの間はフィルタ係数の変更による画質補正を行わなくして、補正処理を簡素化することができる。
【0126】
すなわち、図11には、横軸に転写ベルト累積回転時間をとり、縦軸にガサツキ感の良悪の度合いをとり、可変フィルタ係数による制御結果をI2とし、従来の固定フィルタ係数による制御結果をPA2として示している。
【0127】
本実施例では、図11に示す従来の固定フィルタ係数による空間フィルタ処理結果PA2では、単位時間当たりの画質劣化の単位時間当たりの変化量が少ない初期から時間T1まで(I2、PA2の差が所定量以下)は、従来の固定フィルタ係数による空間フィルタ処理を行い、単位時間当たりの画質劣化の変化量が大きい時間T1から時間T2(I2、PA2の差が所定量以上)は、可変フィルタ係数による空間フィルタ処理を行う。
【0128】
言い換えれば、図11に示す従来の固定フィルタ係数による空間フィルタ処理結果P2と、可変フィルタ係数による空間フィルタ処理結果I2のガサツキ感の差が少ない初期から時間T1までは従来の固定フィルタ係数による空間フィルタ処理を行い、結果PA2とI2でガサツキ感の差が多い時間T1から時間T2は、可変フィルタ係数による空間フィルタ処理を行う。
【0129】
<実施例10>
また、実施例10としては、上記実施例において、図12に示すように、転写ベルト216の表面状態の累積使用時間の初期からライフ(寿命)までの転写ベルト216の耐用期間を一定時間間隔(期間)ごとの複数の制御エリアA1〜A4に分け、各々の制御エリアごとに中間調γ特性の調整処理時の空間フィルタ処理35におけるフィルタ係数を切り換えるようにする。係る構成によれば、中間調γ特性の調整処理時のフィルタ係数の補正処理を簡素化することができる。
【0130】
上記第1の実施形態では、転写ベルト216の回転履歴に基づいて中間調γ特性の調整処理時に空間フィルタ処理部35の空間フィルタ係数を変更するものを説明したが、次に中間転写ベルトの回転履歴に基づいて中間調γ特性の調整処理時に空間フィルタ処理部35の空間フィルタ係数を変更する場合について、第2の実施の形態として以下説明する。
【0131】
[第2の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を詳細に説明する。
図13は、本実施形態に係る画像形成装置であるデジタルカラー複写機300の画像形成部の概略構成図である。前記した構成と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
画像形成装置300は、露光手段であるLSU(レーザ・スキャナ・ユニット)39と、静電潜像担持体である無端のOPC(Organic Photoconductor:感光体)ベルト301と、中間転写ユニット307と、各色トナー毎の現像器224a〜224dと、制御部(CPU)43と、CCD116と、記憶装置41とを備えた構成である。
【0132】
前記LSU39は、帯電された感光体ベルト301をレーザー光によって露光することにより、その感光体ベルト301表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。
【0133】
CPU43は、感光体ベルト301に各色に応じた潜像を順次的に形成するようにLSU39を制御する。
【0134】
感光体ベルト301は、感光体駆動ローラ303,感光体従動ローラ305及び図示しない帯電器およびクリーナユニットを備えている。
【0135】
感光体駆動ローラ303および感光体従動ローラ305は、感光体ベルト301を張架し、矢印A方向に回転駆動させるものである。感光体ベルト301の表面は、図示しない例えば、チャージャー型の帯電器等により、所定の電位に均一に帯電されている。
【0136】
中間転写ユニット307は、転写ベルト駆動ローラ309、転写ベルトテンションローラ311、中間転写ベルト313および転写ローラ315,317を備えている。
【0137】
転写ベルト駆動ローラ309および転写ベルトテンションローラ311は、中間転写ベルト313を張架し、矢印B方向に回転駆動させるものである。転写ベルトテンションローラ311は、その回転軸の両端に図示しないバネ(転写テンション)によって中間転写ベルト313の外側へ向かう向きの力がかけられている。これにより、中間転写ベルト313をすべりなく回転させることができるとともに、中間転写ベルト313を感光体ベルト301に対して100〜300gの圧接力で圧接させている。
【0138】
転写ローラ315、317は、転写ベルト駆動ローラ309および転写ベルトテンションローラ311とともに、中間転写ベルト313を張架している。この転写ローラ315、317は、感光体ベルト301のトナー像を、中間転写ベルト313に転写するものである。
【0139】
中間転写ベルト313は、感光体ベルト301に接触するように設けられている、そして、感光体ベルト301に形成された各色のトナー像を順次的に重ねて転写することによって、カラーのトナー像(多色トナー像)を一時的に保持する機能を有している。この中間転写ベルト313は、厚さ100〜150μmのポリカーボネートのフィルムを用いている。
【0140】
感光体ベルト301から中間転写ベルト313へのトナー像の転写は、感光体ベルト301と中間転写ベルト313との接触部の前後において中間転写ベルト313の裏側に接触している転写ローラ315,317によって行われる。
【0141】
前記転写ローラ315,317は、感光体ベルト301と中間転写ベルト313との接触ポイントから中間転写ベル313の長手方向にほぼ等しい位置(10〜60mm)に設けられている。転写ローラ315,317には、トナー像を転写するために高圧電源VSより高電圧(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。転写ローラ315,317は、金属(例えばステンレス)ローラであり、その表面は、導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト313に対して均一に高電圧を印加することができる。
【0142】
シート転写ローラ225は、中間転写ベルト313に対して離接可能に設置されており、中間転写ベルト313とともに用紙Pを挟み込んで回転するように設定されている。そして、高圧電源VSの電力を用いて、中間転写ベルト313上に形成された多色(多層)のトナー像を、用紙Pに一括転写するものである。
【0143】
本実施形態の空間フィルタ処理部35では、前記第1の実施形態の転写ベルト216の回転履歴に基づいて中間調γ特性の調整処理時の空間フィルタ処理部35の空間フィルタ係数を変更したのに替えて、次に中間転写ベルト313の回転履歴に基づいて中間調γ特性の調整処理時の空間フィルタ係数を変更する。係る構成により、前記説明した第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0144】
また、前記実施例1〜10についても、転写ベルト216の回転履歴に替えて中間転写ベルト313の回転履歴を用いることで、前記実施例と同様の作用効果を奏する。
【0145】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の第1、第12の要旨によれば、空間フィルタ処理手段のフィルタ係数を、画像形成部の構成要素である転写ベルト或は中間転写ベルトの耐用期間内における経時変化に応じて随時変更でき、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0146】
本発明の第2〜第4、第13〜第15の要旨によれば、さらに転写ベルト或は中間転写ベルトの劣化を適切に把握でき、フィルタ係数の変更を適切に行うことができる。
【0147】
本発明の第5、第16の要旨によれば、さらに画像モードに応じて、回転履歴情報に対するにフィルタ係数の変化量を変えることにより、画像モードごとに強調フィルタや平滑フィルタのようにフィルタ処理が異なる場合でも、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0148】
本発明の第6、第17の要旨によれば、さらにカラー画像形成モードと単色画像形成モードとで回転履歴情報に対するにフィルタ係数の変化量を変えることにより、転写ベルト或は中間転写ベルトの経時変化に応じて、それぞれのモードごとに最適なフィルタ係数を設定できるので、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0149】
本発明の第7、第18の要旨によれば、さらに文字エッジ領域や網点写真領域などの画像領域ごとに回転履歴情報に対するフィルタ係数の変化量を変えることにより、転写ベルト或は中間転写ベルトの経時変化に応じて、それぞれの画像領域に合ったフィルタ係数を設定することができるので、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0150】
本発明の第8、第19の要旨によれば、さらに画像濃度調整量に応じて、回転履歴情報に対するフィルタ係数の変化量を変えることにより、マニュアル操作で画像濃度の設定を変更した場合でも、転写ベルト或は中間転写ベルトの経時変化に応じて、それぞれの画像濃度調整量に合ったフィルタ係数を設定することができるので、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0151】
本発明の第9、第20の要旨によれば、さらに彩度、明度またはコントラストの調整量に応じて、に対するフィルタ係数の変化量を変えることにより、彩度、明度またはコントラストを適宜調整した場合でも、転写ベルト或は中間転写ベルトの経時変化に応じて、全ての画像調整範囲で、それぞれの調整量に合ったフィルタ係数を設定することができるので、転写ベルト或は中間転写ベルトの使用開始初期の段階から寿命期まで画質変動の少ない画像を得ることができる。
【0152】
本発明の第10、第21の要旨によれば、本発明の要旨のように空間フィルタ処理手段が回転履歴情報に応じてフィルタ係数を用いた空間フィルタ処理を行う場合と、従来のように空間フィルタ処理手段が耐用期間内で単一のフィルタ係数を用いた空間フィルタ処理を行う場合とで、出力画像の変化が所定の期間に顕著に表れる場合があるので、本発明の要旨と従来の構成とで画質変化のある期間のみフィルタ係数の変更による画質補正を行ない、画質変化の少ない、例えば使用開始初期からしばらくの間はフィルタ係数の変更による画質補正を行わなくすることにより、補正処理を簡素化することができる。
【0153】
本発明の第11、第22の要旨によれば、さらにフィルタ係数を段階的に変化させることにより、フィルタ係数の補正処理を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカラー複写機100の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るデジタルカラー複写機100の画像処理部のブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理部23における画像処理のフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成部210におけるトナー濃度制御処理のフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る中間調処理部37における中間調γ補正処理のフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理部23の制御ブロック図である。
【図7】強調フィルタにおけるフィルタ係数の差によるフィルタ強度の違いについての説明図である。
【図8】平滑フィルタにおけるフィルタ係数の差によるフィルタ強度の違いについての説明図である。
【図9】固定フィルタ係数および可変フィルタ係数の説明図である。
【図10】転写用無端走行ベルトの経時変化と画像のガサツキ感との相関関係および可変フィルタ係数を使用することによる効果に関する説明図である。
【図11】出力画像の画質変化が大きい範囲でのみ可変フィルタ係数を使用した場合の画像のガサツキ感の変化の様子と従来の固定フィルタ係数を使用した場合の画像のガサツキ感の変化の様子を示した説明図である。
【図12】転写ベルト累積使用時間によって制御エリアごとにフィルタ係数を段階的に切り換えた場合の画像のガサツキ感の変化の様子と従来の固定フィルタ係数を使用した場合の画像のガサツキ感の変化の様子を示した説明図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係るデジタルカラー複写機の概略構成図である。
【図14】従来の画像形成装置における画像処理部の制御ブロック図である。
【符号の説明】
100 デジタルカラー複写機
110 画像読み取り部
210 画像形成部
216 転写ベルト
222a〜222d 感光体ドラム
224a〜224d 現像装置
2227a〜227d レーザビームスキャナユニット
11 画像データ入力部
23 画像処理部23
29 領域分離処理部
29a 領域分離識別信号
31 黒生成処理部
33 色補正処理部
IS デジタル画像信号
35 空間フィルタ処理部
35a 回転履歴監視装置
35b 回転履歴メモリ
35c フィルタ係数制御装置
35d 空間フィルタ処理装置
35e 空間フィルタ係数設定装置
35f 空間フィルタ設定テーブル
37 中間処理部
43 CPU
P 用紙
301 感光体ベルト
313 中間転写ベルト

Claims (28)

  1. 入力画像信号を空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した入力画像信号を中間調特性を用いて中間調補正処理し、該中間調補正処理した画像信号に応じた静電潜像を感光体の表面に形成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像することにより、当該感光体の表面にトナー像を形成し、該トナー像を転写ベルトにより搬送される転写材に転写することで該転写材に画像を形成する画像形成処理工程と、前記入力画像信号として予め設定された中間調ハーフトーンパターン信号を用い、該中間調ハーフトーンパターン信号を前記空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した該中間調ハーフトーンパターン信号を前記中間調補正処理した画像信号に基づき、前記感光体の表面に形成したトナー像を前記転写ベルト上に転写し、該転写ベルト上の該トナー像を画像検出ユニットが読み取った出力値と基準ターゲット値とを比較して算出する補正量により前記中間調補正処理に用いる前記中間調特性を調整する中間調特性調整処理工程と、を有する画像形成装置において、
    前記転写ベルトの累積回転時間を監視する回転履歴監視手段と、
    前記回転履歴監視手段により得られた累積回転時間情報を記憶する回転履歴記憶手段と、
    前記入力画像信号に対して、フィルタ強度を示すフィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理手段と、
    前記空間フィルタ処理手段で用いる前記フィルタ係数を、前記回転履歴記憶手段に記憶された累積回転時間情報に応じて変化させるフィルタ係数制御手段と、を備え、
    前記フィルタ係数制御手段は、前記累積回転時間が少ない程、前記フィルタ係数を弱くし、該累積回転時間が多い程、前記フィルタ係数を強くし、
    前記空間フィルタ処理手段は、前記中間調特性調整処理工程において、前記累積回転時間情報に応じて前記フィルタ係数制御手段により変化させられた前記フィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 入力画像信号を空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した入力画像信号を中間調特性を用いて中間調補正処理し、該中間調補正処理した画像信号に応じた静電潜像を感光体の表面に形成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像することにより、当該感光体の表面にトナー像を形成し、該トナー像を転写ベルトにより搬送される転写材に転写することで該転写材に画像を形成する画像形成処理工程と、前記入力画像信号として予め設定された中間調ハーフトーンパターン信号を用い、該中間調ハーフトーンパターン信号を前記空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した該中間調ハーフトーンパターン信号を前記中間調補正処理した画像信号に基づき、前記感光体の表面に形成したトナー像を前記転写ベルト上に転写し、該転写ベルト上の該トナー像を画像検出ユニットが読み取った出力値と基準ターゲット値とを比較して算出する補正量により前記中間調補正処理に用いる前記中間調特性を調整する中間調特性調整処理工程と、を有する画像形成装置において、
    前記転写ベルトの累積回転数を監視する回転履歴監視手段と、
    前記回転履歴監視手段により得られた累積回転数情報を記憶する回転履歴記憶手段と、
    前記入力画像信号に対して、フィルタ強度を示すフィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理手段と、
    前記空間フィルタ処理手段で用いる前記フィルタ係数を、前記回転履歴記憶手段に記憶された累積回転数情報に応じて変化させるフィルタ係数制御手段と、を備え、
    前記フィルタ係数制御手段は、前記累積回転数が少ない程、前記フィルタ係数を弱くし、該累積回転数が多い程、前記フィルタ係数を強くし、
    前記空間フィルタ処理手段は、前記中間調特性調整処理工程において、前記累積回転数情報に応じて前記フィルタ係数制御手段により変化させられた前記フィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 入力画像信号を空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した入力画像信号を中間調特性を用いて中間調補正処理し、該中間調補正処理した画像信号に応じた静電潜像を感光体の表面に形成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像することにより、当該感光体の表面にトナー像を形成し、該トナー像を転写ベルトにより搬送される転写材に転写することで該転写材に画像を形成する画像形成処理工程と、前記入力画像信号として予め設定された中間調ハーフトーンパターン信号を用い、該中間調ハーフトーンパターン信号を前記空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した該中間調ハーフトーンパターン信号を前記中間調補正処理した画像信号に基づき、前記感光体の表面に形成したトナー像を前記転写ベルト上に転写し、該転写ベルト上の該トナー像を画像検出ユニットが読み取った出力値と基準ターゲット値とを比較して算出する補正量により前記中間調補正処理に用いる前記中間調特性を調整する中間調特性調整処理工程と、を有する画像形成装置において、
    前記転写ベルトにより搬送される転写材の搬送枚数又は搬送量を監視する回転履歴監視手段と、
    前記回転履歴監視手段により得られた搬送枚数情報又は搬送量情報を記憶する回転履歴記憶手段と、
    前記入力画像信号に対して、フィルタ強度を示すフィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理手段と、
    前記空間フィルタ処理手段で用いる前記フィルタ係数を、前記回転履歴記憶手段に記憶された搬送枚数情報又は搬送量情報に応じて変化させるフィルタ係数制御手段と、を備え、
    前記フィルタ係数制御手段は、前記搬送枚数又は搬送量が少ない程、前記フィルタ係数を弱くし、該搬送枚数又は搬送量が多い程、前記フィルタ係数を強くし、
    前記空間フィルタ処理手段は、前記中間調特性調整処理工程において、前記搬送枚数情報又は前記搬送量情報に応じて前記フィルタ係数制御手段により変化させられた前記フィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 記フィルタ係数は、画像処理の種類を示す画像モードに応じて、変化量を変えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成装置。
  5. 記フィルタ係数は、カラー画像形成モードと単色画像形成モードとで、変化量を変えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成装置。
  6. 記フィルタ係数は、前記画像内の各画像領域の特徴毎に、変化量を変えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成装置。
  7. 記フィルタ係数は、入力画像全体の画像濃度を調整するための画像濃度調整量に応じて、変化量を変えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成装置。
  8. 記フィルタ係数は、前記入力画像に対する彩度、明度またはコントラストの調整量に応じて、変化量を変えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像形成装置。
  9. 前記フィルタ係数制御手段は、前記累積回転時間が前記転写ベルトの所定の累積回転期間内にある場合だけ、フィルタ係数を変更することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  10. 前記フィルタ係数制御手段は、前記転写ベルトの所定の累積回転時間間隔毎に、前記フィルタ係数を変化させることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  11. 前記フィルタ係数制御手段は、前記累積回転数が前記転写ベルトの所定の累積回転数の範囲内にある場合だけ、フィルタ係数を変更することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  12. 前記フィルタ係数制御手段は、前記転写ベルトの所定の累積回転数間隔毎に、前記フィルタ係数を変化させることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  13. 前記フィルタ係数制御手段は、前記搬送枚数が前記転写材の所定の搬送枚数の範囲内又は前記搬送量が前記転写材の所定の搬送量の範囲内にある場合だけ、フィルタ係数を変更することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  14. 前記フィルタ係数制御手段は、前記転写材の所定の搬送枚数間隔毎に又は前記転写材の所定の搬送量間隔毎に、前記フィルタ係数を変化させることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  15. 入力画像信号に空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した入力画像信号を中間調特性を用いて中間調補正処理し、該中間調補正処理した画像信号に応じた静電潜像を感光体の表面に形成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像することにより、当該感光体の表面にトナー像を形成し、該トナー像を中間転写ベルトに転写し、該中間転写ベルトから該トナー像を転写材に転写することで該転写材に画像を形成する画像形成処理工程と、前記入力画像信号として予め設定された中間調ハーフトーンパターン信号を用い、該中間調ハーフトーンパターン信号を前記空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した該中間調ハーフトーンパターン信号を前記中間調補正処理した画像信号に基づき、前記感光体の表面に形成したトナー像を前記中間転写ベルト上に転写し、該中間転写ベルト上の該トナー像を画像検出ユニットが読み取った出力値と基準ターゲット値とを比較して算出する補正量により前記中間調補正処理に用いる前記中間調特性を調整する中間調特性調整処理工程と、を有する画像形成装置において、
    前記中間転写ベルトの累積回転時間を監視する回転履歴監視手段と、
    前記回転履歴監視手段により得られた累積回転時間情報を記憶する回転履歴記憶手段と、
    前記入力画像信号に対して、フィルタ強度を示すフィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理手段と、
    前記空間フィルタ処理手段で用いる前記フィルタ係数を、前記回転履歴記憶手段に記憶された累積回転時間情報に応じて変化させるフィルタ係数制御手段と、を備え、
    前記フィルタ係数制御手段は、前記累積回転時間が少ない程、前記フィルタ係数を弱くし、該累積回転時間が多い程、前記フィルタ係数を強くし、
    前記空間フィルタ処理手段は、前記中間調特性調整処理工程において、前記累積回転時間情報に応じて前記フィルタ係数制御手段により変化させられた前記フィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  16. 入力画像信号に空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した入力画像信号を中間調特性を用いて中間調補正処理し、該中間調補正処理した画像信号に応じた静電潜像を感光体の表面に形成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像することにより、当該感光体の表面にトナー像を形成し、該トナー像を中間転写ベルトに転写し、該中間転写ベルトから該トナー像を転写材に転写することで該転写材に画像を形成する画像形成処理工程と、前記入力画像信号として予め設定された中間調ハーフトーンパターン信号を用い、該中間調ハーフトーンパターン信号を前記空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した該中間調ハーフトーンパターン信号を前記中間調補正処理した画像信号に基づき、前記感光体の表面に形成したトナー像を前記中間転写ベルト上に転写し、該中間転写ベルト上の該トナー像を画像検出ユニットが読み取った出力値と基準ターゲット値とを比較して算出する補正量により前記中間調補正処理に用いる前記中間調特性を調整する中間調特性調整処理工程と、を有する画像形成装置において、
    前記中間転写ベルトの累積回転数を監視する回転履歴監視手段と、
    前記回転履歴監視手段により得られた累積回転数情報を記憶する回転履歴記憶手段と、
    前記入力画像信号に対して、フィルタ強度を示すフィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理手段と、
    前記空間フィルタ処理手段で用いる前記フィルタ係数を、前記回転履歴記憶手段に記憶された累積回転数情報に応じて変化させるフィルタ係数制御手段と、を備え、
    前記フィルタ係数制御手段は、前記累積回転数が少ない程、前記フィルタ係数を弱くし、該累積回転数が多い程、前記フィルタ係数を強くし、
    前記空間フィルタ処理手段は、前記中間調特性調整処理工程において、前記累積回転数情報に応じて前記フィルタ係数制御手段により変化させられた前記フィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  17. 入力画像信号に空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した入力画像信号を中間調特性を用いて中間調補正処理し、該中間調補正処理した画像信号に応じた静電潜像を感光体の表面に形成し、該感光体上の静電潜像をトナーで現像することにより、当該感光体の表面にトナー像を形成し、該トナー像を中間転写ベルトに転写し、該中間転写ベルトから該トナー像を転写材に転写することで該転写材に画像を形成する画像形成処理工程と、前記入力画像信号として予め設定された中間調ハーフトーンパターン信号を用い、該中間調ハーフトーンパターン信号を前記空間フィルタ処理し、該空間フィルタ処理した該中間調ハーフトーンパターン信号を前記中間調補正処理した画像信号に基づき、前記感光体の表面に形成したトナー像を前記中間転写ベルト上に転写し、該中間転写ベルト上の該トナー像を画像検出ユニットが読み取った出力値と基準ターゲット値とを比較して算出する補正量により前記中間調補正処理に用いる前記中間調特性を調整する中間調特性調整処理工程と、を有する画像形成装置において、
    前記中間転写ベルトにより搬送される転写材の搬送枚数又は搬送量を監視する回転履歴監視手段と、
    前記回転履歴監視手段により得られた搬送枚数情報又は搬送量情報を記憶する回転履歴記憶手段と、
    前記入力画像信号に対して、フィルタ強度を示すフィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行う空間フィルタ処理手段と、
    前記空間フィルタ処理手段で用いる前記フィルタ係数を、前記回転履歴記憶手段に記憶された搬送枚数情報又は搬送量情報に応じて変化させるフィルタ係数制御手段と、を備え、
    前記フィルタ係数制御手段は、前記搬送枚数又は搬送量が少ない程、前記フィルタ係数を弱くし、該搬送枚数又は搬送量が多い程、前記フィルタ係数を強くし、
    前記空間フィルタ処理手段は、前記中間調特性調整処理工程において、前記搬送枚数情報又は前記搬送量情報に応じて前記フィルタ係数制御手段により変化させられた前記フィルタ係数を用いた前記空間フィルタ処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  18. 記フィルタ係数は、画像の種類を示す画像モードに応じて、変化量を変えることを特徴とする請求項15乃至17に記載の画像形成装置。
  19. 記フィルタ係数は、カラー画像形成モードと単色画像形成モードとで、変化量を変えることを特徴とする請求項15乃至17に記載の画像形成装置。
  20. 記フィルタ係数は、前記画像内の各画像領域の特徴毎に、変化量を変えることを特徴とする請求項15乃至17に記載の画像形成装置。
  21. 記フィルタ係数は、入力画像全体の画像濃度を調整するための画像濃度調整量に応じて、変化量を変えることを特徴とする請求項15乃至17に記載の画像形成装置。
  22. 記フィルタ係数は、前記入力画像に対する彩度、明度またはコントラストの調整量に応じて、変化量を変えることを特徴とする請求項15乃至17に記載の画像形成装置。
  23. 前記フィルタ係数制御手段は、前記累積回転時間が前記中間転写ベルトの所定の累積回転期間内にある場合だけ、フィルタ係数を変更することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  24. 前記フィルタ係数制御手段は、前記中間転写ベルトの所定の累積回転時間間隔毎に、前記フィルタ係数を変化させることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  25. 前記フィルタ係数制御手段は、前記累積回転数が前記中間転写ベルトの所定の累積回転数の範囲内にある場合だけに、フィルタ係数を変更することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  26. 前記フィルタ係数制御手段は、前記中間転写ベルトの所定の累積回転数間隔毎に、前記フィルタ係数を変化させることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  27. 前記フィルタ係数制御手段は、前記搬送枚数が前記転写材の所定の搬送枚数の範囲内又は前記搬送量が前記転写材の所定の搬送量の範囲内にある場合だけに、フィルタ係数を変更することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  28. 前記フィルタ係数制御手段は、前記転写材の所定の搬送枚数間隔毎に又は前記転写材の所定の搬送量間隔毎に、前記フィルタ係数を変化させることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
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