JP4227945B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このような問題を解決する方法として、特に制御基板が設置されている筐体の開口上部を蓋で塞ぎ、封印を解かないと開放できないように形成することが考えられる。しかし、リールユニットなど内部装置の点検やメンテナンスの度に封印解除、再封印をしなければならないのでは煩わしさに耐えない。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、正面に開口部(11)を有する筺体(1)と、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な図柄表示手段と、遊技機の作動を制御するための制御装置とを少なくとも有し、少なくとも前記図柄表示手段及び制御装置を搭載した分離ユニット(2)を、前記筐体(1)に対して着脱自在に形成した遊技機に係る。
ここで、「図柄表示手段」とは、駆動モータにより回転する複数の図柄を表示した回転リール(23)や、液晶表示装置などを含む。また、「制御装置」は、いわゆる基板といわれるものであり、遊技を制御するための遊技制御装置や、遊技に付随する演出等を制御するための演出制御装置を含む。「制御装置」は、制御基板を基板ケースに収納したもの(メイン基板(24A))として構成することができる。
ここで、「収納部」とは、分離ユニット(2)のうち、筐体1内部に収納される部分であって、例えば図柄表示手段及び制御装置を載置可能な板部材や方形状の枠体などを含む。また、「蓋体」は、図柄表示窓(31)や飾り部(33)を有するパネル部材とすることができ、筐体(1)の開口部(11)を塞ぐ前扉(3)の一部として構成してもよい。なお、図柄表示手段及び制御装置は、前記蓋体(30)の背面側に配置してあればよく、収納部(21)に固定されていても、蓋体(30)に固定されていてもよい。
さらに、本発明に係る遊技機は、前記筐体(1)に、前記分離ユニット(2)の収納部(21)を下方から支持する支持手段(中板(12))を設け、前記固定手段(10)として、前記収納部(21)に設けられ前記支持手段(12)に前記収納部(21)を支持させた状態で前記支持手段(12)よりも下方に突出する係合部材(フック(25))と、前記筐体(1)の開口下部(14)に設けられ前記係合部材(25)と係合する固定部(キャッチクリップ(80))とを設けてある。また、前記支持手段(12)は、前記係合部材(25)が前後に移動可能な空間(ガイドスリット(51))を有し、その正面側には、前記係合部材(25)が当接することにより前記分離ユニット(2)の前方への移動を規制する係止手段(係止ブロック(71))が取り付けられている。そして、前記分離ユニット(2)は、筐体内部の固定位置から、前記係合部材(25)が前記係止手段(71)と当接する位置まで、前方に移動可能に形成されていることを特徴とする。
前記係止手段(71)は、例えばガイドスリット(51)の正面開口に嵌入可能なブロック部材や、レール部材の正面側に取り付けられた張り出し片などとすることができる。これらは、支持手段(12)に移動可能(例えば回転自在、折り畳み自在)に取り付けられていても、支持手段(12)から分離可能に形成されていてもよい。すなわち、係止手段(71)の「解除」とは、係止手段(71)を支持手段(12)に取り付けたまま係合部材(25)の前方への移動を干渉しない位置まで移動させる場合と、係止手段(71)を支持手段(12)から分離して取り外す場合の双方を含む。
本発明においては、分離ユニット(2)を筐体(1)の所定の固定位置に収納固定すると、蓋体(30)が筐体(1)の開口上部(13)を閉塞し、固定装置(10)を解除して分離ユニット(2)を筐体(1)から取り出さない限り、制御装置などに触れることができない。すなわち、開口上部(13)は原則として開閉しないので、リール装置や基板などの重要な内部装置を人目に晒すことがなく、扉を開けてのゴト行為を防止できる。
なお、筐体(1)の開口下部(14)は、開閉式の下扉(40)により閉塞するようにし、下扉(40)を全開しないと分離ユニット(2)を手前側に引き出せないようにすると好ましい。また、前記固定装置(10)に封印を施すと好ましい。
また、本発明においては、分離ユニット(2)を筐体内に収納した後、あるいは収納途中において、前記支持手段(12)の空間(51)の正面側に係止手段(71)を取り付けて、係合部材(25)を空間(51)内部に閉じこめることにより、分離ユニット(2)を筐体(1)から取り出せないようにしている。係止手段(71)を解除しないまま分離ユニット(2)を前方に引き出すと、係合部材(25)が係止手段(71)に当接して分離ユニット(2)の進行を阻害する。無理に引き出そうとすると、係止手段(71)が破損する。
また、本発明によれば、係合部材(25)の取り付け位置を調整することにより、係止手段(71)を破損することなく分離ユニット(2)を筐体(1)から引き出すことができる。例えば、係合部材(25)を収納部(21)の奥行き寸法の中程に設けた場合、収納部(21)が半分程度筐体(1)から露出する位置まで、分離ユニット(2)を前方に移動させることができる。これにより、筐体(1)の開口上部(13)が適宜開放され、内部にアクセス可能となるため、図柄表示手段や制御装置の点検やメンテナンスが行える。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記支持手段(12)と前記係止手段(71)との間には、前記係止手段(71)の解除時に破損し一度破損すると修復不能に形成された封印手段(封印シール(72))を設けてある。そして、前記分離ユニット(2)は、筐体内部の固定位置から、前記係合部材(25)が前記係止手段(71)と当接する位置まで、前記封印手段(72)を破損させることなく前方に移動可能に形成されていることを特徴とする。
(作用)
本発明においては、分離ユニット(2)を筐体内に収納した後、あるいは収納途中において、前記支持手段(12)の空間(51)の正面側に係止手段(71)を取り付けて、係合部材(25)を空間(51)内部に閉じこめることにより、分離ユニット(2)を筐体(1)から取り出せないようにしている。係止手段(71)を解除しないまま分離ユニット(2)を前方に引き出すと、係合部材(25)が係止手段(71)に当接して分離ユニット(2)の進行を阻害する。無理に引き出そうとすると、係止手段(71)や封印手段(72)が破損する。
また、本発明によれば、係合部材(25)の取り付け位置を調整することにより、封印手段(72)を破損することなく分離ユニット(2)を筐体(1)から引き出すことができる。例えば、係合部材(25)を収納部(21)の奥行き寸法の中程に設けた場合、収納部(21)が半分程度筐体(1)から露出する位置まで、分離ユニット(2)を前方に移動させることができる。これにより、筐体(1)の開口上部(13)が適宜開放され、内部にアクセス可能となるため、図柄表示手段や制御装置の点検やメンテナンスの度に封印を解いて、点検後に再び封印を行うという煩雑な作業の必要がない。
(図面の説明)
図1乃至図8は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1及び図2はスロットマシンの分解斜視図、図3乃至図5はスロットマシンの縦断面図、図6はスロットマシンの正面断面図である。また、図7は封印手段を、図8は基板ユニットをそれぞれ示す拡大斜視図である。
本実施の形態におけるスロットマシンSは、図1に示すように、大きく分けて、正面側に開口部11を有する筐体1、筐体1内部に着脱自在に設置される分離ユニット2、筐体1の開口部11を塞ぐ前扉3とから構成されている。そして、この前扉3は、分離ユニット2の正面側に形成され筐体1の開口上部13を塞ぐ前パネル30と、筐体1の開口下部14を閉塞可能かつ開閉自在に筐体1に取り付けられた下扉40とに分割されている。
筐体1は、図1に示すように、底板15及び側板16及び天板17及び裏板18からなる前面(遊技者と対峙する正面)側に開口する箱体であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が設けられている。また、底板15の上面には、電源ユニット4及びホッパーユニット5が設置固定されている。ここで、電源ユニット4は、特に図示しないが電源装置が内装されていると共に、ホール管理者が種々の設定を行うためのスイッチ等を有している。ホッパーユニット5は、遊技メダルを貯留すると共に払い出すためのものである。電源ユニット4及びホッパーユニット5は、いわゆる「面替え」に際し、必ずしも交換する必要のないものであり、遊技機交換時には設置されたままにしておけるようになっているものである。
なお、中板12には、正面側から背面側に向かってガイドスリット51が設けられており、天板17の正面側下面両端部には、正面に貫通孔を有するガイドプレート52が垂下形成されている。これらは、分離ユニット2の前後方向の移動をガイドするとともに、分離ユニット2支持するためのガイド装置50として機能するものであるが、詳細は後述する。
(分離ユニット2)
分離ユニット2は、筐体1の開口上部13を正面側から閉塞可能な板状の前パネル30と、前パネル30の裏面下側から背面側に向かって水平に延設された板状の底パネル21と、底パネル21の上面に固定されたリールユニット20及び基板ユニット24とから形成されている。
前パネル30は、図1及び図3に示すように、筐体1の開口上部13を正面側から閉塞可能な板状の蓋体であり、略中央部に回転リール23の図柄を正面側から視認可能な図柄表示窓31を有し、周囲に飾り部33が設けてある。また、図柄表示窓31の下方には、種々の表示を行うための表示装置32が設けられている。前記飾り部33は、内部にランプなどの発光体を設けた演出用の電飾として形成することができる。表示装置32は、7セグメントLEDやドットマトリックス、液晶表示装置などであり、遊技に関する表示を行うためのものである。なお、表示装置32としては、特に図示しないが、演出用の画像を表示するための液晶表示装置やCRTなどを有していてもよい。あるいは、音声表示装置としてスピーカを設けてもよい。
(底パネル21)
底パネル21は、前記前パネル30と一体形成又は取り付け固定された板部材であり、筐体1の開口上部13内に収納可能な収納部である。そしてこの底パネル21と、前パネル30とが、側面略L字型の基体を形成し(図3参照)、底パネル21の上面に、リールユニット20及び基板ユニット24が設置固定される。
フック25は、底パネル21の側面やや正面寄りに設けられており、図6に示すように、底パネル21の側面に固定され底パネル21の底面よりも下方に垂下する垂下片25bと、この垂下片25bの下端部に設けられた鉤部25aと、垂下片25bの上端部から横方向に張り出す張り出し部25cを有している。張り出し部25cにはローラ26が前後方向に回転可能に取り付けられている。そして、ローラ26を中板12の上面に接触させて分離ユニット2を開口上部13に収納したときには、垂下片25bが中板12に形成されたガイドスリット51から中板12の下方に突出しており、鉤部25aは中板12よりも下方に設けてあるキャッチクリップ80と係合可能となる。
なお、フック25の取り付け位置は、底パネル21の正面寄りに限られない。例えば底パネル21の奥行きのほぼ中央に設けてもよい(図9参照)。このような位置に取り付けることにより、後述するストッパー手段70の封印を解除せずに分離ユニット2を前方に引き出し可能な距離を長くすることができる。これにより、リールユニット20のメンテナンスなどが行いやすくなる。
リールユニット20は、箱状の支持枠に固定された3個の駆動モータ(図示せず)と、この駆動モータにそれぞれ軸着され、周囲に複数の図柄を表示した3個の回転リール23を有している。リールユニット20の背面には、図2に示すように、リールユニット20と、筐体1に設置されている電源ユニット4及びホッパーユニット5その他の内部装置とを電気的に接続するための、分離コネクタ62が設けられている。
(基板ユニット24)
基板ユニット24は、リールユニット20の背面側に設けられた基板収納部240(図8参照)に、CPU、ROM、RAMなどを有する制御基板を基板ケース内に封印固定して収納したものであり、スロットマシンSの制御装置として機能する。基板ユニット24には、少なくとも、主として遊技を制御するためのメイン基板24Aが設けられている。この他にも、遊技に付随する演出などを制御するためのサブ基板(特に図示せず)を設けても良い。そして、メイン基板24Aを変更することにより、スロットマシンSの遊技内容が変更され、基板ユニット24を回転リール23と一体で交換することにより、スロットマシンSを新しい機種に交換したのと同様に扱えるようになっている。
このように、メイン基板24Aを開口上部13から開口下部14に引き出して観ることができるので、メイン基板24Aの点検の際、分離ユニット2を筐体1から取り出す必要がない。なお、下扉40を開けて貫通孔21Aからメイン基板24Aに不正にアクセスできないよう、中板12の裏面などに貫通孔21Aを遮蔽するシャッターなどを設けると好適である。
なお、リールユニット20と基板ユニット24は、前パネル30の裏面に固定するようにしてもよい。要は、リールユニット20と基板ユニット24が、前パネル30の背面側に位置し、底パネル21を開口上部13に収納することにより筐体内部に納まるようになっていればよい。
下扉40は、筐体1の開口下部14を塞ぐための、前パネル30よりも幅厚の扉であり、筐体1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されているものである。
図1に示すように、下扉40の上部は、スロットマシンSを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、扉を閉じた時においては、前パネル30よりも前側に突出するようになっている。さらに、特に図示しないが、下扉40の上端部は、前パネル30の下端部を正面側から覆うようになっている。
前記操作部41としては、下扉40の上面右端に形成された段部にメダル投入口42、上面左側に設けられたベットスイッチ及び精算スイッチ、正面側にはスタートスイッチ及びストップスイッチが設けられている。なお、スタートスイッチ及びストップスイッチは、回転リール25の回転を開始及び停止させるためのものである。ベットスイッチは、貯留メダルをメダル投入に代えるためのものである。
さらに、図2に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの真贋を判断するためのメダルセレクター45が設けられている。また、下扉40の裏面において右側端部には、筐体1の側板16に設けられたヒンジ19と係合可能な下扉係合部46が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、下扉係合部46の対向側端部には、ロック機構7が設けられている。このロック機構7は、下扉40側に設けられた係止片が、特に図示しないが、筐体1の反ヒンジ側の側板16内側面に設けられた凸部に係止し、扉を閉めると自動的にロックされ、下扉40の正面側側端部に設けられた鍵穴44(図1参照)に所定の鍵を差し込んで回すと、ロックが解除されるようになっている。
ここで、ガイド装置50について詳述する。
ガイド装置50は、分離ユニット2の前後方向の移動をガイドするとともに、分離ユニット2を支持するためのものであり、ガイドスリット51、ガイドプレート52及びガイド突起22から構成されている。
ガイドスリット51は、図1に示すように、中板12の正面側から背面側に向かって形成された細長形状の貫通溝であり、分離ユニット2を開口上部13に収納する際、フック25の垂下片25bの位置と合致する場所に設けてある。そして、分離ユニット2を中板12に乗せて押入すると、垂下片25bがガイドスリット51の内部空間を後方に向かって移動するようになっている。また、ガイドスリット51の正面側には、ガイドスリット51の正面開口を塞ぐストッパー手段70が取り付けられている。これは、フック25の前方への移動を制限し分離ユニット2を手前側に引き出した適位置で停止させると共に、分離ユニット2を筐体1から抜き出した場合にはその痕跡を残し不正な交換を防止するためのものであるが、詳細は後述する。
ガイド突起22は、前パネル30の裏面から背面側に水平方向に突出する円柱状の棒であり、ガイドプレート52の丸孔に挿入されることによりガイドプレート52と係合するものである。そして、ガイド突起22は、図5に示すように、その先端が分離ユニット2の後端部よりも手前側であり、かつフック25がガイドスリット51の内部から出ている状態のときに、丸孔から抜けない長さを有している。従って、分離ユニット2を筐体1に収納する場合、分離ユニット2の後端部、例えば後ろ側のローラ26を中板12の上に載せた状態ではガイド突起22はガイドプレート52と係合せず、分離ユニット2を半分ほど開口上部13内に押し込んだとき、ガイド突起22とガイドプレート52とが係合する。また、ガイド突起22の先端部とガイドプレート52とが係合している状態(図5の状態)では、フック25はガイドスリット51の内部に入らず、分離ユニット2をさらに押入することにより、フック25がガイドスリット51に進入することとなる。すなわち、ガイド突起22及びガイドプレート52は、分離ユニット2の左右方向の移動を規制して分離ユニット2を適位置に誘導し、フック25が中板12の正面にぶつかることなくガイドスリット51に好適に進入可能とする役割を果たすものである。
なお、ガイド突起22の先端部に面取りを施したり半球状に形成したりして、ガイドプレート52の丸孔に入りやすくすると好適である。
次に、ストッパー手段70について詳述する。
ストッパー手段70は、図7に示すように、ガイドスリット51の正面開口を塞ぐように取り付けられる係止ブロック71と、係止ブロック71の底面と中板12の下面との境目に貼り付けられる封印シール72を有している。
係止ブロック71は、図7(A)に示すように、正面凸型のブロックであり、分離ユニット2の筐体1への装着後、凸部がガイドスリット51に嵌り込むように、中板12の下面に固定ネジ73により取り付けられる。また、係止ブロック71は、固定ネジ73を中心に手前側に回転可能であり、ガイドスリット51の内側方向からある程度の力がかかると、凸部がガイドスリット51から押し出される方向に回転する。従って、分離ユニット2を手前側に引き出した場合、ガイドスリット51内を手前側に移動するフック25の垂下片25bが係止ブロック71の背面に当接して分離ユニット2は一時停止し、さらに分離ユニット2を手前側に引き出せば、係止ブロック71が正面方向に回転してガイドスリット51の正面が開放される(図7(B)参照)。
なお、係止ブロック71は、分離ユニット2の交換ごとに取り替えるようにしてもよい。すなわち、分離ユニット2を筐体1から取り出す際には、固定ネジ73を外して係止ブロック71を中板12から分離させ、ガイドスリット51の正面開口を開放させてから手前に引き出すようにするものである。この場合には、封印シール72を、固定ネジ73の頭部を覆うように係止ブロック71に貼り付け、封印シール72を剥がさないとネジを外せないようにするとよい。このように形成すれば、フック25で係止ブロック71を回転させるために分離ユニット2を力一杯引き出す必要がない。
以上のように形成されたスロットマシンSについて、分離ユニット2の着脱の作業手順を説明する。
まず、筐体1に分離ユニット2を取り付ける場合には、下扉40を全開して開口部11を開放した状態で、中板12の正面側に分離ユニット2の背面側のローラ26を乗せ、奥方向に押入する。このとき、ガイドスリット51の正面開口は開放されている(係止ブロック71が取り外されているか、係止ブロック71がガイドスリット51の正面開口を開放する位置にセットされている(図7(B)参照))。そしてガイド突起22をガイドプレート52の貫通孔に挿入させ、さらに分離ユニット2を押すと、フック25がガイドスリット51の正面開口からスリット内に進入する(図4参照)。フック25がガイドスリット51の内部に進入したら、係止ブロック71を中板12の底面にネジ73で固定してガイドスリット51の正面開口を塞ぐ(図7(A)参照)。なお、係止ブロック71が中板12に回転自在に取り付けられている場合には、分離ユニット2を再奥まで押し込む前に(前パネル30の裏面と中板12の正面との間に間隙があるうちに)係止ブロック71を回転させ、ガイドスリット51の正面開口を塞ぐようにすればよい。
分離ユニット2が適位置に収納されたら、キャッチクリップ80とフック25とを係合させる。フック25により底パネル21が下方に引き寄せられることにより、中板12にローラ26が押しつけられ、同時にガイド突起22がガイドプレート52の丸孔に噛み合って係止される。そして、係止ブロック71と中板12との継ぎ目に封印シール72を貼り付ける。このようにして、分離ユニット2は、前パネル30が筐体1の開口上部13を正面側から閉塞した状態で、筐体1に封印固定されるものである。
ここで、本実施の形態に係るスロットマシンSは、分離ユニット2を筐体1に取り付けた後は、基本的に、筐体1の開口上部13を開放しない。すなわち、原則として、開口上部13内に収納されている基板などの内部装置には、手を触れられないようになっている。しかし、開口上部13を完全に密封状態にしてしまうと、メイン基板24Aの点検や、開店時などに回転リール23の図柄(出目)を揃えたりすることができなくなってしまうので都合が悪い。
このように、本実施の形態によれば、分離ユニット2を固定したら「上扉」にあたる前パネル30が原則として開かないように形成してあることから、内部装置をみだりに人目に晒すことが無く、ゴト行為がされにくい。また、メイン基板24Aを中板12よりも下方に引き出せるように形成してあり、最低限の距離分離ユニット2を引き出すことにより回転リール23には触れることができるようにしてあるので、点検やメンテナンスを行うこともできる。
(本発明の他の実施の形態)
上述の実施の形態では、基板ユニット24をリールユニット20の背面側に設けてあり、点検の便に鑑みメイン基板24Aを開口下部14側から引き出せるようにしてあったが、開口下部14にはホッパーユニット5などが設置してあるので、筐体1の奥にあるメイン基板24Aを点検するのは容易とはいえない。また、下扉40を解錠できれば、貫通孔12Aからワイヤを差し込むなどしてメイン基板24Aに悪戯をすることもできるので、ゴト対策上も好ましくない。
1 筐体 2 分離ユニット
3 前扉 4 電源ユニット
5 ホッパーユニット 7 ロック機構
10 固定装置 11 開口部
12 中板(支持手段) 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板 17 天板
18 裏板 19 ヒンジ
20 リールユニット 21 底パネル(収納部)
21A 貫通孔 21B 指挿入孔
22 ガイド突起 23 回転リール(図柄表示手段)
24 基板ユニット 24A メイン基板(制御装置)
25 フック(係合部材) 26 ローラ
30 前パネル(蓋体) 31 図柄表示窓
32 表示装置 33 飾り部
40 下扉 41 操作部
42 メダル投入口 43 メダル皿
44 鍵穴 45 メダルセレクター
46 下扉係合部
50 ガイド装置 51 ガイドスリット(空間)
52 ガイドプレート
60 コネクタ装置 61 筐体コネクタ
62 分離コネクタ 63 基板コネクタ
70 ストッパー手段 71 係止ブロック(係止手段)
72 封印シール(封印手段) 73 固定ネジ
80 キャッチクリップ(固定部)
Claims (2)
- 正面に開口部を有する筺体と、
複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な図柄表示手段と、
遊技機の作動を制御するための制御装置とを少なくとも有し、
少なくとも前記図柄表示手段及び制御装置を搭載した分離ユニットを、前記筐体に対 して着脱自在に形成した遊技機において、
前記分離ユニットは、
前記筐体の開口上部に収納可能な収納部、及びこの収納部の正面側に設けられ前記図柄表示手段の図柄を正面側から視認可能に形成された蓋体を有し、前記図柄表示手段及び制御装置を前記蓋体の背面側に配置して成り、
前記筐体に対して前後方向に移動自在に形成されているとともに、固定手段により前記筐体に固定され、前記収納部を筐体内の固定位置に収納固定した状態で、前記蓋体が前記開口上部を正面側から閉塞するものであり、
前記筐体に、前記分離ユニットの収納部を下方から支持する支持手段を設け、
前記固定手段として、前記収納部に設けられ前記支持手段に前記収納部を支持させた状態で前記支持手段よりも下方に突出する係合部材と、前記筐体の開口下部に設けられ前記係合部材と係合する固定部とを設け、
前記支持手段は、前記係合部材が前後に移動可能な空間を有し、その正面側には、前記係合部材が当接することにより前記分離ユニットの前方への移動を規制する係止手段が取り付けられ、
前記分離ユニットは、筐体内部の固定位置から、前記係合部材が前記係止手段と当接する位置まで、前方に移動可能に形成されていることを特徴とする遊技機。 - 前記支持手段と前記係止手段との間には、前記係止手段の解除により破損し一度破損すると修復不能に形成された封印手段を設け、
前記分離ユニットは、筐体内部の固定位置から、前記係合部材が前記係止手段と当接する位置まで、前記封印手段を破損させることなく前方に移動可能に形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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