JP4157020B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
そして、近年では、前扉を上下に二分割して、上扉と下扉とによって構成するものがある(例えば、特許文献1、図4、図5及び図6。)。かかる従来の技術において、上扉及び下扉には、本体キャビネットに固定するためのロック機構が形成されている。このロック機構は、上扉及び下扉の裏面側部に設けられた固定部及び可動部、本体キャビネット及び交換ユニットに設けられた突出片とから構成されている。ここで、上扉及び下扉のロック機構の構造は、基本的には同様であり、下扉のロック機構は、鍵穴に所定の鍵を差し込んで解錠するようになっているが、上扉のロック機構は下扉により開口下部を塞いだ状態では外側から解錠することができず、下扉が開いているときにロック解除可能となっている点が異なるものである。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、当該遊技機の周囲にいる者等に気づかれずに、目立たないように上扉を僅かに開いて、その隙間から上扉のロック機構を解除して、上扉を開け、開口上部の制御装置に対する不正操作が行われることを抑えることができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
また、ここで、ヒンジ(90)とは、いわゆる蝶番であって、両片から成り、一片は本体キャビネット(1)に固定し、他片は前扉(3)に固定して、開閉できるようにする金具である。もちろん、かかる蝶番でなくても、同様の効果を得るものであれば他の種類のものでも良いものである。
なお、ここで、「前記開口下部(14)を塞いだ状態で、」とは、下扉(40)が、開口下部(14)において、閉じた状態であることを意味する。すなわち、開口下部(14)が下扉(40)によって、塞がれている状態を意味する。
本発明は、下扉(40)は、開口下部(14)の左右のいずれか一方側のヒンジ(90)を軸として回転自在に取り付けられている。そして、上扉解錠操作部(82)を、開口下部(14)のヒンジ(90)側に設けている。この下扉(40)は、そのヒンジ(90)を回転の中心軸として回転動作するものであるため、下扉(40)を僅かに開いた隙間は、下扉(40)の左右方向のうち、ヒンジ(90)が形成されている位置とは左右反対側の方に形成される。したがって、ヒンジ(90)を回転の中心軸として、下扉(40)を僅かに開いたときの隙間は、ヒンジ(90)側とは最も離れた位置となる。このため、開口下部(14)のヒンジ(90)側とは左右反対側に僅かに開いた隙間から手を差し込むと、かかる隙間の近辺には簡単に手が届いても、反対側のヒンジ(90)側の上扉解錠操作部(82)にまで手を差し込むことは、容易ではなく、かかる状態で上扉解錠操作部(82)へ不正操作の作業をすることは容易ではない。
これにより、当該遊技機の周囲にいる者や、遊技ホールの管理者等に気づかれずに、目立たないように上扉(30)を僅かに開いて、その隙間から上扉解錠操作部(82)を操作して上扉(30)を開けて不正操作が行われることを抑えることができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
(作用)
本発明は、ヒンジ(90)を回転の中心として、下扉(40)を開閉動作をすると、カバー部材(100)も、かかるヒンジ(90)を回転の中心として、軌跡に沿って移動(回転)させることができる。これにより、カバー部材(100)の回転移動にともなう必要なスペースを最小のものにすることができる。すなわち、カバー部材(100)が、下扉(40)の開閉動作にともなって回転移動する際、周囲の他の部材等に衝突するようなことを回避することができる。
(請求項1)
請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、当該遊技機の周囲にいる者等に気づかれずに、目立たないように上扉を僅かに開いて、その隙間から上扉のロック機構を解除して、上扉を開け、開口上部の制御装置に対する不正操作が行われることを抑えることができるようにした遊技機を提供することができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、カバー部材の回転移動にともなって必要な移動スペースを最小のものにすることができるようにした遊技機を提供することができる。
(図面の説明)
図1乃至図8は、本発明の第一の実施の形態を示すものである。
図1及び図2は遊技機の分解斜視図、図3はカバー部材の外観斜視図、図4乃至図6は下扉の開閉動作に伴ってカバー部材と上扉解錠操作部との位置関係を示すものであって、図4は下扉により開口下部を塞いだ状態の概略平面図、図5は下扉を開き角度45度程度の半開き状態の概略平面図、図6は下扉を開き角度90度程度の略全開状態の概略平面図、図7は扉ロック機構の概略側面図、図8は上扉と下扉との開閉方向の概略斜視図をそれぞれ示すものである。
上記本体キャビネット1は、図1及び図2に示すように、底板15、底板15の左右から立設する側板16、側板16の上端同士を結ぶ天板17及びそれらの枠状の裏側を塞ぐ裏板18からなる正面側に開口する正面開口部11を有する筺体である。この本体キャビネット1の高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が渡してある。そして、この中板12の下面には電源ユニット4が設けられ、底板15には払い出し装置5が固定されている。
ここで、電源ユニット4は、中板12の下面に、取り付け板等を介して取り付けられており、特に図示しないが電源装置が内装されていると共に、遊技店側が種々の設定を行うためのスイッチ等、店操作部を有している。
また、側板16の正面左側の下部には、前記下扉40を係合させ、回転自在に支持するための本体係合部62が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
さらに、本体係合部62の対向側(右側)の側板16には、下扉40を閉めた際、下扉40をロックするための下部突出片69が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
本体キャビネット1の開口下部14には、下扉40の被案内部としてのローラー210である下扉用ローラー212を案内するための案内部としての下扉用ローラーガイド222が設けてある。具体的には、本体キャビネット1の開口下部14の向かって右側の側板16の内面下部には、下扉40の下扉用ローラー212を案内するためのローラーガイド220である下扉用ローラーガイド222が固定されている。この下扉用ローラーガイド222は、下扉用ローラー212からなる被案内部を本体キャビネット1の開口内部の前後方向に案内する案内部となるものである。なお、下扉用ローラーガイド222の手前側の先端は、下方に向かってカーブを描くように折り曲げられた折り曲げ部223が形成されている。この折り曲げ部223は、下扉用ローラー212が下扉用ローラーガイド222の上面へスムーズに乗り上げることができるように形成されているものである。
交換ユニット2は、種々の部品を設置あるいは固定するための支持体としての四角枠状の枠体21と、この枠体21に固定されたリールユニット20及び基板ユニット24とから形成されている。
ここで、リールユニット20は、周囲に複数の図柄を表示した複数の回転リール23と、特に図示しないが、回転リール23を回転させるための駆動手段としての駆動モータを有している。また、前記基板ユニット24は、回転リール23の停止位置を制御するための制御装置25を備えている。
さらに、枠体係合部64の対向側(向かって左側)の縦枠には、上扉30を閉めた際、上扉30をロックするための上部突出片65が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
交換ユニット2の枠体21の内部には、上扉30の被案内部(上扉用ローラー211)を案内するための案内部(上扉用ローラーガイド221)が形成されている。具体的には、上扉30には、上扉30の反ヒンジ90側の下部に位置して、回転可能なローラー210としての上扉用ローラー211が設けてある。そして、交換ユニット2の枠体21の左側下部には、上扉30の上扉用ローラー211を案内するための帯板状のローラーガイド220である上扉用ローラーガイド221(案内部)が固定されている。この上扉用ローラーガイド221は、上扉用ローラー211からなる被案内部を本体キャビネット1の開口上部13の内部に固定した交換ユニット2の前後方向に案内する案内部となるものである。なお、上扉用ローラーガイド221の手前側の先端は、下方に向かってカーブを描くように折り曲げられた折り曲げ部223が形成されている。この折り曲げ部223は、上扉用ローラー211が上扉用ローラーガイド221の上面へスムーズに乗り上げることができるように形成されているものである。
(上扉30と下扉40との継ぎ目)
本実施の形態に係る上扉30と、下扉40との継ぎ目は、下扉40の上部が上扉30の下部の手前側に重なるように形成している。これにより、下扉40を必ず開いた状態にしなければ、上扉30を開けることができない。したがって、上扉30を開ける際には、必ず、その前に下扉40を開けなれけばならず、下扉40が開口下部14を塞いだ状態では、上扉30のみを開けることはできないものとなる。これにより、抽選確率や、遊技のプログラム等の重要データを記憶させた制御装置25を、開口上部13に配置することで、かかる重要データへの不正操作を抑えることが可能となる。
(上扉30及び下扉40と、ヒンジ90との位置関係)
本実施の形態では、上扉ヒンジ部91を、本体キャビネット1の開口上部13内部の左右のうち、いずれか一方側に形成し、下扉ヒンジ部92を、本体キャビネット1の開口下部14内部の左右のうち、上扉ヒンジ部91を設けていない方に形成しているものである。
また、下扉ヒンジ部92を、本体キャビネット1の開口下部14内部の正面から向かって左側に形成している。更に、具体的には、この下扉ヒンジ部92は、本体キャビネット1の正面から見て向かって左側の側板16に固定された本体係合部62と、下扉40の下扉係合部63とを回転可能に組み合わせることにより、開口下部14内部の正面から見て向かって左側に形成されているものである。
(上扉30)
上扉30は、交換ユニット2の枠体21に回転自在かつロック可能に形成されている板状の扉である。そして、この上扉30は、枠体21に回転自在に設けられて、開口上部13を塞ぐものである。そして、上扉30は、略中央部に前記回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を有し、周囲に飾り部33を設けてある。そして、上扉30は、種々の表示を行うための表示装置32が設けられているものである。そして、上扉30の裏面上部の左右には、種々の音声を出力するためのスピーカ49が設けられている。
さらに、図1に示すように、上扉30には、前記枠体係合部64に係合可能な上扉係合部61が正面から見て向かって右側裏面の上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。そして、上扉係合部61の対向側であって、上扉30を正面から見て向かって左側の裏面には、ロック機構7としての上扉施錠手段8が設けられている。
上扉30は、正面から見て向かって右側に設けたヒンジ90を軸として回転自在に取り付けられているものである。このヒンジ90は、具体的には、上述した枠体係合部64と上扉係合部61とを縦方向の回転軸を中心として回転可能に組み合わせた上扉ヒンジ部91により形成されている。したがって、上扉30は、図8に示すように、正面から見て右側に設けた上扉ヒンジ部91を回転の中心軸として、向かって左側の端部が右側の方向へ所定角度(約90度程)開くように形成されている。
下扉40は、本体キャビネット1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、本体キャビネット1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されているものである。そして、下扉40は、本体キャビネット1に回転自在に設けられて、開口下部14を塞ぐことができるものである。
下扉40の上部は、スロットマシンを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、開口下部14を塞いだ状態においては、上扉30よりも前側に突出するようになっている。また、下部には払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け43が形成されており、下扉40の略中央部には、遊技内容その他の表示をするための前パネル50が嵌め込まれている。
なお、ベットスイッチとは、貯留メダルをメダル投入に代えるためのものであり、スタートスイッチ及びストップスイッチは、回転リール23の回転を開始及び停止させるためのものである。
また、下扉40の裏面には、前記本体係合部62と係合可能な下扉係合部63が上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。この本体係合部62と下扉係合部63とが回転可能に組み合わせられることにより、下扉40用のヒンジ90としての下扉ヒンジ部92が形成されるものである。すなわち、下扉40の正面から向かって左側に設けた下扉ヒンジ部92を回転の中心軸として、下扉40が回動可能に形成されるものである。
上記下扉40には、被案内部が設けてある。具体的には、下扉40の正面から向かって右側の下部の裏面側には、回転可能な転動部材であるローラー210としての下扉用ローラー212が回転可能に固定されている。この下扉用ローラー212は、下扉用ローラーガイド222により、前後方向に案内されるものである。
交換ユニット2の枠体係合部64は、特に図示していないが、枠体21の正面から向かって右側の縦枠から正面側に突出する張り出し部と、この張り出し部の先端に設けられたピンとからなり、縦枠に上下方向に一定の間隔を置いて並設されている。
一方、上扉30の裏面には、特に図示していないが、枠体係合部64のピンを差し込み可能なピン穴を有する上扉係合部61が、前記枠体係合部64に対応するように設けられている。これは、特に図示していないが、上扉係合部61のピン穴を枠体係合部64のピンに向かって下方向から挿入すると、ピン孔の周囲が、ピンの段差部分に引っかかり、上扉係合部61と枠体係合部64とが回転自在に係合されるものである。
次に、ロック機構7の詳細を、図7に基づき説明する。
ロック機構7は、上扉30をロックするための上扉施錠手段8と、下扉40をロックするための下扉施錠手段9とを備えている。これらのロック機構7は、上扉30及び下扉40の裏面側部に設けられた固定部70、可動部80、本体キャビネット1及び交換ユニット2に設けられた上部突出片65又は下部突出片69等から構成されている。ここで、上扉施錠手段8と下扉施錠手段9との構造は、基本的には同様であり、下扉施錠手段9は、鍵穴44に所定の鍵を差し込んで可動部80を下に移動させることにより解錠するようになっているが、上扉施錠手段8は下扉40により開口下部14を塞いだ状態では外側から解錠することができず、下扉40が開いているときに、上扉解錠操作部82を下側に引っ張って可動部80を下に移動させることによりロック解除可能となっている点が異なるものである。ここでは、上扉施錠手段8について詳述する。
ここで、上部突出片65は、枠体21ではなく、本体キャビネット1に設けることもできる。しかし、上部突出片65を本体キャビネット1に設けると、上扉30は、交換ユニット2の枠体21の枠体係合部64に取り付けられていることから、交換ユニット2の交換に伴い上扉30の上扉施錠手段8と本体キャビネット1の突出片とに微妙なズレが生じることもあり得る。これはロック部のがたつきの原因となり、このようにがたつきのある扉は工具などを使用して外部からこじ開けられないとも限らない。従って、確実にロックされるために、枠体係合部64が交換ユニット2に固定されている場合は、上部突出片65は交換ユニット2の枠体21に設けるのが望ましいのである。もちろん、枠体係合部64及び上部突出片65のいずれも、交換ユニット2ではなく、本体キャビネット1に固定するようにしても良いものである。
そして、可動部80には、斜辺81aと溝部81bを有する係止片81が二つ設けられており、前記溝部81bに上部突出片65が引っかかり、かつ前記バネ72が可動部80を上方向に引っ張っているので、上扉30と交換ユニット2とがロックされた状態となっているものである。
以上のように形成されている上扉30と交換ユニット2は、交換ユニット2を本体キャビネット1に収納し固定した状態で上扉30を閉めると、本体キャビネット1の開口上部13を塞ぐことができ、同時にロックされて開口上部13を施錠することができる。
上記ローラー210は、全体形状が略円板状であって、回転軸を中心として、回転可能に形成されている転動部材である。なお、このローラー210は、上下方向に可動することはなく、上扉30又は下扉40の裏面の予め設定された所定の上下方向の位置に固定されているものである。
上記ローラー210は、その取り付け位置により、以下の2つに分類される。
(1)上扉用ローラー211
(2)下扉用ローラー212
なお、ローラー210は、上記の二つに限定されるものではない。さらに、前扉3が3つ以上に分割されているような場合は、それに対応する個数、形成するようにしても良いものである。
上記上扉用ローラー211は、図1に示すように、上扉30の正面から向かって左側の下部の裏面側に固定されているローラー210である。
(下扉用ローラー212)
上記下扉用ローラー212は、図1に示すように、下扉40の正面から向かって右側の下部の裏面側に固定されているローラー210である。
(ローラーガイド220)
上記ローラーガイド220は、上扉30又は下扉40の開閉方向に沿ってローラー210を案内するとともに支持可能に形成されている滑動部材である。上記ローラーガイド220は、前記ローラー210が転がり可能な金属細片の接触表面をフッ素樹脂によりコーティングしているものである。そして、ローラーガイド220の前面側には、下方に向かって僅かに折り曲げられた折り曲げ部223が形成されている。この折り曲げ部223は、ローラー210をローラーガイド220の上面に滑らかに導くためのものである。すなわち、上扉30又は下扉40により開口上部13又は開口下部14を塞ぐ際、先ず、ローラー210が折り曲げ部223に当接し、その後、ローラー210が折り曲げ部223の上面を転がりながら、ローラーガイド220本体の上面まで案内されるものである。
(1)上扉用ローラーガイド221
(2)下扉用ローラーガイド222
なお、ローラーガイド220は、上記の二つに限定されるものではない。さらに、前扉3が3つ以上に分割されているような場合は、それに対応する個数、形成するようにしても良いものである。
(上扉用ローラーガイド221)
上記上扉用ローラーガイド221は、上扉用ローラー211を案内するためのものであって、交換ユニット2の枠体21の内部に設けてあるものである。具体的には、図1に示すように、上扉用ローラーガイド221は、交換ユニット2の枠体21の向かって左側の下部の前後方向に長尺方向が設定されるように固定されている。そして、上扉用ローラーガイド221は、上扉30の開閉方向に沿って上扉用ローラー211を案内するとともに支持可能に形成されている。
また、上扉用ローラーガイド221は、上扉用ローラー211を案内するとともに支持している。このため、上扉用ローラー211を有する上扉30を、上扉用ローラーガイド221を有する交換ユニット2の上下方向の適正位置に配置することができる。これにより、上扉用ローラー211を上扉用ローラーガイド221に載せるだけで、上扉30の上下方向の位置決め作業を終了させることができる。これらにより、上扉30の取付作業や、その後の開閉作業を確実且つ容易に行うことができる。
上記下扉用ローラーガイド222は、下扉用ローラー212を案内するためのものであって、本体キャビネット1の開口下部14の内部に設けてあるものである。具体的には、図1に示すように、下扉用ローラーガイド222は、本体キャビネット1の開口下部14の向かって右側の側板16の内面下部に固定されている。そして、下扉用ローラーガイド222は、下扉40の開閉方向に沿って下扉用ローラー212を案内するとともに支持可能に形成されている。
本実施の形態によれば、下扉40の下部に固定された下扉用ローラー212が、本体キャビネット1の内面に形成された下扉用ローラーガイド222の上を転がりながら移動することができる。このため、下扉40により本体キャビネット1の中板12の下側の開口下部14を開閉する際、下扉40と本体キャビネット1との間の摩擦抵抗を抑えることができ、スムーズに下扉40を開方向又は閉方向に移動させることができる。
(カバー部材100)
上記カバー部材100は、下扉40により開口下部14を塞いだ状態で、下扉40の背面から上扉解錠操作部82の周囲を回りこんで覆うように開口下部14の横方向に向かって延設されているものである。
具体的には、カバー部材100は、図1に示すように、下扉40の正面から向かって左側上部の裏面側に固定されているものである。図3に示すように、このカバー部材100は、全体形状が、有底円筒状のコップを中心軸から4分の1に切り取ったような形状である。そして、このカバー部材100は、下扉40の正面から向かって左側の上部の裏面に固定される平板状の平板部103と、この平板部103の下端から本体キャビネット1側に向かって水平方向に延設された全体形状が扇状の扇状底部102と、平板部103の縦方向端部から扇状底部102の外周に沿って円筒状の4分の1に切り取られた円筒側面部104とを備えている。そして、このカバー部材100の側方側には、外側に向かって開口する側方開口部101が形成されている。また、このカバー部材100の上方側には、上方に向かって開口する上方開口部105が形成されている。
図4は、上扉30及び下扉40の両方により正面開口部11を塞いだ状態の概略平面図である。このカバー部材100は、図4に示すように、前扉3により正面開口部11を塞いだ状態で、上扉施錠手段8の上扉解錠操作部82の周囲を取り囲んで覆うような位置に取り付けられている。図4に示すように、前扉3により正面開口部11を塞いだ状態においては、カバー部材100の側方開口部101が本体キャビネット1の側板16側に臨んでいる。このため、結果として、側方開口部101は側板16により塞がれている。また、上方開口部105は、中板12により奥側が塞がれ、上扉30の下端面により、手前側が塞がれる。これにより、カバー部材100の内部は、略完全に外部から独立した空間となっている。これにより、上扉解錠操作部82が外部から侵入した針金等によって、操作されることを防止することができるものである。
本実施の形態は、下扉40を開口下部14の正面から向かって左側のヒンジ90を軸として回転自在に取り付けられている。そして、上扉解錠操作部82を、開口下部14のヒンジ90側、すなわち、正面から向かって左側の開口下部14に設けている。この下扉40は、そのヒンジ90を回転の中心軸として回転動作するものである。このため、図5に示すように、下扉40を、45度程度に僅かに開いた半開き状態の隙間は、開口下部14のヒンジ90が形成されている左側の位置とは反対側の右側に形成される。したがって、ヒンジ90を回転の中心軸として、下扉40を僅かに開いたときの隙間は、左側のヒンジ90側とは最も離れた右側の位置となる。このため、開口下部14のヒンジ90側(左側)とは反対側(右側)に半開き状態に開いた隙間から手を差し込むと、かかる隙間の近辺の右側には簡単に手が届いても、反対側のヒンジ90側、すなわち左側の上扉解錠操作部82にまで手を差し込むことは、容易ではなく、かかる状態で上扉解錠操作部82を操作して不正操作の作業をすることは容易ではない。
そして、カバー部材100が、下扉40により開口下部14を塞いだ状態で、下扉40の背面から上扉解錠操作部82の周囲を回り込んで覆うように開口下部14の横方向に向かって延設されている。このため、周囲から手や針金等の異物等を差し込んで、上扉解錠操作部82を操作しようとしても、上扉解錠操作部82の周囲のカバー部材100が邪魔をして、上扉解錠操作部82への外部からの不正操作を防止することができる。
また、下扉40を、ヒンジ90を回転の中心として開閉動作をすると、カバー部材100も、かかるヒンジ90を回転の中心として、回転移動させることができる。これにより、カバー部材100の回転移動にともなう必要なスペースを最小のものにすることができる。すなわち、カバー部材100が、下扉40の開閉動作にともなって回転移動する際、周囲の他の部材等に衝突するようなことを回避することができる。
以上のように構成された分離型の遊技機Sについて、遊技内容変更のための台交換は、以下のように行うことができる。
第一に、交換ユニット2のみを取り替えることができる。すなわち、下扉40を解錠してから、下扉40を90度程度まで全開状態にして、上扉解錠操作部82を下方に引っ張って、上扉30の上扉施錠手段8のロックを解除する。そして、上扉30を開いて上方向に持ち上げ上扉ヒンジ部91を外し、枠体21から上扉30を取り外す。しかる後、固定装置10を外し交換ユニット2を取り出す。そして新たな交換ユニット2を本体キャビネット1に取り付け、先ほど外した上扉30を取り付けるものである。このような交換によれば、スロットマシンの外観をいっさい変えることなく遊技内容を変更することができる。
第三に、上扉30、交換ユニット2及び前パネル50のみを取り替えることができる。すなわち、上記した手順に加え、下扉40から前パネル50を取り外し、新たな前パネル50を取り付けるものである。このような交換によれば、外観上、上扉30及び前パネル50が変わることにより、最低限のパーツ交換であたかも全く異なるスロットマシンをホールに配置したような効果が得られる。
(第二の実施の形態)
図9及び図10は、本発明の第二の実施の形態であって、図9は上扉の上扉施錠手段及び上扉解錠操作部の概略斜視図、図10は上扉と下扉との開閉方向の概略図をそれぞれ示す。
一方、本実施の形態では、上扉30の上扉ヒンジ部91が正面から向かって左側に形成され、下扉40の下扉ヒンジ部92も、正面から向かって左側に形成されている。すなわち、上扉ヒンジ部91と下扉ヒンジ部92とは、いずれも同じ正面から向かって左側に形成されているものである。
そして、上扉施錠手段8は、上扉30の正面から向かって右側に配置されている。また、特に図示しないが、かかる上扉施錠手段8の可動部80からの係止片81が係止する上部突出片65は、係止片81と整合するように、交換ユニット2の枠体21の正面から向かって右側に形成されているものである。
そして、上扉施錠手段8の下部から横方向に延びる連結棒84が形成されてあり、かかる連結棒84の先端は、上扉30の正面から向かって左側の下部にまで延設されているものである。そして、かかる連結棒84の先端から下方に向かって上扉解錠操作部82が、開口下部14に向かって延設されている。この上扉解錠操作部82は、第一の実施の形態と同様に、カバー部材100の内部にまで達しているものである。かかる上扉解錠操作部82を下方に引っ張ることにより、連結棒84を介して、上扉施錠手段8の可動部80を下方に向かって引っ張ることができ、上扉30のロックを解除することができるものである。そして、上扉解錠操作部82は、第一の実施の形態と同様にカバー部材100の内部に位置しているため、本実施の形態においても、第一の実施の形態で説明したような不正操作の防止効果を、同様に得ることができる。
2 交換ユニット 3 前扉
4 電源装置 5 払い出し装置
7 ロック機構 8 上扉施錠手段
9 下扉施錠手段 10 固定装置
11 正面開口部 12 中板
13 開口上部 14 開口下部
15 底板 16 側板
17 天板 18 裏板
20 リールユニット 21 枠体
23 回転リール 24 基板ユニット
25 制御装置 26 基板ケース
30 上扉 31 表示窓
32 表示装置 33 飾り部
34 フック 40 下扉
41 操作部 42 メダル投入口
43 メダル受け 44 鍵穴
48 メダルセレクター 49 スピーカー
50 前パネル 61 上扉係合部
62 本体係合部 63 下扉係合部
64 枠体係合部 65 上部突出片
69 下部突出片 70 固定部
71 ストッパー 72 ばね
73 ピン 80 可動部
81 係止片 81a 斜辺
81b 溝部 82 上扉解錠操作部
83 段部 84 連結棒
90 ヒンジ 91 上扉ヒンジ部
92 下扉ヒンジ部 100 カバー部材
101 側方開口部 102 扇状底部
103 平板部 104 円筒側面部
105 上方開口部 110 当接部
210 ローラー 211 上扉用ローラー
212 下扉用ローラー 220 ローラーガイド
221 上扉用ローラーガイド 222 下扉用ローラーガイド
223 折り曲げ部
Claims (2)
- 正面側に開口する正面開口部を有する本体キャビネットと、
前記本体キャビネットの前記正面開口部を上下に仕切って、前記正面開口部の上側の開口上部及び前記正面開口部の下側の開口下部の上下に2分割する中板と、
回転自在に設けられて、前記正面開口部を塞ぐ前扉と、
複数の図柄が表示された回転リール及びこの回転リールを回転させるための駆動手段を有するリールユニットと、
前記回転リールの停止位置を制御するための制御装置とを備えた遊技機において、
前記前扉は、
回転自在に設けられて、前記開口上部を塞ぐ上扉と、
前記本体キャビネットの前記開口下部の左右のいずれか一方側のヒンジを軸として回転自在に取り付けられて、前記開口下部を塞ぐ下扉とを備え、
前記上扉は、前記本体キャビネットの前記開口上部を塞いだ状態で施錠可能な上扉施錠手段を備え、
前記上扉施錠手段は、前記開口下部の手前側から操作することにより解錠可能な上扉解錠操作部を備え、
前記上扉解錠操作部を、前記開口下部のヒンジ側に設け、
前記下扉の前記ヒンジ側には、前記開口下部を塞いだ状態で、前記下扉の背面から前記上扉解錠操作部の周囲を回り込んで覆うように前記開口下部の横方向に向かって延設されたカバー部材を設け、
前記ヒンジを回転の軸として、前記下扉を手前側に開くと、前記上扉解錠操作部の周囲を覆っていた前記カバー部材も前記下扉と一緒に、手前側へ回転移動して、前記上扉解錠操作部の操作が可能となり、
前記下扉を閉じると、前記カバー部材が前記上扉解錠操作部の周囲を回り込んで覆って、前記上扉解錠操作部の操作が不可能となるように形成されていることを特徴とする遊技機。 - 前記カバー部材は、前記下扉の背面側から、前記開口下部のヒンジを中心軸とした円筒状の一部であって、
その横断面形状が前記下扉の背面から90度の円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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