JP4227878B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
ここで、各回転リールに表示される図柄は、遊技内容と密接に関わるものであり、遊技内容が変更されれば図柄のデザインやその配列も変更される。一般に、スロットマシンなどにおいては、遊技内容が変更されるまでの期間は2〜6か月と、モータなどの耐用年数よりも遙かに短いので、いわゆる「面替え」で撤去された遊技機のリールユニットは、再生工場にてリールテープのみ貼り替えて再利用される事が多い。このようにリールテープの貼り替えを行う場合には、ユニット枠からリール支持板を取り外し、駆動装置に固定された回転リールを取り外さなければならなかった。また、遊技場において、リールユニットの保守点検をしようとする場合にも、上記のような作業を行う必要があるが、ユニット枠を筐体内に固定したまま任意の回転リールのみを取り外すことは困難で、かかる作業は専門の業者に頼まざるを得なかった。
一方、「面替え」時の遊技機交換作業の軽減と費用の削減、資源の有効利用の観点から、遊技内容変更に最低限必要な構成部品のみ交換可能に形成した分離型スロットマシンが考案されている(特許文献2参照)。この分離型スロットマシンは、リールユニット及び主基板を交換ユニットとして一体的に筐体から着脱自在に形成してあるが、交換部分に占めるリールユニットの容量、重量が大きいにもかかわらず、リールユニットで実質的に交換が必要なのはリールテープのみであり、改善が求められている。
また、分離型スロットマシンにおいて、最も交換部品を少なくするには、リールユニットを筐体に固定したままリールテープのみ遊技場で交換可能に形成することが考えられるが、リールテープの貼り付けは図柄とインデックスを合わせるなどの細かい作業が必要となるので、現場で交換するのは適当でない。そのため、回転リールのみを遊技場で交換可能にするのが望ましい。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明は、回転リールと駆動装置の駆動軸とを確実に固定できると同時に、回転リールを駆動装置から容易に取り外すことができ、かつ容易に取り付けることができるリール装置を備えた遊技機を提供することを目的とする。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、回転リールを交換する際にリール支持板の動きを補助するとともに、リール支持板を取り付けた状態でリール支持板を確実に固定し、さらに回転リールの着脱作業を容易にすることができる遊技機を提供することを目的とする。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、
駆動軸を有し、かつ支持体に固定される駆動装置(70)と、前記駆動装置(70)の駆動軸(71)と嵌合可能な軸孔(25)を有する軸着部(23)と、この軸着部に連結部(例えばスポーク(28))を介して連結され、前記軸着部(23)と共に回転する円筒状のドラム(22)とを有する回転リール(20)と、を少なくとも備えるリール装置を備えた遊技機に係る。
前記軸着部(23)には、駆動装置(70)の駆動軸(71)を嵌合可能な軸孔(25)が設けてあり、軸孔(25)と駆動軸(71)との係合により、回転リール(20)を駆動装置(70)に取り付けられるようになっている。なお、軸孔(25)は、駆動軸(71)の全部又は一部を貫通可能であってもよいし、駆動軸(71)が貫通はしないが挿入可能となっているものでもよい。
そして本発明は、前記駆動軸(71)及び前記軸着部(23)に、前記駆動軸(71)の回転を前記回転リール(20)に確実に伝達するための回転固定手段を設け、前記回転固定手段として、前記軸着部(23)の前記軸孔(25)の周囲に設けられて前記駆動装置(70)側から反駆動装置(70)側に貫通する貫通溝(26a)及び前記貫通溝と直交し前記軸着部の反駆動装置側のみに開口する係止溝(26b)を有する十字溝(26)と、前記駆動軸(71)の先端に設け、前記貫通溝(26a)を介して前記軸着部(23)の反駆動装置(70)側に貫通させ、その後前記係止溝(26b)に位置するように回転させた後、前記係止溝(26b)中に嵌め込ませる張り出しピン(72)とを備え、前記軸着部の反駆動装置側に、前記回転リール(20)の固定時に前記張り出しピンが前記係止溝から脱落しないように係止溝外部を覆い隠す位置と、回転リール着脱時に張り出しピンを係止溝から外すために前記係止溝外部を覆い隠す位置から移動させた位置とのいずれかの位置とさせることができるつまみ部材を設け、前記回転リールを、前記駆動軸に固定及び着脱を自在としたことを特徴とする。
そして、回転リール(20)を駆動軸(71)から引き抜くとき又は回転リール(20)を駆動軸(71)に取り付けるときの手掛かりとなる「つまみ部材」に、「軸固定手段」又は「回転固定手段」としての機能をもたせたものである。
ここで、「つまみ部材」は、回転リール(20)の着脱時に前記軸着部(23)から突出又は起立可能に形成されている。すなわち、回転リール(20)が駆動軸(71)に固定されているときには、「つまみ部材」は軸着部(23)の内部や表面近くにあり、回転リール(20)を駆動軸(71)から取り外すとき又は駆動軸(71)に取り付けるときには、軸着部(23)から外側に突出させて指などで摘んで回転リール(20)を回転させたり軸方向の移動をさせたりできるようになっているものである。具体的には、円柱状の軸着部(23)の反駆動装置側の平面部にヒンジなどを介して回動自在に取り付けられた脱着用レバー(24)や、円柱状の軸着部(23)の反駆動装置側の円柱面に形成された貫通孔に貫通可能な係止ピン(75)などを含む。ただ、「つまみ部材」は、作業中の紛失や落下防止の観点より、軸着部(23)から分離しないように取り付けられているのが望ましい。また、回転リール(20)の回転に支障をきたさないよう、回転中心付近に設けたり、重心が偏らない構成とするのが望ましい。
そして、この「つまみ部材」は、回転リール(20)と駆動軸(71)の固定時には、軸着部(23)と駆動軸(71)との係合が外れないように係止することができるようになっている。すなわち「つまみ部材」は、「つまみ」としての機能だけでなく、「軸固定手段」としての機能、あるいは「回転固定手段」としての機能、もしくは「回転固定手段」及び「軸固定手段」の双方の機能を有するものでもある。具体的には、例えば、軸着部(23)の反駆動装置側で係止されている駆動軸(71)の張り出しピン(72)が、係止溝(26b)から抜け出ててしまわないように反駆動装置側から閉塞可能な蓋状の部材や、軸孔(25)から反駆動装置側に貫通して突出した駆動軸(71)の先端を引っ掛けて固定することができるリング状の部材とすることができる。
そして、この「つまみ部材」は、回転リール(20)と駆動軸(71)の固定時には、軸着部(23)と駆動軸(71)との係合が外れないように係止することができるようになっている。すなわち「つまみ部材」は、「つまみ」としての機能だけでなく、「軸固定手段」としての機能、あるいは「回転固定手段」としての機能、もしくは「回転固定手段」及び「軸固定手段」の双方の機能を有するものでもある。具体的には、例えば、軸着部(23)の反駆動装置側で係止されている駆動軸(71)の張り出しピン(72)が、係止溝(26b)から抜け出ててしまわないように反駆動装置側から閉塞可能な蓋状の部材や、軸孔(25)から反駆動装置側に貫通して突出した駆動軸(71)の先端を引っ掛けて固定することができるリング状の部材とすることができる。
本発明に係るリール装置から回転リール(20)を取り外す場合には、まず、つまみ部材を起こし、回転リールを適宜駆動装置(70)側に移動させて、係止溝(26b)から張り出しピン72を外側に突出させた後90度回転させる。その後に、張り出しピン(72)を貫通溝(26a)に挿入して、つまみ部材をつまんだまま回転リール(20)を反駆動装置(70)側に移動させると、回転リール(20)を手前側に取り出すことができる。
(特徴点)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、支持体としての複数のリール支持板を取り付け可能なユニット枠(50)を有し、前記ユニット枠(50)に前記リール装置を取り付けたリールユニット(2)を備え、前記複数のリール支持板は、第1のリール支持板(51)と、第2のリール支持板(52)とを備え、前記第1のリール支持板(51)は前記ユニット枠(50)に固定し、前記第2のリール支持板(52)は、前記ユニット枠の前方下端部に設けた軸支部を介して前後方向に回動可能に取り付け、少なくとも1つの前記第1のリール支持板(51)に固定された前記駆動装置(70)に軸着された前記回転リール(20)は、前記第1のリール支持板(51)の前記回転リール(20)を前記駆動軸(71)の軸心に沿って外せる方向に位置する前記第2のリール支持板(52)を手前に回動させた状態においてのみ、着脱自在に形成したことを特徴とする。
本発明に係るリールユニット(2)から回転リール(20)を取り外す場合には、まず第2のリール支持板(52)を手前側に引き出す。すると、第2のリール支持板(52)は「軸支部」を中心に回動し、第2のリール支持板(52)に固定された駆動装置(70)及び回転リール(20)がユニット枠(50)から露出する。
そして、第2のリール支持板を回動させたことにより生じる空間を利用して、第1のリール支持板(51)に固定された回転リール(20)を、この第1のリール支持板(51)に固定された駆動軸(70)の軸心に沿って取り外すことができる。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
この「固定手段」と、前記「ガイド部」の双方により、リール支持板(52)をユニット枠(50)に確実に固定し、駆動装置(70)の振動などで騒音が発生しないようになっている。
(作用)
本発明によれば、ガイド部によってリール支持板を回動させることを補助し、ガイド部及び固定手段によってリール支持板を取り付けた状態でリール支持板を確実に固定することができる。さらにストッパーと係止部とによってリール支持板を手前に回動させた状態でリール支持板の回動が停止させられるように形成し、回転リールの着脱作業を容易にすることができる。
(請求項1)
請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、回転リールと駆動装置の駆動軸とを確実に固定できると同時に、回転リールを駆動装置から容易に取り外すことができ、かつ容易に取り付けることができるリール装置を提供することができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
(請求項3)
請求3記載の発明によれば、上記した請求項2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、回転リールを交換する際にリール支持板の動きを補助するとともに、リール支持板を取り付けた状態でリール支持板を確実に固定し、さらに回転リールの着脱作業を容易にすることができる遊技機を提供することができる。
(第一の実施の形態)
(図面の説明)
図1乃至図14は、本発明の第一の実施の形態を示すものである。
図1及び図2はスロットマシンSの分解斜視図、図3及び図4はリールユニット2の斜視図、図5はリールユニット2の縦断面図、図6は筐体1の縦断面図である。また、図7及び図11はリールユニット2とリール支持板52との係合部58を示す断面図、図8及び図9はユニット枠50及びリール支持板52を示す分解斜視図である。また、図10はリールユニット2の他の例を示す図、図12はリールユニット2の正断面図、図13及び図14は回転リール20の軸着部23を示す斜視図である。
(筐体1)
筐体1は、底板15及び側板16及び天板17及び裏板18からなる正面側に開口する箱であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が設けられている。そして、この中板12の下面には電源ユニット4が設けられ、底板15にはホッパーユニット5が設置されている。
上記電源ユニット4及びホッパーユニット5は、遊技機交換に際し、必ずしも交換する必要のないものであり、いわゆる面替え時には設置されたままにしておけるようになっているものである。
なお、本実施の形態においては、メダルを貯留すると共にメダルを払い出す払い出し装置としてホッパーユニット5を有するスロットマシンとしたが、遊技メダルを払い出すことのできる装置であれば、ホッパーユニット5以外の装置が代わりに設けられていてもよい。
裏板18には、基板ユニット10を筐体内に設置するための基板取り付け枠60と、筐体1の開口下部14と開口上部13とに設置されている内部装置を電気的に接続するためのハーネスが収納されたハーネスカバー80が配置されている。
(リールユニット2)
リールユニット2は、図3及び図4に示すように、ユニット枠50と、三個の駆動装置70にそれぞれ軸着された三個の回転リール20からなり、回転リール20及び駆動装置70をユニット枠50に固定設置するためのリール支持板51,52を有している。そして、中央に設置されるリール支持板52は、ヒンジ55を中心に手前側に回動自在に形成されていると共に、各回転リール20は、各駆動装置70から着脱自在となっている。
ユニット枠50は、図3に示すように、正面及び側面が開口する断面略コ字状の薄板部材より成る枠体であり、上板50Aと底板50Bの間に、二枚のリール支持板51が縦方向に固定されている。このリール支持板51は、板面略中央部に駆動装置70が取り付けられており、一のリール支持板51は駆動装置70を左側に配置し、ユニット枠50の左側開口部を塞ぐように固定されている。他の一のリール支持板51は駆動装置70を左側に配置し、ユニット枠50の右側開口部よりほぼ三分の一程度内側に位置するよう固定されている。
また、二枚のリール支持板51の中間部分には、上板50Aから垂下するガイド部53が形成されており、ガイド部53に対応する底板50Bには、軸支部としてのヒンジ55が取り付けられている。ここで、ガイド部53は、図5及び図8に示すように、ユニット枠50の上板50Aの正面側から背板50Cにわたって前後方向に設けられた垂下片であり、その下端部には、ヒンジ55を中心とする円弧状のガイド溝53aが形成されている。ガイド溝53aの断面形状は、図5におけるI−I線断面を表す図7(A)に示したようになっている。
駆動装置70は、リール支持板51,52に取り付けられたステッピングモータであり、モータ本体から駆動軸71が突出している。そして、この駆動軸71の先端部には、回転リール20を着脱自在に保持するためのリール係止手段7が設けられているが、これについては後述する。
(回転リール20)
回転リール20は、ドラム22にリールテープ21を貼付した円筒形の回転体であり、駆動装置70の駆動軸71に軸着され、図4に示すように、円筒面を正面側にして、ユニット枠50に縦に三個並列して設置されるものである。
(リール係止手段7)
リール係止手段7は、駆動軸71に回転リール20を固定すると共に、駆動軸71から回転リール20をワンタッチで取り外し可能とするためのものであり、具体的には、図13に示すように、駆動軸71に設けられた張り出しピン72と、回転リール20の軸着部23に設けられた十字溝26及び脱着用レバー24からなる。
ところで、リール係止手段7としては、上記形態に限られない。例えば図14に示すような構成とすることもできる。すなわち、図14(A)に示すように、駆動軸71の先端部には、つば状のフランジ73と、フランジ73よりも先端側の軸周にわたって溝74を設け、軸着部23の軸孔25には、軸着部23の外側面寄りに軸孔25よりも大きい内径を形成する段部27を設け、さらに、脱着用レバー24には駆動軸71を貫通可能な開口部を設ける。そして、この段部27にフランジ73を係止させて駆動軸71が軸孔25から抜け出て回転リール20が駆動装置70側に移動してしまうのを防ぐと共に、脱着用レバー24を倒して駆動軸71の溝74に引っ掛ける(図14(B)参照)ことにより、軸着部23と駆動軸71との係合が外れないようにしたものである。この場合、脱着用レバー24を弾力性のある部材で形成し、溝74に引っ掛けたとき駆動軸71の軸直方向に適度な引張力を与えるようにすると、軸着部23と駆動軸71をより効果的に係止することができる。このように形成した場合には、フランジ73と段部27は軸固定手段として機能し、脱着用レバー24と溝74は回転固定手段として機能するものとなる。
なお、この図14及び図18(B)に示したリール保持手段は、本願発明に対して参考例として示したものである。
(回転リール20の脱着)
以上のように形成されたリールユニット2において、回転リール20を取り外す場合について説明する。
中央の回転リール20を取り外す場合には、まず、リール支持板52の係合爪54を上方に持ち上げて係合突起56との係合を解除し、それからリール支持板52の上部を手前側に引っ張って、リール支持板52をヒンジ55を中心に前方に回動させる。このとき、リール支持板52の係合片52aがガイド部53のガイド溝53aに沿って摺動するので、回動中にリール支持板52が左右にぶれることがない。リール支持板52を手前に引き出すことにより、図6に示すように、回転リール20がユニット枠50から外に露出する。そこで、リール支持板52を適当な位置に手で固定させておいて、上述した手順で回転リール20を取り外す。 左側の回転リール20を取り外す場合には、まずリール支持板52を上述した手順で手前に引き出してから、回転リール20を右方向に移動させ、駆動軸71と軸着部23との係合を解除して手前側に取り出せばよい。すなわち、リール支持板52を手前側に引き出すことにより、回転リール20の右側には十分な空間が生じるので、容易に回転リール20を取り外すことができるのである(図12参照)。
リール支持板52を元の位置に戻す場合には、リール支持板52を上方向に回動させ、係合片52aの後端部をガイド溝53aに係合させて押し込めば、ガイド溝53aがリール支持板52を適正位置にガイドする。そして、係合爪54が係合突起56に当接したら、そのまま奥方向に押圧することにより、係合爪54が弾性変形して係合突起56に係合し、リール支持板52がユニット枠50に固定される。
(リールユニット2の他の例)
上述したリールユニット2では、リール支持板52を片手で支持したまま、回転リール20を片手で取り外すこともできるが、より着脱作業を容易に行うために、リール支持板52をユニット枠50から引き出した状態で手を離しても所定の位置に停止するよう回動を規制するストッパーを設けてもよい。その一例を図10に示す。
(基板ユニット6)
基板ユニット6は、スロットマシンSの遊技動作等を制御するための主基板と、各種演出を行うための副基板とを、基板ケースに内装したものである。前記主基板、副基板は、スロットマシンの制御を司る制御装置として機能するものである。そして、基板ユニット6は、筐体1の裏板18に、基板取り付け枠60を介して着脱自在に取り付けられている。
(上扉30)
上扉30は、筐体1の開口上部13を塞ぐための板状の扉であり、筐体1の側板16の上側に回転自在かつロック可能に形成されている。そして、図1に示すように、略中央部に前記回転リール20の図柄を正面側から見ることができる表示窓31を有し、周囲に飾り部33や種々の表示を行うための表示装置32が設けられているものである。
さらに、図2に示すように、上扉30の裏面側端部には、前記筐体係合部19に係合可能な上扉係合部36が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、上扉係合部36の対向側には、ロック機構37が設けられている。ロック機構37は、筐体1の側板16に設けられた突出片(図示せず)に係止可能な鉤状の係止片を有するラッチ機構などにより構成されており、特に図示しないが解錠手段の操作により突出片との係止が外れ開扉することができるとともに、扉を閉めれば自動的にロックされるように形成されている。また、上扉30の裏面上部には、種々の音声を出力するためのスピーカ35が設けられている。
下扉40は、筐体ユニット1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、筐体1の側板16の下側に回転自在かつロック可能に形成されているものである。
下扉40の上部は、図1に示すように、スロットマシンを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、閉扉時においては、上扉30よりも前側に突出するようになっている。また、下部には払い出されたメダルを貯めておくためのメダル受け43が形成されており、下扉40の略中央部には、遊技内容その他の表示をするためのパネルユニット48が設けられている。パネルユニット48は、パネル枠にパネルを嵌め込んだものであり、下扉40に着脱自在に取り付けられている。
さらに、図2に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター45が設けられている。また、下扉40の裏面側端部には、前記筐体係合部19と係合可能な下扉係合部46が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、下扉係合部64の対向側には、ロック機構47が設けられている。下扉係合部46及びロック機構47の構成は、上扉30のものと基本的には同様である。そして、下扉40を解錠して開けないと上扉30の解錠手段が操作できないようになっている。
(交換部品の交換)
以上のように構成されたスロットマシンSにおいて、いわゆる「面替え」を行う場合の手順を説明する。
まず、下扉40を開錠し、上扉30を開けて上扉と筐体側の電気的接続を外し、上扉30を筐体ユニット1から取り外す。上扉30は、スロットマシンの正面デザインの変更に伴い交換する場合が多く、また交換しない場合であっても、上扉30を取り外しておいた方が作業が楽である。なおこのとき、基板ユニット6は、図2に示すように、基板ケースの正面側が正面に向くように、基板取り付け枠60に取り付けられている。またリールユニット2は、中板12上に固定されている。
続いて、基板ユニット6を筐体内から取り出す。すなわち、基板取り付け枠60を手前側に引っ張って倒し、図5に示すように基板ユニット6がほぼ水平となる位置まで基板取り付け枠60を回動させる。それから基板ユニット6を手前側に引き出す。このとき、基板ユニット6の電気的接続が切断される。そして基板ユニット6を収納溝62から引き抜けば、基板ユニット6を筐体1から取り出すことができる。
それから、新しい基板ユニット6を基板取り付け枠60に取り付ける。すなわち、基板取り付け枠60の開口部を正面側に向け、基板ユニット6は基板ケースの正面側が下側になるようにして、正面側から収納溝64に嵌め込み押入する。基板ユニット6が最奥まで押入されると、基板ユニット6とスロットマシンSの他の構成部品とが電気的に接続される。それから、基板取り付け枠60を上方向に回動させ、固定装置で裏板18に固定し、所定の封印を施す。このように基板取り付け枠60を正面側に回動させて基板ユニット6を収納するように形成すると、取り付け作業を筐体1の開口上部13の手前側で行うことができ、筐体の奥に手を入れての作業よりも効率よく取り付け作業を行うことができる。また、基板ユニット6を筐体奥側に固定させることにより、不正行為をされ難くすることができ、基板ユニット6の正面側が正面に向くように取り付けられるので、点検の際にも好適である。
以上のように、上扉30、回転リール20、基板ユニット6を別々に着脱可能としたことにより、交換に係る部品点数は従来よりも増えたものの、一つ一つの交換部品が軽量化するため、交換作業にかかる労力はかなり軽減されることになる。従って、例えば女性など体力の劣る作業員であっても楽に交換作業ができ、普通の作業員であっても重い物を不自然な体勢で持ち上げなくともよいので、腰痛などを起こす心配もない。
さらに、回転リール20を個別に着脱可能としたことにより、面替えのときばかりでなく、通常時の回転リール20の点検整備も容易に行うことができ、専門の技術者を呼んでリールユニット2を取り外して分解したりする手間を省くことができる。
(図面の説明)
図15及び図16は、本発明の第二の実施の形態を示すものである。図15はリールユニット2及び筐体1の斜視図、図16はリールユニット2の正面図である。
第二の実施の形態におけるスロットマシンSは、前述した第一の実施の形態に加えて、リールユニット2を筐体1から着脱自在に形成したものである。すなわち、回転リール20のみを交換可能であるとともに、リールユニット2も交換可能としたものである。具体的には、筐体1にリールユニット2を着脱自在に取り付けるための固定装置90が設けてある。
(筐体1)
第二の実施の形態による筐体1には、図15に示すように、中板12の正面側から奥方向に向かって、一対のガイドレール10が敷設されていると共に、このガイドレール10の外側に固定装置90としてのフック92が二つ立設されている。ガイドレール10は、リールユニット2を開口上部13内に収納する際、及びリールユニット2を取り出す際に、前後方向の移動をガイドするものである。フック92は、鉤部を外側に相対向して設けられた鉤状の板部材であり、後述するリールユニット2に設けられたクリップ91と係合させることにより、リールユニット2を中板12上に固定するものである。
第二の実施の形態によるリールユニット2のユニット枠50は、図15に示すように、の両側面をリール支持板51で塞いだ正面側に開口する箱体であり、図16に示すように、二枚のリール支持板51の内側には駆動装置70が相対向するように固定されている。また、二枚のリール支持板51の中間よりも右側よりには、上板50Aから垂下する円弧状のガイド部53が形成されており、ガイド部53に対応する底板50Bには、軸支部としてのヒンジ55が取り付けられている。そして、前記ヒンジ55には、上端が前記ガイド部53の円弧と一致する形状でかつガイド部53と係合可能であるリール支持板52が取り付けられている。リール支持板52は、ヒンジ55の部分でユニット枠50から着脱自在であってもよいし、ヒンジ55を介してユニット枠50に固定されていてもよい。前記リール支持板52は、ヒンジ55を支点として、前後方向に回動させることができるものである。さらにこのリール支持板52の右側面には、図16に示すように、駆動装置70が固定されている。
さらに、ユニット枠50の底板50Bの底面両端部には、中板12に敷設されたガイドレール10と係合可能な収納ガイド部59が、前後方向にわたって設けられている。
このリールユニット2から回転リール20を取り外す場合には、図16に示すように、リール支持板52を前方に回動させてユニット枠50の中央に空間部を作り、左側及び中央の回転リール20は右方向に、右側の回転リール20は左側に、それぞれ移動させて手前側に抜き取る。回転リール20を取り付ける場合には、リール支持板52を前方に引き出した状態で、左側及び右側の回転リールを取り付け、さらに中央の回転リール20も取り付けた後に、リール支持板52を上側に回動させて元の位置に戻せばよい。
なお、固定装置90としては、上記した形態に限られず、リールユニット2を筐体内部に着脱自在に固定することができるものであれば、如何なる形態であってもかまわない。また、ガイドレール10及び収納ガイド部59も、図示した形状に限られず、リールユニット2の前後方向の移動をガイド可能なものであれば、如何なる形態であっても構わない。
ところで、上記した第二の実施の形態では、リールユニット2と基板ユニット6とは別々に交換することになっているが、リールユニット2と基板ユニット6を同時に交換可能に形成してもよい。例えば、図17に示すように、リールユニット2及び基板ユニット6を着脱自在に取り付け可能な支持体100を、筐体1の開口上部13内に着脱自在に取り付けるようにしたものである。この場合、支持体100に上扉30を取り付けるようにすれば、上扉30及びリールユニット2及び基板ユニット6を同時に交換できる。また、上扉30及びリールユニット2及び基板ユニット6を別々に交換することもでき、さらには、上扉30及び回転リール20及び基板ユニット6を別々に交換することもできる。
1 筐体ユニット 2 リールユニット
3 前扉 4 電源ユニット
5 ホッパーユニット 6 基板ユニット
7 リール係止手段
10 ガイドレール 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板 17 天板
18 裏板 19 筐体係合部
20 回転リール 21 リールテープ
22 ドラム 23 軸着部
24 脱着用レバー 25 軸孔
26 十字溝 27 段部
28 スポーク 29 ピン孔
30 上扉 31 表示窓
32 表示装置 33 飾り部
35 スピーカ 36 上扉係合部
37 ロック機構
40 下扉 41 操作部
42 メダル投入口 43 メダル皿
44 鍵穴 45 メダルセレクター
46 下扉係合部 47 ロック機構
48 パネルユニット
50 ユニット枠 51 リール支持板
52 リール支持板 53 ガイド部
54 係合爪 55 ヒンジ
56 係合突起 57 係合部
58 ストッパー 59 収納ガイド部
60 基板取り付け枠 61 軸
62 収納溝 63 軸受け
70 駆動装置 71 駆動軸
72 張り出しピン 73 フランジ
74 溝 75 係止ピン
76 ピン孔
80 ハーネスカバー
90 固定装置 91 クリップ
92 フック
100 交換ユニット 110 支持体
Claims (3)
- 駆動軸を有し、かつ支持体に固定される駆動装置と、
前記駆動装置の駆動軸と嵌合可能な軸孔を有する軸着部と、
この軸着部に連結部を介して連結され、前記軸着部と共に回転する円筒状のドラムとを有する回転リールと、
を少なくとも備えるリール装置を備えた遊技機であって、
前記駆動軸及び前記軸着部に、前記駆動軸の回転を前記回転リールに確実に伝達するための回転固定手段を設け、
前記回転固定手段として、
前記軸着部の前記軸孔の周囲に設けられて駆動装置側から反駆動装置側に貫通する貫通溝及び前記貫通溝と直交し前記軸着部の反駆動装置側のみに開口する係止溝を有する十字溝と、
前記駆動軸の先端に設け、前記貫通溝を介して前記軸着部の反駆動装置側に貫通させ、その後前記係止溝に位置するように回転させた後、前記係止溝中に嵌め込ませる張り出しピンとを備え、
前記軸着部の反駆動装置側に、前記回転リールの固定時に前記張り出しピンが前記係止溝から脱落しないように前記係止溝外部を覆い隠す位置と、前記回転リール着脱時に張り出しピンを前記係止溝から外すために前記係止溝外部を覆い隠す位置から移動させた位置とのいずれかの位置とさせることができるつまみ部材を設け、前記回転リールを、前記駆動軸に固定及び着脱を自在としたことを特徴とする遊技機。 - 支持体としての複数のリール支持板を取り付け可能なユニット枠を有し、
前記ユニット枠に前記リール装置を取り付けたリールユニットを備え、
前記複数のリール支持板は、第1のリール支持板と、第2のリール支持板とを備え、
前記第1のリール支持板を前記ユニット枠に固定し、前記第2のリール支持板を前記ユニット枠の前方下端部に設けた軸支部を介して前後方向に回動可能に取り付け、
少なくとも1つの前記第1のリール支持板に固定された前記駆動装置に軸着された前記回転リールは、前記第1のリール支持板の前記回転リールを前記駆動軸の軸心に沿って外せる方向に位置する前記第2のリール支持板を手前に回動させた状態においてのみ、着脱自在に形成したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記ユニット枠は、上板と、この上板から連続した背板と、この背板に連続した底板とからなるとともに、前記第2のリール支持板の回動を補助するためのガイド部を前記上板から前記背板にわたって備え、
前記ガイド部は、前記軸支部を中心とする円弧状のガイド溝を備え、
前記第2のリール支持板の上端を前記ガイド溝の溝中に位置させるとともに、前記第2のリール支持板の上端を前記ガイド溝の円弧と一致する形状に形成し、
前記第2のリール支持板にストッパーを設けるとともに前記ガイド溝に前記ストッパーが係止する係止部を設け、前記第2のリール支持板を手前に回動させた状態において、前記ストッパーと前記係止部とが係止し、前記第2のリール支持板の回動が停止させられるように形成し、
前記ユニット枠及び前記第2のリール支持板に、前記第2のリール支持板を前記ユニット枠に装着させた状態で前記ユニット枠に前記第2のリール支持板を固定するための固定手段を設け、
前記固定手段として、前記ユニット枠に係合突起を設けるとともに、前記第2のリール支持板に弾力性を有する係合爪を設け、
前記第2のリール支持板を前記ユニット枠に装着させることにより前記係合突起と前記係合爪が固定されることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
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