JP4225865B2 - スタビライザ用制御弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の横揺れを抑え走行の安定性を維持するスタビライザ装置の作動を、流体圧により制御するスタビライザ用制御弁装置に関する。
従来のスタビライザとしては、後述の特許文献1に記載のものが公知である。すなわち、特許文献1では、U字型を形成する一体的な水平アームを有する横方向トーションバーが開示されている。この横方向トーションバーは、シャーシに対し回転可能に結合されると共に、一端が車両の前方車軸に接続されており、他端が、水圧シリンダによって前方車軸に接続されている。更に、特許文献1には、同様のロール姿勢制御機構を後方車軸にも与えており、且つ前方水圧シリンダと後方水圧シリンダとをそれぞれ導管によって接続することによって車軸運動のロールモードと関節モードの間を受動的に区別するロールモーメント反作用システムが形成される。水圧シリンダの上部チャンバは上側流体導管によって流体通信し、また水圧シリンダの下部チャンバは下側流体導管によって流体通信する。
そして、特許文献1の構成では、車両にロールモーメントが生じた場合、前方および後方の水圧シリンダが圧縮する様に作動するが、シリンダは液状流体によって満たされており、しかも前方と後方との間で流体が導通可能に相互接続されているので、流体の圧力によって、シリンダの圧縮が防止される。
しかしながら、かかるシステムでは、車両が旋回してロールモーメントが生じ、前方および後方の両方の水圧シリンダが圧縮している場合において、例えば、走行路面状況等の原因により、前方および後方の水圧シリンダに負荷される力のバランスが変化した場合には、流体導管を介して前方および後方の水圧シリンダ間で流体の移動が生じる。その結果、車両のロール姿勢の制御ができなくなる。
従って、所定の条件下では、前方および後方の水圧シリンダ間で流体が流れない様な手段を設けることが好ましいと考えられる。
これに対し、例えば後述の特許文献2では、ソレノイド作動バルブを用いて、シリンダとアキュムレータ間を繋ぐ導管内の流体の流れを止める構成が開示されている。
しかしながら、ソレノイド式の作動バルブでは、バルブを作動させるために制御装置等の配設が別途必須となり、構成が簡易でないという不具合がある。
特表2001−506560号公報(18−20頁、Fig.1 参照) 特表2001−511735号公報(25−28頁、Fig.3 参照)
そこで、本発明は、スタビライザに連結する複数のシリンダ間の流体の連通を制御するスタビライザ用制御弁装置であって、簡易な構成にて、複数のシリンダ間の流体の連通をスムーズに不可能とさせることを、課題とする。
上記技術的課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項1に記載の様に、バルブボデーと、該バルブボデー内に形成され複数のシリンダのうちの第1シリンダに連通する第1室および、該第1室に連通路を介して連通すると共に前記複数のシリンダのうちの第2シリンダに連通する第2室とを備え、かつ弁機構を介してアキュムレータに連通するシリンダ側室と、前記バルブボデー内に形成され、前記アキュムレータに連通するアキュムレータ側室と、前記シリンダ側室と前記アキュムレータ側室との間に配設され前記シリンダ側室と前記アキュムレータ側室との流体圧力差により前記バルブボデー内を移動可能なピストンと、前記第1室内に配設され、前記連通路に形成される弁座に着座する方向への移動が前記ピストンに当接することにより規制されると共に、前記流体圧力差に基づいて前記ピストンが前記アキュムレータ側室側に移動した場合に前記弁座に着座し前記第1室と前記第2室との連通を規制する弁体と、前記第1室内に配設され、前記弁体を前記弁座に着座する方向へ付勢する第1付勢部材とを備え、車両に配設される複数のスタビライザの各々に、独立して連結する前記複数のシリンダ間を連通する連通管に対し、前記第1室と前記第2室との連通を規制して前記連通管内の流体の連通を不可能に制御する構成としたことである。
好ましくは、請求項2に記載の様に、前記第2室内に配設され、前記ピストンを前記シリンダ側室側に移動する方向へ付勢する第2付勢部材を備えると良い。
本発明によれば、第1シリンダおよび第2シリンダ内の流体圧が上昇すると、制御弁装置のシリンダ側室の流体圧が上昇する。この場合、シリンダ側室とアキュムレータとの連通を弁機構により連通不可、若しくは連通困難な状態とすると、シリンダ側室とアキュムレータ側室との間に流体圧力差が生じる。つまり、シリンダ側室の流体圧がアキュムレータ側室の流体圧よりも高くなる。その結果、ピストンが、バルブボデー内をアキュムレータ側室側へ移動する。そして、第1室に配設されている弁体が弁座に着座する。つまり、第1室と第2室との間の連通路が、弁体によって閉じられることとなる。
以上の作動によって、第1室に連通する第1シリンダと、第2室に連通する第2シリンダとの間、つまり複数のシリンダ間の、流体の連通を不可能とすることができる。そして、本構成では、バルブボデーやシリンダ等のメカニックな構成にて、上記の作用を成立させており、制御装置等は必須ではない。従って、別途制御装置を必須とする構成と比較して、簡易なものとなっている。
また、この場合、アキュムレータ側室の流体圧力に対するシリンダ側室の流体圧力が所定値以上大きくなり、ピストンがアキュムレータ室側に移動した場合、第1付勢部材が弁体に付勢力を与えているため、簡易な構成にて、弁体がスムーズに弁座に着座するものとなっている。
本発明によれば、アキュムレータ側室の流体圧力に対するシリンダ側室の流体圧力が所定値よりも小さい場合には、第2付勢部材が、ピストンを介して弁体に付勢力を与えているため、簡易な構成にて、弁体がスムーズに弁座から離脱するものとなっている。
本発明によれば、アキュムレータ側室がアキュムレータと連通する構成としたため、シリンダ側室内の流体圧の低下を抑えることができ、スタビライザ用制御弁装置の機能低下を抑えることができる。
本発明によれば、アキュムレータ側室がアキュムレータと連通する構成としたため、ピストンをシリンダ側室側に移動する方向に付勢する付勢部材を小型化することができる。そして、スタビライザ用制御弁装置の構成が簡易なものとなっている。
本発明によれば、アキュムレータ側室がアキュムレータと連通する構成としたため、シリンダ側室とアキュムレータ側室の油圧差に応じてピストンが作動する。つまり、ピストン作動時のピストンに加わる油圧差は、アキュムレータ側室を大気に開放する場合と比較して、より小さいものとなり、作動が緩やかで安定したものとなる。
本発明によれば、アキュムレータ側室がアキュムレータと連通する構成としたため、シリンダ側室とアキュムレータ側室の油圧差に応じてピストンが作動する。従って、ピストンが作動するための車両への負荷荷重は、油温によって影響を受けないものとなっている。そして、車両の挙動、ひいては乗員の乗り心地が好適なものとなる。
以下、本発明を、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。図1は、車両に配設されるスタビライザ10(スタビライザ)を示す図であり、車両のフロント側のサスペンション部分を示している。本実施の形態では、スタビライザ10は、車両の幅方向(図示RL方向)に延在するスタビライザバー10aと、スタビライザバー10aの両端から屈曲して延在する端部10bを備えており、全体で見て、略U字状の形状を呈している。端部10bは、ロアアーム11を介して車輪12(車両幅方向の両輪)に繋がっている。また、スタビライザバー10aは、その車両幅方向の中央よりもR方向に位置する支点部10cの位置にて、ロッド等(図示なし)を介して車両のシャシ(図示なし)に連結している。更に、スタビライザバー10aは、その車両幅方向の中央よりもL方向に位置する可動部10dの位置にて、フロントシリンダ13(第1シリンダ)を介して車両のシャシ(図示なし)に連結している。従って、スタビライザ10は、シリンダ13が図示上下方向に伸縮する様に作動すると、支点部10cを支点として、図示D方向に揺動する構成となっている。
尚、本発明では、上記のスタビライザ10の車輪12への接続構成や、シャシへの接続構成に関し、他のブラケット等の部材の使用を制限するものではない。
また、車両のリア側のサスペンションにおいても、スタビライザが配設されており、フロント側と同様に、該スタビライザにはリアシリンダ14(第2シリンダ)(図2示)が連結している。すなわち、車両にはフロント側とリア側とに2つのスタビライザが配設されている。そして、各々のスタビライザには、独立した2つのフロントシリンダ13とリアシリンダ14とが連結している。
次に、図2を参照にして、フロントシリンダ13とリアシリンダ14を含めた油圧回路20について説明する。すなわち、フロントシリンダ13とリアシリンダ14は、油圧式のシリンダであり、図2に示す油圧回路20にて、シリンダ内の油圧が制御される構成となっている。
フロントシリンダ13は、シリンダボデー13aとピストン13bから構成されており、シリンダボデー13a内が、ピストン13bによって上室13cと下室13dとに区画されている。リアシリンダ14も、フロントシリンダ13と同様に、シリンダボデー14a内が、ピストン14bによって上室14cと下室14dとに区画されている。そして、フロントシリンダ13の上室13cとリアシリンダ14の上室14c間は、連通管21(連通管)によって連通されており、同様に、フロントシリンダ13の下室13dとリアシリンダ14の下室14d間は、連通管22(連通管)によって連通される構成となっている。
連通管21、22の各々には、給油ポートユニット23が配設されており、給油ポートユニット23を構成するコック23a、カプラ23bを介して、給油機(図示なし)に連結されている。そして、油圧回路20内には、該給油機から油が供給される。
また、連通管21、22の各々には、本発明の要旨であるスタビライザ用制御バルブ30(以下、制御バルブ30)(スタビライザ用制御弁装置)が配設されている。この制御バルブ30についての詳細は後述するが、油の、連通管21、22内の連通を可能若しくは不可能に制御する機能を備えるものとなっている。
更に、制御バルブ30は、アキュムレータ24(アキュムレータ)と連通する構成となっており、このアキュムレータ24が、油圧回路20内の油の熱膨張若しくは収縮を吸収するものとなっている。そして、アキュムレータ24からは、圧力センサ25を挟んでエア抜きブリーダ26に連通する構成となっている。
次に、図3から図5を参照して、制御バルブ30の構成を説明する。
図3に示す様に、制御バルブ30は、バルブボデー31(バルブボデー)によってその外装が形成されている。尚、本実施の形態における制御バルブ30は、連通管21内の油の連通を制御する上室用制御バルブ30aと、連通管22内の油の連通を制御する下室用制御バルブ30bとが、バルブボデー31によって一体的に構成されているが、別々であっても良い。また、上室用制御バルブ30aと、下室用制御バルブ30bとは、ポートの位置を除いては、基本的な構造は同一となっている。従って、以下では、下室用制御バルブ30bを中心として説明する。上室用バルブ30aについては、下室用制御バルブ30bと同じ構成部分には同一の符号を示し、差異のある部分を適宜説明する。
図4は図3におけるIV−IV断面図、図5は図3におけるV−V断面図である。図4に示す様に、バルブボデー31は、その内部にシリンダ側油室32(シリンダ側油室)と、アキュムレータ側油室33(アキュムレータ側)とを備えている。更に、ピストン34(ピストン)、ボール35(弁体)、ボールスプリング36(第1付勢部材)、ピストンスプリング37(第2付勢部材)等を備える構成となっている。
シリンダ側油室32は、更に、フロント油室32a(第1室)と、リア油室32b(第2室)とを備える構成となっている。フロント油室32aは、プラグ38およびスクリュー39によってその一方が閉鎖されているが、バルブボデー31のポート31aを介して連通管22(上室用バルブ30aについては、連通管21)に繋がっており、最終的には、フロントシリンダ13の下室13d(上室用バルブ30aについては、上室13c)に連通している。リア油室32bは、フロント油室32aに対して、シート40が形成する連通路40a(連通路)を介して連通している。更に、リア油室32bは、バルブボデー31のポート31bを介して連通管22(上室用バルブ30aについては、連通管21)に繋がっており、最終的には、リアシリンダ14の下室14d(上室用バルブ30aについては、上室14c)に連通している。シート40には、連通路40aに連続するようにテーパ部40b(弁座)が形成されている。
また、図4に示す様に、バルブボデー31には、リア油室32bから連通する油路43(上室用バルブ30a側については、フロント油室32aから連通する油路44)が形成されている。更に、図4および図5に示す様に、バルブボデー31には、前述のアキュムレータ24に繋がるアキュムレータポート31eと連通するアキュムレータ油路46(上室用バルブ30a側については、アキュムレータ24に繋がるアキュムレータポート31fと連通するアキュムレータ油路48)が形成されている。そして、油路43と油路46(上室用バルブ30a側については、油路44と油路48)とは、ソレノイドバルブ49(弁機構)を介して繋がっている。以上説明した様に、シリンダ側油室32は、そのリア油室32b(若しくは、フロント油室32a)の部分から、ソレノイドバルブ49を介して、アキュムレータ24に連通する構成となっている。
尚、ソレノイドバルブ49は通常は開状態である。しかし、ソレノイドバルブ49は、車両に搭載されたECU(図示なし)に接続されている。そして、ECUが、車両の操舵角や車速、ロール荷重の信号を基に、車両が旋回状態であると判断した場合には、ソレノイドバルブ49は、ECUからの信号により閉状態となる構成となっている。
アキュムレータ側油室33は、プラグ41およびスクリュー42によってその一方が閉鎖されているが、前述のアキュムレータ油路46(上室用バルブ30a側については、アキュムレータ油路48)に連通している。すなわち、アキュムレータ側油室33は、アキュムレータ24に連通する構成となっている。
ピストン34は、図4に示す様に、一端部34a、他端部34bを両端に備える軸部分に、軸の径方向に広がるカット弁部34cが形成されている。そして、軸部分の一部の外周がバルブボデー31の壁31gに対して、カット弁部34cの外周がバルブボデー31に対して、摺動する構成となっている。尚、壁31gには、シールリング45が配設されており、軸部分と壁31gとの間における油のリークを抑えている。また、カット弁部34cには、連通路34dが形成されており、カット弁部34cの図4示上下間で油が移動可能となっている。図4から明らかな様に、ピストン34は、シリンダ側油室32とアキュムレータ側油室33との間に配設される構成となっている。また、ピストン34のカット弁部34cと、バルブボデー31の壁31gとの間には、ピストンスプリング37が配設されている。ピストンスプリング37は、リア油室32b内に配設されており、ピストン34を、アキュムレータ側油室33側からシリンダ側油室32側に移動する方向(図4示上方向)に付勢している。
ボール35は、図4に示す様に、フロント油室32a内に配設されている。ボール35は、プランジャ50に支持されているが、プランジャ50とプラグ38との間には、ボールスプリング36が配設されている。ボールスプリング36は、フロント油室32a内に配設されており、ボール35を、シート40のテーパ部40bに着座する方向(図4示下方向)に移動する様に付勢している。一方、ボール35は、ピストン34の一端部34aに当接しており、この当接によって、テーパ部40bに着座する方向の移動が規制される構成となっている。つまり、ボール35は、ボールスプリング36側からの付勢力と、ピストン34からの押圧力によって位置が決まる。図4の状態では、ボール35はテーパ部40bに着座しておらず、それらの間には隙間のある状態(フロント側油室32aとリア側油室32bとが連通路40aを介して連通した状態)となっている。
ここで、制御バルブ30の作動を説明する。図1において、車両が、Eの方向に旋回すると、車両のロールモーメントにより車両の幅方向に横向荷重がかかる。そして、フロントシリンダ13およびリアシリンダ14に荷重が負荷され、その下室13dおよび下室14dが圧縮する様に作動する。その結果、下室13d、14d内の油圧が上昇する。この場合、制御バルブ30内のフロント油室32aとリア油室32b内の油圧が共に上昇する。一方、前述した様に、ソレノイドバルブ49は、ECUからの信号により、閉状態となる。その結果、シリンダ側油室32とアキュムレータ側油室33との間に油圧差が生じる。つまり、シリンダ側油室32の油圧がアキュムレータ側油室33の油圧よりも高くなる。そして、シリンダ側油室32の油圧が、アキュムレータ側油室33の油圧よりも所定値以上高くなった場合には、ピストン34が、ピストンスプリング37の付勢力に抗して、アキュムレータ側油室33側(図4示下方向)へ移動する。そうすると、ボール35は、ピストン34の一端部34aによる移動の規制が緩和されるため、ボールスプリング36の付勢力により移動する。その結果、ボール35は、テーパ部40bに着座し、連通路40aが、ボール35によって閉じられることとなる。ここで、ボール35は、ボールスプリング36という簡易な構成にて、テーパ部40bにスムーズに着座するものとなっている。
なお、車両の旋回状態が終わった場合には、シリンダ側油室32とアキュムレータ側油室33との間の油圧差が減少する。そして、アキュムレータ側油室33の油圧に対するシリンダ側油室32の油圧が所定値よりも小さくなった場合には、ピストンスプリング37が、ピストン34を介してボール35に付勢力を与えているため、ボール35がテーパ部40bから離脱する。つまり、ピストンスプリング37という簡易な構成にて、ボール35がスムーズにテーパ部40bから離脱するものとなっている。
以上説明した様に、制御バルブ30の作動によって、フロントシリンダ13の下室13dとリアシリンダ14の下室14dとの間の連通が閉じられる。つまり、連通管22内の油の連通が不可能となる。尚、フロントシリンダ13の上室13cとリアシリンダ14の上室14cの油圧が共に上昇した場合も、制御バルブ30の作動によって、連通が閉じられる。
従って、車両が旋回している場合に、例えば、走行路面状況等の原因により、フロントシリンダ13およびリアシリンダ14に負荷される荷重のバランスが変化した場合であっても、フロントシリンダ13およびリアシリンダ14間での油の移動が生じないこととなる。よって、車両旋回時の姿勢が安定して制御されることとなる。
また、本実施の形態では、油路43、44に配設される弁機構として、ソレノイドバルブを用いたが、それに限られるものではない、例えば、メカニックな弁機構や、オリフィス構造を採用しても良い。
つまり、本発明の制御バルブ30は、その作動を確保するために、作動を制御する制御装置は必須の構成とはならない。従って、別途制御装置を必須とする構成と比較して、簡易なものとなっている。
また、本発明においては、特に、制御バルブ30のアキュムレータ側油室33が、アキュムレータ24に連通する構成としたため、アキュムレータ側油室33の部分を大気に開放する構成(以下、比較の構成と称す)と比較して、次の様な効果が得られる。
例えば、比較の構成では、ピストン(本発明におけるピストン34)の軸部分と、バルブボデーの壁(本発明における壁31g)との間を介して、シリンダ側油室(本発明におけるシリンダ側油室32)から油がリークする可能性がある。そうすると、シリンダ側油室内の油圧が低下し、制御バルブの機能が低下するという恐れがある。しかし、本発明では、シリンダ側油室32からアキュムレータ側油室33へ油がリークしたとしても、通常時は油路43(若しくは油路44)を介して、アキュムレータ側油室33とシリンダ側油室32とが連通しているため、シリンダ側油室32内の油圧が低下することが抑えられる。つまり、制御バルブ30の機能低下が抑えられる。
また、本発明では、ピストン34が、ピストンスプリング37に加えて、アキュムレータ側油室33の油圧によって、シリンダ側油室32側に押付けられている。従って、比較の構成と比較して、ピストンスプリング37のばね荷重をより小さくすることができる。つまり、ピストンスプリング37をより小型化することができ、制御バルブ30の構成が簡易なものとなっている。
更に、比較の構成では、シールリング(本発明におけるシールリング45)の片側(本発明におけるアキュムレータ側油室33に相当する側)には、油が満たされないこととなるため、シールリングがピストンに張り付く恐れがある。しかしながら、本発明では、シールリング45の両側(シリンダ側油室32とアキュムレータ側油室33の両側)に油が満たされるため、シールリング45の張り付きが起き難い。従って、ピストン34の摺動抵抗を低くすることができ、作動を安定化させることができる。
更には、比較の構成では、大気圧に対するシリンダ側油圧室の油圧(絶対圧)がピストンに負荷され、ピストンは、この圧力差に応じて作動する。一方、本発明では、アキュムレータ側油室33に対するシリンダ側油室34の油圧(相対圧)がピストン34に負荷され、この圧力差に応じてピストン34が作動することとなる。つまり、ピストン34の作動時におけるピストン34にかかる圧力差は、本発明の方が小さくなる。以上より、作動が緩やかで安定したものとなる。
そして、制御バルブ30内の油温の上昇を考慮すると、本発明は次の様な効果も備えている。比較の構成では上記の様に、絶対圧に応じてピストンが作動する。従って、油温の変化に伴って、ピストンが作動するための車両への負荷荷重が変化することとなる。この詳細を図6を基に説明する。
図6では、横軸は、車両の旋回時における車両にかかる横向荷重Gを示し、縦軸にシリンダの油圧を示している。そして、常温における、横向荷重Gとシリンダ内の油圧との関係をN、低温における関係をL、高温における関係をHにて示している。つまり、油温によってシリンダ内の油圧が変化するため、関係を表す直線は、油温によって図6の縦軸方向にシフトすることとなる。なお、各実線は、シリンダの上室内の油圧を、点線はシリンダの下室内の油圧を示している。ここで、図6においては、シリンダの油圧がP1の場合に、シリンダが作動するとする。
図6に示す様に、常温では、車両にかかる横向荷重GがG1のときに、シリンダ内の油圧がP1となる。しかしながら、低温では、G1よりも大きいG3の荷重がかかった場合に、シリンダ内の油圧がP1に到達することとなる。つまり、車両に対して、より大きいG3の荷重がかかるまで、シリンダが作動しないこととなる。一方、高温では、G1よりも小さいG2の荷重がかかった場合であっても、シリンダ内の油圧はP1に到達することとなる。つまり、車両に対して、より小さいG2の荷重がかかっただけでも、シリンダが作動してしまうこととなる。以上の様に、油温の変化によって、ピストンが作動するための車両への負荷荷重が変化することとなる。
これに対し、本発明では上記の様に、相対圧に応じてピストン34が作動する。
従って、油温が変化することによるシリンダ側油室32内の油圧の変化量は、アキュムレータ側油室33内の油圧の変化量によって相殺される。その結果、ピストン34が作動するための車両への負荷荷重は、油温によって影響を受けないものとなっている。そして、車両の挙動、ひいては乗員の乗り心地が好適なものとなる。
本実施の形態では、スタビライザに連結するシリンダは2個であったが、2個に限られるものではない。
車両に配設されるスタビライザを示す図である。 本発明のスタビライザ用制御弁装置が配設される油圧回路を示す図である。 本発明のスタビライザ用制御弁装置の正面図である。 図3におけるIV−IV断面図である。 図3におけるV−V断面図である。 比較の構成における、油温の変化に伴う、車両にかかる横向荷重Gとシリンダ内の油圧関係の変化を示す図である。
符号の説明
10 スタビライザ(スタビライザ)
13 フロントシリンダ(第1シリンダ)
14 リアシリンダ(第2シリンダ)
21 連通管(連通管)
22 連通管(連通管)
24 アキュムレータ(アキュムレータ)
30 スタビライザ用制御バルブ(スタビライザ用制御弁装置)
31 バルブボデー(バルブボデー)
32 シリンダ側油室(シリンダ側室)
32a フロント油室(第1室)
32b リア油室(第2室)
33 アキュムレータ側油室(アキュムレータ側室)
34 ピストン(ピストン)
35 ボール(弁体)
36 ボールスプリング(第1付勢部材)
37 ピストンスプリング(第2付勢部材)
40a 連通路(連通路)
40b テーパ部(弁座)
49 ソレノイドバルブ(弁機構)

Claims (2)

  1. バルブボデーと、
    該バルブボデー内に形成され複数のシリンダのうちの第1シリンダに連通する第1室および、該第1室に連通路を介して連通すると共に前記複数のシリンダのうちの第2シリンダに連通する第2室とを備え、かつ弁機構を介してアキュムレータに連通するシリンダ側室と、
    前記バルブボデー内に形成され、前記アキュムレータに連通するアキュムレータ側室と、
    前記シリンダ側室と前記アキュムレータ側室との間に配設され前記シリンダ側室と前記アキュムレータ側室との流体圧力差により前記バルブボデー内を移動可能なピストンと、
    前記第1室内に配設され、前記連通路に形成される弁座に着座する方向への移動が前記ピストンに当接することにより規制されると共に、前記流体圧力差に基づいて前記ピストンが前記アキュムレータ側室側に移動した場合に前記弁座に着座し前記第1室と前記第2室との連通を規制する弁体と、
    前記第1室内に配設され、前記弁体を前記弁座に着座する方向へ付勢する第1付勢部材とを備え、
    車両に配設される複数のスタビライザの各々に、独立して連結する前記複数のシリンダ間を連通する連通管に対し、前記第1室と前記第2室との連通を規制して前記連通管内の流体の連通を不可能に制御することを特徴とするスタビライザ用制御弁装置。
  2. 前記第2室内に配設され、前記ピストンを前記シリンダ側室側に移動する方向へ付勢する第2付勢部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のスタビライザ用制御弁装置。
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