JP4224907B2 - シート状エポキシ樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路基板の絶縁層を形成するための溶融成形が可能なシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高性能化、小型化に伴い半導体の高密度化が進んでいるが、これに伴い回路基板の放熱が重要な課題となっている。特開平10−173097号公報にこのような要求に応えるべく、従来用いれられてきた金属べース基板や銅板付着セラミック基板の代わりに、アルミナなどの熱伝導率に優れた無機フィラーを高充填したエポキシ樹脂からなる熱伝導基板用シート状物を用いて熱伝導基板を形成することが提案されている。
【0003】
上記の公報に記載された熱伝導基板用シート状物は、アルミナなどの無機フィラーが70〜95重量部、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、フェノールノボラックなどの硬化剤、および硬化促進剤が5〜30重量部からなる混合物シートであって、半硬化または部分硬化状態(Bステージ状態)で可撓性を有するように形成されている。そして、この熱伝導基板用シート状物はその可撓性(柔軟性)を利用して、所望の形に成形、加工が行えるものであり、しかも加熱による硬化によってリジッドで機械強度に優れた熱伝導基板となるのである。
【0004】
上記の公報の発明において熱伝導基板用シート状物を製造するにあたっては、有機溶剤に樹脂成分を溶解させると共に有機溶剤に無機フィラーを分散させてスラリーを調製し、このスラリーを所望の厚みに造膜した後、例えば、100℃1時間の条件で溶剤を乾燥するようにしている。また、この熱伝導基板用シート状物を170〜260℃で直圧成形(直接熱盤に材料を挟んで加圧する成形)を行なうことによって熱伝導基板を形成するようにしている。
【0005】
このように熱伝導基板用シート状物には、その製造時にスラリー中の溶剤を乾燥させるために100℃1時間程度の熱履歴が加えられているが、この加熱のためにスラリー中の樹脂成分がゲル化して熱伝導基板用シート状物の可撓性が損なわれて所望の形に成形、加工が行えなくなる場合があった。そこで、乾燥中に樹脂成分がゲル化しないようにイミダゾール等の硬化促進剤の配合量を少なくすることが行なわれているが、この結果、熱伝導基板用シート状物から熱伝導基板を成形する時に、熱伝導基板用シート状物の硬化時間が長くなり、生産性が低くなるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記に示すように、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を溶剤に溶解してスラリーを調製し、これに熱履歴を加えて乾燥した後に溶融成形する場合、スラリーに対する硬化促進剤の配合量を多くすると溶剤の乾燥中にスラリー(樹脂)がゲル化し、乾燥後に溶融成形を行うことができないため、硬化促進剤の配合量を乾燥後溶融成形できる程度に少なくする必要がある。しかしながら、このように硬化促進剤の配合量を少なくした場合、乾燥後の成形時間が長くなり、生産性が低下するという欠点があった。以上のような背景から、上記のような工程を経てシート化した場合の成形時間の短縮化が強く求められていた。
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決するため、樹脂成分と溶剤を含んだスラリーをシート状に塗布し、溶剤を加熱乾燥する工程を経た場合でも、可撓性を有し且つ成形時に短時間で硬化可能なエポキシ樹脂組成物を見いだすべく鋭意検討を重ねた結果、特定の硬化促進剤を使用することにより、上記の要求を満足するエポキシ樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、可撓性を有し且つ成形時に短時間で硬化可能で且つ成形直後の剛性が高いシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法は、1分子内に2個以上のエポキシ基を持つエポキシ樹脂と、硬化剤として1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を持つフェノール系樹脂と、硬化促進剤として下記の式(1)のホスフィン系化合物と1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を持つフェノール化合物の反応物と、無機フィラーとを、沸点が150℃以下の溶剤に溶解分散し、この溶液をキャリアフイルム上に塗布した後、乾燥炉中をほぼ一定速度で通過させて連続的に溶剤を除去することを特徴とするものである。
【0010】
【化3】
【0012】
また、本発明の請求項2に係るシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法は、請求項1の構成に加えて、無機フィラーを60〜95質量%含有して成ることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の請求項3に係るシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法は、請求項1又は2の構成に加えて、溶剤として0.1〜2.0質量%の有機溶剤を含有して成ることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の請求項4に係るエポキシ樹脂組成物は、請求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、硬化促進剤のフェノール化合物として、下記の式(2)に示すフェノールノボラック化合物を用いて成ることを特徴とするものである。
【0015】
【化4】
【0016】
また、本発明の請求項5に係るエポキシ樹脂組成物は、請求項4の構成に加えて、フェノールノボラック化合物として、3核体の含有量が45%以上で且つ4核体以上の含有量が40%以下、且つ軟化温度が80℃以下のものを用いて成ることを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の請求項6に係るエポキシ樹脂組成物は、請求項1乃至5のいずれかの構成に加えて、エポキシ樹脂として25℃において液状であるエポキシ樹脂を、エポキシ樹脂と硬化剤を含む樹脂成分の5%以上含有して成ることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明の請求項7に係るエポキシ樹脂組成物は、請求項6の構成に加えて、液状のエポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂であることを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明の請求項8に係るエポキシ樹脂組成物は、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、エポキシ樹脂として分子量が30000以上のフェノキシ樹脂を、エポキシ樹脂と硬化剤を含む樹脂成分の1〜80質量%含有して成ることを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明の請求項9に係るエポキシ樹脂組成物は、請求項1乃至8のいずれかの構成に加えて、無機フィラーとして、平均粒径が100μm以下のもので、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化アルミ、窒化珪素、窒化ホウ素から選ばれた1種又は2種以上を用いて成ることを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
本発明で使用するエポキシ樹脂は、少なくとも1分子中に2個以上のエポキシ基を持つエポキシ樹脂であれば特に限定されないが、例えば、o−クレゾールノボラックエポキシ樹脂に代表されるノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、2官能のビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、3官能のトリフェニルメタン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0025】
またエポキシ樹脂として、25℃において液状のエポキシ樹脂を併用すると、エポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物に容易に可撓性を付与することができて好ましい。液状のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げられるが、エポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱性が良いことからビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。この液状のエポキシ樹脂の配合量は、エポキシ樹脂と硬化剤と硬化促進剤等の樹脂成分の全体量に対して5質量%以上に設定するのが好ましい。5質量%未満であると併用の効果が小さく、好ましくない。尚、エポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物の保形性や取り扱い性を考慮すると、液状のエポキシ樹脂の配合量は80質量%以下に設定するのが好ましい。
【0026】
また、本発明のエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物を成形加工する際に、その溶融粘度が低いと成形時の圧力が十分に伝わらず、硬化物にボイドが残る場合がある。そこで、エポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物の溶融粘度を高くする目的で、エポキシ樹脂として高分子量のエポキシ樹脂を併用するのが好ましく、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の単独重合物であるフェノキシ樹脂を用いるのが好ましい。また、このフェノキシ樹脂の重量平均分子量は上記の目的を達成するために30000以上のものが好ましく、さらに、フェノキシ樹脂を併用する量はエポキシ樹脂と硬化剤と硬化促進剤等の樹脂成分の全体量に対して1〜80質量%が好ましい。より好ましくは、重量平均分子量が30000〜60000のフェノキシ樹脂を樹脂成分の全体量に対して3〜20質量%併用するようにする。
【0027】
本発明で使用する硬化剤は、少なくとも1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を持つフェノール系樹脂である限り特に限定しないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、シクロペンタジエン、フェノール重合体、ナフタレン型フェノール樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール類等が挙げられる。
【0028】
本発明で使用する硬化促進剤は、上記の式(1)で示すホスフィン系化合物であるテトラフェニルホスフォニウムテトラフェニルボレート(以下、TPPKと略す)を、少なくとも1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を持つフェノール化合物(フェノール樹脂も含む)と反応させた反応物である。硬化促進剤用のフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールEなどのビスフェノール類、1,5−ジナフトール、2,6−ジナフトールなどのジナフトール類、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタンなどの3官能フェノール類、フェノールノボラック化合物(フェノールノボラック樹脂)などが挙げられる。
【0029】
これらの中でも上記の式(2)に示すフェノールノボラック化合物(フェノールノボラック樹脂)が好ましく、さらに、軟化温度が80℃以下で、且つ3核体(n=1のもの)の含有量が45質量%以上で、4核体以上のもの(n=2以上のもの)の含有率が40質量%以下であるフェノールノボラック化合物が特に好ましい。軟化温度が80℃を超えるフェノールノボラック化合物、又はn=1のものが45質量%未満のフェノールノボラック化合物、又はn=2以上のものが40質量%を超えるフェノールノボラック化合物を用いると、TPPKとの反応物(硬化促進剤)の軟化温度が高くなり、さらにアセトン、メチルエチルケトンなどの溶剤に溶解しにくくなり、実用的ではない。尚、本発明のフェノールノボラック化合物の軟化温度は低いほど好ましいので、特に下限は設定されないが、入手可能なものとしては軟化温度が50℃のものである。また、本発明のフェノールノボラック化合物において3核体が多いほど好ましいので、特に上限は設定されないが、入手可能なものとしては3核体が100質量%以下のものである。さらに、本発明のフェノールノボラック化合物において4核体が少ないほど好ましいので、特に下限は設定されない。
【0030】
本発明の硬化促進剤を生成するにあたっては、フェノール化合物100質量部に対してTPPKを50質量部以下、好ましくは、フェノール化合物100質量部に対してTPPKを5〜40質量部の割合で混合し、フェノール化合物とTPPKを反応容器内で160〜200℃の範囲で加熱しながら1〜5時間撹拌してフェノール化合物とTPPKを反応させるようにする。反応の終点は、撹拌初期においてTPPKが溶融樹脂(フェノール化合物)に溶解せずに白濁しているが、1〜5時間の撹拌の間に全体がほぼ均一な透明になる。この時点が反応終点と判断することができる。反応終了後、均一な樹脂溶融物を反応容器から取り出して冷却することにより固形の硬化促進剤のマスターバッチ(混合物)を形成することができる。そしてこの反応物をエポキシ樹脂とフェノール系樹脂である硬化剤との硬化触媒(硬化促進剤)に用いると、エポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物の作製における有機溶剤を乾燥する工程で、乾燥温度が60〜90℃であってもBステージ化が急激に進まなくなって乾燥後のエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物が可撓性を有するものとなり、かつ乾燥後のエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物が短時間で硬化することが可能となるのである。
【0031】
フェノール化合物100質量部に対してTPPKが5質量部未満であると、生産性(反応性)が乏しくなり、硬化剤としてフェノール系樹脂以外の硬化剤を使用する時などにおいて、フェノール系樹脂が必要以上に混合される恐れがある。一方、フェノールノボラック化合物100質量部に対してTPPKが40質量部を超えると、反応物の軟化温度が大幅に上がり、同時に溶融粘度が上昇してエポキシ樹脂組成物の調製時の混練操作において他の成分と均一に混合することが難しくなる恐れがある。
【0032】
また、本発明において硬化促進剤としては、上記の反応物を単独で用いてもよいが、他の一般に用いられる硬化促進剤と併用しても良い。他の一般の硬化促進剤としては、1,8ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−ノネン−5などの環式アミン類、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類、トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類などが挙げられる。
【0033】
本発明で使用する溶剤は有機溶剤であって、沸点が150℃以下が好ましい。さらに好ましくは120℃以下である。溶剤の沸点が150℃より大きいと、シートエポキシ樹脂組成物を作製する際の乾燥工程で温度を150℃付近に設定する必要があり、乾燥工程でエポキシ樹脂と硬化剤の硬化が進み過ぎるため好ましくない。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、トルエンなどを例示することができるが、エポキシ樹脂と硬化剤を含む樹脂成分全体を溶解するものであれば特に限定しない。尚、溶剤の沸点は低いほど好ましいので下限は特に限定されないが、入手可能なものは沸点が40℃以上である。
【0034】
そして、本発明のエポキシ樹脂組成物を調製するにあたっては、エポキシ樹脂と硬化剤と硬化促進剤、及び必要に応じてカーボンブラックなどの顔料などを溶剤に配合することにより、エポキシ樹脂と硬化剤と硬化促進剤などから成る樹脂成分(有機成分)を溶剤に溶解させてスラリー(溶液)を調製する。次に、このスラリーを乾燥機または長尺の乾燥機である連続乾燥炉中に配してスラリー中の溶剤の一部を除去するようにして行なう。
【0035】
また、本発明のシート状エポキシ樹脂組成物を形成するにあたっては、上記と同様にしてスラリーを調製し、このスラリーをキャリアフイルム上に塗布した後、乾燥炉中をほぼ一定速度で通過させて連続的にスラリー中の溶剤の一部を除去するようにして行なう。尚、シート状エポキシ樹脂組成物の厚みは特に限定されないが、回路基板の製造に用いる場合は0.01〜5mmである。
【0036】
上記のスラリーにおける各成分の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、硬化剤を50〜200質量部、硬化促進剤を0.1〜7質量部、溶剤を10〜100質量部に設定することができる。また、乾燥後のエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物は上記のスラリーと同様の配合割合でエポキシ樹脂と硬化剤と硬化促進剤を含有するが、溶剤は乾燥後のエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物の全体量に対して0.1〜2.0質量%残留して含有させるのが好ましく、このことで簡単に可撓性のあるエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物を得ることができる。これは残留させた溶剤が可塑剤として作用するためである。溶剤の含有量が0.1質量%未満であれば、可撓性が不足する恐れがあって成形性が低下することがあり、また、溶剤の含有量が2.0質量%よりも多いと、成形加工する場合に残留する溶剤が発泡、ボイドの原因となる恐れがあるので好ましくない。尚、乾燥の際の温度や時間や速度は、成分の組成や残留させる溶剤の量等によって適宜設定されるが、温度は60〜90℃、時間は30〜120分、速度は0.01〜1m/分である。
【0037】
本発明のエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂や硬化剤や硬化促進剤等から成る樹脂成分のみで形成してもよいが、必要に応じて無機フィラーを含有させてもよい。この場合、機械強度の向上や耐湿性の向上さらに熱伝導性の向上により、強固な構造体の一部としてエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物(の硬化物)を用いることができる。エポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物は、その全体量に対して60〜95質量%の無機フィラーを含有するのが好ましい。無機フィラーの含有量が60質量%未満であれば吸湿量が大きく線膨張率が大きくなるという問題が発生する恐れがあり、無機フィラーの含有量が95重量%未満であれば脆くなって可撓性に劣るという問題が発生する恐れがある。
【0038】
無機フィラーとしては、平均粒径が100μm以下の溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化アルミ、窒化珪素、窒化ホウ素等を用いることができるが、エポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物が熱伝導性が必要な分野で用いられる場合は、熱伝導率の高い結晶シリカ、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素などを好適に用いることができる。尚、無機フィラーの平均粒径の下限は特に設定されないが、入手可能なものの平均粒径は0.01μm以上である。さらに、無機フィラーには必要に応じて樹脂成分との濡れ性を向上するために、シランカップリング剤などの表面処理剤で予め処理するのが好ましい。
【0039】
無機フィラーを含有するエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物を調製するにあたっては、上記のスラリー(溶液)に加えて無機フィラーやカップリング剤を配合し、このスラリーを上記と同様にして乾燥するようにする。
【0040】
そして、本発明のエポキシ樹脂組成物及びシート状エポキシ樹脂組成物を用いて回路基板を形成することができる。すなわち、板状にしたエポキシ樹脂組成物あるいはシート状エポキシ樹脂組成物の片面あるいは両面に銅箔等の金属箔を重ね、これを加熱加圧成形(溶融成形)してエポキシ樹脂組成物あるいはシート状エポキシ樹脂組成物を硬化させると共に、エポキシ樹脂組成物あるいはシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物と金属箔を一体化することによって、エポキシ樹脂組成物あるいはシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物が絶縁層となった片面あるいは両面金属箔張り基板を形成し、この片面あるいは両面金属箔張り基板の金属箔にエッチング等の既知の回路形成を施すことによって、プリント配線板(回路基板)を形成することができる。
【0041】
また、上記のように形成される回路基板に本発明のエポキシ樹脂組成物あるいはシート状エポキシ樹脂組成物を重ねると共にこのエポキシ樹脂組成物あるいはシート状エポキシ樹脂組成物の表面に金属箔を重ね、これを加熱加圧成形(溶融成形)してエポキシ樹脂組成物あるいはシート状エポキシ樹脂組成物を硬化させると共に、エポキシ樹脂組成物あるいはシート状エポキシ樹脂組成物の硬化物と金属箔を一体化し、さらに、金属箔にエッチング等の既知の回路形成を施すことによって、回路基板がコア材となる多層プリント配線板を形成することができる。
【0042】
尚、上記のようにプリント配線板や多層プリント配線板を形成するにあたって、加熱加圧成形の際の条件は、温度が100〜200℃、時間が2〜60分、圧力が5〜100Paに設定することができる。
【0043】
【実施例】
以下に、本発明の具体的な実施例および比較例を示すが、この発明は下記の実施例に限定されない。
【0044】
(硬化促進剤の製造)
式(1)に示すTPPKと式(2)に示すフェノールノボラック化合物の反応させ、この反応物(TPPK−A)を硬化促進剤とした。
【0045】
硬化促進剤の製法は、TPPK25gと、3核体(n=1のもの)の含有量が70質量%、2核体(n=0のもの)の含有量が10質量%、4核体(n=2のもの)の含有量が16質量%、5核体以上(n=3以上のもの)の含有量が5質量%、軟化温度が63℃のフェノールノボラック化合物(フェノールノボラック樹脂)80gとを500mlのステンレスビーカーに入れ、185℃のオイルバス中で3時間撹拌し、均一透明褐色の反応物(TPPK−A)を得た。
【0046】
(実施例1乃至7及び比較例1乃至8)
表1に示す成分を同表に示す割合で配合し、プラネタリーミキサを用いて室温で混合してスラリーを調製した。次に、185μmの離型キャリアフィルム(ポリエチレンテレフタレート製)上にドクターブレード法でスラリーを塗布し、次に、90℃の乾燥炉を1時間(速度0.03m/分)で通過させてスラリー中の溶剤の一部を除去し、キャリアフィルム上に厚み約300μmのシート状エポキシ樹脂組成物を形成した。
【0047】
尚、表1に示す成分としては以下のものを用いた。
o−クレゾールノボラックエポキシ樹脂:住友化学(株)製の「ESCN195LX4」
多官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂:三井化学(株)製の「VG3101」ビスフェノールA型エポキシ樹脂:油化シェル(株)製の「エピコート828」(25℃で液状のエポキシ樹脂)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂:東都化成(株)製の「YDF8170」(25℃で液状のエポキシ樹脂)
フェノキシ樹脂:東都化成(株)製の「YP50」(重量平均分子量50000)
臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂:住友化学(株)製の「ESB400T」
フェノールノボラック樹脂:群栄化学(株)製の「タマノール752」
アルミナ:昭和電工(株)製の「AS40」(平均粒径40μm)
結晶シリカ:(株)龍森製の「3KS」(平均粒径30μm)
そして、各実施例及び比較例の特性は、次に示す方法により測定、評価した。結果を表1に示した。
(1)可撓性
実施例及び比較例をキャリアフイルムから剥がした後、180°に折り曲げてクラックが発生するかどうか評価した。尚、表中の○はクラックが発生しなかったことを示し、△はクラックが多少発生したが、実用上問題がなかったことを示し、×はクラックが実用上問題となるぐらい発生したことを示す。
(2)ゲルタイム
実施例及び比較例をキャリアフイルムから剥がした後、キュラストメーターで175℃におけるゲルタイムを測定した。
(3)成形直後の性能(剛性)
実施例及び比較例をキャリアフイルムから剥がした後、175℃5分の条件で直圧で成形して硬化させ、成形直後のショアーD硬度を評価した。
【0048】
【表1】
【0049】
表1から明らかなように、実施例1乃至7では可撓性がありゲルタイムが短くて成形直後の剛性が高いが、比較例1乃至7では実施例1乃至7と同じ程度の可撓性及びゲルタイムでありながら成形直後の剛性が低くなった。また、比較例8では成形直後の剛性は高くなるが、可撓性が低くなりゲルタイムも短くなるものであった。
【0050】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1の発明は、1分子内に2個以上のエポキシ基を持つエポキシ樹脂と、硬化剤として1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を持つフェノール系樹脂と、硬化促進剤として上記の式(1)のホスフィン系化合物と1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を持つフェノール化合物の反応物と、無機フィラーとを、沸点が150℃以下の溶剤に溶解分散し、この溶液をキャリアフイルム上に塗布した後、乾燥炉中をほぼ一定速度で通過させて連続的に溶剤を除去するので、硬化促進剤として上記の式(1)のホスフィン系化合物と1分子内に2個以上のフェノール性水酸基を持つフェノール化合物の反応物を用いることによって、溶剤の乾燥中にエポキシ樹脂と硬化剤の反応がほとんど進まないようにしてシート状エポキシ樹脂組成物を形成することができ、シート状エポキシ樹脂組成物が可撓性を有するものとなり、しかも、成形時には短時間で硬化可能になり、さらに、成形直後の剛性が高くなるものである。
【0052】
また、本発明の請求項2の発明は、無機フィラーを60〜95質量%含有するので、成形後の硬化物を無機フィラーで十分に補強することができ、硬化物の機械的強度を非常に高くすることができるものである。
【0053】
また、本発明の請求項3の発明は、溶剤として0.1〜2.0質量%の有機溶剤を含有するので、有機溶剤の可塑剤のような作用によって、可撓性を高くすることができ、所望の形状に成形しやすくなるものである。
【0054】
また、本発明の請求項4の発明は、硬化促進剤のフェノール化合物として、上記の式(2)に示すフェノールノボラック化合物を用いるので、溶剤の乾燥中にエポキシ樹脂と硬化剤の反応が進まないようにすることができ、可撓性を確実に得ることができ、しかも、成形時には短時間で硬化可能になるものである。
【0055】
また、本発明の請求項5の発明は、フェノールノボラック化合物として、3核体の含有量が45%以上で且つ4核体以上の含有量が40%以下、且つ軟化温度が80℃以下のものを用いるので、硬化促進剤の溶剤への溶解性を高くすることができ、他の成分と容易に混合することができるものである。
【0056】
また、本発明の請求項6の発明は、エポキシ樹脂として25℃において液状であるエポキシ樹脂を、エポキシ樹脂と硬化剤を含む樹脂成分の5%以上含有するので、可撓性をさらに高めることができ、所望の形状に成形しやすくなるものである。
【0057】
また、本発明の請求項7の発明は、液状のエポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂であるので、可撓性をさらに高めることができ、所望の形状に成形しやすくなるものである。
【0058】
また、本発明の請求項8の発明は、エポキシ樹脂として分子量が30000以上のフェノキシ樹脂を、エポキシ樹脂と硬化剤を含む樹脂成分の1〜80質量%含有するので、成形時の溶融粘度を小さくすることができ、成形時に圧力が十分に伝わって、硬化物にボイドが発生しないようにすることができるものである。
【0059】
また、本発明の請求項9の発明は、無機フィラーとして、平均粒径が100μm以下のもので、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化アルミ、窒化珪素、窒化ホウ素から選ばれた1種又は2種以上を用いるので、無機フィラーの分散性を高くすることができ、無機フィラーによる硬化物の補強効果を十分に発揮させることができるものである。
Claims (9)
- 無機フィラーを60〜95質量%含有して成ることを特徴とする請求項1に記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
- 溶剤として0.1〜2.0質量%の有機溶剤を含有して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
- フェノールノボラック化合物として、3核体の含有量が45%以上で且つ4核体以上の含有量が40%以下、且つ軟化温度が80℃以下のものを用いて成ることを特徴とする請求項4に記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
- エポキシ樹脂として25℃において液状であるエポキシ樹脂を、エポキシ樹脂と硬化剤を含む樹脂成分の5%以上含有して成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
- 液状のエポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項6に記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
- エポキシ樹脂として分子量が30000以上のフェノキシ樹脂を、エポキシ樹脂と硬化剤を含む樹脂成分の1〜80質量%含有して成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
- 無機フィラーとして、平均粒径が100μm以下のもので、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化アルミ、窒化珪素、窒化ホウ素から選ばれた1種又は2種以上を用いて成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のシート状エポキシ樹脂組成物の製造方法。
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