JP4221857B2 - 車載装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め分担された制御を個々に実行するとともに、車両内に配線された車両用LANを介して通信を行い、各種データを送受信する車載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両では、ワイヤハーネスの削減や機器の標準化を目的として、水温センサ152や、車輪速度センサ等のように各種データを取得するためのデータ取得装置をいくつかに仕分けし、この仕分けられたデータ取得装置150毎に、車両を制御するための処理を行うコンピュータからなる制御装置110と、データを通信するための通信装置130とからなる車載装置であるECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)100を取り付け、このECU100同士が互いに通信できるように、車両内に配線されたバス109に接続して、車両用LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)を構築している。
【0003】
そして、この車両用LANが構築された車両では、各ECU100は、エンジン制御、トランスミッション制御等の予め分担された各種制御を実行するように設定されるとともに、バス109を介して他のECU100と通信を行って、必要なデータを入出力するようにされる。
【0004】
ところで近年、車両には、燃費の向上、排出ガス中の二酸化炭素の軽減など、技術的により高度で複雑な制御を行うことが求められている。そのため、各ECU100の制御装置110は、このような複雑で高度な制御を実行可能であることが求められている。しかしその一方で、車両の価格を抑えるため、制御装置110の生産コストを抑えることも求められている。このような事情から制御装置110としては、最新のマイコンに比べ処理速度等の性能が劣るものの値段の安いマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)を複数組み合わせたものが用いられている。
【0005】
この制御装置110は、具体的には、図8に示すように、通信装置130に接続されたメインマイコン112と、このメインマイコン112に通信線αで接続された複数のサブマイコン114(図8では1つのみ図示してある)とを備え、各マイコン112,114は、SPI(シリアル・ペリフェラル・インターフェイス)通信により、内部通信可能に構成されている。
【0006】
またこの制御装置110の各マイコン112,114では、ECU100毎に分担された制御がさらに細かく分担して行われ、例えば、エンジン制御を行うECU100Eの場合、メインマイコン112では噴射、点火制御、サブマイコン114ではスロットル開度に関する制御が行われる。
【0007】
そして各マイコン112,114でこのような制御を行うため、分担された制御に応じて、各データ取得装置150がそれぞれ接続される。このデータ取得装置150は、ECU100Eの場合、噴射、点火制御を行うメインマイコン112には水温センサ152等が、また、スロットル開度に関する制御を行うサブマイコン114にはスロットルセンサ156等が接続され、エンジン回転数を検出する検出回路154は、各マイコン112,114がデータを取得するスピードの関係から、いずれのマイコン112,114にも接続されている。
【0008】
以上のように構成されたECU100では、データを受信する場合、まず通信装置130がデータを受信する。そして、そのデータをメインマイコン112が通信装置130から入力し、さらにサブマイコン114に転送している。
一方、このECU100では、データを送信する場合、各マイコン112,114で送信すべきデータが準備され、まず、サブマイコン114からメインマイコン112へ、サブマイコン114で準備されたデータが送信される。そして、メインマイコン112は、それら準備されたデータをバス109を介して通信するのに適応したデータに変換し、その変換したデータを通信装置130を介して送信している。
【0009】
具体的には、例えばトランスミッション制御を行っているECU100Tが、水温やスロットル開度に関するデータが必要な場合、図9に示すように、これらのデータの出力を要求する質問データを、これらのデータを扱っているECU100Eに出力する。するとECU100Eでは、まず、メインマイコン112がその質問データを通信装置130を介して入力し、その質問データをさらにサブマイコン114に転送する。そして、サブマイコン114では、スロットル開度データ等が準備されるので、そのデータ等がメインマイコン112に送信され、一方メインマイコン112でも水温データ等が準備される。そして、メインマイコン112は、これら水温データ及びスロットル開度データ等により、質問データに応答するデータである応答データが作成され、この応答データを、通信装置130を介して、質問データの送信元であるECU100Tに出力しているのである。
【0010】
尚、このシステムでは、近年、ドイツボッシュ社のCAN( コントローラ・エリア・ネットワーク)プロトコルが、車両用LANのプロトコルとして広く用いられるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したECU100では、通信装置130が受信したデータをサブマイコン114に入力する場合、メインマイコン112に転送してもらう必要があったため、転送分の時間を要してしまっていた。特に、通信装置130がデータを受信したとき、メインマイコン112が、何らかの処理を行ってデータを入力することができない、いわゆるビジィ状態である場合、さらに入力に時間を要してしまっていた。そのため、従来のECU100では、質問データを受信してから応答データを送信するまでの応答時間が非常に長くなり、車両用LAN全体では、単位時間当たりに行える制御の数が少なくなってしまい、全体に緩慢な制御になってしまうという問題があった。
【0012】
また、例えば、CANプロトコルを用いた車両用LANでは、テスタをバス109に接続して、各モジュールに質問データを出力して応答データを取得することが可能であるが、しかし、このテスタは、一般に質問データをECU100に出力してから応答データが入力されるまでの時間が50msを越えるとエラーと判定するため、上述のように応答時間が長くなると、テスタがデータを取得できないなどの障害が発生した。
【0013】
また、このECU100では、通信装置130でしか通信が行われないので、通信装置130が故障する等した場合、このECU100は通信不能になるという問題もあった。
そこで、本発明では、応答時間が短く、また、常に他の車載装置と通信可能な車載装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1記載の車載装置は、車両内に配線された車両用LANに接続される車載装置である。
この車載装置は、車両用LANに対して通信可能に接続されたメイン処理手段と、車両用LANに対して通信可能に接続され、この車載装置で行われる処理をメイン処理手段と分担して実行するサブ処理手段とを備え、これらメイン処理手段とサブ処理手段とは、通信手段により、車両用LANとは別に通信可能に接続されている。
そして、メイン処理手段及びサブ処理手段は、車両用LANを介して送信元から質問データをそれぞれ受信すると、質問データに対するデータをそれぞれ作成するように構成されている。
また、サブ処理手段は、データを作成すると、通信手段を介して、データをメイン処理手段に送信し、メイン処理手段は、サブ処理手段から受信したデータと、メイン処理手段が作成したデータとから応答データを作成し、車両用LANを介して送信元に返信する処理を実行している。
【0015】
これによれば、図9に示した従来の車載装置では、本発明でいうところのメイン処理手段(メインマイコン112)のみで質問データを受信し、この質問データをメイン処理手段からサブ処理手段(サブマイコン114)に転送していたが、この請求項1記載の車載装置では、メイン処理手段及びサブ処理手段が、車両用LANを介して当該車載装置に送られてくる質問データを、それぞれ個別に受信している。
【0016】
従って、この請求項1記載の車載装置を用いると、従来、メイン処理手段からサブ処理手段への質問データの転送に要していた時間分だけ、質問データを入力してから応答データを出力するまでの応答時間を短くすることができる。
また、この車載装置を用いると、質問データの転送分だけ、メイン処理手段とサブ処理手段との間の通信量が減るので、その減少分だけ、数多くの種類の制御を各データ処理手段で行うことができ、車両用LAN全体では、単位時間当たりに行える制御の数が増え、全体に迅速な制御を行える。
【0017】
次に、請求項2記載の車載装置のように、サブ処理手段が車両用LANを介して送信元と通信可能か判定する第1通信判定手段を備え、メイン処理手段は、第1判定手段でサブ処理手段が通信不能と判定された場合、車両用LANを介して送信元から質問データを受信すると、通信手段を介して、質問データをサブ処理手段に送信し、サブ処理手段は、車両用LANを介して送信元から受信した質問データに対するデータを作成することに代えて、メイン処理手段から受信した質問データに対するデータを作成するようにしてもよい。
【0018】
このようにすると、サブ処理手段で通信が不能となった場合、メイン処理手段を介してサブ処理手段が質問データを受信して、メイン処理手段から応答データが返信される。
従って、この請求項2記載の車載装置を用いると、サブ処理手段が通信不能になっても、質問データに対する応答データを送信できる。
【0020】
次に、請求項3記載の車載装置のように、メイン処理手段が車両用LANを介して送信元と通信可能か判定する第2通信判定手段を備えてもよい。
そして、この第2判定手段でメイン処理手段が通信不能と判定された場合、サブ処理手段は、車両用LANを介して送信元から質問データを受信すると、通信手段を介して、質問データをメイン処理手段に送信するとともに、質問データに対するデータを作成して、通信手段を介して、データをメイン処理手段に送信するよう構成するとよい。
また、メイン処理手段は、サブ処理手段から質問データを受信すると、質問データに対するデータを作成するとともに、当該メイン処理手段で作成した質問データに対するデータと、サブ処理手段から受信した質問データに対するデータとから、応答データを作成し、さらに、通信手段を介して、応答データを前記サブ処理手段に送信するよう構成するとよい。
そして、サブ処理手段は、メイン処理手段から受信した応答データを送信元に返信する処理を実行するように構成するとよい。
【0021】
このようにすると、メイン処理手段で通信が不能になったとき、サブ処理手段を介してメイン処理手段が質問データを受信して、サブ処理手段から応答データが返信される。従って、この請求項3記載の車載装置を用いると、メイン処理手段が通信不能になっても、質問データに対する応答データを送信できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以上説明した制御装置の一実施例について以下説明する。
ここで、図1は、本実施例の車載装置であるECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)及び、このECUと他のECUとの接続関係を説明するためのブロック図である。尚、図6は、本実施例のECU間で送受信されるデータを説明するための説明図である。
【0023】
本実施例のECU1は、図1に示すように、エンジン制御を行う制御装置10と、他のECU1と通信を行うための通信装置30とからなる。このうち制御装置10は、2つのマイクロコンピュータ12,14(以下「マイコン12,14」とよぶ)からなり、各マイコン12,14は、SPI(シリアル・ペリフェラル・インターフェイス)方式の通信線αを介して互いに通信自在にされている。そしてこの制御装置10では、各マイコン12,14がエンジン制御に係る制御を分担して行っており、メインマイコン12が燃料の噴射制御及び点火プラグの点火制御に関する処理を行い、サブマイコン14がスロットル駆動制御に関する処理を行っている。また、各マイコン12,14では、後述する通信装置30を用いてデータの送受信が行えるか否かを判定する通信判定処理を行っている。
【0024】
また、このECU1の制御装置10には、エンジン制御に必要なデータを取得するための複数のデータ出力装置50が接続されている。具体的には、制御装置10には、水温センサ52、エンジン回転数検出回路54、スロットルセンサ56等のデータ出力装置50が接続され、水温センサ52はメインマイコン12に、スロットルセンサ56はサブマイコン14に、エンジン回転数検出回路54はマイコン12,14のいずれにも接続されている。
【0025】
尚、各マイコン12,14はそれぞれ、CPU、ROM、RAMからなる周知のマイクロコンピュータである
に、通信装置30は、CANプロトコルを用いた車両用LAN用で用いられる周知の2つの通信用IC32,34(Intel:82527)からなっており、各通信用IC32,34は、マイコン12,14にそれぞれ接続されている。以下メインマイコン12に接続された通信用IC32を主通信用IC32、サブマイコン14に接続された通信用IC34を副通信用IC34とよぶ。
【0026】
そして各通信用IC32,34は、車内に配線された車両用LANのバス9にそれぞれ接続され、このバス9に接続された他のECU1の通信装置との間で通信自在に構成されている。
【0027】
一方、本実施例のECU1が接続されるバス9には、図1に示すように、トランスミッションを制御するECU1Tをはじめとする多くのECU1が接続され、またこのバス9にはテスタTが接続自在にされている。そして、このバス9に接続された各ECUは、上述したECU1と同様、各ECUでの制御に必要なデータを出力する車輪速センサ等の各種データ取得装置が接続されている。尚、各ECU1は、本実施例のECU1と同様マイクロコンピュータを2つ備えるものでもよいし、1しか備えないもの、あるいは3つ以上備えるものであってもよい。
【0028】
このように構成された各ECU1は、質問データを受信したらそれに応答する応答データを送信するようにされており、例えば、ECU1に質問データを送信すると、図6(A)に示すように、水温、スロットル開度、エンジン回転数等のデータからなる応答データが送信され、トランスミッション制御を行っているECU1Tが質問データを受信すると、図6(B)に示すように、車両のすべての車輪の速度を表すデータ等からなる応答データが送信される。尚、図6中の「ID」は、応答データの中にどのようなデータを含むかを予め定めた回答形式を表す符号である。すなわち、ID10のデータは、水温、スロットル開度、エンジン回転数等かなるデータを含んでいる。
【0029】
尚、このバス9は、車載された車両用LANには、CAN(コントローラ・エリア・ネットワーク)プロトコルが適用されているが、CANプロトコルについては周知であるので本実施例ではその詳述についての説明を省略する。以下、他のECUからECU1宛のデータを受信したときの、制御装置10の動作について説明する。以下の説明では、主に、エンジン制御を行う本実施例のECU1Eが、このECU1E宛のデータとして、質問データを受信した場合について説明する。
【0030】
ここで、図2及び図3は、データの授受を説明するための模式図である。
まず、本実施例のECU1では、質問データを受信する際、各マイコン12,14がそれぞれ通信用IC32,34を備えているので、図2(A)に示すように、各通信用IC32,34がそれぞれ質問データを受信し、各通信用IC32,34が受信した質問データを各マイコン12,14がそれぞれ入力する。
【0031】
この質問データには、出力を要求するモード(Mode)01と、回答形式を示すID02とが情報として添付されているので、各通信用IC32,34は、質問データに添付されたモードがECU1から応答データを出力すべきモードか否かを判定して、応答データを出力すべきモードの場合その質問データを各々受信している。次に、各マイコン12,14は、通信用IC32,34が受信した質問データのID02に応じたデータを準備する。このとき、サブマイコン14は、データD14(例えばスロットル開度を示すデータ)を準備し、そしてそのデータD14を、モード01に応答するモードを表すモード41と回答形式ID02とともに、図2(B)に示すように、SPI通信でメインマイコン12に送信している。そして、このSPI通信で送信されてきたデータを、メインマイコン12ではRAMに記憶している。一方、メインマイコン12でも回答形式ID02に応ずるデータD14(例えば水温を示すデータ)が準備され、そのデータD14がRAMに記憶される。このようにID02に応ずるべきデータがメインマイコン12のRAMにすべて記憶されると、メインマイコン12では、それらのデータから応答データを作成し、図2(C)のように、その応答データを質問データの送信元に送信しているのである。
【0032】
また、メインマイコン12でのみデータが準備可能なID03の質問データを図3(A)に示すように、各マイコン12,14が入力した場合は、サブマイコン14では、データが準備されないため、メインマイコン12へのデータの通信がなされず、サブマイコン14で準備されたデータD12,D16(例えば水温と、エンジンの回転するを示すデータ)からのみ応答データが作成され、図3(C)に示すように、その応答データが質問データの送信元のECU1に送信される。
【0033】
一方、本実施例のECU1から他のECU1に質問データが送信され、その応答データをECU1E宛のデータとして受信したときは、その応答データは、各マイコン12,14にそれぞれ入力されるので、各マイコン12,14では、その入力した応答データ(例えば、各車輪の速度を示すデータ、ギアの入力段を示すデータ等)のうちから各制御に必要なデータを取得するようにされている。
【0034】
次に、メインマイコン12において、通信用IC32での通信が不能と判定されたとき行われる迂回通信処理(S1,S3)について説明する。
ここで、図4は、メインマイコン12で行われる迂回通信処理(S1)のフローチャート、図5はサブマイコン14で行われる迂回通信処理(S3)のフローチャートである。
【0035】
この迂回通信処理(S1)は、車両の電源がオンされると繰り返し実行される。
まず、この迂回通信処理(S1)では、通信用IC32を介しての通信が可能か否かを判定する通信判定処理がなされる(S10)。この判定(S10)で肯定判定がなされた場合は正常処理(S12)がなされ、例えば、質問データや、メインマイコン12から出力した質問データに応ずる応答データ(例えば、車輪の速度に関するデータ)等を本実施例のECU1E宛のデータとして主通信用IC32が受信していれば、そのECU1E宛のデータを入力して各種処理を行い、また、他のECU1へ送信する応答データ等のデータがあればそのデータを通信用IC32に出力して送信する処理がなされる。そして、この処理(S12)が終了すると、当該迂回通信処理(S1)は終了する。
【0036】
尚、通信判定処理(S10)は、各通信用IC32,34が、通信が可能か否かを判定する周知の自己判定機能を備えており、この自己判定機能で、各通信用IC32,34が通信が不能あるいは可能であると判定すると、各通信用IC32,34に直結された各マイコン12,14に各通信用IC32,34から通信不能あるいは可能を示す信号が送られるので、各マイコン12,14ではこの通信用IC32,34からの通信不能あるいは可能を示す信号が入力されたか否かを判定する処理を行っている。
【0037】
一方、S10の判定で、否定判定された場合、メインマイコン12は、サブマイコン14に、通信不能になったことを知らせる通信不能データをSPI通信を介して送信する(S20)。この通信不能データは、図6(C)に示すように、メインマイコン12からサブマイコン14にSPI通信を介して通信されるデータ(例えば水温データ)の一部として送信してもよい。
【0038】
次にS20が終了すると、他のECU1との間で入出力するデータをサブマイコン14を介して入出力するよう設定がなされ、まず、メインマイコン12では、他のECU1に送信するべきデータがある場合は、そのデータをサブマイコン14に出力する出力処理がなされ、一方、他のECU1からECU1E宛のデータを受信したサブマイコン14が、そのデータをメインマイコン12に転送する要求がある場合には、そのデータをサブマイコン14から入力する入力処理がなされる(S22)。この処理(S22)が終了すると、次に、通信が復旧したか否かの判定(S24)がなされ、その判定で肯定判定された場合は、サブマイコン14に通信復旧の信号が出力され(S26)、再びS10の判定を行い、否定判定された場合は、S22の判定を行う。
【0039】
次に、メインマイコン12のS10の処理で否定判定されたとき、サブマイコン14で行われる迂回通信処理(S3)について説明する。
このサブマイコン14で行われる迂回通信処理(S3)も車両の電源がオンされた後繰り返し実行される。まず、このサブマイコン14の迂回通信処理(S3)では、通信用IC32での通信が不能である旨を示す通信不能データがメインマイコン12からSPI通信を介して送信されたか否かが判定される(S30)。
【0040】
この判定(S30)で否定判定された場合は本処理(S3)を終了し、肯定判定された場合は、次に、副通信用IC34がECU1E宛のデータを受信したか否か、あるいは、メインマイコン12から外部に送信すべきデータを、メインマイコン12から入力したか否かを判定するデータ受信判定がなされる(S32)。この判定(S32)で否定判定されたときは、本処理(S3)を終了する。一方、この判定(S32)で肯定判定されたときは、副通信用IC34が受信したECU1E宛のデータを入力してメインマイコン12に転送を要求する信号を出力して、そのデータを出力するか、あるいは、メインマイコン12から転送されてきた外部に送信すべきデータを、副通信用IC34に出力して送信する転送処理を行って(S34)、本処理(S3)を終了している。
【0041】
尚、ここでサブマイコン14からメインマイコン12に転送されるデータは、図6(d)のように、受信した車輪の速度を表すデータの他に、メインマイコン12での処理に必要なデータ(スロットル開度を示すデータ等)を加えて転送してもよい。
【0042】
また、メインマイコン12で行った迂回通信処理(S1)をサブマイコン14で行い、サブマイコン14で行った迂回通信処理(S3)をメインマイコン12で行ってもよいことはもちろんである。
このような迂回通信処理(S1、S3)を行うと、図7に示すように、主通信用IC32を介しての通信が不能で、副通信用IC34を迂回して通信を行う場合、ECU1E宛のデータとして質問データを副通信用IC34が受信すると、まずその質問データがサブマイコン14からメインマイコン12に送信され、各マイコン12,14で質問データに応ずるデータが準備される。そしてサブマイコン14で準備されたデータがメインマイコン12に送信され、メインマイコン12では応答データが作成され、その応答データがサブマイコン14に送信される。そしてサブマイコン14から応答データが出力されるのである。
【0043】
また、副通信用IC34を介しての通信が不能な場合は、従来のECUのように、質問データをメインマイコン12が入力すると、その質問データがサブマイコン14に出力され、以下従来のECUと同様の動作がなされ、応答データが出力される。
【0044】
以上のように構成されたエンジン制御モジュールを用いると以下のような効果がある。
本実施例のECU1では、メインマイコン12及びサブマイコン14は、バス9を介してECU1に送られてくる、質問データを含むECU1E宛のデータを、それぞれに備えられた主通信用IC32及び副通信用IC34を通じて個別に直接入力している。つまり、サブマイコン14では、従来装置のようにメインマイコン12を介することなくECU1E宛のデータを直接獲得することができるのである。
【0045】
また、この本実施例のECU1では、ECU1E宛のデータをメインマイコン12からサブマイコン14に転送する必要がないので、メインマイコン12とサブマイコン14との間の通信量が減る。
従って、本実施例のECU1を用いると、従来メインマイコン12からサブマイコン14への転送に要していた時間分だけ、質問データを入力してから応答データを出力するまでの応答時間を短くすることができる。また、メインマイコン12とサブマイコン14との間の通信量が減るので、両マイコン12,14間の通信処理を行う必要がなくなった分だけ、数多くの種類の制御を各マイコン12,14で行うことができ、車両用LAN全体では、単位時間当たりに行える制御の数が増え、全体に迅速な制御を行える。
【0046】
次に、本実施例のECU1は、主通信用IC32及び副通信用IC34による通信が可能か否かを判定する通信判定処理(S10)を行い、通信判定処理(S10)にて通信不能であると判定された主通信用IC32あるいは副通信用IC34に対応するメインマイコン12あるいはサブマイコン14は、主通信用IC32あるいは副通信用IC34に対応するメインマイコン12あるいはサブマイコン14を介して通信している。
【0047】
すなわち、本実施例のECU1では、主副何れかの通信用IC32,34での通信が不能である場合、他の通信用IC32,34を介して通信を行っているので、ECU1間での通信が不能になることが防止される。
従って、本実施例のECU1を用いると、他のECU1との通信が途絶えてしまうことを確実に防止でき、他のECU1と共同して行う制御の信頼性を向上させることができる。
【0048】
ところで、本実施例のECU1では、図7に示すように、メインマイコン12での通信が不能になったときは、質問データとサブマイコン14で準備されたデータとを一旦メインマイコン12に送信し、そしてメインマイコン12で作成された応答データを通信可能なサブマイコン14に送信し、バス9に送信している。このようにしているのは、応答データを作成する処理が、誤り訂正コード等の各種コードを添付する処理など、様々な処理を行わなければならないため、これらを実行するための送信用プログラムを記憶するのに大きな記憶容量が必要で、このように大きな記憶容量を要するプログラムをサブマイコン14に組み込むと、サブマイコン14で行える制御の種類が少なくなってしまうからである。
【0049】
しかし、サブマイコン14のプログラムを記憶する容量等に余裕があれば、通信が不能であることが判定がされた場合、メインマイコン12に代えて、サブマイコン14の何れかに、応答処理を実行するよう切り替え、メインマイコン12で行われている応答データを作成する処理を、副通信用IC34での通信が可能な他のサブマイコン14で実行するようにしてもよい。
【0050】
このようにすると、応答処理がサブマイコン14で行われるので、応答データを作成するため、メインマイコン12を介する場合に比べ、素早く応答データを出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例のエンジンモジュール及び周辺機器の模式回路図である。
【図2】 本実施例でのデータの授受を説明するための説明図である。
【図3】 本実施例でのデータの授受を説明するための説明図である。
【図4】 本実施例の通信不能時処理のフローチャートである。
【図5】 本実施例の通信不能時処理のフローチャートである。
【図6】 本実施例の通信判定処理で通信されるデータの説明図である。
【図7】 本実施例でのデータの授受を説明するための説明図である。
【図8】 従来のエンジン制御モジュール及び周辺機器の模式回路図である。
【図9】 従来のエンジン制御モジュールでのデータの授受を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…ECU、9…バス、10…制御装置、12…メインマイコン、14…サブマイコン、30…通信装置、32…主通信用IC、34…副通信用IC、50…データ出力装置、52…水温センサ、54…エンジン回転数検出回路、56…スロットルセンサ

Claims (3)

  1. 車両内に配線された車両用LANに接続される車載装置において、
    前記車両用LANに対して通信可能に接続されたメイン処理手段と、
    前記車両用LANに対して通信可能に接続され、当該車載装置で行われる処理を前記メイン処理手段と分担して実行するサブ処理手段と、
    前記メイン処理手段と前記サブ処理手段とを、前記車両用LANとは別に通信可能に接続する通信手段と
    を備え、
    前記メイン処理手段及び前記サブ処理手段は、
    前記車両用LANを介して送信元から質問データをそれぞれ受信すると、前記質問データに対するデータをそれぞれ作成し、
    前記サブ処理手段は、
    前記データを作成すると、前記通信手段を介して、前記データを前記メイン処理手段に送信し、
    前記メイン処理手段は、
    前記サブ処理手段から受信した前記データと、当該メイン処理手段が作成した前記データとから応答データを作成し、前記車両用LANを介して前記送信元に返信する処理を実行することを特徴とする車載装置。
  2. 請求項1に記載された車載装置において、
    前記サブ処理手段が前記車両用LANを介して前記送信元と通信可能か判定する第1通信判定手段を備え、
    前記メイン処理手段は、
    前記第1判定手段で前記サブ処理手段が通信不能と判定された場合、前記車両用LANを介して送信元から質問データを受信すると、前記通信手段を介して、前記質問データを前記サブ処理手段に送信し、
    前記サブ処理手段は、
    前記車両用LANを介して前記送信元から受信した質問データに対する前記データを作成することに代えて、前記メイン処理手段から受信した前記質問データに対する前記データを作成することを特徴とする車載装置。
  3. 請求項1に記載された車載装置において、
    前記メイン処理手段が前記車両用LANを介して前記送信元と通信可能か判定する第2通信判定手段を備え、
    前記サブ処理手段は、
    前記第2判定手段で前記メイン処理手段が通信不能と判定された場合、前記車両用LANを介して送信元から質問データを受信すると、前記通信手段を介して、前記質問データを前記メイン処理手段に送信するとともに、前記質問データに対するデータを作成して、前記通信手段を介して、前記データをメイン処理手段に送信し、
    前記メイン処理手段は、
    前記サブ処理手段から前記質問データを受信すると、前記質問データに対するデータを作成するとともに、当該メイン処理手段で作成した前記質問データに対するデータと、前記サブ処理手段から受信した前記質問データに対するデータとから、前記応答データを作成し、さらに、前記通信手段を介して、前記応答データを前記サブ処理手段に送信し、
    前記サブ処理手段は、
    前記メイン処理手段から受信した前記応答データを前記送信元に返信する処理を実行することを特徴とする車載装置。
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