JP2009302783A - 通信ネットワークの故障検知方法及び故障検知システム - Google Patents

通信ネットワークの故障検知方法及び故障検知システム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、通信ネットワークの故障検知方法及び故障検知システムに関し、各電子制御ユニットに回路構成を追加することなく簡易な構成で通信ネットワークの故障箇所を特定することにある。
【解決手段】通信バスに複数の電子制御ユニット(ECU)が接続された通信ネットワークの故障を検知する方法において、まず、通信バスに接続されたコントローラに、通信バスの通信エラーを検出させる。そして、コントローラが通信バスの通信エラーを検出した後、該コントローラに、複数の電子制御ユニットによる通信バスへの送信を一つずつ順に停止させる送信停止要求を行わせ、その送信停止要求に従って複数の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させ、その判別結果に基づいて通信ネットワーク上の故障箇所を特定させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信ネットワークの故障検知方法及び故障検知システム、特に、通信バスに複数の電子制御ユニットが接続された通信ネットワークの故障を検知するうえで好適な故障検知方法及び故障検知システムに関する。
従来、通信バスに複数の電子制御ユニット(ECU)が接続された通信ネットワークの故障を検知するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいて、各ECUはそれぞれ、通信バスの終端抵抗となり得る抵抗と、オンによりその抵抗を通信バスに終端抵抗として接続させるスイッチと、を有している。かかるシステムにおいては、通信バスの通信異常が発生した場合、終端抵抗に近いECUから順に内部スイッチがオンされて、通信バスに接続する接続線の断線検知が行われる。
特開2003−304265号公報
しかしながら、上記したシステムにおいては、接続線の断線検知を行うのに、各ECUが上記の抵抗及びスイッチを有することが必要であるため、各ECUの回路構成を追加する必要があって、部品点数が増大し、コスト増が招来する。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、各ECUに回路構成を追加することなく簡易な構成で通信ネットワークの故障箇所を特定することが可能な通信ネットワークの故障検知方法及び故障検知システムを提供することを目的とする。
上記の目的は、通信バスに複数の電子制御ユニットが接続された通信ネットワークの故障を検知する方法であって、前記通信バスに接続されたコントローラに、前記通信バスの通信エラーを検出させるバスエラー検出ステップと、前記バスエラー検出ステップにおいて前記コントローラが前記通信バスの通信エラーを検出した後、該コントローラに、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を所定数ずつ順に停止させる送信停止要求を行わせる送信停止要求ステップと、前記コントローラに、前記送信停止要求ステップにおける前記送信停止要求に従って前記複数の電子制御ユニットが所定数ずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させるバスエラー有無判別ステップと、前記コントローラに、前記バスエラー有無判別ステップにおける判別結果に基づいて、前記通信ネットワーク上の故障箇所を特定させる故障箇所特定ステップと、を備える通信ネットワークの故障検知方法により達成される。
また、上記の目的は、通信バスに複数の電子制御ユニットが接続された通信ネットワークの故障を検知するシステムであって、前記通信バスに接続して該通信バスとの通信を行う第1の通信手段と、前記第1の通信手段による通信結果に基づいて前記通信バスの通信エラーを検出するバスエラー検出手段と、前記複数の電子制御ユニットそれぞれに接続して各電子制御ユニットとの通信を行う第2の通信手段と、前記バスエラー検出手段により前記通信バスの通信エラーが検出された場合に、前記第2の通信手段を用いて、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を所定数ずつ順に停止させる送信停止要求を行う送信停止要求手段と、前記送信停止要求手段により前記送信停止要求が行われた後、該送信停止要求に従って前記複数の電子制御ユニットが所定数ずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別するバスエラー有無判別手段と、前記バスエラー有無判別手段による判別結果に基づいて、前記通信ネットワーク上の故障箇所を特定する故障箇所特定手段と、を備える通信ネットワークの故障検知システムにより達成される。
これらの態様の発明において、通信バスの通信エラーが検出されると、その後、複数の電子制御ユニットによる通信バスへの送信を所定数ずつ順に停止させる要求がなされる。そして、電子制御ユニットの所定数ずつの送信停止が行われるごとにその通信バスに通信エラーが生ずるか否かが判別される。通信バスの通信エラーが生じている状況において電子制御ユニットによる通信バスへの送信が停止されると、その送信停止された電子制御ユニットが正常に通信バスへの送信を行うことができるときはその通信バスの通信エラーは継続するが、その送信停止された電子制御ユニットが正常に通信バスへの送信を行うことができないときはその通信バスの通信エラーは解消されることとなる。従って、上記の如く通信バスの通信エラーの検出後、電子制御ユニットの所定数ずつの送信停止ごとに通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別することで、何れの電子制御ユニットに関連した故障が生じているかを特定することが可能となる。そして、かかる故障の特定手法においては、各電子制御ユニットの送信を順に停止させることとすればよいので、専用の回路を電子制御ユニットに設けることは不要である。このため、本発明によれば、各電子制御ユニットに特別な回路構成を追加することなく簡易な構成で通信ネットワークの故障箇所を特定することが可能となる。
尚、上記した通信ネットワークの故障検知方法において、前記送信停止要求ステップにおける前記送信停止要求は、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を一つずつ順に停止させるものであり、前記バスエラー有無判別ステップは、前記コントローラに、前記複数の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させると共に、前記故障箇所特定ステップは、前記バスエラー有無判別ステップにおいて一の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、前記コントローラに、該一の電子制御ユニット又は該一の電子制御ユニットと前記通信バスとを接続する接続線に故障が生じていると判定させることとしてもよい。
また、上記した通信ネットワークシステムにおいて、前記送信停止要求手段による前記送信停止要求は、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を一つずつ順に停止させるものであり、前記バスエラー有無判別手段は、前記複数の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別すると共に、前記故障箇所特定手段は、前記バスエラー有無判別手段により一の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、該一の電子制御ユニット又は該一の電子制御ユニットと前記通信バスとを接続する接続線に故障が生じていると判定することとしてもよい。
これらの態様の発明において、通信バスの通信エラーが検出されると、その後、複数の電子制御ユニットによる通信バスへの送信を一つずつ順に停止させる要求がなされ、電子制御ユニットの一つずつの送信停止が行われるごとにその通信バスに通信エラーが生ずるか否かが判別される。かかる構成においては、故障が生じている電子制御ユニットを一つ特定するのに、すべての電子制御ユニットを一つずつ送信停止させるので、精度よくその故障箇所を特定することが可能となる。
また、上記した通信ネットワークの故障検知方法において、前記送信停止要求ステップにおける前記送信停止要求は、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を所定複数個ずつ纏めて順に停止させるものであり、前記バスエラー有無判別ステップは、前記コントローラに、前記複数の電子制御ユニットが所定複数個ずつ纏めて順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させる第1の有無判別ステップを有し、前記故障箇所特定ステップは、前記第1の有無判別ステップにおいて所定複数個の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、前記コントローラに、該所定複数個の電子制御ユニット又は該所定複数個の電子制御ユニットそれぞれと前記通信バスとを接続する接続線の何れかに故障が生じていると判定させる第1の特定ステップを有し、前記バスエラー有無判別ステップは、また、前記コントローラに、前記第1の特定ステップにおいて故障が生じていると判定された所定複数個の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させる第2の有無判別ステップを有し、前記故障箇所特定ステップは、また、前記第2の有無判別ステップにおいて一の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、前記コントローラに、該一の電子制御ユニット又は該一の電子制御ユニットと前記通信バスとを接続する接続線に故障が生じていると判定する第2の特定ステップを有することとしてもよい。
更に、上記した通信ネットワークシステムにおいて、前記送信停止要求手段による前記送信停止要求は、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を所定複数個ずつ纏めて順に停止させるものであり、前記バスエラー有無判別手段は、前記複数の電子制御ユニットが所定複数個ずつ纏めて順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別する第1の有無判別手段を有し、前記故障箇所特定手段は、前記第1の有無判別手段により所定複数個の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、該複数個の電子制御ユニット又は該所定複数個の電子制御ユニットそれぞれと前記通信バスとを接続する接続線の何れかに故障が生じていると判定する第1の特定手段を有し、前記バスエラー有無判別手段は、また、前記第1の特定手段により故障が生じていると判定された所定複数個の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別する第2の有無判別手段を有し、前記故障箇所特定手段は、また、前記第2の有無判別手段により一の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、該一の電子制御ユニット又は該一の電子制御ユニットと前記通信バスとを接続する接続線に故障が生じていると判定する第2の特定手段を有することとしてもよい。
これらの態様の発明において、通信バスの通信エラーが検出されると、その後、複数の電子制御ユニットによる通信バスへの送信を所定複数個ずつ纏めて順に停止させる要求がなされ、電子制御ユニットの所定複数個ずつの送信停止が行われるごとにその通信バスに通信エラーが生ずるか否かが判別される。かかる構成においては、故障が生じている電子制御ユニットを一つ特定するのに、すべての電子制御ユニットを一つずつ送信停止させることが不要となるので、短時間でその故障箇所を特定することが可能となる。
本発明によれば、各電子制御ユニットに回路構成を追加することなく簡易な構成で通信ネットワークの故障箇所を特定することができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例である通信ネットワーク10の故障検知システムの構成図を示す。また、図2は、本実施例の通信ネットワーク10の備える各電子制御ユニットの内部構成図を示す。本実施例の通信ネットワーク10は、通信バスに複数の電子制御ユニットが接続された通信ネットワークであり、車両に搭載された車載通信ネットワークである。
図1に示す如く、本実施例の通信ネットワーク10は、通信バス12と、その通信バス12にハブ14及び接続線16を介して接続する複数(図1においては8個)の電子制御ユニット(以下、ECUと称す)20と、を備えており、通信バス12に複数のECU20が接続された構成を有している。以下、8個のECU20をそれぞれ適宜、ECU−A,ECU−B,ECU−C,ECU−D,ECU−E,ECU−F,ECU−G,ECU−Hとする。
通信バス12は、時分割で多重通信を行う多重通信線であり、終端抵抗により両端を相互に接続された一対の通信線CANH,CANL(ツインストペア結線)を有している。通信バス12は、2本の通信線CANH,CANLを用いてデータ伝送を行うCAN(Controller Area Network)バスであり、所定の通信プロトコルに従って両通信線CANHとCANLとの差動電圧に基づいたバス通信を行う。
各ECU20はそれぞれ、マイクロコンピュータを主体に構成されており、演算処理部であるマイコン部22と、各種のプログラムやデータを格納する内部メモリROM,RAMと、通信バス12に接続し、通信バス12に対するデータ授受を行うトランシーバ24と、を有している。
各ECU20において、マイコン部22は、データ送信時に通信バス12のCANH及びCANLにその送信データに応じた差動電圧を発生させるべくトランシーバ24を制御すると共に、トランシーバ24によって復調されたデータを受信する。トランシーバ24は、マイコン部22からの送信指令に基づいて、通信バス12のCANH及びCANLに所定の差動電圧が発生するように制御されると共に、通信バス12のCANHとCANLとの間に発生した差動電圧を信号として検出して受信データの復調処理を行い、マイコン部22へ送信する。
各ECU20のトランシーバ24から通信バス12のCANHへ印加される電圧は、通常、ドミナント側(例えば3.5ボルト)とレセッシブ側(例えば2.5ボルト)との何れかに調整される。また、各ECU20から通信バス12のCANLへ印加される電圧は、通常、ドミナント側(例えば1.5ボルト)とレセッシブ側(例えば2.5ボルト)との何れかに調整される。
ECU20は、車両のイグニションオフ時及びイグニションオン時の双方で動作可能となる+B系ノード(例えば、ドアの開閉やロックを制御するドアECUやボデーECU,車両使用者の携帯する携帯機との無線通信においてコード照合を行う照合ECUなど)、車両のイグニションオフ時には動作不可能である一方でイグニションオン時に動作可能となるIG系ノード(例えば、エンジン制御を行うエンジンECUやブレーキ制御を行うブレーキECU,ステアリング舵角を検知するステアリングセンサなど)、又は、車両のアクセサリオフ時には動作不可能である一方でアクセサリオン時に動作可能となるACC系ノード(例えば、ナビゲーションECUやオーディオECUなど)である。
各ECU20は、車両のイグニションオフ時においてイグニションオンやドア開,電波信号受信,他のECU20からのバスエッジ受信などのイベントの発生が長期間検知されないときは、消費電力の低減のための処理を行うスリープモード(低消費電力モード)になると共に、そのイグニションオフ時のスリープモードにおいてイベント発生が検知されたときは、そのスリープモードを解除して起動され、その起動後に通信バス12を介した通信が可能となるウェイクアップモードになる。
各ECU20のトランシーバ24には、通信バス12に接続する接続線16とは別に、信号線26が接続されている。各ECU20に接続された信号線26はすべて、トランシーバモードコントローラ30に接続されている。トランシーバモードコントローラ30は、後に詳述する如く、接続するサービスツールからの送信停止要求に従って、各ECU20のトランシーバ24をスリープモードに遷移させてそのトランシーバ24による通信バス12への送信を停止させる指令を信号線26を介して行う。トランシーバモードコントローラ30は、この各ECU20のトランシーバ24による通信バス12への送信停止指令を、通信バス12に接続するすべてのECU20に対して一つずつ順に行う。
各ECU20のトランシーバ24は、電源(例えば+B電源やイグニション電源,アクセサリ電源)から電力供給される状況にあるときは通常、CANH及びCANLに所定の差動電圧を発生させて通信バス12へのデータ送信を行うことが可能であるが、トランシーバモードコントローラ30からの送信停止指令を受けると、通信バス12のCANH及びCANLとの接続を共に遮断して通信バス12へのデータ送信を停止させる。すなわち、ECU20は、トランシーバモードコントローラ30から信号線26を介して送信停止指令が供給されると、通信バス12へのデータ送信を停止させるスリープモードへ遷移する。
また、トランシーバモードコントローラ30は、一のECU20をスリープモードへ遷移させた後、所定時間(具体的には、後述の如く、サービスツールでのそのECU20に関する通信エラーの有無を判別するのに要する時間)が経過すると、そのECU20のスリープモードを通常モードへ遷移させてそのトランシーバ24による通信バス12への送信停止を解除する。そして、次の順番のECU20をスリープモードへ遷移させ、そしてその後、通常モードへ遷移させる。トランシーバモードコントローラ30は、上記の処理をすべてのECU20に対して繰り返し行う。
通信バス12には、また、サービスツール32がデータリンクコネクタ(DLC)34を介して接続されている。DLC34は、車両側に設けられており、通信バス12に接続される端子を有していると共に、通信バス12とは異なる通信線36を介してトランシーバモードコントローラ30に接続される端子を有している。サービスツール32は、マイクロコンピュータを主体に構成されたコントローラであり、通信ネットワーク10上の故障箇所すなわち通信バス12に接続されるECU20に関する故障箇所を特定するための処理を行う診断ツールである。サービスツール32は、上記の診断処理時にDLC34に接続されて、この際、そのDLC34を介して、通信バス12に接続されると共に、通信線36を介してトランシーバモードコントローラ30に接続される。サービスツール32は、DLC34を介して通信バス12との通信を行うことができると共に、トランシーバモードコントローラ30との通信を行うことができる。
次に、図3乃至図5を参照して、本実施例の通信ネットワーク10の故障を検知する手法について説明する。
図3は、本実施例の通信ネットワーク10において故障発生時に生ずるECU20間のデータ授受を説明するための図を示す。図4は、本実施例の通信ネットワーク10において正常時と故障発生時とのECU20の通信波形を表した図を示す。また、図5は、本実施例の通信ネットワーク10の故障検知システムにおいて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例の通信ネットワーク10において何ら故障が生じていない場合、各ECU20が通信バス12へ向けて送信する信号電圧波形は、その通信バス12の信号レベルをドミナント(優性)とするときは、通信バス12のCANH及びCANLを共にドミナント側とされる。また、その通信バス12の信号レベルをレセッシブ(劣性)とするときは、通信バス12のCANH及びCANLを共にレセッシブ側とされる。
一方、例えばECU20(図3及び図4においてECU−C)と通信バス12の通信線CANLとの間の接続線16が断線すると、そのECU20が通信バス12へ向けて送信する信号電圧波形は、通常とは異なる異常なものとなる。何れかのECU20(例えばECU−C)からかかる異常な電圧波形が通信バス12へ送信されていると、他のECU20(例えばECU−G)から通信バス12へ正常に信号が送信された際に、その正常な送信信号が破壊されるので、その正常な信号を受信すべきECU20(例えばECU−D)がその他のECU20(例えばECU−G)からの正常な送信信号を正常に受信できなくなる。
従って、通信ネットワーク10において、何ら対応措置がなされないと、通信バス12に接続するすべてのECU20のうち一つでも故障が発生した際に、すべてのECU20間の通信が異常となり、仮にサービスツール32がDLC34を介して通信バス12に接続されたとしても、その故障箇所を特定することができなくなる。
そこで、本実施例の通信ネットワーク10の故障検知システムにおいては、その故障箇所を特定する。
すなわち、サービス工場や修理工場などで通信ネットワーク10の故障箇所を特定すべく、まず、サービスツール32が通信バス12と通信接続しかつ通信線36を介してトランシーバコントローラ30と通信接続すべくDLC34に接続される。サービスツール32は、DLC34に接続されて起動されると、通信ネットワーク10のウェイクアップモードにおいて、複数のECU20が接続された通信バス12の通信状態を確認する(ステップ100)。
そして、サービスツール32は、その通信バス12に通信エラーが発生しているか否かを判別する。具体的には、通信バス12のCANHとCANLとの間に発生している差動電圧が所望の電圧差(例えば2ボルト又は0ボルト)にないか否かを判別する(ステップ102)。その結果、CANHとCANLとの差動電圧が所望の電圧差にあり通信バス12に通信エラーが生じていないと判別した場合は、通信バス12を介した各ECU20間の通信は正常に行われると判定する(ステップ104)。
一方、CANHとCANLとの間の差動電圧が所望の電圧差になく、異常な電圧波形が生成されて、通信バス12に通信エラーが生じていると判別した場合は、次に、通信バス12に接続するすべてのECU20による通信バス12への送信を一つずつ順に停止させるべく、通信線36を通じてトランシーバモードコントローラ30に対してある特定の一つのECU20の送信停止要求を行う(ステップ106)。尚、通信バス12に図1に示す如くECU−A〜ECU−Hが接続されている場合、そのA→Hの順に一つずつ通信バス12への送信を停止させる要求を行う。
トランシーバモードコントローラ30は、サービスツール32から通信線36を介してECU20の送信停止要求を受けると、その送信停止要求に従って、通信バス12に接続するすべてのECU20のうちその特定の一つのECU20に対して通信バス12への送信が停止されるようにそのECU20に接続する信号線26を通じて指令を行う。尚、通信バス12に図1に示す如くECU−A〜ECU−Hが接続されている場合、サービスツール32からの要求に従ってそのA→Hの順に一つずつ、通信バス12への送信を停止させる指令を行う。
各ECU20はそれぞれ、トランシーバモードコントローラ30から信号線26を介して送信停止指令を受けると、その送信停止指令に従ってスリープモードに遷移し、トランシーバ24と通信バス12のCANH及びCANLとの接続を共に遮断して通信バス12へのデータ送信を停止させる。通信バス12に接続するすべてのECU20は一つずつ順に、トランシーバ24から通信バス12へのデータ送信を停止させる。
サービスツール32は、トランシーバモードコントローラ30に対してある特定の一つのECU20の送信停止要求を行った後において、複数のECU20が接続された通信バス12に生じていた通信エラーが解消されることとなったか否かを判別する(ステップ108)。
通信バス12へのデータ送信が停止されたECU20が故障しておらずかつそのECU20と通信バス12とを接続する接続線16に何ら断線等が生じていない場合は、通信バス12へのデータ送信が停止されていないECU20に、未だ通信バス12へ通信エラーに導く異常な電圧波形を送信するECU20が存在するので、通信バス12への異常な電圧波形の送信が継続しその通信エラーが継続する。一方、通信バス12へのデータ送信が停止されたECU20が故障し或いはそのECU20と通信バス12とを接続する接続線16に断線等が生じている場合は、通信バス12へのデータ送信が停止されていないECU20に、通信バス12へ通信エラーに導く異常な電圧波形を送信するECU20が存在しなくなるので、通信バス12への異常な電圧波形の送信が無くなり、通信バス12の通信エラーが解消される。
サービスツール32は、上記ステップ108において、通信バス12のCANHとCANLとの間の差動電圧が所望の電圧差になく通信バス12の通信エラーが解消されていないと判別した場合は、通信バス12へのデータ送信が停止されたECU20に故障が生じておらずかつそのECU20と通信バス12とを接続する接続線16に何ら断線等が生じていないと判断し、次に、次の順番の一つのECU20の送信停止要求を、通信線36を通じてトランシーバモードコントローラ30に対して行う(ステップ106)。
トランシーバモードコントローラ30は、ある一のECU20に対して通信バス12への送信停止指令を行った後、サービスツール32から次のECU20の送信停止要求を受けると、送信停止指令を行っていたECU20に対して通信バス12への送信停止が解除されるようにそのECU20に接続する信号線26を通じて指令を行うと共に、更に、サービスツール32から次に送信停止要求を受けたECU20に対して通信バス12への送信が停止されるようにそのECU20に接続する信号線26を通じて指令を行う。
以下、サービスツール32及びトランシーバモードコントローラ30は、上記ステップ108において通信バス12の通信エラーが解消されていないと判別するごとに、上記ステップ106及び108の処理を繰り返し行う。
そして、サービスツール32は、上記ステップ108において、通信バス12のCANHとCANLとの間の差動電圧が所望の電圧差となり通信バス12の通信エラーが解消されていると判別した場合は、通信バス12へのデータ送信が停止されたECU20に故障が生じており或いはそのECU20と通信バス12とを接続する接続線16に断線等の故障が生じていると判定する(ステップ110)。
例えば、ECU−Cについて故障が発生している場合、そのECU−C以外のECU20の送信停止要求を行ったときは、通信バス12の通信エラーが解消されないので、その要求に従って通信バス12への送信が停止されたECU20について故障は生じていないと判定する。一方、そのECU−Cの送信停止要求を行ったときは、通信バス12の通信エラーが解消されるので、その要求に従って通信バス12への送信が停止されたECU−Cについて故障が生じていると判定する。
このように、本実施例においては、通信バス12の通信エラーが検出された場合、その後、サービスツール32及びトランシーバモードコントローラ30からその通信バス12に接続するすべてのECU20に対して一つずつ順にその通信バス12へのデータ送信を停止させる要求・指令を行わせ、その要求・指令に従ったECU20一つずつの送信停止ごとに通信バス12に通信エラーが解消されるか否かを判別させる。そして、その判別の結果として通信バス12の通信エラーが解消されない場合は、その際に通信バス12への送信が停止されていたECU20について故障は生じていないと判定する一方、通信バス12の通信エラーが解消された場合は、その際に通信バス12への送信が停止されていたECU20について故障が生じていると判定する。
従って、本実施例の通信ネットワーク10の故障検知システムによれば、通信バス12の通信エラーの検出後、その通信バス12に接続するすべてのECU20について一つずつ順に通信バス12へのデータ送信を停止させて、そのECU20による通信バス12への送信停止ごとに、通信バス12の通信エラーが解消されるか否かを判別することで、何れのECU20に関連した故障が生じているかを判定し、複数のECU20が通信バス12に接続された通信ネットワーク10上の故障箇所をECU20単位で特定することが可能となっている。
また、本実施例において、通信バス12の通信エラーの検出後、通信ネットワーク10上の故障箇所を特定するうえで必要な、その通信バス12に接続するECU20についての通信バス12へのデータ送信の停止は、ECU20の有するトランシーバ24を通常モードからスリープモードへ遷移させることにより実現される。すなわち、通信バス12での通信エラーの検出後、ECU20のトランシーバ24を、通常はイグニションオフ時においてイベント発生が長期間検知されないときに消費電力低減のために実現されるスリープモードへ遷移させることで、そのトランシーバ24による通信バス12へのデータ送信を停止させて、通信ネットワーク10上の故障箇所を特定する。
かかる構成においては、各ECU20に設けられた既存のモード切り替え機能を利用して、通信バス12に接続するすべてのECU20のトランシーバ24による通信バス12へのデータ送信を一つずつ順に停止させて、通信ネットワーク10上の故障箇所を特定することができるので、通信ネットワーク10上の故障箇所を特定するうえで、各ECU20それぞれに、通信ネットワーク10上の故障箇所を特定するための専用の回路を設けることは不要である。
このため、本実施例の通信ネットワーク10の故障検知システムによれば、通信ネットワーク10を構成する通信バス12に接続する各ECU20に特別な回路構成を追加することなく簡易な構成でその通信ネットワーク10の故障箇所を特定することが可能となっており、通信ネットワーク10の故障箇所の特定をECU20の内蔵回路をその特定のためにコストアップさせることなく実現することが可能となっている。
ところで、上記の実施例においては、サービスツール32が特許請求の範囲に記載した「コントローラ」に、サービスツール32の有する、DLC34を介して通信バス12に接続された通信部が特許請求の範囲に記載した「第1の通信手段」に、サービスツール32の有する、DLC34、通信線36、トランシーバモードコントローラ30、及び信号線26を介して各ECU20に接続された通信部が特許請求の範囲に記載した「第2の通信手段」に、それぞれ相当している。
また、サービスツール32が、上記図5に示すルーチン中ステップ100,102の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「バスエラー検出ステップ」及び「バスエラー検出手段」が、ステップ106の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「送信停止要求ステップ」及び「送信停止要求手段」が、ステップ108の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「バスエラー有無判別ステップ」及び「バスエラー有無判別手段」が、ステップ110の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「故障箇所特定ステップ」及び「故障箇所特定手段」が、それぞれ実現されている。
尚、上記の実施例においては、通信ネットワーク10上の故障箇所を特定するのに、通信バス12に接続するすべてのECU20による通信バス12へのデータ送信を一つずつ順に停止させることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、そのデータ送信を、通信バス12に接続するECU20の数よりも少ない数(例えば4個)ずつ纏めて停止させることとしてもよい。
かかる変形例の構成においては、通信バス12の通信エラーが検出された場合、その後、サービスツール32及びトランシーバモードコントローラ30からその通信バス12に接続するすべてのECU20に対して所定複数個ずつ纏めて順にその通信バス12へのデータ送信を停止させる要求・指令を行わせ、その要求・指令に従った所定複数個のECU20ずつの送信停止ごとに通信バス12に通信エラーが解消されるか否かを判別させる。そして、その判別の結果として通信バス12の通信エラーが解消されない場合は、その際に通信バス12への送信が停止されていた所定複数個のECU20について故障は生じていないと判定する一方、通信バス12の通信エラーが解消された場合は、その際に通信バス12への送信が停止されていた所定複数個のECU20の何れか又はその何れかのECU20に接続する接続線16について故障が生じていると判定する。
かかる変形例の構成によれば、通信バス12に接続するすべてのECU20のうちから故障が生じているECU20をある程度特定するのに、上記した実施例の構成よりも、通信バス12に接続するすべてのECU20について通信バス12へのデータ送信を停止させるのに要する総回数を少なくし、その要する総時間を短くすることができる。
また、上記した変形例の構成においては、通信バス12に接続するすべてのECU20に対して所定複数個ずつ纏めて順にその通信バス12へのデータ送信を停止させることにより、その所定複数個のECU20の何れか又はその何れかのECU20に接続する接続線16について故障が生じていると判定することとしているが、更に、所定複数個のECU20の何れかに故障が生じていると判定された場合に、その所定複数個のECU20に対してその所定複数個よりも少ない数ずつ順に通信バス12へのデータ送信を停止させることとしてもよく、また、最後には、何れかに故障が生じていると判定された複数のECU20に対して一つずつ順に通信バス12へのデータ送信を停止させることとしてもよい。
すなわち、通信バス12に接続するすべてのECU20のうちから、故障が生じていると判定されるグループの範囲を徐々に狭めていくことで、故障が生じているECU20を特定する。かかる構成によれば、通信バス12に接続するすべてのECU20のうちから故障が生じているECU20を一つ特定するのに、上記した実施例の構成よりも、通信バス12に接続するすべてのECU20について通信バス12へのデータ送信を停止させるのに要する総回数を少なくし、その要する総時間を短くすることができ、その結果として、短時間で通信ネットワーク10上の故障箇所を特定することが可能となる。
この場合においては、サービスツール32が、トランシーバモードコントローラ30に対して所定複数個纏めたECU20の送信停止要求を行った後において、通信バス12に生じていた通信エラーが解消されることとなるか否かを判別することにより特許請求の範囲に記載した「バスエラー有無判別ステップ」及び「第1の有無判別ステップ」並びに「バスエラー有無判別手段」及び「第1の有無判別手段」が、通信バス12へのデータ送信が停止された所定複数個のECU20の何れかに故障が生じており或いはその何れかのECU20と通信バス12とを接続する接続線16に断線等の故障が生じていると判定することにより特許請求の範囲に記載した「故障箇所特定ステップ」及び「第1の特定ステップ」並びに「故障箇所特定手段」及び「第1の特定手段」が、トランシーバモードコントローラ30に対して、故障が生じていると判定された複数のECU20について一つずつ順に通信バス12へのデータ送信を停止させる送信停止要求を行った後において、通信バス12に生じていた通信エラーが解消されることとなるか否かを判別することにより特許請求の範囲に記載した「バスエラー有無判別ステップ」及び「第2の有無判別ステップ」並びに「バスエラー有無判別手段」及び「第2の有無判別手段」が、通信バス12へのデータ送信が停止されたECU20に故障が生じており或いはそのECU20と通信バス12とを接続する接続線16に断線等の故障が生じていると判定することにより特許請求の範囲に記載した「故障箇所特定ステップ」及び「第2の特定ステップ」並びに「故障箇所特定手段」及び「第2の特定手段」が、それぞれ実現されている。
また、上記の実施例においては、通信バス12に接続するすべてのECU20に信号線26を介して接続するトランシーバモードコントローラ30を、それらのECU20とは別体で設けることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、そのトランシーバモードコントローラ30の機能を何れか一のECU20(マスタECU20)に内蔵させることとしてもよい。尚、このマスタECU20は他のECU20それぞれと信号線26を介して接続されることとなる。かかる構成によれば、トランシーバモードコントローラ30の機能が一のECU20に内蔵されることとなるので、通信ネットワーク10上の故障箇所の特定を簡素な構成でかつ低コストで実現することができる。
本発明の一実施例である通信ネットワークの故障検知システムの構成図である。 本実施例の通信ネットワークの備える各電子制御ユニットの内部構成図である。 本実施例の通信ネットワークにおいて故障発生時に生ずる電子制御ユニット間のデータ授受を説明するための図である。 本実施例の通信ネットワークにおいて正常時と故障発生時との電子制御ユニットの通信波形を表した図である。 本実施例の通信ネットワークの故障検知システムにおいて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
符号の説明
10 通信ネットワーク
12 通信バス
16 接続線
20 電子制御ユニット(ECU)
24 トランシーバ
26 信号線
30 トランシーバモードコントローラ
36 通信線

Claims (6)

  1. 通信バスに複数の電子制御ユニットが接続された通信ネットワークの故障を検知する方法であって、
    前記通信バスに接続されたコントローラに、前記通信バスの通信エラーを検出させるバスエラー検出ステップと、
    前記バスエラー検出ステップにおいて前記コントローラが前記通信バスの通信エラーを検出した後、該コントローラに、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を所定数ずつ順に停止させる送信停止要求を行わせる送信停止要求ステップと、
    前記コントローラに、前記送信停止要求ステップにおける前記送信停止要求に従って前記複数の電子制御ユニットが所定数ずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させるバスエラー有無判別ステップと、
    前記コントローラに、前記バスエラー有無判別ステップにおける判別結果に基づいて、前記通信ネットワーク上の故障箇所を特定させる故障箇所特定ステップと、
    を備えることを特徴とする通信ネットワークの故障検知方法。
  2. 前記送信停止要求ステップにおける前記送信停止要求は、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を一つずつ順に停止させるものであり、
    前記バスエラー有無判別ステップは、前記コントローラに、前記複数の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させると共に、
    前記故障箇所特定ステップは、前記バスエラー有無判別ステップにおいて一の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、前記コントローラに、該一の電子制御ユニット又は該一の電子制御ユニットと前記通信バスとを接続する接続線に故障が生じていると判定させることを特徴とする請求項1記載の通信ネットワークの故障検知方法。
  3. 前記送信停止要求ステップにおける前記送信停止要求は、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を所定複数個ずつ纏めて順に停止させるものであり、
    前記バスエラー有無判別ステップは、前記コントローラに、前記複数の電子制御ユニットが所定複数個ずつ纏めて順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させる第1の有無判別ステップを有し、
    前記故障箇所特定ステップは、前記第1の有無判別ステップにおいて所定複数個の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、前記コントローラに、該所定複数個の電子制御ユニット又は該所定複数個の電子制御ユニットそれぞれと前記通信バスとを接続する接続線の何れかに故障が生じていると判定させる第1の特定ステップを有し、
    前記バスエラー有無判別ステップは、また、前記コントローラに、前記第1の特定ステップにおいて故障が生じていると判定された所定複数個の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別させる第2の有無判別ステップを有し、
    前記故障箇所特定ステップは、また、前記第2の有無判別ステップにおいて一の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、前記コントローラに、該一の電子制御ユニット又は該一の電子制御ユニットと前記通信バスとを接続する接続線に故障が生じていると判定する第2の特定ステップを有することを特徴とする請求項1記載の通信ネットワークの故障検知方法。
  4. 通信バスに複数の電子制御ユニットが接続された通信ネットワークの故障を検知するシステムであって、
    前記通信バスに接続して該通信バスとの通信を行う第1の通信手段と、
    前記第1の通信手段による通信結果に基づいて前記通信バスの通信エラーを検出するバスエラー検出手段と、
    前記複数の電子制御ユニットそれぞれに接続して各電子制御ユニットとの通信を行う第2の通信手段と、
    前記バスエラー検出手段により前記通信バスの通信エラーが検出された場合に、前記第2の通信手段を用いて、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を所定数ずつ順に停止させる送信停止要求を行う送信停止要求手段と、
    前記送信停止要求手段により前記送信停止要求が行われた後、該送信停止要求に従って前記複数の電子制御ユニットが所定数ずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別するバスエラー有無判別手段と、
    前記バスエラー有無判別手段による判別結果に基づいて、前記通信ネットワーク上の故障箇所を特定する故障箇所特定手段と、
    を備えることを特徴とする通信ネットワークの故障検知システム。
  5. 前記送信停止要求手段による前記送信停止要求は、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を一つずつ順に停止させるものであり、
    前記バスエラー有無判別手段は、前記複数の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別すると共に、
    前記故障箇所特定手段は、前記バスエラー有無判別手段により一の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、該一の電子制御ユニット又は該一の電子制御ユニットと前記通信バスとを接続する接続線に故障が生じていると判定することを特徴とする請求項4記載の通信ネットワークの故障検知システム。
  6. 前記送信停止要求手段による前記送信停止要求は、前記複数の電子制御ユニットによる前記通信バスへの送信を所定複数個ずつ纏めて順に停止させるものであり、
    前記バスエラー有無判別手段は、前記複数の電子制御ユニットが所定複数個ずつ纏めて順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別する第1の有無判別手段を有し、
    前記故障箇所特定手段は、前記第1の有無判別手段により所定複数個の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、該複数個の電子制御ユニット又は該所定複数個の電子制御ユニットそれぞれと前記通信バスとを接続する接続線の何れかに故障が生じていると判定する第1の特定手段を有し、
    前記バスエラー有無判別手段は、また、前記第1の特定手段により故障が生じていると判定された所定複数個の電子制御ユニットが一つずつ順に送信停止されるごとに前記通信バスに通信エラーが生ずるか否かを判別する第2の有無判別手段を有し、
    前記故障箇所特定手段は、また、前記第2の有無判別手段により一の電子制御ユニットの送信停止が行われた際に前記通信バスに通信エラーが生じないと判別された場合、該一の電子制御ユニット又は該一の電子制御ユニットと前記通信バスとを接続する接続線に故障が生じていると判定する第2の特定手段を有することを特徴とする請求項4記載の通信ネットワークの故障検知システム。
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