JP4221830B2 - 光導波路の製造方法および光送受信装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部を光信号が伝搬する光導波路の製造方法、およびそのような光導波路を備えた光送受信装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
IC(Integrated Circuit;集積回路)やLSI(Large Scale Integrated Circuit;大規模集積回路)における技術の進歩により、それらの動作速度や集積規模が向上し、例えばマイクロプロセッサの高性能化やメモリチップの大容量化が急速に達成されている。従来、機器内のボード間、あるいはボード内のチップ間など比較的短距離間の情報伝達は、主に、電気信号により行われてきた。今後、集積回路の性能を更に向上させるためには、信号の高速化や信号配線の高密度化が必要となるが、電気信号配線においては、それら高速化および高密度化が困難であると共に、配線のCR(C:配線の静電容量、R:配線の抵抗)時定数による信号遅延が問題となってしまう。また、電気信号の高速化や電気信号配線の高密度化は、EMI(Electromagnetic Interference)ノイズの原因となるため、その対策も不可欠となる。
【0003】
そこで、これらの問題を解消するものとして、光配線(光インターコネクション)が注目されている。光配線は、機器間、機器内のボード間、あるいはボード内のチップ間など種々の箇所に適用可能であると考えられている。中でも、チップ間のような短距離間の信号の伝送には、チップが搭載されている基板上に光導波路を形成し、これを伝送路とした光伝送・通信システムを構築することが好適であると考えられる。この光導波路を伝送路とした光伝送・通信システムを普及させるためには、光導波路の作製プロセスを確立することが重要である。
【0004】
従来の光導波路の製造方法としては、シリコン基板やガラス基板などの平坦な基板上に、石英、あるいはポリメチルメタクリレート(PMMA;Polymethyl Methacrylate )やポリイミドなどの高分子材料よりなる光導波路を形成するという方法が知られている。この方法では、光導波路を平坦な基板上に形成するので、光伝搬損失の少ない光導波路を容易に作成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光導波路を伝送路とした光伝送・通信システムにおいては、電気信号を光信号に変換するための発光素子、光信号を電気信号に変換するための受光素子、および発光素子や受光素子との間で電気信号の授受を行うためのICチップなどを装備する必要があり、これらの素子への電力の供給や比較的低速の各種のコントロール信号などの伝送は、依然として電気信号により行う必要がある。
【0006】
そのため、基板上に電気信号配線としての薄膜多層配線を形成することが必須であるが、この電気信号配線形成領域が通常の配線基板サイズ(数十cm角)やモジュールサイズ(数cm角)になると、コストがかかりすぎ、実現性に乏しいという問題があった。
【0007】
この問題を解決するために、電気部品を搭載可能なプリント配線基板上に光導波路を形成することが考えられる。ところが、このような厚膜工程により製作させる配線基板の表面には、例えばめっき法により形成された金属の厚膜などが配設されており、凹凸が大きい。そのため、プリント配線基板上に光導波路を形成すると、基板表面の凹凸形状が光導波路の形状に影響を及ぼしてしまい、光導波路の光伝搬損失の増大や寸法精度の低下につながってしまうという問題があった。
【0008】
更に、配線基板上に光導波路を形成する場合には、ウェットエッチングや洗浄などを行う際に、酸・アルカリ溶液や有機溶剤などに基板全体を浸す工程が必要となるので、基板に損傷を与えるおそれがあるという問題があった。また、ドライエッチング時や、高温熱処理時に、基板に損傷を与えるおそれもある。従って、基板として厚膜工程による電気配線基板(プリント配線基板)を用いることは困難であり、例えば高耐熱性などの特性を有している高価な基板を使用する必要があった。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、光導波路が配設される基板の種類にかかわらず、高い光伝搬特性を担保し得る光導波路を容易に作製することが可能な光導波路の製造方法を提供することにある。
【0010】
本発明による光導波路の製造方法は、電気配線基板以外の表面が平坦な第1の基板側に光導波路を形成したのち、光導波路の第1の基板側から電気配線基板である第2の基板側への転写を行う光導波路の製造方法であって、第1の基板を含む支持基体上に、ダミー層を選択的に形成する工程と、支持基体およびダミー層を覆うように光導波路を形成する工程と、ダミー層を除去することにより、支持基体と光導波路との間に選択的に間隙を形成する工程と、光導波路と第2の基板とを固着させる工程と、第1の基板を光導波路から剥離する工程とを含むようにしたものである。
【0011】
本発明による光送受信装置の製造方法は、電気配線基板以外の表面が平坦な第1の基板側に光導波路を形成したのち、この光導波路を第1の基板側から電気配線基板である第2の基板側へ転写する工程と、第2の基板上に、電気信号を光導波路内を伝搬する光信号に変換するための発光素子または光導波路内を伝搬してきた光信号を電気信号に変換するための受光素子の少なくとも一方を形成する工程と、第2の基板上に、発光素子または受光素子の少なくとも一方との間で電気信号の授受を行うための集積回路を形成する工程とを含む光送受信装置の製造方法であって、光導波路を転写する工程が、第1の基板を含む支持基体上に、ダミー層を選択的に形成する工程と、支持基体およびダミー層を覆うように光導波路を形成する工程と、ダミー層を除去することにより、支持基体と光導波路との間に選択的に間隙を形成する工程と、光導波路と第2の基板とを固着させる工程と、第1の基板を前記光導波路から剥離する工程とを含むようにしたものである。
【0012】
本発明による光導波路の製造方法および光送受信装置の製造方法では、第1の基板を含む支持基体上にダミー層が選択的に形成され、支持基体およびダミー層を覆うように光導波路が形成される。そして、ダミー層が除去されて、支持基体と光導波路との間に選択的に間隙が形成される。そののち、この間隙を利用して第2の基板が固着された光導波路から第1の基板が剥離され、光導波路が第1の基板から第2の基板へ転写される。ここでは、第1の基板が剥離される際に、間隙により支持基体と光導波路との接触面積が減少しているため、これらの間の密着力が低下しており、剥離が容易に行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
(第1の実施の形態)
まず、図1ないし図8を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る光送受信装置の製造方法について説明する。なお、本実施の形態に係る光導波路の製造方法は、本実施の形態に係る光送受信装置の製造方法によって具現化されるので、以下併せて説明する。図1ないし図8は、それぞれ光送受信装置の製造方法の一製造工程を表すものである。図1ないし図7において、(A)は光導波路の長手方向に垂直な断面を示し、(B)は光導波路の長手方向に平行な断面を示している。また、図8は、光導波路の長手方向に平行な断面を示している。具体的には、図1(A)は、図1(B)および平面図である図1(C)のIA−IA線に沿った断面構造を示しており、図1(B)は、図1(C)のIB−IB線に沿った断面構造を示している。また、図2ないし図7の各図において、(A)は(B)のnA−nA線(nは、各図番に対応するローマ数字)に沿った断面構造を示している。
【0015】
本実施の形態では、図1に示したように、例えば石英あるいはガラスなどのような、紫外域から可視域にかけての光を十分に透過させる平坦性に優れた透明基板11を用意する。そして、この透明基板11上に、例えばスパッタ法あるいは蒸着法により厚さが0.5μm程度の例えばアルミニウム(Al)よりなる膜を成膜したのち、このアルミニウム膜を所望の形状になるようにパターンニングすることにより、ダミー層12を形成する。このダミー層12は、後工程において溶解除去されるものである。そのため、アルミニウム膜のパターンニングは、ダミー層12を除去する際に、溶液がその中央部にまで十分に浸透するパターンとなるように行う。また、詳細は後述するが、ダミー層12の面積はある程度大きい方が好ましい。従って、これらの条件を満たすパターンとしては、例えば多数の矩形状の開口12aを形成することとなる格子状のパターンが考えられる。ここで、透明基板11が、本発明の「第1の基板」の一具体例に対応している。
【0016】
次に、図2に示したように、透明基板11の全面に、例えば、スピンコート法によりビスフェノールを主成分とするエポキシ樹脂を20μm程度の厚さになるように塗布したのち、加熱処理を行なって樹脂を固化させ、例えば屈折率が1.52である光導波路のクラッド層13を形成する。続いて、クラッド層13上に、例えばクラッド層13の形成方法と同様の方法により、クラッド層13の構成材料よりも屈折率の高い材料(例えばエポキシ樹脂)を用いて、例えば屈折率が1.54であり、厚さ30μm程度である光導波路のコア層14aを形成する。
【0017】
次に、例えば平面形状が帯状であるパターンを有するフォトレジスト膜(図示せず)を形成し、このフォトレジスト膜をマスクとして、例えばRIE(Reactive Ion Etching)などの異方性エッチングを行う。これにより、図3に示したように、コア層14aは、平面形状が帯状である、互いに離間した複数のコア14となる。
【0018】
次に、図4に示したように、透明基板11の全面に、例えばクラッド層13と同一の材料を用いて、クラッド層13の形成方法と同様の方法により、コア14の上部における厚さが20μm程度のクラッド層15を形成する。このようにして、クラッド層13,15およびコア14よりなる埋め込み型の光導波路16が作製される。
【0019】
なお、クラッド層13,15およびコア14は、それらの各下地層上に光硬化性樹脂を塗布したのち、この光硬化性樹脂に対して光照射を行って樹脂を硬化させることにより形成してもよい。
【0020】
次に、例えば、光導波路16の長手方向の両端部に、透明基板11となす外角が鈍角(ここでは、略135°)であるような傾斜面により構成された光反射部16a,16b(図4では図示せず。図8参照)を形成する。具体的には、例えば、まず、クラッド層15上に、フォトレジスト膜(図示せず)を形成し、この図示しないフォトレジスト膜に所定の露光処理および現像処理を施してフォトレジスト膜を所定のパターンに加工したのち、このパターンニングされたフォトレジスト膜を例えばガラス転移温度以上の温度で加熱処理して、フォトレジスト膜のエッジ部分を傾斜させる。続いて、このエッジ部分が傾斜したフォトレジスト膜をマスクとして、例えばRIE装置あるいはECR(Electro Cyclotron Resonance ;電子サイクロトロン共鳴)装置を用いて光導波路16の異方性エッチングを行うことにより光反射部16a,16bを形成する。なお、そののち、フォトレジスト膜を除去する。
【0021】
次に、ダミー層12と光導波路16とが形成された透明基板11を、例えば塩酸系あるいはリン酸系の溶液に浸す。これにより、図5に示したように、ダミー層12が溶解除去され、ダミー層12が形成されていた領域はギャップ17となる。その結果、クラッド層13は、透明基板11と全面的に接触するのではなく間欠的に接触している状態となる。クラッド層13と透明基板11との接触面積は、これらが互いに剥離しない範囲において可能な限り小さいことが好ましい(例えば、光導波路16の形成領域の10%程度)。すなわち、ダミー層12の面積は、できる限り大きい方がよい(例えば、光導波路16の形成領域の90%程度)。なお、塩酸系やリン酸系の溶液は、例えば10分間で1mm程度の割合で、ダミー層12の内部に浸透し、これを溶解する。ここで、ギャップ17が、本発明の「間隙」の一具体例に対応している。
【0022】
次に、図6に示したように、任意の基板、例えば電気配線18aと絶縁体18bとを有する多層配線基板18を用意し、この多層配線基板18上の所望の領域に、例えば、スピンコート法、ディップコート法、スプレー法または印刷法等の方法により、エポキシ樹脂などの光硬化性樹脂よりなる厚さ10μm程度の接着層19を形成する。なお、接着層19は、光導波路16と多層配線基板18とを接着させる役割の他に、多層配線基板18の表面の凸凹を平坦化する役割も果たしている。ここで、多層配線基板18が、本発明の「第2の基板」の一具体例に対応している。
【0023】
多層配線基板18としては、例えば、絶縁体18bがアルミナ(Al2 O3 )、低温焼成ガラスセラミック、ガラスセラミック、アルミニウムナイトライド(AlN)、ムライトなどの無機材料からなるセラミック多層配線基板が使用されている。また、絶縁体18bがFR−4などのガラスエポキシ樹脂からなるガラスエポキシ多層配線基板や、通常のガラスエポキシ配線基板上に例えば感光性エポキシ樹脂などを用いたフォトリソグラフィ技術で高密度パターン形成を可能にした、所謂ビルドアップ多層配線基板、絶縁体18bにポリイミドフィルムなどを用いたフレキシブル多層配線基板、あるいはBT樹脂、PPE(polyphenyl ether)樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂(例えばデュポン社製のテフロン(登録商標))などの有機材料を用いた多層配線基板が使用される場合もある。その他、例えば誘電体材料からなるコア基板上に、電気的配線パターンが高密度に印刷された印刷基板が配設されてなる、所謂プリント配線基板を使用することもできる。
【0024】
次に、光導波路16が形成された透明基板11の上下を逆にし、位置合わせを行いながら接着層19が形成されている多層配線基板18に光導波路16を密着させる。ここでは、透明基板11および光導波路16が共に透明であるので、位置合わせを行い易い。続いて、透明基板11側の光導波路16と多層配線基板18とを密着させた状態で、透明基板11側から多層配線基板18側に向かって光Lを照射する。これにより、接着層19を構成する接着剤としての光硬化性樹脂が硬化し、多層配線基板18は光導波路16の所望の位置に固着される。このとき、大きな光量で短時間光Lを照射すると、光導波路16にひずみが生じ、光伝搬損失が大きくなってしまう。そこで、光Lの照射は、比較的小さな光量で時間をかけて行う。例えば、超高圧水銀ランプ(波長;g線(436nm)中心)を用いる場合には、10mW/cm2 の出力で3分間行うようにする。
【0025】
本実施の形態において用いるエポキシ樹脂は、近紫外領域および可視領域の光を90%程度透過させる光透過性樹脂である。また、既に述べたように、透明基板11は、紫外域から可視域にかけて十分な透明性を有する。従って、例えば超高圧水銀ランプから発せられる光Lは、透明基板11および光導波路16を透過して接着層19まで十分に到達し、例えばエポキシ樹脂よりなる接着層19は完全に硬化する。
【0026】
次に、図7に示したように、例えば引っ張り力などの物理的な力Fを透明基板11に加え、透明基板11を光導波路16から分離させる。この場合、衝撃による力を加えることも効果的である。これにより、光導波路16が多層配線基板18に転写される。一般にガラスとエポキシ樹脂とは密着性が良いとされているが、ここでは、ギャップ17の存在により、光導波路16(クラッド層13)と透明基板11との接触面積が小さくなっているので、透明基板11は容易に剥離する。なお、既に述べたように、クラッド層13の厚さは20μm程度であり、ギャップ17の厚さは0.5μm程度であるので、クラッド層13の表面はほぼ平坦となっている。そののち、光導波路16が転写された多層配線基板18を例えば水により予洗し、洗浄して、乾燥させる。
【0027】
次に、図8に示したように、半導体レーザ21、フォトダイオード22およびICチップ23,24に、それぞれバンプ25を形成する。そののち、半導体レーザ21、フォトダイオード22およびICチップ23,24を例えばフリップチップボンディング法によって多層配線基板18上に実装する。なお、半導体レーザ21、フォトダイオード22およびICチップ23,24の他に、例えばチップ型抵抗器、コンデンサまたはインダクタなどの他の素子を実装することも可能である。ここで、半導体レーザ21が、本発明の「発光素子」の一具体例に対応しており、フォトダイオード22が、本発明の「受光素子」の一具体例に対応している。また、ICチップ23,24が、本発明の「集積回路」の一具体例に対応している。
【0028】
最後に、図示はしないが、実装した半導体レーザ21、フォトダイオード22およびICチップ23,24と多層配線基板18との間に、例えばエポキシ樹脂よりなる封止用樹脂を導入し、半導体レーザ21、フォトダイオード22およびICチップ23,24を封止する。これにより、半導体レーザ21、フォトダイオード22およびICチップ23,24と多層配線基板18の電気配線18aとの接続信頼性が向上する。
【0029】
このようにして製造される光送受信装置では、例えば多層配線基板18の電気配線18aから供給された電力によって、半導体レーザ21、フォトダイオード22およびICチップ23,24が動作可能な状態となる。この状態で、ICチップ23から半導体レーザ21に電気信号が出力されると、半導体レーザ21は、電気信号を光信号に変換して、光信号を出射する。出射された光信号は、光反射部16aにおいて入射方向とほぼ垂直の方向に例えば全反射して光導波路16の内部に入射する。そののち、この光信号は、コア14内を伝搬し、光反射部16bに到達する。ここで、光信号は、光伝搬方向とほぼ垂直の方向に例えば全反射して、光導波路16の外部に出射し、フォトダイオード22に入射する。フォトダイオード22に入射した光信号は、電気信号に変換されてICチップ24に入力される。このようにして、ICチップ23とICチップ24との間で高速に伝送すべき信号は、光信号として高速伝送される。また、低速コントロール信号などの比較的低速で伝送してもよい信号の伝送は多層配線基板18の電気配線18aによって電気信号として伝送される。
【0030】
このように本実施の形態に係る光送受信装置の製造方法によれば、光導波路16を、平坦性に優れた透明基板11上に予め形成したのち、多層配線基板18に転写するようにしたので、表面の凹凸が大きい多層配線基板18を用いる場合であっても、光伝搬損失の少ない光導波路16を備えた光送受信装置を作製することができる。また、光導波路形成用の透明基板11と光導波路16との間にギャップ17を設けるようにしたので、透明基板11と光導波路16との接触面積が小さくなって、密着力を低下(剥離性を向上)させることができ、透明基板11を光導波路16から容易に剥離することができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光送受信装置の製造方法について説明する。本製造方法の対象となる光送受信装置は、各光導波路間が分離されている点を除き、上記第1の実施の形態と同様である。以下、図9ないし図14を参照して、本実施の形態の光送受信装置の製造方法について説明する。なお、図9ないし図14は、それぞれ一製造工程を表すものである。具体的には、図9(C)は、図9(A),(B)のクラッド層13,15、コア14およびマスク層32を省略した斜視図であり、図9(A)は、図9(B),(C)のIXA−IXA線に沿った断面構造を、図9(B)は、図9(C)のIXB−IXB線に沿った断面構造をそれぞれ示している。また、図10ないし図14において、(A)は(B)のnA−nA線(nは、各図番に対応するローマ数字)に沿った断面構造を示している。なお、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、ここではその詳細な説明を省略する。
【0032】
本実施の形態では、まず、図9に示したように、透明基板11上の光導波路形成予定領域A′以外の領域に遮光膜31を選択的に形成する。具体的には、透明基板11上に、例えば、蒸着法によりタンタル(Ta)、チタン(Ti)あるいは金(Au)よりなる遮光膜を形成したのち、光導波路形成予定領域A′の遮光膜をエッチングにより除去するパターニングを行い、帯状の平面形状を有する遮光膜31を形成する。この遮光膜31は、後述する接着層19を露光して硬化させる際に、選択的に露光するためのものである。遮光膜31の構成材料については、光を遮断可能であり、かつ後工程においてダミー層12を除去する際に除去されない材料であれば、上述した材料以外のものを用いてもよい。
【0033】
次に、例えばスパッタ法あるいは蒸着法により、透明基板11および遮光膜31を覆うように、所定の開口パターンを有する格子状のダミー層12を形成する。具体的には、図9(C)に示したように、光導波路形成予定領域A′に、ほぼ一定の間隔で開口部31aが配置されることとなるように、例えばアルミニウムよりなるダミー層12を形成する。続いて、以上の構造の全面を覆うように、例えば第1の実施の形態と同様の方法により、クラッド層13を形成したのち、更にその上にコア14およびクラッド層15を形成する。次に、クラッド層15の上面領域のうち、光導波路形成予定領域A′に対応する領域に、例えば蒸着法によりアルミニウムなどよりなるマスク層32を形成する。
【0034】
次に、図10に示したように、マスク層32を利用して、例えば酸素(O)プラズマを用いたRIEなどのドライエッチング加工を行うことにより、クラッド層13,15を選択的に除去する。これにより、互いに離間した複数の光導波路16′が形成される。ここでは、ダミー層12がアルミニウムにより形成されているので、酸素プラズマを用いたRIEを行う場合には、ダミー層12が露出した時点でエッチングが自動的に止まる。従って、ダミー層12の表面が確実に現れ、ダミー層12の真上にあるクラッド層13,15のみを確実に除去することができる。なお、クラッド層13,15のエッチングは、ダミー層12の真上にあるクラッド層13,15のみを確実に除去することができる方法であれば、他の方法により行うようにしてもよい。
【0035】
次に、図11に示したように、第1の実施の形態の図5に示した工程と同様にして、ダミー層12を溶解除去し、ダミー層12が形成されていた領域をギャップ17とする。
【0036】
次に、図12に示したように、第1の実施の形態の図6に示した工程と同様にして、多層配線基板18を用意し、多層配線基板18上に接着層19を形成する。続いて、光導波路16′が形成された透明基板11を天地反転させて、多層配線基板18に光導波路16′を密着させたのち、透明基板11の側から多層配線基板18の方向に向けて平行光Lp(光源は、例えば超高圧水銀ランプ)を照射する。光導波路16′と接着層19との界面に対応する領域には遮光膜31が形成されていないので、透明基板11側から照射された光Lpは、光導波路16′が形成されている領域Aにおいてのみ接着層19まで到達し、その他の領域Bにおいては遮光膜31により遮断され、接着層19まで到達しない。その結果、接着層19のうち、光導波路16′の下部の領域A′(光導波路形成予定領域A′と同じ)のみが硬化し、その他の領域Bは未硬化のままとなる。そして、この硬化した接着層19により、多層配線基板18は光導波路16′に固着される。
【0037】
次に、図13に示したように、接着層19のうち、未硬化の領域Bの樹脂を、例えばアセトンあるいはエタノールにより選択的に溶解除去する。
【0038】
次に、例えば透明基板11に引っ張り力を加え、透明基板11を光導波路16′から分離させる。これにより、図14に示したように、光導波路16′の多層配線基板18への転写が完了する。それ以降の工程は、第1の実施の形態と同様である。
【0039】
このように本実施の形態に係る光送受信装置の製造方法によれば、透明基板11上の光導波路形成予定領域A′以外の領域に遮光膜31を形成したのち、互いに分離された複数の光導波路16′を形成すると共に、多層配線基板18の全面に形成した未硬化状態の接着層19と光導波路16′とを密着させ、遮光膜31を介して露光を行うことにより、光導波路16′が形成された領域の下側部分の接着層19のみを選択的に硬化させるようにしたので、透明基板11上の複数の光導波路16′を多層配線基板18に良好に転写することができる。すなわち、多層配線基板18上に、互いに離間して形成され、かつ、光伝搬損失の少ない複数の光導波路16′を容易に配設することができる。
【0040】
なお、ここでは、平面形状が帯状の複数の光導波路16′を形成する場合について説明したが、本実施の形態の製造方法を用いれば、透明基板11上に形成された任意の平面形状(例えば、L字状、U字状あるいは円弧状など)の光導波路16′を多層配線基板18に転写することができる。例えば多層配線基板18の電極形成領域などのように光導波路の形成が禁止されている領域には転写せずに、必要な箇所にのみ光導波路を転写することができる。
【0041】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係る光送受信装置の製造方法について説明する。本製造方法の対象となる光送受信装置の構造自体は、第2の実施の形態と同様である。また、本製造方法は、各光導波路間の分離方法が異なる点を除き、他は第2の実施の形態と同様である。以下、図15ないし図20を参照して説明する。なお、第1または第2の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、ここではその詳細な説明を省略する。
【0042】
本実施の形態では、まず、図15に示したように、透明基板11上に例えば第2の実施の形態と同様の材料を用いて遮光膜31を形成したのち、例えば、光透過性を有する、数μm〜数10μm程度の厚さの高分子材料よりなる補助層41を形成する。ここでは、高分子材料により形成することにより、厚膜を容易に形成することができる。次に、補助層41の上に、例えば第1の実施の形態と同様の材料を用いて、ダミー層12、クラッド層13、コア14およびクラッド層15を順次形成する。
【0043】
次に、図16に示したように、ダイシングブレード(図示せず)を用いてダイシングを行うことにより、所望の箇所においてクラッド層13,15を切断する。このとき、ダミー層12を越えて更に下層までダイシングしてしまう可能性があるが、ここでは、厚い補助層41が設けられているので、遮光膜31までもがダイシングされるおそれはない。
【0044】
次に、図17に示したように、例えば塩酸系あるいはリン酸系の溶液を用いてダミー層12を溶解除去することにより、クラッド層13,15のうちの不要な部分を除去する。これにより、互いに離間した複数の光導波路16′が形成される。これと同時に、光導波路16′と透明基板11との間にあるダミー層12もまた溶解除去される結果、そこにギャップ17が形成される。
【0045】
次に、図18に示したように、第2の実施の形態の図12に示した工程と同様にして、多層配線基板18を用意し、多層配線基板18の上に接着層19を形成する。次に、光導波路16′が形成された透明基板11を天地反転させて、多層配線基板18側の接着層19に光導波路16′を密着させ、透明基板11の側から平行光Lpを照射する。これにより、遮光膜31をマスクとして接着層19が選択的に露光されて硬化し、多層配線基板18に光導波路16′が固着される。
【0046】
次に、図19に示したように、接着層19のうちの、遮光膜31により光Lpが照射されずに未硬化のままの領域の樹脂を、例えばアセトンあるいはエタノールにより選択的に溶解除去する。
【0047】
次に、図20に示したように、透明基板11に例えば引っ張り力を加え、透明基板11を光導波路16′から分離させる。これにより、光導波路16′の多層配線基板18への転写が完了する。それ以降の工程は、第1および第2の実施の形態と同様である。
【0048】
本実施の形態では、補助層41を設けてダミー層12より下層の部分までダイシングされることを防止するようにしたので、ダイシングにより光導波路を分割する場合においても、透明基板11や遮光膜31にダメージを与えることを効果的に防止することができ、透明基板11上の複数の光導波路16′を多層配線基板18に良好に転写することができる。特に、ダミー層12の溶解によって、光導波路16の分離とギャップ17の形成とを同時に行うようにしたので、製造工程が簡略化される。
【0049】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記各実施の形態では、光導波路(コア)形成予定領域と平行な方向およびそれと直交する方向に形成された格子状のパターンを有するダミー層12について説明したが、例えば図21に示したように、光導波路形成予定領域に対して斜め方向に配列された多数の開口51aを有する格子状のダミー層51を形成するようにしてもよい。また、図22に示したように、コア形成予定領域14Aの長手方向に延びる多数の開口52a有するストライプ状のダミー層52を形成するようにしてもよいし、図23に示したように、コア形成予定領域14Aの長手方向と直交する方向に延びる多数の開口53a有するストライプ状のダミー層53を形成するようにしてもよい。更に、図24に示したように、多数の円形状の開口54aを有する水玉模様のダミー層54を形成するようにしてもよい。加えて、図示はしないが、その他の任意の形状の開口が任意のパターンで配列されてなるダミー層を形成するようにしてもよい。
【0050】
また、上記各実施の形態では、ダミー層12をアルミニウムにより形成するようにしたが、ダミー層12の構成材料は、例えばモリブデン(Mo)やクロム(Cr)のように、パターンニングおよび溶解除去を容易に行うことができる材料であれば、それ以外の材料であってもよい。
【0051】
また、上記各実施の形態では、クラッド層13,15およびコア14をエポキシ樹脂により形成するようにしたが、ポリイミド、PMMAなどのアクリル樹脂、ポリエチレンやポリスチレンなどのポリオレフィン樹脂または合成ゴムなどにより形成するようにしてもよい。更に、これらの樹脂にフッ素を添加したものを用いて、透明性をより高めるようにしてもよい。
【0052】
更に、上記各実施の形態では、クラッド層とコアとからなる光導波路16,16′を形成するようにしたが、コアのみからなる光導波路を形成する場合にも本発明を適用することができる。
【0053】
また、上記第1の実施の形態では、透明基板11の上にダミー層12を直接形成し、光導波路16のクラッド層13が開口12aの部分において透明基板11と直接接するようにしたが、透明基板11上にシランカップリング材などよりなる密着性向上膜(図示せず)を形成し、その上にダミー層12を形成するようにしてもよい。これにより、開口12aの部分においてクラッド層13が密着性向上膜を介して透明基板11に固着されることとなり、プロセス途中における透明基板11とクラッド層13との接触部分の密着性が向上する。すなわち、光導波路16と透明基板11との接触部分の総面積を少なくする一方で、その接触部分における単位面積当たりの密着力を高めるのである。この結果、プロセス中に透明基板11とクラッド層13との剥離が生じることが防止され、製造の歩留りを向上させることができる一方、剥離工程では容易に剥離ができるようになる。この場合には、密着性向上膜の形成された透明基板11が、本発明の「支持基体」の一具体例に対応している。
【0054】
また、上記第1の実施の形態では、光導波路16を形成した直後にギャップ17を形成するようにしたが、多層配線基板18と光導波路16とを固着させた後にギャップ17を形成するようにしてもよい。但し、その場合には、多層配線基板18が塩酸系やリン酸系の溶液に溶解してしまう可能性があるので、光導波路16を形成した直後に形成することが好ましい。
【0055】
更に、上記第2および第3の実施の形態では、多層配線基板18の全面に接着層19を形成し、遮光膜31を用いて光導波路16′が形成された領域の下側部分の接着層19のみを選択的に硬化させることにより、光導波路16′を多層配線基板18に転写するようにしたが、以下に述べる方法により転写するようにしてもよい。すなわち、図25に示したように、まず、平坦性に優れた接着剤塗布用の基板51を用意し、この基板51上に接着剤52を塗布する。次に、クラッド層13′と接着剤52とを一旦密着させて、クラッド層13′に接着剤52を付着させる。次に、多層配線基板18(本図では図示せず)に光導波路16′を密着させ、透明基板11の側から多層配線基板18の方向に向けて平行光Lpを照射する。以下、同様である。この方法によれば、互いに離間した複数の光導波路16′の転写工程を簡略化できる。
【0056】
加えて、上記第3の実施の形態では、ダイシングにより光導波路16を分離する場合について説明したが、パウダーを用いたエッチングなどの他の機械的方法により光導波路16間を分離するようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1ないし請求項18のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法あるいは請求項19または請求項20に記載の光送受信装置の製造方法によれば、第1の基板上に形成された光導波路を第2の基板に転写するようにしたので、従来において耐熱性に優れた高価な基板上にのみ形成可能であった光導波路を、任意の材料および形状の、より廉価な基板上に形成することができるという効果を奏する。また、第1の基板として平坦性に優れた基板を用いることにより、光伝搬損失の少ない光導波路を作製することができる。更に、支持基体と光導波路との間に選択的に間隙を形成してこれらの接触面積を小さくし、この間隙を利用して第1の基板を光導波路から剥離するようにしたので、光導波路の第1の基板から第2の基板への転写を容易に行うことができる。
【0058】
特に、請求項10ないし請求項12のいずれか1項に記載の光導波路の製造方法によれば、支持基体上に互いに離間した複数の光導波路を形成するようにしたので、任意の基板の所望の領域に、互いに分離された複数の光導波路を転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光送受信装置の製造方法の一工程を説明するための図であり、(A)および(B)は断面図であり、(C)は平面図である。
【図2】図1に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図3】図2に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図4】図3に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図5】図4に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図6】図5に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図7】図6に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図8】図7に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る光送受信装置の製造方法の一工程を説明するための図であり、(A)および(B)は断面図であり、(C)は斜視図である。
【図10】図9に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図11】図10に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図12】図11に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図13】図12に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図14】図13に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係る光送受信装置の製造方法の一工程を説明するための断面図である。
【図16】図15に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図17】図16に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図18】図17に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図19】図18に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図20】図19に続く製造工程を説明するための断面図である。
【図21】図1(C)に示したダミー層の変形例に係るダミー層の構成を表す平面図である。
【図22】図1(C)に示したダミー層の他の変形例に係るダミー層の構成を表す平面図である。
【図23】図1(C)に示したダミー層の更に他の変形例に係るダミー層の構成を表す平面図である。
【図24】図1(C)に示したダミー層の更に他の変形例に係るダミー層の構成を表す平面図である。
【図25】本発明の第2および第3の実施の形態に係る光送受信装置の他の製造方法の一工程を説明するための断面図である。
【符号の説明】
11…透明基板、12…ダミー層、13,15…クラッド層、14…コア、16,16′…光導波路、17…ギャップ、18…多層配線基板、19…接着層、21…半導体レーザ、22…フォトダイオード、23,24…ICチップ、31…遮光膜、
Claims (18)
- 電気配線基板以外の表面が平坦な第1の基板側に光導波路を形成したのち、前記光導波路の第1の基板側から電気配線基板である第2の基板側への転写を行う光導波路の製造方法であって、
前記第1の基板を含む支持基体上に、ダミー層を選択的に形成する工程と、
前記支持基体および前記ダミー層を覆うように光導波路を形成する工程と、
前記ダミー層を除去することにより、前記支持基体と前記光導波路との間に選択的に間隙を形成する工程と、
前記光導波路と前記第2の基板とを固着させる工程と、
前記第1の基板を前記光導波路から剥離する工程と
を含むことを特徴とする光導波路の製造方法。 - 前記第1の基板を光導波路から剥離する工程において、前記第1の基板に物理的な力を加えることにより剥離するようにしたことを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記ダミー層を、格子状のパターンを有するように形成することを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記ダミー層を、ストライプ状のパターンを有するように形成することを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記ダミー層を、水玉模様のパターンを有するように形成することを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記ダミー層を形成する工程において、前記ダミー層を所定の溶液に溶解可能な材料により形成すると共に、前記間隙を形成する工程において、前記ダミー層を溶解して除去するようにしたことを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記支持基体は、前記第1の基板と前記光導波路との接触部分における密着力を向上させるための密着力向上膜を有することを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記光導波路と前記第2の基板とを固着させる工程を、接着剤を用いて行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記支持基体として、光透過性の材料よりなるものを用い、
前記光導波路と前記第2の基板とを固着させる工程が、
光硬化性樹脂よりなる接着剤を介して、前記光導波路と前記第2の基板とを接着させる工程と、
前記支持基体側から前記第2の基板側に光を照射して、前記接着剤を硬化させる工程と
を含むようにしたことを特徴とする請求項8記載の光導波路の製造方法。 - 前記支持基体上に光導波路を形成する工程において、互いに離間した複数の光導波路を形成するようにしたことを特徴とする請求項8記載の光導波路の製造方法。
- 前記光導波路と前記第2の基板とを固着させる工程は、
前記支持基体側から前記第2の基板側に光を照射することにより、前記接着剤のうち、前記光導波路が形成されている領域に対応する部分のみを選択的に露光して硬化させる工程と、
前記第2の基板上の光導波路が形成されている領域以外の領域に残存する未硬化の接着剤を除去する工程と
を含むことを特徴とする請求項10記載の光導波路の製造方法。 - 前記支持基体上に複数の光導波路を形成する工程の前に、更に、
前記支持基体上の前記複数の光導波路の形成予定領域以外の領域に、選択的に遮光膜を形成する工程
を含むと共に、
前記接着剤を選択的に硬化させる工程において、前記遮光膜をマスクとして選択的露光を行うようにしたことを特徴とする請求項11記載の光導波路の製造方法。 - 前記光導波路を、ポリイミド,エポキシ樹脂,アクリル樹脂,ポリオレフィン樹脂および合成ゴムからなる群のうちの少なくとも1種を含む材料により形成することを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記第1の基板として、石英あるいはガラスよりなる基板を用いることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記第2の基板として、酸化アルミニウム(Al2O3),ガラスセラミック,窒化アルミニウム(AlN)およびムライトからなる群のうちの少なくとも1種のセラミック材料を含む多層基板を用いることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記第2の基板として、ガラスエポキシ樹脂,ポリイミド,BT樹脂,PPE(polyphenyl ether)樹脂,フェノール樹脂およびポリオレフィン樹脂からなる群のうちの少なくとも1種の有機材料を含む多層基板を用いることを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 前記光導波路を、コア層とクラッド層とを含むように形成することを特徴とする請求項1記載の光導波路の製造方法。
- 電気配線基板以外の表面が平坦な第1の基板側に光導波路を形成したのち、この光導波路を第1の基板側から電気配線基板である第2の基板側へ転写する工程と、
前記第2の基板上に、電気信号を前記光導波路内を伝搬する光信号に変換するための発光素子または前記光導波路内を伝搬してきた光信号を電気信号に変換するための受光素子の少なくとも一方を形成する工程と、
前記第2の基板上に、前記発光素子または前記受光素子の少なくとも一方との間で電気信号の授受を行うための集積回路を形成する工程と
を含む光送受信装置の製造方法であって、
前記光導波路を転写する工程が、
前記第1の基板を含む支持基体上に、ダミー層を選択的に形成する工程と、
前記支持基体および前記ダミー層を覆うように光導波路を形成する工程と、
前記ダミー層を除去することにより、前記支持基体と前記光導波路との間に選択的に間隙を形成する工程と、
前記光導波路と前記第2の基板とを固着させる工程と、
前記第1の基板を前記光導波路から剥離する工程と
を含むことを特徴とする光送受信装置の製造方法。
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