JP4221116B2 - レジストマスクの除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サンドブラスト処理後のレジストマスクを粘着シ―ト類を用いて剥離除去するレジストマスクの除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高耐圧ダイオ―ドの製造においては、シリコンウエハにレジスト材を塗布し、通常のフオトプロセスにより所定の画像(レジストパタ―ン)を形成するか、またはレジストパタ―ンをあらかじめ形成したシ―トを貼り付け、これをマスクとしてサンドブラスト処理を施すことにより、シリコンウエハを所定パタ―ンに加工している。上記サンドブラスト処理後、シリコンウエハ上の不要となつたレジストマスクは、溶剤(剥離液)や薬品などにより除去している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レジストマスクの除去に溶剤や薬品を使用すると、作業環境を損ないやすく、しかもサンドブラスト処理によりレジストマスクの表面が変質しているため、その除去作業に長時間を要するという問題があつた。
【0004】
本発明は、このような事情に照らし、サンドブラスト処理後のレジストマスクが存在する物品上から上記のレジストマスクを除去するにあたり、その作業環境や作業性の悪化を回避することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、サンドブラスト処理後のレジストマスクの除去に際して、粘着シ―ト類を使用し、これを上記マスクに貼り付けて剥離操作すると、上記マスクを粘着シ―ト類と一体に剥離除去でき、この場合、溶剤や薬品が不要のため、作業環境を悪化させる心配がなく、またこの方法における上記貼り付けおよび剥離に際して、粘着シ―ト類と上記マスクとの密着性が良くなり、かつ上記マスクとシリコンウエハとの密着性が低下するような特定の手段を加えると、上記マスクの表面がサンドブラスト処理により変質していても、これを短時間の作業で確実に剥離除去でき、これにより上記マスクの除去作業性を大きく向上できることを見い出した。
【0006】
本発明は、上記の知見をもとにして、完成されたものであり、搬送ベルト上の真空チャックテーブルに、サンドブラスト処理後のレジストマスクが存在する物品を装着し、この物品上に貼り付けローラにより粘着シートを貼り付け、この粘着シートを剥離ローラにより剥離して、上記物品上からレジストマスクを剥離除去するにあたり、上記の真空チャックテーブルに内蔵したヒータにより上記物品全体を加温することにより、上記粘着シートの貼り付けから剥離までの全工程を加温中で行うことを特徴とするレジストマスクの除去方法(請求項1)に係るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参考にして、説明する。
図1は、本発明のレジストマスクの除去方法の一例を示す概略図である。
同図において、物品1は、ガラスなどの台座10上にシリコンウエハ11が固定されてなり、水平方向(図中、左側から右側への矢印方向)に一定速度で移動する搬送ベルト2上の真空チヤツクテ―ブル3に装着されている。上記のウエハ11は、その上に形成したレジストマスク4の存在下、常法により、サンドブラスト処理、つまり微細サンドを強力に噴射する処理を施して、露出部分(マスク4が存在しない部分)だけを削落し、非露出部分(マスク4が存在する部分)はそのまま残すことにより、所定パタ―ンに加工してある。
【0008】
本発明のレジストマスクの除去方法においては、まず、(a)で示す工程で、上記サンドブラスト処理後のレジストマスク4が存在する物品1上に、貼り付けロ―ラ5を用いて、粘着シ―ト類6を貼り付ける。具体的には、一定の速度で供給される粘着シ―ト類6の粘着面を、上記ロ―ラ5により、物品1上に押圧し、この物品1上のレジストマスク4に接着させる。その際、真空チヤツクテ―ブル3に内蔵されたヒ―タにより、物品1全体を加温(たとえば50℃程度に加温)し、その熱を上記粘着面に伝達させて、粘着シ―ト類6の粘着剤層を軟化させ、これとレジストマスク4とが強固に密着するようにする。
【0009】
粘着シ―ト類6は、レジストマスク4に対して良好に接着するものであればよく、通常は、プラスチツクフイルム、紙、不織布、布などの適宜の基材の片面にアルリル系、ゴム系などの粘着剤を塗着したものが用いられる。粘着剤は、紫外線照射などにより硬化するタイプのものであつても、非硬化タイプのものであつてもよい。硬化タイプのものでは、つぎの(b)工程において、たとえば、紫外線照射装置7より紫外線を照射して硬化処理すればよく、これにより、粘着剤層とレジストマスク4との密着性をより大きくできる。なお、この硬化処理でも、物品1全体の前記加温をそのまま継続して行うのが望ましい。
【0010】
つぎに、(c)で示す工程において、物品1上に貼り付けた上記粘着シ―ト類6を、剥離ロ―ラ8を用いて、剥離操作することにより、この粘着シ―ト類6とレジストマスク4とを一体に剥離除去して、回収ロ―ラ9に巻き取る。その際、物品1全体の前記加温をそのまま継続して行うことにより、上記マスク4を軟化させ、これと所定パタ―ンのシリコンウエハ11との密着性を低下させるようにする。こうすることにより、上記マスク4が除去されやすくなり、このマスク4がサンドブラスト処理により変質していても、上記粘着シ―ト類6と一体に簡単に剥離除去できる。このようにレジストマスク4を除去した、台座10上に所定パタ―ンのシリコンウエハ11を有する物品1は、公知の各種処理工程を経て、半導体装置の製造のためのピツクアツプ工程に供される。
【0011】
上記の(a)〜(c)の工程からも明らかなように、本発明では、シリコンウエハ11上のレジストマスク4を粘着シ―ト類6を用いて剥離除去するため、従来の溶剤や薬品を用いる方法とは異なり、作業環境を損なう心配がない。また、粘着シ―ト類6の貼り付けから剥離までの全工程を加温して行い、粘着シ―ト類6と上記マスク4との密着性を良くし、かつ上記マスク4とシリコンウエハ11との密着性を低下させるようにしたことにより、上記マスク4の表面がサンドブラスト処理により変質していても、これを短時間の作業で確実に剥離除去でき、上記マスク4の除去作業性を向上することができる。
【0012】
なお、上記の実施例では、粘着シ―ト類6として、連続状のシ―ト状物を使用した例を示しているが、テ―プ状物、ラベル状物などの種々の形態のものを使用でき、またそれに伴い、貼り付けロ―ラ5に代えてプレスなどの任意の貼り付け手段を使用したり、剥離ロ―ラ8以外の他の剥離手段を使用してもよい。また、上記の実施例では、貼り付けから剥離までの全工程を、真空チヤツクテ―ブル3に内蔵したヒ―タにより物品1の下面から加温するようにしているが、上記テ―ブル3の上方にヒ―タを配設して物品1の上面から加温するようにしてもよく、さらに両者を組み合わせて物品1の上下面から同時に加温することもでき、これにより加温の処理効率を高めるようにしてもよい。
【0013】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、サンドブラスト処理後のレジストマスクの除去手段として、粘着シ―ト類を使用するとともに、この粘着シ―ト類の貼り付けから剥離までの全工程を加温するようにしたことにより、レジストマスクの除去作業性および作業環境を大きく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレジストマスクの除去方法の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 物品
11 シリコンウエハ
3 真空チヤツクテ―ブル(加温ヒ―タ内蔵)
4 レジストマスク
5 貼り付けロ―ラ
6 粘着シ―ト類
8 剥離ロ―ラ
Claims (1)
- 搬送ベルト上の真空チャックテーブルに、サンドブラスト処理後のレジストマスクが存在する物品を装着し、この物品上に貼り付けローラにより粘着シートを貼り付け、この粘着シートを剥離ローラにより剥離して、上記物品上からレジストマスクを剥離除去するにあたり、上記の真空チャックテーブルに内蔵したヒータにより上記物品全体を加温することにより、上記粘着シートの貼り付けから剥離までの全工程を加温中で行うことを特徴とするレジストマスクの除去方法。
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JP14243699A JP4221116B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | レジストマスクの除去方法 |
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JP2000330300A JP2000330300A (ja) | 2000-11-30 |
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ID=15315280
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP14243699A Expired - Fee Related JP4221116B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | レジストマスクの除去方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4221116B2 (ja) |
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1999
- 1999-05-21 JP JP14243699A patent/JP4221116B2/ja not_active Expired - Fee Related
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