JPH08124892A - 半導体ウエハに付着した異物の除去用粘着テ―プと除去方法 - Google Patents

半導体ウエハに付着した異物の除去用粘着テ―プと除去方法

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JPH08124892A
JPH08124892A JP28263694A JP28263694A JPH08124892A JP H08124892 A JPH08124892 A JP H08124892A JP 28263694 A JP28263694 A JP 28263694A JP 28263694 A JP28263694 A JP 28263694A JP H08124892 A JPH08124892 A JP H08124892A
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adhesive
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adhesive tape
wafer
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JP28263694A
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Yasu Chikada
縁 近田
Kazuyuki Miki
和幸 三木
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粘着テ―プによる異物除去操作の簡略化を図
るとともに、半導体ウエハの表裏両面の異物を効果的に
除去する。 【構成】 支持フイルム11上に粘着剤層12を有し、
この粘着剤層12がテ―プ長手方向に左右対称にパタ―
ン成形された二つの粘着片12A,12Bから構成され
て、各粘着片12A,12Bが半導体ウエハ2とほぼ同
じ形状を有する異物除去用粘着テ―プ1を用い、この粘
着テ―プ1を、上記粘着片12A,12Bが半導体ウエ
ハ2の表裏面に対向するように、半導体ウエハ2の表裏
両面側から挟んで貼り付けたのち、剥離操作して、半導
体ウエハ2の表裏面に付着した異物3を粘着剤層12面
に吸着させて半導体ウエハ2から除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造プロセスに
おける洗浄工程に適用される、半導体ウエハに付着した
異物の除去用粘着テ―プと除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの高密度化、高集積化、また回路
の多様化が進むにつれて、半導体ウエハに存在する塵
埃、金属不純物などの異物(パ―テイクル)が製品の歩
留り、製品の信頼性に大きく影響するようになつてき
た。たとえば、半導体ウエハの表面(回路パタ―ン形成
面)に存在する異物は、回路形成時に回路の断線やシヨ
―トの原因となる。また、半導体ウエハの裏面(回路パ
タ―ン面の反対面)に存在する異物は、回路形成時の露
光工程で焦点を狂わす原因となり、また隣接するウエハ
の表面に転写して回路の断線やシヨ―トの原因となる。
【0003】このため、LSIの製造工程では、製造工
程内の清浄度のレベルアツプ、ウエハ洗浄技術のレベル
アツプに努めており、さまざまな清浄化技術が提案さ
れ、実施されてきた。とくに、洗浄工程は全工程の約3
0%を占めており、歩留りや信頼性アツプのキ―ポイン
トである。しかし、最近のLSIの高密度化、高集積化
に伴い、従来のウエハ洗浄方法の問題が顕在化してき
た。
【0004】ウエハ洗浄方法には、ウエツト洗浄(超純
水、薬液などによる)と、ドライ洗浄(UVオゾン、O
2 プラズマなど)があり、一般にはウエツト洗浄がその
汎用性、経済性のバランスのよさから頻繁に適用され
る。ウエツト洗浄の問題点は、洗浄によりウエハから除
去された異物のウエハへの再付着であり、とくにウエハ
裏面に付着している異物は著しい汚染源となる。また、
ウエツト洗浄は乾燥工程を必要とするため、乾燥工程で
のウエハ汚染の問題が同様に存在する。
【0005】ウエツト洗浄の短所を補う洗浄方法とし
て、洗浄方法のドライ化(UVオゾン、O2 プラズマな
ど)が進んでおり、異物の再付着の低減、乾燥工程の省
略などの利点を活かしているが、ドライ洗浄は異物に対
して十分な除去能力を示さず、多量の汚染物の除去に適
していないことがわかつてきた。
【0006】別の試みとして、粘着テ―プを用い、半導
体ウエハに付着した異物を上記テ―プの粘着剤層面に吸
着させて除去する方法が知られている。この方法は、一
種のドライ洗浄といえ、ウエツト洗浄における異物の再
付着の問題や乾燥工程での汚染の問題を回避でき、しか
もUVオゾン、O2 プラズマなどの他のドライ洗浄に比
べ、異物の除去能力をより高められるものと期待されて
いる。中でも、粘着テ―プを半導体ウエハの表面および
裏面に対し、その粘着剤層が十分に馴染むように貼り付
け操作したのちに、剥離操作する方法によると、半導体
ウエハ上の異物が効果的に除去されるという提案がなさ
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記提案の
除去方法では、粘着テ―プの貼り付け操作および剥離操
作を、半導体ウエハの表面および裏面に対し繰り返し行
う必要があることから、操作的に面倒であり、また一方
の面の除去処理時に他方の面を汚染しやすく、そのぶん
異物の除去率が低下するおそれがあつた。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、特定の
粘着テ―プを用いることによつて、異物除去操作の簡略
化を図るとともに、半導体ウエハ上の異物をより効果的
に除去することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に対し、鋭意検討した結果、支持フイルム上の粘着剤
層をウエハの表裏面に合致する特定形状にパタ―ン成形
した粘着テ―プを用いて、この粘着テ―プを半導体ウエ
ハの表裏両面側から挟んで貼り付けたのち、剥離操作す
ると、貼り付けと剥離操作を表裏両面に繰り返し行つて
いた方法に比べて、異物除去操作の大幅な簡略化を図
れ、また一方の面の除去処理時に他方の面を汚染すると
いう問題もなく、半導体ウエハ上の異物を高い除去率で
除去できることを見い出し、本発明を完成するに至つ
た。
【0010】すなわち、本発明は、第一に、支持フイル
ム上に粘着剤層を有し、この粘着剤層がテ―プ長手方向
に左右対称にパタ―ン成形された二つの粘着片から構成
されて、各粘着片が半導体ウエハとほぼ同じ形状を有す
ることを特徴とする半導体ウエハに付着した異物の除去
用粘着テ―プを提供するものである。また、第二に、半
導体ウエハの表裏両面に、上記の粘着テ―プを、粘着剤
層を構成する二つの粘着片が半導体ウエハの表裏面に対
向するように、半導体ウエハの表裏両面側から挟んで貼
り付けたのち、剥離操作して、半導体ウエハの表裏面に
付着した異物を粘着剤層面に吸着させて半導体ウエハか
ら除去することを特徴とする半導体ウエハに付着した異
物の除去方法を提供するものである。
【0011】なお、本発明の上記特定の粘着テ―プに代
えて、粘着剤層をテ―プ全面にべた塗りしたものを用い
ると、表裏両面側に貼り付けた粘着テ―プがウエハ周縁
部で互いに粘着し、剥離操作が不能となる。本発明で
は、この問題を回避するため、上記特定の粘着テ―プを
用いるようにしたものである。
【0012】
【発明の構成・作用】図1は、本発明の異物除去用粘着
テ―プの一例を示したもので、(A)は平面図、(B)
は上記(A)図におけるB−B線断面図である。図中、
1は粘着テ―プであり、支持フイルム11上に、テ―プ
長手方向Yに左右対称にパタ―ン成形された二つの粘着
片12A,12Bから構成されて、各粘着片12A,1
2Bがそれぞれ半導体ウエハとほぼ同じ形状を有する粘
着剤層12が、テ―プ長手方向Yに沿つて多数個形成さ
れており、この粘着剤層12上にはさらにセパレ―タ1
3が重ね合わされた構成となつている。
【0013】支持フイルム11は、ポリエステル、ポリ
カ―ボネ―ト、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−エチルアクリレ―ト共重合体、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体などのプラスチツクからなる厚さが通常10〜
1,000μmのフイルムである。
【0014】粘着剤層12は、アクリル樹脂系、シリコ
―ン樹脂系、フツ素樹脂系、ゴム系(天然ゴム、合成ゴ
ム)などのポリマ―を主成分とした、常温下で感圧接着
性を有するものであり、厚さは通常5〜100μmであ
る。この粘着剤層は、上記ポリマ―を主成分とした粘着
剤をグラビア塗工機、シルクスクリ―ンなどにより支持
フイルム11上に前記形状にパタ―ン塗布したのち、加
熱などにより架橋処理するか、離型紙上に上記と同じ方
法でパタ―ン形成した粘着剤層を支持フイルム11上に
貼着することにより、形成できる。
【0015】なお、図1では、粘着剤層12を構成させ
る、半導体ウエハとほぼ同じ形状の二つの粘着片12
A,12Bを、テ―プ長手方向Yに直交する対称軸12
Cを境として一体にパタ―ン成形しているが、テ―プ長
手方向Yに沿つて、上記対称軸12Cから左右に多少離
れた位置(つまり、半導体ウエハの表裏両面側から挟ん
で貼り付ける際に、上記ウエハの厚みに相当する分だけ
離れた位置)に、分離してパタ―ン成形するようにして
もよい。
【0016】また、本発明では、半導体ウエハに貼り付
け、粘着剤層面に異物をよく馴染ませたのち、剥離操作
して、上記異物を吸着除去するため、粘着剤層12は、
貼り付け時、剥離操作時のそれぞれに適した特性を
有している必要がある。しかし、とで要求される特
性は、通常相反する。つまり、の貼り付け時には、粘
着剤は異物に馴染むように塑性変形しやすく、かつ高粘
着力であることが必要であり、一方、の剥離操作時に
は、異物を確実に固定するため、粘着剤は硬く、強靭で
あり、かつ低粘着力であることが必要である。
【0017】このような特性を実現させる第一の手段
は、,の各段階でバランスよく適合する特性を持つ
た粘着剤を選択することである。この目的には、特性が
比較的安定しているアクリル系樹脂を主成分としたもの
が好ましく用いられる。シリコンウエハに対する粘着力
としては、JIS Z−0237に準じて測定される1
80度引き剥がし粘着力(常温、剥離速度300mm/
分)が、通常50〜500g/20mm幅にあるものが適
している。
【0018】また、第二の手段は、,の各段階で適
合するように、段階ごとに特性を変化させることであ
る。この目的には、活性エネルギ−源の供給により特性
が変化する粘着剤が好ましく用いられる。ここで、活性
エネルギ−源とは、たとえば、紫外線、赤外線(熱)、
電子線、エツクス線などに代表される電磁波、超音波な
どに代表される弾性波のことである。
【0019】上記特性が変化する粘着剤には、紫外線硬
化性粘着剤、電子線硬化性粘着剤、熱硬化性粘着剤、熱
可塑性粘着剤、熱発泡性粘着剤などがあり、それぞれ単
独で用いてもよいし、複数種を同時に用いてもよい。シ
リコンウエハに対する粘着力としては、JIS Z−0
237に準じて測定される180度引き剥がし粘着力
(常温、剥離速度300mm/分)が、活性エネルギ−源
供給前(貼り付け時)で通常500〜2,000g/2
0mm幅であり、活性エネルギ−源供給後(剥離操作時)
で通常3〜500g/20mm幅となるものが適してい
る。
【0020】セパレ―タ13は、粘着テ―プ1の保管時
や流通時などでの汚染防止の点から、半導体ウエハに貼
り付けるまでの間、粘着剤層12の表面を保護するため
のもので、上記貼り付け使用時に剥離除去される。この
セパレ―タ13は、通常、紙(無塵紙)、プラスチツク
フイルム、金属箔などからなる柔軟な薄葉体で、必要に
より剥離剤で表面処理して離型性を付与したものが用い
られる。
【0021】本発明においては、上記構成の粘着テ―プ
を用いて、半導体ウエハに付着した異物を除去する。こ
の方法は、まず、図2の(A)に示すように、粘着テ―
プ1を、半導体ウエハ2のオリエンテ―シヨンフラツト
部が粘着剤層12の前記対称軸12Cに接するように位
置決めしたうえで、粘着剤層12を構成する二つの粘着
片12A,12Bが半導体ウエハ2の表面2a(回路パ
タ―ン形成面)および裏面2b(回路パタ―ン面の反対
面)にそれぞれ対向するように、半導体ウエハ2の表裏
両面側から挟んで貼り付ける。
【0022】この貼り付け操作は、たとえば、ゴム製弾
性ロ―ラを用いて、粘着剤層12の二つの粘着片12
A,12Bをそれぞれウエハ表面2a,裏面2bに対し
て所定の圧力で押圧したのち、数分程度放置するといつ
た方法で行えばよい。これにより、上記の各粘着片12
A,12Bをウエハ表面2a,裏面2b上の異物3に対
し十分に馴染ませることができる。その際、粘着片12
A,12Bは半導体ウエハ2とほぼ同じ形状とされてい
るため、ウエハ周辺部で互いに粘着することはなく、そ
の後の剥離操作に支障をきたさない。
【0023】このような貼り付け操作後、図2の(B)
に示すように、粘着テ―プ1に対して、支持フイルム1
1を引き上げる、剥離操作を施すと、裏面2b側に付着
した異物3は粘着片12Bに、また表面2a側に付着し
た異物3は粘着片12Aに、それぞれ吸着されて、半導
体ウエハ2より除去される。支持フイルム11の引き上
げは、裏面2b側から行つてもよいし、表面2a側から
行つてもよい。また、より好ましくは表裏両面側から同
時に引き上げればよい。
【0024】図3および図4は、上記の貼り付けおよび
剥離操作からなる除去方法を、自動機により連続的に行
う例を示したもので、図3の(A)〜(C)は上記方法
を工程順に示す側面図、図4は上記方法を立体的に示す
概略斜視図である。
【0025】この方法では、まず、ウエハケ―ス4に収
納されて、オリエンテ―シヨンフラツトが上部となつて
いる半導体ウエハ2が、図3の(A)に示すように、1
個ずつ、ロボツトア―ム5によつて押し出される。
【0026】ウエハケ―ス4の上方には、粘着テ―プ1
がガイドロ―ラ6,6を介して粘着剤層を下側にして張
設されており、さらにその上方に上記押し出される半導
体ウエハ2の左右両側に位置する貼り付け装置7が配設
されている。この装置7は、図4に示すように、固定治
具8A,8Bに上下3段に取り付けられた左右一対のロ
―ラ9(9A,9B)を有し、各ロ―ラ9は、回転軸9
1に筒状のゴム製弾性体92を取着させた構造となつて
いる。
【0027】ロボツトア―ム5により押し出された半導
体ウエハ2は、オリエンテ―シヨンフラツトが粘着テ―
プ1の粘着片12A,12Bの境界となる対称軸12C
近傍に接触して、この粘着テ―プ1と一緒に上記一対の
ロ―ラ9A,9Bに挟み込まれ、このロ―ラ9A,9B
の回転により上方に引き込まれる。なお、上記接触を可
能とするため、粘着テ―プ1を適宜位置決めする必要が
あるが、この位置決めは、粘着テ―プ1にあらかじめマ
―クを付けておき、このマ―クをセンサ―で識別するな
どの方法により、容易に行うことができる。
【0028】このように引き込み操作すると、図3の
(B)に示すように、半導体ウエハ2の表面2a側の全
面に粘着片12Aが、裏面2b側の全面に粘着片12B
が、それぞれ貼り付けられ、その際、上記ロ―ラ9A,
9Bによる押圧力を適宜調整するなどすれば、上記の両
粘着片12A,12Bをウエハ表面2a,裏面2b上の
異物に対し十分に馴染ませることができる。
【0029】粘着テ―プ1が活性エネルギ−源の供給で
粘着特性が変化するものであるときは、上記貼り付け操
作したのち、剥離操作に移る前に、ロ―ラ9A,9B
を、その固定治具8A,8Bの左右への拡開によつて、
半導体ウエハ2および粘着テ―プ1との接触状態から開
放し、この状態で粘着テ―プ1に活性エネルギ−源を供
給して粘着片12A,12Bの粘着特性を変化させれば
よい。
【0030】つぎに、図3の(C)に示すように、上記
ロ―ラ9A,9Bを反対回りに回転させ、同時に粘着テ
―プ1を左右に引つ張り、またその際半導体ウエハ2が
左右に振れないようにウエハ下部をロボツトア―ム5で
支えておくことにより、粘着テ―プ1は半導体ウエハ2
の表裏両面側から同時に剥離される。これにより、半導
体ウエハ2上の異物は粘着片12A,12Bに吸着され
て、半導体ウエハ2より除去される。除去後の半導体ウ
エハ2は、ウエハケ―ス4に収納される。その後、ウエ
ハケ―ス4内の他の半導体ウエハ2に対して、上記の貼
り付けおよび剥離操作が自動的に連続して繰り返され
る。
【0031】このように、本発明では、粘着テ―プの貼
り付け操作を半導体ウエハの表裏両面に対し連続して
(好ましくは同時に)行い、またその剥離操作を表裏両
面に対しやはり連続して(好ましくは同時に)行えるか
ら、表裏面の一方の面に貼り付けと剥離操作を行い、そ
の後に他方の面に同じ操作を繰り返していた方法に比べ
て、異物除去操作の大幅な簡略化を図れる。しかも、上
記本発明の貼り付けおよび剥離操作では、半導体ウエハ
をウエハ固定台などに設置して行う必要もなく、粘着テ
―プをウエハ両面側から挟んで貼り付けこれを剥離すれ
ばよいので、一方の面の除去操作時に他方の面を汚染さ
せるといつた問題は生じにくい。
【0032】このため、本発明の方法により、半導体ウ
エハの表裏両面に付着した異物は、高い除去率(通常
0.2μm以上の大きさの異物が50%以上、好ましく
は75%以上となる高い除去率)で洗浄除去され、回路
形成時の回路の断線やシヨ―ト、露光不良発生が低減
し、半導体デバイスの歩留りや信頼性が向上する。ま
た、地球環境保全の立場からみて、従来のウエツト洗浄
やドライ洗浄のような純水、薬品、空気、電力などを大
量に消費する洗浄方式を、上記本発明の方式に置き換え
ることで、地球環境保全に寄与させることもできる。
【0033】
【発明の効果】本発明の異物除去用粘着テ―プとその除
去方法によれば、異物除去操作の簡略化を図れ、しかも
半導体ウエハに付着した異物を高い除去率で除去できる
から、半導体デバイスの歩留りや信頼性の向上に寄与で
きる。また、従来の他の洗浄方式などに比べて、地球環
境保全の面での寄与効果も得られる。
【0034】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。
【0035】実施例1 厚さ50μmのポリエステル支持フイルムのコロナ処理
面に、アクリル系粘着剤の溶液を、グラビア塗工機を用
いてパタ―ン塗布したのち、120℃で3分間加熱架橋
処理して、テ―プ長手方向に左右対称にパタ―ン成形さ
れた二つの粘着片から構成されて、各粘着片が5インチ
シリコンウエハとほぼ同じ形状を有する厚さ20μmの
パタ―ン化粘着剤層を形成した。このようにして作製し
た粘着テ―プのシリコンウエハ(ミラ―面)に対する粘
着力は、JIS Z−0237に準じて測定される18
0度引き剥がし粘着力(常温、剥離速度300mm/分)
で199g/20mm幅であつた。
【0036】つぎに、0.2μm以上の大きさの異物が
0個である5インチシリコンウエハ(回路パタ―ンのな
い両面ミラ―ウエハ)を所定の工程(イオン打ち込み処
理工程)に通して異物を付着させ、レ―ザ―表面検査装
置〔日立電子エンジニアリング(株)製のLS−500
0〕を用いて、シリコンウエハの表裏両面に付着した
0.2μm以上の大きさの異物の数をカウントした。
【0037】このように異物を付着させたシリコンウエ
ハの表裏両面に、前記の方法で作製した粘着テ―プを、
図2の(A)に示す要領で、二つの粘着片がシリコンウ
エハの表裏面に対向するように、ウエハ両面側から挟ん
で貼り付けた。3分間放置後、図2の(B)に示す要領
で、粘着テ―プを剥離操作して、シリコンウエハに付着
した異物を洗浄除去した。この洗浄後、再びレ―ザ―表
面検査装置を用いて、0.2μm以上の大きさの異物の
数をカウントした。この貼り付けおよび剥離操作による
洗浄後の異物数と、洗浄前の異物数とから、異物除去率
を算出した。なお、一連の作業は、クラス10のクリ―
ンル―ム内(温度23℃、湿度60%)で行つた。結果
は、後記の表1に示されるとおりであつた。
【0038】実施例2 粘着剤として、アクリル系紫外線硬化型粘着剤を用いた
ほかは、実施例1に準じて、テ―プ長手方向に左右対称
にパタ―ン成形された二つの粘着片から構成されて、各
粘着片が5インチシリコンウエハとほぼ同じ形状を有す
る厚さ20μmのパタ―ン化粘着剤層を形成して、粘着
テ―プを作製した。この粘着テ―プのシリコンウエハ
(ミラ―面)に対する粘着力は、JIS Z−0237
に準じて測定される180度引き剥がし粘着力(常温、
剥離速度300mm/分)で1,220g/20mm幅であ
つた。また、支持フイルム側から紫外線(波長365n
m、1,000mj/cm2 )を照射したのちの同18
0度引き剥がし粘着力は、15g/20mm幅であつた。
【0039】この粘着テ―プを用いて、実施例1に準じ
てシリコンウエハの表裏両面に挟んで貼り付け、3分間
放置後、剥離操作して、シリコンウエハに付着した異物
を洗浄除去した。ただし、ここでは、剥離操作の直前
に、紫外線(波長365nm、1,000mj/c
2 )を照射した。貼り付けおよび剥離操作による洗浄
後の異物数と、洗浄前の異物数とから、異物除去率を算
出した結果は、後記の表1に示されるとおりであつた。
【0040】比較例1 異物洗浄試験として、実施例1と同様の操作により表裏
両面に異物を付着させたシリコンウエハを、超純水洗浄
装置(現行ウエツト洗浄方法)を用いて、所定の条件に
て洗浄した。乾燥後、レ―ザ―表面検査装置を用いて、
シリコンウエハの表裏両面に付着している0.2μm以
上の大きさの異物の数をカウントした。この洗浄後の異
物数と、洗浄前に上記同様の装置によりカウントした
0.2μm以上の大きさの異物の数とから、異物除去率
を算出した。この試験結果は、後記の表1に示されると
おりであつた。
【0041】比較例2 洗浄方法をUVオゾン洗浄(現行ドライ洗浄)に代えた
ほかは、比較例1に準じて異物洗浄試験を行い、異物除
去率を算出した。この試験結果は、後記の表1に示され
るとおりであつた。
【0042】
【表1】
【0043】上記の表1の結果から、本発明の実施例
1,2の粘着テ―プによれば、シリコンウエハの表裏両
面側から挟んで貼り付けこれを剥離操作するという簡単
な手法により、シリコンウエハの表裏面に付着した異物
を約70%以上という高い除去率で除去できるものであ
ることが明らかである。
【0044】また、上記の実施例1,2および比較例1
で示した洗浄方法を、所定の半導体ウエハの製造工程に
適用し、最終的に得られた半導体デバイスの歩留りを集
計してみた結果、実施例1および実施例2の方法では、
比較例1の方法と比較して、歩留りがそれぞれ12%お
よび17%高くなることがわかつた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異物除去用粘着テ―プの一例を示した
ものであり、(A)は平面図、(B)は上記A図のB−
B線断面図である。
【図2】本発明の異物除去用粘着テ―プを用いた除去方
法を示す断面図であり、(A)は貼り付け工程、(B)
は剥離工程を示したものである。
【図3】上記の除去方法を自動機により連続的に行う例
を示したものであり、(A),(B)は貼り付け工程、
(C)は剥離工程を示したものである。
【図4】上記の自動機による除去方法を立体的に示した
概略斜視図である。
【符号の説明】
1 粘着テ―プ 11 支持フイルム 12 粘着剤層 12A,12B 粘着片 12C 対称軸 13 セパレ―タ Y テ―プ長手方向 2 半導体ウエハ 2a 半導体ウエハの表面 2b 半導体ウエハの裏面 3 半導体ウエハに付着した異物 4 ウエハケ―ス 5 ロボツトア―ム 6 ガイドロ―ラ 7 貼り付け装置 8A,8B ロ―ラ固定治具 9(9A,9B) 左右一対のロ―ラ 91 ロ―ラ回転軸 92 ゴム製弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JLK H01L 21/301

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持フイルム上に粘着剤層を有し、この
    粘着剤層がテ―プ長手方向に左右対称にパタ―ン成形さ
    れた二つの粘着片から構成されて、各粘着片が半導体ウ
    エハとほぼ同じ形状を有することを特徴とする半導体ウ
    エハに付着した異物の除去用粘着テ―プ。
  2. 【請求項2】 半導体ウエハの表裏両面に、請求項1に
    記載の粘着テ―プを、粘着剤層を構成する二つの粘着片
    が半導体ウエハの表裏面に対向するように、半導体ウエ
    ハの表裏両面側から挟んで貼り付けたのち、剥離操作し
    て、半導体ウエハの表裏面に付着した異物を粘着剤層面
    に吸着させて半導体ウエハから除去することを特徴とす
    る半導体ウエハに付着した異物の除去方法。
JP28263694A 1994-10-21 1994-10-21 半導体ウエハに付着した異物の除去用粘着テ―プと除去方法 Pending JPH08124892A (ja)

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