JP4218471B2 - 金属酸化物触媒の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プロパンの気相接触酸化によるアクリル酸の製造およびプロパンのアンモ酸化によるアクリロニトリルの製造に使用される金属酸化物触媒の製造方法に関する。
一般にアクリル酸は、触媒の存在下にプロピレンと酸素とを接触反応させてアクロレインを製造し、次いで得られたアクロレインを酸素と接触反応させる二段酸化反応により製造されている。しかしながら、近年では、プロパンを出発原料として一段階でアクリル酸を製造する方法が検討されており、その際に使用される触媒に関する提案が多数なされている。その代表例としては、〔Mo、Te、V、Nb〕系(特許文献1)および〔Mo、Sb、V、Nb〕系(特許文献2、3)等の金属酸化物触媒がある。
さらに最近、上記の金属酸化物触媒の改良に関する発明が幾つか特許出願されている。例えば、特許文献4においては、70℃以上の水性媒体中でモリブデン化合物、バナジウム化合物およびアンチモン化合物を反応させて得られる反応水溶液に、ニオブ化合物を混合した後、得られる混合物を蒸発乾固し、高温で焼成する触媒の製造方法が開示されている。
特許文献5には、上記特許文献4に記載の発明において、モリブデン化合物、バナジウム化合物及びアンチモン化合物を反応させて得られる反応水溶液に、ニオブ化合物に加えて硝酸または硝酸アンモニウムも添加するという発明が提案されている。特許文献5で提案されている発明によれば、得られる触媒の耐摩耗性が向上して、流動層反応用にも適する触媒が製造できると記載されている。
特開平7−010801号公報(特許請求の範囲) 特開平9−316023号公報(特許請求の範囲) 特開平10−036311号公報(特許請求の範囲) 特開平10−137585号公報(特許請求の範囲) 特開2000−254496号公報(特許請求の範囲及び[0004])
しかしながら、上記特許文献1〜5に記載の触媒では、プロパンの一段酸化反応におけるアクリル酸の収率は満足できる水準に到達していない。本発明が解決しようとする課題は、さらに高い収率でアクリル酸を製造することができる触媒の提供である。
本発明者らは、触媒の製造における触媒活性相の形成過程において、活性相を含む触媒粒子(一次粒子)同士の凝集が起こることと、かかる凝集により全体としての触媒活性が低下することを見出し、粒子間の凝集を抑制する方法を検討した結果、触媒の製造時に発泡作用のある物質を添加することが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、水性媒体中でMo化合物、V化合物および金属A化合物を加熱して得られる水溶液または分散液に、
(1)金属B化合物、
(2)金属Bに対してモル比で0.4以上のアンモニアが含まれるアンモニア水、および
(3)金属Bに対してモル比で2.0以上の硝酸イオンが含まれる硝酸または硝酸アンモニウム
を添加し、得られる水性液を乾燥させた後、空気の存在下に250〜380℃の温度で焼成し、得られる触媒の前駆体をさらに高温度で焼成することを特徴とする下記の組成式で表される金属酸化物触媒の製造方法である。
組成式;MoVi Aj Bk Oy
(式中、AはTe又はSbであり、Bは、Nb、Ta、W、Ti、Zr、希土類元素及びアルカリ金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素である。iおよびjは、各々0.01〜1.5で、かつj/i=0.3〜1.0であり、kは0.001〜3.0であり、またyは他の元素の酸化状態によって決定される数である。)
さらに本発明は、上記の金属酸化物触媒の存在下に、プロパンを気相接触反応により酸化またはアンモ酸化することを特徴とするアクリル酸またはアクリロニトリルの製造方法である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
まず、水性媒体中で、Mo化合物、V化合物および金属A化合物を加熱する。加熱条件は40℃以上で、好ましくは40〜100℃で1〜10時間、より好ましくは2〜5時間である。加熱中は水分散液を攪拌することが好ましい。
金属Aは、Te又はSbであり、Te化合物としては、金属テルル、二酸化テルル、オルトテルル酸、メタテルル酸、テルル酸アンモニウムが挙げられる。金属テルルは、予め湿式粉砕したものまたは二酸化テルルおよびテルル酸を水性媒体中で還元剤によって還元されて得られるる5.0μm以下の微粒子のものが好ましい。Sb化合物としては、金属アンチモン、三酸化アンチモンが好ましく使える。
Mo化合物としては、モリブデン酸アンモニウム、酸化モリブデンまたはモリブデン酸等が挙げられる。これら化合物の中でも水溶性である点でモリブデン酸アンモニウムが好ましい。V化合物としては、メタバナジン酸アンモンニウム、五酸化バナジウム等が好ましい。
Mo化合物およびV化合物の仕込みの好ましいタイミングは、水性媒体の加熱の前であるが、一部を加熱前に、残りを加熱された水性媒体中に添加してもよい。かかる分割仕込みにより、触媒の性能が上がる場合がある。その理由は定かでないが、加熱下での過剰な反応を抑えられることにより、活性相がより多く形成されるためと推定される。加熱後の水性媒体に添加するMo化合物及びV化合物の割合は、全体に対して10〜95%、好ましくは50〜90%である。
Mo化合物、金属A化合物およびV化合物の添加量は、Moに対するVおよび金属Aの原子比(iおよびj)がそれぞれ0.01〜1.5であり、且つVに対する金属Aの原子比(j/i)が0.3〜1.0となる量である。Mo、V、金属Aの配合割合が上記範囲を外れると、所期の性能の金属酸化物触媒を得ることはできない。
上記の操作によって得られる反応液に、アンモニア水および金属Bを含有する化合物(以下金属B化合物という)を添加する。添加温度は特に制限がなく、通常室温でよい。金属Bは、Nb、Ta、W、Ti、Zr、希土類元素およびアルカリ金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素である。
アンモニア水の添加量は、金属Bに対してアンモニアがモル比で0.4以上、好ましくは0.8〜3.0となる量である。アンモニアが金属Bに対するモル比で0.4未満であると効果が得られず、一方3.0を越えて使用しても効果の増加はなく、廃ガスの処理にコストがかかる。
アンモニア水および金属B化合物を添加することにより、反応液中に微細な沈澱が形成される。
本発明において使用できる金属B化合物としては、酸化物、硝酸塩、カルボン酸塩、オキソ酸塩、蓚酸塩等がある。不溶性の金属B化合物は水に分散させて使用しても良いが、この場合蓚酸等を併用することにより水に溶解させることができる。
金属B化合物の添加量としては、得られる金属酸化物触媒中における金属の原子比で、Moを1としたとき、金属Bが0.001〜3.0となる量である。同触媒において、Moを1としたときの金属Bの割合が0.001未満であると、得られる触媒の劣化が起こり易い。一方、3.0を越えると得られる触媒の活性が低くなり、プロパンの転換率が劣る。
アンモニア水および金属B化合物を添加して得られる微細な沈澱の分散液に、硝酸または硝酸アンモニウムを添加する。硝酸または硝酸アンモニウムの添加量は、硝酸イオンが金属Bに対するモル比で2.0〜6.0好ましくは、2.2〜4.0となる量である。硝酸イオンの添加量が2.0未満であると効果が少なく、一方6.0を越えても効果の増加はなく、さらに廃ガスの発生や硝酸アンモニウムによる爆発の危険性等の問題が起こる。
得られるスラリーを蒸発乾固し、得られるペーストをさらに乾燥機中で乾固するまで乾燥する。得られた乾固物を酸素の存在下で温度250〜380℃、好ましくは280〜360℃で0.5〜10時間、好ましくは1〜3時間焼成する(以下予備焼成工程という)。
予備焼成工程を経て得られる固形物すなわち触媒の前駆体について、走査型電子顕微鏡による観察または細孔容積の測定をすることにより、該固形物が著しく多孔質であることがわかる。これに対して、アンモニア水と硝酸や硝安とを添加しない場合は、予備焼成を終えた前駆体は多孔質にならない。このような事実から、本発明におけるアンモニア水、硝酸または硝酸アンモニウムが焼成の際に発泡剤として作用していると推測される。
上記前駆体を酸素の不在下で、温度480〜640℃好ましくは570〜620℃で0.5〜6時間、好ましくは1〜3時間焼成する(以下は本焼成という)。
本焼成により、金属酸化物中に触媒活性を有する特定な結晶体が形成される。本発明においては、予備焼成により多孔質固体が得られており、この場合には固形物における活性相を含む一次粒子同士の凝集が抑制される結果、触媒活性を有する結晶体が触媒表面に占める割合が増加する。それによって、本発明で得られる触媒は高い触媒活性を有すると推定される。
前記の二段階の焼成により下記組成式で示される金属酸化物触媒を得られる。
組成式:MoViAjBkOy(式中、A、B、i、j、kおよびyは前記のとおりである。)金属酸化物触媒中の金属含有量の測定は、螢光X線分析等により行うことができる。
上記方法により得られる金属酸化物触媒は、そのままでも使用できる。しかし、適当な粒度に粉砕して触媒の表面積を増大させて使用することが好ましい。粉砕方法としては、乾式粉砕法や湿式粉砕法のいずれの方法も採用できる。
粉砕装置の具体例としては、乳鉢、ボールミル等が挙げられる。湿式粉砕の場合に、粉砕の助剤として使用する溶媒としては、水、アルコール類などが挙げられる。
本触媒を粉砕して使用する場合、その粒度は5μm以下とすることが好ましく、1.0μm以下がより好ましい。
また、金属酸化物触媒は、無担体の状態でも使用できるが、適当な粒度を有するシリカ、アルミナ、シリカアルミナ、シリコンカーバイド等の公知の担体に担持させて使用することもできる。担持量も特に制限が無く、従来の担持量に準ずる。
次に、上記方法により製造した金属酸化物触媒を用いるプロパンの気相接触酸化反応について説明する。
アクリル酸製造原料のプロパンおよび分子状酸素(以下酸素ガスという)を、上記金属酸化物触媒が充填され高温に維持された反応器に導入することにより、アクリル酸が製造される。
プロパンおよび酸素ガスは、別々に反応器に導入され、反応器内で両者が混合されてもよく、また予め両者が混合された状態で反応器に導入されてもよい。反応制御のために、希釈ガスとして、窒素、スチームまたは炭酸ガス等を併用することが好ましい。
原料として、プロパンおよび空気を使用する場合、空気のプロパンに対する使用割合は、容積比率で30倍以下が好ましく、0.2〜20倍がより好ましい。
好ましい反応温度は300〜460℃であり、350〜420℃がより好ましい。原料ガスの空間速度(以下SVという)としては、1000〜8000hr-1が適当である。空間速度が1000hr-1未満の場合は、目的化合物であるアクリル酸の空時収率が低くなり、8000hr-1を超える場合は反応率が低下する。
反応器出口から排出される反応ガス中に含まれる未反応のプロパンや、中間生成物のプロピレンはそのまま燃料とすることもできるが、反応ガス中の他の成分と分離して反応器へ返送して再利用することもできる。
なお、本発明により製造する金属酸化物触媒は、プロパンのアンモ酸化にも適用でき、高収率でアクリロニトリルを合成することができる。アンモ酸化条件は、略上記プロパンの気相接触酸化条件に準じる。
本発明の製造方法によれば、プロパンからアクリル酸を高収率で製造することができる金属酸化物触媒が容易に得られる。さらに、該金属酸化物触媒は、廃水処理や精製コストの少ない低水蒸気の反応条件でも、アクリル酸生成の選択率を損なわないという優れた性能を有する。また、本金属酸化物触媒は、プロパンのアンモ酸化にも使用できる。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
各例においては、Teを含む触媒では、Mo /V/Te/Nb =1.0/0.25/0.13/0.16の割合で金属を含む触媒が得られるように、またSbを含む触媒では、Mo /V/Sb/Nb =1.0/0.30/0.23/0.10の割合で金属を含む触媒が得られるように、各原料を配合した。
各例において製造した触媒1.0g(0.8〜1.0ml)を10mmφの石英製の反応管に充填した。反応温度(触媒層中心部に固定される熱電対によって測定される温度)はTe含む触媒では、380℃、Sbを含む触媒では、400℃に制御した。反応管にプロパン6.4容積%、酸素ガス9.6容積%、窒素ガス36.1容積%および水蒸気47.7容積%の混合ガスを2560/hr-1の空間速度で供給することにより、アクリル酸を製造した。
反応生成物中の各生成成分の組成分析を行った。組成分析結果を用いて、下式に示すプロパン転化率およびアクリル酸選択率を算出し(いずれもモル基準)、それらの値により使用した触媒の性能を評価した。プロパン転化率(%)=100×(供給プロパン−未反応プロパン)/供給プロパン
アクリル酸選択率(%)=100×生成アクリル酸/(供給プロパン−未反応プロパン)
アクリル酸収率(%)=プロパン転化率×アクリル酸選択率/100
500mlのガラス製フラスコに、二酸化テルル3.64g、蒸留水60mlを加え、80℃で300回転/分の速度で攪拌しながら、ヒドラジン一水和物(ヒドラジンとして80wt%)2.8gを添加し、この条件で12時間維持する。時間経過によって最初の白色粉末は灰色を経て、最終的に黒色の懸濁物の分散液となった。
得られた分散液を濾紙により黒色の固形物と透明無色の濾液とに分離させる。次に、濾紙の上の固形物を200mlの蒸留水で洗浄した。洗浄液が濾紙を通過した後、濾紙に残っている固形物を蒸留水で洗いながら、サンプル瓶に集め、テルルの水性分散液を得る。分散液を攪拌しながら天秤で2等分に分ける。
その半分は、50℃、2時間で乾燥させた後、X線回折分析、電子顕微鏡観察を行った。X線回折分析の結果、得られた黒色の粉末は、2θで、22.98、27.52、38.24、40.42、43.32、45.88、49.62°の角度に回折線を示し、二酸化テルルの相がなく、純粋な金属テルルの相であると帰属した。
残りの半分のテルル分散液は以下の触媒調製に用いた。
500mlのガラス製フラスコに、メタバナジン酸アンモニウム2.66g、モリブデン酸アンモニウム3.0g、および蒸留水50mlを加え、水の沸点温度下、攪拌しながら溶解させた。
得られた溶液に前記の半分の金属テルル分散液を加え、1時間の加熱処理を行う。得られた反応液にモリブデン酸アンモニウム12.45gを溶解させ、さらに、30%のアンモニア水1.0g滴下し、攪拌しながら、数分が経つと反応液が60℃になる。一方、蓚酸5.89g、ニオブ酸2.32gを160mlの蒸留水に溶解して常温の水溶液を調製し、この水溶液を前記反応液に加えた。得られた混合液を10分間激しく攪拌した後、この混合液に硝酸アンモニウム2.5gを混合した。その後、加熱濃縮し、さらに120℃の乾燥機にて乾固させた。
得られた乾固物を空気中、320℃で1.5時間焼成した。得られた触媒の前駆体を粉砕し、得られた粒子を16〜30メッシュに篩分け、次の方法より細孔容積の測定を行った。
約0.2g程度の前駆体を秤量し、30メッシュの篩の上で載せる。前駆体の上に、スポイトでトルエンを垂らし、細孔に浸透するまで1分程度待つ。次に余分のトルエンを落とし、トルエンを吸い込んだ前駆体粒子を濾紙の上に広げ、振動させ、表面に付着のトルエンを吸い取り、再び秤量を行う。このように吸着されたトルエンの量から換算した細孔容積の値は表1に示す。
予備焼成を終えた前駆体の粒子は次に、径12mmのステンレス焼成管に充填し、両端をネジで締め、590℃で1.5時間の条件で本焼成することにより金属酸化物触媒を得た。この触媒の成分の原子比を蛍光X線組成分析した結果は、Mo /V/Te/Nb =1.0/0.25/0.13/0.16(モル比)であった。
触媒は、HORIBA SA6201連続流動式表面積計よりBET比表面積を測定し、結果を表1に示す。
得られた触媒を打錠成形し、さらに16〜30メッシュに粉砕して、アクリル酸の製造反応に使用した。アクリル酸の製造反応の結果も表1に記載のとおりである。なお、表1中、AAはアクリル酸であり、またPはプロパンを示す。
反応液に滴下する30%アンモニア水の量を1.4g、混合液に添加する硝酸アンモニウムの量を2.5gとする以外は、実施例1と同様に触媒を調製した。この触媒を使用して実施例1と同様の条件でアクリル酸を製造した。結果を表1に示した。
反応液に滴下する30%アンモニア水の量を1.4g、混合液に添加する硝酸アンモニウムの量を3.0gとする以外は、実施例1と同様に触媒を調製した。この触媒を使用して実施例1と同様の条件でアクリル酸を製造した。結果を表1に示した。
反応液に滴下する30%アンモニア水の量を1.4g、混合液に添加する硝酸アンモニウムの量を3.5gとする以外は、実施例1と同様に触媒を調製した。この触媒を使用して実施例1と同様の条件でアクリル酸を製造した。結果を表1に示した。
比較例1
反応液にアンモニア水を滴下しないで、混合液に添加する硝酸アンモニウムの量を2.5gとする以外は、実施例1と同様に触媒を調製した。この触媒を使用して実施例1と同様の条件でアクリル酸を製造した。結果を表1に示した。
比較例2
反応液に滴下する30%アンモニア水の量を1.0g、混合液に添加する硝酸アンモニウムの量を2.0gとする以外は、実施例1と同様に触媒を調製した。この触媒を使用して実施例1と同様の条件でアクリル酸を製造した。結果を表1に示した。
表1中、細孔容積は、酸素存在下で320℃で1.5時間焼成して得られた触媒前駆体について測定した値であり、また比表面積は、 酸素不存在下で590℃で1.5時間焼成して得られた触媒について測定したBET比表面積値である。なお、この点は後記した表2も同様である。
500mlのガラス製フラスコにメタバナジン酸アンモニウム6.15g、三酸化アンチモン4.70gおよび蒸留水90mlを加え、水の沸点で、攪拌しながら2時間かけて還流させた。その後、7.7wt%の過酸化水素溶液10.0gを添加(スラリが黄色に変化)した後、加熱を停止した。反応液の温度を自然に下げて、95℃になった時点から、モリブデン酸アンモニウム30.9gを40gの蒸留水に溶解した溶液を8分間にかけて滴下した。モリブデン酸アンモニウムの滴下によって黄色の反応液が次第に橙色に変わった。続いて反応液に3%のアンモニア水10.0gを2分間かけて滴下し、攪拌しながら反応液の温度を55℃まで自然に下げた。
一方、蓚酸11.03g、ニオブ酸2.83gを87mlの蒸留水に溶解して常温の水溶液を調製し、この水溶液を前記反応液に加えた(黄色に変化)。得られた混合液を10分間激しく攪拌した後、この混合液に硝酸アンモニウム6.25gを混合した。続いて、金属アンチモンの粉末0.98gを加え、加熱濃縮し(濃青色に変化)、さらに120℃の乾燥機にて乾固させた。
得られた乾固物を空気中、320℃で1.5時間焼成した。その後、内径12mmのステンレス焼成管に充填し、両端をネジで締め、590℃で1.5時間焼成することにより金属酸化物触媒を得た。予備焼成を終えた触媒前駆体の細孔容積および本焼成を終えた触媒のBET比表面積は表2に示す。
この触媒の成分の原子比は、蛍光X線組成分析した結果、Mo/V/Sb/Nb=1.0/0.30/0.23/0.10(モル比)であった。
得られた触媒を打錠成形し、さらに16〜30メッシュに粉砕して、アクリル酸の製造反応に使用した。この触媒を使用して反応温度が400℃に設定する以外は、実施例1と同様の条件でアクリル酸を製造した。結果を表2に示した。
比較例3
反応液にアンモニア水を滴下しないで、混合液に添加する硝酸アンモニウムの量を5.0gとする以外は、実施例5と同様に触媒を調製した。この触媒を使用して実施例5と同様の条件でアクリル酸を製造した。結果を表2に示した。
本発明により得られる金属酸化物触媒によれば、プロパンと空気を原料にして高い収率でアクリル酸を製造することができ、またプロパンとアンモニアを原料にして高い収率でアクリロニトリルを製造することができる。
実施例4の触媒製造において予備焼成(320℃で1時間)後に得られた前駆体の倍率1万倍の電子顕微鏡写真である。 実施例4の触媒製造において本焼成(590℃で1.5時間)後に得られた金属酸化物触媒の倍率3万倍の電子顕微鏡写真である。 比較例1の触媒製造において予備焼成(320℃で1時間)後に得られた前駆体の倍率1万倍の電子顕微鏡写真である。 比較例1の触媒製造において本焼成(590℃で1.5時間)後に得られた金属酸化物触媒の倍率3万倍の電子顕微鏡写真である。

Claims (3)

  1. 水性媒体中でMo化合物、V化合物および金属A化合物を加熱して得られる水溶液または
    分散液に、
    (1)金属B化合物、
    (2)金属Bに対してモル比で0.4以上のアンモニアが含まれるアンモニア水、および(3)金属Bに対してモル比で2.0以上の硝酸イオンが含まれる硝酸または硝酸アンモニウム
    を添加し、得られる水性液を乾燥させた後、空気の存在下に250〜380℃の温度で焼成し、得られる触媒の前駆体をさらに高温度で焼成することを特徴とする下記の組成式で表される金属酸化物触媒の製造方法。
    組成式;MoVi Aj Bk Oy(式中、AはTe又はSbであり、Bは、Nb、Ta、W、Ti、Zr、希土類元素及びアルカリ金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素である。iおよびjは、各々0.01〜1.5で、かつj/i=0.3〜1.0であり、kは0.001〜3.0であり、またyは他の元素の酸化状態によって決定される数である。)
  2. 上記触媒の前駆体に存在する細孔の容積が0.20ml/g以上であることを特徴とする請求項1記載の金属酸化物触媒の製造方法。
  3. 上記触媒の前駆体を酸素不在下に480〜640℃の温度で焼成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の金属酸化物触媒の製造方法。


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