JP4218220B2 - 目盛り盤及び指示計器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、目盛り盤及びこの目盛り盤を用いる指示計器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、自動車用指示計器としては、実開昭60−159319号公報にて開示されているようなものがある。この指示計器の目盛り盤では、外周部が、中央部よりも表面側へ隆起して形成されており、当該外周部には、目盛り部が形成されている。これにより、目盛り盤をその表面側から見たとき、当該目盛り盤に立体感を視認させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記指示計器では、目盛り部の表面は、平面的であって、特に立体感を与えるものではない。従って、この点で、目盛り盤には、何ら面白みや斬新さは感じられない。
【0004】
これに対しては、実開昭63−170714号公報にて示す指示計器のように、目盛り盤の目盛り部のうち各目盛りを目盛り部の表面側へ突出させて構成したものがある。しかし、この指示計器では、目盛り盤の裏面側に位置する導光板の表面に各目盛りを凸状に形成し、これら各目盛りを目盛り盤の目盛り部の各目盛り穴部を通して突出させている。従って、導光板の各目盛りと目盛り盤の各目盛り穴部との位置合わせが困難であるのは勿論のこと、目盛り盤の他に導光板という別部材が必要なため、指示計器の構成部品が増大しコスト高を招くという不具合が生ずる。
【0005】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、目盛り部を中央部よりも表面側へ突出させた構成を活用し、目盛り部の各目盛りをも表面側へ一体的に突出させてなる目盛り盤及び指示計器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決にあたり、請求項1に記載の発明に係る目盛り盤は、円弧状目盛り本体部(22)を有する目盛り盤本体(20a)と、目盛り本体部の表面にその円弧方向に沿い印刷形成した複数の目盛り(24、m、M)とを有する。
【0007】
当該目盛り盤において、円弧状目盛り本体部は目盛り盤本体の中央部からその表面側へ突出して形成されており、円弧状目盛り本体部のうち複数の目盛りの各々に対応する部分は円弧状目盛り本体部からその表面側へ突出して形成された目盛り隆起部(m)となっており、各目盛り隆起部は、表面側へ突出している周壁を有し、円弧状目盛り本体部の表面のうち各目盛り隆起部を除く表面部には第1の印刷層(20b)が遮光性印刷材料により印刷形成されており、各目盛り隆起部の表面には第2の印刷層(20c)が半透光性印刷材料により印刷形成されており、周壁は目盛り盤本体の一部からなり透明となっていることを特徴とする。
【0008】
このように、目盛り盤本体において、円弧状目盛り本体部が目盛り盤本体の中央部よりも表面側へ突出し、かつ円弧状目盛り本体部のうち各目盛りに対する各対応部分が表面側へ突出して形成されているから、目盛り盤を見たときその目盛り本体部に対応する部分が目盛り盤の中央部の表面に対し二重に突出して見える。従って、目盛り盤に対し、奥行き感を伴った立体感を、従来にない見映えや面白みでもって与え得る。
【0009】
また、目盛り盤本体はその全体構成が一体に形成されているから、余分な別部材を用いて各目盛りに対応する部分を突出させたりこの突出のために位置合わせする必要もなく、目盛り盤の構成が簡単となりコストの低減につながる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、
目盛り盤本体は一枚の透光性の樹脂製シートの絞り加工で形成されており、
複数の目盛りは樹脂製シートの絞り加工前にこのシートの表面のうち目盛り本体部に対する対応部分に半透光性印刷材料で印刷形成されていることを特徴とする。これにより、請求項1に記載の発明の作用効果をより一層向上できる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明に係る指示計器は、請求項1又は2に記載の目盛り盤(20、20A)と、この目盛り盤の表面に沿い円弧状目盛り部の半径方向中央を回動中心として回動する指針(40、40A)とを備える。これにより、請求項1又は2に記載の発明の作用効果を達成し得る目盛り盤を用いた指示計器の提供が可能となる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明に係る指示計器は、請求項2に記載の目盛り盤(20、20A)と、この目盛り盤の表面に沿い円弧状目盛り部の半径方向中央を回動中心として回動する指針(40、40A)と、目盛り盤本体の中央部にその裏面側から光を入射する第1光源(50、50A、70、70A)と、目盛り本体部にその裏面側から第1光源とは異なる色の光を入射する第2光源(60、60A、80、80A)とを備える。
【0013】
これにより、請求項2に記載の発明の作用効果を達成し得る目盛り盤を用いた指示計器の提供が可能になるのは勿論のこと、目盛り盤本体の中央部に入射する光の色は、目盛り本体部に入射する光の色と異なるため、請求項1に記載の発明の作用効果をより一層見映えのある作用効果とし得る。
【0014】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。図1は、本発明に係る乗用車用指示計器の一実施形態を示しており、この指示計器は、当該乗用車の車室内に設けたインストルメントパネルにコンビネーションメータとして配設されている。当該指示計器は、スピードメータS、タコメータT、フューエルゲージF及び水温ゲージWを備えており、これらスピードメータS、タコメータT、フューエルゲージF及び水温ゲージWは、環状の見返し板10の底壁11にその裏面側から組み付けたケーシング(図示しない)内に取り付けられている。
【0016】
スピードメータSは、目盛り盤20と、回動内機30(図5参照)と、指針40とを備えており、目盛り盤20は、図2乃至図4にて示すごとく、目盛り盤本体20aと、印刷層20bと、印刷層20cとにより構成されている。目盛り盤本体20aは、透明の樹脂シートにより、図2から分かるような断面形状に形成されており、この目盛り盤本体20aは、図2乃至図4にて示すごとく、環状外周縁本体部21と、環状目盛り本体部22と、円形状中央本体部23とを一体に備えている。
【0017】
この目盛り盤本体20aにおいて、図2乃至図4にて示すように、環状外周縁本体部21及び円形状中央本体部23は同一平面内にあり、環状目盛り本体部22は、これら環状外周縁本体部21及び円形状中央本体部23よりも表面側へ突出するように当該環状外周縁本体部21及び円形状中央本体部23の表面側へ隆起して形成されている。
【0018】
目盛り本体部22は、略断面コ字状に当該環状外周縁本体部21及び円形状中央本体部23の表面側へ隆起しており、この目盛り本体部22は、外周縁本体部21の内周からこれに略垂直状に立ち上がる環状の外側壁22aと、中央本体部23の外周から径方向外側へ傾斜状に立ち上がる環状の内側壁22bと、これら外側壁22a及び内側壁22bの各上端間に円形状中央本体部23に並行に位置するように形成した環状の上側壁22cとにより構成されている。
【0019】
また、目盛り本体部22では、環状の上側壁22cは、複数の目盛り隆起部mを備えており、これら各目盛り隆起部mは、上側壁22cの周方向に沿い、当該乗用車の車速を目盛るように、上側壁22cの表面から断面コ字状に隆起して形成されている(図2乃至図4参照)。
【0020】
印刷層20bは、目盛り盤本体20aの表面のうち各目盛り隆起部m及び複数の数n(車速を表すもので、図2では一つの数のみを示す)に対応する部分を除く表面部に遮光性印刷材料により層状に印刷形成されている。複数の数nは、半透光性印刷材料により、中央本体部23の表面のうち各該当部分に印刷形成されている。なお、各数nは、各目盛り隆起部mに対応するように、中央本体部23の表面に形成されている。
【0021】
印刷層20cは、複数の印刷部24からなるもので、これら複数の印刷部24は、各目盛り隆起部mの表面に半透光性印刷材料により印刷形成されている。本実施形態では、目盛り盤本体20aの外周縁本体部21及び印刷層20bのうち外周縁本体部21に対応する部分が、目盛り盤20の外周縁部aを構成し、目盛り盤本体20aの目盛り本体部22及び各印刷部24が、目盛り盤20の環状目盛り部bを構成し、また、目盛り盤本体20aの中央本体部23及び印刷層20bのうち当該中央本体部23に対応する部分が、目盛り盤20の円形状中央部cを構成する。また、目盛り隆起部m及びその印刷部24が目盛り盤20の目盛りMを構成する。
【0022】
ここで、目盛り盤20の製造方法について説明する。目盛り盤本体20aは透明の一枚の樹脂製シートを圧空成形法により絞り成形することで形成するが、当該樹脂製シートとしては、板厚が0.3mm乃至1.0mmの範囲内の値、例えば、0.5mmの透明のポリカーボネートのシートが採用される。なお、上記樹脂製シートは、上述のようにポリカーボネートのシートに限ることなく、上記板厚の範囲のものであれば、各種の樹脂製シートであってもよい。
【0023】
目盛り盤20の製造にあたり、圧空成形用金型を準備する。この圧空成形用金型の金型面は、目盛り盤本体20aの断面形状とは逆対称の断面形状を有する。また、上記樹脂製シートの表面のうち目盛り盤本体20aの印刷層20bに対応する部分には、遮光性印刷材料を数μm乃至10μmの範囲内の厚さにてスクリーン印刷により印刷して当該印刷層20bを形成する。また、上記樹脂製シートの表面のうち目盛り盤本体20aの各印刷部24及び各数nに対応する部分には、半透光性印刷材料を数μm乃至10μmの範囲内の厚さにてスクリーン印刷により印刷して各印刷部24及び各数nを形成する。以下、このように樹脂製シートに印刷を施したものを、原板シートという。
【0024】
目盛り盤20の絞り加工による製造にあたり、上記金型を、その金型面が水平になるように、圧空供給室内におく。然る後、上記原板シートを上記金型の金型面の直上にてこの金型面に平行になるように保持する。但し、上記原板シートのうち目盛り盤本体20aの印刷層20b、各印刷部24及び各数nに対応する部分を、上記金型の金型面の対応部に対向するように保持する。
【0025】
このような状態にて、上記原板シートにその裏面側から上記金型面側に向けて空気を圧送すると、当該原板シートは上記金型面に押しつけられる。これに伴い、当該原板シートは、その断面形状が目盛り盤20の断面形状になるように絞り成形される。これにより、目盛り盤20の製造が終了する。このように製造した目盛り盤20は、その外周縁部aにて、見返し板10の開口部21aの周縁部に固着されて、目盛り部bを開口部21aを通し表面側へ突出させる。
【0026】
回動内機30は、その内機本体にて、目盛り盤20の裏面側にて上記ケーシング内に取り付けられており、この回動内機30は、その指針軸でもって、上記内機本体から回動可能に目盛り盤20の貫通穴部を通り延出している。指針40は、その回動基部にて、上記指針軸の先端部に支持されて、目盛り盤20の中央部cの表面に沿い回動するようになっている。
【0027】
また、スピードメータSは、図1乃至図3にて示すごとく、導光板50及び円弧状導光部材60と、各複数の発光ダイオード70、80とを備えている。導光板50は、目盛り盤20の裏面に沿い中央部cに対応する位置にて併設されており、この導光板50はその裏面から入射する光を導光してその表面から中央部cに入射する。
【0028】
当該導光部材60は、断面台形状のもので、この導光部材60は、目盛り部bのうち各目盛りMに対応する円弧状領域に対応して位置する。これにより、導光部材60は、その裏面から入射する光を導光し、円弧状上端部61から目盛り部bの上側壁22cにその裏面から入射する。なお、導光部材60は、円弧状上端部61にて、環状の目盛り部b内に位置している。
【0029】
複数の発光ダイオード70は、図1及び図2にて示すごとく、導光板50の裏面外周部に沿い間隔をおいて配列されており、これら各発光ダイオード70は、橙色の光を発光して導光板50にその裏面から入射する。本実施形態では発光ダイオード70の数は5個である。複数の発光ダイオード80は、図1及び図2にて示すごとく、導光部材60の裏面に沿いその周方向に間隔をおいて配列されており、これら各発光ダイオード80は、緑色の光を発光して導光部材60にその裏面から入射する。本実施形態では、発光ダイオード80の数は5個である。
【0030】
タコメータTは、図1にて示すごとく、目盛り盤20A、回動内機30A(図5参照)及び指針40Aを備えており、目盛り盤20Aは、目盛り盤20と実質的に同様に構成されている。即ち、目盛り盤20Aは、目盛り盤20の外周縁部a、目盛り部b及び中央部cにそれぞれ対応する環状の外周縁部d、環状の目盛り部e及び円形状中央部fによって構成されている。ここで、外周縁部dは、外周縁部aと同様の構成を有する。また、目盛り部eは、目盛り部bとは異なり当該乗用車のエンジンの回転数を目盛ってなる点を除き、当該目盛り部bと実質的に同様の構成を有する。なお、目盛り部eの目盛り及び数は目盛り部bの目盛りM及び数nと同様の構成を有し、図1にて符号M及びnで示す。
【0031】
回動内機30Aは、その内機本体にて、目盛り盤20Aの裏面側にて上記ケーシング内に取り付けられており、この回動内機30Aは、その指針軸でもって、その内機本体から回動可能に目盛り盤20Aの貫通穴部を通り延出している。指針40Aは、その回動基部にて、対応の上記指針軸の先端部に支持されて、目盛り盤20Aの中央部fの表面に沿い回動するようになっている。
【0032】
また、タコメータTは、導光板50及び導光部材60に対応する導光板50A及び導光部材60Aと、複数の発光ダイオード70に対応する複数の発光ダイオード70Aと、数の発光ダイオード80に対応する複数の発光ダイオード80Aとを備えている。これら導光板50A、導光部材60A、複数の発光ダイオード70A及び複数の発光ダイオード80Aは、それぞれ、導光板50、導光部材60、複数の発光ダイオード70及び複数の発光ダイオード80と同様の構成及び機能を有する。
【0033】
フューエルゲージFは、図1にて示すごとく、目盛り盤20B、回動内機30B(図5参照)及び指針40Bを備えている。また、水温ゲージWは、目盛り盤20C、回動内機30C(図5参照)及び指針40Cを備えている。
【0034】
次に、当該指示計器の電気回路構成につき図5を参照して説明する。センサ群90は、当該乗用車の車速、当該乗用車のエンジンの回転数、当該乗用車の燃料タンク内の燃料の残量及び上記エンジンの冷却系統の水温を検出する。制御回路100は、マイクロコンピュータを主たる構成素子として有するもので、この制御回路100は、そのマイクロコンピュータによるセンサ群90の各検出出力に応じた処理でもって各回動内機30、30A、30B、30Cの内機本体の駆動処理をし、また、各発光ダイオード70、70A、80、80Aの駆動処理をする。なお、制御回路100は、バッテリBから当該乗用車のイグニッションスイッチIGを介し給電されて上記マイクロコンピュータとともに作動する。
【0035】
以上のように構成した本実施形態において、当該乗用車をイグニッションスイッチIGのオンに伴い走行状態におく。また、制御回路100は、イグニッションスイッチIGのオンに伴いバッテリBから給電されてそのマイクロコンピュータとともに作動して、各発光ダイオード70、70A、80、80Aの駆動処理をし、また、センサ群90の各検出出力に応じて各回動内機30、30A、30B、30Cの内機本体の駆動処理をする。
【0036】
これに伴い、各発光ダイオード70、70A、80、80Aが制御回路100により発光駆動制御されて発光する。すると、各発光ダイオード70、70Aは橙色の光を出射し、各発光ダイオード80、80Aは緑色の光を出射する。
【0037】
すると、スピードメータSにおいては、導光板50は、その裏面にて、各発光ダイオード70から橙色光を入射されて導光し目盛り盤20の中央部cにその裏面から出射する。このため、この導光板50の出射光は、目盛り盤20の中央部cの各数nを透過する。これにより、目盛り盤20の中央部cは、各数nにて、橙色にて光る。
【0038】
また、導光部材60は、その裏面にて、各発光ダイオード80から緑色光を入射されて導光し目盛り盤20の目盛り部bにその裏面から出射する。このため、この導光部材60の出射光は、目盛り盤20の目盛り部bの各目盛りMを透過する。これにより、目盛り盤20の目盛り部bは、各目盛りMにて、緑色にて光る。
【0039】
また、タコメータTにおいては、導光板50Aは、その裏面にて、各発光ダイオード70Aから橙色光を入射されて導光し目盛り盤20Aの中央部eにその裏面から出射する。このため、この導光板50Aの出射光は、目盛り盤20Aの中央部fの各数nを透過する。これにより、目盛り盤20Aの中央部fは、各数nにて、橙色にて光る。
【0040】
また、導光部材60Aは、その裏面にて、各発光ダイオード80Aから緑色光を入射されて導光し目盛り盤20Aの目盛り部eにその裏面から出射する。このため、この導光部材60の出射光は、目盛り盤20の目盛り部eの各目盛りMを透過する。これにより、目盛り盤20Aの目盛り部eは、各目盛りMにて、緑色にて光る。
【0041】
ここで、スピードメータSにおいては、目盛り部bは、中央部cよりも表面側へ環状に突出しており、しかも各目盛りMは目盛り部bのうち目盛り本体部22の上側壁22cの表面よりも表面側へそれぞれ突出している。従って、このような目盛り部bの突出及び各目盛りMの突出という二重の突出構造のため、乗員が目盛り盤20を見たとき、奥行き感を伴った立体感を、従来にない見映えや面白みでもって、当該乗員に与え得る。また、各目盛りMの周壁は、上記樹脂製シートの一部からなり透明であるから、上記立体感がより一層強調され得る。以上のようなことは、タコメータTでも同様である。
【0042】
また、スピードメータSにおいては、目盛り盤20が、樹脂製シートに印刷を施した原板シートの圧空成形法による絞り成形により、目盛り盤本体20aにおいて、各目盛りMをも含め一体に形成されているから、各目盛りMの隆起形成にあたり別部材を必要としたりこの別部材の位置合わせを必要とすることはない。よって、目盛り盤20の構成や作業性が簡単になりコストの低減につながる。このようなことは、タコメータTでも同様である。
【0043】
また、スピードメータSにおいては、上述のごとく、目盛り盤20の中央部cの各数nが橙色で光り、一方、目盛り盤20の目盛り部bの各目盛りMが緑色で光るので、このような異なる色の光のため、上記立体感が一層の斬新な見映えをもって乗員に与えられ得る。このようなことは、タコメータTでも同様である。
【0044】
また、上述のように、制御回路100がセンサ群90の各検出出力に応じて各回動内機30、30A、30B、30Cの内機本体の駆動処理をすると、各回動内機30、30A、30B、30Cは、各指針40、40A、40B、40Cを回動する。このため、各指針40、40A、40B、40Cは、各目盛り盤20、20A、20B、20C上にて指示する。この場合、スピードメータS及びタコメータTにおいて上述のような作用効果が達成されるので、この作用効果のもと、スピードメータS及びタコメータTでの指針の指示により一層の斬新な見映えを確保できる。
【0045】
なお、本発明の実施にあたり、スピードメータSにおける複数の発光ダイオード70の発光色は、複数の発光ダイオード80の発光色と同一にしてもよく、また、この場合には、導光板50及び導光部材60を一体の導光体で構成し、複数の発光ダイオード70或いは複数の発光ダイオード80を廃止しもよい。このようなことはタコメータTでも同様である。
【0046】
また、本発明の実施にあたり、スピードメータSにおいて、目盛り盤20の中央部cに形成した各数nは、目盛り本体部22の内側壁22bの表面に印刷形成してもよい。このようなことはタコメータTでも同様である。
【0047】
また、本発明の実施にあたり、スピードメータSにおいて、指針40に代えて発光指針を採用し、この発光指針にも導光板50から光を導入するように構成し、イグニッションスイッチIGのオンに伴い、当該発光指針を発光し、その0.5秒後に各発光ダイオード80を発光し、さらにその0.5秒後に各発光ダイオード70を発光させるようにしてもよい。このような時差発光でもって、スピードメータSの目盛り盤の視認性をより一層斬新なものとすることができる。このようなことはタコメータTでも同様に実現できる。
【0048】
また、本発明の実施にあたり、スピードメータSにおいて、各発光ダイオード70と、各発光ダイオード80とを時差発光させるようにしてもよい。これにより、目盛り盤20の中央部cと目盛り部bとの間の時差照明を実現でき、より一層の見映えの向上となる。このようなことはタコメータTでも同様に実現できる。
【0049】
また、本発明の実施にあたり、目盛り盤本体20aの目盛り本体部22は、環状に隆起させることなく、印刷層20cの印刷範囲に対応する円弧状部分のみを、隆起させるようにしてもよい。
【0050】
また、本発明の実施にあたり、スピードメータSにおいて、導光板50及び導光部材60を廃止して、複数の発光ダイオード70の光を目盛り盤20の中央部cの裏面側に直接入射するとともに、複数の発光ダイオード80の光を目盛り盤20の目盛り部bにその裏面から直接入射するようにしてもよい。
【0051】
また、本発明の実施にあたり、コンビネーションメータではなく、スピードメータ等の単体の指示計器に本発明を適用してもよい。
【0052】
また、本発明の実施にあたり、乗用車用指示計器に限ることなく、バス、トラックや自動二輪車等の自動車その他の車両や船舶に採用される指示計器或いは一般産業機器用指示計器に本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乗用車用指示計器の一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1にて2−2線に沿う拡大断面図である。
【図3】図2にて3−3線に沿う拡大断面図である。
【図4】図3のうち目盛り盤のみを抽出した拡大断面図である。
【図5】上記実施形態における電気回路構成図である。
【符号の説明】
20、20A…目盛り盤、20a…目盛り盤本体、22…目盛り本体部、
24…印刷部、40、40A…指針、
50、50A、60、60A、70、70A、80、80A…光源、
m…目盛り隆起部、M…目盛り。
Claims (4)
- 円弧状目盛り本体部(22)を有する目盛り盤本体(20a)と、前記目盛り本体部の表面にその円弧方向に沿い印刷形成した複数の目盛り(24、m、M)とを有する目盛り盤において、
前記円弧状目盛り本体部は前記目盛り盤本体の中央部からその表面側へ突出して形成されており、
前記円弧状目盛り本体部のうち前記複数の目盛りの各々に対応する部分は前記円弧状目盛り本体部からその表面側へ突出して形成された目盛り隆起部(m)となっており、各目盛り隆起部は、前記表面側へ突出している周壁を有し、
前記円弧状目盛り本体部の表面のうち前記各目盛り隆起部を除く表面部には第1の印刷層(20b)が遮光性印刷材料により印刷形成されており、
前記各目盛り隆起部の表面には第2の印刷層(20c)が半透光性印刷材料により印刷形成されており、前記周壁は前記目盛り盤本体の一部からなり透明となっていることを特徴とする目盛り盤。 - 前記目盛り盤本体は一枚の透光性の樹脂製シートの絞り加工で形成されており、前記複数の目盛りは前記樹脂製シートの絞り加工前にこのシートの表面のうち前記目盛り本体部に対する対応部分に半透光性印刷材料で印刷形成されていることを特徴とする請求項1に記載の目盛り盤。
- 請求項1又は2に記載の目盛り盤(20、20A)と、
この目盛り盤の表面に沿い前記円弧状目盛り部の半径方向中央を回動中心として回動する指針(40、40A)とを備える指示計器。 - 請求項2に記載の目盛り盤(20、20A)と、
この目盛り盤の表面に沿い前記円弧状目盛り部の半径方向中央を回動中心として回動する指針(40、40A)と、
前記目盛り盤本体の中央部にその裏面側から光を入射する第1光源(50、50A、70、70A)と、
前記目盛り本体部にその裏面側から前記第1光源とは異なる色の光を入射する第2光源(60、60A、80、80A)とを備える指示計器。
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