図1〜図22を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1中符号1は例えばキャニスタ型の電気掃除機を示している。この電気掃除機1は、掃除機本体2と、これに接続された吸込み部材3とを備えている。掃除機本体2は、それが有した車輪等により被掃除面である室内の床面上を走行可能である。掃除機本体2の前部には、前面に開口した接続口2aが設けられている。図3に示されるように掃除機本体2の後部には電動送風機4が収容されている。電動送風機4はその吸気口4aを前に向けて配設されている。更に、掃除機本体2の後壁には多数の小孔からなる排気部2bが形成されている。
図1に示されるように接続口2aに含塵気流を導く吸込み部材3は、互いに着脱可能に嵌合して接続された吸塵ホース5と、延長管6と、吸込み口体7とを備えている。吸塵ホース5は、可撓性のホース本体5aの一端に接続筒部5bを有し、ホース本体5aの他端に手元操作部5cを有している。
接続筒部5bは接続口2aに差込み接続されている。手元操作部5cに形成されたハンドル部には操作パネル8が取付けられている。操作パネル8に設けた各種操作釦の操作によって電動送風機4のオンーオフ制御をはじめとする各種の運転指令が掃除機本体2に内蔵された制御装置9(図22参照)に与えられる。この操作パネル8は、後述するエアーパージによりフィルター61を清掃する指令をするためのエアーパージ釦8a(図22参照)を含んでいる。ここにエアーパージとは、流動する空気によってフィルター61に付着している塵を追放して、フィルター61を清掃することを指している。
図2に示されるように電動送風機4の上流側例えば接続口2aと電動送風機4との間の部位は、装置セット凹部2cとして形成され、この装置セット凹部2cは上方に開放されている。掃除機本体2には装置受け体11が電動送風機4を前側から覆って取付けられている。装置受け体11が有した円形部の内側には多孔板12が配置されている。多孔板12で前側から覆われた装置受け体11の壁部には通孔11a(図3参照)が開けられている。
装置セット凹部2cには塵分離装置15が配設されている。塵分離装置15は、掃除機本体2に着脱可能な分離装置本体16と、この分離装置本体16に着脱可能な集塵部として例えば集塵ケース17とを備えている。
分離装置本体16は分離ケース21を備えている。分離ケース21はその後部にケース部材22を有している。図3及び図17に示されるようにケース部材22は、円周壁22a及びこの円周壁22aの前端を閉じるように設けられた壁22bからなり、かつ、ケース部材22の後面は開放されている。分離ケース21は、塵分離装置15が装置セット凹部2cに配置されることにより装置受け体11と組み合わされて、装置受け体11とともに電動送風機4の上流側に収容部23を形成する。
図3〜図7に示されるように分離ケース21には気流入口24と細塵風路部25が一体に形成されている。気流入口24は壁22bより前方の接続口12aの前側に設けられて、前向き(上流方向)に開放されている。この気流入口24は、塵分離装置15が装置セット凹部2cに配置されることにより、図3に示されるように掃除機本体2の接続口2aに後側から接続して連通するように配置される。
細塵風路部25は気流入口24の下側に形成されている。図16及び図17に示されるように細塵風路部25の後端は第1の出口25aとして壁22bの下部中央に開放されている。細塵風路部25の一側例えば図11中右側面は第1の入口25bとして開放されていて、この第1の入口25bを囲んで環状の気密シール26が取付けられている。細塵風路部25の下端部は第2の出口25cをなしている。
この第2の出口25cを上側から覆って細塵風路部25の下部には、この細塵風路部25を流通する気流に晒される補助フィルター27が取付けられている。補助フィルター27にはプリーツフィルターを好適に用いることができる。この補助フィルター27の折れ目からなる襞は、互いに平行であり、第1の出口25aに流れ込む気流の流れを大きく妨げないように前後方向に延びている。
第2の出口25cには、その下側からダクト28の入口が気密に当接して連通されている。ダクト28は掃除機本体2に固定され、塵分離装置15が装置セット凹部2cに着脱されるに伴い、第2の出口25cがダクト28の入口に接離されるようになっている。ダクト28は前後方向に延びていて、その出口28a(図7等参照)は電動送風機4の直前に配置されている。
なお、補助フィルター27は、第2の出口25cではなくダクト28の一部に取外し可能に設けることもできる。この場合、補助フィルター27は、装置セット凹部2cに臨んだダクト28の前側部位に取付けるとよく、それによって、補助フィルター27のメンテナンスを装置セット凹部2cにおいて行うことが可能である。
分離ケース21は分離部31を有している。分離部31は、例えば吸引された含塵空気中の塵の慣性力、好ましくは遠心力により空気と塵とを分離するものである。この分離部31は、図13及び図14に示されるように円筒状のガイド壁32及び吸気筒33と、図11及び図12に示される第3の開閉部材34とを有している。
ガイド壁32は、壁22bの前側でかつ気流入口24及び細塵風路部25の側方に一体に形成されている。このガイド壁32は細塵風路部25を間に置いて第1の入口25bとは反対側に設けられている。図11及び図13中符号35は分離部31と気流入口24及び細塵風路部25との間の隔壁を示している。
吸気筒33は隔壁35から突出してガイド壁32の中央部に設けられている。この吸気筒33はろ過分離を可能とする通気性を有している。そのために、吸気筒33の周壁はろ過部材例えばナイロン樹脂などのメッシュ部材で形成されている。吸気筒33の先端は閉じられている。吸気筒33の内部は、隔壁35に開けた通孔35a(図11参照)を通じて細塵風路部25に連通されている。通孔35aは細塵風路部25に対する第2の入口をなしている。
図14等に示されるようにガイド壁32と吸気筒33との間の円環状空間は、気流入口24の後部に連通されている。気流入口24の後部は、前記円環状空間に向けて斜め下向きに気流を導くように斜状面を有している。したがって、隔壁35を側方から見た場合に、円環状空間と気流入口24の後部との連通部36(図14及び図19参照)は円弧状の開口として形成されている。
図19及び図20に示されるようにガイド壁32の上部には、上向きに開口する塵通過口37が形成されており、この塵通過口37には環状の気密シール38が取付けられている。ガイド壁32の下部に第1の塵回収孔39が設けられている。更に、塵通過口37よりも壁22b側に寄ったガイド壁32の上部に第2の塵回収孔40が設けられている。
第3の開閉部材34は、奥壁41と、閉鎖壁42と、これらをつないだ第1の円弧壁43〜第3の円弧壁45とから形成されている。奥壁41は前記連通部36と同様な大きさ・形状をなす窓孔41aを有している。第3の開閉部材34は、その第1の円弧壁43〜第3の円弧壁45をガイド壁32内面に摺動させてガイド壁32内に回転自在に嵌合されている。
第3の開閉部材34は図22に示した往復回転機構46により、第1の位置と第2の位置とにわたって往復回転される。往復回転機構46は、例えば閉鎖壁42の外周部に形成された歯部42aと、正逆回転されるモータ46aと、このモータ46aの出力軸に連結されて歯部42aに噛み合わされた歯車46bとから形成されている。
図19に示されるように第3の開閉部材34が第1の位置に位置決めされた状態では、奥壁41の窓孔41aが連通部36に対向されるとともに、第1の円弧壁43と第2の円弧壁44との間の空間部が塵通過口37に対向される。又、同状態では、第1の円弧壁43が第1の塵回収孔39を閉じるとともに、第2の円弧壁44と第3の円弧壁45との間の空間部が第2の塵回収孔40に対向されるようになっている。
図20に示されるように第3の開閉部材34が第2の位置に位置決めされた状態では、奥壁41が連通部36を塞ぐとともに、窓孔41aが隔壁35で塞がれ、かつ、第1の円弧壁43と第3の円弧壁45との間の空間部が塵通過口37に対向される。又、同状態では、第1の円弧壁43が第2の塵回収孔40を閉じるとともに、第1の円弧壁43と第2の円弧壁44との間の空間部が第1の塵回収孔39に対向され、かつ、第2の円弧壁44と第3の円弧壁45との間の空間部はガイド壁32で閉じられるようになっている。
集塵ケース17は分離部31で分離された塵を溜めるものである。この集塵ケース17は分離部31とともに塵分離集塵手段Aを構成する。図11及び図15に示されるように集塵ケース17は、掃除機本体2の幅方向に延びて気流入口24と分離部31とを上方から覆う塵移動部51と、細塵風路部25の第1の入口25bを覆う塵溜め部52とを備えている。
塵移動部51の内部と塵溜め部52の内部とは連通している。塵移動部51の下面には塵通過口37に接離される塵通過口53が開口されている。気流入口24の側面を覆う塵溜め部52のベース52aには、第1の入口25bに接離される通気口55が開口されている。この通気口55には塵溜め部52の内側から網目部材56が装着されている。網目部材56には、例えば全域にわたり多数の小孔が設けられた薄いステンレス板が使用されている。網目部材56はそのメッシュ以上の大きさの塵の通過を妨げる。
網目部材56により通過が妨げられた塵を溜める塵溜め部52は、ベース52aと、これに開閉可能に接続されたカバー52bとを備えている。塵溜め部52内の塵を捨てるときに開けられるカバー52bは、そのヒンジ軸57をベース52aの下端部に形成した軸受け部58に回動自在に接続されている。カバー52bの閉じ状態は、カバー52bの上端部を塵移動部51の天井部に組込んだ図示しない係合部材に引掛けることにより保持され、その引掛け状態は手動により係合部材を移動させることで外すことができるようになっている。なお、図11及び図15図中符号59はベース52aとカバー52b間の気密を確保する気密シールを示し、この気密シール59はベース52aの四周に取付けられている。
前記塵分離集塵手段Aの下流側に設けられている前記収容部23には、塵分離集塵手段Aの網目部材56を通過した塵をろ過して空気と分離するフィルター61が配置されている。図3及び図19〜図21に示されるようにフィルター61は、円形の外周壁62と、この内側に一体に形成されたフィルター枠63と、この枠の中央部に一体に形成された接続部64と、フィルター要素65とを備えている。
細塵をろ過分離するフィルター要素65はフィルター枠63によって多数の襞を有するように形を付与されてフィルター枠63に装着されている。したがって、フィルター61はプリーツフィルターである。このフィルター61の多数の襞は、接続部64を中心として放射状に設けられていて、隣接する襞間に形成された溝の幅は接続部64から外周壁62に向けて次第に広げられている。フィルター61の前面を上流側表面と称し、フィルター61の後面を下流側表面と称する。隣接する襞間に形成された上流側表面の溝の接続部64側の端は、接続部64とは接触しておらず夫々開放されているとともに、同上流側表面の溝の外周壁62側の端は外周壁62で閉じられている。
外周壁62の前部三箇所にはローラ66(図21に一個のみ図示)が周方向に所定間隔を置いて取付けられている。更に、外周壁62の後部には歯車部67が一体に形成されている。又、図10に示されるようにフィルター枠63の中央部に取手部68が設けられている。取手部68は接続部64の後端に連結されている。
フィルター61は、接続部64を前側に向けた姿勢で、ケース部材22にその後方から出し入れ可能である。フィルター61の外周壁62の前部はケース部材22の円周壁22aに嵌合される。そのため、フィルター61はケース部材22にその円周壁22aをガイドとして周方向に回転可能に支持されている。フィルター61の歯車部67を有した外周壁62の後部は、ケース部材22と分離ケース21との間を通って、これらケース部材22と分離ケース21が形成した前記収容部23の外部に露出されている。
分離ケース21及びケース部材22の夫々には、フィルター61の外周壁62に接する気密シール(図示しない)が設けられていて、これらにより収容部23の気密が確保される。以上のように収容部23に回転可能に収容されたフィルター61とケース部材22との間は、上流側空間23aを形成している。この上流側空間23aにはフィルター61の上流側表面が臨んでいる。
図2に示されるように装置セット凹部2cの底部には、掃除機本体2の一側壁に寄せて塵落し用モータ71が配設されている。このモータ71には小歯車からなる駆動歯車72が連結されている。この駆動歯車72はフィルター61の歯車部67に噛合わされている。このようにフィルター61の回転駆動部をなす駆動歯車付きモータ71と後述の塵落し部材95とは、フィルター61に捕捉された塵を落す塵落し手段を構成している。
ケース部材22の壁22bは分離部31と上流側空間23aとを仕切っている。図3及び図17に示されるように壁22bの中央部には、外気を導入する外気取入れ口81及び支え軸82が設けられている。支え軸82は、この外気取入れ口81の下部の縁部から後向き、つまり、上流側空間23aに突出されている。外気取入れ口81及び支え軸82は、細塵風路部25の第1の出口25aの真上に形成されている。
細塵風路部25を開閉する第1の開閉部材83が第1の出口25aに設けられている。第1の開閉部材83は、複数例えば2枚用いられて、第1の出口25aを上下方向に通る取付け軸84又は85に個別に取付けられている。取付け軸84,85は、図示しない連動機構を介して図22に示した正逆回転可能なモータ86に接続され、このモータ86の動力で同期して90度往復回転される。
つまり、この同期回転により、2枚の第1の開閉部材83は、図16に示されるように平面状に連続して第1の出口25aを閉じる閉じ位置と、図17に示されるように互いの側面を対向させ平行となって第1の出口25aを開く開き位置とにわたり配置される。第1の開閉部材83を複数設けることは、第1の開閉部材83が一枚である場合に比較して、フィルター61との干渉を防ぐためのスペースを、上流側空間23aにより多く確保する必要がない。よって、塵分離装置15を前後方向にコンパクトにできる点で好ましい。
一方の取付け軸84は外気取入れ口81の上方にまで延長されていて、その上端部に図18に示すカム87が連結されている。カム87は壁22bの前側に位置して取付け軸84と一体に回転される。壁22bの中央部には外気取入れ口81をその前側から開閉する第2の開閉部材88が設けられている。第2の開閉部材88は、その下端を支点として前後方向に可動できるように設けられているとともに、気流入口24の後部外面に支持されたばね89で常に外気取入れ口81を閉じる方向に付勢されている。第2の開閉部材88はその上部に一体に形成されたカム受け88aを有している。このカム受け88aにカム87が接している。カム87によってカム受け88aが前側に押されることにより、第2の開閉部材88がばね89に抗して図3に示されるように斜めになって外気取入れ口81が開かれる。
既述のように取付け軸84にカム87と第1の開閉部材83とが夫々取付けられているので、第1の開閉部材83の開閉動作と第2の開閉部材88の開閉動作は連動する。この場合、第1の開閉部材83が開くことに連動して第2の開閉部材88が閉じ、この逆に、第1の開閉部材83が閉じることに連動して第2の開閉部材88が開かれるようになっている。
図19及び図20に示されるように分離部31におけるガイド壁32と吸気筒33との間の円環状空間は、戻し風路部91により上流側空間23aに連通されている。それにより、後述する第2の気流の流れを基準として、分離部31は上流側空間23aの下流側に位置されている。戻し風路部91は、壁22bとガイド壁32の外面とにわたる風路壁92と、これに対向するガイド壁32の下部外周との間に形成されている。戻し風路部91の入口91aは壁22bの下部に開口されており、戻し風路部91の出口は前記第1の塵回収孔39により形成されている。
戻し風路部91は、例えば第1の塵回収孔39において既述のように第3の開閉部材34によって開閉され、その開閉は第1の開閉部材83の開閉に連動する。つまり、第1の開閉部材83が開かれる場合には、図19に示されるように第3の開閉部材34が戻し風路部91の第1の塵回収孔39を閉じる。この逆に、第1の開閉部材83が閉じられる場合には、図20に示されるように第3の開閉部材34が戻し風路部91の第1の塵回収孔39を開くようになっている。
図16及び図17に示されるように壁22bには、第1の出口25a及び第1の開閉部材83を境に入口91aと反対側に位置して塵落し部材95が、上流側空間23aに臨んで取付けられている。塵落し部材95は、例えば板ばねを折り曲げて形成され、その先端部95aは折り返されている。塵落し部材95の先端部95aは、フィルター61が回転されるに伴ってこのフィルター61の上流側表面において前側に位置した襞をこの襞が延びる方向の中央部ではじくことができるように、前記前側の襞の回転軌跡と交叉して配置されている。
塵落し部材95で襞をはじいてフィルター要素65を振動させることにより、その上流側表面に付着されている細かい塵を落すことができる。したがって、この塵落し部材95とフィルター61を回転させる駆動歯車72付きのモータ71とは、フィルター61の塵落し手段をなしている。又、塵落し部材95は、これを前記前側の襞が乗り越える際に弾性変形して元の位置に復帰する際に、音を発生して、塵落し動作を外部に報知するようになっている。
上流側空間23aには前記支え軸82を中心に回転自在な塵排出部材101(図16参照)が配設されている。塵排出部材101の中央部の筒部101aは支え軸82に回転自在に嵌合されている。塵排出部材101は筒部101aから放射方向に突出された複数例えば3本のアーム102を備え、これらアーム102の先端部は掻き出し部102aとして形成されている。掻き出し部102aは壁22bの周部内面を摺動して、上流側空間23a内の下端部に落下した塵を掻き動かすものである。
図17中符号108は壁22bに突設された円弧状の塵受け凸部を示している。この塵受け凸部108は、移動される掻き出し部102から零れ落ちる塵を受けて、その塵を第1の出口25aを外した位置に導くために設けられている。
筒部101aの外周にはフィルター61の接続部64が挿脱可能に嵌合されている。更に、接続部64は図示しないがアーム102と同数の係合溝を有しており、これらの係合溝がアーム102の根元部に挿脱可能に嵌合されている。そのため、フィルター61の回転に連動して塵排出部材101が回転されるようになっている。
図16に示されるように壁22bの例えば上部には塵出口104が開口されている。塵出口104は、掻き出し部102aの回転軌跡上に形成されている。この塵出口104は分離部31内と連通されている。そのために、図13及び図14に示されるように壁22bの前面に上下方向に延びる筒状のシュート部材105が設けられている。塵出口104はその前方からシュート部材105の上部で覆われており、シュート部材105の下端部は分離部31の第2の塵回収孔40をその上方から覆っている。
シュート部材105の上部内側には塵出口104を開閉する出口開閉部材106が配設されている。出口開閉部材106は、これとシュート部材105の上部内面との間に挟設された図示しないばねで後向きに付勢され、この付勢力で塵出口104を閉じた状態に保持される。出口開閉部材106はカム凸部106a(図14及び図16参照)を有している。カム凸部106aは、アーム102の掻き出し部102aで押されるように塵出口104を通って上流側空間23a内に突出している。したがって、移動される掻き出し部102aが塵出口104を横切る際に、出口開閉部材106が押し動かされ塵出口104が開かれるので、掻き出し部102aが塵出口104を通過し終わると同時に、出口開閉部材106は復帰して塵出口104が閉じられる。
図3及び図5に示されるように気流制御手段例えば気流制御装置111が、前記塵分離集塵手段Aの下流側でかつ電動送風機4の上流側に配置されている。図6〜図9に示されるように気流制御装置111は、ケース112と、制御部材113と、駆動部114とを備えている。
ケース112は塵分離装置15とこの後方に配置されている電動送風機4との間に配置されている。図3に示されるようにケース112の前壁は装置受け体11の後面に接しており、この前壁には通孔11aに連続する通気入口115が開口されている。ケース112の後壁は電動送風機4が有した前部のリング状のサポートゴム4bの前面に接しており、この後壁には吸気口4aに対向する通気出口116が開口されている。これら前後に並んだ通孔11a、通気入口115、通気出口116、及び吸気口4aの各中心は、電動送風機4の中心軸線上に位置している。ケース112にはダクト28の出口28aが収容されている。更に、ケース112はその内部に図示しない枢軸部を有している。
図8及び図9に示されるように制御部材113は、略扇形状をなし、その円弧状部分に歯部117を有しているとともに、扇形の要に相当する部位に軸受け穴118を有している。制御部材113は、その歯部117を除いてケース112に収容されているとともに、軸受け穴118をケース112の枢軸部に回転可能に嵌合して支持されている。歯部117はケース112外に突出されている。制御部材113は、枢軸部を支点とする回転で第1の位置と第2の位置とにわたって往復移動可能である。
制御部材113は通気孔119とダクト部120を備えている。
通気孔119は制御部材113を厚み方向に真っ直ぐに貫通している。この通気孔119は、前端から後端に向けて次第に径が小さくなるテーパ孔とすることが好ましい。通気孔119の前端開口の径は、通気入口115の径以下の大きさである。通気孔119の後端開口の径は、通気出口116の径以上の大きさである。
ダクト部120の一端は入口120aをなし、ダクト部120の他端は出口120bをなしている。入口120aは、制御部材113の往復回転運動に伴ってダクト28の出口28aに接離するように、制御部材113の厚み方向の幅内で開口されている。出口120bは、電動送風機4側、つまり、制御部材113の後面のみに開口されていて、この出口120bの前側は制御部材113の前壁で閉じられている。通気孔119と出口120bは、制御部材113が枢軸部を支点として回転されたときの互いの移動軌跡上に位置して、制御部材113の移動方向に沿ってずれて設けられている。
なお、図8及び図9中符号121は通気孔119の開口縁に装着された滑性を有したシールリングを示し、同様に符号122は出口120bの開口縁に装着された滑性を有したシールリングを示している。シールリング121,122は、ケース112の内面に摺接して、ケース112との間の気密性を確保するために設けられている。
駆動部114は、正逆回転可能なモータ125と駆動小歯車126とから形成されている。モータ125はケース112の外面に固定されており、駆動小歯車126は制御部材113の歯部117に噛合わされている。したがって、モータ125を所定回転数正転・逆転させることにより、制御部材113を第1の位置と第2の位置とにわたって往復回転させることができる。
制御部材113は掃除のときに第1の位置に保持される。この配置状態では、図8に示されるようにダクト部120の入口120aが、ダクト28の出口28aから離間されるとともに、図3に示されるように通気孔119が通気入口115と通気出口116とに対向して、収容部23と吸気口4aとが連通される。
電気掃除機1への通電が維持されているときに、操作パネル8などでの使用者による指定に基づいて実施されるエアーパージ動作の際、制御部材113は第2の位置に配置される。この配置状態では、図9に示されるようにダクト部120の入口120aが、ダクト28の出口28aに当接してダクト28と連通されるとともに、通気孔119が通気入口115と通気出口116から外れて、ダクト部120の出口120bが通気出口116に対向される。
前記制御装置9は、回路基板上にマイクロコンピュータ及び各種の回路部品等を搭載してなり、操作パネル8等からの操作指令に応じて電動送風機4に対する入力制御を担う他、第3の開閉部材34を駆動するモータ46a、塵落し用のモータ71、第1の開閉部材83を駆動するモータ86、及び制御部材113を駆動するモータ125を、単独又は同期させて運転する制御などを担っている。更に、制御装置9は、後述のエアーパージ動作の間中、この動作を報知する報知手段131(図22参照)を動作させる制御も担っている。報知手段131には点滅ランプ又はブザー若しくは音声報知器などが使用されている。
掃除の際には、図16に示されるように第1の開閉部材83が細塵風路部25の第1の出口25aを開いた状態に保持され、第1の開閉部材83に連動する第2の開閉部材88が外気取入れ口81を閉じた状態に保持されている。これとともに図19に示されるように第3の開閉部材34が、分離部31の第1の塵回収孔39を閉じるとともに、第2の塵回収孔40および塵通過口37を夫々開き、かつ、窓孔41aを気流入口24の連通部36に連通させた状態に保持されている。
更に、掃除の際に、気流制御装置111の通気孔119は、ケース112の通気出口116と通気入口115に対向している。それにより、装置受け体11の通孔11aを介して収容部23と電動送風機4の吸気口4aが連通した状態に保持されている。これとともに、電動送風機4の吸込み力が細塵風路部25の第2の出口25cに波及しないようにケース112のダクト部120の出口120bがダクト28の出口28aから離れている(図8参照)。
以上の状態で掃除の際に電動送風機4が運転されることにより、吸込み部材3を通して床面上の塵を含んだ空気が掃除機本体2の接続口2aに吸込まれる。この含塵空気は塵分離装置15を通る間に、塵分離集塵手段Aでの塵分離作用と、フィルター61での塵分離作用を受ける。こうして塵が分離された空気は、通孔11aから通気孔119を通って電動送風機4に吸込まれるとともに、この電動送風機4を流通して掃除機本体2の排気部2bから外部に排出される。
この場合に、接続口2aに連通した気流入口24から電動送風機4に吸引される空気の流れを第1気流と称する。この第1気流を導く部材によって第1風路が形成されている。この第1風路は、第1の上流経路と、第2の上流経路と、これらの経路を通った気流が合流して流通する下流経路とからなる。
第1の上流経路は、気流入口24、分離部31において円環状空間を形成したガイド壁32及び吸気筒33、円環状空間と第2の入口である通孔35aを介して連通した細塵風路部25により形成されている。第2の上流経路は、分離部31において円環状空間を形成したガイド壁32及び吸気筒33、円環状空間に互いに接した塵通過口37,53を介して連通した塵移動部51及びこれに連通した塵溜め部52を有した集塵ケース17、塵溜め部52をその網目部材56を介して連通した細塵風路部25により形成されている。
下流経路は、細塵風路部25の第2の出口25cに連通した分離ケース21の収容部23をなす装置受け体11及びケース部材22、収容部23に連通する通孔11aに対向したケース112の通気入口115、これに対向した制御部材113の通気孔119、及びこの通気孔119に対向したケース112の通気出口116により形成されている。
塵分離集塵手段Aでの塵分離は以下のように行われる。接続口2aを通った含塵空気は、気流入口24の後部斜状面に導かれ連通部36を通って前記円環状空間に斜め下向きに流入されるので、ガイド壁32に沿って旋回するように流動する。こうした流動に伴って塵に作用する遠心力により、粗い塵など質量が大きい塵は、その慣性によりガイド壁32側に寄せられて塵通過口37,53を空気とともに通って集塵ケース17の塵移動部51に流出する。この一方で、質量が小さい綿埃及び形状的に小さい埃や空気の一部は、吸気筒33を通って通孔35aから細塵風路部25に吸込まれる。こうして分離部31において質量の大きい塵が第1気流から分離される。
一方、分離部31での遠心分離により集塵ケース17に流入した含塵空気は、第2の上流経路を通って、つまり、集塵ケース17の塵溜め部52に至り、更に、網目部材56を通って細塵風路部25に吸込まれ、既述のように第1の上流経路を通って分離部31から流入した空気に合流する。この場合、網目部材56のろ過作用で粗い塵など質量が大きい塵が網目部材56に捕捉される。よって、粗い塵などは塵溜め部52に溜められるとともに、この塵から分離された空気が細塵風路部25に流入する。
以上のように第1の上流経路と第2の上流経路に第1気流が流れることによって、この気流中の粗い塵が集塵ケース17に溜められるとともに、綿埃等の質量の軽い塵と空気とが第1の入口25bと第2の入口である通孔35aを通って細塵風路部25において合流される。
下流経路を流れる気流に対する塵分離は以下のようになされる。細塵風路部25で合流した空気は、第1の出口25aから収容部23に吸込まれ、この収容部23内で静止状態にあるフィルター61のフィルター要素65を通過してろ過される。それにより、フィルター61を通過しようとする空気中に含まれている細かい塵が、フィルター要素65に捕捉される。
そして、フィルター要素65を通過して清浄化された空気は、装置受け体11の通孔11aから気流制御装置111の通気入口115を通って、これに対向した制御部材113の通気孔119を流通する。更に、清浄化された空気は、通気孔119に対向した気流制御装置111の通気出口116を通って、電動送風機4に吸込まれる。
電源供給状態において掃除作業が所定時間以上中断されたとき、又は掃除作用が完了した直後などには、自動塵落しが行われる。
つまり、第3の開閉部材34が図19に示す状態のままで、塵落し用のモータ71が所定時間駆動されるので、その駆動歯車72とフィルター61の歯車部67との噛み合いによりフィルター61が360度を超えて回転される。このため、フィルター61のフィルター要素65の上流側表面の襞が塵落し部材95を通過する度に、この塵落し部材95で弾かれる。それに伴い、フィルター要素65の上流側表面に捕捉されている細かい塵が落される。
この場合、塵落し部材95はフィルター61の上部ではなく下部を弾く。そのため、フィルター要素65の上部表面から塵が落される場合のように下部表面に、その上方から落された塵が留まる恐れがない。したがって、塵を、直ちに落下させて、フィルター要素65の表面に留まらないようにできる。
こうして落されて上流側空間23aの下端部で受止められた塵は、以下のようにして分離部31内に回収される。
つまり、フィルター61の回転に連動して塵排出部材101が回転するので、その掻き出し部102aが上流側空間23aの下端部に移動した際にこの下端部の塵を掻き上げるとともに、掻き出し部102aが上流側空間23aの上部に移動した際に塵出口104を通過する。この通過に伴い、掻き出し部102aが塵出口104を閉じている出口開閉部材106のカム凸部106aを押し動かして、塵出口104が開かれる。
そのため、掻き出し部102aで掻き上げられた塵が、塵出口104を通ってシュート部材105内に落下される。こうして落下した塵は、更に、第2の塵回収孔40を通って、分離部31のガイド壁32と吸気筒33との間の円環状空間に落下して回収される。こうして回収された塵の大部分は、次の掃除動作において、前記第2の上流経路を通って塵溜め部52に戻され、この塵溜め部52内に溜められている塵に付着される。残りの塵は前記第1の上流経路によって細塵風路部25に戻される。
又、電源供給状態において、操作パネル8での操作でエアーパージ動作が指令された場合には、制御装置9により、自動的に収容部23の上流側空間23aに対するエアーパージと塵落しとが一定時間の間以下のように行われる。
まず、第1の開閉部材駆動用のモータ86が駆動されることにより取付け軸84,85を介して2枚の第1の開閉部材83が90度回転されて、細塵風路部25の第1の出口25aが閉じられると同時に、取付け軸84によりカム87が90度回転されるに伴い、第2の開閉部材88がばね89に抗して押し開かれて、外気取入れ口81が開かれる。
モータ86に同期して第3の開閉部材駆動用の往復回転機構46のモータ46aが所定時間駆動され、その歯車46bと閉鎖壁42の歯部42aとの噛み合いの変化に応じて、第3の開閉部材34が所定角度回転して停止される。それにより、図20に示されるように第1の塵回収孔39が開かれて、収容部23の上流側空間23aと、分離部31の内部、正確にはガイド壁32と吸気筒33との間の円環状空間が、戻し風路部91を介して連通される。これと同時に、第3の開閉部材34は、その第1の円弧壁43で第2の塵回収孔40を閉じるとともに、奥壁41で気流入口24の連通部36を閉じ、かつ、第1の円弧壁43と第3の円弧壁45との間を塵通過口37に対向させる。
更に、制御部材駆動用のモータ125が所定時間駆動されるので、その駆動小歯車126と制御部材113の歯部117との噛み合いにより制御部材113が所定角度回転されて、図8に示す状態となる。これにより、制御部材113の通気孔119がケース112の通気入口115及び通気出口116と対向する位置からずらされる。その代わりに、制御部材113のダクト部120の出口120bがケース112の通気出口116と対向する位置に配置されるとともに、制御部材113の前壁でケース112の通気入口が閉じられる。同時に、制御部材113のダクト部120の入口120aがダクト28の出口28aに当接保持されて、ダクト28を介して細塵風路部25の第2の出口25cとダクト部120とが連通される。
次に、この状態で、電動送風機4が駆動されるとともに、塵落し用のモータ71が駆動されて既述の自動塵落し動作がなされる。なお、塵落し動作は電動送風機4の駆動に先行させてもよい。
この電動送風機4の運転により、分離装置本体16の外部の空気が外気取入れ口81から吸込まれる。吸込まれた空気は、塵分離装置15を通る間に、フィルター61に付着した上流側空間23a内の塵を排出するエアーパージをするとともに、補助フィルター27で塵分離作用を受けてから、ダクト28を経由して電動送風機4に吸込まれ、この後、電動送風機4を流通して掃除機本体2の排気部2bから外部に排出される。
この場合に外気取入れ口81から電動送風機4に吸引される空気の流れを第2気流と称する。この第2気流を導く部材によって第2風路が形成されている。この第2風路は、導入経路と、前記第2の上流経路と、この上流側経路から電動送風機4の吸気口4aに至る導出経路とからなる。
導入経路は、外気取入れ口81と、上流側空間23aと、戻し風路部91とから形成されている。第2の上流経路は既述の第2の上流経路である。導出経路は、ダクト28と、制御部材113のダクト部120、及びケース112の通気出口116とから形成されている。
導入経路は、外気取入れ口81から吸込まれた外気を、上流側空間23a及び戻し風路部91に通して分離部31内に導く、更に、こうして吸込まれた外気は、塵溜め部52を有した第2の上流経路を既述のように通って細塵風路部25に吸込まれる。この一方で、分離部31内の空気の一部は吸気筒33を通って細塵風路部25に吸込まれる。既述のようにエアーパージの際には細塵風路部25の第1の出口25aが第1の開閉部材83で閉じられているので、細塵風路部25に導入された空気が上流側空間23aに吸込まれることはない。
以上のように上流側空間23aを通過する第2気流により、既述の塵落しに伴ってフィルター要素65から落されて上流側空間23aを浮遊している塵を、パージして塵溜め部52に移送できる。更に、上流側空間23aを通過する気流により、この空間に臨んでいるケース部材22の面及びフィルター要素65の上流側表面に付着している細かい塵を、パージして塵溜め部52に移送できる。
このエアーパージにおいて、外気取入れ口81がフィルター要素65の中央部に対向しているとともに、第2の開閉部材88が外気を斜め下向きに案内しつつ導入するので、図16中反時計回りに回転されているフィルター61の中央部に外気が斜め下方に向けて吹き付けられる。このため、塵落し部材95で弾かれた直後に、この塵落し部材95に対してフィルター61の回転方向下流側近傍に位置されているフィルター要素65の溝の上方から下方に外気が流通して、この溝に付着している塵をエアーパージすることができ、言い換えれば、外気で運び去ることができる。
フィルター61は360度を超えて回転されるので、フィルター要素65の上流側表面の全域を空気により清掃してきれいにすることができる。したがって、塵分離装置15を掃除機本体2から外した上で、フィルター61を外して、その上流側表面及びケース部材22が視認された場合に、そこへの塵の残留が認められないようにできる。しかも、前記エアーパージにより、次の掃除が開始された直後に、フィルター61の上流側表面に吸付けられる塵が上流側空間23aに残留しないようになるので、フィルター61の早期目詰まりも回避できる。
以上のように上流側空間23aからエアーパージされた塵は、細塵風路部25に至る前に、塵溜め部52を通る。この際に、塵溜め部52内に溜まっている塵をろ過材としてこの塵溜め部52内の塵に殆ど捕捉される。そのため、エアーパージされた塵の多くが細塵風路部25に流出されることはない。
細塵風路部25に至った第2気流は、第2の出口25cからダクト28に吸込まれる。この場合、第2気流は補助フィルター27を通過するので、第2気流中に含まれる細かい塵は補助フィルター27に捕捉される。そして、ダクト28を通った気流は、これに連通して配置されている制御部材113のダクト部120に導かれて、このダクト部120の出口120bを通って電動送風機4の吸気口4aに吸込まれる。
以上のように第2風路を通る第2気流は、第1風路の途中に配置されたフィルター61を通過することなく電動送風機4に吸引されて、収容部23の上流側空間23aを通る過程で既述のエアーパージをして、フィルター61の上流側表面等をきれいに清掃する。こうしたエアーパージの動作は所定時間後に終了される。
このエアーパージ動作が開始されて終わるまでの間は、制御装置9により報知手段131が動作されて、エアーパージ動作が行われていることが報知される。これにより、使用者に誤動作でないことを知らしめることができる。
又、以上のエアーパージ動作において、分離部31内は負圧となっているので、同時に実行されている塵落し動作で塵出口104の出口開閉部材106が開かれる度に、第2の塵回収孔40及びシュート部材105を介して上流側空間23a内の空気が塵出口104に吸込まれる。このため、塵出口104に対向している掻き出し部102a上の塵を、容易に吸込んで第2の塵回収孔40から分離部31のガイド壁32と吸気筒33との間の円環状空間に回収できる。
エアーパージ動作の終了後に、既述の掃除が行われる時には、制御装置9の制御に基づいて、第1気流が形成されるように各開閉部材83,88,34が所定位置に戻されるとともに、制御部材113が第1の位置を選択して第2の位置から切換えて配置された後に、電動送風機4が駆動される。この掃除の際、第1風路の第2の上流経路に露出して補助フィルター27が配置されているので、第2の上流経路を通過する第1気流に補助フィルター27は晒される。このため、既述のエアーパージ動作の際に補助フィルター27に捕捉された塵が、第1気流で自動的に除去される。したがって、補助フィルター27を人為的に掃除する回数を減らすことができる。
本発明は前記一実施形態には制約されない。例えば、前記一実施形態では、上流側空間23a内の塵を第2気流により、第2気流の流れを基準に上流側空間23aの下流側に位置された塵分離集塵手段Aの一部として例えば分離部31に移動させたが、これに代えて、集塵部17と上流側空間23aを連通する通路を作って、分離部31を経由することなく集塵部17に上流側空間23a内の塵を第2気流により移動させてもよい。この場合、集塵部17に直接ではなく、分離部31から集塵部17に至る風路部分に上流側空間23a内の塵を移動させても、結果的には同じである。したがって、本発明において、塵分離集塵手段Aの一部とはこの塵分離集塵手段Aが備える集塵部17及びその上流側の風路部分を指している。
又、前記一実施形態では、気流入口24と分離部31との連通部36を開閉する奥壁41を第3の開閉部材34に設けたが、これは省略してもよい。この場合、上流側空間23aの塵をエアーパージする際、気流入口24を経由する外気が、前記連通部36を通じて分離部31に吸込まれて第2気流に合流する。そのため、第2気流に関して気流入口24は集塵部17を基準としては上流側に位置することになる。この構成においては、気流入口24と上流側空間23aを連通する通路を作って、気流入口24から分離部31を経由させて集塵部17に上流側空間23a内の塵を第2気流により移動させてもよい。
1…電動送風機、2…掃除機本体、2c…装置セット凹部、4…電動送風機、4a…吸気口、8…操作パネル、9…制御装置、11…装置受け体、11a…通孔、15…塵分離装置、17…集塵部としての集塵ケース(塵分離集塵手段Aの一部)、21…分離ケース、22…ケース部材、22b…ケース部材の壁、23…収容部、23a…上流側空間、24…気流入口、25…細塵風路部、27…補助フィルター、28…ダクト、31…分離部(塵分離集塵手段Aの一部)、34…第3の開閉部材、39…第1の塵回収孔、40…第2の塵回収孔、51…塵移動部、52…塵溜め部、61…フィルター、65…フィルター要素、71…塵落し用のモータ(塵落し手段の一部)、81…外気取入れ口、83…第1の開閉部材、88…第2の開閉部材、91…戻し風路部、95…塵落し部材(塵落し手段の一部)、101…塵排出部材、102…アーム、102a…掻き出し部、104…塵出口、105…シュート部材、111…気流制御装置(気流制御装置)、112…ケース、113…制御部材、114…駆動部、119…通気孔、120…ダクト部、120a…ダクト部の入口、120b…ダクト部の出口、125…制御部材駆動用のモータ、131…報知手段