以下、この発明に係る電気掃除機の実施例を図面に基づいて説明する。
[構 成]
図1に示す電気掃除機10は、掃除機本体11と、この掃除機本体11の接続口11Aに一端が着脱自在に接続された集塵ホース12と、この集塵ホース12の他端に設けられた手元操作管13と、手元操作管13に着脱自在に接続された延長管14と、延長管14の先端部に着脱自在に接続された吸込口体15とを備えている。
手元操作管13には、操作部13Aが設けられており、この操作部13Aには後述する電動送風機24をON/OFF操作する操作スイッチ13a等が設けられている。
吸込口体15には、その底面に塵埃を吸引する図示しない吸込開口(塵埃吸込口)を有する吸込室(図示せず)が形成されており、この吸込室は延長管14、集塵ホース12、接続口11Aを順に介して掃除機本体11内に設けた集塵ユニット50(図2参照)の吸込接続口55Aに連通している。
掃除機本体11は、本体ケース20と、本体ケース20内に着脱自在に装着される集塵ユニット50(図2参照)と、前部が本体ケース20にヒンジ結合されて後部側が上下方向に開閉可能となっている蓋体21とを備えている。
本体ケース20の前側には、図2ないし図5に示すように、集塵ユニット50が着脱自在に装着される集塵ユニット室(装着部)22が形成され、この集塵ユニット室22の上部開口23(図3参照)が図2に示すように蓋体21によって密閉されている。
また、本体ケース20の後側には、電動送風機24が設けられており、この電動送風機24の前側(図2において左側)には、前面開口25Bを有する円筒状の接続風路部25が形成されている。
この接続風路部25は、内側に格子部材25Kが設けられ、前面開口25Bの周縁部にシール部材26が装着されている。また、接続風路部25の後壁25Aには、接続開口25Cが形成されており、この接続開口25Cと電動送風機24の吸込開口24Aとがほぼ対向して連通している。
集塵ユニット室22には、図3ないし図5に示すように、駆動ギア(第一除塵手段)27と、この駆動ギア27を回転させる駆動モータ(駆動源)Mとが設けられている。
集塵ユニット50は、吸込口体15の吸込開口(図示せず)に連通した掃除機本体11の接続口11Aから電動送風機24の吸込開口24Aまでの吸込風路の途中に着脱自在に装着されており、掃除機本体11内から取り出せるようになっている。
また、集塵ユニット50は、図6ないし図8に示すように、塵埃分離部51と、この塵埃分離部51に着脱自在に装着された集塵部70と、塵埃分離部51と一体となっているフィルタ部80とから構成されている。
塵埃分離部51は、円弧状の周壁部52Aを有する円筒状の分離室部52と、この分離室部52内に分離室部52の軸線に沿って設けられたほぼ円錐形状の塵埃分離手段53と、分離室部52の右側壁部52B(図7において)に設けられた吸引風路部54と、吸込接続口55A(図6参照)から分離室部52へ空気を案内する案内風路管55とを有している。
そして、吸込接続口55Aは、集塵ユニット50が掃除機本体11の集塵ユニット室22に装着された際に、掃除機本体11の接続口11Aにほぼ対向して連通されるようになっている。
分離室部52の周壁部52Aの上部には、図7及び図8に示すように、空気から分離された塵埃を排出する排出開口56が形成され、この排出開口56の周縁部にはシール部材56S(図6参照)が装着されている。
また、分離室部52の右側壁部52B(図7において)には、案内風路管55が接続された接続開口57A(図8参照)と、吸引風路部54が接続された吸引開口57B(図7参照)とが形成されている。
また、分離室部52の左側壁部52C(図7において)には開口57Cが形成され、この開口57Cは着脱自在に装着された蓋58により閉塞されている。この蓋58には塵埃分離手段53が一体に設けられており、この蓋58を取り外すことにより、塵埃分離手段53が分離室部52内から取り出せるようになっている。
塵埃分離手段53は、径の異なる環状の複数のリング枠53A〜53Dと、このリング枠53A〜53Dを連結する複数の連結枠53Eと、これら枠53A〜53Eの周囲に貼り付けたネットフィルタNF1とから構成されている。
そして、蓋58が分離室部52の開口57Cに取り付けられているときには、塵埃分離手段53のリング枠53Aが分離室部52の吸引開口57Bに接合され、吸引風路部54が吸引開口57B及びネットフィルタNF1を介して分離室部52に連通している。
吸引風路部54は、後述するフィルタ部80の収納ケース81内に連通していると共に、後述する集塵ケース70K内に連通している。また、吸引風路部54には接続開口54A(図7参照)が形成されている。
案内風路管55は、ほぼ円弧状に形成されており、分離室部52の接続開口57Aから分離室部52内へ導入される空気を図8の矢印に示すように反時計回りに回転させるようになっている。
集塵部70は、図9に示すようにほぼ逆L字形に形成された集塵ケース70Kから構成されている。
この集塵ケース70Kは、上部に左右方向に延びた連通路71(図7参照)を形成した連通ケース部72と、この連通ケース部72の右端部から下方に延びると共に、塵埃を集塵する集塵室73(図7参照)を形成した集塵ケース部74とを有している。
連通ケース部72の下面には開口72Aが形成され、この開口72Aは図7に示すように、分離室部52の排出開口56に接続されており、分離室部52と連通路71とが連通している。
また、集塵ケース部74の左側壁部74A(図9において)には接続開口75が形成され、この接続開口75の周縁部にはシール部材75Sが装着されている。なお、この接続開口75は集塵室73に対向する位置に形成されている。
この接続開口75は図7に示すように、吸引風路部54の接続開口54Aに接続されており、吸引風路部54と集塵室73とが連通している。
集塵ケース部74内には、図7に示すように接続開口75に対向した位置にフィルタF1が設けられている。
また、集塵ケース部74の右側面(図9において)には開口76が形成され(図7参照)、この開口76には蓋板77が開閉自在に設けられている。
この蓋板77の下部には、図9に示すように左方向へ延びた一対のアーム部77Aが形成され、各アーム部77Aの先端にはそれぞれ軸部77Jが設けられている。この軸部77Jは、集塵ケース部74の底部に設けた軸受部78に回動自在に保持されている。この軸部77Jを中心にして蓋板77が回動することにより、集塵ケース部74の開口76が開閉されるようになっている。なお、79は連通ケース部72の上面に形成された取手である。
フィルタ部80は、図8に示すように、後面(図8において左側面)が開口された円筒状の収納ケース81と、この収納ケース81内に回転自在に取り付けられたプリーツフィルタ体(フィルタ)90とを有している。
収納ケース81は、塵埃分離部51から連続して一体に形成されている。また、収納ケース81の前壁部82には、図11に示すように、接続開口82Aが形成され、この接続開口82Aが吸引風路部54に接続されている。これにより、収納ケース81内と吸引風路部54とが連通している。
さらに、前壁部82には、図11に示すように、後方(電動送風機24側)に向かって延びると共に、接続開口82Aを挟む位置に一対の除塵突起(第三除塵手段)83が設けられている。
この一対の除塵突起83は、先端部までほぼ同径の円筒状に形成され、先端部が後述するプリーツフィルタ94の山部94Aに当接するようになっている。
また、この一対の除塵突起83は、それぞれプリーツフィルタ体90の軸部91Aの位置よりも下側に位置しており、プリーツフィルタ体90の下部側に接触するようになっている。
ここで、掃除機本体11内を流れる空気は、集塵室73からフィルタF1及び接続開口75を通って吸引風路部54に吸引され、さらにフィルタ部80の収納ケース81内へ吸引されていく。そして、収納ケース81内へ吸引された空気は、収納ケース81内に配置されたプリーツフィルタ体90のプリーツフィルタ94を通って接続風路部25へ吸引され、さらに電動送風機24の吸込開口24Aへ吸引されていくようになっている。
これにより、収納ケース81の前壁部82に形成された除塵突起83は、プリーツフィルタ94よりも空気の流れの上流側に位置することとなる。そして、この除塵突起83は、塵埃が付着しやすいプリーツフィルタ94の上流側の面に接触するようになっている。
さらに、この除塵突起83は、空気の流れの下流側となる電動送風機24側に向かって延びており、空気の流れの上流側から下流側に向かって延設され、風流れ方向に沿っている。つまり、この除塵突起83には、空気の流れに対向して流れを遮る面(部分)がなく、プリーツフィルタ94に向かう塵埃が引っかかることがない。
収納ケース81は、図6及び図8に示すように、プリーツフィルタ体90を回転自在に保持する筒状の保持部85と、除塵突起83によってプリーツフィルタ94からかき落とされた塵埃を受ける円環状の塵埃受部86等とを有している。
この塵埃受部86は、図14に示すように、塵埃を排出する排出口86Aが前壁部82に亘って形成されている。この排出口86Aは、連通路59を介して塵埃分離部51の分離室部52内と連通しており、塵埃受部86に落とされた塵埃は、排出口86Aから分離室部52へ排出されていくようになっている。
プリーツフィルタ体90は、図10に示すように、筒状の枠体91と、この枠体91内の中心位置に設けられた軸部91A(図13参照)と、この軸部91Aから放射状にプリーツを形成するための複数のプリーツ骨92、93と、このプリーツ骨92、93に貼られて形成されたプリーツフィルタ94と有している。94Aは、プリーツフィルタ94の山部である。
このプリーツフィルタ体90は、電動送風機24の上流側に位置しており、電動送風機24によって作用する吸込負圧により流れる塵埃を捕捉するものである。
枠体91は、収納ケース81の保持部85内に回転自在に保持される筒状の摺動部95と、この摺動部95よりも電動送風機24側(図12において左側)に形成された筒状のギア部96とを有している。
この摺動部95とギア部96とはほぼ同径であり、これらが一体となって枠体91を形成している。
ギア部96は、図6に示すように収納ケース81の保持部85から突出しており、この突出したギア部96の外周面の全周には、多数のギア(第二除塵手段)96Aが形成されている。
ギア96Aは、集塵ユニット50を掃除機本体11の集塵ユニット室22内に装着した際に、駆動ギア27と噛合するようになっている。
そして、モータMの駆動により駆動ギア27が回転することによってギア96Aが相対的に移動してギア部96が回転させられ、プリーツフィルタ体90が収納ケース81内で回転していくようになっている。
つまり、ギア部96が回転することで、このギア部96と一体になっている摺動部95が保持部85内で回転する。ここで、枠体91にはプリーツ骨92、93を介してプリーツフィルタ94が設けられているので、このプリーツフィルタ94が枠体91と一体に回転することとなる。
このとき、収納ケース81の前壁部82に設けられた一対の除塵突起83の先端部がプリーツフィルタ94の山部94Aに当接しているので、このプリーツフィルタ94は、除塵突起83の先端部に接触しながら移動可能となっている。
また、この枠体91には、図11及び図12に示すブレード体100が取り付けられ、プリーツフィルタ体90と一体に回転するようになっている。
ブレード体100は、図11に示すように、プリーツフィルタ体90の軸部91Aに嵌合される軸部101と、この軸部101から径方向に延びた3つのアーム部102と、このアーム部102の先端部に設けられたブレード103とを有している。
なお、アーム部102は、先端部が二股に分かれて形成された一対のアーム部材102Aによって形成されている。
そして、ブレード体100の軸部101を枠体91の軸部91Aに嵌合させることにより、図13に示すように、ブレード体100はプリーツフィルタ体90に重ね合わせられている。これにより、ブレード体100とプリーツフィルタ体90とが、一体になって回転可能となっている。
ブレード103は、図12に示すように、収納ケース81の前壁部82に沿って摺接移動する平板部103Aと、この平板部103Aの先端に形成されると共に収納ケース81の塵埃受部86の上面を摺接移動する円弧状の摺接部103Bと、平板部103Aの一側部に形成されると共に塵埃受部86上に溜まった塵埃を排出口86Aへ掃き出していく掃出部103Cとを有している。
そして、プリーツフィルタ体90が回転すると、ブレード103が塵埃受部86の上面を摺接移動し、掃出部103Cによって塵埃を排出口86Aへ排出するようになっている。
駆動ギア27は、図6に示すようにギア96Aの回転中心である枠体91の軸部91A(プリーツフィルタ94の回転軸線O´、図10参照)より下側の位置に配置されている。すなわち、ギア96Aの回転中心に対して集塵ユニット50の装着方向と反対側に駆動ギア27が設けられている。
また、掃除機本体11の集塵ユニット室22に対する集塵ユニット50の着脱方向は上下方向であり、プリーツフィルタ94の回転軸線O´と直交する方向に設定されている。
そして、集塵ユニット50を掃除機本体11の集塵ユニット室22に装着すると、掃除機本体11の接続風路部25の前面開口25Bにシール部材26を介して保持部85が接続され、接続風路部25内と集塵ユニット50の収納ケース81内とが連通される。また、ギア96Aは駆動ギア27に噛合する。
一方、集塵ユニット室22から集塵ユニット50を持ち上げると、ギア96Aは駆動ギア27から外れて、集塵ユニット50は集塵ユニット室22から簡単に取り外せるようになっている。
[動 作]
次に、上記のように構成される電気掃除機の動作について説明する。
まず、図2に示すように、集塵ユニット50を掃除機本体11の集塵ユニット室22に装着し、図1に示すように集塵ホース12を掃除機本体11の接続口11Aに接続すると共に、手元操作管13に延長管14を介して吸込口体15を接続する。
そして、電源プラグ(図示せず)をコンセント(図示せず)に接続してから手元操作管13の操作部13Aのスイッチ13aをON操作すると、電動送風機24が回転駆動する。
この電動送風機24の駆動により、電動送風機24の吸込開口24Aから空気が吸い込まれ、接続風路部25を介して集塵ユニット50の収納ケース81内に吸込負圧が作用する。収納ケース81内に作用した吸込負圧は、接続開口82Aから吸引風路部54を介して集塵ケース70K内や塵埃分離部51の分離室部52に作用する。
そして、この吸込負圧は、案内風路管55を介して集塵ホース12、延長管14及び吸込口体15に順に作用する。これにより、吸込口体15の吸込開口(図示せず)から空気と共に塵埃が吸引されていく。
この吸引された塵埃及び空気は、延長管14、集塵ホース12を順に介して集塵ユニット50の吸込接続口55Aへ吸引されていく。吸込接続口55Aへ吸引された塵埃及び空気は、案内風路管55を通って塵埃分離部51の分離室部52内へ導入され、この分離室部52内では周壁部52Aに沿いながら図8において反時計回りに回転していく。
そして、この回転により塵埃と空気の一部とが分離され、分離された空気が図7に示す塵埃分離手段53のネットフィルタNF1を通り、さらに吸引風路部54を通ってフィルタ部80の収納ケース81内へ吸引されていく。
他方、分離されなかった塵埃及び空気はその回転により分離室部52の排出開口56から集塵部70の連通ケース部72内へ排出される。この排出された塵埃及び空気は連通ケース部72の連通路71を通って集塵室73へ吸引されていき、塵埃は集塵室73に集塵されていく。
また、集塵室73へ吸引された空気は、フィルタF1及び接続開口75を通って吸引風路部54に吸引され、さらにフィルタ部80の収納ケース81内へ吸引されていく。
収納ケース81内へ吸引された空気は、プリーツフィルタ体90のプリーツフィルタ94を通って掃除機本体11の接続風路部25へ吸引され、さらに電動送風機24の吸込開口24Aへ吸引されていく。
そして、電動送風機24の吸込開口24Aへ吸引された空気は電動送風機24内を通って図2に示す掃除機本体11の排気口20Hから排気されていく。
ここで、収納ケース81の前壁部82に形成された除塵突起83が、プリーツフィルタ94よりも空気の流れの上流側に位置しているので、この除塵突起83の先端部は、塵埃の付着しやすいプリーツフィルタ94の上流側の面に接触することとなる。
そのため、除塵突起83が接触しているこの上流側の面を十分に振動させることができ、プリーツフィルタ94に付着した塵埃を十分に除去することができる。
また、この除塵突起83は、空気の流れの上流側から下流側に向かって延設されているので、掃除機本体11内を流れる空気の流れに沿って延びることとなり、この除塵突起83が空気の流れに対向して、この空気の流れを遮ることがない。
これにより、プリーツフィルタ94に向かって流れる塵埃が、プリーツフィルタ94よりも上流側に位置した除塵突起83に引っかかることを防止できると共に、空気の流れを乱すことも防止できる。
そして、掃除が終了したら操作部13Aの操作スイッチ13aをOFF操作し、電動送風機24の駆動が停止する。
電動送風機24の駆動が停止すると、図示しない制御装置から駆動モータMを駆動させるモータ駆動信号が出力される。
モータ駆動信号が入力された駆動モータMは回転し、駆動ギア27を回転させる。そして、回転した駆動ギア27によって、プリーツフィルタ体90のギア96Aが回転させられ、プリーツフィルタ94が回転することとなる。
ここで、プリーツフィルタ94の山部94Aには除塵突起83が当接しており、プリーツフィルタ94が除塵突起83の先端部に接触しながら移動可能となっているので、プリーツフィルタ94の回転に伴って、この除塵突起83の先端部は当接する山部94Aを相対的に乗り越えていく。
そして、除塵突起83が山部94Aを乗り越える際に、プリーツフィルタ94には振動が与えられ、この振動によってプリーツフィルタ94に付着した塵埃が振り落とされて除去される。
このように、駆動モータMによって第一除塵手段である駆動ギア27が回転させられると、この回転に伴って第二除塵手段であるギア96Aが回転し、これにより第三除塵手段である除塵突起83がプリーツフィルタ94に弾発的に当接して塵埃を除去するようになっている。つまり、駆動ギア27、ギア96A、除塵突起83が相互に関係してプリーツフィルタ94に付着した塵埃を除去する。
ここで、除塵突起83は、プリーツフィルタ体90の軸部91Aの位置よりも下側に位置しており、プリーツフィルタ体90の下部側に接触するようになっている。
これにより、プリーツフィルタ94の下部側に振動が与えられ、この下部側に付着した塵埃が振り落とされることとなる。
そのため、振り落とされた塵埃は塵埃受部86に直接落下することができ、この落下の途中でプリーツフィルタ94に再び付着することがなく、プリーツフィルタ94に付着した塵埃をより確実に効率よく除去することができる。
以上説明したように、この発明の電気掃除機10は、電動送風機24を内蔵した掃除機本体11と、電動送風機24の上流側に配置されて塵埃を捕捉するフィルタであるプリーツフィルタ94とを備えており、プリーツフィルタ94は、掃除機本体11内に設けられた除塵突起83の先端部に接触しながら移動可能に設けられ、この除塵突起83は、プリーツフィルタ94よりも空気の流れの上流側に設けられると共に、上流側から下流側に向かって延設されている。
これにより、除塵突起83の先端部が塵埃の付着しやすいプリーツフィルタ94の上流側の面に接触することができ、このプリーツフィルタ94の上流側の面を十分に振動させることができる。そのため、プリーツフィルタ94に付着した塵埃を十分に除去することができる。
さらに、空気の流れの上流側から下流側に向かって延設された除塵突起83は、空気の流れに沿って延びることとなり、除塵突起83が空気の流れに対向することがなくなる。そのため、除塵突起83によって塵埃の付着しやすい上流側の面を振動すると同時に、プリーツフィルタ94に向かって流れる塵埃が除塵突起83に引っかかることを防止できる。さらに、空気の流れを乱すことも防止し、騒音の発生も抑制可能である。
また、この電気掃除機10では、除塵突起83がプリーツフィルタ94の下部側に接触するようになっている。
これにより、プリーツフィルタ94の下部側に振動が与えられて、プリーツフィルタ94から振り落とされた塵埃が、塵埃受部86に直接落下することができる。そのため、プリーツフィルタ94から除去された塵埃が、落下の途中で再びプリーツフィルタ94に付着することがなく、確実に塵埃を除去することができる。
以上、この発明にかかる実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施の形態に限らない。この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等はこの発明に含まれる。
例えば、上述の実施例では、除塵突起83が先端部までほぼ同径の円筒状に形成されているが、これに限らず、図15に示すように、収納ケース81の前壁部82から収納ケース81の周面近傍にまで亘るリブ状の除塵突起83Aであってもよい。なお、この除塵突起83Aは、塵埃受部86に摺接しながら移動するブレード体100を阻害しないように、突出量を次第に減少させている。
収納ケース81の周面に亘るリブ状に形成することにより除塵突起83Aが撓みにくくなり、プリーツフィルタ94により強い振動力を付与することができる。そのため、塵埃を除去する力が強くなり、より確実に塵埃を除去することが可能となる。
さらに、除塵突起83は、先端部を膨張させたいわゆるマッチ棒形状を呈していてもよい。この場合では、プリーツフィルタ94に接触する除塵突起83の先端部が大きくなっているので、より強い振動をプリーツフィルタ94に付与することが可能となる。
また、上述の実施例では、掃除機本体11がいわゆるキャニスタータイプのものであるが、これに限らず、掃除機本体が被清掃面に面する吸込口体の上方に位置するいわゆるアップライト式の電気掃除機であってもよい。