JP4212545B2 - 画像処理装置,画像処理方法,画像処理プログラム及びそれが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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ところで,企業等で取り扱われる原稿には,著作権や個人情報の保護や機密保持等のために複製することが禁止(制限)されている原稿や,外部への送信が禁止されている原稿等,特別な取り扱いを要する原稿(以下,特定原稿という)が存在する。このような特定原稿の画像が,無制限に画像処理装置で処理されると,著作権侵害や機密漏洩等の問題が発生するため,特定原稿を判定して特定原稿の処理に制限を加える等の機能を備えた画像処理装置が望まれている。ここで,特定原稿には,「複製禁止」や「部外秘」等の特定のスタンプや個人の捺印やサイン等による特定画像が記録される場合が多く,この特定画像を検出することによって特定原稿であるか否かを判定できる。
従来,例えば,特許文献1には,送信原稿の所定の領域に記載された情報(特定画像の一例)と予め登録された照合情報とが一致した場合に,ファクシミリ送信を停止するファクシミリ装置が提案されている。
また,特許文献2には,原稿が特定原稿であるか否かの実際の認識処理をする前に、前処理としてプリスキャンを行って特定原稿らしいか否かを求め、それに基づいて実際の認識処理をするアルゴリズムを調整する画像処理方法が提案されている。
また,特許文献3には,原稿の画像データの入力経路に応じて原稿が特定原稿であるか否かの判定基準を切り替える画像処理装置が提案されている。
これに対し,演算負荷を抑えるために,特定画像の認識処理を簡易化すると,特定原稿の判定精度が悪化し,誤判定が生じやすくなるという問題点があった。
また,特定画像が記録される位置(スタンプ等の位置)を予め定めておけば,特定画像の存在位置を特定する処理が不要となる分だけ演算負荷を抑えられるが,この場合,特定画像の記録位置が制限され,自由度が犠牲になるという問題点があった。
一方,例えば,特定原稿が小切手や契約書等である場合,その特定原稿の画像のうち個人の捺印やサイン等の特定画像のみを出力制限した残りの画像を出力し,サンプルや原稿内容の通知書等として利用したい場合がある。そのような利用を行っても,特定原稿としての効果(例えば,法的効果)を発揮させる特定画像(サインや捺印等)が出力されていない限り,出力画像が悪用されることがないような場合である。
しかしながら,従来の技術では,特定原稿について,その画像を出力する際に特定画像のみを出力制限したいという要求に対応できないという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,原稿が特定原稿であることを表すスタンプ等による特定画像の記録位置を制限することなく特定原稿の判定処理の負荷を抑えることを可能とするとともに,特定原稿の誤判定を防止し,さらに特定画像の出力制限を可能とする画像処理装置,画像処理方法,画像処理プログラム及びそれが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
近年のプリンタや複写機,ファクシミリ装置等で画像形成された原稿は,その記録情報(画像)が記録紙の裏面にまで写り込むことはほとんどない。その一方,特定原稿には,それが特定原稿であることを表す個人の名前や「複製禁止」,「部外秘」等の特定画像が,スタンプやサインペン等のインク(赤色インク等),朱肉等を用いた記録手段で手操作で記録される場合が多い。
図4は,所定のスタンプが押印された特定原稿の一例を模式的に表した図,図5は個人のサインが手書きされた特定原稿の一例を模式的に表した図である。ここで,図4(a)及び図5(a)は,おもて面(前記処理対象面),図4(b)及び図5(b)は裏面(前記反対面)を表す。図4及び図5に示すように,インクを用いた手操作による記録情報(スタンプ画像やサイン)は,原稿の裏面(処理対象面の反対面)にまで写り込むことが通常である。即ち,ほとんどの場合,原稿の処理対象面の反対面(裏面)に現れる画像は,特定画像の写り込み画像のみであるといえる。
従って,上記した本発明の処理によれば,前記反対面の画像において,特定画像とそれ以外の画像とを識別して特定画像を抽出する必要がないので,その原稿が特定原稿であることを表すスタンプやサイン等による特定画像の記録位置を制限しなくても,演算負荷の低い簡易な演算により,特定画像が含まれるか否かを誤判定することなく行うことができる。
さらに,原稿画像に特定画像が含まれると判別された場合に,その原稿(特定原稿)の画像を出力する際に特定画像のみを出力制限したいという要求に対応できる。
ここで,「出力処理を制限する」とは,指定された出力処理(記録紙への画像形成や指定送信先への画像データの送信等)の実行を禁止することや,記憶手段への出力(記憶)は許可するが記録紙への出力(画像形成)は禁止すること,或いはその逆を行うこと等が考えられる。
例えば,
(1) 前記反対面に存在する画像が予め定められた前記特定の画像(スタンプの画像等)の表裏反転画像である可能性が高いか否かの粗判定を行い,前記特定の画像の表裏反転画像である可能性が高いと判定された画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記特定の画像が存在するか否かを判別すること。
(2) 前記反対面に予め定められた前記特定の画像の表裏反転画像が存在するか否かを判別することにより,前記表裏反転画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記特定の画像が存在するか否かを判別すること。
等が考えられる。
一方,特定画像が予め定められたものでない場合には,例えば,
(3) 前記反対面に画像が存在し,かつその画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記反対面に存在する画像の表裏反転画像が存在する場合に,その表裏反転画像である前記特定の画像が存在すると判別すること。
(4) 前記反対面に画像が存在する場合にその画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記反対面に存在する画像の表裏反転画像である前記特定の画像が存在すると判別すること。
等が考えられる。
上記(1),(2)によれば,特定原稿の種類の区別(例えば「社外秘」,「部外秘」等の区別)も可能となる。
また,上記(1)によれば,前記反対面に写り込む画像が特定画像以外にも存在し得る場合であっても,前記粗判定によって特定画像である可能性が高いと判定された部分の背面側についてのみ前記処理対象面の画像判別が行われるので,演算負荷の高い前記処理対象面側の画像判別が無駄に実行されることを極力少なくできる。さらに,特定画像の存在位置を前記反対面の画像から特定し,特定原稿であるか否かの最終判定は前記処理対象面の画像に基づいて行うので,前記反対面に写り込む特定画像が不鮮明であっても正しい判別を行うことができる。
また,上記(2)によれば,前記反対面に写り込む画像が特定画像以外にも存在し得る場合であっても,その画像が予め定められた特定画像の表裏反転画像でるか否かが判別されるので誤判別を防止できる。
また,上記(3),(4)によれば,特定画像が予め定められたものでない場合(例えば,不特定の個人の手書きサイン等)であっても,特定画像の存在を判別できる。
また,上記(3)によれば,前記反対面にインクの写り込み画像以外の画像(原稿の汚れ等の画像)が存在する場合でも,その画像の背面側位置における表裏反転画像の存在有無が確認されるので,誤判別を防止できる。
また,上記(4)によれば,前記反対面に写り込む画像が特定画像以外に存在し得ないとの前提の下,最も簡易な処理で実現できる。
さらに,特定画像が存在する特定原稿について,その原稿画像を出力する際に特定画像のみを出力制限したいという要求に対応できる。
また,前記反対面の画像読み取りを,前記処理対象面からの画像読み取りに並行して行うものであれば,原稿の読み取り時間を短縮できるので好適である。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る画像処理装置Xの主要部の構成を表すブロック図,図2は画像処理装置Xの画像読み取り部の概略断面図,図3は画像処理装置Xの原稿読み取り処理の手順を表すフローチャート,図4及び図5は特定原稿の一例を模式的に表した図である。
本発明の実施の形態に係る画像処理装置Xは,原稿の一の処理対象面から読み取った画像を記録紙に画像形成(出力)する複写機能,同画像を記憶手段に記憶(出力)或いはパーソナルコンピュータ等の外部のホスト装置に送信(出力)するスキャナ機能,同画像のデータを指定された送信先に送信(出力)するファクシミリ機能を有しており,所定の操作入力に応じた機能が後述する制御部によって選択される。
画像処理装置Xは,図1に示すように,通信線を介して所定のホスト装置との間で通信制御を行い,後述する第1画像読み取り部16aで読み取った画像データの前記ホスト装置への送信(出力)処理等を行う通信部11aと,公衆回線を介した通信制御を行い後述する第1画像読み取り部16aで読み取った画像データの相手先ファクシミリ装置への送信(出力)処理等を行う回線制御部11bと,液晶タッチパネル等からなる入出力手段である操作・表示部12と,原稿のおもて面及びその反対面それぞれから読み取った画像データそれぞれを記憶する第1画像メモリ13a及び第2画像メモリ13bと,各種設定情報(予め設定された画像情報を含む)の記憶手段である設定メモリ14と,CPU及びその周辺装置(ROM,RAM等)からなり,前記ROMに格納された所定のプログラムに従った処理を実行することにより当該画像処理装置Xを制御する制御部15と,原稿のおもて面(一の処理対象面)及びその反対面(うら面)のそれぞれから画像を読み取る第1画像読み取り部16a及び第2画像読み取り部16b(前記反対面画像読み取り手段の一例)と,読み取った画像データのシェーディング補正やデータフォーマット(データタイプ)の変換等の各種画像処理を行う画像処理部17と,画像処理後の画像の記録紙への画像形成(出力)を行う印刷部18と,該印刷部18への記録紙の供給を行う給紙部19とを具備している。
さらに,前記制御部15は,前記第2画像読み取り部16bにより得られた画像(前記第2画像メモリ13bに記憶される原稿うら面の画像データ)に基づいて,読み取られた原稿のおもて面(処理対象面)の画像に特定の画像(以下,特定画像という)が存在するか否かを判別するとともに(特定画像判別手段の一例),その特定画像が存在すると判別した場合には,原稿のおもて面(前記処理対象面)の画像の出力処理(前記ホスト装置への送信や前記第1画像メモリ13aへの記録等)を行う際に,前記特定画像の出力処理を制限する処理を実行する(特定画像出力制限手段の一例)。
図2に示すように,画像処理装置Xは,原稿の一の処理対象面(複写やファクシミリ送信等の指定された処理の対象となる画像が形成されたおもて面)から画像を読み取る前記第1画像読み取り部16aと,前記処理対象面の反対面の画像を読み取る前記第2画像読み取り部16b(前記反対面画像読み取り手段の一例)とを各々独立して備えている。図2中,原稿の下側の面が前記処理対象面であり,同上側の面が前記反対面である。
利用者により,前記給紙部19を構成する原稿トレイ31上に原稿が載置され,前記操作・表示部12から所定の読み取り開始操作がなされると,前記給紙部19を構成する給紙ローラ32や搬送ローラ33等は,前記制御部15の制御により回転駆動し,前記原稿トレイ31に載置された原稿を順次1枚ずつ給送して最終的に排紙トレイ34上に排出する。その際,前記第1画像読み取り部16aは,搬送中の原稿の前記処理対象面から画像を読み取り,これと並行して前記第2画像読み取り部16bは,前記反対面から画像を読み取る。これにより,短時間で原稿の両面から画像を読み取ることができる。
前記第1画像読み取り部16aは,コピーランプ21(光源),ミラー22,光学レンズ23及びCCD24を具備する。コピーランプ21により原稿に照射された照射光は,原稿の前記処理対象面の画像情報を含む反射光(原稿からの反射光)となり,該反射光は,ミラー21,22で偏向され,光学レンズ23で集光されてCCD24へ入力される。該CCD24は,入力された光の情報を光電変換し,電気的信号に変換された画像情報信号が前記画像処理部17へ入力されて処理される。
前記第2画像読み取り部16bは,光源及びCCDが内蔵された密着型の画像読み取りセンサであり,前記反対面の画像情報を電気信号に変換した画像情報信号を出力し,これが前記画像処理部17へ入力されて処理される。
前記第1画像読み取り部16aが備えるCCD24及び前記第2画像読み取り部16bが備えるCCDのいずれも,原稿の幅方向(搬送方向に直角の方向,図2中の奥行き方向)に複数のCCD素子が配列されたアレイ構造を有しており,原稿の幅方向1ライン分の画像を同時に読み取り可能に構成されている。
図2では,前記第1画像読み取り部16aと前記第2画像読み取り部16bとがほぼ対向する位置に配置され,ほぼ同時に原稿から画像を読み取るように構成されているが,これらを原稿の搬送方向にずらして配置し,読み取りタイミングをずらせて並行読み取りする構成としてもよい。
また,読み取り時間が多少長くなるものの,前記第1画像読み取り部16aと前記第2画像読み取り部16bのいずれか一方のみを設け,原稿の反転搬送機構を設ける等により,原稿の両面の画像を順次読み取るよう構成してもかまわない。
まず,前記原稿トレイ31に設けられた所定の原稿センサ35により原稿が載置されていること,及び前記操作・表示部12から所定の原稿読み取り開始操作がなされたことを検知する(S1,読取り準備チェック)と,前記制御部15は,前記給紙ローラ32及び前記搬送ローラ33を駆動して原稿の搬送を開始させる(S2)。
そして,原稿搬送中に,前記制御部15の制御により,搬送中の原稿から前記第1画像読み取り部16aによって前記処理対象面の画像を読み取り(S3),これと並行して前記第2画像読み取り部16bによって前記反対面の画像を読み取る(S4)。このとき,読み取られた原稿の各面の画像の画像データ(前記画像処理部17によるシェーディング補正等の処理後の画像データ)が,それぞれ前記第1画像メモリ13a,前記該2画像メモリ13bへ記録(記憶)される。
次に,所定の通紙センサの検出状況をチェックすることにより,原稿の終端が両画像読み取り部16a,16bの通過を完了したか否か(原稿エンド)をチェックし(S5),通過未完了の場合はS3へ戻って前述した処理を繰り返す。
また,搬送中原稿の通過完了が確認された場合は,前記原稿センサ35の検出結果により次の原稿(残りの原稿)が存在するか否かをチェックし(S6),次の原稿が存在する場合には,S2へ戻って前述した処理を繰り返す。
このステップS10の処理では,前記制御部15は,まず,前記反対面の画像データを参照して前記反対面から画像(原稿裏面の地色以外の像(顕像),以下,反対面画像という)を検出(抽出)し,該反対面画像が検出されない場合には特定画像は当該原稿画像(おもて面の画像)に存在しないと判別する。また,前記反対面画像が検出された場合は,その画像が,予め前記設定メモリ14に記憶された(予め定められた)所定の特定画像である可能性が高いか否かの粗判定を行う。
この粗判定としては,例えば,前記特定原稿に円形枠を有するスタンプが押される取り決めがある場合(即ち,前記特定画像が円形枠を有するスタンプの画像である場合),前記設定メモリ14に円形を表す画像情報を予め前記設定メモリ14に記憶しておき,これを参照することにより,検出された前記反対面画像の輪郭を抽出してその輪郭が円形又は概ね円形であるか否かを判定すること等が考えられる。この場合,前記反対面画像の輪郭が,円形又は概ね円形であれば特定画像(円形画像(スタンプが裏面に写り込んだ画像の輪郭画像))である可能性が高いと判定し,そうでなければ特定画像である可能性が低いと判定する。なお,円形又は概ね円形の判定は,例えば,前記反対面画像の輪郭の縦横比や円形度等が予め設定された範囲内にあるか否かの判定等により行う。
また,前記反対面画像の検出は,原稿には白地の用紙が用いられることが通常であるので,例えば,前記反対面の画像における画像輝度レベルが所定レベル以下である(即ち,白色以外の有色である)画素を検出すること等によって行う。
このような粗判定は,特定画像とそれ以外の画像とを識別して特定画像を抽出する必要がないので,前記特定画像(スタンプ等の画像)の記録位置を制限しなくても,演算負荷の低い簡易な演算により判定できる。
一方,前記反対面の画像の粗判定により,前記特定画像が存在する(即ち,前記反対面画像が前記特定画像の表裏反転画像である)可能性が高いと判定した場合(S11のYES側)は,その反対面画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像(前記第1画像メモリ13a内の対応する位置の画像データ)が予め定められた所定の特定画像であるか否かを判定し,その判定結果に従って前記処理対象面の画像に前記特定画像が存在するか否かを判別する(S12,S13)。
この判定は,例えば,前記設定メモリ14に前記特定原稿に押され得るスタンプの画像(特定画像)の画像情報を前記設定メモリ14に予め記憶しておき,これを参照することにより,前記反対面画像に対応する位置(背面側の位置)の画像が前記特定画像と一致又はほぼ一致する(差異が予め定められた許容範囲内である)か否かを判定すること等が考えられる。
以上示したように,前記制御部15(特定画像判別手段の一例)は,前記第2画像読み取り部16b(前記反対面画像読み取り手段の一例)により得た前記反対面の画像データを参照し,前記反対面に存在する画像が予め定められた前記特定画像の表裏反転画像である可能性が高いか否かの粗判定(S10,S11)を行い,前記特定画像の表裏反転画像である可能性が高いと判定された画像の位置の背面側位置における前記処理対象面(おもて面)の画像に,前記特定画像が存在するか否かを判別する(S12及びS13)。
このような判別によれば,前記特定画像の存在位置を前記反対面の画像から簡易な処理によって特定し,真に前記特定画像が存在するか否かの最終判定は前記処理対象面の画像に基づいて行うので,前記反対面に写り込む特定画像が不鮮明であっても正しい判別を行うことができる。さらに,前記反対面に写り込む画像が特定画像以外にも存在し得る場合であっても,前記粗判定によって特定画像である可能性が高いと判定された部分の背面側についてのみ前記処理対象面の画像判別が行われるので,演算負荷の高い前記処理対象面側の画像判別が無駄に実行されることを極力少なくできる。
前記制御部15によるステップS14の処理により,原稿の前記処理対象面の画像について指定された出力処理を行う際における前記特定画像の出力制限が行われるので(特定画像出力制限手段の一例),特定原稿について,その画像を出力する際に特定画像のみを出力しないようにしたいという要求に対応できる。
ここで,出力処理の制限は,前記処理対象面の画像について,指定された出力処理(記録紙への画像形成や指定送信先への画像データの送信等)を実行する際に,その画像に存在する前記特定画像の部分をマスク処理(画像消去)した上で前記出力処理を実行すること等が考えられる。また,このマスク処理は,前記特定画像が存在する画像領域をマスクすること,或いは前記特定画像が線画等である(塗りつぶし画像ではない)場合にその線画部分のみをマスクすること等が考えられる。
なお,前記特定画像の出力制限の際に必要となる前記処理対象面における前記特定画像の存在位置は,前記反対面における画像(反対面画像)の存在位置に対応する位置(前記反対面における座標を表裏反転させた座標)として特定できることはいうまでもない。
以上示した実施の形態は,前記制御部15(特定画像判別手段の一例)による前記特定画像の存在有無の判別を,前記反対面画像が前記特定画像の表裏反転画像である可能性が高いか否かの前記粗判定(S10)を経て,その反対面画像の背面側の画像(おもて面の画像)に前記特定画像が存在するか否かを判別する(S12,S13)ものであったが,これに限るものではない。
例えば,前記制御部15により,原稿の前記反対面(うら面)に前記特定画像の表裏反転画像が存在するか否かを判別することにより,その表裏反転画像の位置の背面側位置における前記処理対象面(おもて面)の画像に前記特定画像が存在するか否かを判別することが考えられる(特定画像判別手段の一例)。
この場合,図3に示したステップS10〜S13の代わりに,前記制御部15により以下の処理を実行する例が考えられる。
まず,原稿から読み取った前記反対面の画像データを参照し,前記反対面に画像(顕像,前記反対面画像)が存在するか否かを判定し,存在しない場合は処理をステップS15へ移行させる。
一方,前記反対面画像が存在する場合は,その反対面画像と,予め前記設定メモリ14に記憶された(予め定められた)前記特定画像の表裏反転画像とが一致するか否か,或いは違いがあってもその違いが所定の許容範囲内であるか否かを判定することにより,原稿の前記反対面に前記特定画像の表裏反対面画像が存在するか否かを判別する。そして,前記特定画像の表裏反対面画像が存在しないと判別した場合は,処理を前述のステップS15へ移行させる一方,存在すると判別した場合は,処理を前述のステップS14(前記特定画像の出力制限処理)へ移行させる。
このような処理により,前記反対面に写り込む画像が前記特定画像以外にも存在し得る場合であっても,その画像が予め定められた前記特定画像の表裏反転画像でるか否かが判別されるので誤判別を防止できる。
また,前記特定画像が予め定められたものでない場合(例えば,不特定の個人の手書きサイン等),図3に示すステップS10〜S13の処理を,前記制御部15により,原稿の前記反対面(うら面)に画像(顕像)が存在し,かつその画像の位置の背面側位置における前記処理対象面(おもて面)の画像に前記反対面に存在する画像の表裏反転画像が存在する場合に,その表裏反転画像(前記反対面に存在する画像を表裏反転させた画像)が前記特定画像である(前記特定画像が存在する)と判別する処理に置き換えることが考えられる(特定画像判別手段の一例)。
これにより,前記特定画像が予め定められたものでない場合であっても適用でき,また,前記反対面にインクの写り込み画像以外の画像(原稿うら面の汚れの画像等)が存在する場合でも,その画像の背面側位置における表裏反転画像の存否が確認されるので,誤判別を防止できる。
なお,前記特定画像が手書きサインの画像等であっても,それが予め定められたものである場合は,その画像を前記設定メモリ14に予め記憶させておき,前述の実施形態や実施例1に示した特定画像判別処理を適用してもかまわない。
また,図3に示すステップS10〜S13の処理を,前記制御部15により,原稿の前記反対面に画像(前記反対面画像)が存在するか否かを判定し,前記反対面画像が存在する場合に,その反対面画像の位置の背面側位置における前記処理対象面(おもて面)の画像に前記反対面画像の表裏反転画像である前記特定の画像が存在すると判別する処理に置き換えることも考えられる(特定画像判別手段の一例)。
これにより,前記特定画像が予め定められたものでない場合であっても適用でき,また,前記反対面に写り込む画像が前記特定画像以外に存在し得ないとの前提の下,最も簡易な処理で実現できる。
11b…回線制御部
12…操作・表示部
13a…第1画像メモリ(処理対象面の画像メモリ)
13b…第2画像メモリ(反対面の画像メモリ)
14…設定メモリ
15…制御部
16a…第1画像読み取り部
16b…第2画像読み取り部(反対面画像読み取り手段)
17…画像処理部
18…印刷部
19…給紙部
X…画像処理装置
S1,S2,,,…処理手順(ステップ)
Claims (9)
- 原稿の一の処理対象面から画像を読み取り,読み取った画像の処理を行う画像処理装置であって,
前記処理対象面の反対面の画像を読み取る反対面画像読み取り手段と,
前記反対面画像読み取り手段により得た前記反対面の画像に基づいて前記処理対象面の画像に該処理対象面から前記反対面への写り込みが生じている特定の画像が存在するか否かを判別する特定画像判別手段と,
前記特定画像判別手段により前記特定の画像が存在すると判別された場合に,前記処理対象面の画像の出力処理を行う際における前記特定の画像の出力処理を制限する特定画像出力制限手段と,を具備し,
前記特定画像判別手段が,前記反対面に画像が存在することを判別した上で,その画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記特定の画像が存在するか否かを判別してなることを特徴とする画像処理装置。 - 前記反対面画像読み取り手段が,前記処理対象面からの画像読み取りに並行して前記反対面から画像を読み取るものである請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記特定画像判別手段が,前記反対面に存在する画像が予め定められた前記特定の画像の表裏反転画像である可能性が高いか否かの粗判定を行い,前記特定の画像の表裏反転画像である可能性が高いと判定された画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記特定の画像が存在するか否かを判別してなる請求項1又は2のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記特定画像判別手段が,前記反対面に予め定められた前記特定の画像の表裏反転画像が存在するか否かを判別することにより,前記表裏反転画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記特定の画像が存在するか否かを判別してなる請求項1又は2のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記特定画像判別手段が,前記反対面に画像が存在し,かつその画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記反対面に存在する画像の表裏反転画像が存在する場合に,該表裏反転画像である前記特定の画像が存在すると判別してなる請求項1又は2のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記特定画像判別手段が,前記反対面に画像が存在する場合にその画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記反対面に存在する画像の表裏反転画像である前記特定の画像が存在すると判別してなる請求項1又は2のいずれかに記載の画像処理装置。
- 原稿の一の処理対象面から画像を読み取り,読み取った画像の処理を行う画像処理方法であって,
前記処理対象面の反対面の画像を読み取る反対面画像読み取り工程と,
前記反対面画像読み取り工程により得た前記反対面の画像に基づいて前記処理対象面の画像に該処理対象面から前記反対面への写り込みが生じている特定の画像が存在するか否かを判別する特定画像判別工程と,
前記特定画像判別工程により前記特定の画像が存在すると判別された場合に,前記処理対象面の画像の出力処理を行う際における前記特定の画像の出力処理を制限する特定画像出力制限工程と,を有し,
前記特定画像判別工程において,前記反対面に画像が存在することを判別した上で,その画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記特定の画像が存在するか否かを判別してなることを特徴とする画像処理方法。 - 原稿の一の処理対象面から読み取られた画像に対する画像処理をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムであって,
前記処理対象面の反対面の画像を画像読取手段に読み取らせる反対面画像読み取り処理と,
前記反対面画像読み取り処理により得た前記反対面の画像に基づいて前記処理対象面の画像に該処理対象面から前記反対面への写り込みが生じている特定の画像が存在するか否かを判別する処理であり,前記反対面に画像が存在することを判別した上で,その画像の位置の背面側位置における前記処理対象面の画像に前記特定の画像が存在するか否かを判別する特定画像判別処理と,
前記特定画像判別処理により前記特定の画像が存在すると判別された場合に,前記処理対象面の画像の出力処理を行う際における前記特定の画像の出力処理を制限する特定画像出力制限処理と,
をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。 - 請求項8に記載の画像処理プログラムが記録されてなることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
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Publications (2)
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