JP4211889B2 - 塗工紙 - Google Patents
塗工紙 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4211889B2 JP4211889B2 JP2003336965A JP2003336965A JP4211889B2 JP 4211889 B2 JP4211889 B2 JP 4211889B2 JP 2003336965 A JP2003336965 A JP 2003336965A JP 2003336965 A JP2003336965 A JP 2003336965A JP 4211889 B2 JP4211889 B2 JP 4211889B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pigment
- sizing agent
- coated paper
- weight
- water absorption
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paper (AREA)
Description
本例の塗工紙は、木材パルプ系繊維を主体とする基紙の少なくとも片面に、顔料とSBR(スチレンブタジエン系共重合体)、酢酸ビニル系共重合体、エチレン酢酸ビニル系共重合体、アクリル系共重合体及びウレタン系共重合体の水系エマルジョンより選ばれた1以上のバインダーとサイズ剤とを含有する顔料塗工層を最外層として有し、前記顔料塗工層は、顔料とバインダーの重量比率を100/25以上100/5以下とし、且つ、前記サイズ剤として少なくとも1種類以上のアニオン性サイズ剤を用いると共に、該1種類以上のアニオン性サイズ剤を、顔料100重量部に対し、6重量部以上20重量部以下含有させてなるものである。
<コッブ吸水度>
JIS P8140に準じて行った。
<端面吸水度>
以下の手順で測定を行い、端面吸水度を算出した。
(1)実施例及び比較例で得られた各塗工紙の両面に、エアーが入らないようポリエチレン粘着テープを貼って、両表面からの吸水を防止した後、縦(MD方向)50mm×横(CD方向)50mmに切断することにより試験片5枚を作成し、それぞれの重量を、小数点第3位まで測定可能な電子坪量秤を使用して測定した。
(2)上記各試験片を、パットに入れた純水中に重ならないように浸漬し、重しを載せて浮き上がりを防止しつつ放置した。なお、純水は23℃、50%の恒温恒湿室で一昼夜放置したものを使用した。
(3)60分後、各試験片を純水中から取り出し、表面に付着している水分を吸取紙で速やかに除去してから、そのそれぞれの重量を上記(1)と同様にして測定した。
(4)純水に浸漬する前の試験片5枚の総重量(浸漬前重量)と、浸漬した後の総重量(浸漬後重量)より、次の式を用いて端面吸水度を算出した。
端面吸水度=(浸漬後重量−浸漬前重量)(mg/m)
<2色目着肉濃度>
RI−II型印刷試験機を用い、実施例及び比較例で得られた各塗工紙の顔料塗工層の表面に、1色目に黄色の枚葉プロセスインキ(東洋インキ製造株式会社製『TK ハイエコー黄 MZ』)を0.3ml、2色目に紅色の枚葉プロセスインキ(東洋インキ製造株式会社製『TK ハイエコー紅 MZ』)を0.5ml使用してオフセット印刷を行った。一昼夜放置後、2色目として印刷を行った紅インキの着肉濃度を、グレタグマクべス反射濃度計RD−191(グレタグマクベス社製)を使用して測定し、以下の基準で評価した。
○:着肉濃度が1.0以上
△:着肉濃度が0.9以上、1.0未満
×:着肉濃度が0.9未満
[実施例1]
顔料100重量部を含む下記に示す組成の顔料スラリーに、バインダーとしてSBRを20重量部、アニオン性サイズ剤A(スチレン−アクリル酸塩共重合体、ハリマ化成社製『ハーサイズKN−500』)6重量部を加え、水系溶媒に分散させた濃度58重量%の塗工液を、坪量200g/m2、厚さ280μmの上質紙の片面に、ブレードコーターにて塗工速度400m/分で、各10g/m2づつ2回塗工して塗工紙を得た後、この塗工紙についてソフトカレンダー処理を手差しで行った。このとき、ソフトカレンダー処理は、由利ロール株式会社製テストカレンダーを用い、A4判にカットした塗工紙を、直径200mm、温度75℃の金属ロールと、直径300mm、ショアD硬度88のソフトロールの間に、塗工面が金属ロール側に向くようにして、速度8.6m/分、線圧20kN/mで1回通すことにより行った。
固形分重量部 体積平均粒径
1級カオリン(エンゲルハード社製『UW90』) 20部 0.8μm
2級カオリン(シール社製『カオブライト』) 30部 1.3μm
重質炭酸カルシウム(ファイマティック社製『FMT90』) 50部 0.8μm
分散剤(東亜合成化学工業社製『アロンT40』) 0.2部
NaOH 0.1部
ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した結果を表1に示す。表1より明らかなように、得られた塗工紙はコッブ吸水度及び端面吸水度が低く、高い2色目着肉濃度を示した。
サイズ剤としてアニオン性サイズ剤Aを15重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙も、コッブ吸水度、端面吸水度が低く、高い2色目着肉濃度を示した。
サイズ剤としてアニオン性アルキルケテンダイマー(荒川化学工業社製『サイズパインK−910』)を15重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙も、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度に優れていた。
塗工液にサイズ剤を配合しなかった他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、高い2色目着肉濃度を示したものの、コッブ吸水度、端面吸水度は劣っていた。
サイズ剤としてアニオン性サイズ剤Aを0.5重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、高い2色目着肉濃度を示したものの、コッブ吸水度、端面吸水度は劣っていた。
サイズ剤としてアニオン性アルキルケテンダイマーを0.5重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、高い2色目着肉濃度を示したものの、コッブ吸水度、端面吸水度は劣っていた。
バインダーとして酢酸ビニル系共重合体を20重量部用い、塗工液にサイズ剤を配合しなかった他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、高い2色目着肉濃度を示したものの、コッブ吸水度、端面吸水度は劣っていた。
サイズ剤としてアニオン性サイズ剤Aを25重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、コッブ吸水度、端面吸水度は低いものの、2色目着肉濃度に劣っていた。
サイズ剤としてアニオン性アルキルケテンダイマーを25重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、コッブ吸水度、端面吸水度は低いものの、2色目着肉濃度に劣っていた。
サイズ剤としてアニオン性サイズ剤Aを3重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、コッブ吸水度、端面吸水度が低く、高い2色目着肉濃度を示した。
サイズ剤としてアニオン性サイズ剤B(スチレン−メタクリル酸塩共重合体、ハリマ化成社製『ハーサイズKN−520』)を3重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、コッブ吸水度、端面吸水度が低く、高い2色目着肉濃度を示した。
サイズ剤としてノニオン性サイズ剤C(オレフィン系樹脂、荒川化学工業社製『ポリマロンSA』)を3重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、コッブ吸水度、端面吸水度が低く、高い2色目着肉濃度を示した。
サイズ剤としてアニオン性アルキルケテンダイマーを3重量部用いた他は、実施例1と全く同様にして塗工紙を製造し、ソフトカレンダー処理後の塗工紙について、コッブ吸水度、端面吸水度、2色目着肉濃度を評価した。
結果を表1に示す。表1より明らかなように、このとき得られた塗工紙は、コッブ吸水度、端面吸水度が低く、高い2色目着肉濃度を示した。
Claims (3)
- 木材パルプ系繊維を主体とする基紙の少なくとも片面に、顔料とSBR(スチレンブタジエン系共重合体)、酢酸ビニル系共重合体、エチレン酢酸ビニル系共重合体、アクリル系共重合体及びウレタン系共重合体の水系エマルジョンより選ばれた1以上のバインダーとサイズ剤とを含有する顔料塗工層を最外層として有する塗工紙であって、前記顔料塗工層は、顔料とバインダーの重量比率を100/25以上100/5以下とし、且つ、前記サイズ剤として少なくとも1種類以上のアニオン性サイズ剤を用いると共に、該1種類以上のアニオン性サイズ剤を、顔料100重量部に対し、6重量部以上20重量部以下含有させてなることを特徴とする塗工紙。
- 前記アニオン性サイズ剤として、アルキルケテンダイマーを用いることを特徴とする請求項1に記載の塗工紙。
- 前記アニオン性サイズ剤として、スチレン・アクリル系、スチレン・マレイン酸系、スチレン・メタクリル酸系のサイズ剤より選ばれた1種類以上のサイズ剤を用いることを特徴とする請求項1に記載の塗工紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003336965A JP4211889B2 (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 塗工紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003336965A JP4211889B2 (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 塗工紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005105428A JP2005105428A (ja) | 2005-04-21 |
JP4211889B2 true JP4211889B2 (ja) | 2009-01-21 |
Family
ID=34532925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003336965A Expired - Fee Related JP4211889B2 (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 塗工紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4211889B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5135855B2 (ja) * | 2007-01-31 | 2013-02-06 | 日本製紙株式会社 | 印刷用塗工紙の製造方法 |
JP2010031422A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Oji Paper Co Ltd | 塗工紙 |
JP2010070872A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Oji Paper Co Ltd | 塗工紙 |
JP6445411B2 (ja) * | 2015-09-01 | 2018-12-26 | 北越コーポレーション株式会社 | 耐水耐油紙 |
-
2003
- 2003-09-29 JP JP2003336965A patent/JP4211889B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005105428A (ja) | 2005-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5462176B2 (ja) | オフセット紙用コーティング組成物及びこれによるコート紙 | |
JP2504819B2 (ja) | 新聞印刷用紙 | |
JP5625655B2 (ja) | 塗工白板紙 | |
JP7215613B2 (ja) | 耐水性紙、食品容器 | |
JP2007254914A (ja) | 塗工白板紙 | |
JP5625845B2 (ja) | 塗工白板紙 | |
JP5459200B2 (ja) | 塗工白板紙 | |
JP4211889B2 (ja) | 塗工紙 | |
JP4433917B2 (ja) | 嵩高塗工紙 | |
JP5214366B2 (ja) | ラベル用の軽量塗工紙 | |
JP6503666B2 (ja) | 塗工白板紙 | |
JP2010077552A (ja) | 塗工ライナー及びそれを用いた段ボールシート | |
JP6507539B2 (ja) | 塗工白板紙 | |
JP6149679B2 (ja) | 塗工白板紙 | |
JP4952628B2 (ja) | 塗工ライナー及びそれを用いた段ボールシート | |
JPH03199491A (ja) | 印刷用塗被紙の製造方法 | |
JP2021161595A (ja) | 包装容器に用いられるグラビア印刷用塗工紙 | |
JP2005105467A (ja) | 加工用紙 | |
JP4474843B2 (ja) | 艶消し塗工紙 | |
KR101283967B1 (ko) | 인쇄용 광택 제거 도공지 | |
JP5251295B2 (ja) | 塗工ライナー及びそれを用いた段ボールシート | |
JP5593599B2 (ja) | 塗工ライナー及びそれを用いた段ボールシート | |
JP2010053486A (ja) | 塗工ライナー及びそれを用いた段ボールシート | |
JP2006037250A (ja) | グラビア印刷用紙の製造方法及びグラビア印刷用巻取り紙 | |
JP4172702B2 (ja) | クリースが圧刻された加工用紙 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051004 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080204 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080411 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080610 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080611 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080725 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080924 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081021 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081021 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141107 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |