JP4210391B2 - 貫通口を有する室のための閉鎖組立体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、側壁に貫通口を有する室のための閉鎖組立体に関し、前記閉鎖組立体は、貫通口が開いたままである開放位置と、閉鎖板が貫通口を密閉する閉鎖位置との間で貫通口の軸線に対し垂直に変位可能な閉鎖板と、閉鎖板の開放位置と閉鎖位置の間で閉鎖板を変位させるための駆動手段と、前記室の貫通口と関連して室内の壁に取り付けられかつ閉鎖板がその中を変位可能であるハウジング状部材とを有し、前記ハウジング状部材は二つのフランジ面を有し、そのうちの一方は室の貫通口を囲んでおり、またハウジング状部材は、貫通口が形成されているハウジングに閉鎖組立体を取り付けるための取り付けねじを受け入れる複数の貫通孔を有する。
【0002】
【従来の技術】
物体を処理し、貯蔵しおよびまたは物体を通すための真空室を用いることが知られており、そのような真空室にシールと密閉面を有する閉鎖部材を設けることが知られている。密閉面は室に位置しておりかつ開口の横側に配置されかつシールと共に構成要素を形成している。直線状密閉面は貫通口の軸線に対し平行に延びておりかつ貫通口軸線の方向において互いに側方にずらされている少なくとも二つの密閉面部分を有する。変位可能な閉鎖板は、簡単な仕方で直線に変位させることにより室を密閉できる形状を有する。閉鎖板とその変位駆動部は別個の構成要素を形成している。そのような閉鎖組立体は米国特許第4,881,717 号に開示されている。閉鎖部材と閉鎖板の取り付けは、二つの、別個に製造されかつ別個に取り付けられた構成要素を、閉鎖板の閉鎖位置で貫通口の密閉を確保して室内の真空の損失を防ぐために互いに対し正確に定められた関係で室内に位置決めさせなければならないので、極めて高い必要条件を満足しなければならない。加工片を室の中へ持ってくるための貫通口に加えて、室には、閉鎖板が室の内部へ突出するための他の開口が設けられており、その変位駆動部は室の外側に位置している。前述したように別個に取り付けられる二つのここに述べた構成要素は、それぞれ二つの前述した構成要素と関連している室の二つの壁が互いに直角に延びて互いに当接して突き合わせ位置で共通の縁を形成する室の領域に位置している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、室の中へ挿入可能な単一の構成要素として形成された閉鎖組立体を提供することである。
【0004】
本発明の他の目的は、閉鎖組立体の簡単なかつ容易な取り付けを確保する単一の閉鎖組立体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のこれらの目的および他の目的は、以下明らかになるが、ハウジング状部材の二つのフランジ状連結面が共に90°の角度を形成し、かつハウジング状部材を室に取り付けるための貫通孔の軸線が、二つの連結面により形成された90°の二等分線に対しほぼ平行に延びている閉鎖組立体を設けることにより達成される。
【0006】
本発明の上記の新規な特徴によれば、二つの室壁が互いに直角に延びかつ共にそれらの突き合わせ継ぎ手に共通の縁を形成する、室の領域に本発明による閉鎖組立体を取り付けることができる。その突き合わせ継ぎ手において、取り付けねじの傾斜した姿勢に因り、取り付けねじはハウジング状部材に、二つの連結面に垂直に延びる二つの成分を有する力を与える。二つの力の成分によれば、二つのフランジ状連結面がその間に直角を形成する二つの室壁を緊密に当接させることを確保する。これは、連結面と室壁の両方が90°の角度を形成するときに、二つのフランジ状連結面が室のそれぞれの壁に対し平行に延びるからである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態により詳細に説明する。
【0008】
図において、同じかつ機能的に同様な要素は同じ参照数字で表してある。
【0009】
すでに述べたように、図1は従来技術の真空室の横断面図を示す。図1において、真空室1は真空装置(図示省略)と導管2により連結されている。インサート3は、真空室1の側壁5に形成された貫通口4を通る真空室1の中へ導入できる加工片の処理のために用いられている。密封面6を有する構成要素7が開口4の側方に室1の内部に側壁5に配置されている。構成要素7は側壁5に、例えばねじによってまたは溶接されることにより固定連結されている。密閉要素9を担持する閉鎖板10が貫通口4の軸線8に垂直に直線運動可能に真空室1に支持されている。閉鎖板10はピストンロッド11とピストンシリンダユニット12により変位可能である。ピストンロッド11は開口13を通って室1の中へ延びている。ピストンシリンダユニット12はハウジングにより囲まれており、このハウジングは真空室1の上壁に、中間に置かれたここに示されてないシールを介してフランジにより取り付けられている。閉鎖板10とピストンシリンダユニット12は、構成要素7から分離されて製造されかつ分離されて取り付けられたユニットであり、閉鎖板10をその閉鎖位置に変位させたときに、適当に気密な密封を確保するように両方の構成要素を互いに対して真空室1の内側に取り付けるのは非常に費用がかかる。
【0010】
本発明による閉鎖組立体を図2に示す。本発明の閉鎖組立体14は、二つのフランジ状連結面16と17があるハウジング状部材15を有する単一の構造本体として形成されている。両フランジ状連結面16と17は互いに垂直に延びていて90°の角度を形成している。ハウジング状部材15は取り付けねじ20を受け入れるための貫通孔19を有する。貫通孔19の軸線は一点鎖線で示してある。これらの貫通孔19は両方のフランジ状連結面16と17に対し角度をなして延びておりかつ二つのフランジ状連結面16と17により形成された角度の二等分線にほぼ平行に延びている。ねじこまれて締めつけられた取り付けねじ20は二つのフランジ状連結面16と17に対しそれぞれ垂直に延びる力の成分をハウジング状部材15に与え、それにより両方のフランジ状連結面16と17がそれぞれの真空室1の壁に対し緊密に押圧されることが確保される。二つのフランジ状連結面16と17には密封要素21が設けられるのが好ましい。ハウジング状部材15は実質的にスライドハウジングとして形成されている。しかしながら、フランジ状連結面16と17はスライドハウジングの場合のように互いに平行に延びていないで、前述したように互いに垂直に延びている。図2および3に示したように、フランジ状連結面のうち水平面17は閉鎖板10を変位させるためのピストンシリンダユニット12を支持している。
【0011】
図4および図5に示した閉鎖組立体の実施の形態のハウジング状部材15は図2〜3に示した実施の形態のハウジング状部材よりいっそう簡単である。図4〜5に示した実施の形態では、ハウジング状部材15はL形をしておりかつ垂直脚22と水平脚23を有し、その際脚22、23の外面がそれぞれフランジ状連結面16と17を形成している。図4と5において、閉鎖板10はハウジング状部材15内を変位可能であるが、その閉鎖位置に示してある。このピストンシリンダユニット12は水平脚23により支持されている。
【0012】
本発明による閉鎖組立体の二つの実施の形態は、ハウジング状部材15の形状により互いに区別しており、その形状は図4と5に示した単純化した形式では、二つの脚22と23が互いに垂直に延びているL形部材として形成されている。
【0013】
本発明を好ましい実施の形態に関連して示しかつ述べたけれども、種々の変形は当業者にとって明らかになるだろう。それ故、本発明を開示された実施の形態またはその細部に限定するつもりはなく、特許請求の範囲の精神と範囲から逸脱することはできない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の真空室の長手方向横断面を示す。
【図2】 図1に示した真空室の長手方向横断面図と同様な真空室の長手方向横断面図を示す。
【図3】 図2の線III-III に沿って切断した横断面図を示す。
【図4】 図2の長手方向横断面図と同様な長手方向横断面図を示すが、本発明による閉鎖組立体の他の実施の形態を示す。
【図5】 閉鎖組立体を横向きに見た図4に示した真空室の横断面図を示し、その際ハウジング部分の垂直脚が部分的に切り取られている。
【符号の説明】
1 室
貫通口
5 側壁
6 密封面
7 構成要素
10 閉鎖板
11,12 駆動手段
14 閉鎖板
15 ハウジング状部材
16,17 フランジ状連結面
19 貫通孔
20 取り付けねじ

Claims (5)

  1. 側壁に貫通口を有する室のための閉鎖組立体であって、前記貫通口が開いたままである開放位置と、前記貫通口を密閉する閉鎖位置との間で前記貫通口の軸線に対し垂直に変位可能な閉鎖板と、前記閉鎖板の前記開放位置と前記閉鎖位置の間で前記閉鎖板を変位させるための駆動手段と、前記室の前記貫通口と関連して前記室内の壁に取り付けられかつ前記閉鎖板がその中を変位可能であるハウジング状部材とを備えた前記閉鎖組立体において、
    前記ハウジング状部材は前記室内の壁に連結される二つのフランジ状連結面を有し、そのうちの一方のフランジ状連結面が前記室の前記貫通口を囲んでおりかつ前記二つのフランジ状連結面は共に90°の角度を互いに形成しており、
    前記ハウジング状部材は前記の前記壁に前記ハウジング状部材を取り付けるための取り付けねじを受け入れる複数の貫通孔を有し、前記貫通孔の軸線が、前記二つのフランジ状連結面により形成された角度の二等分線に対しほぼ平行に延びており、
    前記閉鎖板は、前記閉鎖板の前記閉鎖位置において前記室の前記貫通口を囲む前記一方のフランジ状連結面の反対側の面(16’)と密封係合することを特徴とする前記閉鎖組立体。
  2. 前記二つのフランジ状連結面のうちのもう一つのフランジ状連結面前記貫通口の軸線に対し平行に延びておりかつ前記閉鎖板を変位させるための前記駆動手段を支持していることを特徴とする請求項1の前記閉鎖組立体。
  3. 前記取り付けねじ受け入れる前記複数の貫通孔前記貫通口の周りに分配されていることを特徴とする請求項1の前記閉鎖組立体。
  4. 前記取り付けねじ受け入れる前記複数の貫通孔のうちの一つが前記二つのフランジ状連結面が互いに出会う箇所の近くにあることを特徴とする請求項1の前記閉鎖組立体。
  5. 前記ハウジング状部材がL字形をしており前記L字形をした二つの脚の外面がそれぞれ前記二つのフランジ状連結面として用いられることを特徴とする請求項1の前記閉鎖組立体。
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