JP4209055B2 - 電子写真装置用ベルトおよびその製造方法 - Google Patents

電子写真装置用ベルトおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真装置用ベルトに関し、特に中間転写ベルト、転写搬送ベルトに関する。また電子写真用ベルトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真装置用の中間転写ベルト、転写搬送ベルトに関しては、ポリイミド樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルムなどの合成樹脂製フィルムが用いられている。前記電子写真装置用のベルトは、継目がないことが必須条件であり、これら合成樹脂製フィルムを継目がない状態(シームレス)で押出し成形する必要がある。シームレスの押出しは、加工方法が非常に困難で厚みにバラツキが生じたり、表面に肌荒れが生じるといった製造上のトラブルが起こりやすい。またこれらのトラブルが起こらないで円筒状に押出せても、工程中、運搬中に折り傷が発生するという問題がある。
【0003】
また最近は、電子写真装置の画質向上の要求が高く、そのためベルト表面へのトナーの保持性を向上させることが必要とされる。前記合成樹脂ベルトでは、表面が硬く、トナーの保持性が劣り、トナーのずれが生じて、4色で構成されるカラー画像に色ずれが生じるという問題がある。さらにシート体である紙は、表面に凹凸があり、合成樹脂フィルムのようにベルト表面が硬いと、この凹凸にベルト表面が追従せず、不均一転写となり、結果的に画像に抜けが生じるという問題がある。
【0004】
上述の点を改善するために、ベルト表面にある程度弾性のある低硬度の弾性体を用いることが考えられる。しかし弾性体のみでベルトを構成すると、ベルト自体に伸びが生じ、カラー画像を構成するために、4色の色がさねする際に、色ずれが生じる。これを解決するには、芯体に低硬度である程度弾性を有するコードや帆布を用いることが提案されている。コードや帆布は、撚り糸で構成されており、ベルトの進行に伴って糸の撚り方向にベルトが蛇行する。これを防ぐためにベルトにガイドを付けたり、煩雑な蛇行制御装置を設けたりせねばならず、ベルトおよびその付属装置が高価になり、コンパクトにできないという問題がある。
【0005】
さらにコードや帆布は、弾性層が薄いと、コードの巻きピッチや帆布の織目が画像にそのまま転写されるため、弾性層を薄くできず、ベルトの総厚みが厚くなるという問題がある。
【0006】
またフィルム状芯体層に弾性層を積層する方法も提案されているが、シームレスフィルムを押出し成形後、弾性層を接着させるために接着剤を必要とし、接着剤がベルトの厚みのバラツキの原因になる。導電性ベルトとするために弾性層および芯体フィルムに導電剤を添加したときは、接着剤には導電剤を添加することができず、導電性が阻害される。使用中に接着界面で剥離するといった問題がある。またフィルムベルト上に弾性層を接着する必要があり、製造コストが大幅に上昇する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記問題点を解決し、伸びは少なく高精度で耐久性に優れ、蛇行の少ない電子写真装置用ベルトおよびその製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、芯体層と弾性層とを含む少なくとも2層構造から成る電子写真装置用ベルトにおいて、
芯体層がポリオール、低分子量の芳香族アミン、2官能性脂肪族イソシアネート、および3官能脂肪族イソシアネートから形成されるポリウレタンから成ることを特徴とする電子写真装置用ベルトである。
【0009】
本発明に従えば、芯体層がポリオール、低分子量の芳香族アミン、2官能性脂肪族イソシアネート、および3官能性脂肪族イソシアネートから形成されるポリウレタンから成る。芯体層は、ベルトとして引張力が作用したとき、伸びないことが必要である。このため、1000MPA以上の高弾性率で、永久歪が少ないことが要求される。一般にポリウレタンを高弾性率にするには、構造上剛直な芳香族イソシアネートを使用し、これに芳香族低分子量のアミンを硬化剤として用いたハードセグメントをポリオールから成るソフトセグメント中に多量に含む構造としている。剛直な芳香族イソシアネートと芳香族系低分子量アミンとを用いると、反応性が早くて、均一で薄い層を形成できないので、本発明では芳香族イソシアネートの代りに脂肪族イソシアネートを用いる。さらに引張力が作用したときに伸びを少なくするために、ハードセグメントの構造中に架橋成分を比較的多く導入する必要がある。架橋成分を多く導入するためには、多官能基(一般には3官能基)を有する脂肪族イソシアネートが用いられるが、3官能基を有する脂肪族イソシアネートを多量に用いると、拘束点が多くなりすぎ、高弾性にできるが割れやすくなる。したがって、2官能性脂肪族イソシアネートと3官能性脂肪族イソシアネートを併用することで、高弾性率で耐割れ性と耐屈曲疲労性とを向上できる。この他にベルトに導電性を付与するためにカーボンブラックのような導電性付与剤を用いてもよいし、硬化反応を促進するために公知の触媒を用いてもよい。また弾性層の外側(紙などのシート体と接する側)に表面層を設けた3層構造としてもよい。
【0010】
また本発明は、前記ポリオールと低分子量の芳香族アミンとの混合比率が重量比で70:30〜30:70であり、かつ2官能性脂肪族イソシアネートと3官能性脂肪族イソシアネートとの混合比率が重量比で50:50〜80:20であることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記3官能性脂肪族イソシアネートがヘキサンジイソシアネートの変成体であることを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、ポリオールと低分子量芳香族アミンとの混合比率および2官能基を有する脂肪族イソシアネートと3官能基を有する脂肪族イソシアネートの混合比率は、前記範囲であることが好ましい。
【0013】
ポリオールの混合比率が70%を超えると高弾性率とすることができず、これが30%未満では、耐割れ性と耐屈曲疲労性とが保持できない。
【0014】
2官能基を有する脂肪族イソシアネートが50%未満では、拘束点が多くなり割れやすくなり、これが80%を超えると引張力に対して伸びが多くなる。
【0015】
ポリオール、低分子量の芳香族アミンとしては、公知のいかなるものでもよいが、分子量は500〜2000のものが特に好ましい。
【0016】
2官能基を有する脂肪族イソシアネートとしては、特に限定されるものではないが、ジフェニルメタンジイソシアネートの水添加したもの、イソホロンジイソシアネートなどが例示される。3官能基を有する脂肪族イソシアネートとしては、特に限定されるものではないが、ヘキサメチレンジイソシアネートを変成したものが好ましく、さらにヌレート変成したものが特に好ましい。
【0017】
また本発明は、前記弾性層の硬度が30A〜95Aのポリウレタンであることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、弾性層はポリウレタンから成り、その硬度は前記範囲が好ましい。これが30A未満では、弾性層にタックを生じたり、トナーの保持性が良すぎて転写効率が低下する。これが95Aを超えると紙の凹凸への追従性が低下し、シャープな画像が得られない。ここで硬度30A,95Aなどは、JISに従うA硬度をいう。
【0019】
また本発明は、感光体上のトナー像が転写され、さらに転写体に転写する中間転写ベルトであることを特徴とする。
【0020】
また本発明は、感光体上のトナー像をシート体上に転写し、シート体を搬送する転写搬送ベルトであることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、前記電子写真装置用ベルトは、中間転写ベルトおよび転写搬送ベルトに好適に用いられる。中間転写ベルトおよび転写搬送ベルトは、伸びが少なく高精度で、蛇行しないことが要求され、前記ベルトはその要求を満たすものである。
【0022】
また本発明は、前記電子写真装置用ベルトの製造方法であって、
弾性層を構成する樹脂原液を金型に注入し、金型を加熱しながら回転して弾性層の膜を金型の内面に半硬化形成し、芯体層を構成するポリオール、低分子量の芳香族アミン、2官能性脂肪族イソシアネート、および3官能性脂肪族イソシアネートからなるポリウレタンを形成可能なポリウレタン原液を弾性層上に注型し、弾性層と芯体層とを一体的に遠心硬化形成することを特徴とする電子写真装置用ベルトの製造方法である。
【0023】
本発明に従えば、シームレスな2層の電子写真装置用ベルトが一体的に製造され、従来技術で述べたような芯体層に弾性層を接着積層するものと異なり、接着剤によるベルトの厚みのバラツキが生じることがなく、均一な厚さのベルトを容易に製造できる。また接着面での剥離の問題も生じない。弾性層上に表面層を設ける場合は、表面層を構成する樹脂原液を弾性層上に塗布し、乾燥後加熱して硬化する。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の電子写真装置用ベルト1の側面図である。ベルト1は、芯体層2と弾性層3とから成る2層構造である。図2は、本発明の実施の他の形態の電子写真装置用ベルト1aの側面図である。ベルト1aは、先の実施の形態のベルト1を構成する弾性層3の外側に、さらに表面層4を有する3層構造である。
【0025】
本発明の電子写真装置用ベルトは、弾性層を構成する樹脂原液、一般にはポリウレタン原液を、加熱した金型に規定量注入し、金型を加熱しながら回転して弾性層の膜を金型の内面に半硬化形成し、弾性層上に芯体層を構成するポリウレタン原液を注型して、弾性層と芯体層とを一体的に形成して製造される。
【0026】
図3は、本発明の電子写真装置用半導電性ベルトを中間転写ベルト16として用いたカラーコピー用電子写真装置の感光体11周辺の側面図である。感光体11は、帯電ローラ12によって一様に帯電される。帯電した感光体11は、図示しない被複写体からの反射光によって露光される。カラーコピーの場合、反射光は青、緑、赤にカラーフィルタによって分光され、各別に露光される。たとえば青色のカラーフィルタを透光した光は、青色の補色である黄色の光によって感光体11上に静電潜像が形成される。感光体11は、矢符13方向に回転し、第1の現像ローラ14Yに接触し、第1の現像ローラ14Yから黄色のトナーが供給され、被複写体の黄色成分が現像される。第2〜第4の現像ローラ14M,14C,14Bは、感光体11と接触しておらず、感光体11は第1の転写ローラ15によって転写ベルト16に接触する。転写ベルト16は2つのプーリ17,18によって矢符19方向に移動し、感光体11上の黄色の像が転写ベルト16上に転写される。感光体11は、クリーニングブレード20で残った黄色トナーを除去され、除電される。
【0027】
黄色のカラーフィルタを通した露光が終われば、カラーフィルタが緑色に入替わり、緑色の補色であるマゼンタの光によって感光体11上に静電潜像が形成される。このときは第1、第3、第4の現像ローラ14Y,14C,14Bは感光体11に接触せず、第2の現像ローラ14Mのみが感光体11に接触し、感光体11上にマゼンタの像が現像される。転写ベルト16は、黄色像の転写が終われば、第1の転写ローラ15が感光体11から離れ、矢符19方向と反対方向にプーリ17,18によって回転し、元の位置に戻る。感光体11上のマゼンタ像が転写ベルト16に接触する位置にきたとき、第1の転写ローラ15によって感光体11上のマゼンタ像が転写ベルト16に転写される。これによって黄色像とマゼンタ像が転写ベルト16上に重ね合わされる。
【0028】
同様にして赤色のカラーフィルタを通したシアンの像が感光体11上に現像され、転写ベルト16上で重ね合わされる。最後にカラーフィルタを用いない白色の反射光によって、黒色の像が感光体11上に現像され転写ベルト16上に重ね合わされる。これによって転写ベルト16上には、被複写体と同じカラー像が形成される。転写ベルト16上のカラー像は、第2の転写ローラ21とプーリ18との間に供給されるシート体、たとえば紙22上に転写される。紙22上のカラー像は、図示しない定着装置で紙22に定着される。転写ベルト16は、カラー像を紙22に転写した後、クリーニングブレード23によって残ったトナーが除去される。
【0029】
図4は、本発明の電子写真装置用半導電性ベルトを転写搬送ベルト24として用いたモノクロ用コピー用電子写真装置の感光体11周辺の側面図である。感光体11は、帯電ローラ12によって一様に帯電される。帯電した感光体11は、図示しない被複写体からの反射光によって露光され、静電潜像が形成される。静電潜像は、現像ローラ14から供給される黒色トナーによって現像され、転写搬送ベルト24との接触点で、紙22上に転写され、さらに転写搬送ベルト24によって加熱ローラ25と加圧ローラ26との接触点まで搬送され、トナー像が定着される。加熱ローラ25には加熱手段27が設けられる。転写搬送ベルト24は、2つのプーリ28,29によって矢符方向に移動する。感光体11は、図3と同様にクリーニングブレード20で残ったトナーを除去され、除電される。
【0030】
トナーは、トナーボックス31に蓄えられ、撹拌機32によって撹拌され、供給ローラ33を介して現像ローラ14に供給される。現像ローラ14上の余分のトナーは、規制ブレード34によって規制され、感光体11上には常に一定のトナーが現像ローラ14から供給される。このようなトナー供給手段30は、図3の各現像ローラ14Y,14M,14C,14Bにも設けられているが、図面が複雑になるので省略してある。
【0031】
(実施例1)
ポリオール成分として、ポリテトラメチレングリコール(保工ケ谷化学製、PTMG1000SN、商品名)98部に導電性付与剤としてのケッチンブラック2部を混練し、前記ポリオール50部に、低分子量の芳香族アミンとして、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(イハラケミカル工業製、MOCA、商品名)を50部を混合し、120℃で溶解脱水し、触媒として東ソー製、TEDA33LV(商品名)を0.1部添加した。また3官能基を有する脂肪族イソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート変成体(住友バイエルウレタン製、スミジュールN3500、商品名)と、2官能基を有する脂肪族イソシアネートとして、イソホロンジイソシアネート(住友バイエルウレタン製、デスモジュールI、商品名)とを35:65の割合でブレンドし、このブレンドしたイソシアネートを、前記芳香族アミンを添加したポリオールに対し、ポリオール中の活性水素のモル数[H*]がイソシアネート中のイソシアネート基のモル数[NCO]に対し、0.95になるように添加して芯体層用ポリウレタン原液とした。
【0032】
一方、導電性カーボンを分散させ、硬化後の硬度が50Aとなるポリウレタン原液を弾性層用ポリウレタン原液とし、120℃に保温した金型に弾性層用ポリウレタン原液を所定量注入し、金型を30分回転し、金型内面上に弾性層用ポリウレタン原液を半硬化し、この上に芯体層用ポリウレタン原液を所定量注入し、30分150℃に加熱しながら回転し、弾性層と芯体層とを一体的に硬化させ、脱型後110℃で12時間アフターキュアして2層構造の電子写真装置用ベルトを得た。
【0033】
(実施例2,3)
3官能基を有する脂肪族イソシアネート(N3500)と2官能基を有する脂肪族イソシアネート(デスモジュールI)との配合割合を50:50および20:80にした以外は実施例1と同様にして、2層構造の電子写真装置用ベルトを得た。
【0034】
(実施例4,5)
ポリテトラメチレングリコール(PTMG1000SN)と3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)との配合割合を70:30および30:70にした以外は実施例と同様にして、2層構造の電子写真装置用ベルトを得た。
【0035】
(比較例1,2)
ポリテトラメチレングリコール(PTMG1000SN)と3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)との配合割合を80:20および20:80にした以外は実施例と同様にして、2層構造の電子写真装置用ベルトを得た。
【0036】
(比較例3,4)
3官能基を有する脂肪族イソシアネート(N3500)と2官能基を有する脂肪族イソシアネート(デスモジュールI)との配合割合を60:40および10:90にした以外は実施例1と同様にして、2層構造の電子写真装置用ベルトを得た。
【0037】
(比較例5)
低分子量芳香族アミン(MOCA)を脂肪族のアミンであるジエタノールアミンにした以外は実施例1と同様にして、2層構造の電子写真装置用ベルトを得た。
【0038】
(比較例6)
2官能基および3官能基を有する脂肪族イソシアネートの代りに芳香族イソシアネートとして4,4′ジフェニルメタンジイソシアネートにした以外は実施例1と同様にして、2層構造の電子写真装置用ベルトを得た。
【0039】
前記実施例および比較例によって得られた電子写真装置用ベルトの成形性、弾性率およびこれを図3に示す中間転写ベルトとして用いた場合のベルト性能を表1および表2に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0004209055
【0041】
【表2】
Figure 0004209055
【0042】
表1の結果から本発明の電子写真装置用ベルトは、成形性がよく、弾性率も1000MPA以上と高く、ベルトは使用中に伸びることはない。これに対し、比較例1に示すベルトは、弾性率が低く使用中にベルトが伸び、画像にずれが生じ、比較例2,3に示すベルトは、弾性率が高すぎて使用中に芯体層に割れが発生した。比較例4は、初期は良好な画像が得られたが、1000枚走行後にベルトに伸びが発生し、画像ずれが生じた。比較例5,6は、アミンを含むポリオール成分とイソシアネート成分との2液を混合した状態で硬化したりゲル化したりしてベルトに成形できなかった。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電子写真装置用ベルトは、弾性層および芯体層を含む少なくとも2層構造であり、芯体層がポリオール、低分子量の芳香族アミン、2官能性脂肪族イソシアネート、および3官能脂肪族イソシアネートから形成されるポリウレタンによって構成される。これによって1000MPA以上の高弾性率であって使用中に割れを生ぜず、撚り糸を使わないので、蛇行の少ない高精度で耐久性のあるベルトが得られる。
【0044】
また本発明のベルトは、電子写真装置用の中間転写ベルトおよび転写搬送ベルトに好適に用いられる。
【0045】
また本発明の電子写真装置用ベルトは、金型の内面に半硬化した弾性層上に芯体層用ポリウレタン原液を注入し、一体的に遠心硬化形成して製造されるので、接着剤を使う必要がなく、均一な厚さのベルトが容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の電子写真装置用ベルト1の側面図である。
【図2】本発明の実施の他の形態の電子写真装置用ベルト1aの側面図である。
【図3】本発明の電子写真装置用ベルトを中間転写ベルト16に用いた電子写真装置の感光体11周辺の側面図である。
【図4】本発明の電子写真装置用ベルトを転写搬送ベルト24に用いた電子写真装置の感光体11周辺の側面図である。
【符号の説明】
1,1a 電子写真装置用ベルト
2 芯体層
3 弾性層
4 表面層
11 感光体
12 帯電ローラ
14,14Y,14M,14C,14B 現像ローラ
15,21 転写ローラ
16 中間転写ベルト
20,23 クリーニングブレード
22 紙(シート体)
24 転写搬送ベルト
25 加熱ローラ
26 加圧ローラ

Claims (7)

  1. 芯体層と弾性層とを含む少なくとも2層構造から成る電子写真装置用ベルトにおいて、
    芯体層がポリオール、低分子量の芳香族アミン、2官能性脂肪族イソシアネート、および3官能脂肪族イソシアネートから形成されるポリウレタンから成ることを特徴とする電子写真装置用ベルト。
  2. 前記ポリオールと低分子量の芳香族アミンとの混合比率が重量比で70:30〜30:70であり、かつ2官能性脂肪族イソシアネートと3官能性脂肪族イソシアネートとの混合比率が重量比で50:50〜80:20であることを特徴とする請求項1記載の電子写真装置用ベルト。
  3. 前記3官能性脂肪族イソシアネートがヘキサンジイソシアネートの変成体であることを特徴とする請求項2記載の電子写真装置用ベルト。
  4. 前記弾性層の硬度が30A〜95Aのポリウレタンであることを特徴とする請求項1記載の電子写真装置用ベルト。
  5. 感光体上のトナー像が転写され、さらに転写体に転写する中間転写ベルトであることを特徴とする請求項1記載の電子写真装置用ベルト。
  6. 感光体上のトナー像をシート体上に転写し、シート体を搬送する転写搬送ベルトであることを特徴とする請求項1記載の電子写真装置用ベルト。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の電子写真装置用ベルトの製造方法であって、
    弾性層を構成する樹脂原液を金型に注入し、金型を加熱しながら回転して弾性層の膜を金型の内面に半硬化形成し、芯体層を構成するポリオール、低分子量の芳香族アミン、2官能性脂肪族イソシアネート、および3官能性脂肪族イソシアネートからなるポリウレタンを形成可能なポリウレタン原液を弾性層上に注型し、弾性層と芯体層とを一体的に遠心硬化形成することを特徴とする電子写真装置用ベルトの製造方法。
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