JP4208704B2 - 銅粉末及びその製造方法並びにそれを配合した流動性組成物、それを用いた電極 - Google Patents

銅粉末及びその製造方法並びにそれを配合した流動性組成物、それを用いた電極 Download PDF

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Description

本発明は、耐酸化性に優れた銅粉末及びその製造方法、並びに銅粉末を配合した流動性組成物、更には銅粉末を用いて形成した電極に関する。
銅粉末は良好な電気伝導性を有する廉価な材料であり、コンデンサー等の外部電極、プリント配線板の回路等の電極部材や、各種電気的接点部材などの電気的導通を確保するための材料として幅広く用いられている。また、近年、積層セラミックスコンデンサーの内部電極にも用いられ始めている。積層セラミックスコンデンサーは、電解コンデンサー、フィルムコンデンサー等他の形式のコンデンサーと比較して、大容量が得られ易く、実装性に優れ、安全性・安定性が高いので、急速に普及している。最近の電子機器の小型化に伴い、積層セラミックスコンデンサーも小型化する方向にあるが、大容量を維持するには、セラミックスシートの積層数を減らさずに小型化する必要があり、強度等の点でシートの薄層化には限界があるため、パラジウム、ニッケルや銅などの微細な金属粒子を用い内部電極を薄層化することで、積層セラミックスコンデンサーの小型化を実現している。
このような分野では、一般的に、金属粒子をエポキシ樹脂、フェノール樹脂などのバインダーと混合してペースト化あるいは塗料化し、この金属ペースト・塗料を、例えば、プリント配線板であれば、基板にスクリーン印刷した後、積層セラミックスコンデンサーであれば、薄層のセラミックスシート上に塗布し、シートを積層した後、それぞれ加熱焼成して電気回路、電極等を形成している。電気的導通を確保するには、用いる金属粒子に金属酸化物ができる限り含まれないものが良いが、銅粉末は非常に酸化され易く、加熱焼成を窒素ガス等の不活性ガスを用いて非酸化性雰囲気下で行っても、銅粒子表面の酸化を十分に防げず、所望の性能の電極等が得られない。
このため、耐酸化性に優れた銅粉末が求められており、例えば、水溶性の有機溶媒中で、銅粉、アルコキシシラン、水を反応させてアルコキシシランの加水分解生成物を生成させ、得られた懸濁液にゲル化剤を添加して銅粉の粒子表面にSiOゲルコーティング膜を被着させる技術が提案されている(特許文献1参照)。また一方、金属銅微粒子が液中に分散しているスラリーに、珪酸のアルカリ金属塩等を含む水溶液を添加し、次いで酸もしくはアルカリでpHを調整して、該水溶性塩から誘導される金属酸化物や複合酸化物を銅微粒子表面に固着させて、熱収縮特定を改善する技術が提案されている(特許文献2参照)。更には、シリコーンオイルと硫黄化合物とで銅粒子を処理する技術も提案されている(特許文献3)。
特開2003−16832号公報 特開2000−345201号公報 特願2003−292861号
銅粒子の表面に珪素酸化物等を被覆することにより、銅粒子と大気中の酸素との接触はある程度回避され、銅粒子の耐酸化性は改善されるものの、その効果は十分ではなく更なる改善が求められている。即ち、特許文献1記載の技術では、銅粒子の表面にSiOゲルコーティング膜を形成させるが、平均粒子径が1〜10μm程度の比較的大きい銅粒子の耐酸化性は向上するものの、微細電極に用いられる平均粒子径が1μm以下の微粒子に対しては十分な膜形成ができないためその効果が十分ではない。一方、特許文献2記載の技術では、熱収縮特性を改善し、積層セラミックスコンデンサー製造時に生じるデラミネーションやクラックは抑制されるものの、耐酸化性の効果は不十分であり、そのため、銅粒子として予め表面を酸化処理したものを用いているが、それでも所望の耐酸化性は得られていない。また、特許文献3記載の技術は、500℃程度の高温度下では優れた耐酸化性を示すが、200℃未満の比較的低い温度から酸化が始まるので、電極の種類や製法によっては適当ではなかった。そこで、本発明は、より一層耐酸化性に優れ、しかも導電性に優れた銅粉末を提供するものである。
本発明者は、銅粒子の耐酸化性をより改善するために、銅粒子全面に緻密な珪素酸化物の被覆層を均質に形成させる必要があると考え、鋭意研究を重ねた結果、珪素酸化物の被覆工程において硫黄化合物を存在させると、その銅粒子の表面に珪素酸化物の被覆が形成され易く、耐酸化性が改善できることなどを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、
(1)酸チオール類からなる硫黄化合物を被覆した銅粒子の表面に、珪素酸化物被覆したことを特徴とする銅粉末、(2)酸チオール類からなる硫黄化合物と銅粒子の存在下、加水分解性珪素化合物を加水分解して、前記の硫黄化合物を被覆した銅粒子の表面に、珪素酸化物被覆することを特徴とする銅粉末の製造方法、である。
また、本発明は、前記銅粉末を配合してなる流動性組成物であり、更に前記銅粉末を用いて形成した電極である。

本発明は耐酸化性に優れた銅粉末であって、銅粒子の表面を硫黄化合物及び珪素酸化物を併用して被覆することで、珪素酸化物の被覆が緻密なものになり易く、また、銅粒子全面に均一な被覆層が形成され易く、銅粒子の耐酸化性をより一層改善できると考えられる。このため、比表面積が大きい微細な銅粒子にも効果が高く、コンデンサー等の外部電極や内部電極、プリント配線板の回路等の電極部材や、各種電気的接点部材などの電気的導通を確保するための材料として幅広く用いることができる。特に、コンデンサー等の外部電極や内部電極、プリント配線板の回路等の電極部材に適用すると、薄膜で高密度の電極が得られる。また、珪素酸化物としてアルコキシシランの加水分解生成物を用いると、バインダー樹脂や溶媒との親和性を改良する効果もあり、分散が容易で、少量のバインダー樹脂、溶媒でペースト化や塗料化が容易にできる。
本発明は、銅粒子の表面を硫黄化合物と珪素酸化物で被覆した銅粉末である。一般的に、珪素酸化物は銅粒子の表面に被覆し難いと言われ、このため、珪素酸化物では緻密な被覆層が得られず、十分な耐酸化性が得られなかったと考えられる。一方の硫黄化合物は銅粒子に被覆し易いものであり、本発明では、おそらくは、銅粒子の表面に存在する硫黄化合物を介して、緻密な珪素酸化物の被覆層が形成されるのではないかと推測される。金属銅が酸化されるとCuOとなり重量が増加するので、非酸化性雰囲気下60℃の温度で10時間加熱後の重量に対し、重量の増加率が0.5%となる温度を耐酸化性の指標に用いると、本発明の銅粉末ではこの温度が250℃以上300℃未満となり、比較的低温度の加熱焼成ではほとんど酸化しない。
本発明で被覆とは、硫黄化合物や珪素酸化物が何らかの形態で銅粒子の表面に付着している状態を言い、具体的には硫黄化合物や珪素酸化物が銅粒子の表面と化学的に反応し結合した状態、銅粒子の表面に物理的に吸着した状態、これらが複合した状態、あるいは、銅粒子の表面に硫黄化合物が付着し、その硫黄化合物と珪素酸化物が化学的に結合したり、物理的に吸着した状態などを含める。好ましい被覆形態は、銅粒子の表面に硫黄化合物の吸着層が形成され、その上に珪素酸化物の被覆層を形成させたものであり、珪素酸化物の被覆層がより緻密なものとなる。被覆状態は、電子顕微鏡観察の他、例えば、XPSやオージェ分光法などにより推認できる。被覆層の厚みには特に制限はなく、通常、約1〜100nm程度、好ましくは1〜50nm、より好ましくは1〜25nm、更に好ましくは2〜15nmである。
本発明において珪素酸化物とは、珪素の酸化物、珪素の含水酸化物、珪素の水酸化物を包含する化合物であり、アルコキシシラン、クロロシラン等の珪素化合物の加水分解生成物、あるいは水ガラス等の珪酸塩の中和加水分解生成物などが挙げられ、シリコーンオイルは含まない。特に、アルコキシシランの加水分解生成物が、より緻密な膜を形成できるため好ましい。珪素酸化物の被覆層には、本発明の効果が損なわれない範囲で、未反応の加水分解性珪素化合物のモノマー、オリゴマーや、水ガラスのアルカリ成分などが含まれていても良い。珪素酸化物の被覆量は、銅粒子に対し、SiO換算で5〜20重量%の範囲であれば優れた耐酸化性が得られるので好ましく、6〜15重量%の範囲が更に好ましい。
硫黄化合物としては、メルカプト基(−SH)を持つ有機化合物RSH(Rはアルキル基などの炭化水素基)であるチオール類、チオグリコール類、チオアミド類、ジチオール類、チオール酸(チオン酸)類及びその誘導体の他に、チオン類、ポリチオール類、チオ炭酸類、チオ尿素類、硫化水素等の硫黄化合物及びそれらの誘導体等を用いることができ、これらを1種または2種以上を用いても良い。具体的には、チオール類としては、例えば、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ酢酸等の酸チオール類、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、ドデカンチオール、ヘキサンチオール、アリルメルカプタン、ジメチルメルカプタン、メルカプトエタノール、アミノエチルメルカプタン、チオジエチルアミン、システイン等の脂肪族チオール類、シクロヘキシルチオール等の脂環式チオール類、チオフェノール等の芳香族チオール類等が、チオグリコール類としては、例えば、チオジエチレングリコール、チオジグリコール酸、チオグリコール酸メチル、エチレンチオグリコール等が、チオアミド類としては、例えば、チオホルムアミド等が挙げられる。その中でも、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ酢酸等の酸チオール類などの末端に水酸基を有する硫黄化合物が耐酸化性が一層改善されるため好ましい。硫黄化合物の含有量は適宜設定することができ、少なくとも、銅1000重量部に対し0.5〜50重量部の範囲に設定するとその効果が得られ易いので好ましく、1〜20重量部の範囲が更に好ましい。
銅粒子の形状は球状、板状、フレーク状、角形状などあらゆる形状のものであっても良く、優れた充填性を有するほぼ真球の球状粒子であるのが好ましい。また、銅粒子の大きさはどのようなものであっても良く、平均粒子径として10μm以下であればペースト、インキ、塗料に用いられ易い。特に、0.005〜1μmの範囲であると、欠陥がほとんどない高密度の電極が得られ易く、しかも塗料等への分散性に優れているので、好ましい。より好ましい範囲は、0.05〜1.0μmであり、更に好ましい範囲は0.1〜1.0μmであり、最も好ましい範囲は0.2〜1.0μmである。平均粒子径は電子顕微鏡法により測定した累積50%径で表される。銅の粒子形状は電子顕微鏡で観察される。
次に、本発明は、銅粒子の表面を硫黄化合物と珪素酸化物で被覆した銅粉末の製造方法であって、硫黄化合物と銅粒子の存在下、加水分解性珪素化合物を加水分解して、銅粒子の表面を硫黄化合物と珪素酸化物とで被覆する。ここで加水分解とは、加水分解性化合物と水とを反応させる通常の加水分解の他に、中和加水分解、加熱加水分解を包含する反応を言う。具体的には、銅粒子を水媒液またはアルコール類等の有機系媒液に分散させた懸濁液の状態とし、その懸濁液と珪素化合物を混合し、常法により珪素化合物を加水分解あるいは中和して、銅粒子の表面に珪素酸化物を被覆する際に、硫黄化合物を存在させる。硫黄化合物は、銅粒子の懸濁液中に予め存在させておいても良く、珪素化合物を含む溶液に添加し存在させることもでき、あるいは、珪素化合物の加水分解あるいは中和の際に別に添加し存在させることができる。好ましい形態は、予め銅粒子の表面に硫黄化合物を被覆させて存在させておくと、珪素酸化物の被覆層がより緻密なものとなる。硫黄化合物は銅粒子に吸着し易いので、銅粒子を製造する工程で硫黄化合物を添加したり、珪素化合物との混合前に予め懸濁液に添加するだけでも、銅粒子の表面に硫黄化合物の吸着層が形成される。
硫黄化合物としては、前記の硫黄化合物を用いることができ、例えば、メルカプト基(−SH)を持つ有機化合物RSH(Rはアルキル基などの炭化水素基)であるチオール類、チオグリコール類、チオアミド類、ジチオール類、チオール酸(チオン酸)類及びその誘導体の他に、チオン類、ポリチオール類、チオ炭酸類、チオ尿素類、硫化水素等の硫黄化合物及びそれらの誘導体等を用いることができ、これらを1種または2種以上を用いても良い。中でも、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ酢酸等の酸チオール類などの末端に水酸基を有する硫黄化合物を用いると、緻密な珪素酸化物の被覆層が得られ易いので好ましい。
加水分解性珪素化合物としては、アルコキシ基、ハロゲン基などの加水分解性基を有する珪素化合物、水ガラス等の珪酸塩などを用いることができる。中でもアルコキシシランは加水分解反応を制御し易いので好ましい。アルコキシシランは、化学式:R'4−nSi(OR)(式中、R、R'は同種または異種のアルキル基、nは1〜4の整数)で表される化合物や、それを部分縮合させたオリゴマーを包含する化合物である。前記化学式で表されるアルコキシシランは、反応性を有するアルコキシ基の数が多い、例えばnが4のテトラアルコキシシランが好ましく、Rの分子量が小さい方が加水分解が進み易いので、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等が更に好ましい。また、オリゴマーを用いると、モノマーに比べ加水分解・縮重合の速度制御や取扱いが容易であるため好ましく、平均重合度が3〜10程度のものがより好ましい。珪素化合物はそのままでも用いることができ、水やアルコール等の媒液に適宜溶解して用いることもできる。珪素化合物と銅粒子の懸濁液との混合は、懸濁液に珪素化合物を添加し混合するなど通常の方法により行うことができ、混合後任意の時間熟成しても良い。
前記の硫黄化合物と銅粒子の存在下、加水分解性珪素化合物を加水分解する際に、更に保護コロイドを存在させた状態で、加水分解を行うと、保護コロイドには銅粒子同士の凝集を抑制する効果があり、銅粒子が分散した状態で珪素酸化物を被覆できるため、個々の銅粒子に均質に被覆されるので、より一層緻密な被覆層が得られ易くなるため好ましい。保護コロイドとしては公知のものを用いることができ、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、カゼイン酸ソーダ、カゼイン酸アンモニウム等のタンパク質系、デンプン、デキストリン、寒天、アルギン酸ソーダ等の天然高分子や、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース系、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル系、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸アンモニウム等のアクリル酸系、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ポリエチレングリコール等の合成高分子、クエン酸等の多価カルボン酸、アニリンまたはそれらの誘導体等が挙げられ、これらを1種または2種以上を用いても良い。保護コロイドは、銅粒子の分散安定化剤として作用するものであり、その使用量は銅100重量部に対し1〜100重量部の範囲にすると、銅粒子が分散安定化し易いので好ましく、2〜50重量部の範囲が更に好ましい。
また、予め硫黄化合物を被覆した銅粒子を用いるのであれば、この銅粒子を含むアルカリ性水系懸濁液と加水分解性珪素化合物とを混合して、加水分解性珪素化合物を加水分解することが好ましい。硫黄化合物を被覆した銅粒子を懸濁したアルカリ性水系懸濁液は、媒液に水または水とアルコール等の親水性有機媒液との混合物を用い、水系懸濁液のpHを好ましくは8〜13の範囲、より好ましくは9〜12の範囲とする。水系懸濁液がアルカリ性であると、前記加水分解生成物の縮重合が進行し、被覆層を形成し易いので好ましい。pH調整に用いる塩基性物質としては種々のものを用いることができ、特に、アンモニウム化合物やアミン類を用いると、洗浄によって除去し易く、洗浄後に銅粒子に残留しても容易に熱分解するので、電極にした場合に導電性を阻害し難いので好ましい。アンモニウム化合物としは、例えば、アンモニア、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等が、アミン類としては、例えば、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等の第1級アミン類、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の第2級アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の第3級アミン類や、2−(ジメチルアミノ)エタノール、2−(ジエチルアミノ)エタノール、2−アミノエタノール、ジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンなどが挙げられ、これらを1種用いても、2種以上を混合して用いても良い。このようなアルカリ性水系懸濁液に前記の加水分解性珪素化合物を混合すると水と反応して加水分解し、珪素酸化物の被覆が形成される。
本発明で用いる銅粒子は、公知の方法で得られたものを用いることができ、例えば、(a)アトマイズ法等の気相で銅化合物を還元反応する方法、(b)湿式還元法の液相で銅化合物を還元する方法等が挙げられる。中でも、特別な設備を要しない(b)の方法が工業的に有利である。
湿式法を適用する場合は、硫黄化合物の存在下で還元反応を行うと、銅粒子が生成すると同時に、銅粒子の表面に硫黄化合物を被覆できるので好ましい。本発明においては、硫黄化合物の存在下、銅化合物と還元剤とを反応させて、硫黄化合物を被覆した銅粒子を得る第1の工程、得られた銅粒子の存在下、加水分解性珪素化合物を加水分解する第2の工程からなる方法を適用できる。具体的には、銅化合物を水またはアルコール類等の有機系媒液に溶解し、次いで、還元剤と混合して還元反応を行う際に硫黄化合物を存在させる。硫黄化合物は、銅化合物溶液あるいは還元剤に添加しても良く、還元反応中に硫黄化合物を別途添加しても良い。硫黄化合物の使用量は適宜設定することができ、少なくとも、銅化合物1000重量部に対し0.5〜50重量部の範囲に設定するとその効果が得られ易いので好ましく、1〜20重量部の範囲が更に好ましい。
第1の工程で使用する硫黄化合物は、前記の硫黄化合物を用いることができ、例えば、メルカプト基(−SH)を持つ有機化合物RSH(Rはアルキル基などの炭化水素基)であるチオール類、チオグリコール類、チオアミド類、ジチオール類、チオール酸(チオン酸)類及びその誘導体の他に、チオン類、ポリチオール類、チオ炭酸類、チオ尿素類、硫化水素等の硫黄化合物及びそれらの誘導体等を用いることができ、これらを1種または2種以上を用いても良い。中でも、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ酢酸等の酸チオール類などの末端に水酸基を有する硫黄化合物を用いると、第2の工程で緻密な珪素酸化物の被覆層が得られ易いので好ましい。硫黄化合物の混合量は適宜設定することができ、少なくとも、銅1000重量部に対し0.5〜50重量部の範囲に設定するとその効果が得られ易いので好ましく、1〜20重量部の範囲が更に好ましい。
銅化合物としては、銅酸化物、塩化銅、塩素酸銅、臭化銅、ヨウ化銅、硫酸銅、硝酸銅、炭酸銅、炭酸水酸化銅、テトラアンミン銅硫酸塩、テトラシアノ銅酸カリウム等やそれらの水和物の無機銅化合物、蟻酸銅、酢酸銅、シュウ酸銅等やそれらの水和物の有機銅化合物を用いることができ、中でも銅酸化物が好ましい。尚、本発明では銅酸化物を、通常の銅の酸化物の他に、銅の含水酸化物、銅の水酸化物を包含する意味で用いており、銅の酸化物としては亜酸化銅(または酸化第一銅)、酸化銅(または酸化第二銅)等を用いることができる。
また、還元剤としては公知のものを用いることができ、例えば、ヒドラジンや、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジン等のヒドラジン化合物等のヒドラジン系還元剤、水素化ホウ素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、次亜硝酸ナトリウム、亜リン酸及び亜リン酸ナトリウム等のその金属塩、次亜リン酸及び次亜リン酸ナトリウム等のその金属塩、アルデヒド類、アルコール類、アミン類、糖類等が挙げられ、これらを1種または2種以上を用いても良い。特に、ヒドラジン系還元剤は還元力が強く好ましい。還元剤の使用量は、銅化合物から銅粒子を生成できる量であれば適宜設定することができ、銅化合物中に含まれる銅1モルに対し0.2〜5モルの範囲にあるのが好ましい。還元反応温度は10℃〜用いた媒液の沸点の範囲であれば反応が進み易いので好ましく、40〜95℃の範囲であれば更に好ましい。
また、第1の工程の還元反応においては、塩基性物質を添加して、好ましくはpHを8〜13の範囲、より好ましくは9〜12の範囲に調整してから還元反応を行っても良く、予めpH調整を行っておくと、粒子形状が整い粒度分布が均一な銅粒子が得られ易いので好ましい。pH調整に用いる塩基性物質としては種々のものを用いることができ、特に、前記のアンモニウム化合物や、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、アルカノールアミン等のアミン類を用いると、容易に熱分解するので好ましい。これらの塩基性物質は、1種用いても、2種以上を混合して用いても良い。
更に、第1の工程の還元反応においては、保護コロイドを存在させると、生成した銅粒子の凝集が抑制されるので、より好ましい。保護コロイドとしては公知のものを用いることができ、例えば、前記の天然高分子、合成高分子、多価カルボン酸、アニリンまたはそれらの誘導体等が挙げられ、これらを1種または2種以上を用いても良い。その使用量は銅化合物100重量部に対し1〜100重量部の範囲にすると、生成した銅粒子が分散安定化し易いので好ましく、2〜50重量部の範囲が更に好ましい。第1の工程の後、必要に応じて適宜、ろ別、洗浄、乾燥を行っても良く、第1の工程の後そのまま、第2の工程に進んでも良い。
次いで、第2の工程において、硫黄化合物を被覆した銅粒子を水媒液またはアルコール類等の有機系媒液に分散させた懸濁液と、前記の加水分解性珪素化合物とを混合して、この化合物を加水分解し、銅粒子の表面を更に珪素酸化物で被覆する。第2の工程の好ましい形態は、加水分解性珪素化合物の加水分解を前記の保護コロイドの存在下で行うことであり、銅粒子の凝集が抑制される。第2の工程で用いる保護コロイドは、第1の工程で用いたものと同じであっても良いし、異なるものであっても良く、第1の工程で用いたものを洗浄等で除くことなく引き続き第2の工程で用いることができる。
また、第2の工程の好ましい形態は、硫黄化合物を被覆した銅粒子をアルカリ性媒液に分散させたアルカリ性水系懸濁液を用い、加水分解性珪素化合物を加水分解するもので、加水分解生成物の縮重合が進行し、被覆層を形成し易い。このアルカリ性水系懸濁液は、媒液に水または水とアルコール等の親水性有機媒液との混合物を用い、水系懸濁液のpHを好ましくは8〜13の範囲、より好ましくは9〜12の範囲とする。pH調整に用いる塩基性物質としては種々のものを用いることができ、特に、前記のアンモニウム化合物や、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、アルカノールアミン等のアミン類を用いると、容易に熱分解するので好ましい。これらの塩基性物質は、1種用いても、2種以上を混合して用いても良い。このようなアルカリ性水系懸濁液に前記の加水分解性珪素化合物を混合すると水と反応して加水分解し、珪素酸化物の被覆が形成される。
また、硫黄化合物を被覆した銅粒子を含有したアルカリ性水系懸濁液に前記の保護コロイドを存在させると、加水分解性珪素化合物の加水分解・縮重合を制御でき、更に緻密な被覆層が形成され易いので、より好ましい。アルコキシシランなどの加水分解性珪素化合物はアルカリ性の領域で加水分解し易く、得られた加水分解生成物と銅粒子が表面に有する水酸基との縮重合が進み、銅粒子と強固に結合する。しかし、アルカリ性下では前記加水分解生成物同士の縮重合も進み、粒子表面とは別相でポリシロキサンが形成されるので、被覆層が嵩高く緻密になり難いのではないかと推測される。そこで、保護コロイドを存在させると、加水分解生成物の縮重合を制御する働きをし、前記加水分解生成物が銅粒子の表面と結合してからポリマー化するので、緻密なポリシロキサンの被覆層が得られ易く、耐酸化性が向上すると考えられる。また、保護コロイドには銅粒子同士の凝集を抑制する効果もあると考えられ、銅粒子が分散した状態で加水分解性珪素化合物の加水分解生成物を表面に被覆できるため、個々の銅粒子に均質に縮重合物が被覆されるので、より一層緻密な被覆層が得られ易くなると考えられる。
以上のようにして銅粒子を得た後、適宜、ろ別、洗浄、乾燥を行い、必要に応じて粉砕する。乾燥は銅粒子が酸化し難いように、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等の非酸化性ガス(不活性ガス)の雰囲気下で行うのが好ましい。
本発明の銅粉末は、必要に応じて溶媒あるいはバインダー樹脂と混合して、銅ペースト、銅インキあるいは銅塗料(銅インク)などの流動性を有する組成物にして用いられる。溶媒は用途に応じて適宜選択することができ、例えば、比較的高沸点の非極性溶剤あるいは低極性溶剤、具体的には、テルピネオール、ミネラルスピリット、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン等を用いることができる。また、バインダー樹脂も用途に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、オリゴエステルアクリレート樹脂、キシレン樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができ、フェノール樹脂、エポキシ樹脂は、基板との密着性が良好であるので、樹脂成分としてより好ましいものである。溶媒、バインダー樹脂の配合量は用途に応じて適宜設定することができ、例えば、銅粉末100重量部に対して、溶媒は1〜500重量部程度、バインダー樹脂は1〜50重量部程度とすることができる。このような流動性組成物には、粘度調整剤等の流動性調整剤やガラスなどの各種添加剤を配合しても良い。
このような流動性組成物は、通常の方法により基板に塗布後、加熱焼成して、積層セラミックスコンデンサーの内部電極、プリント配線基板の回路等や、その他の電極を製造するのに用いることができる。本発明の銅粉末は耐酸化性に優れているので、これを用いて製造した前記の電極は電気特性の優れたものとなる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
実施例1
銅化合物として工業用酸化銅(N−120:エヌシーテック社製)32g、硫黄化合物として3−メルカプトプロピオン酸0.5g、保護コロイドとしてポリビニルアルコール(平均重合度1000〜1500)3g、還元剤としてヒドラジン一水和物(80%)15.65gを、室温下、純水400ミリリットルに添加した後、2−(ジメチルアミノ)エタノールでpHを10に調整した。その後、40分かけて80℃の温度に昇温し、80℃で2時間還元反応させ、3−メルカプトプロピオン酸が被覆した銅粒子を媒液中に生成させた。次いで、この媒液の温度を80℃に保持しながら、テトラエトキシシラン8.9g(銅粒子に対しSiOとして10重量%に相当)をエタノール100ミリリットルに溶解した処理液を30分間で添加し、2時間熟成させた。熟成後、濾液の電気伝導度が100μS/cm以下になるまで水洗してから銅粒子をろ別し、乾燥窒素ガスの雰囲気下で60℃の温度で10時間乾燥して本発明の銅粉末(試料A)を得た。
実施例2
テトラエトキシシランに替えてテトラエトキシシランのオリゴマー(エチルシリケート40:コルコート社製、平均重合度=5)6.4g(銅粒子に対しSiOとして10重量%に相当)を用いたこと以外は実施例1と同様にして本発明の銅粉末(試料B)を得た。
実施例3
テトラエトキシシランの使用量を13.4g(銅粒子に対しSiOとして15重量%に相当)に替えたこと以外は実施例1と同様にして本発明の銅粉末(試料C)を得た。
実施例4
エチルシリケート40の使用量を9.6g(銅粒子に対しSiOとして15重量%に相当)に替えたこと以外は実施例2と同様にして本発明の銅粉末(試料D)を得た。
実施例5
3−メルカプトプロピオン酸に替えてメルカプト酢酸を用い、ポリビニルアルコールの使用量を2g、テトラエトキシシランの使用量を5.3g(銅粒子に対しSiOとして6重量%に相当)に替えたこと以外は実施例1と同様にして本発明の銅粉末(試料E)を得た。
実施例6
テトラエトキシシランに替えてテトラエトキシシランのオリゴマー(エチルシリケート40:コルコート社製、平均重合度=5)3.8g(銅粒子に対しSiOとして6重量%に相当)を用いたこと以外は実施例5と同様にして本発明の銅粉末(試料F)を得た。
比較例1
テトラエトキシシランを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして銅粉末(試料G)を得た。
比較例2
テトラエトキシシランを用いなかったこと以外は実施例5と同様にして銅粉末(試料H)を得た。
比較例3
銅化合物として工業用酸化銅(N−120:エヌシーテック社製)32g、保護コロイドとしてポリビニルアルコール(平均重合度1000〜1500)3g、還元剤としてヒドラジン一水和物(80%)15.65gを、室温下、純水400ミリリットルに添加した後、2−(ジメチルアミノ)エタノールでpHを10に調整した。その後、40分かけて80℃の温度に昇温し、80℃で2時間還元反応させ、実質的に粒子表面に硫黄化合物が処理されていない銅粒子を媒液中に生成させた。次いで、濾液の電気伝導度が100μS/cm以下になるまで水洗し、保護コロイド及びその他の塩類を除去してから銅粒子をろ別し、銅粒子の湿ケーキを得た。この湿ケーキを400ミリリットルの純水に分散したところ、pHが6.4の銅粒子の懸濁液が得られた。この懸濁液の温度を80℃に保持しながら、テトラエトキシシラン8.9g(銅粒子に対しSiOとして10重量%に相当)をエタノール100ミリリットルに溶解した処理液を30分間で添加し、2時間熟成させた。その後は実施例1と同様に、水洗、ろ別、乾燥して銅粉末(試料I)を得た。
評価1:平均粒子径の測定
実施例1〜6、比較例1〜3で得られた試料A〜Iに含まれる銅粒子の50%累積平均粒子径を、電子顕微鏡法により測定した。結果を表1に示す。
評価2:耐酸化性の評価
実施例1〜6、比較例1〜3で得られた試料A〜I10gを、窒素ガス雰囲気下60℃の温度で10時間加熱した後、TAS−200型熱天秤(リガク社製、昇温速度5℃/分)を用いて重量増加率が0.5%になる温度を測定し、これを酸化開始温度とした。また、前記の加熱後の試料10gを、更に酸化性空気雰囲気下150℃、200℃、300℃、400℃の温度で、それぞれ20分間加熱焼成した後の重量を測定し、重量増加率を算出した。結果を表1に示す。酸化開始温度が高く、重量増加が少ない程、耐酸化性が優れていることを示しており、本発明の銅粉末は耐酸化性が優れていることが判る。特に、本発明の銅粉末は、酸化開始温度が250℃以上300℃未満であり、良好である。
Figure 0004208704
本発明の実施例で得られた銅粉末を用いて、溶媒、バインダー樹脂と混合して、銅ペースト、銅インキあるいは銅塗料(銅インク)の流動性組成物を調製し、通常の方法により基板に塗布後、加熱焼成して、電極とした。得られた電極は電気特性の優れたものとなることを確認した。
本発明は、コンデンサー等の外部電極や内部電極、プリント配線板の回路等の電極部材や、各種電気的接点部材などの電気的導通を確保するための材料として有用である。特に、本発明の銅粉末を銅ペースト、銅インキ、銅塗料(銅インク)等の流動性組成物にして、例えば、積層セラミックスコンデンサーの内部電極、プリント配線基板の回路等や、その他の電極に用いると、電気特性の優れたものが得られると期待される。

Claims (14)

  1. 酸チオール類からなる硫黄化合物を被覆した銅粒子の表面に、珪素酸化物被覆したことを特徴とする銅粉末。
  2. 珪素酸化物がアルコキシシランの加水分解生成物であることを特徴とする請求項1に記載の銅粉末。
  3. 酸チオール類からなる硫黄化合物と銅粒子の存在下、加水分解性珪素化合物を加水分解して、前記の硫黄化合物を被覆した銅粒子の表面に、珪素酸化物被覆することを特徴とする銅粉末の製造方法。
  4. 加水分解性珪素化合物としてアルコキシシランを用いることを特徴とする請求項3に記載の銅粉末の製造方法。
  5. 更に保護コロイドを存在させた状態で、加水分解性珪素化合物を加水分解することを特徴とする請求項3に記載の銅粉末の製造方法。
  6. 予め表面に酸チオール類からなる硫黄化合物を被覆した銅粒子を用いることを特徴とする請求項3に記載の銅粉末の製造方法。
  7. 酸チオール類からなる硫黄化合物を被覆した銅粒子を含むアルカリ性水系懸濁液と加水分解性珪素化合物とを混合して、加水分解性珪素化合物を加水分解することを特徴とする請求項6に記載の銅粉末の製造方法。
  8. 酸チオール類からなる硫黄化合物の存在下、銅化合物と還元剤とを反応させて、硫黄化合物を被覆した銅粒子を得る第1の工程、得られた銅粒子の存在下、加水分解性珪素化合物を加水分解して、酸チオール類からなる硫黄化合物を被覆した銅粒子の表面珪素酸化物被覆する第2の工程からなることを特徴とする銅粉末の製造方法。
  9. 第1の工程を更に保護コロイドの存在下で行うことを特徴とする請求項8に記載の銅粉末の製造方法。
  10. 第2の工程を保護コロイドの存在下で行うことを特徴とする請求項8に記載の銅粉末の製造方法。
  11. 第2の工程において、酸チオール類からなる硫黄化合物を被覆した銅粒子を含むアルカリ性水系懸濁液と加水分解性珪素化合物とを混合して、加水分解性珪素化合物を加水分解することを特徴とする請求項8に記載の銅粉末の製造方法。
  12. 加水分解性珪素化合物としてアルコキシシランを用いることを特徴とする請求項11に記載の銅粉末の製造方法。
  13. 請求項1に記載の銅粉末を配合してなることを特徴とする流動性組成物。
  14. 請求項1に記載の銅粉末を用いて形成したことを特徴とする電極。
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