JP4207201B2 - N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法、並びにその原料化合物及びその製造方法 - Google Patents

N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法、並びにその原料化合物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、医薬品の中間体として有用であるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法に関する。
特許文献1および2には、1−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジルアセチル)−4−メシルオキシピペリジンに代表される、下記一般式(4)
Figure 0004207201
(式中、Rはアルキル基を、Msはメシル基を示す)
で表されるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体は、医薬品の中でも例えば抗がん剤のSCH−66336の合成中間体として有用であることが記載されいる。しかしながら、N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法は今まで報告されていない。
N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法としては、N−アルコキシカルボニル−4−ピペリジン酢酸を4−ヒドロキシピペリジンと反応させ、1−(1−アルコキシカルボニル−4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンを得た後、これをメシルハライドでメシル化する方法が考えられる。
一般に、カルボン酸とアミンとの縮合反応では、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などの縮合剤を用いる方法やイソブチルオキシカルボニルクロリド等を用いた混合酸無水物法などが知られている。しかしながら、上記N−アルコキシカルボニル−4−ピペリジン酢酸と4−ヒドロキシピペリジンとの反応においても縮合剤を用いる方法では、縮合剤が高価であり、またアシル尿素型副生成物などの生成による収率低下やその除去操作が必要であるという問題点がある。一方、混合酸無水物法においては副反応を抑制するため−15℃程度の低温での反応が要求され、また、高度に脱水した溶媒中での反応が必要であるという問題点がある。
米国特許第6288233号明細書(第23欄) 米国特許第6307048号明細書(第25欄)
本発明の目的は、N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法、並びにその原料化合物及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、前述の課題を解決するため、N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を工業的に高収率で製造する方法について鋭意検討を重ねた結果、該化合物の原料である文献未記載のN−アラルキルピペリジン誘導体を見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明の第1は、下記一般式(1)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を、塩基の存在下にメシルハライドと反応させて、下記一般式(2)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示し、Msはメシル基を示す)
で表されるメシル体を得た後、該メシル体を水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に、下記一般式(3)
Figure 0004207201
(式中、Rはアルキル基を示す)
で表されるジカーボネートと反応させることにより、下記一般式(4)
Figure 0004207201
(式中、Rはアルキル基を、Msはメシル基を示す)
で表されるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得ることを特徴とするN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法に関する。
本発明の第2は、下記一般式(1)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を、水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に、一般式(3)
Figure 0004207201
(式中、Rはアルキル基を示す)
で表されるジカーボネートと反応させることにより、下記一般式(5)
Figure 0004207201
(式中、Rはアルキル基を示す)
で表されるアルコキシカルボニル体を得た後、該アルコキシカルボニル体を塩基の存在下にメシルハライドと反応させて、一般式(4)
Figure 0004207201
(式中、Rはアルキル基を、Msはメシル基を示す)
で表されるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得ることを特徴とするN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法に関する。
本発明の第3は、下記一般式(1)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体に関する。
本発明の第4は、下記一般式(6)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
で表されるN−アラルキルピペリドン誘導体と、下記一般式(7)
Figure 0004207201
(式中、Rはアルキル基を、Rはアルキル基又はアリール基を示す)
で表されるリン試薬とを塩基の存在下に反応させて、下記一般式(8)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を、Rはアルキル基を示す)
で表されるピペリジデン酢酸誘導体を得た後、該ピペリジデン酢酸誘導体を還元反応させて、下記一般式(9)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を、Rはアルキル基を示す)
で表されるピペリジル酢酸誘導体を得、続いて、該ピペリジル酢酸誘導体と4−ヒドロキシピペリジンとを塩基の存在下に反応させることにより、下記一般式(1)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を得ることを特徴とするN−アラルキルピペリジン誘導体の製造方法に関する。
本発明の第5は、1−(4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンに関する。
本発明の第6は、 下記一般式(1)
Figure 0004207201
(式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に反応せしめることを特徴とする1−(4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンの製造方法に関する。
本発明の化合物において、置換基を有してもよいアラルキル基は、ベンジル基、α−メチルベンジル基、p−メチルベンジル基、p−ニトロベンジル基、p−メトキシベンジル基などが挙げられる。なお、上記の置換基を有してもよい置換基とは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基などが挙げられる。
また、本発明の化合物において、アルキル基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。アリール基とはフェニル基などが挙げられる。
本発明におけるN−アラルキルピペリジン誘導体は、以下の方法により製造することができる。
まず、第1工程として、前記一般式(6)で表されるピペリドン誘導体と、前記一般式(7)で表されるリン試薬とを塩基の存在下に反応させて、前記一般式(8)で表されるピペリジデン酢酸誘導体を得る。
リン試薬としては、ジメチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル、ジフェニルホスホノ酢酸エチルなどが挙げられる。好ましくは、ジエチルホスホノ酢酸エチルである。リン試薬の使用量は、ピペリドン誘導体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜1.5倍モルである。
塩基としては、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。好ましくは、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドである。塩基の使用量は、ピペリドン誘導体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは、1〜1.2倍モルである。
反応は通常溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常−10〜30℃である。反応時間は、原料、反応温度などによって異なるが、通常1〜5時間以内に終了する。
次に、第2工程として、前記ピペリジデン酢酸誘導体を還元反応させて、前記一般式(9)で表されるピペリジル酢酸誘導体を得る。
還元反応は触媒を用いて行うことができる。触媒としては、周期律表第8族の金属を含有する触媒であれば特に制限されない。例えば、酸化白金、白金黒、白金−炭素、白金−アルミナなどの白金を含有する触媒;パラジウム黒、パラジウム−炭素、パラジウム−アルミナ、パラジウム−硫酸バリウムなどのパラジウムを含有する触媒;酸化ロジウム、ロジウム−炭素、ロジウム−アルミナなどのロジウムを含有する触媒;酸化ルテニウム、ルテニウム−炭素、ルテニウム−アルミナなどのルテニウムを含有する触媒;ラネーニッケル、還元ニッケルなどのニッケルを含有する触媒などが挙げられるが、好ましくは白金を含有する触媒、パラジウムを含有する触媒、又はロジウムを含有する触媒である。白金を含有する触媒を用いることが最も好ましい。このときの最も好ましい具体的触媒としては、白金−炭素である。触媒の使用量(金属換算)は、ピペリジデン酢酸誘導体に対して少量あれば十分であり、好ましくは0.01〜0.5質量%である。水素圧は特に制限されないが、好ましくは常圧〜1MPaである。
反応は通常溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類;酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常30〜90℃である。反応時間は、原料、反応温度などによって異なるが、通常1〜10時間以内に終了する。
続いて、第3工程として、前記ピペリジル酢酸誘導体と4−ヒドロキシピペリジンとを塩基の存在下に反応させることにより、前記一般式(1)で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を得ることができる。
4−ヒドロキシピペリジンの使用量は、ピペリジル酢酸誘導体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜1.5倍モルである。
塩基としては、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。好ましくは、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドである。塩基の使用量は、ピペリジル酢酸誘導体に対して等モル前後あれば十分であり、好ましくは、0.5〜1.5倍モルである。
反応は通常溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常50〜120℃である。反応時間は、原料、反応温度などによって異なるが、通常1〜10時間以内に終了する。
N−アラルキルピペリジン誘導体は、メシル化及びアルコキシカルボニル化を経て、N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体へと導くことができる。メシル化とアルコキシカルボニル化はどちらを先に行っても(下記の第1の方法又は第2の方法)差し支えない。
第1の方法としては、前記一般式(1)で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を、塩基の存在下にメシルハライドと反応させて、前記一般式(2)で表されるメシル体を得た後、該メシル体を水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に、前記一般式(3)で表されるジカーボネートと反応させることにより、前記一般式(4)で表されるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得ることができる。
まず、前半の工程(メシル化工程)で、N−アラルキルピペリジン誘導体を、塩基の存在下にメシルハライドと反応させて、メシル体を得る。
メシルハライドとしてはメシルクロリドなどが挙げられ、塩基としてはピリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミンなどを挙げることができる。
塩基の使用量は、メシルハライドに対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜1.5倍モルである。
メシルハライドの使用量は、N−アラルキルピペリジン誘導体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜1.5倍モルである。
反応は通常溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常−10〜20℃である。反応時間は、原料、反応温度などによって異なるが、通常1〜5時間以内に終了する。
次に、後半の工程(アルコキシカルボニル化工程)で、前記メシル体を水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に、ジカーボネートと反応させることにより、N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得ることができる。本工程により、脱アラルキル化とアルコキシカルボニル化をワンポットで行うことができる。
ジカーボネートとしては、ジメチルジカーボネート、ジエチルジカーボネート、ジプロピルジカーボネート、ジイソプロピルジカーボネート、ジブチルジカーボネート、ジイソブチルジカーボネート、ジ−tert−ブチルジカーボネート、ジ−tert−アミルジカーボネートなどを挙げることができる。ジカーボネートの使用量はメシル体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜1.5倍モル量である。
触媒としては、パラジウムを含有する触媒であれば特に制限されない。例えば、パラジウム−炭素、パラジウム−アルミナ、パラジウム−シリカ、パラジウム−硫酸バリウムなどが挙げられる。好ましくは、パラジウム−炭素である。触媒の使用量(パラジウム換算)は、メシル体に対して少量あれば十分であり、通常0.05〜1質量%である。水素圧は特に制限されないが、好ましくは常圧〜1MPaの範囲である。
反応は通常溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類;酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが通常30〜80℃である。反応時間は、原料、反応温度などによって異なるが、通常1〜8時間以内に終了する。
N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得る第2の方法としては、前記一般式(1)で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に、前記一般式(3)で表されるジカーボネートと反応させることにより、前記一般式(5)で表されるアルコキシカルボニル体を得た後、該アルコキシカルボニル体を塩基の存在下にメシルハライドと反応させて、前記一般式(4)で表されるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得ることができる。
前半の工程(アルコキシカルボニル化工程)で、N−アラルキルピペリジン誘導体を水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に、ジカーボネートと反応させることによりアルコキシカルボニル体を得る。本工程により、脱アラルキル化とアルコキシカルボニル化をワンポットで行うことができる。
ジカーボネートとしては、ジメチルジカーボネート、ジエチルジカーボネート、ジプロピルジカーボネート、ジイソプロピルジカーボネート、ジブチルジカーボネート、ジイソブチルジカーボネート、ジ−tert−ブチルジカーボネート、ジ−tert−アミルジカーボネートなどを挙げることができる。ジカーボネートの使用量はN−アラルキルピペリジン誘導体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜1.5倍モル量である。
触媒としては、パラジウムを含有する触媒であれば特に制限されない。例えば、パラジウム−炭素、パラジウム−アルミナ、パラジウム−シリカ、パラジウム−硫酸バリウムなどが挙げられる。好ましくは、パラジウム−炭素である。触媒の使用量(パラジウム換算)は、N−アラルキルピペリジン誘導体に対して少量あれば十分であり、通常0.05〜1質量%である。水素圧は特に制限されないが、好ましくは常圧〜1MPaの範囲である。
反応は通常溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類;酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが通常30〜80℃である。反応時間は、原料、反応温度などによって異なるが、通常1〜8時間以内に終了する。
次に、後半の工程(メシル化工程)で、アルコキシカルボニル体を塩基の存在下にメシルハライドと反応させて、N−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得ることができる。
メシルハライドとしてはメシルクロリドなどが挙げられ、塩基としてはピリジン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミンなどを挙げることができる。
塩基の使用量は、メシルハライドに対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜1.5倍モルである。
メシルハライドの使用量は、アルコキシカルボニル体に対して化学量論量、すなわち等モルあれば十分であり、好ましくは1〜1.5倍モルである。
反応は通常溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;アセトニトリルなどのニトリル類が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、原料(溶媒を含む)によって異なるが、通常−10〜20℃である。反応時間は、原料、反応温度などによって異なるが、通常1〜5時間以内に終了する。
また、本発明における、医薬品の中間体として有用な、1−(4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンは、前記一般式(1)で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を、水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に反応させることにより容易に製造することができる。
触媒としては、パラジウムを含有する触媒であれば特に制限されない。例えば、パラジウム−炭素、パラジウム−アルミナ、パラジウム−シリカ、パラジウム−硫酸バリウムなどが挙げられる。好ましくは、パラジウム−炭素である。触媒の使用量(パラジウム換算)は、N−アラルキルピペリジン誘導体に対して少量あれば十分であり、通常0.05〜1質量%である。水素圧は特に制限されないが、好ましくは常圧〜1MPaの範囲である。
反応は通常溶媒を用いて行うことができる。溶媒を用いる際は、反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルコール類;酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
本発明の各反応において反応終了後、常法に従って目的物を単離、精製することができる。例えば、反応液から生成した目的物を分液抽出し、溶媒を留去した後、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどにより目的物を精製することができる。
本発明によれば、医薬品の中間体として有用であるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を工業的に高収率に製造することができた。また、その過程において、新規化合物である、一般式(1)で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体および1−(4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンを提供し、更にこれら化合物の製造法を提供することができた。
以下、実施例、参考例により更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、各実施例と参考例において、HNMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)及び13CNMR(炭素−13核磁気共鳴スペクトル)は、CDCl中で測定され、化学シフトδはテトラメチルシランからの低磁場側へのシフト(ppm)で示す。sは一重線、dは二重線、tは三重線、qは四重線、mは多重線、brは幅広を示す。結合定数(J)はHzで示す。質量分析においてEIは電子衝撃を示す。
実施例1
1−(1−ベンジル−4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンの合成
[工程1]1−ベンジル−4−ピペリジリデン酢酸エチルエステルの合成
ジエチルホスホノ酢酸エチル235.4g(1.05mol)、トルエン618g、20%ナトリウムエトキシドのエタノール溶液374.3g(ナトリウムエトキシド換算1.10mol)の混合物に、1−ベンジル−4−ピペリドン189.3g(1.00mol)とトルエン190gとの混合溶液を5〜15℃で滴下した。同温度で1時間反応させた後、室温で反応混合物を水で3回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣として橙色オイル状の標記化合物247.2gを得た(収率95.3%)。
HNMR(CDCl)δ(ppm):1.26(t,J=7.1Hz,3H)、 2.31(m,2H)、2.51(m,4H)、2.99(m,2H)、3.51(s,2H)、4.13(q,J=7.1Hz,2H)、5.63(s,1H)、7.31(m,5H)
13CNMR(CDCl)δ(ppm):14.54、29.67、37.04、54.33、54.76、59.78、62.82、114.26、127.30、128.47、129.27、138.57、159.80、166.77
[工程2]1−ベンジル−4−ピペリジル酢酸エチルエステルの合成
1−ベンジル−4−ピペリジリデン酢酸エチルエステル7.79g(0.030mol)、2−プロパノール43gを混合し、得られた溶液に50%含水の3%白金−炭素0.39gを加え、水素0.4〜0.5MPa加圧下、55℃で6時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、触媒を濾別し、減圧下濃縮した。残渣として無色オイル状の標記化合物7.65gを得た(収率97.6%)。
HNMR(CDCl)δ(ppm):1.23(t,J=7.1Hz,3H)、 1.31(m,2H)、1.67(m,2H)、1.78(m,1H)、1.97(m,2H)、2.21(d,J=7.2Hz,2H)、2.85(m,2H)、3.47(s,2H)4.11(q,J=7.1Hz,3H)、7.29(m,5H)
13CNMR(CDCl)δ(ppm):14.51、32.34、33.19、41.50、53.75、60.36、63.62、127.11、128.36、129.37、138.79、172.98
[工程3]1−(1−ベンジル−4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンの合成
1−ベンジル−4−ピペリジル酢酸エチルエステル7.84g(0.030mol)、4−ヒドロキシピペリジン4.25g(0.042mol)、28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液6.96g(ナトリウムメトキシド換算0.036mol)、トルエン26gを加えて昇温し、還流温度90℃で5.5時間反応させた。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、食塩水を加えた後、10%塩酸13.1gを加えた。酢酸エチルを用いて抽出し、得られた有機層を、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥後、減圧下濃縮した。濃縮残渣は9.26gであった。
上記と同様の操作により得られた濃縮残渣68.9gに酢酸エチル180gを加え加熱溶解した後、室温まで冷却し、濾過した。得られた湿結晶を減圧下乾燥し、白色粉末状の標記化合物50.7gを得た(収率73.6%)。
HNMR(CDCl)δ(ppm):1.30(m,2H)、1.47(m,2H)、1.71(m,2H)、1.82(m,3H)、2.25(d,J=7.0Hz,2H)、2.25(br,1H)、2.86(m,2H)、3.18(m,2H)、3.48(s,2H)、3.73(m,1H)、3.90(m,1H)、4.09(m,1H)、7.30(m,5H)
13CNMR(CDCl)δ(ppm):32.58、33.42、34.25、34.90、39.19、39.88、43.36、53.86、63.64、67.25、127.17、128.37、129.50、138.56、170.73
質量分析(EI):316(M)
実施例2
1−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジルアセチル)−4−メシルオキシピペリジンの合成
[工程1]1−(1−ベンジル−4−ピペリジルアセチル)−4−メシルオキシピペリジンの合成
1−(1−ベンジル−4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジン4.75g(0.015mol)、トルエン51g、トリエチルアミン1.68g(0.017mol)の混合物にメシルクロリド1.87g(0.016mol)を0〜10℃で滴下し、同温度で2時間反応させた。炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水で洗浄した後、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。濃縮残渣に2−プロパノール7g、ジイソプロピルエーテル43gを加えて昇温し、還流温度66℃で0.3時間撹拌した後、室温まで冷却し、濾過した。湿結晶を減圧下乾燥し、白色粉末状の標記化合物5.01gを得た(収率84.7%)。
HNMR(CDCl)δ(ppm):1.30(m,2H)、1.71(m,2H)、1.83(m,3H)、1.99(m,4H)、2.25(d,J=7.0Hz,2H)、2.86(m,2H)、3.05(s,3H)、3.40(m,1H)、3.48(s,2H)、3.54(m,1H)、3.68(m,1H)、3.85(m,1H)、4.94(m,1H)、7.30(m,5H)
13CNMR(CDCl)δ(ppm):31.67、32.68、33.38、38.37、39.07、39.81、42.54、53.86、63.64、77.13、127.13、128.37、129.40、138.79、170.72
質量分析(EI):394(M)
示差走査熱量分析:100.3℃
[工程2]1−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジルアセチル)−4−メシルオキシピペリジンの合成
1−(1−ベンジル−4−ピペリジルアセチル)−4−メシルオキシピペリジン3.95g(0.01mol)、ジ−tert−ブチルジカーボネート2.18g(0.01mol)、2−プロパノール33.4gを混合し、50℃まで昇温した。50%含水の5%パラジウム−炭素0.79gを加え、水素0.5MPa加圧下、50℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、触媒を濾別した。濾液を減圧下濃縮し、濃縮残渣にトルエン27gを加え、50℃まで昇温し、食塩水で洗浄した。得られた有機層を減圧下濃縮した。濃縮残渣にトルエン14.1gを加え、室温で析出した結晶を濾取後、減圧下乾燥し、白色結晶性粉末の標記化合物3.23gを得た(収率79.8%)。
HNMR(CDCl)δ(ppm):1.13(m,2H)、1.45(s,9H)、1.72(m,2H)、1.9(m,5H)、2.25(d,J=7.2Hz,2H)、2.73(m,2H)、3.06(s,3H)、3.41(m,1H)、3.56(m,1H)、3.69(m,1H)、3.85(m,1H)、4.08(m,2H)、4.95(m,1H)
13CNMR(CDCl)δ(ppm):28.67、31.62、32.42、32.63、33.40、38.39、39.05、39.65、42.42、43.88、77.02、79.54、155.04、170.23
質量分析(EI):404(M)
実施例3
1−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジルアセチル)−4−メシルオキシピペリジンの合成
[工程1]1−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンの合成
1−(1−ベンジル−4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジン158.2g(0.50mol)、ジ−tert−ブチルジカーボネート109.1g(0.50mol)、2−プロパノール1315gを混合し、これに50%含水の5%パラジウム−炭素31.6gを加え、水素気流下、室温〜50℃で7.5時間反応させた。触媒を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。濃縮残渣にトルエン830gを加え、食塩水で洗浄した。得られた有機層を減圧下濃縮した。濃縮残渣にトルエン337gを加えて昇温し、溶解後、室温まで冷却し、析出した結晶を濾取した。湿結晶を減圧下乾燥し、白色粉末状の標記化合物130.1gを得た(収率88.6%)。
HNMR(CDCl)δ(ppm):1.13(m,2H)、1.45(s,9H)、1.49(m,2H)、1.71(m,2H)、1.87(m,2H)、1.99(m,1H)、2.25(m,2H)、2.26(s,1H)、2.72(m,2H)、3.21(m,2H)、3.74(m,1H)、3.93(m,1H)、4.08(m,4H)
13CNMR(CDCl)δ(ppm):28.67、32.43、33.50、34.19、34.86、39.18、39.74、43.23、44.05、67.21、79.57、155.08、170.21
質量分析(EI):326(M)
[工程2]1−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジルアセチル)−4−メシルオキシピペリジンの合成
1−(1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジン16.3g(0.05mol)に、トルエン147.1g、トリエチルアミン6.58g(0.065mol)を加えた。メシルクロリド6.30g(0.055mol)を0〜5℃で滴下した。同温度で2時間反応させた。トルエンを加えた後、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、減圧下濃縮した。濃縮残渣にトルエン70.8gを加え、昇温、溶解後、濾過した。濾液を室温まで冷却し、析出した結晶を濾取した。湿結晶を減圧下乾燥し、白色結晶性粉末の標記化合物17.2gを得た(収率84.8%)。なお、HNMR、13CNMR及び質量分析の機器分析値は、実施例2の工程2における目的物と同じであった。
実施例4
1−(4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンの合成
1−(1−ベンジル−4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジン14.2g(0.05mol)、2−プロパノール127.9gを混合し、これに50%含水の5%パラジウム−炭素1.42gを加え、水素気流下、50℃で14時間反応させた。触媒を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。濃縮残渣にアセトニトリル23.6gを加え、還流温度80℃まで昇温した後、室温にて晶析させ、濾取した。湿結晶を減圧下乾燥し、白色粉末状の標記化合物9.08gを得た(収率89.4%)。
HNMR(CDCl)δ(ppm):1.18(m,2H)、1.48(m,2H)、1.74(m,2H)、1.87(m,2H)、1.94(m,1H)、2.25(d,J=6.40Hz,2H)、2.63(m,2H)、2.74(br,2H)、3.05(m,2H)、3.18(m,2H)、3.74(m,1H)、3.89(m,1H)、4.11(m,1H)
13CNMR(CDCl)δ(ppm):33.54、33.73、34.32、35.01、39.26、40.41、43.40、46.60、66.96、170.43
質量分析(EI):226(M)
示差走査熱量分析:130.3℃

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
    で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を、塩基の存在下にメシルハライドと反応させて、下記一般式(2)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示し、Msはメシル基を示す)
    で表されるメシル体を得た後、該メシル体を水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に、下記一般式(3)
    Figure 0004207201
    (式中、Rはアルキル基を示す)
    で表されるジカーボネートと反応させることにより、下記一般式(4)
    Figure 0004207201
    (式中、Rはアルキル基を、Msはメシル基を示す)
    で表されるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得ることを特徴とするN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法。
  2. 下記一般式(1)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
    で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を、水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に、一般式(3)
    Figure 0004207201
    (式中、Rはアルキル基を示す)
    で表されるジカーボネートと反応させることにより、下記一般式(5)
    Figure 0004207201
    (式中、Rはアルキル基を示す)
    で表されるアルコキシカルボニル体を得た後、該アルコキシカルボニル体を塩基の存在下にメシルハライドと反応させて、一般式(4)
    Figure 0004207201
    (式中、Rはアルキル基を、Msはメシル基を示す)
    で表されるN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体を得ることを特徴とするN−アルコキシカルボニルピペリジン誘導体の製造方法。
  3. 下記一般式(1)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
    で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体。
  4. 下記一般式(6)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
    で表されるN−アラルキルピペリドン誘導体と、下記一般式(7)
    Figure 0004207201
    (式中、Rはアルキル基を、Rはアルキル基又はアリール基を示す)
    で表されるリン試薬とを塩基の存在下に反応させて、下記一般式(8)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を、Rはアルキル基を示す)
    で表されるピペリジデン酢酸誘導体を得た後、該ピペリジデン酢酸誘導体を還元反応させて、下記一般式(9)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を、Rはアルキル基を示す)
    で表されるピペリジル酢酸誘導体を得、続いて、該ピペリジル酢酸誘導体と4−ヒドロキシピペリジンとを塩基の存在下に反応させることにより、下記一般式(1)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
    で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を得ることを特徴とするN−アラルキルピペリジン誘導体の製造方法。
  5. 1−(4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジン。
  6. 下記一般式(1)
    Figure 0004207201
    (式中、Rは置換基を有してもよいアラルキル基を示す)
    で表されるN−アラルキルピペリジン誘導体を水素及びパラジウムを含有する触媒の存在下に反応せしめることを特徴とする1−(4−ピペリジルアセチル)−4−ヒドロキシピペリジンの製造方法。
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