JP4206533B2 - 吊下部位置検出装置 - Google Patents
吊下部位置検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4206533B2 JP4206533B2 JP28460898A JP28460898A JP4206533B2 JP 4206533 B2 JP4206533 B2 JP 4206533B2 JP 28460898 A JP28460898 A JP 28460898A JP 28460898 A JP28460898 A JP 28460898A JP 4206533 B2 JP4206533 B2 JP 4206533B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- light emitting
- emitting means
- light receiving
- receiving position
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Control And Safety Of Cranes (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,基台(例えば移動台車)から懸垂材により吊り下げられた吊下部の上記基台に対する相対位置を検出する吊下部位置検出装置に係り,詳しくは,上記基台上又は該基台から懸垂材により吊り下げられた吊下部上に設置され,発光手段と,上記吊下部上若しくは基台上に設置され,上記発光手段からの光を受光してその受光位置を検出する受光位置検出素子と,上記受光位置検出素子により検出される上記受光位置に基づいて上記基台に対する上記吊下部の少なくとも位置を演算する演算手段とを具備してなる吊下部位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば工場内などでは,荷物の搬送装置として,天井近くに配設されたレール上を走行する移動台車から懸垂材によりハンド付昇降台を昇降可能に吊り下げ,上記ハンドにより荷物を把持して搬送する懸垂式昇降装置(いわゆるクレーン)が広く用いられている。近年では,半導体製造工場や研究所などにおいても,半導体ウェハカセット等を自動搬送するための好適な搬送装置として,上記懸垂式昇降装置が用いられつつある。このような懸垂式昇降装置の最大の問題点として挙げられるのが,吊り下げられた上記昇降台の揺れである。上記移動台車の停止直後などで上記昇降台が大きく揺れている間は,所定位置に置かれている荷物を正確に把持することができなかったり,或いは把持している荷物を所定位置に正確に載置することができない。特に,半導体製造工場や研究所などで用いるものでは,密に設置されるプロセス装置などに上記昇降台が衝突してしまうことも防止する必要がある。そこで,上記昇降台の揺れが収まったか否かを判断したり,或いは上記昇降台の揺れを積極的に減衰させる制振制御を行うことが有効となるが,そのためには,例えば上記昇降台の上記移動台車に対する相対位置や揺れ角度などを検出する必要がある。
このような昇降台の位置や揺れ角度を検出する技術は,例えば特開平8−175786号公報や特開平9−257475号公報に提案されている。それぞれの技術について簡単に説明する。
【0003】
特開平8−175786号公報に記載のクレーン装置A0は,図11に示すように,レール33上を移動する移動台車31から垂下されたワイヤ35に,荷物Wを把持可能な昇降台32が取付けられている。上記昇降台32は,上記移動台車31に設けられた巻き取りドラム34による上記ワイヤ35の巻き取り/繰り出し動作により昇降する。また,上記昇降台32には発光素子36が1つ設けられており,上記移動台車31には,上記発光素子36から発せられた光を集光する集光レンズ38と二次元位置検出素子39とよりなる受光器40が設けられている。
上記発光素子36から発せられた光が上記集光レンズ38により集光されて上記二次元位置検出素子39で受光されると,上記二次元位置検出素子39からはその受光位置に応じた信号が出力され,演算装置41ではその出力信号に基づいて上記移動台車31に対する上記昇降台32のズレ量Sが求められる。また,上記巻き取りドラム34に取付けられたロータリーエンコーダ42で検出された上記巻き取りドラム34による上記ワイヤの繰り出し長さにより,上記移動台車31と上記昇降台32との距離Hが求められる。上記演算装置41では,上記ズレ量Sと上記距離Hとに基づいて上記昇降台32の振れ角θが算出される。
尚,図11中,37aは上記二次元位置検出素子39の出力信号から上記発光素子36で発生された周波数成分のみを抽出する周波数抽出回路であり,37bは上記受光器40の受光量を一定にするために光学フィルタ43を制御する透光量制御回路である。
【0004】
また,特開平9−257475号公報に記載のクレーン装置A0′は,図12に示すように,台車31′から垂下されたワイヤ35′に昇降台32′が取付けられている。上記昇降台32′には2つのターゲット46a,46bが設けられており,上記台車31′には,上記ターゲット46a,46bをそれぞれ撮像するカメラ45a,45c,及びカメラ45b,45dが設けられている。上記カメラ45a,45cは上記カメラ45b,45dに比べて視野が広く設定されており,上記昇降台32′の高さが所定位置よりも高い場合にはカメラ45a,45cが,所定位置よりも低い場合にはカメラ45b,45dが用いられる。
上記いずれかのカメラで撮像された上記ターゲット46a,46bの画像は,図示しない画像処理装置で処理され,画像上での上記ターゲット46a,46bの位置に基づいて上記昇降台32′の上記台車31′に対する振れ角やスキュー角が算出される。尚,上記クレーン装置A0′は2つのターゲットをそれぞれ異なるカメラで撮像するように構成されているが,複数のターゲットを1つのカメラで撮像する技術についても同様に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記2つの技術には次のような問題点があった。
まず上記クレーン装置A0では,1つの発光素子36の位置のみに基づいて昇降台32の位置を検出するため,昇降台32の水平方向の位置や振れ角度しか検出することができず,昇降台32の捩じり角度(スキュー角)を求めることができない。また,振れ角θの算出に必要な上記移動台車31と上記昇降台32との距離Hを,上記巻き取りドラム34による上記ワイヤの繰り出し長さにより検出しているが,このような方法ではワイヤ35の伸びや繰り出し機構のガタなどにより検出誤差が生じやすいという問題点もあった。更に,上記発光素子36からの光の上記二次元位置検出素子39上でのスポットの大きさは,移動台車31と昇降台32との距離によって変化するが,特に近距離ではスポットが非常に大きくなり,昇降台32の僅かな揺れでもスポットが上記二次元位置検出素子39から容易にはみ出してしまうため,検出可能範囲(昇降台32の高さ範囲,及び揺れ範囲)が狭いという問題点もあった。
また,上記クレーン装置A0′では,カメラで撮像した画像に画像処理を施す必要があるため,高価な画像処理装置が必要となってコスト高となり,また装置も大型化してしまうという問題点があった。更に,画像処理に時間がかかるために応答性が悪く,リアルタイムの処理を必要とする制振制御などには不向きであった。
本発明は,このような従来の技術における課題を解決するために,吊下部位置検出装置を改良し,画像処理を必要としない簡易な構成で,昇降台のスキュー角や高さについても正確且つ高速に検出することが可能であり,また,基台と吊下部の距離が近くても検出可能範囲を広くとることが可能な吊下部位置検出装置を提供することを目的とするものである。
このために,本発明では,例えば2つの発光手段が短間隔で順次点滅され,それぞれの光が上記集光レンズにより集光されて半導体位置検出素子(PSD)などの受光位置検出素子で受光され,その受光位置が出力される。そして,上記2つの発光手段のそれぞれについて得られた上記受光位置に基づいて,上記基台に対する上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角が演算手段により演算される。このとき,上記発光手段の点滅間隔と上記演算手段の演算間隔との間で同期を図ることが望ましいが,単純に上記発光手段と演算手段との間を接続すると,基台と吊下部との間に配線が必要になってしまう。
そこで,本発明の他の目的は,上記基台と吊下部との間に結線の必要をなくし,しかも発光のタイミングの変更に合わせて演算間隔を容易に変更することができる吊下部位置検出装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,請求項1に係る発明は,基台上若しくは該基台から懸垂材により吊り下げられた吊下部上に設置される発光手段と,上記吊下部上若しくは上記基台上に上記発光手段に対向して設置され,上記発光手段からの光を集光する集光レンズと,上記吊下部上若しくは上記基台上に設置され,上記集光レンズで集光された光を受光してその受光位置を検出する受光位置検出素子とを具備し,上記受光位置検出素子で検出された受光位置に基づいて上記基台に対する上記吊下部の位置を検出する吊下部位置検出装置であって,
上記発光手段が複数設けられると共に,上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて,上記基台に対する上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角を演算する演算手段とを具備してなる吊下部位置検出装置において,
上記複数の発光手段が,それら複数の発光手段の設置間隔を変えて複数組設けられると共に,
上記基台に対して昇降可能に構成された上記吊下部の昇降量に応じて上記複数組の発光手段のうちの1組が選択的に用いられるものであることを特徴とする吊下部位置検出装置として構成されている。
上記請求項1に記載の吊下部位置検出装置において,上記集光レンズ及び上記受光位置検出素子を,上記各発光手段に対応して複数設けてもよいが,上記複数の発光手段を短間隔で順次点滅させる発光制御手段を具備し,上記演算手段が,上記発光制御手段の制御により順次点滅された上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて上記演算を行うように構成すれば,1つの集光レンズと受光位置検出素子は1組でよいため,装置構成を簡略化できる。
【0007】
また,上記吊下部が上記基台に対して昇降可能に構成されている場合には,上記複数の発光手段を,それら複数の発光手段の設置間隔を変えて複数組設け,上記吊下部の昇降量に応じて上記複数組の発光手段のうちの1組を選択的に用いるようにすれば,基台と吊下部との距離が近い場合の検出範囲の縮小を極力抑えることができると共に,基台と吊下部との距離が遠い場合の検出精度の低下を抑えることが可能となる。
また,上記吊下部が上記基台に対して昇降可能に構成されている場合には,上記受光位置検出素子に入射する光量を変化させる可変絞り手段を設け,上記吊下部の昇降量に応じて上記可変絞り手段を制御すれば,吊下部と基台との距離が小さくなっても上記受光位置検出素子上の光スポットの拡大を抑えることができ,検出範囲の減少を抑えることが可能となる。また,これに加えて,遠距離と近距離での上記受光位置検出素子の受光量の変動を小さくでき,位置検出精度を向上させるという効果も得られる。
また,上記発光手段の点灯状態を検出する点灯状態検出手段を更に具備し,上記演算手段が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて上記受光位置検出素子の検出結果を取得するように構成すれば,上記基台と吊下部との間に結線の必要をなくし,しかも発光のタイミングの変更に合わせて演算間隔を容易に変更することができる。
【0008】
また,請求項6に係る発明は,基台上若しくは該基台から懸垂材により吊り下げられた吊下部上に設置され,発光手段と,該発光手段を所定時間間隔で点滅させる発光制御手段とを備えた発光器と,上記吊下部上若しくは基台上に設置され,上記発光制御手段の制御に従って点滅する上記発光手段からの光を受光してその受光位置を検出する受光位置検出素子と,上記受光位置検出素子により検出される上記受光位置に基づいて上記基台に対する上記吊下部の少なくとも位置を演算する演算手段とを備えた位置検出器とを具備してなる吊下部位置検出装置において,上記位置検出器が,上記受光位置検出素子により受光される光の量に基づいて上記発光手段の点灯状態を検出する点灯状態検出手段を更に具備し,上記演算手段が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて上記受光位置を取得してなる吊下部位置検出装置として構成されている。
また,上記吊下部位置検出装置において,上記位置検出器が,上記受光位置検出素子により検出される上記受光位置を一時的に保持するための記憶素子を更に具備し,上記記憶素子が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて更新され,上記演算手段が,上記記憶素子に一時的に保持された上記受光位置に基づいて上記演算を上記所定時間間隔毎に行うように構成することが可能である。
また,上記発光手段が,上記基台上若しくは吊下部上の異なる位置に複数設けられ,上記発光制御手段が,上記複数の発光手段を上記所定時間間隔内の異なる時期に順次発光させ,上記演算手段が,上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて,上記所定時間間隔毎に上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角のいずれか又はこれらの組み合わせを演算するように構成することが可能である。
【0009】
【作用】
上記請求項1〜5いずれかに記載の吊下部位置検出装置によれば,例えば2つの発光手段が短間隔で順次点滅され,それぞれの光が上記集光レンズにより集光されて半導体位置検出素子(PSD)などの受光位置検出素子で受光され,その受光位置が出力される。そして,上記2つの発光手段のそれぞれについて得られた上記受光位置に基づいて,上記基台に対する上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角が演算される。このように,画像処理を用いない簡略な構成で高速に位置検出が行えると共に,2つの位置に基づいて位置検出を行うために,上記吊下部の水平方向位置だけでなく,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角(スキュー角)についても正確に検出することができる。
また,上記吊下部が上記基台に対して昇降可能に構成されている場合には,上記複数の発光手段を,それら複数の発光手段の設置間隔を変えて複数組設け,上記吊下部の昇降量に応じて上記複数組の発光手段のうちの1組を選択的に用いるようにすることが望ましい。これにより,例えば上記吊下部が所定高さよりも高い位置にあるときには設置間隔の小さい発光手段の組を,上記吊下部が所定高さよりも低い位置にあるときには設置間隔の大きい発光手段の組を用いるように制御すれば,基台と吊下部との距離が近い場合の検出範囲の縮小を極力抑えることができると共に,基台と吊下部との距離が遠い場合の検出精度の低下を抑えることが可能となる。
また,上記吊下部が上記基台に対して昇降可能に構成されている場合には,更に上記受光位置検出素子に入射する光量を変化させる可変絞り手段を設け,上記吊下部の昇降量に応じて上記可変絞り手段を制御することが望ましい。これにより,例えば上記吊下部の位置が高くなるにつれて上記可変絞り手段の開口径を小さくするように制御すれば,吊下部と基台との距離が小さくなっても上記受光位置検出素子上の光スポットの拡大を抑えることができ,検出範囲の減少を抑えることが可能となる。また,これに加えて,遠距離と近距離での上記受光位置検出素子の受光量の変動を小さくでき,位置検出精度を向上させるという効果も得られる。
また,上記発光手段の点灯状態を検出する点灯状態検出手段を更に具備し,上記演算手段が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて上記受光位置検出素子の検出結果を取得するように構成すれば,上記基台と吊下部との間で結線を行うことなく,上記発光手段の点灯状態に合わせたタイミングで上記受光位置検出素子の検出結果を取得して演算を行い,正確な位置検出を行うことができる。
【0010】
また,上記請求項6あるいは7のいずれかに記載の吊下部位置検出装置によれば,受光位置検出素子により受光される光の量に基づいて発光手段の点灯状態が検出され,検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて上記受光位置が取得されて吊下部の位置検出が行われるため,基台と吊下部との間に電気的な配線を行う必要がなく,しかも発光手段の点灯タイミングを変更しても,それに合わせて上記受光位置の取得タイミングが変更される。
また,上記位置検出器が,上記受光位置検出素子により検出される上記受光位置を一時的に保持するための記憶素子を更に具備し,上記記憶素子が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて更新され,上記演算手段が,上記記憶素子に一時的に保持された上記受光位置に基づいて上記演算を上記所定時間間隔毎に行うようにすれば,上記基台と吊下部との間で結線を行うことなく,上記演算手段は,上記発光手段の発光タイミングに合わせた間隔で上記受光位置を上記記憶素子から取得することができる。
また,上記発光手段を,上記基台上若しくは吊下部上の異なる位置に複数設け,上記発光制御手段が,上記複数の発光手段を上記所定時間間隔内の異なる時期に順次発光させ,上記演算手段が,上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて,上記所定時間間隔毎に上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角のいずれか又はこれらの組み合わせを演算するように構成すれば,例えば複数の発光手段に対し受光位置検出素子が一つしか設けられていない場合でも,各発光手段に対応した受光位置の取得タイミングを時間的に異ならせることにより,上記発光手段の点灯状態に合わせて上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角のいずれか又はこれらの組み合わせを正確に演算することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して,本発明の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る搬送装置A1の概略構成を示す模式図,図2は上記搬送装置A1の演算部11及びその関連部分の概略構成を示すブロック図,図3はタイミング信号発生部16から発せられるスタート信号SSと保持信号SHa,SHb,及び発光制御部7から発せられる点灯信号Ea,Ebの動作タイミングチャート,図4は昇降台2の位置姿勢の説明図,図5は実施例1に係る昇降台2上の概略構成を示す模式図,図6は昇降台2と移動台車1との距離の変化とPSD9上での光スポットとの関係の一例を示す説明図,図7は実施例2に係る搬送装置A2の概略構成を示す模式図,図8は上記搬送装置A2における昇降台2と移動台車1との距離の変化と可変絞り17の開口径とPSD9上での光スポットとの関係の一例を示す説明図である。
本実施の形態に係る搬送装置A1は,本発明に係る吊下部位置検出装置を,昇降機構を具備した天井走行型搬送装置として具現化した一例である。
図1に示すように,上記搬送装置A1は,大きく分けて,天井付近に配設されたレール3に沿って移動する移動台車1(基台の一例)と,上記移動台車1から垂下された2本の懸垂材5,5と,上記懸垂材5,5の下端部に取り付けられ,荷物Wを把持可能な昇降部2(吊下部の一例)とで構成されている。上記昇降台2は,上記移動台車1に設けられた巻き取りドラム4による上記懸垂材5の巻き取り/繰り出し動作により昇降する。
上記昇降台2には,2つの発光ダイオード(以下,LEDという)6a,6b(発光手段の一例)と,上記LED6a,6bの発光制御を行う発光制御部7とが設けられている。
また,上記移動台車1には,上記LED6a,6bから発せられた光を集光する集光レンズ8と,上記集光レンズ8で集光された光を受光してその受光位置(光スポットの中心位置)を検出する半導体位置検出素子(以下,PSDという)9(受光位置検出素子の一例)とよりなる受光器10が設けられている。更に,上記移動台車1には,上記発光制御部7によって制御される上記LED6a,6bの発光タイミングと上記PSD9による受光位置信号取得のタイミングの同期を図りつつ,上記PSD9で検出された受光位置に基づいて上記昇降台2の上記移動台車1に対する水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角を演算する演算部11が搭載されている。
【0012】
続いて,図2を用いて,上記演算部11の詳細構成,及び上記演算部11を中心とした制御動作について説明する。
図2に示すように,上記演算部11は,光スポット位置演算部13と,記憶素子14a,14bと,位置姿勢演算部15と,タイミング信号発生部16とで構成されている。
上記光スポット位置演算部13では,上記PSD9の出力信号に基づいて上記PSD9上の光スポットの座標値が演算され,出力される。上記光スポット位置演算部13で出力された座標値データは,上記LED6aからの光に対応するものが記憶素子14aに,上記LED6bからの光に対応するものが記憶素子14bにそれぞれ記憶される。
上記タイミング信号発生部16は,上記発光制御部7にスタート信号を一定周期で出力するとともに,上記記憶素子14a,14bにデータ保持信号を出力する。これらの動作を図3に示すタイムチャートを用いて説明する。上記タイミング信号発生部16から上記発光制御部7に対してスタート信号SSが出力されると,上記発光制御部7からは上記LED6a,6bをそれぞれ点灯させる点灯信号Ea,Ebが時間をずらして交互に出力され,これに基づいてLED6a,6bが順次点滅する。このとき,上記タイミング信号発生部16では,LED6aが点灯している間に上記記憶素子14aに対して保持データを更新させる保持信号SHaを送出し,LED6bが点灯している間に上記記憶素子14bに対して保持データを更新させる保持信号SHbを送出する。以上により,上記記憶素子14a,14bにはそれぞれ上記LED6a,6bに関する上記PSD9上での光スポット位置の座標値データが順次保持される。尚,上記記憶素子14a,14bにそれぞれ記憶される座標値データは,同じ時刻での上記LED6a,6bそれぞれに関する光スポット位置の座標値データとして用いられるが,上記LED6a,6bの発光時刻には実際にはΔtの差がある。しかしながら,上記LED6a,6bの発光間隔Δtを,上記昇降台2の揺れの周期に対して十分高速(例えば数KHz以上)に設定すれば,上記時間差Δtは無視できる。
このように,2つのLEDの点滅のタイミングを僅かにずらしてそれぞれのLEDに関するPSD9上の座標値データを記憶することにより,LEDと同数のPSDや集光レンズを設置する必要がなく,装置構成が簡略化できる。勿論,LED6a,6bに対してそれぞれ集光レンズ8とPSD9を設置してもよい。
【0013】
上記位置姿勢演算部15では,上記記憶素子14a,14bにそれぞれ記憶された上記LED6a,6bに関する上記PSD9上での光スポット位置の座標値データに基づいて,上記昇降台2の上記移動台車1に対する水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角が演算される。その演算方法について図4を用いて説明する。
図4は,昇降台2を上方から見た図である。使用する座標系としては,上記移動台車1上の上記受光器10の中心に原点をとり,水平面内にX軸,Y軸を,鉛直下方に向けてZ軸を設定する(図1,図4参照)。搬送装置A1では,昇降台2の揺れ幅は小さいので,昇降台は水平面に平行に揺れていると見做せる。従って,上記位置姿勢演算部15では,次式により,水平面内でのズレxc,yc,スキュー角θs,及び移動台車1と昇降台2との距離zcが算出される。
【数1】
ここで,(xa ,ya ),(xb ,yb )はそれぞれLED6a,6bの集光スポットの座標値,LsはLED6a,6b間の設置距離,fe は集光レンズ8とPSD9との距離である。
このように,昇降台2上の異なる2つの位置において移動台車1に対するズレ量を検出することにより,昇降台2の水平方向位置だけでなく,スキュー角についても容易に検出できる。また,昇降台2の鉛直方向位置についても,機械的な誤差の影響を受ける巻き取りドラム4の送り出し量を用いる場合に比べて高精度で検出できる。
また,搬送装置A1ではPSD9を用いてLED6a,6bの位置検出を行っているため,画像処理を必要とせず,コストが安く小型の簡易な構成で,高速且つ高精度の位置検出が行える。
尚,上記の例では2つのLED6a,6bを用いたが,3つ以上のLEDを用いてもよいことは言うまでもない。
【0014】
【実施例】
(実施例1)
上記実施の形態に係る搬送装置A1では,図1に示すようにPSD9の検出範囲は視野角αで決まるため,上記昇降台2が上記移動台車1に近い位置にあるときには検出範囲が狭くなる。従って,上記昇降台2が上記移動台車1に近い位置にあっても極力検出範囲を広くするためには,上記昇降台2の振れ量が大きくなってもLED6a,6bが上記視野角α内に収まりやすいように,上記LED6a,6bの設置間隔Lsを小さくすることが望ましい。しかしながら,上記Lsが小さくなると,上記昇降台2が上記移動台車1から離れたときの位置検出精度は悪くなる。そこで,図5に示すように,それぞれ設置間隔の異なる2つのLEDの組を複数組設置し,例えば上記昇降台2と移動台車1との距離に応じて上記LEDの組を切り替えて使用すれば,上記のような問題は解決できる。
図5に示す例では,6つのLED6a〜6fが昇降台2上に設置されている。上記6つのLEDは,6aと6b,6cと6d,6eと6fの3つの組を構成している。上記各組におけるLEDの設置間隔は組毎に異なっており,6aと6bが最も広く,6eと6fが最も狭い。上記全てのLEDに接続されている発光制御部7′では,移動台車1と昇降台2との距離zcに応じて,
z2≦zcのときは 6aと6b
z1≦zc≦z2のときは 6cと6d
zc<z1のときは 6eと6f
(但し,z1<z2)
というように使用するLED組を切り替える。これにより,移動台車1と昇降台2との距離が近い場合の検出範囲の縮小を極力抑えることができると共に,移動台車1と昇降台2との距離が遠い場合の検出精度の低下を抑えることが可能となる。
尚,上記距離zcの値は,最終的な検出結果の算出を待たなければ正確な値は得られない。即ち,上記LED組の切り替えの時点では正確な値は得られていない。従って,例えば予め昇降台2の昇降のティーチングを行った際の設定値を上記距離zcとして用いることが考えられる。或いは,昇降台2の位置検出時に,まずLED6e,6fを用いて距離zcの概略値を算出し,その概略値を用いて最も適したLED組を使用して本来の位置検出処理を行うようにしてもよい。また,巻き取りドラム4にロータリーエンコーダを取付け,これによって得られた懸垂材5の繰り出し量に基づいて上記LED組の切り替えを行った後に本来の正確な位置検出処理を行うようにしてもよい。
【0015】
(実施例2)
上記実施の形態に係る搬送装置A1において,LED6a,6bから発せられた光が集光レンズ8によって最も小さく集光される光軸方向の位置(結像位置)は,LED6a,6bと集光レンズ8との距離によって変化する。そのため,PSD9上に集光される光スポットSの大きさは,昇降台2と移動台車1との距離によって変化する(図6参照)。上記搬送装置A1で受光位置検出素子の一例として用いているPSDでは,光スポットの中心位置を検出できるため,光スポットの大きさが変化しても位置検出は可能である。しかしながら,図6(b)のように光スポットS′の一部がPSD9からはみ出してしまうと,正確な位置検出を行うことはできない。即ち,この光スポットの大きさは,上記実施例1で述べた視野角による検出範囲の減少と併せて位置検出範囲を制限する大きな要因となる。
そこで,上記光スポットの大きさの変化による検出範囲の減少の問題を解決する手段の一例として,図7に示す搬送装置A2を提案する。
図7に示す搬送装置A2は,上記実施の形態に係る搬送装置A1に対して,集光レンズ8の近傍に可変絞り17を設け,更に,昇降台2と移動台車1との距離に応じて上記可変絞り17の開口径を制御する絞り制御部18を具備している。
上記絞り制御部18は,例えば図8に示すように,昇降台2と移動台車1との距離が大きい場合に可変絞り17の開口径を大きくし(図8(a)),昇降台2と移動台車1との距離が小さくなるにつれて可変絞り17の開口径を小さく(図8(b))するように制御する。これにより,昇降台2と移動台車1との距離が小さくなってもPSD9上の光スポットの拡大を抑えることができ,検出範囲の減少を抑えることが可能となる。
また,これに加えて,遠距離と近距離での受光量の変動を小さくでき,位置検出精度を向上させるという効果も得られる。上記の例の場合,PSD9の受光量は昇降台2と移動台車1との距離のほぼ2乗に反比例し,可変絞り17の開口径の2乗に比例することから,可変絞り17の開口径を昇降台2と移動台車1との距離に比例するように制御すれば,PSD9の受光量をほぼ一定にすることができる。
【0016】
(実施例3)
上記実施の形態に係る搬送装置A1では,上記LED6a,6bの発光タイミングと上記記憶素子14a,14bのデータ更新のタイミングとの間の同期を図るために,上記スタート信号が両者に伝送されていたが,この場合には,図2に示したように,上記移動台車1と昇降台2との間にスタート信号線12を配線する必要があった。また,図3に示したように,上記保持信号SHa,SHbは,上記スタート信号から所定時間ずらしたタイミングで生成されるため,上記LED6a,6bの発光タイミングを変更しようとすると,同時に上記保持信号SHa,SHbの生成タイミングも変更する必要があった。
そこで,上記スタート信号を用いる代わりに,例えばLED6a,6bの点灯状態に基づいて両者の同期を図ることにより,配線の必要をなくし,しかも発光のタイミングの変更に合わせて上記記憶素子14a,14bのデータ更新のタイミングを容易に変更することができる。
この実施例3に係る吊下部位置検出装置A3は,請求項6,及び7〜9に記載の吊下部位置検出装置に対応するものであって,上記実施の形態に係る搬送装置A1と同様に,例えば天井付近に配設されたレール3に沿って移動する移動台車1(基台の一例)と,上記移動台車1から垂下された2本の懸垂材5,5と,上記懸垂材5,5の下端部に取り付けられ,ウェハカセット等の荷物Wを把持可能な昇降台2(吊下部の一例)とを備えた天井走行型搬送装置に搭載されるものである。
また,図9に示す如く,本実施例3に係る吊下部位置検出装置A3は,上記昇降台2に設置され,2つの発光ダイオード(LED)6a,6b(発光手段の一例)と,上記LED6a,6bを所定時間間隔毎に発光させる発光制御部7とを備えた発光器LEと,上記移動台車1に設置され,発光制御部7の制御に従って点滅する上記LED6a,6bからの光を受光してその受光位置を検出する半導体位置検出素子(PSD)9(受光位置検出素子の一例)と,上記PSD9により検出された上記受光位置を上記所定時間間隔内で一時的に保持するための記憶素子14a,14bと,上記記憶素子14a,14bに一時的に保持された上記受光位置に基づいて上記移動台車1に対する上記昇降台2の水平方向位置及び鉛直軸回りの回転角を演算する位置姿勢演算部15′(演算手段の一例)とを備えた演算部11(位置検出器の一例)とを具備する点で上記実施の形態に係る搬送装置A1とほぼ同様である。
一方,本実施例3に係る吊下部位置検出装置A3が,上記実施の形態に係る搬送装置A1と異なるのは,上記演算部11が,上記PSD9により受光される光の量に基づいて上記LED6a,6bの点灯状態を検出するための比較素子101(点灯状態判別手段の一例)と,上記比較素子101により検出された上記LED6a,6bの点灯状態に基づいて上記記憶素子14a,14bの保持内容を更新するためのデータ更新信号を生成する生成回路102,103a,103bとからなるデータ更新信号生成部100を備え,上記位置姿勢演算部15′が,上記データ更新信号生成部100からのデータ更新信号により駆動される上記記憶素子14a,14bに一時的に保持された上記受光位置に基づいて上記水平方向位置及び鉛直軸回りの回転角の演算を上記所定時間間隔毎に行う点である。
【0017】
以下,図9及び図10を参照して,上記吊下部位置検出装置A3の詳細について説明する。ここで,図10は,上記発光制御部7,比較素子101,生成回路102,103a,103bの動作を時系列に示すタイムチャートである。尚,上記実施の形態に係る吊下部位置検出装置A1と共通する構成についての説明は既述の通りであるので,必要のない限り省略する。
上記吊下部位置検出装置A3において,上記発光器LE側の発光制御部7は,図10に示す如く,点滅信号L1及び点滅信号L2をそれぞれ上記LED6a及びLED6bに供給して,上記LED6a,6bを一定周期(所定時間間隔)で交互に点灯させる。
上記LED6a又は6bから照射された照射光は,上記演算部11側の集光レンズにて集光された後,2つのLED6a及び6bに対して唯一設けられたPSD9により受光される。
上記PSD9では,受光量に対応した電荷が誘起され,該電荷は光電流として,一様な抵抗層を介して各方向(例えば受光面をX,Yの2軸からなる水平面としたとき,+X方向,−X方向,+Y方向,−Y方向)にそれぞれ設けられた電極から出力される。このとき,受光位置によって各電極から出力される光電流の大きさが変化することを利用して,受光位置の座標値データの演算が可能である。光スポット位置演算部13′はこの座標値データの演算を行うためのものである。
ところで,上記PSD9には,上記LED6a及び6bの両方から光が照射されるが,この座標値データの演算の際には,上記LED6aに対応するものであるか,上記LED6bに対応するものであるか区別されない。上記座標値データの区別は,例えば別々の記憶素子に座標値データを保持させることにより行われる。
即ち,上記点滅信号L1及びL2に対応した異なるタイミングで,上記光スポット位置演算器13′から上記記憶素子14a及び14bのいずれかに座標値データを供給することにより,上記座標値データの区別が行われる。
このために,本実施例3に係る吊下部位置検出装置A3では,上記PSD9の各電極から出力される光電流の総和量が利用される。上記各電極から出力される光電流の総和量は,上記PSD9により受光された光量に対応する。上記吊下部位置検出装置A2では,この光量を利用して,上記データ更新信号生成部100により上記LED6a,6bの点灯状態が判別され,上記記憶素子14a,14bの保持内容が更新される。
上記PSD9の各電極から出力された総和出力,即ち光量出力Tは,その後段に接続された比較素子101に供給される。この比較素子101には予め所定のしきい値sが設定されており,上記比較素子101は上記光量出力Tと上記所定のしきい値sとを比較して,上記光量出力Tが上記所定のしきい値s以上の場合には,例えば1に対応する電圧出力が,上記光量出力Tが上記所定のしきい値sよりも小さい場合には,例えば0に対応する電圧出力がさらに後段の生成回路(フリップフロップ)102に供給される。
【0018】
上記フリップフロップ102は,上記比較素子101からの電圧出力の立ち上がりを検出して,出力を反転させる。即ち,上記比較素子101からの電圧出力が一度立ち上がると例えば出力が0から1に反転され,もう一度立ち上がると出力が1から0に反転され以降これが繰り返される。
そして,上記フリップフロップ102の出力Fは,生成回路(単安定バイブレータ)103a,103bに供給される。一方の単安定バイブレータ103aは,上記フリップフロップ101の出力Fの立ち上がりを検出して,所定時間パルスを出力し,他方の単安定バイブレータ103bは,上記フリップフロップ101の出力Fの立ち下がりを検出して所定時間パルスを出力する。
この2つの単安定バイブレータ103a,103bから出力されるパルス信号が,上記記憶素子14a,14bを更新するためのデータ更新信号SH1,SH2としてそれぞれ用いられる。上記記憶素子14a,14bでは,上記データ更新信号SH1,SH2が入力されたときに,上記光スポット位置演算部13から上記受光位置の座標値データが取得される。
これにより,上記LED6aに対応する座標値データは記憶素子14aに保持され,上記LED6bに対応する座標値データは記憶素子14bに保持される。
そして,上記位置姿勢演算部15′では,例えば上記フリップフロップ102の出力Fの立ち下がりから所定時間後に上記記憶素子14a及び記憶素子14bにそれぞれ保持されている座標値データから,上記移動台車1に対する上記昇降台2の例えば水平方向位置及び鉛直軸回りの回転角が演算される。
例えば図4に示したような,XYからなる水平面内において,上記LED6aに対応する受光位置(xa ,ya )と上記LED6bに対応する受光位置(xb ,yb )の中点CEの上記PSD9の光学中心に対するずれをxC ,yC ,上記2つの受光位置を結ぶ直線とX軸又はY軸とのなす角をθs とすると,ずれxC ,yC ,回転角θs は,上記式(数1)に従って演算される。
そして,上記位置姿勢演算部15′にて演算された上記移動台車1に対する昇降台2の相対位置及び姿勢が,例えば後段の制振制御部に出力され,該制振制御部において上記昇降台の位置決め及び揺れ止め制御が行われる。
このように,本実施例3に係る吊下部位置検出装置A3では,移動台車に対する昇降台の少なくとも位置を演算する時間間隔をLEDの点灯状態に基づいて定めることにより,上記移動台車と昇降台との間に結線の必要をなくし,しかも発光のタイミングの変更に合わせて演算間隔を容易に変更することができる。
【0019】
尚,上記実施の形態に係る搬送装置A1においても上記実施例3に係る吊下部位置検出装置A3のように,LEDの点灯状態を検出し,該検出された点灯状態に合わせて記憶素子14a,14bの保持内容を更新することはもちろん可能である。
また,上記実施例3では,上記移動台車に対する上記昇降台の水平方向位置及び鉛直軸回りの回転角を求めたが,これに限られるものではなく,例えば水平方向位置のみを求めるようにしてもよいし,鉛直方向位置,即ち上記移動台車に対する上記昇降台の高さを求めることも可能である。例えば上記移動台車に対する上記昇降台の相対的な高さが変化すると,上記PSD9における上記LED6aからの光の受光位置と上記LED6bからの光の受光位置との間隔が変化するから,予め所定相対高さにおける上記間隔を測定しておけば,上記間隔から上記移動台車に対する上記昇降台の相対的な高さを測定することが可能である。このような吊下部位置検出装置も本発明における吊下部位置検出装置の一例である。
また,上記実施例3では,独立した2つの記憶素子に2つのLEDに対応した座標値データを保持したが,これに限られるものではなく,例えば異なるタイミングのデータ保持信号SH1,SH2の入力に応じて同じ記憶素子の異なる領域に座標値データを区別して保持するようにしてもよい。
さらに,上記実施例3では,2つの記憶素子に2つのLEDに対応した座標値データを保持させることにより,座標値データの区別を行っていたが,これに限られるものではなく,例えば異なるタイミングで生成される信号を用いて経路を切り替えながら,位置演算手段のレジスタ等に座標値データを直接入力し,2つのLEDに対応した座標値データが揃ってから演算を開始させるようにしてもよい。このような吊下部位置検出装置も本発明における吊下部位置検出装置の一例である。
また,上記実施例3では,受光位置検出素子として,PSDを用いたが,これに限られるものではなく,例えばCCD等の他の受光素子を用いるようにしてもよい。さらに,上記実施例3では,発光手段として,LEDを用いたが,これに限られるものではなく,例えば単一波長の光を所定方向に発振する半導体レーザ素子など他の発光手段を用いるようにしてもよい。このような吊下部位置検出装置も本発明における吊下部位置検出装置の一例である。
さらに,上記実施の形態及び各実施例では,本発明の基台の一例として移動台車を,吊下部の一例として昇降部を用いた例を示したが,上記基台は必ずしも移動可能である必要はなく,また上記吊下部も昇降可能である必要はない。
また,上記の各例とは逆に,発光手段を昇降台側に,受光手段を移動台車側にそれぞれ搭載してもよいことは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明した通り,本発明は,基台上若しくは該基台から懸垂材により吊り下げられた吊下部上に設置される発光手段と,上記吊下部上若しくは上記基台上に上記発光手段に対向して設置され,上記発光手段からの光を集光する集光レンズと,上記吊下部上若しくは上記基台上に設置され,上記集光レンズで集光された光を受光してその受光位置を検出する受光位置検出素子とを具備し,上記受光位置検出素子で検出された受光位置に基づいて上記基台に対する上記吊下部の位置を検出する吊下部位置検出装置において,上記発光手段が複数設けられると共に,上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて,上記基台に対する上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角を演算する演算手段とを具備してなることを特徴とする吊下部位置検出装置として構成されているため,画像処理を用いない簡略な構成で高速に位置検出が行えると共に,複数の位置に基づいて位置検出が行われることにより,上記吊下部の水平方向位置だけでなく,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角(スキュー角)についても正確に検出することができる。
また,上記集光レンズ及び上記受光位置検出素子は,上記各発光手段に対応して複数設けてもよいが,上記複数の発光手段を短間隔で順次点滅させる発光制御手段を具備し,上記演算手段が,上記発光制御手段の制御により順次点滅された上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて上記演算を行うように構成すれば,1つの集光レンズと受光位置検出素子は1組でよいため,装置構成を簡略化できる。
また,上記吊下部が上記基台に対して昇降可能に構成されている場合には,上記複数の発光手段を,それら複数の発光手段の設置間隔を変えて複数組設け,上記吊下部の昇降量に応じて上記複数組の発光手段のうちの1組を選択的に用いるようにすれば,基台と吊下部との距離が近い場合の検出範囲の縮小を極力抑えることができると共に,基台と吊下部との距離が遠い場合の検出精度の低下を抑えることが可能となる。
また,上記吊下部が上記基台に対して昇降可能に構成されている場合には,上記受光位置検出素子に入射する光量を変化させる可変絞り手段を設け,上記吊下部の昇降量に応じて上記可変絞り手段を制御すれば,吊下部と基台との距離が小さくなっても上記受光位置検出素子上の光スポットの拡大を抑えることができ,検出範囲の減少を抑えることが可能となる。また,これに加えて,遠距離と近距離での上記受光位置検出素子の受光量の変動を小さくでき,位置検出精度を向上させるという効果も得られる。
【0021】
また,上記請求項7〜9のいずれかに記載の吊下部位置検出装置によれば,受光位置検出素子により受光される光の量に基づいて発光手段の点灯状態が検出され,検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて上記受光位置が取得されて吊下部の位置検出が行われるため,基台と吊下部との間に電気的な配線を行う必要がなく,しかも発光手段の点灯タイミングを変更しても,それに合わせて上記受光位置の取得タイミングが変更される。
また,上記位置検出器が,上記受光位置検出素子により検出される上記受光位置を一時的に保持するための記憶素子を更に具備し,上記記憶素子が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて更新され,上記演算手段が,上記記憶素子に一時的に保持された上記受光位置に基づいて上記演算を上記所定時間間隔毎に行うようにすれば,上記基台と吊下部との間で結線を行うことなく,上記演算手段は,上記発光手段の発光タイミングに合わせた間隔で上記受光位置を上記記憶素子から取得することができる。
また,上記発光手段を,上記基台上若しくは吊下部上の異なる位置に複数設け,上記発光制御手段が,上記複数の発光手段を上記所定時間間隔内の異なる時期に順次発光させ,上記演算手段が,上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて,上記所定時間間隔毎に上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角のいずれか又はこれらの組み合わせを演算するように構成すれば,例えば複数の発光手段に対し受光位置検出素子が一つしか設けられていない場合でも,各発光手段に対応した受光位置の取得タイミングを時間的に異ならせることにより,上記発光手段の点灯状態に合わせて上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角のいずれか又はこれらの組み合わせを正確に演算することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る搬送装置A1の概略構成を示す模式図。
【図2】 上記搬送装置A1の演算部11及びその関連部分の概略構成を示すブロック図。
【図3】 タイミング信号発生部16から発せられるスタート信号SSと保持信号SHa,SHb,及び発光制御部7から発せられる点灯信号Ea,Ebの動作タイミングチャート。
【図4】 昇降台2の位置姿勢の説明図。
【図5】 実施例1に係る昇降台2上の概略構成を示す模式図。
【図6】 昇降台2と移動台車1との距離の変化とPSD9上での光スポットとの関係の一例を示す説明図。
【図7】 実施例2に係る搬送装置A2の概略構成を示す模式図。
【図8】 上記搬送装置A2における昇降台2と移動台車1との距離の変化と可変絞り17の開口径とPSD9上での光スポットとの関係の一例を示す説明図。
【図9】 実施例3に係る吊下部位置検出装置A3の要部を説明するための機能ブロック図。
【図10】 上記吊下部位置検出装置A3の動作を説明するためのタイムチャート。
【図11】 従来技術に係るクレーン装置A0の概略構成を示す模式図。
【図12】 従来技術に係るクレーン装置A0′の概略構成を示す模式図。
【符号の説明】
1…移動台車(基台の一例)
2…昇降台(吊下部の一例)
5…懸垂材
6a〜6f…LED(発光手段の一例)
7…発光制御部
8…集光レンズ
9…PSD(受光位置検出素子の一例)
11…演算部
14a,14b …記憶素子
15′…位置姿勢演算部(演算手段の一例)
17…可変絞り
18…絞り制御部
100…データ更新信号生成部
101…比較素子
102,103a,103b…生成回路
Claims (7)
- 基台上若しくは該基台から懸垂材により吊り下げられた吊下部上に設置される発光手段と,上記吊下部上若しくは上記基台上に上記発光手段に対向して設置され,上記発光手段からの光を集光する集光レンズと,上記吊下部上若しくは上記基台上に設置され,上記集光レンズで集光された光を受光してその受光位置を検出する受光位置検出素子とを具備し,上記受光位置検出素子で検出された受光位置に基づいて上記基台に対する上記吊下部の位置を検出する吊下部位置検出装置であって,
上記発光手段が複数設けられると共に,
上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて,上記基台に対する上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角を演算する演算手段とを具備してなる吊下部位置検出装置において,
上記複数の発光手段が,それら複数の発光手段の設置間隔を変えて複数組設けられると共に,
上記基台に対して昇降可能に構成された上記吊下部の昇降量に応じて上記複数組の発光手段のうちの1組が選択的に用いられるものであることを特徴とする吊下部位置検出装置。 - 上記複数の発光手段を短間隔で順次点滅させる発光制御手段を具備し,
上記演算手段が,上記発光制御手段の制御により順次点滅された上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて上記演算を行う請求項1記載の吊下部位置検出装置。 - 上記集光レンズ及び上記受光位置検出素子が,上記各発光手段に対応して複数設けられる請求項1記載の吊下部位置検出装置。
- 基台上若しくは該基台から懸垂材により吊り下げられた吊下部上に設置される発光手段と,上記吊下部上若しくは上記基台上に上記発光手段に対向して設置され,上記発光手段からの光を集光する集光レンズと,上記吊下部上若しくは上記基台上に設置され,上記集光レンズで集光された光を受光してその受光位置を検出する受光位置検出素子とを具備し,上記受光位置検出素子で検出された受光位置に基づいて上記基台に対する上記吊下部の位置を検出する吊下部位置検出装置であって,
上記発光手段が複数設けられると共に,
上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて,上記基台に対する上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角を演算する演算手段とを具備してなる吊下部位置検出装置において,
上記受光位置検出素子に入射する光量を変化させる可変絞り手段と,
上記基台に対して昇降可能に構成された上記吊下部の昇降量に応じて上記可変絞り手段を制御する絞り制御手段とを具備してなる請求項1〜3のいずれかに記載の吊下部位置検出装置。 - 上記発光手段の点灯状態を検出する点灯状態検出手段を更に具備し,上記演算手段が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて上記受光位置検出素子の検出結果を取得してなる請求項2記載の吊下部位置検出装置。
- 基台上若しくは該基台から懸垂材により吊り下げられた吊下部上に設置され,発光手段と,該発光手段を所定時間間隔で点滅させる発光制御手段とを備えた発光器と,上記吊下部上若しくは基台上に設置され,上記発光制御手段の制御に従って点滅する上記発光手段からの光を受光してその受光位置を検出する受光位置検出素子と,上記受光位置検出素子により検出される上記受光位置に基づいて上記基台に対する上記吊下部の少なくとも位置を演算する演算手段とを備えた位置検出器とを具備してなる吊下部位置検出装置であって,
上記位置検出器が,上記受光位置検出素子により受光される光の量に基づいて上記発光手段の点灯状態を検出する点灯状態検出手段を更に具備し,上記演算手段が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて上記受光位置を取得してなる吊下部位置検出装置において,
上記発光手段が,上記基台上若しくは吊下部上の異なる位置に複数設けられ,上記発光制御手段が,上記複数の発光手段を上記所定時間間隔内の異なる時期に順次発光させ,上記演算手段が,上記複数の発光手段からのそれぞれの光に対する上記受光位置検出素子の検出結果に基づいて,上記所定時間間隔毎に上記吊下部の水平方向位置,鉛直方向位置,及び鉛直軸回りの回転角のいずれか又はこれらの組み合わせを演算してなることを特徴とする吊下部位置検出装置。 - 上記位置検出器が,上記受光位置検出素子により検出される上記受光位置を一時的に保持するための記憶素子を更に具備し,上記記憶素子が,上記点灯状態検出手段により検出された上記発光手段の点灯状態に基づいて更新され,上記演算手段が,上記記憶素子に一時的に保持された上記受光位置に基づいて上記演算を上記所定時間間隔毎に行う請求項6記載の吊下部位置検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28460898A JP4206533B2 (ja) | 1998-05-27 | 1998-10-06 | 吊下部位置検出装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14545698 | 1998-05-27 | ||
JP10-145456 | 1998-05-27 | ||
JP28460898A JP4206533B2 (ja) | 1998-05-27 | 1998-10-06 | 吊下部位置検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000044166A JP2000044166A (ja) | 2000-02-15 |
JP4206533B2 true JP4206533B2 (ja) | 2009-01-14 |
Family
ID=26476559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28460898A Expired - Fee Related JP4206533B2 (ja) | 1998-05-27 | 1998-10-06 | 吊下部位置検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4206533B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4917939B2 (ja) * | 2007-03-29 | 2012-04-18 | 三井造船株式会社 | コンテナのスキュー振れ止め装置 |
JP4952419B2 (ja) * | 2007-07-12 | 2012-06-13 | コニカミノルタセンシング株式会社 | 分光輝度計 |
BR112012031889A2 (pt) | 2010-07-12 | 2017-09-26 | Otis Elevator Co | sistema de elevador, e, método para detectar velocidade e posição de um componente de elevador |
-
1998
- 1998-10-06 JP JP28460898A patent/JP4206533B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000044166A (ja) | 2000-02-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100603773B1 (ko) | 현수식 승강장치 | |
JP6710622B2 (ja) | 搬送装置および搬送方法 | |
KR100615950B1 (ko) | 현수식 반송장치 | |
KR102307849B1 (ko) | 호이스트 모듈의 티칭 방법 및 이를 수행하기 위한 장치 | |
US7558645B2 (en) | Overhead travelling carriage system | |
JP3849514B2 (ja) | 物品位置認識装置 | |
JP3212465B2 (ja) | 吊荷の振れ検出装置 | |
JP4206533B2 (ja) | 吊下部位置検出装置 | |
JP2687030B2 (ja) | ロボット使用の自動移載装置 | |
JPH0851297A (ja) | チップマウンタ | |
WO2022107449A1 (ja) | 天井搬送車及び搬送車システム | |
JP7306596B2 (ja) | 天井搬送車 | |
JPH08175786A (ja) | クレーン装置における荷物振れ角検出装置 | |
JPH06260548A (ja) | ウエハ搬送制御方法 | |
JPH11335071A (ja) | 吊下部位置検出装置 | |
JP3237558B2 (ja) | ロープ懸垂式クレーンの吊り荷の位置検出装置 | |
JPH11349279A (ja) | 吊下部位置検出装置 | |
JP3249409B2 (ja) | 吊荷の着床位置決め方法およびその装置 | |
JP7192682B2 (ja) | 検査システム | |
JP2000068696A (ja) | 部品認識装着装置及び部品認識方法 | |
JP4901451B2 (ja) | 部品実装装置 | |
JP2000016755A (ja) | 懸垂式昇降装置 | |
JP2000016757A (ja) | 振れ検出装置の校正方法 | |
JP4123569B2 (ja) | 懸垂式昇降装置 | |
KR20230104707A (ko) | 반송차 시스템 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050331 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080708 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080827 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080924 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081007 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 3 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 3 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031 Year of fee payment: 5 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141031 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |